バックナンバー9

(00/1/3-00/2/29)


2000年1月3日

 あけましておめでとうございます。
 「まだむの部屋」はきちんと1日から更新してるというのに、「ニューフィル日記」はやっといまごろ今年最初の更新です。やっぱ、気合の違い、一途さのちがいってやつなのでしょう。
 といっても、ニューフィルはまだまだお正月休み。これといったネタはありません。仕方ないので、自主練習でブラームスでもさらおうと、ウォーミングアップをしていたら、やっぱりキーがなんか変です。何度もご披露している「超絶技巧」が頻繁にあらわれてしまうのです。
 これがいったいどういう現象なのかというのは、フルートを吹かない人には分かりにくいかもしれませんが、せっかくですので(なにが?)この機会にちょっとフルートの仕組みについてお勉強してみましょうね。
 これがフルートの真ん中の部分(胴部管)です。4のキーは5に連結していて、5をふさぐと4もふさがります。左手で1、2、3、をふさぐとG、さらに右手で4をふさぐと、半音下のF#の音が出ます。問題は、F#という音の動きの時に、5のキーを上げても4のキーがすぐには上がってくれず、時間をかけて徐々に穴が開いてくるために、微妙な音程がF#の間に生じてしまうこと。条件が整うと、完璧なグリッサンドとなり、めでたく「超絶技巧」となるわけです。
 よくタンポ(タンポンではありません。穴とキーとの隙間をなくすための、柔らかい皮のこと。)が悪いと穴にくっついてしまいますが、最近全部新しいものに交換したばかり。そういうことではなくキー自体が動きにくくなっているみたいなのです。それで、今日そのあたりを細かく調べてみたら、左手を開放した状態よりも、1、2、3、を全部押さえた時に、最も4が動きにくいということが分かりました。さらに、1、2、のキーには、常にちょっとひっかかるような感じがあります。
 こうなってくると、原因としてちょっと思い当たることがあったので、早速分解してみました。
やりねじ 管体のポスト

 フルートのキーというのは、右手の分と左手の分がそれぞれセットになっています。で、おのおのの先端のやりねじが管体のポストに両側から差し込まれています。この、やりねじとポストの接触部分というのが、キーの円滑さに大きな影響があることは容易に想像がつくでしょう。

 写真ではピカピカ光っていて、いかにも滑り良さそうですが、開けてみた時には真っ黒でベトベトしていました。これではキーが動きにくいのもあたりまえです。左手のキーがポストを通して右手のキーの動きに影響を与えていたのも納得です。
 タンポ全交換のときに、メカニズム関係は全部チェックしたはずなのに、このポストの部分はムラマツのリペアマンも気がつかなかったのでしょう。16年連れ添った楽器だからこそ分かる微妙な体調の変化。なにはともあれ、元気になってよかったよかった。
 新春リペア日記でした。 

1月8日

 新春の恒例行事、団員総会です。どんな団体でもつきものの定期総会。事業報告、決算報告っていうアレですね。
 降りてからわかったのですが、なぜか同じ地下鉄に団員が4人も乗りあわせるという偶然からもわかるように、今年の総会の参加者はやる気まんまん。開始時間の3時にちょっと遅れて会場の市民センター小ホール(なんのことはない、いつも練習をやっているところのとなりの部屋なのですが)に着いたら、見込みで用意した椅子が足らなくなって、あわてて倉庫から運びだしているところでした。結局、出席者は28人と、近来にない盛会となったのでした。もっとも、いやしくも「団員総会」なのですから、きっかり総数の3分の1というこの人数に満足していてはいけないのでしょうけどね。
 で、一応1時間半の持ち時間があったのですが、きっかり半分の45分ですべての議事は終了。典型的なシャンシャン総会ってやつですね。
 残った時間で技術委員会をかたずけて(文字通りかたずけたって感じ)いよいよお待ちかねの新年会へ。
 総会にだけ出席して新年会はパスした人(和紀クンとか)はいたものの、逆に新年会にだけ現れたという人が結構いて、会場の「うまいもんMARU」も満員の盛況、というか、細長いお店なものですから、1ヵ所には集まれず、離れ小島状態。この、新年会だけ出席組には、おなじみりっチャン(風邪は治っていました)、あっチャン(太陽の光が届かない部屋での穴ぐら生活のため、顔が真っ白になっていました)、鎌サン(顔も体も一層大きくなっていました)などが。
 そしてもう一人、宴たけなわとなった頃に到着したのが、本日の主賓というか新郎というか(まだ早い!)、北京帰りのしできさんです。年賀状で、各方面に疑惑と憶測を招いていた張本人、はたして真相は明らかになるのか。あるいは永遠に闇に葬り去られてしまうのか。気になりますね〜。
 というわけで、思わず家に持ってかえりたくなるようなビーフシチュー(りっチャンはほんとうに持ってかえりました)を腹一杯食べたあと、二次会はジャズスポット「ビレバン」。追い出されないのをいいことに、飲み放題、しゃべり放題で(飲めない私は、もうちょっとでソフトドリンク全種目制覇)気がついた時には、もはや地下鉄の最終はなくなっていました。
 こうなりゃヤケで三次会、「ロイホス」で鎌サンの愚痴に付き合ったあと、なぜか徹クン、りっチャンと歩いて帰ったら、家に着いたのは4時前。私には、のちの愚妻からの「新年会で12時間?」という厭味には、ひたすら耐える道しか残されてはいないのです。

1月18日

 さあ、いよいよショスタコのチェロコンの初合わせです。この曲は私は降り番なのですが、本吹きのあっチャンがまだ忙しくて練習に来れないということで、きょうは代吹き。とても初見で吹けるようなものではないので、きのうあたりからみっちりさらってはいたのですが、やはりむずかしい。4楽章をテンポ通りに吹くなんて到底無理です。果してボロを出さずにやりおえることが出来るか、全く自信はありません。
 定刻の7時ちょっと過ぎ、しできさんの指揮で練習が始まりました。まだ空席だらけですが、とりあえず始めてみようというわけです。なんかVaが一人しかいないな〜などと低弦の方をみると、なんだかVcのあたりの人口密度が異様に高いのに気がつきました。そのわけは……
 実は、しばらく休団していた里美サンが、このたび再入団することになったのですよ。新年会の時にその話を聞いて楽しみにしていたのですが、本当に姿を見せてくれました。なんたって、ニューフィル創立からのメンバーですから、こんなうれしいことはありません。あと、ちょっと前に復帰した由香サンも来てましたので、Vcは全部で6人、いっぱいに見えたのも納得。
 さて、チェロコンのほうは、裕史サンが代弾きで大健闘。オケもなかなかそれっぽい音にはなっていました。もちろん、最初ですからテンポは随分遅め、まあこのぐらいだったら、私もなんとかクリアできます。ピッコロのYUMIサンはというと、見ずらいパート譜を無理に見るのをあきらめて、スコアを見ながら吹いていましたが、音はバッチリ。慣れれば完璧にハマルようになるはずですから、もうこれは楽勝。何の心配もないでしょう。
 Flパートは休みが多く、譜面は休符だらけ。だから、休みを数えるのがさぞ大変だろうなと思っていましたが、ショスタコというのは意外と几帳面というか、変拍子が多くある割りにはそんなに不自然には感じられない譜割りなので、別に落ちたりしないで最後まで吹けましたね。これは新鮮な発見。あと、2楽章もなかなか深みがあっていい曲ですね。他人の演奏を聴いたときはあんまり感じなかったのが、実際に合奏の中で聴くと良さが分かるということもあるものですね。好きになれそうな気がします。何度も言うように、私は降り番なのですが。
 もう一人、久しぶりに顔を見せたのがあやチャン。大変な目に遇って静養中だったのが、やっと社会復帰。あとは、穴ぐら生活のあっチャンの復帰を待つだけですね。りっチャンはまたまた大風邪をひいたとか。そういえば、先週「倒れた」鎌サンも休んでましたし、みなさんくれぐれもご用心。

1月25日

 今年一番の冷え込みということで、練習が始まる前にはかなり激しく雪が降ってきました。セブンイレブンであったかいお汁粉カンを買って練習場を見上げても、まだ電気は点いていません。きっと私が一番乗りでしょう。と思ってエレベーターを待っていたら、下から乗ってきたのはあっチャンではないですか。そのまま真っ暗なホールで二人きり…それから先のことは、とてもここには…同じネタで2度ひっかけようとしているマスターでした。
 今日のメニューは3月の角田第九の曲目。この前の定期でやった「大祝」、今度の定期でやる「スラブ行進曲」、そして第九の4楽章。すごいですね。本番では、これに合唱の伴奏が加わりますから、結構大変です。さいわいFlパートは4人出られますから、そんなにひとりひとりの負担は大きくありませんが。
 で、その4人が全員スタート時から勢ぞろいしたFlパートは、ほかのパートが少ない中では完全に浮いていましたね。なにしろOb0、ClFg各1ですからね。
 最近やった曲ばかりなので、新しい楽譜は用意してもらえず、パートリーダーとしては、みんなの譜面を揃えるのでもひと苦労。ストックがない分は私の手持ちを貸してあげました。こんなふうに用意周到な人がいない他のパートは大変でしたよ。自分のパート譜がないから、別の譜面を想像で読みかえたり、スコアを見たりと、パニック状態だったそうです。

 第九は2年ぶりになる私は、ピッコロをYUMIさんに任せて、久しぶりに1番を吹いてみることにしました。意外とおぼえているものですが、1回目はさすがにあちこちボロが。2回目の通しでやっときちんと吹けましたが、いやぁ、やっぱり大変な曲ですね。スタミナ勝負。用事があって途中で帰った亮クンのアシ頼りです。
 練習が終わって楽器のケースを開けてみたら、その亮クンからの出張のおみやげが、パートの人数分入ってました。味なことをやるものです。ごちそうさま。
 技術委員会では、秋の定期の候補曲が各パートから出されました。冗談で「これ、掲示板に載せたら」なんて言ってる人がいましたけど、ほんとに載せますよ。
 ところで、今日発行になった「かいほうげん」は、私が編集した100号目(16号から担当)。よくもこんなに作ったものだと、自分でも呆れています。絶えず他人の目を気にしてオロオロしている私のことですから、毒舌家の徹サンに、「今度のかいほうげんなかなか良いですね」などと言われようものなら、もう舞い上がってしまいますよ。おまけに「このまだむって、なんかすごいね」などと言ってもらえるのですから、編集者冥利につきるというものです。ご本人も異国の地でさぞお喜びになっていらっしゃることでしょう。(まだむはパリ在住?)

2月8日

 木管が4人しか出席しなかったという悲惨な管分奏になってしまった練習のことはさておいて、最近アップしたばかりのコンテンツについて。
 トップページにゴールウェイのポートレイトが点滅しているハデなバナーがありますね。あそこからリンクしているのが、"Incomplete list of James Galway in Orchestra"というページです。このリストは、あのフルート界のスーパースター、ジェームズ・ゴールウェイが、ソリストになる前に所属していたオーケストラの中で吹いている録音を集めたものなのです。といっても、これらの録音データにオーケストラのメンバーまで載っているわけはありませんから、「ゴールウェイが吹いている」というのは、あくまで実際に音を聴いた上で判断しているのですね。
 これを作ったのは、実は私ではありません。確かにゴールウェイは大好きで、CDは殆ど持っていますが、ここにあるようなLPや、レアな海賊盤まで収集しようという気力と根性まではもちあわせてはいないものですから。で、このリストは、最終的にはKさんというお医者さんがお作りになったものを提供していただいたのですが、コメントにもある通り、製作の過程ではさらに幾人かの方の情報が元になっています。そのうちのお一人が、あっチャンのトークにも登場したTさん。
 Tさんとこのリスト、そして私とのつながりを知るためには、15年程時間を遡らなければなりません。
 仙台の良心的なレコード屋さん、仙台レコードライブラリーでは、そのころ、月1回の割合で手作りの情報誌を発行していました。その表紙には毎号社長のYさんが巻頭言を書いていたのですが、たまたま私が「レコード芸術」に投稿した文を目にして、「何か書いてくださいよ。」と言ってきたのです。それで、ちょうどそのころ東京で行われたゴールウェイのマスタークラスをネタに原稿を書きました。そうしたら、次の号に、当時は一面識もなかったTさんが「前号の方に続いてゴールウェイのとっておきの話題を」という感じで書いてきたのです。仙台にもけっこう好きな人がいるのだなあと思いましたが、その文の中でTさんがこのリストについて触れられていたので、機会があったら見てみたいものだと思っていました。
 後に、Tさんとは「仙台フルートの会」で顔を合わせるようになり、彼のゴールウェイに対する造詣の深さに感心させられるようになるのです。
 やがて、私がホームページを始めた時に、目玉となるコンテンツが欲しかったのでTさんにリストの提供をもちかけたのですが、あまり色好い返事はもらえませんでした。そうこうしているうちに、ついこのあいだ、Tさんの友人であるKさんから、全く偶然にゴールウェイに関して情報交換をしたいというメールが届き、その中でKさんもこのリストに関与していることがわかったのです。
 ホームページに掲載したい旨を伝えると、Kさんは快く承諾され、ほどなくコメント(英文まで!)とともに、マックのファイルからウィンドウズ用のエクセルに変換したリストが送られてきました。ウムラウトやアクサンが文字化けしていたり、なによりもあの膨大な量ですから、ただ貼りつけるだけとはいっても作業はかなり根気が要されるもの。しかし、私にしてみれば、長年の望みがかなうのですから、そんなことは苦にはなりません。
 けっきょく、私がこのリストの存在を知ってから15年、晴れてその全貌をネット上で公開することが出来るようになったのです。ちなみに"Incomplete 〜" というこのタイトルには、「どこまでいっても完成することはない」というKさんの謙虚な姿勢とウィットが感じられて、なかなか素敵ですよね。

2月15日

 風邪がはやってるみたいですね。いつも元気なあっチャンも、寄る年波には勝てず(いったい幾つだ)ついにダウンして、練習には行けないという電話。亮クンも残業で行けそうもないという電話。おまけにYUMIさんまで遅れそうだという電話。こんなに私の携帯が活躍するのもめずらしいことと思っていたら、さらにもう1通電話。だれからだと思います?Vnのあの方、そう、姫からだったのです。一瞬緊張が走ります。1日遅れのヴァレンタイン・デー、秘密の告白なのでしょうか。気になりますね。
 というわけで、ちょっと出席に関しては中だるみ的な状態が続いている昨今です(他人のことは言えないでしょうというあっチャンの非難の声はさておいて)。しかも最初の曲は「スラブ」。Flパートは4人必要なところに1人しかいないのでは、ちょっとヤバすぎ。パートソリの部分では、やっぱり崇サンにつかまってしまいました。このDes-Durはどうも苦手。特にあの音域のF-Ges-Es-F-Des-Es-F-Desは一生出来ないのではないかと、つい弱気になってしまいます。これはもうピッコロに埋もれてごまかすしかないってこと。
 そのうち、ピッコロのYUMIさんも到着、「大祝」、「第九」と久しぶりに親子水入らずコンビの復活です(これは絶対誤解を招くな)。
 そんなわけで、木管はスカスカでしたが、弦のほうも特に私から見て左半分はほんとスカスカ。ただ、Vnには新しい人が入ったみたい。和紀クンのページによると、先週の分奏の時に来た方のようですね。管の人たちは知らないのだから、紹介ぐらいしてくれてもと思います。これがニューフィルのいけないところ。ただ、管の人の話を聞くと、今まででも弦の人は紹介されてもしばらく顔も名前も分からないというのがけっこうあったみたいですね。だから、あまり休んでると、完璧に忘れられるよ、しのぶ。
 練習が終わったら、電話の通り遅れてきた姫が(さっきの電話は遅刻のことづけ)、なにやらおずおずと私にリボンがついた包みを手渡してくれました。ロワイヤル・テラッセ(全国的に有名な「萩の月」を作っているお店の洋菓子部門)のプリンやマドレーヌの詰め合わせ!やっぱりそうだったのです。ただ電話を取り次いだだけでこれだけのプレゼントなんて、誰も信じません。チョコレートでこそなかったけれど、愛はたしかにあったのです。
 愛といえば、しできさんが大切に育んできた愛も、見事に成就。ちゃんと日取り(325日)や場所(メルパルク)も決まったそうですし、みんな楽器をもって駆けつけるみたいですから、きっと楽しい式になることでしょう。
 技術委員会の結果は、またまた和紀クンのページをどうぞ。

2月22日

 先週の水曜日に、見慣れないアドレスからのメールを受け取りました。最初にポケボで受けてしまったので、行数が少なくて上のほうの文面しか読めませんが、技術委員会のことなどが書いてあるみたい。「日記」を見て知らない人が感想をよこしたのかなと思って読みすすんでみると、どうも話がかなり具体的です。「FAXありがとう」なんてありますよ。えっ、まさか。スクロールして署名をみると、そのまさか、あのさっちゃんからなのですよ。たしか、ワープロも使わないとかきいたような気がしましたけど、へ〜ぇ。やるもんですねえ。
 そうなのです。さっちゃんがノートパソコンをゲットしてインターネットに加入。これは大事件ですよ。来週発行の「かいほうげん」にしっかりアドレスを載せますからね。
 こうなると、残るは姫だな。失礼を省みずに言えば、さっちゃんにだって使いこなせるんですから、こんなもん軽い軽い。来年のヴァレンタイン・デーにはスパイラルカードのメッセージが届くことでしょう。
 さて、今日の練習は「第九」が最初。あいかわらず少ない低弦は無視して、新郎しできさんは要領よくポイントを押さえていきます。木管の音程やエンヴェロープにはかなり不満が残ったことでしょう。一回ついたクセというものはなかなか抜けないものでして。
 時間はあと15分しか残ってないのに、角田の合唱団の伴奏を一回やっておこうということで、全部は無理だからとあえず三曲だけ通してみました。こういうのは初見でもなんとかなるものですね。「気球に乗って」なんて、なかなかのものじゃないですか、などと言ってる私は降り番。結局角田は三人しか行けないことになったのですが、この歌伴は白百合コンビにまかせて降ろさせていただきましょう。じゃんけんでパートを決めるってのがかわいいですね。
 私の携帯は今週も重宝がられてました。今回は事務局長から敬一郎クンへのとりつぎ。この方からの電話で私の胸がときめくことは、断じてありませんけど。

2月29日

 仙台は久しぶりの大雪。といっても今年にしては大雪だというだけで、じつは全然大したことはなく、午後からは晴れてきて、もう夕方には殆ど溶けてましたけどね。だけど気温はかなり低め。
 そんな寒さをはねかえすように、元気いっぱい、角田第九の指揮者、佐藤・ドン・ガバチョ・寿一さんの登場です。
 相変わらずのエネルギッシュな指揮ぶりと、なめらかな口ぶりとで、ホールの中の温度はどんどん上がっていきます。ときには過熱気味の発言も。彼を見ていると、指揮者というのは完璧に肉体労働者だと思えてきます。テンポや表情を全身を使って伝えようとしているその姿をみているだけでも、なにか胸が熱くなってきます。せっかくあれだけやってるんだから、もっと的確な反応を返せよと言いたくもなってくるのですが。早い話が、指揮を中断しても、すぐには音がなくならないで、しばらく吹き(弾き)続けてる人が大勢いるという現象。別に見つめていなくても、どこかで指揮者を感じていれば、指揮をやめればすぐ演奏をやめることができると思うのですがねえ。
 なんて威張っている人にかぎって、暗譜してるつもりで指揮者を見てたら、音がわからなくなってとんでもないフレーズをでっちあげたりするのですけどね。
 途中で、彼にしては珍しいことに楽譜の話など。スラブ行進曲でドーヴァー版を買ってしまって失敗したということですが、そういうネタを舌なめずりして待っている変人がいるんですよね〜。第九の例の"vor Gott !"のフェルマータで、ティンパニにわざわざディミヌエンドの指示を出すという、今時珍しい指向性の持ち主からこんなおいしい情報が得られるなんて、世の中すてたものではありません。(あれはたしか、第3音だから小さくするという、極めて説得力に富む解釈でしたが。)
 Obには、先週に引き続きカズキクンが。ってことは今年は仙台を離れない?まあいいじゃないですか。一年ぐらいのんびりというか、みっちりニューフィルで修行するのも。(ちがってたらごめん)
 別のカズキクンの原稿が「かいほうげん」を重厚なものにしていましたが、あの写真はご本人がわざわざ指定して送ってきたもの。「素顔の団員だから」ってことですって。もう一枚、全くテーストが違う写真も送ってきたので、HPのほうで使わせてもらいました。このJAVAに味をしめたマスターは、トップページも更新してましたよ。
 帰りの駐車場で料金を払おうとしたら、凍りついて窓が開きません。しかたなく、降りて精算しましたが、決して乗ったままではお金を払えないという初心者になってしまったわけではありませんから。

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