バックナンバー15

(01/1/2-01/2/27)


2001年1月2日

 あけましておめでとうございます。新年早々からおやぢ、ヒレカツ先生という、当ページおかかえのライター陣はいい仕事をしていますね。2001年とバッハ、新世紀の幕開けにふさわしい壮大なテーマを掲げた上に、内容の方もとても充実したもの。さすが、世界に向かって情報を発信している「ジュラシック・ページ」が誇る執筆者、目の付け所が違いますね。格調の高さ、ってやつですか。
 私だって負けてはいませんよ。私の担当は「1月のコラム」。他の2人と一緒に元旦に更新しましたからね。でもって、テーマは「暖かさ」。地球環境まで視界に据えたその筆致は、他の2人に優るとも劣らないスケールの大きさ。このサイトを始めてから、多くの執筆者の名文に触れてきた影響で、私の内なる能力が如実に引き出された成果だとは、誰しもが認めるところではないでしょうか。
 実は、このコラムはだいぶ前に書いておいたものですから、事実上はこの日記が今世紀最初の仕事ということになるわけです。
 ヒレカツ先生ではありませんが、お正月はなんといってもクラシックの番組が充実しています。毎年生中継されるベルリン・フィルの大晦日のコンサートは、アバドが常任指揮者になってからは各年のテーマがはっきりしていて、楽しめます。今回は、今年のヴェルディ・イヤーにちなんで、ヴェルディのオペラの聴きどころをコンサート形式でやってましたっけ。
 「ファルスタッフ」などは、1つの場面を丸ごとやったりして、なかなか楽しめましたが、びっくりしたのは指揮者のアバドのあまりの変わりよう。去年大手術をした後で来日した時に見た人の話は聞いていましたが、実際の映像を見て、本当に驚いてしまいました。頬はこけ、頭髪は薄く、一見ジュリーニのような風貌で、最初は一瞬別な人だと思ったぐらいです。以前は、年のわりには若く見えていたものですが、ここでは年相応、あるいは、はるかに年老いて見えてしまいます。
 いったいアバドに何が起こったのか、知る由もありませんが、なんでも某レコード店では早々と追悼コーナーの準備をしているとか。確かに、刺激的な試みを率先して行ったその先駆性は認めますが、音楽自体にはそれほどの魅力を感じることは出来ないこの指揮者、石もてベルリン・フィルを追い出される前に亡くなってでもくれれば、セールス的にはメリットがあるのかもしれません。
 新世紀の音楽界、そのようなマーケット至上の方向が助長されないとは、誰が言い切ることが出来るでしょう。

1月7日

 先日の「おやぢの部屋」では、DVDソフトの紹介がありましたね。ついこの間開発されたものだとばかり思っていたのに、いつの間にかしっかり市民権を得るようになっていたのですね。私あたりは、画像ソフトというのは、ほとんどが放送局が製作したものですから、別に買ったりしなくてもVTRによるエアチェックだけで十分だと今までは思っていましたが、そろそろ考えを変える必要に迫られているのかもしれません。
 このDVDが出来る前に使われていたフォーマットであるLDは、今では完全に過去のものになってしまいました。私としては、このディスクはがさばるだけで、何のメリットもないと思って結局手をだすことはしませんでしたから、大正解だったのですが、中には割り切れない思いの方もいらっしゃることでしょう。今にして思えば、LDというのは、その前にあった「VHD」と同じ運命をたどることになってしまったわけです。
 映像ソフトに関しては保守的だった私がDVDをそろそろ導入してもいいかなと思いだした直接の原因は、さる筋からのあやしげな情報。最近アメリカでリリースされた音楽映画の古典とも言えるアニメのDVDが、日本版とは全く内容が違うという話を聞いたからなのです。これはぜひ見なければ、と、まだハードも入手していないのにソフトだけはネットで手に入れるという入れ込みよう。
 しかし、ここに来て、思ってもみなかった問題が発生してしまいました。なんと、アメリカで作られたDVDソフトは、日本の機械では再生できないというのです。この業界には、リージョン(地域)コードというものがあって、世界中を6つの地域に分けて、その地域内で作られたソフトしか再生できないようになっているのだそうなのです。日本のリージョン・コードは2、アメリカは1、したがって、アメリカ製のソフトを日本で見ることは出来ないのです。
 DVDが出来た当初はこんな理不尽なものはなかったのですが、ハリウッドあたりからの横槍で制定されたのだとか。消費者の利益など全く無視した、企業エゴ丸出しの規格なのですね。
 もちろん、世の中にはリージョンに関係なく使える「リージョン・フリー」の製品もあるのですが、これはいわばご禁制の品物、おおっぴらに電器屋さんあたりで売るわけにはいきません。かくして、私は、禁断の欲望を満たすために、闇の世界へと足を踏み入れていくことになるのです。

1月9日

 たまにはプライヴェートな話でも。昨日は、予定では、四十九日のために例の桃生町に帰っていた妻を迎えに行くことになっていました。ところが、観測史上何番目とかいう大雪で、朝から高速道路は閉鎖、とても車で往復するのは不可能な状態でした。それはあちらでも分かっていて、「何とか自力で帰ってみる」という電話。タクシーで駅まで行って、東北本線で仙台まで来るということでした。
 しかし、雪は止む気配はありません。そのうち、ラジオでは「東北本線で運転を見合わせ」などと言い出しましたから、そのことを知らせてやったら、結局古川から新幹線を使うことにしたようです。仙台に着いたら地下鉄の駅までは迎えに行くということにして、あとはひたすら待つのみです。
 どうせ時間がかかるだろうけど、車を出す準備ぐらいはしておいた方がいいと思って、マンションの駐車場に降りていったら、車はすっぽり雪に覆われて、トランクの蓋も開けられないぐらいです。何とか車の雪を下ろし終えたとき携帯に電話があって、仙台に着いたという連絡。思ったより早かったようですね。
 では、出かけようと、車を発進させましたが、車輪が空回りして全く動けませんん。スコップなどを持ち出してめいっぱい前の雪をかいてもダメ。結局、そばで雪かきをしていたご近所の人に車を押してもらって、やっと動き出せたという始末でした。
 そんなわけで、昨日は地下鉄駅に往復しただけで、買い物もせず、夕食はピザの出前という、ひたすら守りに徹した生活でした。
 そして、今朝、職場に出勤してみたら…
 石段の松の木の枝が雪の重みで折れてしまって、大量に落ちているだけでなく、一本などは根っこから丸ごと倒れてしまって、向かいの木に引っかかってかろうじて立っているという状態。いつ倒れてくるか分からないので、下に縄を張って立ち入り禁止。どこかの道路で木が倒れたために通行禁止になったとは聞いていましたが、まさかこんな身近でこんな大災害があったとは。
 そんなすごい雪でしたから、もちろんお約束の雪かきもたっぷりと。私の場合、しばらくしてから筋肉痛がくるほうですから、あさっての練習ではフルートが持てないほどになっているかも。

1月11日

 年が明けて、初めての練習。去年はいつもより早く休みに入ってしまったので、3週間と2日ぶりの練習となります。久しぶりに見る懐かしい顔、なんかほっとするような気がするのは、確実に私の中にニューフィルが棲みついている証拠。しかし、このぐらい間が空くと、オーケストラの勘というものが確実になくなっているようで、どうにも調子が出ませんね。出席者も、管とコントラバスはいっぱいいるのに、それに囲まれた残りの弦が少ないという「もんじゃ焼き」状態(良く分からない例えですみません)。
 駐車場が込んでいて、20分も遅刻してしまった寿一さんは、そのあたりを見逃すことはありませんでした。「第9」を1回通しおわったら、すかさず「ピッチが全然だめだね。年末より悪くなっている。」ですって。確かに、しあさってが本番とはとても思えないような仕上がりで、これはいったいどうなってしまうのでしょう、というぐらいのひどい状態ではありました。
 スラブあたりも、「今から変更できるものなら、別の曲にしたい。」といわれるほど。まあ、これで尻に火がついて、土日の2日間で何とか辻褄を合わせるというのが、いつものニューフィルのパターン、どうにかなるのではないでしょうか。などと、達観したような態度をとるのは本当はいやなのですが、出来ないものはしかたがありません。きっといつかは目が醒めて、火の出るような熱い練習が出来る日がくることを信じて、日々精進するしかないのでしょう。
 練習はつまらなくても、ほかに楽しいことがいくらでもあるから、ニューフィルはやめられません。あさっては角田で現地練習があるのですが、車に相乗りで一緒に行く人がなんと4人も。もちろん、全員女性です。前回はあっチャンと2人で楽しんだのはまだ記憶に新しいところですが、あさってはそれにプラスりっちゃんと未央ちゃんと彩チャン。前回のしっとりムードとは違って、きっとにぎやかな道中になることでしょう。
 この話を聞いて、「いっそのことワゴン車でも買ったらどうですか。パソコンも積んで。」などと言う人も。いいですね〜。動くハーレム、動く情報発信基地。
 でも、技術委員会で帰るのが遅くなったら、「浮気してたんでしょう。」と、あながち見当はずれでもないような指摘をする妻がいては、実現までの道のりは、遠く険しいものがありますが。

1月13日

 東北地方の上空は、この冬一番の寒気に覆われているとか。夕べも雪が降っていましたから、「歓喜の歌」を演奏するために角田まで車で出かけていくのはさぞ大変なことでしょう。未央ちゃんを乗せていくことになったのも、「雪道に自信が無い。」と言われたから。
 朝起きてみると、青空が広がった良い天気。これだったら、運転はそんなに苦労はしないはずです。まず、地下鉄の駅で未央ちゃんをひろって(彩ちゃんは別のアッシー君が見つかりました。)、それから、あっチャンを自宅のそばですくい上げて、しばらく走って信号で停車したら、なんだか後ろの車の人が手を振っているようです。良く見てみると、ホルンの真サンみたい。そういえば、同乗しているのは仁サンのようにも見えます。奇遇ですね。
 さらに、今日も仕事だったりっちゃんを会社のそばで乗せて、一路角田へ向かいます。ところが、バイパスに出てみると、雪がほとんどありません。同じ仙台市内でも、私の住む北部とこのあたりでは、降った量が違うみたいですね。道路の脇に積み上げてある雪の量が全然少なかったので、拍子抜けしてしまいました。だから、角田に着くまでは道路は全く問題なし。順調に楽しいドライブ、未央ちゃんあたりは、気持ちよさそうにずっと寝てたぐらいですから。
 雪こそ降ってはいませんでしたが、体育館の寒さはやはり特別。去年の体験から、ピッコロに水がたまらないように、ずっと胸ポケットに入れて暖めておいたら、効果はてきめん、一度も水で穴がふさがることはありませんでした。
 それよりも、暖房の石油バーナーの音がものすごくて、寿一さんに言わせれば「電車の中で」演奏しているようなもの。降り番の時に客席で聴いてみましたが、およそコンサートホールとはかけ離れたバランス。この体育館ほど音楽を演奏するのに適していない場所は無いという事実が再確認されたということです。
 練習は、主に合唱との合わせが中心でしたから、オケの問題点は先送り、スラブもかなり細かい注意はありましたが、最初に指揮者が目指していたきめ細かい表現は、会場の音のひどさと、我々の忘却癖(一度いわれたことを見事に忘れてしまう)のため、断念せざるを得ないようです。
 合唱の人数も、心なしか少なめ。いくら熱意があっても、この会場でやるのはもう限界なのではないでしょうかね。
 帰り道も同じメンバー。細かい雪が降り始めていましたが、明日の本番はどうなることでしょう。

1月14日

 今日は、仙台の小正月の行事として全国的に有名な「どんと祭」。お正月の松飾りなどを各家庭から持ち寄って焚き上げるというお祭です。大崎八幡神社というところのものは、毎年テレビなどで紹介されてますね。
 それとは関係なく、角田「第九」の本番です。現地に10時集合ですから昨日の3人とは8時半に待ち合わせ、そのためには7時過ぎには起きて、ご飯を食べたり洗濯をしたり(主夫やってます)、結構あわただしいものがありました。
 心配された雪も止んで、角田に着く頃には青空も見えてきました。しかし、体育館の中は、昨日にも増して冷え切っています。楽器も、この寒さではまともなピッチにはなりません。今までは確実に合わせる自信があったところでも、全然ダメ。そんな状態に、指揮者の寿一さんが提案した解決法は「根性」。テクニックでどうにもならないものは根性でどうにかしろ、というお説です。裏を返せば、こういうコンディションでは何をやってもダメだということを認めたことになるわけですがね。
 さて、本番です。第1ステージは降り番だったので、客席で写真を撮っていました。演奏ですか?はるか遠くのほうで何か音を出しているな、というのが分かるぐらいで、とても内容を判断できるようなものではありません。この会場で演奏者のメッセージを受け取るなんて、どだい無理な話、細かいニュアンスなど、とても聴き取ることは出来ません。
 第2ステージが始まる前に、例によって市長さんのご挨拶がありました。「仙台ニューフィルハーモニー」と、しつこいぐらい「ニュー」を強調されていたのには、何かわけがあったのでしょうか。
 その市長さん、我々のすぐ目の前、へたをすると目が合いそうになるほどのところに座っています。1曲終わるたびに、満足げに拍手を送ってくれる様子が、手にとるように良く見えました。
 「第九」は、オケの中で聴いている分には、なかなかテンションの高いものだったのではないでしょうか。7本のコントラバスによる低音の充実感はなかなかのものでした。「寒気」ではなく、「歓喜」のテーマも、今まで見られなかったようなしっとりとした味わいがありました。そして、最初の盛り上がり、「Vor Gott!」のフェルマータ、ここまで熱く歌い上げれば、最前列の市長さんが率先して拍手をするのも納得です。ここでの拍手は去年もあったもの、これはもう、角田で「第九」が演奏される時の習慣として、定着していくことでしょう。
 角田の楽しみ、「仙南シンケンファクトリー」での地ビールとソーセージをお土産に、家に着いたのは6時すぎ。ところが、朝あまり急いでいたものですから、どんと祭用の荷物を持っていくのを忘れていたのです。本当は帰り道に神社に寄って燃やしてくるはずだったのですが、仕方ありません。寒い中、もう一度車を出して、青葉神社まで行ってきました。

1月16日

 新年早々角田の演奏会があったので、次の定期(TCC)の練習は今日が最初となります。ただし、それは前半だけで、残りの時間は、これも角田のために伸び伸びになっていた、定期総会に充てられます。
 楽譜が渡っているのは、メインプロの、サン・サーンスの3番。例によって1度初見で通してみるのでしょう。
 管楽器のメンバーは、金管も木管もほぼ全員出席で、抜けたパートはほとんどありません。問題は弦楽器。コントラバスを除いては、このところの弦の出席には、忌々しきものがあります。逆に言えば、出てきてる人というのは、ほんとに熱意のある人ということになるのでしょうか。その証拠に、サン・サーンスの最初の弦が出てきたとき、とっても良い響きがしていました。最初の練習であれだけのものが出来るのですから、潜在的な能力はかなり高いものがあるのです。だから、あとはもっと人数が増えれば言うことはないのですがね〜。
 指揮の鎌サンは、1楽章をかなり遅いテンポでやっていたので、問題の木管の細かい刻みは、一応それらしく聞こえていたはずです。フルートにとっては、ダブルタンギングを使うためには、ある程度はやいテンポの方が良いのですが。この「それらしく」というのが、この段階では重要なこと。有名な曲ですから、みんな聴き覚えがあるようで、いたるところでこの「それらしい」部分が見受けられましたね。一応最後までちゃんと音になりましたから、まず一安心。
 私は、一人でやっていて出来なかったところは、やはり出来ませんでした。来週こそは、完璧に吹いてやる。
 後半は定期総会。「かいほうげん」用に写真を撮っていたら、姫(久々の登場!)が私のほうへ駆け寄ってきて、「写真とる振りして、資料を取ってきてもらっていいですか〜」ですって。総会用の資料が前方の譜面台の上に置いてあったのですが、会議が始まってしまったので、恥ずかしくて1人では取りにいけないのですと。もちろん、姫のためですもの、前から写真を撮るついでに、さりげなく取ってきてあげました。ついでに、「」内のしゃべり方を、20歳は若く見える言い方にも変えてあげました。
 総会自体は、特に大きな議論もなく、円満に終了。ただし、角田の件では色々と意見が出されてはいました。私は日記でさんざん書いたので、あえて発言はしませんでしたが。
 総会の議事録を含めて、あと1週間で「かいほうげん」を仕上げなければならなくなりました。まだ内容が全く決まっていないページがかなりあるというのに、はたして発行は可能なのか、予断は許されない状況です。

1月18日

 先日のDVDの話の続きです。リージョンコードに関係なく再生が出来るプレーヤーというのは、実はどんなメーカーでも作ってはいるのですが、なぜか日本国内では販売はしていません。ところが、外国ではいとも簡単に手に入ります。基本的に、このリージョンコードというものは、日本人が公開前のアメリカ映画を見ることが出来ないようにするために制定されたようなものですから、言ってみれば外国では必要のないものなのでしょう。
 ですから、外国向けに輸出したものを入手すれば良いわけで、ネット上にはそれを斡旋する業者がゴロゴロしています。私も、いくつか見てみて、まあ信用できそうなところで一番安い機種を買うことにしました。安いといっても5万円台、普通の製品が今や1万円台で買えるのですから、なかなか足元を見てるな、という感じは否めませんね。
 ネットショッピングというものには、一抹の不安が付きまとうもの、特に、このような「非合法」な品物についてはなおさらです。注文してから、あれこれ確認のメールのやりとりがあって、いよいよ「物が入ったから送金してください。入金を確認次第発送します。」ということになりました。こうなったら、相手を信用するしかありません。半分博打のような気分で、銀行に振り込みます。
 次の日には「送金されたので、さっそく発送します」というメール。そして、翌日の夕方には、品物が届いてしまいました。あっけないぐらい順調にことが運びます。やはり世の中、悪人ばかりではありません。もっと他人を信用しなければ。
 機械自体は、やはり最低価格帯、えらく軽いし、トレーの出し入れもかなりガタガタいってます。まあこんなものなのでしょう。とりあえず配線を終わって、電源を入れると、画面にメーカーのロゴが現われたりします。さすが、DVD。そこでさっそく、これもその日に「アマゾン」から着いたばかりの、アメリカ仕様、リージョンナンバー「1」のディスクをかけてみました。
 ところが、です。画面に「Wrong No.」と表示されたかと思うと、いきなりトレイが開いてディスクが出てきてしまうではありませんか。あわてて取説(英文)を見てみると、「本体に表示されているリージョンナンバー以外のナンバーのディスクは再生できません」と明記されています。箱を見ても、どこにも「リージョンフリー」とは書いてないのです。
 そういうことだったのですね。やはり、ただの輸出品を売りつけられただけだったのでした。まあ、でも、ちょうどCDプレーヤーが駄目になりかけているところだし、ちょっと高めのCDプレーヤーを買ったと思えば、諦められる…かなぁ。グスン。

1月20日

 リージョンフリーのDVDプレーヤーを手に入れたと思っていたのに、見たいと思っていたディスクは何度かけても、無情にトレイから吐き出されてしまうという、やりきれない日々が続いたある日、私はついに意を決して販売元にメールを出してみることにしました。さいわい、プレーヤーの型番の最後に「Code Free」と書いてある先方のメールが保存してありましたので、それをコピーして、「リージョンフリーということで買ったのに、肝心のソフトがかかりません。返品も考えています。」というメールを書いたのです。
 次の日は、朝からメールチェックを頻繁に行いましたが、返事は届いてはいません。前に注文のメールを出した時には、朝一番に返事が来たのとは大違い、この対応の鈍さは、いったい何を意味するのでしょう。一度売ってしまえば、あとはもう知らん顔。こちらの問い合わせにはいっさい応じないで、無視を決め込むつもりなのでしょうか。いいですよ、それならそれで、考えがありますから。なにしろこちらは月間アクセス5000を誇る人気サイト、その気になれば悪徳業者の一つや二つを廃業に追い込むことなどいともたやすいことなのです。
 と、腹をくくって息巻きながら待っていると、午後になったら少し長めのメールが届いたのです。その内容は…
 「私どもの会社は、そのような非合法な製品を販売した覚えはありません。言いがかりをつけられるのは心外です。」
 うそですよ〜。本当はこんなメール。
 「この製品は確かにリージョンフリーですが、取説や本体にリージョンフリーと明記することはしていません。なお、出荷段階ではリージョンコードの設定がされていませんので、次の手順(英文)で設定を行ってください。」
 なんのことはない、ほんのちょっとした操作でリージョンコードを簡単に切り替えることが出来るようになっていたのです。もちろん、この手順は正規のマニュアルには一切記載されてはいません。このように、問い合わせてみて初めて分かるというもの。このあたりが、暗黙のやりとり、裏の世界のオキテのようなものなのでしょう。
 というわけで、普通は見ることが出来ないアメリカのソフトを見ることが出来るようになった私は、無修正モノを心ゆくまで…これもうそですよ。見たかったのは、「ファンタジア」のノーカット版。「レコ芸」の海外盤紹介欄に、某ライターがお書きになっていたように、今まで見ることが出来なかったシーンが満載の貴重な映像。それよりも何よりも、信じられないほど見事に修復された画像と音声で、この作品の価値を再確認できました。これを見てしまうと、いったい今まで私は何を見てきたのだろうという気にさえなってしまいます。

1月23日

 2回目のサン・サーンスです。先週は軽く通しただけだった鎌さんは、今週は容赦ありません。例の十六部音符が果てしなく続く個所を、執拗に繰り返し攻めてきました。ティンパニのリズムが甘いと、マジで怒ってましたっけ。まあ、ある種生贄みたいなもので、気分的にもっと真剣になってもらいたいという願いの現われなのでしょうが。ただ、合わせるためにテンポを落とすのはいいのですが、一度は正規のテンポでやってみたいものだという切実な要望も、フルートパートとしては出さざるを得ません。つまり、速いテンポになったときにタンギングがダブルになるのか、シングルのままでいけるのかという見極めを、早い次期にしておきたいのですよ。しかし、弦の状態を見ていると、ただグジャグジャになるだけで、あまり意味がないのかな〜。
 「かいほうげん」を発行する時に、いつも団員の人数を集計しているのですが、最近はやや減少傾向にあるというのは、ちょっとヤバイ事態です。一時は90人以上いたものが、昨日の時点では85人になってしまっているのです。管の方は基本的に異動は少ないのですが、減っているのは弦楽器、それも肝心のヴァイオリンあたり。今日も、猛サンは東京に転勤になったと挨拶していましたし。
 ヴィオラ以下は、名簿上は潤沢にメンバーが揃っているのですが、忙しい人が多いのでしょう、練習の時はなかなか人が集まりません。ヴィオラパートはなんだか大変なことになっているみたいだし。
 しかし、明るい話題もありますよ。チェロに「見学」に来ていて、結局誰もいないからトップサイドで弾いていたカレ、覚えてらっしゃる方もいるでしょうが、ちょっと前に掲示板でアピールされていた方なのですが、どうやら入団されるようですよ。よかった、よかった。これで、ヴァイオリンも増えるといいのですがねぇ。
 さて、「かいほうげん」の今回のクイズ、なかなか難しかったみたいですね。休憩時間に写真を見ていた鎌サンが、ご本人に向かって「これおめーだろう」と言っていた現場をおさえられた人には、答はわかったはずですが(そんなわけです。りっちゃん。)。
 あっチャンは、本気でピッコロを買うことを考えているみたい。掘り出し物を知っている方は、情報をお寄せください。

1月27日

 8日に降った大雪は、やはり近年にないものだったようで、3週間たった今でも、まだあちこちに溶けないで残っています。それなのに、今日もまた朝から細かい雪が降り続いて、予報ではかなり積もるとか。
 そんな、最悪の天候の日に、今年の新年会は開催されたのでした。今ごろ?とは誰しも思うところでしょうが、じつはもっと前に計画していたものが、あまりの参加者の少なさで中止になってしまったといういわくつきのものなのですよ。
 今回は果たしてどのぐらい集まるのか、少々気になりながら、別な用事があってちょっと遅れていったら、20人近くのメンバーが、もうすでに盛り上がっているところでした。
 私は例によって、ソフトドリンクの全種目制覇をめざして、ひたすら食べることに専念。席上、この間の「かいほうげん」のクイズについての問い合わせ(いったいあれは誰なんだ)があったりしました。あっチャンあたりはすぐ分かったのに、意外と難しいのでしょうか。というわけで、掲示板にもある通り、この前の画像に細工をして「解答」を作ってみました(解答になってないじゃないかというご指摘にはあえて無視をきめこむっと)。
 2次会は、ヴァイオリン、ヴィオラパートの送別会の様相を呈していました。3人もの方々が、近々いなくなってしまわれるという、かなり厳しい状況。その寂しさを紛らわすかのように、飲み物も食べ物も、次から次へと注文しまくること。負けじと、管パートも頼んでいましたが、いまいちおね〜さまがたのような盛大さには欠けていたようです。しかし、お酒の供給は潤沢。日本酒の銘柄にこだわっているりっちゃんが注文した「十四代」をほんの少し舐めさせてもらいましたが、私でも分かるほどの味わい深さ。つい、こういうおいしいものを飲むことが出来ない体質を、恨みたくもなったものです。
 しばらくして現われたのが、しできさん。月曜日に無事女のお子さんを出産なさったそうで、おめでとうございます(もちろん、出産されたのは奥さんのほうですが)。名前も決まったそうで、「あいこ」ちゃんですって。いいですよね、女の子は。
 そんな流れで、「結婚」とか「出産」とか、微妙な話題になったり、税金などのヘビーな話題からファッション関係のソフトな話題まで、脈絡のない歓談は、いつ果てるともなく続きます。
 とりあえず2次会もお開きになったので、外へ出てみたら、もうすでに雪は止んでいました。帰りの足の心配をしていた人も一安心。そのあと、いったいどのような修羅場が展開されたのか、私には知る由もありませんが。

1月30日

 早いもので、もう今年の1月も終わろうとしています。私の誕生日は1月の下旬ですから、また一つ歳を重ねたことになります(何歳ですって?しのぶの観察眼が正しいとすれば、45歳ってことになりますか。)。
 ではまず、出席状況からいきましょうか。ヴァイオリンはいつもどおり、最初は少なかったのが、いつの間にか増えているという、ゴキブリのようなたたずまい。ヴィオラは、色々あるみたいですが、久しぶりの方もいたりして、決して多いとはいえませんが、現段階ではまずまずのところ。チェロも、久しぶりの方と、先週入った方のおかげで、いつにない充実感(といっても5人ですが)。コントラバスは常連はきっちり。
 木管では、ダブルリード系が1人ずつ、フルートとクラは3人ずつという変なバランスでした。フルートは初めて3人揃って、やっとピッコロが入ったサン・サーンスの響きが聴かれるようになったというわけです。バスクラ、コールアングレ、コントラファゴットが全部揃った、完全な3管の音が聴けるのは、いったいいつのことでしょう。
 金管は、後ろから聞こえてきた音を聴いた限りでは、抜けていたパートはなかったようですね。打楽器もいたみたいですし。オルガンとピアノは、いるわけはありませんね。
 練習は、第2部の後半から始まりました。もっぱら、弦がdiv.になるテーマの部分を、念入りに、というか、しつこく繰り返させられていましたね。あとは、合いの手の金管のピッチやバランスも細かいチェック。このあたりは、木管は楽なもので、人が注意されているのを見ながら、出番を待っているといった風情です。
 そんな悠長なことを言っていられなくなったのは、第2部前半のPrestoになった時。殆ど正規のテンポでやってきましたから、とてもついていけない人が殆ど、かなり悲惨なありさまでした。定期というか、今回はTCCですが、これ向けの練習はあと2回。それが終わると、しばらく協奏曲の準備が入ってしまいます。それまでには、もうちょっと不安がないような状態に仕上げておきたいものです。序曲も「ローマの謝肉祭」に決定したことですし。
 来週から練習が始まる「アランフェス」の楽譜も渡されました。見たら、以前ニューフィルがこの曲を演奏した時に使ったもの。あれは、私が入団する前の演奏会だったはずですから、もう15年ぐらい前になるのでしょう。あの頃は、まだオケの汚れに染まっていない、純真な30歳の若者だったことが、黄ばんだパート譜を見て思い出されたものです。

2月2日

 インターネットでの買い物というのはなかなか役に立つものですが、ある程度のリスクは覚悟しなければなりません。この間のDVDプレーヤーだって、「最悪、不良品でもいいじゃないか」というぐらい肝が据わっていないと、なかなか購入までには踏み切れないものです。
 だから、一度ああいう体験をしてみると、怖いものなどなにもないような気になってしまいますから、恐ろしいものです。
 というわけで、「ファンタジア」の次にネットで手に入れたDVDソフトは「アマデウス」。8部門でオスカーを獲得し、今まで決しておおっぴらにされることがなかった「音楽の父」、じゃなくて「楽聖」、でもなくて「神童」(だったかな)モーツァルトの実像を明らかにしたこの名画を、劣化することのないフォーマットで手元に置いておきたい、というまっとうな理由からでは、もちろんありません。本当の動機はですね〜、あのですねぇ、その、いわゆる「無臭性」ではない「無修正」の映像を見てみたかったからなのですよ。
 えっ、あの「アマデウス」にそんなヤバイシーンなんてありましたっけ?コンスタンツェの巨乳はしっかり映っていたというのに。と思われるでしょう?あるんですよ、ボカシが。最初に映画館で見たときから気がついていたのですが、始まってから5分ぐらい経ったあたり、オープニングタイトルが終わって、サリエリが収容されている精神病院に神父様が訪れるシーンで、入院患者の身体の一部に、不自然なモヤモヤがかかっているのですよ。
 この措置は日本国内で販売されているビデオや、もちろんDVDでもなされているわけで、私たちは製作者の意図とはなんのかかわりもない「目隠し」で汚された画面しか見ることは出来ないのです。なんのことはない、私が「リージョン1」のアメリカ版DVDをネットで手に入れたのは、この部分を鮮明に見たいがためだけだったのですね。
 確かに、うつってました。モロに。だけど、べつに物語の進行上はなんの違和感もないもの、かえって「ボカシ」で強調する方がよっぽど不自然だという、よく言われている結論を再確認しただけのことです。
 今ねらっているのが、「REQUIEM FOR A DREAM(邦題:レクイエム・フォー・ドリーム)」という、クラシックファンにとってはちょっと惹かれるタイトルの映画のアメリカ版DVD。春に公開予定ですが、日本では完全な形で上映されるのは不可能なものなのだそうで、4月のノーカット版の発売を首を長くして待っているところです。ねっ、Mさん(だれなんだ)。

2月6日

 前半はサン・サーンスの1楽章。例によって鎌サンの粘っこい指揮で絞られます。最初に出てくる十六部音符のテーマは、相変わらず厄介なもの、弦も木管もテンポを落として何回も何回もやってみますが、なかなか合っているようには聞こえてきません。というか、中で吹いている分にはそんなにひどい感じはしないのですが、まわりで聴いていると、かなりガタガタなのだそうです。コントラバスのしげちゃんあたりはわざわざ私のところまでやってきて、「拍の頭が全然分からない」と言ってましたし、りっちゃんに聞いたら、木管が走ってて弦を置いてけぼりにしているのだそうです。このあたりのことを、やっている間に指摘してもらうと、また違うのですが、いずれにしてもここはおそらく最後まで問題になるところでしょう。
 本日のチェロの出席者はなんと7人!このところ、意気込みがすごいですね。それに比べてヴィオラが相変わらず少ないので、鎌サンは最後にはキレて、「いくら言っても音が変わらないんじゃ練習する意味がない」とか言ってました。まあこんなこともあるでしょう。
 後半はしできさんの指揮で「アランフェス」の初見譜読みです。楽譜が渡ったのが先週、昔やったことがあると言っても、あの頃の団員なんてもう殆ど残っていません。スコアもえらく大変みたいですし、ギターも入らないでいったいどうなることかと、かなり心配をしていました。しかし、これは。いやぁ、みんななかなかやるもんですね。さぞや混乱するだろうという予想に反して、殆ど破綻もなく、最後まで通ってしまいましたよ。このあたりがニューフィルのすごいところ。とりあえず形にするのはとても上手です。ですから、問題はその先の段階、いかに磨き上げて仕上げるか、これがなかなかだから、色々問題が起こってくるわけです。
 私の担当はピッコロ。フルートと持ち替えなのですが、1箇所どうしても間に合わないところがありました。これはそれこそきちんと磨き上げなければ。気がついたら、かなり大きなソロもあるのですね。気が抜けません。
 ところで、前にこの曲をやったことのある数少ない団員の1人、ホルンの崇サンが、「アランフェスの思い出」みたいなものを「かいほうげん」に投稿してくれるそうですよ。ちょっと前まで実際にスペインで暮らしていた崇サン、きっと素晴らしいものを書いていただけることでしょう(というわけで、よろしく)。

2月11日

 休みの日だというのに、いきなり強い日差しが差し込んできたので、おちおち惰眠をむさぼることも許されないような午前中でしたが、お昼頃には雪が降り出すという、変なお天気です。この雪がかなりのペースで積もっていますから、休み明けにはまたまた雪かきが待っていることでしょうね。
 一月前の大雪の名残はまだ残っていて、車が通ったあとなどは完全に氷と化していますから、スコップなどではとても歯が立ちません。仕方がないので、「ツルハシ」などを持ち出して氷を砕いてみたら、これがなかなか効率的。すっかり味を占めて、あちこち固まりきった氷を片付けるのが最近の日課になっています。これからは、私のことを「ツルハシヒロノシン」と呼んで下さい。
 冗談はさておき、ちょっとうれしくなった話を。JPには「アンケート」というページがあって、フォームに書き込んだものが、メールで私のところに届くようになっています。直接メールを出すほど親しくはない、かといって、掲示板に書き込むほどの度胸もない、そんな人たちが(必ずしもそうではありませんが)利用しているのか、たまにこのアンケートによるメールが届くことがあります。そんな中に、先日、「昔、田園を振ったウィーンの鹿児島県人」と言うお名前の人がいたのです。誰だか分かります?そう。「かいほうげん」で毎号そのご活躍ぶりをお伝えしている、指揮者の下野竜也さんが、JPにアクセスして下さったのですよ。山路団長へのご冥福を祈るメッセージとともに、このサイトの感想などを書き込んでくださいました。
 メールアドレスもあったので、さっそくお礼のメールを出しました。もちろん「また共演できることを願っています。」とも書き添えて。そうしたら、今度はちゃんとしたメールでお返事がいただけました。「また機会がありましたらご一緒したいですね。それではこれからもオケを楽しんでくださいませ」という文面です。もちろん、お忙しい下野さんのことですから、これは単なる外交辞令なのでしょうが、こんな風につながりが出来たというのには、ちょっと喜んでしまいますよね。願いつづけていれば、いつかはきっとかなうこともあるかもしれないということで。
 そうそう、さっきのアンケート、「興味のある分野」という設問があるのですが、下野さんが選んだのは「お笑い」でした。それこそが、私がもっとも力を入れている部分なのですよ。さすが、下野さん。

2月15日

 私が使っていた携帯電話は、ドコモのP206。2年前に買ったのですが、乱暴な使い方に耐えかねて、最近はかなり調子がおかしくなっていました。無理もありません。一度などは、お尻のポケットに入れたまま竹を切っていて、長い竹を動かそうとして竹やぶの竹の間に挟まれたことがあったりしましたから。その時は別に異常はありませんでしたが、本体にはひびが入ったままでした。
 この頃は、ダイヤルしようとテンキーを押しただけで電源が切れてしまう始末。いよいよ何か手を打たなければ。どうせ修理するぐらいなら、新しく、「iモード」でも買ったほうがいいと思い立ち、月曜日にラオックスに行ってみました。そうしたら、P209iという、ちょっと前の機種が7000円ちょっとで買えるではありませんか。迷わずその場で機種変更して、晴れてiモードユーザーとなったのです。
 ご想像がつくでしょうが、こういう新しいものを手に入れるとさっそくいろいろやってみたくなる私のこと、次の日には、なんの予備知識もないのにiモード対応のホームページを作っている姿がありました。その結果、練習の日程表などをiモード端末でどこででも見ることが出来るようになりました。どうかご利用ください(アドレスは、公式掲示板にあります。)。
 というわけで、今日の練習、あちこちで人をつかまえては、iモードのケイタイとホームページを見せびらかすことに専念している私でした。
 さて、今日は木曜日とあって、出席者の出足は極めて悪いものがありました。最初の「アランフェス」が始まった時には、コンマスの敬一郎くんもお休みだということで、ファーストヴァイオリンはなんと1人。いやぁ、アランフェスのあの出だしの「チャッチャカチャ」という弦、ファーストがいないに等しいと、実に面白いバランスで聞こえるものですね。実は、ヴァイオリンパートは今回の演奏会はかなりヤバい状態だそうで、ぜひとも新しい人に入ってもらいたいのだということを、さっちゃんから聞きました。それで、トップページにも異例の告知を出したというわけです。合奏に参加してみたいという、ヴァイオリン弾きのあなた、ぜひともニューフィルの戦力になってみてください。
 よそのパートの面倒を見る前に、今日あたりはフルートパートも大変でした。あっチャンは夕べのうちに、「仕事で遅くなる」というメールをくれて、間違いなく遅刻。亮クンは例によって残業でしょうか、連絡もなく欠席。アランフェスでは1番の譜面がなかったので、スコアを見ながらピッコロと掛け持ちです。あっチャンが割と早く来てくれたのでそんなに穴は空けないで済みましたが、なんか綱渡り状態が今後も続きそう。

2月20日

 3月31日の協奏曲の演奏会の練習が始まりました。その間、トヨタの演奏会の練習は中断です。サン・サーンスもロドリーゴも、中途半端なところで終わってしまっていましたから、再開した時にまた最初からやり直しなどということにならなければ良いのですが。
 先週、ホームページでヴァイオリンの団員募集を目立つようにやってくれということを頼まれたので、さっそく派手に「急告」を出したところ、ヴィオラパートの方からも「募集をして下さい。」と言われたものですから、急遽、その旨を追加しました。あれだけ目立てば、何かしら反応があってもよさそうなものですが、今のところメールでのコンタクトは皆無。オケに入りそうな人は、もうすでにどこかでやっているということなのでしょうか。
 ところが、今日の出席を見てみると、そんな募集など必要なかったような集まり具合。特に、ヴィオラなどは、たしか7人は来ていましたよね。ただ、ヴァイオリンはやはりこれでも足りないというわけで、誰か、入ってくれないかな〜。
 管楽器もきちんと出席していたパートが多くて、今回は2曲の乗り降りがはっきりしていたところでは、ちゃんと交代して正規のメンバーが吹いてましたっけ。でも、こんな時に限って、いつも最初から必ず二人以上はいるホルンパートが、りっちゃん一人だけという珍しい状態。「こんなこと初めて」とは、本人の言葉です。
 ブルッフもメンデルスゾーンも文字通りの初見大会。それでも、ブルッフはやったこともある曲だし、1回目の通しでは、敬一郎クンが代弾きをかってでて、大まかな形はつかめていたようです。それにしても、コンチェルト全曲を弾ききってしまうのですから、たいしたものですね。
 メンデルスゾーンは、さすがにそんなわけにはいきません。ピアニストもいないし、おそらく、この曲を弾いたことのある人など誰もいないことでしょう。一応前もって音源は流しておいたので、要所はきちんと押さえてはいましたが、やはり、まだイメージが不足かな。
 見ていたら、ヴァイオリンが休んで、ヴィオラ以下の弦楽器だけという所がありました。ここはヴィオラの聞かせどころ、せっかく人数も揃っていることだし、存分に頑張ってもらいましょう。鎌サンが「メンデルスゾーン、つまんね!」と言っていたことなどは気にしなければ良いのです。思いやりを欠いた何気ない一言で傷付けられるということは、実社会では良くありますが、そういう嫌なところがないのがニューフィルのいいところなのですよね。

2月23日

 おとといの夜中、ニューフィルを辞めたはずの和紀クンからメールが届きました。「封筒や名刺に公式ホームページのアドレスを印刷したいのだけど、独自ドメインを取ってもらえないか」というものです。まだニューフィルとかかわっていたのですね。それだったら、楽器を弾きに来ればいいのに。
 それはともかく、ドメインの件は私も考えていたことなので、検討してみることにしました。どういうことかというと、現行の「www.asahi-net.or.jp/~cd4a-yme/sendainewphil/index.htm」という長ったらしいアドレスを、「www.○○.com」というシンプルなものに変えようというもの。この○○の中には、他で使われていなければどんな名前でも入れられます。
 かつては、こういうことをやるのには、大変な手間と時間がかかったものでした。しかも、.comというのは基本的にはアメリカのサイトですから、手続きは英語で行う必要もあったのです。
 それが、最近では簡単に日本語でできるようになったということは聞いていました。そこで、きのう、お名前.comという、その筋では有名なサイトに行ってみたわけです。
 最初にやったのが、さっきの○○に入れる言葉を選ぶ作業。まず手軽なところで「newphil」で検索してみましたが、残念ながらこれはすでに使われていました。つぎにうち以外では絶対使いそうもない「sendainewphil」。これは当たり。それからはもう言われるままにフォームに書き込むだけで、その場でドメインが取得できてしまいましたし、実際にネット上で使えるような設定まで全部行っても、かかった時間はほんの20分程度、信じられないほどの手軽さです。実際につながるまでは2〜3日はかかるということでしたが、今日の午後には、もう使えるようになっていましたし。
 かくして、公式HPは「www.sendainewphi.com」、いわば「仙台ニューフィル・ドットコム」という、きわめて分かりやすいアドレスを持てるようになりました。和紀クンも、大威張りでデザインが出来ることでしょう。
 そのことを知らせてやったら、「早すぎますよ!」というメール。それはないでしょう。少しでも早く印刷が出来るようにがんばったというのに〜。ぐれてやるっ。
 ちなみに、先ほどもうすでに使われている事がわかったという「newphil.com」はアメリカのやはりドメインなどの斡旋会社。ついでに調べた「jurassic-page.com」は、ドイツの恐竜オタクのサイトでした。

2月27日

 早いもので、もう2月も明日で終わり。1年の6分の1が終わってしまうのですね。気がついたら、いつの間にか演奏会ということになっていたりして。
 こないだ中からご紹介している団員募集の件ですが、公式サイトの「募集」のページをご覧になれば分かるように、オーボエと弦楽器についてはずっと募集は呼びかけているわけです。演奏会のチラシなどにも印刷していましたよね。ただ、今回は、そういうありきたりの告知では効果がない。ぜひとも新しい団員が欲しいんだという、かなり切羽詰った状況をパートリーダーから聞いたものですから、天下の「ジュラシック・ページ」が片肌を脱いだのです。
 なにせ、1日のアクセス数が150200件、多い時は300件に迫ろうかというぐらいの勢いですから、その宣伝効果はハンパではないはずです。もっとも、いくら目に入っても、弦楽器の人口は限られていますし、様々な事情もあることでしょうから、そうおいそれとは入団者は集まってはこないでしょう。だから、年度末の異動期ぐらいまでは、あまり効果がないだろうと思っていました。
 しかし、やはりやってはみるものです。その、待望の「HPを見たので、練習を見学させて下さい。」というメールが、きょう、ついに届いたのです。さっそく「今日の練習からでも〜」と返事を出しました。いくらなんでも、そこまでの心の準備はなかったのでしょう、今日はお見えにはなりませんでしたが、きっと近いうちにはいらっしゃることでしょう。
 このサイトは、読者の層が多岐にわたっているというのは、例の「アクセス解析」を見ても良く分かります。最近リンクしてきた検索サイトでの紹介文などを読んでみると、オケの会報という当初のコンセプトにはこだわらない見られ方をしていることが、よく分かります。
 独自ドメインを取ったことをきっかけに、公式サイトを充実させようとしているのも、そんな流れに無関係なことではありません。とりあえずは、おぼえたばかりのJava Scriptを使って、見栄えだけはかっこよくしてみましたが、実はコンテンツも徐々にいじっています。
 というわけで、色々手を広げすぎて寝る暇もなくなっている状態ですが、練習の時の集中力は欠かさないつもりです。というか、もともと管楽器というのは、日頃練習していないでいるとモロに迷惑をかけてしまいますから、気を抜くことは出来ないのです。そう、ちょっと、今日の私はミスが多すぎました。来週の指揮者練習では、こんなことのないように、頑張れたらいいなぁ、みたいな。

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