バックナンバー13

(00/9/2-00/10/31)


9月2日

 フェーン現象とやらで、熱風が吹き狂う中で、本日の練習開場の若林区文化センターにたどり着いたときには、集合の1時間前だというのに、もはや楽器の搬入や椅子並べが完了していました。
 いよいよ岩村さんとの初顔合わせ。しかし、この間の演奏会が終わってからまだ1年は経っていないので、「久しぶり」という感じは殆どしません。ごく自然な感じで指揮台の前に現れた姿には殆ど違和感がなかったのが、不思議です。
 しかし、音楽のほうは「違和感なく」というわけにはいきません。特にテンポはどんどん乗り遅れていってしまいます(特に弦楽器)。まあ、それでもおそらく本番の速さを指示しているのでしょうから、一通り全曲通してしまいましょう。しかし、やはり普段やっていないことはたいへんです。
 圧巻は第3楽章。今まで吹いたことのないような疾走感で、あおられっ放しです。これだったら、本番では思い切り盛り上がることでしょう。
 とりあえず全曲通してみて、「悲愴」の全体像が明らかになったような気がします。求められているのはとことん熱い音楽と見ましたが。歌うところは歌うし、盛り上げるところは盛り上げる。前半のオペラアリアにこれが続いたら、さぞや濃厚な演奏会になることでしょう。もちろん、これは岩村さんの要求にすべて応えることが出来たらの話ですが。
 一休みして、1楽章からの小返しになったら、これがいかに大変かということが実感できました。アレグロの出だしのヴィオラ、徹底的にしごかれています。2回目ということもあって、今回の岩村さんはこの前とはちょっと違います。私たちに対する要求が、確実にグレードアップしているなと感じたのは、私だけではないはず。ニューフィルをさらに良いオーケストラにするための試練、仏の顔(岩村さんは4月8日生まれだそうです。まさに「仏」。)に隠れた厳しい試練に、果たして耐えることは出来るのでしょうか。
 かなり細かいことをやるようになりましたから、それが即座に音にあらわれてくることもあります。1楽章の有名な第2主題、ヴァイオリンとチェロのユニゾンで始まるのですが、通しのときはパート同士はもとより、パート内でもガタガタだったものが、「パート同士聴きあって」という岩村さんの指示で、見違えるようになりました。こんなことが取っ掛かりになって、さらに良いアンサンブル、ひいては良い音楽が出来るようになることを確信して、がんばりましょう。
 練習が終わって9時すぎから始まった歓迎会、11時過ぎに追い出されてももちろんまだ帰る気配はなく、結局岩村さんは2時過ぎまで私たちに付き合ってくださいました。それから家へ帰って書いているこの日記、ちょっとグレードが落ちるのはご勘弁を。
 ちなみに、岩村さんはN響のアシスタント・コンダクターに就任されたとのこと。もはや、私たちの手の届かないところに行ってしまうのでは。ニューフィルを振ると何かよいことがあるという指揮者業界におけるジンクスは、依然健在だったようです。

9月3日

 昨日の日記は、やはり、今読み返してみるとイマイチの出来ですね。じつは、終わってからの飲み会で遅くなるのは分かっていましたので、Think Padを練習場にもちこんで、少しでも書いてしまおうと思っていたのです。(というと、いかにも仕事熱心ですが、たまたま無料の屋外駐車場が空いていたので、車の中に置いておくと熱くなってしまうのが心配だっただけなのですが。)
 しかし、10分や15分といった短い休憩ではなかなかまとまったものは書けませんし、何よりも、パソコンを開いているとしのぶとかあっチャンとかが珍しがって寄ってくるので、殆ど仕事になりません。
 結局、家に帰ってお風呂に入り、ほとんど布団の中で半分眠りながら書き上げて、更新したのは確か3時半ごろ。それで、少し不本意なところも残ってしまったので、補足の意味でもう1席おつきあいを。
 
 宴会は9時からだということなので、1回車を置きに帰り、やはり楽器を置きに帰って偶然地下鉄で一緒になったさっちゃんと二人で会場についたのが15分前。練習は7時半に終わってしまいましたから、みんなもう中に入って盛り上がっていると思ったら、入り付近口でゴロゴロしています。前の客がまだ出ないので、席が空かないのだとか。これは身に覚えがありますね。時間だからといって、なかなかすぐには動き出さないもので。
 結局15分ぐらい遅れて宴会(カコム会だっけ)のスタート。8人づつ座れるテーブルが3つある個室、とりあえず岩村さんのお相手は長老陣に任せて、私は別のテーブルにしました。
 お昼から何も食べていないので、お腹はぺこぺこ、まず出てきたサラダなどをむさぼり食べてますが、とてもこんなものでは。しかし、料理はそのあと出てくるは出てくるは、ほとんどフルコースで、肉料理が出てきた頃には、ほとんど満腹状態、デザートのティラミスとシャーベットを流し込む別バラすらも空いてないというありさまでした。
 おまけに、ふと気がつくと、私のテーブルは私以外すべて女性という「ハーレム」状態。身も心も満足して、夜は更けてゆきます。
 岩村さんは、挨拶の中で練習のことにも触れられていました。やはり、今回は意識してやり方を変えたようです。ヴィオラやトロンボーンのシゴキも、何回も繰り返しているうちに音がどんどん変わっていくのを実際にほかの団員にも体験してほしかったということです。「合わせ物では、ニューフィルさんの真価が問われるでしょう」とも。
 その「合わせ物」関係でひとつ。さっきしできさんから電話があって、「レハールの音がスコアと違っています」という問い合わせでした。実は、これは私もデモテープを作る時点で気になっていたのですが、今回のプログラムの「メリーウィドウのワルツ」という曲は、もともとのオペラの中にはないナンバー、というか、オペラに出てくる有名なメロディーを再構成したものなのです。デモテープではたまたま手元にあった「3Tenors」バージョンでしたが、おそらく今回はソプラノ、テナー、バリトンのために特別にアレンジしたものなのでしょう。ですから、あの音源はあくまで参考程度のものとお考え下さい。

9月5日

 急に寒くなってしまいましたが、風邪なんかひかないで下さいね。
 さて、「かいほうげん」に好評連載中の「素顔の団員」、これで、今回担当のあやちゃんが次回に指名したのがヴィオラのヤスユキさん、そう、あのびよ乱でしたね。おとといの練習のときに正式に依頼したら、もう夕べ原稿を送ってくれたので、早速HPにアップしました。で、あれだけのVIP、ただの写真ではなんだと思い、かなり手をかけて凝ったものを作ってみたのです。それで、一応目を通していただこうということで、Think Padを練習場に持ち込んで待機していました。
 ヤスユキさんが来たので、早速ピアノの上に開いて見せてあげたら、なんだか、居合わせた人が全員寄ってきて「仕掛け」に見とれています。どうやら大好評だったみたいですね。練習が始まる前に、とんだことでみんなを盛り上げてしまいました。
 どんな仕掛けかというのは、実際にここを見て確かめてみてください。
 さて、練習が始まりました。余計なものは片付けてっと。
 いよいよというか、やっとのことで歌伴の楽譜が揃ったので、初めての合わせです。ところが、管楽器のパート譜がないものがあったりして、最初から大混乱。おまけに、曲によってはどこから始まってどこで終わるのかということもはっきりしていないので、指揮者のしできさんも大変です。
 でも、始まってみると、何とかサマにはなっていたようですね。正直言って思ったほど譜面づらは難しくなさそう。今までCDでなじんできた「Nessun dorma」や「ドン・カルロの二重唱」が、実際に私たちの手で音になるのを聞いた時は、掛け値なしで感激モノでした。特に「ドン・カルロ」は、私にとってはとても思い出深いというか、ずっと大切にしてきた曲。普通だったら一生演奏することはないようなものでしょう。この気持ちをバネに、あとは、歌手の人たちといかにうまくあわせるか、ひいては、いかにしてお客さんが聴いて感動できるものを作るか、ということを考えていこうではありませんか(と、声高に叫んで息絶える)。
 ロドリーゴの真似はそこまで。この手ごたえを受けての技術委員会では、積極的に「間奏曲」を押す声があって、どうやら、正式に歌の間に入ることに決定したようですね。アンコールも、おそらくプロコフィエフで決定でしょう。めでたしめでたし。
 しかし、考えてみたら本番まであと2ヶ月しかないのですよね。これはマジであせらないことには。

9月7日

 たまには、パソコンの話でも。
 最近、カズシゲくんにそそのかされてノートパソコンを入手してからというもの、今まで使っていたデスクトップはとんとご無沙汰になってしまいました。例えてみれば、古女房に愛想をつかして、若くてきれいな恋人にうつつを抜かしているようなもの、とでも言いましょうか(あ、あくまでも例えですから。そんな目にあってみたいものです。)。
 で、その若い恋人ですが、美しいのを鼻にかけてとても贅沢、おねだりすれば何でも買ってもらえると思っていますから、始末に負えません。とはいっても、「よしよし、今度は何が欲しいのじゃ、姫」という気分もなかなか捨てがたいものがありますが。
 つい2、3日前も、どこかのHPで「エッジカード」というものがなかなかいいということを聞きかじってきて、ぜひつけてくれとせがみます。確かに、自宅でインターネットを使うときは、いちいち電話機のあるところまで連れて行かれて、モジュラーケーブルのようなうっとおしいものを付けさせられるのですから、私の書斎(!)でいながらにして通信ができるカードを欲しがる乙女心は分からないでもありません。早速「ヨドバシ」に行って買ってあげることにしました。
 「エッジカード」というのは、DDIのデータ通信専用のPHSがカードになったもの。2種類あって、どこへでもかけられる「P200」と、あらかじめ登録した通話先にしかかけられないけど基本料金が安い「P210」。もちろん通信専用で使おうと思ってますから、ねらいはP210、申し込みのときに番号を登録しなければいけませんから、PHS専用のアクセスポイントを調べておくのも、抜かりはありません。
 さて、無事、希望の品を購入、マニュアルどおりに設定を行って、いざ接続しようとしたら、何回やってもつながりません。思い余ってDDIのサポートセンターに電話したら、「その番号はPIAFS2.0対応ですから、32Kでしか使えません。64Kでお使いになりたいのでしたら、PIAFS2.1対応の別な番号を設定してください。」という、とても一般人には理解できない呪文のような答えが返ってきました。確かに、プロヴァイダーのHPを良く見ると、「DDIでの64Kはこちら」みたいなことが書いてありましたが、これって、誰でも理解できることなのでしょうかね。
 設定を32Kにしたら(ちょっとマニアっぽい言い方)、めでたくつながりました。でも、せっかく64Kの性能があるのにそれが使えないなんて、悔しいじゃありませんか。だから、次の日、ショップに行って64K対応のアクセスポイントを追加登録してきました。手数料2000円を払って。
 ほんと、若い恋人はお金がかかって。

9月19日

 お彼岸も近づき、旭ヶ丘をわたる風にも秋の薫り。夕方のほどよい空腹感を抱えてセブンイレブンに足を運んだ私には、店内にいっぱいに広がるおでんの匂いの誘惑に勝てる力はありませんでした。ついつい、程よく汁の染み込んだおでんダネを3品ほど買い込んで、練習が始まる前の腹ごしらえです。秋はやっぱりおでんだね。しかし、調子に乗って選んでしまった大根、厚揚げ、ゆで卵というメニューは、いささか多すぎ。体のキレを欠いてしまっては、いい音も出せません。これを教訓に、これからは食欲には多少犠牲になってもらいましょう。
 そろそろ次の「かいほうげん」のことを考えなければいけない時期になったので、とりあえず新入団員の写真だけでも忘れないうちに撮ってしまおうと、きのう掲示板に自分のために書き込みをしました。文面は、「明日は長田さんと菅原さんの写真をとります。忘れてたら、誰か言ってください。」というもの。忙しさに紛れて、私が写真を撮り忘れることもあるかもしれないので、そんなときは一言注意してくださいというつもりで書いたのです。
 ところが、書き込みの直後ぶっち〜からメールがきて、「菅原さんにも連絡しておきました。」。ん〜っ!
 そこで、よく考えてみたら、自分では全く気付かなかったのですが、あの書き込みは「写真を撮られる人が忘れているといけないから、教えておいてください。」という意味にとることもできるのですね。いや〜、日本語は難しい。
 まあそんなわけで、練習よりももっぱら事務的な用事の方に注意が向いていたのと、先ほどの秋はやっぱりおでんだねのせいで、コンディションは最悪。ただ、練習では殆ど弦方面がつかまっていたのが幸いといえば幸いでしたが。
 それにしても、少し丁寧にやろうとすると時間がどんどん足らなくなって、結局予定の半分しか消化できなかったというのは、ちょっと辛いものがありますね。せっかく人も集まって(新入団員が入ったセカンドなどは14人!)いたというのに。
 きのうの「トルコ風呂」にいち早くリアクションをよこしたヤスユキさんが「○○○○さんに似てるでしょう」と言って私にくれた携帯ストラップを見たあっチャンは、「かわいいペンギン」と言ってましたが、あとで聞いたらカワセミなんですって。どうりで頭に角が。

9/20追記)
 今朝になってメールを開けてみたら、和紀クンから「ロゴ」の投票結果が送られていました。それによると、A:14 B:7 C:1で、Aに決定とのこと。実はこれはデザイン部チーフの和紀クンの作品。ある種出来レースという気がしないでもありませんが、これは順当なところでしょう。私もAを選びましたし。(開票にあたっては、立会人が2人付いたそうです。)
 さっそく、これを使って公式HPをリニューアルしました。っても上半分だけですが。

9月18日

 いつの間にか、定期演奏会のチラシやチケットの印刷が出来てくる頃になってしまいました。考えてみればあと2ヶ月を切ってしまったのですから、あたりまえのことですが。で、この時期になると毎回ミスプリントのチェックが入ってくるのですね。今回は「Conductor」は大丈夫だったでしょうか、和紀クン。
 印刷がデジタル化したといっても、ミスプリントだけは人間がチェックするのですから、避けられないこともありますよね。音楽雑誌の世界でも、もちろんミスプリントはつき物、以前私が投稿した某「レコード芸術」でも、「明言」が見事に「名言」に変わってましたっけ。
 こんなのはまあご愛嬌ですが、これが広告のミスプリントだと、担当者の首が飛ぶことになります。
 そんなとんでもない間違いが、実際に起こってしまった実例を教えてくれたのが、ある音楽好きの私の友人。レコード会社の広告でモーツァルトのヴァイオリン協奏曲「トルコ風」が「トルコ風呂」になっていたというのです。
 これを最初に聞いたときは半信半疑、というより、ほとんど彼がツクッていると思ったものです。というのも、この友人、おかしなことをでっち上げて他人をからかうのが大好き、時には、ほとんどまわりの人には理解できないような難解な仕掛けを用意して、一人で面白がっているという、まるで私のような変わり者だからです。
 ただ、彼の場合、データにはやたら詳しくて、CDの品番を暗記していたり、発売された日にちを正確に覚えていたりという、何の役にも立たないことには、間違いがない場合が多いのです。そんな彼が「3年ぐらい前の徳間の広告」、と、やけに具体的に言い張るので、ダメモトで調べてみる気になりました。
 幸い、ここ4〜5年分の「レコ芸」はきちんと保存してあります。少し幅を持たせて2年前からのバックナンバーを見ていったら、ありました。
1997年1月号274ページ
 こんなすごいミスプリントをやらかして、メーカーの担当者は一体どういう処分を受けたのでしょうね。でも、もしかして、このミスプリ、今まで誰にも気付かれてなかったりして。それはそれで、また空しいものがありますが。

9月22日

 ニューフィルのロゴが決まりました。前回お知らせしたように、団員から寄せられた作品のコンペが行われ、投票総数で最高点を獲得したものが採用となったのです。
 この結果が伝わってきたのが20日の早朝というか、19日の深夜。で、さっそく20日には公式ページに掲載しましたから、もう皆さんご覧になったことでしょう。
 こういうマークの制定については、なかなか難しい問題をはらんでいます。以前JAOだったか豊橋響だったかの記念誌の中で、専属のデザイナーが作ったというロゴのサンプルがたくさん掲載されているのを見たことがありますが、どれも最悪。いかにも「こういう意味をこめて作りました」という押し付けがましいコンセプトがミエミエで正視に耐えないというか、こんなものを年中チラシやチケットにつけているのはやだなというものばかりでした。
 最近のテレビ局あたりで作っているような、一見いいかげんなように見えて実は深い考えがこめられていると思わせて、本当はただのいたずら書きにしか過ぎないという、その手のものでもちょっとな、という気持ちもありました。
 しかし、今回決まったロゴには、そのような危惧を抱く心配は全くありません。いずれ、作者の和紀クンから製作意図の説明があることでしょうが、とてもセンスの良いもの。これだったらTシャツ(そのうちヤスユキさんが作ってくれるでしょう。)にして着ても、ちっとも恥ずかしくありません。手拭いなんかもいいですね。鉢巻きにして。それで、浴衣地も作って、みんなで七夕見物に行くとか。そうだ、旗も作りましょうよ。
 というわけで、すっかりこのロゴが気に入った私は、当サイトの看板、トップページにも使わせてもらうことにしました。で、このデザインを最大限に生かすために(もしかしたら、最大限に侮辱してるのかもしれませんが)ほんの少し手を加えてあります。最大限に楽しめるよう、念のため使い方を書いておきますね。ページを開けると、「生えては落ちる」ヴァージョンが始まるはずです。この画像の上にポインターを持ってくると、今度は「こっくりうなづき」ヴァージョンに変わります。さらにそこをクリックすると、本来の止まったロゴになるという仕掛けです。ポインターをどかすと、また「抜けては生える」ヴァージョンに戻ります。
 クセになる恐れがありますから、30分以上のご使用は避けてください。また、何か異常を感じた場合は、医師にご相談ください。

9月26日

 さて、お彼岸も終わり。涼しくなってまいりました。
 お彼岸と言えば、「おはぎ」ですよね。以前は、家人も手作りしていたのですが、この頃は市販品ばかり。「家で作るとたくさん出来ちゃってたべきれないでしょ」だって。でも、ふっくら煮上がった出来立てのあんこは一味違うのですがね。残念残念。(えっ)
 いつものように、練習が始まる前に腹ごしらえ、今日は、今が旬のおはぎでも買おうかなと思っていたのですが、ちょっとした野暮用があって着くのが遅くなってしまったので断念。はたして、9時半までこの空腹感を我慢できるでしょうか。
 エレベーターを降りたらソファーにヤスユキさんが座っていて、「いつも1番乗りなのに、いったいどうしたんですか」ですって。そうなんですよ。私はたいがい練習場に着くのは1番目か2番目、もはやニューフィルのヌシ、みたいな人間国宝状態が習慣化していましたから、6時半の集合時間にちゃんと来てさえも、こんなイヤミを言われるようになってしまいました。白金台に地下鉄が開通したという日です。大目に見てくださいな。(意味不明)
 練習のほうはといえば、最初は「悲愴」の2、3楽章を和紀クンの指揮で。どうしても7時台は集まりが悪くて、なかなか思うような練習が出来ないのは辛いものがありますね。8時を過ぎれば殆ど満席に近くなってくるというのは最近の良い傾向ですが、そこで「悲愴」ばかりやってると、ローテーションの関係で不都合が出てきたりするのでしょう。なかなか全員の都合のよいようには物事は進まないものでして。
 で、そんなことをやってたら、鎌サンの担当の「時の踊り」は30分しかなくなってしまって、欲求不満気味。こんな消化不良状態が、演奏会まで続くのでしょうね。
 ところで、休憩時間に徹サンが「○マエさんにお願いがあります」と言ってきたので、とうとう来たなと思ったら、やはり演奏会のパンフの解説文の執筆依頼。「前半の曲目は○マエさんしか書ける人はいません」とまで言われては、断わるわけにはいきません。これも、常日頃の虚言癖の報い。えらいことになりました。

9月30日

 9月も今日で終わり。更新記録を振り返ってみると、今月は一つも新作を作ることが出来ませんでした。これは、先月張り切って作りすぎたため。「かいほうげん」のほうも、前回載せきれないで、次号(1014日発行予定)送りにしたものがあったぐらいですから。それと、ロゴマークが決まったので、それを使ったアニメーションgif作りなどに夢中になっていたせいもありますね。
 言い訳ついでに内情を暴露すると、最近の「おやぢの部屋」の充実振りも、通常の更新を遠ざける一つの原因です。このところ、ほぼ毎日の更新、取り上げるCDはいくらでもありますが、問題は書き手。本職のおやぢだけでは物理的に不可能ということで、私のほうにもノルマが課せらるようになってしまいました。
 そんなわけで、まあ、「トーク」などはぼちぼちとということで。
 さて、ということで、「おやぢ」のネタに何かめぼしいものが出ていないかとタワーレコード仙台店に行ってみたところ、なんと、クラシック売り場がなくなっているではありませんか。お店がはいっているビルが最近リニューアルしたということは聞いていて、タワーもそれにあわせて多少模様替えという情報は確かにありました。しかし、普通「リニューアル」と言えば内容を充実することだと思っていましたから、これには本当にびっくり。
 一瞬うろたえてしまいましたが、正確にいえば「なくなった」のではなく、今までクラシックで占領していたスペースが別の店になって、クラシック売り場はほんの片隅に「追いやられた」と言うことですね。この状況を把握するために、店の中を3回は見てまわったでしょうか。やっとの思いでクラシックの「コーナー」を発見したときは、情けなくなってしまいました。ほんとに、よく見ないと見落としてしまいそうなたたずまい。ざっと見た感じ、前に比べて8000枚程度は少なくなっているようです。これではとても他の店には太刀打ちできません。事実上の撤退と言っても良いのでは。
 考えてみれば、仙台には「レコライ」という多くの常連を持つ良心的なお店がありますから、取り寄せもしてくれないような大型店がいくらがんばっても客の心までは掴むことは出来なかったのでしょう。
 それにしても気になるのは、はみ出した8000枚(何の根拠もありませんが)の行方。「半額セール」でもやってくれていたら、今後の対応が違っていたことでしょうに。

10月3日

 今日はパート練習。全体練習の進み具合から見ても、もはや悠長にこんなことをやってはいられないはずなのですが、各パートそれぞれの事情があって、いまさら変更は出来ません。
 木管パートは東昌寺。私の職場ですから、仕事が終わってもそのまま待機していればよさそうなものですが、やはりきちんと「練習モード」に入りたいので、本屋さんに行って「島耕作」かなんかを立ち読みしてきました。いつの間にかレコード会社に出向していて、どっかで聞いたことのあるような会社やショップが登場、バイヤーさんまで出てきますからおかしくて。
 この前も、時間ぎりぎりに東昌寺に着いて、その途中であっチャンを拾ったのですよね。今度はそんなこともないだろうと坂道を登っていくと、なにやら数人の人影。近づいてみると、なんと木管のきれいどころ、Clの麻里さん、Fgの美香さん、そしてFlのあっチャンの3人ではありませんか。気持ちが通じ合ってるというか、何か見えない力がはたらいているというか…。そのまま、3人を上まで乗せていったのは、言うまでもありません。
 先週の時点で、今日の練習は殆どパート内での練習になりそうな感じだったので、用意しておいた楽譜を使って、早速あっチャンとクーラウのデュエットあたりをやってみましょう。そのうちYUMIさんも来るでしょうから。大体、Obは誰もいませんし、Fgだって美香さん一人ですから、セクション練習などはとうてい無理。
 倦怠期というのでしょうか、いいかげん二人では間が持たなくなった頃にYUMIさん登場。そこで、とっておきのトリオ、アルビージの小組曲をやることにしました。フルートアンサンブルでは難曲中の難曲として知られるこの曲ですが、クロアチア帰りYUMIさんが加入しているニューフィルフルートパートにとっては造作もないこと、初見で最後まで通ってしまいましたよ。じつは、これは、かなり凄いことなのですよ。
 そんな感じで、もっぱら今日は演奏会とは関係のないアンサンブルに終始。たまにはこんなのもいいかな。
 ところで、先週依頼されたパンフレット用の原稿は、「800字」という条件なのですが、いざ書いてみるとこれではとても字数が足りません。9曲分を800字にまとめるのですから、私の持っているあらゆる文章技術を駆使しても、なかなか辛いものがあります。何とか仕上げてみましたが、いくらなんでも窮屈すぎて、パンフ担当のカズシゲくんの朱筆が入るのは目に見えています。とりあえず「第1稿」ということで。

10月7日

 学校出てから十余年
 今じゃネットのウェブマスター
 駄法螺ハッタリ吹きまくり
 獲ったアクセス5万件

 クレイジー・キャッツの珠玉の名曲、「五万節」の最新ヴァージョンです。オリジナルは知ってますよ…ね(知らないか)。カウンターが5万を超えるなんてことは夢のまた夢でしたから、とてもこんな替え歌が作れるとは思っていませんでした。しかし、1日の平均アクセス数が150という最近の「ジュラシック・ページ」のアクセス状況を見ていると、それが実現するのもあながち夢でもなくなってきました。
 その日は確実に近づいています。というより、明日中には間違いなく5万を超えることでしょう。これもひとえに皆さんのおかげ、これからも末永くお付き合いをお願いいたします。
 と、ここまで書いてきて、この歌詞の「5万」というのは、具体的な数字ではなく、「ゴマンとある」という慣用句に由来しているのだということに気付きました。こんな言い方知りませんか?「サバを読む」とか「ゴマを擦る」といった言い方と同じ種類のテイストをもつ、ちょっとヤクザな表現、だったはずですが、今では「ゴマを擦る」だけがかろうじて生き残っているぐらいでしょうか。
 言葉は生き物、同じ言葉でも、その意味、使い方は日々変わっていきます。当サイトに書き込みをされたこともある翻訳家の池田香代子さんも、「おいおい」という言い方が昔とは違ってボケに対するツッコミという意味に変わってきているため、自分の訳文には使わなかったというようなことを書いておられました。
 それはそれとして、前回書いたパンフの原稿、やはり800字ではかなり窮屈だということが分かってもらえて、倍程度の字数がもらえるようになりました。早速、伸び伸びと書いてみたのが、「第2稿」です。多分これでOKが出るのでは。
 書き直したついでに、第1稿でのおかしなところも訂正してあります。実は、「メリー・ウィドウ」については、ウィーンのオペレッタというのが頭にあったので、とりあえずあのように書いたのですが、もう1回ビデオを見直してみたら舞台はなんとパリ。ほんと、ひとの記憶など当てにならないものです。レオンカヴァルロの「パリアッチ(道化師)」というオペラも、やはり舞台はパリなんですから。

10月12日

 寝不足の疲れた体で向かった練習場。なぜ寝不足かというと、今日発行された「かいほうげん」のせいなのですよ。話せば長いことながら、今回はこの前のように間近にあせることがないように、印刷ができるものはだいぶ前から作り始めていました。で、間際にならないとデータが入ってこないトップページと最後のページだけを残しておいたのです。
 それもまずまずきちんと送られてきたので、残ったのは和紀クンにお願いした「ロゴ」のコメントだけ。しかし、「日曜日に送りますよ」と言っていたのに、来たのはきのうの朝。しかも、予定していた字数を大幅にオーバーしていたので、ページの組みなおしや、原稿のレイアウトには予想を越える時間がかかってしまい、実際に印刷にかかれたのはきのうの殆ど夕方でした。
 さらに、印刷が始まらなければ分からなかったのは、2ページ目と15ページ目という、トップページの裏面にあたるファイルが意外と重たくて(写真が5枚も入っていますから)1面印刷するのに2分近くかかってしまうということ。だから、これだけで4時間かかってしまう計算。残りのコピーと製本の時間を考えると、今日定時に出勤したのではとうてい練習時間までには間に合いません。という訳で、今朝は早起きして2時間の早出。それで寝不足というわけです。
 今日はあっチャンは遅くなるという電話。でも、YUMIさんは早く来ていて「アンサンブルの譜面もってきましたから、やりましょうよ」というわけで、先週はあっちゃん、今週はYUMIさんと、週代わりで相手をとっかえひっかえのデュエットを楽しんだのでした。
 本番の練習は、やはり木曜日とあって、特に弦が少なめ。さっちゃんはもっぱら自分は弾かないでまわりの人に注意をしているし、なんか「今ごろこんなことやってて委員会」状態。「時の踊り」が始まってもやはりあっチャンは間に合わなかったので、仕方なく私が初見代吹き。これはもうご愛嬌。ご迷惑をおかけしましたねぇ。
 ところで、出来たての「かいほうげん」、YUMIさんがもう1部欲しいというので訳をきいたら、お母さんが「編集後記」(webだと「コラム」)の熱烈なファンなんですって。先月分なんか、切り抜いて壁に貼ってあるとか。ありがたいことです。
 定演パンフはもう版下のゲラが出来上がっていました。それはいいのですが、今度は「歌詞の対訳はありませんか?」ですって。なんか、とんでもないことになりそうですよ。

10月14日

 今日と明日は、みっちり岩村さんとの2回目の練習です。まだ「2回目」だったのかという気もしますが、そうなのです。忙しい方ですから、練習の日も最小限、その代わり密度の高い練習が期待されます。ところが、明日(15日)は、ニューフィルの団員が多く参加している「みやぎスーパーバンド」の本番。今日も前日練習というわけで、金管関係は大幅な代吹き体制です。何を隠そうわがフルートパートでもYUMIさんがメンバーなので欠席、今日の「悲愴」はピッコロなしで何とか我慢してもらっても、明日の「オペラ」では私が代吹きをしなければなりません。
 それはそうと、髪が伸びすぎてうっとうしくなってきたので、練習の前の午前中に美容院でカットしてきました。本当は、切ってすぐというのは人に会うのがいやなのですが、他にいけそうな日がないので、しかたなくです。しかし、最近はあまり短くはしないようにしているので、今回もまあそれほど「切ったばっかり」という感じにはなりませんでした。それどころか、休憩時間にあっチャンに「さっきカットしてきたんだよ」といっても「え〜っ、気がつかなかったぁ。」ですって。大成功。
 さて、練習は午後2時から6時半まで、間に短い休憩を3回はさんだだけの文字通り密度の高いものでした。木曜日の様子では、いったいどうなることかと気をもんだものですが、これがニューフィルの良いところというか悪いところというか、指揮者が来るととたんにちゃんとしてしまうのですから、やってられません。
 緊張感とか集中力の違いといってしまえばそれまでですが、普通の練習でもこのぐらいのレベルの高いものは可能なのでしょうがねえ。いずれにしても、今日はかなり高次元での音楽作りが出来たのではないでしょうか。たとえば2楽章、テーマの後半を弦だけでやったのですが、ストリングスアレンジのお手本とも言うべきチャイコフスキーのスコアが見事に再現されていましたっけ。実は、後ろで聞いていて、これにはちょっとびっくりしました。今までの練習で、こんな透明な響きは聴いたことがありませんでしたから。
 それからは、ひたすら弦の音に聞きほれていました。これだけいい音が出せるのに、いつもの練習ではどうしてああなんだろう、などと考えながら。
 終わりごろになって、スーパーバンド組が駆けつけてきました。YUMIさんは顔を合わせるなり、「髪、切りましたね。」ですって。やっぱりばれてたじゃないですか。だけど、これに気がつかなかったあっチャンって…。

10月15日

 指揮者練習の2日目、今日はオペラ関係。YUMIさんがスーパーバンドの本番で欠席なので、私が代吹きというのはきのう書きましたよね。歌伴は1番だからいいとして、時の踊りはピッコロ。まあ、これについては多くを語らない私でした。
 本日のハイライトはオペラの歌伴。岩村さんとあわせるのは初めて、で、今までもあまり突っ込んだ練習はしていなかったので、最も不安なアイテム(とは言わないか)だったのですが、始めてみると、オペラを知り尽くした岩村さんのもとで、極めて楽しく練習が進みました。何よりも、岩村さん自身による歌声のガイドがそれこそイタリア語で入るのですから、たまりません。やはりこういう曲はソリストがいないとどうにもならないもの。でも、これで、オケががんばるポイントとか、ルバートのかけ具合といったところで、かなり本番に近いものがイメージ出来たのではないでしょうか。
 練習指揮者のしできさんも一生懸命やってくれましたが、この辺まで踏み込んだアプローチというのはやはり岩村さんならではと、感慨を新たにしたものでした。
 私のほうも、大好きなオペラ、たまたま代吹きということで、大いに楽しませてもらいました。ロッシーニやモーツァルトは、ほんとに吹いてて気持ちが良いものですね。本番では吹かないというところがミソでして。
 ところで、「びよ乱」に書いてあったからもうおおっぴらにしてもいいのでしょうが、しのぶが今度の演奏会を最後に寿退団(じゃなかった?)とのこと、せっかく仲良くなれたのに、とても残念です。じつは「かいほうげん」では次回の「素顔の団員」にヤスユキさんからのご指名だったのですが、そんなわけで、代わりにぶっち〜にお願いすることになりました。
 ところが、ヤスユキさんから話が行ってるだろうと思って本人にきいてみたら、「ええっ、そ、そんなのきいてないっすよ。」といううろたえぶり。「まっ、いいですけどね。」ということにはなりましたが。
 「かいほうげん」といえば、チューバの橋本さんが血相を変えて「こんなこと書かれて迷惑してます。」とクレームをつけてきました。良く見てみたらたしかに「橋本さんがお子さんを出産」とありますね。これでは怒るのも無理はありません。しっかりチェックしたはずなのに、やはりミスプリントをなくすというのは難しいことでして(ちょっと白々しいか)。

10月17日

 土日の練習はお疲れ様でした。なかなか実のある練習だったのではないでしょうか。この時期にあのぐらいの仕上がりだったら、あとは本番までこのテンションを維持していけば、素晴らしい演奏会になるのは確実、というほどの手ごたえを感じたのは私だけではないはずです(これ、ちょっと使い古し?)。
 しかし、私には一抹の不安(これも使い古し)を拭い去ることは出来ませんでした。ニューフィルの今までの実績をかんがみると、指揮者が来た次の練習というのは、ちょっとグレードが下がってしまうことが多かったからです。
 後半の「オペラ」になったら私の不安が的中、いつもの悪い癖がまた出てしまって、ちょっとがっかり。オペラといってもやれたのは「カヴァレリア」と、「時の踊り」だけですが、じつは「カヴァレリア」はまだ岩村さんのレッスンを受けていないのですよね。和紀クンのテンポが遅すぎたのと、木管の準備が十分でなかったのとで、さんざんの出来。これは今後の(といってもあと○回)課題でしょう。「時の踊り」のイントロも、若林ではあれほど完璧に弾けていたのに、いったいどうしたことでしょう。メンバーはほとんど変わっていないのに、指揮者が変わるだけでこんなになってしまうものだとは。結局今回も全曲は出来ないで、いつもの消化不良の感じが残ってしまいましたし。
 オーケストラというものが、いかにまわりの状況に左右されるのか、ということが、再認識できたところで、それを乗り越えて本番に向けてテンションを高めていくことが、私たちには求められているのです。
 ところで、求められて寿退団する(まだ言うか)しのぶが、律儀にも「素顔の団員」の原稿を送ってくれました。青春の1ページを過ごした証しとして、さっそくアップしておきましたよ。紙面に余裕があれば、「かいほうげん」に載せて、ぶっち〜と2本立てになるかも。

10月20日

 急に寒くなってきましたね。そろそろストーブの用意をしてもいいぐらい。北国の冬の訪れは、足早です。
 こんな時はサイトの模様替えでも。最近他のサイトを参考にして新しい表の作り方をマスターしたので、その実践というわけです。ちょっと前の日記で、スタイルシートを使った表をご紹介しましたよね。オケの日程表などはこれでやっています。ただ、欠点はファイルが多少重くなってしまうのと、確実な罫線を引くためには少し太めにしなければならないということでした。
 今回採用したのは、そんな大げさなものではなく、ちょこっとタグを付け加えただけの簡単なもの。それだけのことでこんなにきれいな表が作れます。
 じつは、ソースでタグを見れば分かるとおり、これは表の中にもう一つの表を作ったものなのです。それで、外側の表を黒く塗りつぶしてあります。だから、罫線のように見えるのは、内側の表の「すき間」なのですね。
 これに味を占めて、サイト内のほとんどすべての表を直しました。しかし、なにぶんこの大サイト、自分でも完全には把握できてないくらいですから、まだ直っていないところがあることでしょう。もし見つけられた方はご一報を。お礼に私の真心を差し上げます。
 ところが、毎度のことなのですが、これをネットスケープで見ると、こんなとんでもないものになってしまいます。
 何も記入していないセルは下地がそのまま見えてますし、表全体が右下に寄ってますよね。たぶん、<CENTER>タグでも加えればちゃんとするのでしょうが、IEではまったく問題がないので、これ以上いじるつもりはありません。全く困ったものです。
 話は変わりますが、「おやぢ」で大絶賛のブリリアントのバッハ全集、「声楽作品第1集」が1セット余計にあります。ザ・シックスティーンのロ短調ミサ、フレーミヒのミサ・ブレヴィス、コルボのモテット集他、8枚組未開封品を2000円でお譲りします。店頭に並ぶやいなや売り切れるという人気商品、ご希望の方はお早めに。

(10月21日追記)
 このCD、早速買い手がつきました。価格設定が低すぎたと後悔。

10月24日

 今回の指揮者の岩村さんは、前にも書きましたが、N響のアシスタント・コンダクターを務められています。ですから、ご自分が指揮をしないときでもN響の練習に立ち会ったりしているそうです。今日はアシュケナージ、明日は朝比奈といったぐあいに、連日世界的な指揮者のお手伝いをなさっているのでしょう。ただでさえお忙しいのに、そのようなお仕事が入ってはさぞスケジュールの調整が大変なことでしょうね。
 などと、他人事みたいにすましてはいられない状況が起こってしまったのが、つい2、3日前のことなのです。その辺の経過は、最近の掲示板を見ていただくと分かるのですが、結局N響のリハーサルに立ち会うために、28日のニューフィルの指揮者練習の時間を変更する必要があるという連絡があったのですね。さらに、本番前日の11月3日も、急に県民会館が使えることになったということで、その日も時間帯が変更。その辺のところを直した新しい日程表を、できれば今日の練習のときに配りたかったので、連絡が入るのを待っていました。それで、その応対にあたったのが和紀クンなのですが、最終的にすべての時間が確定したと掲示板に書き込みがあったのが今日の午後1時、それから日程表を印刷して、無事、練習が始まる前に、みんなに配ることができたというわけです。
 和紀クンは、「連絡があった数時間後に、もう反映されているとは!」と驚いていましたが、考えてみれば、電子メールで受け取った連絡を、ウェブサイトの掲示板に書き込んで、それを見た人が直ちにワープロソフトでファイルをつくり、レーザープリンターで印刷するというのですから、これは究極の「IT」ではありませんか。「ET」ではありませんよ。「IT」というのは「岩手県種もみ協会」の略称です(ウソに決まってます)。
 そんなわけで、「IT」に関してはどこにも引けを取らないニューフィルの今日の練習は、前半は「乾杯の歌」、「ロジーナ」、「時の踊り」、後半は「悲愴」の1楽章と4楽章の後半という成果。こればっかりは、肉体を駆使しての鍛練の場ですから、コンピューターがいくらがんばっても何の手助けにもならない世界。熱中してあちこちを納得がいくまでやっていれば、おのずとできる量は限られてしまいます。
 帰りがけには、保育園での演奏会の楽譜が配られました。定期演奏会が終わってすぐに、もう一つのコンサート。来年の春の定期(トヨタ?)の詳細もまだ決まっていないので、とりあえずはこれが次の目標というわけですね。

10月26日

 昨夜は、インバル指揮のフランクフルト放送交響楽団のコンサートに行ってきました。じつは、開場まで時間があったので、すぐそばにある「レコライ」で時間をつぶしていたのですが、ここはいつもCDの出張販売をやっているところ。今回も会場で準備をしていたトキタ店長が店に戻ってきて、「リハーサルすごかったぜ」とか話していましたから、大いに期待が高まります。
 会場にはニューフィルのメンバーもたくさん来ていたようで、私も少なくとも5人の姿を見受けました。それよりも驚いたのは、オケのメンバーの中にホルンの昭雄サンの姿を見つけたこと。てっきり、ホルン奏者が病気になって、エキストラに頼まれたのかと思ったぐらい、体型といい顔つきといい、よく似ていましたね。あとでパンフを見てみたら、ホルンに一人日本人のメンバーがいましたっけ。
 とても満足のいく演奏を聴き終わってせっかくだから何か書こうと思っていたのですが、やはりこのコンサートに居合わせたヒレカツ先生に先を越されてしまいました。あれほどの格調の高い批評を読んでしまっては、とても私の出る幕などありませんから、一つこちらの方でご勘弁を。しかし、私が行くところに必ずヒレカツ先生も姿を見せられるというのは、なんか笑えますね。ご高齢にもかかわらずまめにコンサートに足を運ばれて、あれだけのものを書かれるのですから、頭が下がります。あの方に一歩でも近づけるように、日々精進を重ねたいという決意を、つい新たにしてしまったぐらいです。
 考えてみたら、10日後にはこの同じホールで私たちが演奏するわけですよね。あのような精度の高さはとても無理だとしても、精一杯の熱意で、この会場を満ち溢れさせたいものです。
 ところで、前回「岩手県種もみ協会」のご紹介をしたところ、当の協会の方から「表記が正しくない」とのご指摘を受けました。これでは「種揉み」と誤解されてしまうとおっしゃるのです。漢字にすると却って読みづらいと思ってあえて平仮名にしたのですが、いわれてみれば確かにそのとおりですね。正しくは「岩手県種籾協会」です。それにしても、種揉み、種を揉むって、いったいどういうものなんでしょうね。私には、お猿さんが手のひらで柿の種を一生懸命いぢくりまわしている様子しか思い浮かばないのですが。

10月28日

 岩村さんのご都合で、当初の予定より1時間半開始時間が遅くなったとはいうものの、3時半からというのはなんとも中途半端な時間。もう1時過ぎには足は市民センターに向いていました。
 ファーストヴァイオリンは、開始が遅くなったのを利用して、さっちゃんがパート練習(まじぱーって言うんですかい?)を召集していましたから、きっと今ごろはみんな絞られているだろうなと思ってホールに来たら、他のパートの人も結構来ていて、横の部屋で練習してました。オーボエなどは、時間が変更になったのを知らなくて来てしまったとか。日程表はちゃんと出しましたからね。
 今日はエキストラもたくさん入って、ほぼ本番と同じ人数が集まっていました。重点的にやったのは歌伴。なかでも、前に楽譜が揃わなくて出来なかった「ドン・カルロ」にはかなりの時間がさかれました。というのも、今回は二重唱の部分だけではなく、その前のシェーナ(イタオペ通〜っ)から始めることになったため。おそらくこんなところを聴いたことがある人はあまりいないはずですよね。もっと早く分かっていればきちんとしたデモテープを用意できたものを。私はいまだかつて、一度も聴いたことがない曲というものをニューフィルで演奏したことはないのでよくは分からないのですが、やはり、全然知らない曲をやるというのは大変なことなのでしょうね(なんか、自慢してるみたいで不愉快ですね)。
 なんでも、岩村さんは、昨日3人の歌手の方と一緒にピアノリハーサルを行ったとか。そういうことまできちんとやっていただけるなんて、なかなかないことなのではないでしょうかねえ。これで、また本番が楽しみになってきました。
 この歌伴では私はピッコロ。しばらく出番がないのでロビーでのんびり昭雄さんからフランクフルト放響でのエキストラ体験談をきいたりしていたら(うそ)、曲が代わったようで、中から人が出てきました。昭雄さんが「出番か?」ときいたら「弦だけの曲」という返事。それなら、まだ出番は…えっ、弦だけって「カヴァレリア」?やばい!出番だ!そう、この曲は最後だけにピッコロを含む木管が入っているのですよ。
 「時の踊り」では、冒頭のファーストヴァイオリン、特訓の甲斐あってこの間とは見違えるよう。
 後半は、1時間半で「悲愴」の総仕上げ。岩村さんはさっきまで東京でやっていたN響のリハーサルでのアシュケナージの話などを交えながら、てきぱきとポイントを押さえていきます。結局8時まで、時間をいっぱいに使っての練習でした。
 じつはこのあと、私たちは別な用事があったので、あっチャンと二人、夜の闇の中へと消えていくことになるのですが…。

10月29日

 ゆうべ夜の闇の中へと消えた私とあっチャンは、あれからいったいどこへ行ったのでしょう。最近新装なって、打ち上げ花火の電飾が付いた立町のドンキー・コングだったりしたら、各方面から石をぶつけられたりするのでしょうが、あいにくそのようなろまんちっくな行き先ではありませんでした。それどころか、ニューフィルの練習が終わってから向かったのは、伊達政宗の祖先が作ったという北山の名刹「東昌寺」。日々の悪行を悔いて、座禅で身を清めようという殊勝な思いでお寺参りをしたのではもちろんありませんけどね。
 そんな夜中にあっチャンと行くところといったら、これはもう練習以外にはないではありませんか。じつはこのお寺にはご法事などで使う大きな部屋があって、時々ニューフィルでもパート練習などに使わしてもらっているのですが(そう、四畳半の茶室もあります)、ゆうべは仙台フルートの会の練習だったのですよ。この団体は、フルートだけではなくチェロやコントラバス、他の管楽器なども入れて、普通のシンフォニーオーケストラの曲を演奏するというのがウリ、それで、今回もニューフィルからフルート以外の団員が8人も参加していたのです。
 それで、今日が演奏会の本番。ここでさらにしできさんとりっちゃんがビデオと写真撮影で参加するという、団を挙げての協力体制となりました。りっちゃんあたりは、ほとんど「女性カメラマン」のノリで張り切って撮りまくっていましたっけ。
 ヴァイオリンとヴィオラのパートを、普通のフルートとアルトフルートで吹くという編成、総勢40人以上のフルートオーケストラは、思ったほどのしょぼいサウンドでもなく、なかなかきき応えのあるものですよ。練習時間があまり取れないので、技術的にはイマイチかもしれませんが、今度機会があったら一度お聴きになってみては。
 今日の本番も、演奏自体はなかなかのものだったはず。私にとっては、ここでアルトフルートを吹くことによって、ニューフィルでは絶対味わえない内声部を体験できるのですから、ちょっと棄てがたいものがあります。他のオケのフルート奏者と情報交換もできますし。おかげで、あの秘曲「石巻賛歌」のLPを入手することができそうです。K村さんよろしく。

10月31日

 本番を控えての最後の練習。例によって岩村さんのスケジュールは空いてないので、団員指揮者による練習です。さらに、いつも使っている市民センターのホールが使えないので、青年文化センターの交流ホールという所が会場です。だから、大きな楽器は本当は市民センターから運んでこなければならないのですが、インペクの廣クンの奔走のおかげでこのセンターの楽器庫が借りられたため、土曜日に運び込んでおいた楽器をエレベーターで移動するだけで、運搬が完了してしまいました。
 もっとも、これはかなりの裏技だったようで、日曜日のフルートの会の本番の時にティンパニを運び出す際に、お役所ならではのひと悶着があったのですが、まあ、これについては言ってどうなるものでもないので触れないでおいて、どうせ最後は使わせてくれるのだから、権威をかさに着た子どもじみた嫌がらせをするのは止めて欲しいものだという感想を述べるにとどめておきましょう(ってしっかり触れてるって)。
 さて、練習はといいますと、歌伴で、あまりやる機会のなかった「ドン・カルロ」あたりをさらうのはまだいいとしても、「悲愴」で、何で今ごろこんなことを言われなければならないのだと思わざるを得ないような演奏をしてるというのは、ちょっとマズイですよ。本当に私たちの悪い癖。指揮者が変わると、どうしてこんなにも緊張感がなくなってしまうのでしょう。ソロにしてもトゥッティにしても、あきれるほどのテンションの低さ。これだったら、練習なんかしない方がまだましなくらい。おまけに、フルートに至っては、終楽章で音が出なくなる始末ですからね。
 いやぁ、これはあせりました。A-Bbの連結を調整していた紙がはがれてしまって、AからF#までの音が全く出なくなってしまったのです。もしこれが本番の最中に起こっていたらと思うと、まさに冷汗ものです。
 ちょっとわざとらしく話がずれましたが、本番直前の練習については、今までにも何回か問題になったこと。今日のような過ちを繰り返さないためにも、指揮者選定の際のスケジュールの確認は慎重に行いたいもの、というのは十分わかっていることなのですがねぇ。篠崎さんはロンドンに引っ越したというし、本番前にきちんと来てくれるようなヒマな指揮者など、もはやニューフィルにはふさわしくないのかもしれませんね。
 風邪がはやっているようで、楽器運搬の手配で消耗した廣クンはほとんど死んでいました。いつも元気なYUMIさんも、「ハ〜クショオオン」という、まるでおやぢみたいなくしゃみをしてましたし。私は、風邪のひき方も忘れたぐらいですから大丈夫ですが、皆さんお気をつけて。

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