1941(12/8/16)-1960(12/9/23)

今日の禁断 エスパル

 今年のお盆は、日程的にちょっと休む日がなかったので、結局2週間まるまる出ずっぱりという状態になってしまいました。お施餓鬼会の集計と、そのデータをもとにしての発送名簿の作成と発送作業という一連の作業を、ひたすら部屋に引きこもってやっているわけです。まあ、それは本来の仕事だったのですが、私にはその他にニューフィルの「宿題」がありました。それは、演奏会のチケットをプレイガイドに委託する時のマニュアル作りです。
 なんでそんなことを?と思われるかもしれませんが、今までそういうことを担当していた人がいなくなってしまったもので、急遽その仕事を代わって行う人が必要になって来たからなのですね。本当は私が引き継げばいいのでしょうが、実は、私にはプレイガイドというと、トラウマになってしまうようなことを体験しているものですから、出来ることなら他の人にやってもらいたい、という思いがあるのですよ。
 もうずっと昔のことになりましたが、私はその頃所属していた「仙台フルートの会」で、いきなり事務局長なんてものをやらなければいけなくなってしまいました。それまで事務局長をやっていた人は音楽マネージメントのプロだったのですが、そちらが忙しくなって、仕事を全部私に丸投げして、トンズラしてしまったのですね。そんな仕事の中に、プレイガイド廻りがありました。そんな状態ですから、細かい手続きなどはなにも引き継いでいなかったので、なんの準備をしないでチケットを置きに行ったら、「領収書は用意されてますか?」とか言われてしまったのですね。そういう伝票などはそっちに用意してあるものだと思っていたら、それは全部こちらで用意しなければいけなかったのですよ。精算に行った時も「引上げ書はありますか?」なんて、それまで生きてきた中では聞いたこともなかったような書類の名前を出されたりして、もう恥かしいやら悔しいやらで散々な思いをしたことがありました。その時私は、プレイガイドにチケットを置いてくる仕事は、金輪際しないのだ、と固く心に誓ったのでした。
 ですから、今回は、私はあくまで手順書を作るだけで、実際の仕事は他の人にやってもらおう、ということで、これを頼まれた時にもそれだけはしっかり釘をさしておきました。そうなると、私がやるべきことは、かつて私が味わったいやな思いだけはさせないような、完璧なマニュアルを作ることです。一応前任者からは、使う伝票のファイルとか、手順のメモなどは頂いていました。その中には、やはりあの「引上げ書」の書式なども入っていましたね。まさか、こんないやなものにまたお目にかかるとは思っても見ませんでしたよ。しかも、ニューフィルの場合は、何か所にも置かせてもらっているのですが、それぞれのプレイガイドごとに必要な書類が違ってたりするのですよね。最初は、それを聞いただけでもうクラクラしてきたぐらい、それは煩雑な手続きを経なければ、チケット1枚置いてもらうことは出来ないという、さらに面倒くさい仕事なのでした。そんな、全く初めてのことに関しては、何度も前任者に電話をして、くどいぐらいに手順を確かめました。
 それだけの下準備をしておいて、今日やっと時間が出来たので、マニュアル作りと、書式のひな型作りに着手しました。始めてみたら、その手順を書いている間にも、あの、昔のいやな思いが蘇ってきましたよ。しかし、それを克服しないことには、私は前へ進むことはできません。なによりも、私と同じような苦痛を次の人に与えることは絶対に避けなければいけません。ほぼ1日を費やして、作業は終了しました。誰がこのマニュアルを使うのかは、私にはわかりませんが、その人には気持ちよく仕事をやってほしいと、ひたすら願うのみです。
aventure number : 1941 date : 2012/8/16


今日の禁断 サントリー

 今日と明日は、11月の定期演奏会の指揮者、末廣さんとの初めての練習です。このところ震災の影響で変則的な指揮者練習が続いていましたが、ここにきてやっと通常のスケジュールで指揮者が来て練習が出来るようになりました。まずは、本番の3か月前に顔合わせ、というわけです。
 会場は、広瀬文化センター、この間作並に行った時にすぐそばを通ったところです。あの時と同じコースで行ったら、その時の事故の現場に通りかかりましたが、その事故の痕跡は見事なまでになくなっていましたね。あれだけの大量のガソリンや砂は、「一夜にして」片づけられてしまったのでしょう。
 少し早めにホールに着いたら、中はなんだか生温かい感じ、どうやら冷房は入っていないようですね。これではちょっと辛いので、鍵をもらってきたJ子さんにお願いして、早目に冷房を入れてくれるように頼んでもらいました。こういう時にだれがそういうことをやるのか、ということもまだはっきり決まってはいないのですが、まあ、そこにいる人が流れでやってくれればそれでいいことなのでしょう。J子さんは「1時間2100円で〜す」と言って、帰ってきました。この広いホールですから、そんなもんでしょう。
 末廣さんは、まずワーグナーから練習を始めました。短い曲ですが、まずはワーグナーの勘所をみんなに徹底させるために、いろんな指示を出されます。最後にもう1度通したら、ずいぶんワーグナーらしい演奏になってきましたね。みんな、これだけでもかなりへばってしまったようですが、「このあと、まだブルックナーがあります」と、当たり前のことを言われて、今回のプログラムの過酷さを改めて思い知るのでした。


 ブルックナーは、「今日は1楽章と2楽章だけ」という話だったので、ちょっと不安な例の4楽章のソロは先延ばしできるな、と、一安心です。いや、別に今日が明日になったからどうなるものでもないのですが。そこで、まずは軽く通す、という感じで1楽章と2楽章を通し終わったら、チラッと時計を見た末廣さんは「3楽章もやります」と、結局3楽章まで通してしまいました。いくらなんでも4楽章はないだろう、と思ったのですが、「この後4楽章をやったら、怒るよね」とか言いながら、結局最後まで通してしまいましたよ。いやあ、初日にブルックナーの8番を全曲通すとは。私のソロはどうだったのかは、聞かないでくださいね。
 そこで1回休憩を取ったあとは、今度はブルックナーについてのお話が始まりました。これは、末廣さんのいつものパターンですね。確かにブルックナーはマーラーとはずいぶん違いますが、それに関する末廣さんの見解は、なかなか興味のあるものでした。相変わらずの軽妙な語り口で、女子の間では爆笑が耐えません。実は、フルートパートには今日は代吹きが一人入っていたのですが、まだ未成年の彼女も笑いっぱなしでしたよ。そして、いよいよ1楽章の返し、かなり丁寧にやっていたので、これでは2楽章の返しはないだろうと思ったら、予想通り1楽章が終わったところで1時間も早く今日の練習は終わりです。これもいつもの末廣さん。心得たものです。実は、明日はこちらが終わってから急いで行かなければいけないところがあります。今日みたいに早く終わるといいのですが。
 この間行きそびれた「櫻家」で晩ご飯を食べて、家へ帰ったら冷やしておいた噂の「エスプレッソーダ」を飲んでみました。

 別にまずくはありませんでしたが、コーヒーに炭酸を入れる意味が全く分かりませんでした。コーヒーはコーヒー、炭酸飲料は炭酸飲料で飲みたかったな、というのが正直な気持ち、コーヒー味のゲップが出てくるのも、ちょっと不気味ですし。
aventure number : 1942 date : 2012/8/18


今日の禁断 ヴァント

 末廣さんとの指揮者練習2日目のきのうは、まずは軽くワーグナーから。いや、フルートにとっては「軽く」ですが、弦楽器や金管の前ではそんなことは口が裂けても言えません。もう目いっぱいの弾き通し、吹き通しですからね。でも、きのうからの練習を聴いていると、出だしの低弦の9連符なんかは、普段の練習とは全然違った滑らかさ、もうそれだけでも「ワーグナー」を感じさせてくれるものでした。ワーグナー大好きの私にとっては、このレベルがこれからも維持できるのかと思うと、うれしくてしょうがありません。そして、金管のパワフルなこと。実は、指揮練当日になって、ホルンチームの配置が下手寄りから上手寄り、つまり、コントラバスのすぐ横に来るように変わってしまいました。それに伴って、木管は全体が下手にシフト、その結果、トランペットの真ん前に位置することになってしまったのですよ。今までははるかかなたで鳴っていたものがすぐ後ろから聴こえてくるのですから、そのエネルギーをもろに受けてしまいます。いやあ、これはすごいですよ。たしかに、これだったら「アコースティック・シールド」が必要になってくるかもしれませんね。なにしろ、末廣さんは金管には常にフル・スロットルで吹くことを要求していますから、彼らの音のでかいこと。でも、「ジークフリートのテーマ」などを全身で感じていられるのですから、本当に幸せです。
 ブルックナーも、やはりフルートの出番はそんなに多くはありません。ただ、逆に「落ちてはいけない」という気持ちが働いてしまいますから、緊張感は吹きっぱなしの時よりたまってくるような気がします。2楽章の木管だけが断片的にフレーズをつなげるところなどは、もう緊張が限度を超えるぐらいの状態になっていますからね。肝心の4楽章のソロのところにも、末廣さんは「テンポを変えずに」と言いながら突っ込んできます。ですから、1発目はまず流れに乗れなくてどっか引っかかってしまいます。それでも、2回目と3回目は、なんとかテンポ通りに吹けるようになってきましたよ。まだ2か月以上ありますから、本番近くになれば1回目も余裕を持って吹けるようになっていることでしょう。
 実は、きのうは4時からパリンカのコンサートが予定されていました。指揮練は4時までの予定でしたが、末廣さんのことですから遅くても30分前には終わるだろう、そうすれば、西道路経由で走れば会場のメディアテークには楽々着けるだろう、という皮算用を立てていました。そうしたら、なんだか流れとしては1時間近く早く終わるのでは、という感じにもなってきましたよ。でも、さすがにそこまでのことはなく、それからもこまごまと返しをやって、それでも、「予定通り」3時半には終わってくれました。それからは、完全に計画通りにことが運びます。しかし、そこで、西道路のトンネルを通るのは震災後初めてだったことに気づきました。もう壁が殆ど崩れ落ちていて、ひどいものですね。早く治せばいいものを。
 駐車場もすぐに見つかって、会場に入ったらまだサウンド・チェックをしているところでした。みんなきちんと黒スーツに蝶ネクタイ姿です。加川広重さんという、蔵王庁出身の画家の方が書いた、巨大な水彩画をバックに、演奏や朗読を行うという3日連続のイベントの最後から2番目をパリンカが務めるのでした。チェックが終わって、一旦合唱団が引っ込んだので、その絵を見てみましたが、ちょっとシュールっぽいテイストで、何層にも分かれた風景が重なっているという、ダイナミックなものでした。おそらく近くに行かないと見えないようなところに、ミニマムの縮尺で家屋の集落のようなものまで描かれています。

 この間の定期演奏会で初演した委嘱作品が、ここではもっとこなれた表現に仕上がっていたようです。メンバーの都合でしょうが、パートのバランスがちょっと悪かったかもしれませんね。「斉太郎」も、ちょっと重みが足らなかったような。でも、お客さんもたくさん入っていたようですし、コンクール前の絶好のお披露目になったことでしょう。
 私は、そのあと、5時までにはなんとしても幸町まで行かないと愚妻の逆鱗に触れてしまうので、メンバーに挨拶もせず(指揮者にだけは、始まる前にちょっと会えました)また車を走らせるのでした。
aventure number : 1943 date : 2012/8/20


今日の禁断 ペンギン

 今回の末廣さんの練習は、「これまでで一番仕上がりの良い初練習」だったのだそうです。そのように末廣さんご本人がおっしゃったというのですから、きっと本当のことなのでしょう。なにしろ、前回の初練習が、いきなり「チューニングをやり直してください」でしたからね。たった1年でここまで持ち上げてもらえるようになるなんて、すごいことです。確かに、ホルンとワーグナー・チューバのセクションなどは、練習中にも末廣さんはしきりに「いいね」とか言っていましたから、そのあたりのポイントが高かったのかもしれません。一方でフルートなどは殆ど何の注意を受けなかったというのは、なんだったのでしょうね。
 きのうは木管のパート練習だったので、そんな、指揮練の間に言われたこと、あるいは言われなかったことなどを、きちんとみんなでチェックする、ということをしっかりやってみました。まずは音程とリズムですね。いろいろありましたが、そこだけを抜き出して、コードを確認したりユニゾンを合わせたりすると、確実に前よりも響きがきれいになっていくのが分かって、とても身のあるものになったような気がします。
 来週になると、いよいよチラシやチケットが出来上がってきますから、私もなにかと忙しくなります。まずはそれに必要な企画書を作ってみようと、前回までのものを引きずり出して眺めてみたら、今回必要な原稿はもうすでに殆ど揃っていることが分かりました。つまり、この演奏会は「30周年記念」ということで、会場の県民会館との共催という形を取っているのですが、そのための申請に使った企画書の文面が、殆どそのまま使えてしまったのですね。どちらも、今回の演奏会の趣旨について納得してもらえるように書いているのですから、それは当たり前のことかもしれませんが、そのおかげで、企画書自体は半日ぐらいで完成してしまいました。
 そうなってくると、あと一つの課題、「かいほうげん」作りにとりかからなければなりません。これも、まだきちんとページ割はしていませんが、今ある材料だけで優に16ページが埋まりそうなのは、長年の勘でわかります。もしかしたらそれを超えるかもしれませんね。ただ、その材料をきちんと版下の形にするだけの物理的な作業が、どのぐらいかかるのかで、来週発行出来るか、もう1週間先になるかが決まります。おそらく、1週間先になる公算が大。というのも、毎回連載(転載)している末廣さんの原稿にマーラーの「復活」が登場するのですが、その演奏会が次の次の日曜日にあるのですよ。東京で。それに行ってくれば、実際に末廣さんが指揮をしている「復活」の写真も付けられるのでは、という目論見ですね。実はこの日は愚妻の合唱団がコンクールに出る日、それでも「送り迎えは良いから、聴いてきな」という優しい言葉に送られて、たぶん聴いてこられることでしょう。
 ところで、山下達郎のライブ映像を映画館で上映するという「シアター・ライブ」というのがあるのは知っていましたが、前にやった時にはそれはごく限られた場所だけだったので、そんなもの全然縁がないな、と思っていたら、なんとMOVIX仙台でも今週の土曜日から上映されることになっていたことが分かりました。もうしっかり上映時間などもサイトに載っていましたよ。ただ、最初の2日間、土日は大きなスクリーンなのに、そのあとは小さなスクリーンに変わってしまうので、出来れば日曜にでも行きたいな(かなり音が違うはず)、でも、その日に行って満員になったらどうしよう、などと考えて、公式サイトを見たら「上映館でお問い合わせください」とあったので、電話をしてみました。そうしたら、「本日12時から、先売り券を発売します」と、すごいことを教えてもらえました。今から行けば、当日の座席まで指定できるというのですね。さっそく出かけて行って、手に入れたのがこれです。

 行ったのは1時ごろでしたが、特に混雑していたというようなことはありませんでした。でも、真ん中あたりの座席は殆ど埋まっていたようですね。おそらく当日行ったのでは、入れなかったことでしょう。これで、2週連続で、ライブ映像と生ライブを楽しむことが出来るようになりました。
aventure number : 1944 date : 2012/8/22


今日の禁断 ゲノヴェーヴァ

 今年の夏は、いつまでも暑さが弱まらないというなんだか往生際の悪い態度を取っているみたいですね。普通はお盆が終われば秋風が立つ、という感じなのでしょうが、今年はいまだに熱風が吹き荒れています。
 でも、肝心のお盆のあたりは、実はそれほど暑くはなかったことを覚えている人は、ほとんどいないのではないでしょうか。「肝心の」と言ったのは、私の職場では、この時期の自販機の売れ行きが、年間の売れ行きの大半を占めているからなのです。去年あたりは、充分に補充品を用意していたはずなのに、ついに欠品が出てしまって、悔しい思いをしてしまったので、今年はそんなことがないように、しかし、あんまり余ってしまってもまずいので、まずは確実にこれだけは売れるだろう、という数字を予想して注文しておきました。特に、この時期は「綾鷹」と「爽健美茶」、そして「い・ろ・は・す」は間違いなく売れるので、たくさん注文します。
 そして、お盆がやってきました。なんだか「夏本番」には程遠いような天気が多かったような気がしていると思ったら、それは自販機の売れ行きにもろに反映されてしまいました。つまり、私が準備した在庫がなくなるためには、3時間ぐらい経って中を空けてみたら、もう殆どの飲み物がなくなっている、という状態が必要なのですが、今年はそんなことは1回もなかったのです。ごく当たり前の、しばらくしたらなんとなく売れていたなぁ、みたいな感じでずっと経過してしまったのですね。
 当然のことながら、後には大量の売れ残りです。爽健美茶なんか、丸々2ケースも残ってしまいましたよ。最近は人気がないんですね。
 ですから、この暑さがずっと続いて、お彼岸のあたりまで「真夏日」が続くことを密かに期待しているのですがね。いや、なんだか天気予報でもそんなことを言ってましたから、ひょっとして実現するかもしれません。でも、飲み物が売れ残ってもいいから、早く涼しい日が来てくれる方がいいですね。
 そんな暑さの中で、エアコンを殆ど何の効果もない「29℃」に設定して、「かいほうげん」作りが始まります。しかし、本当にルーティンのページでさえ、作るのに半日以上かかってしまうのですから、到底来週の火曜日になんか発行出来るわけがないことが分かってきました。そうなれば、ゆっくり腰を据えていれば、そのうち新しい情報でも入ってくるはずです。
 なんて書いていたら、本当にそんなメールが届くのですから、面白いものです。それは、来年の春の定期演奏会の曲目についての連絡でした。これに関しては、メイン・プログラムはもう決まっていたのにまだ「かいほうげん」には載せていなかったので、それだけでもいいかな、と思っていたところに、前曲の候補がどうやら固まりそうな気配が出てきました。2種類あるうちの一つに、おそらく再来週までには決まるのでは、という感触ですから、たぶん載せられることでしょう。
 ただ、その中の1曲が、えらくマイナーな曲で、指揮者の山下さんはお気に入りのようなのですが、おそらく我々団員は殆ど聴いたことはないだろう、というほどの珍しいものなのですよ。そんなところが障害になって、決定が遅れるのはいやですから、そこは私の得意技、秘蔵の音源(いや、ネットからダビングしたものですが)をmp3にして技術委員のみんなの送りつけてあげましたよ。いや、7MBぐらいのファイルを送りつけられても困る人もいるかもしれませんから、ファイル自体はネットにアップしておいて、そこへのリンクだけを送るというやり方です。昔は簡単にこういうことが出来なくて、それこそお寺の会館で「レコード・コンサート」をやったこともありましたが、それはもう昔の話、今はこんなに便利になりました。
aventure number : 1945 date : 2012/8/24


今日の禁断 テレキャスター

 今日は、愚妻は来週のコンクールに向けて1日中練習です。当然私は、送り迎えの時に役目を果たしさえすれば、あとは全く自由に時間を過ごすことが出来ます。そこで、この間「先売り券」を買っておいた山下達郎のライブを見るために、長町のMALLに向かいます。
 開演に遅れるのはいやなので余裕を持って少し早めに行っておきます。駐車場が混んでると大変ですからね。でも、車はすんなり入れられたので、少し時間が空いてしまいました。そこで、MALLの中の本屋さんとかで時間をつぶします。その通り道の西友のテナント部分を通った時に、なんだかえらくアナクロなポスターが目に着きました。昔の外国映画のポスターのようですが、洋服売り場にはちょっと場違いな、と思ったら、はたと気づきました。去年もトニー谷のそっくりさんを登場させたりした、あの一連の手の込んだパロディだったんですね。

 いやあ、これは秀逸です。一瞬、自分の身にこんなことが起こったように感じるほどのインパクトがありましたね(もちろん、終わるのはセールです)。
 気を取り直して、達郎のライブ会場、MOVIX仙台に向かいます。MOVIXって、・・・そう、映画館ですよね。もちろん、達郎本人がこんなところでライブをするわけがありません。これはライブの映像を映画館のスクリーンに映して、なかなかチケットが手に入らないファンにも手軽に見てもらおう、という企画だったのですよ。使うのは、ここで最大のキャパのシアター5、開場前なのに、そのあたりにはものすごい人が集まっています。ちょっと異様な雰囲気。10分前に開場すると、座席はみるみる間に埋まって行って、ほぼ満員、前の方に少し空席があるだけです。やはり前もって買っておいたのは正解ですね。こんなぎゅうぎゅう詰めの映画館なんて、久しぶりに入ったような気がします。

 その映像は、、一つのライブではなく、なんと1984年から今年までのさまざまなライブの中からチョイスして編集したものでした。まずは昔の映像が、画面のサイズも3×4というスタンダードで、達郎もメンバーも若いですね。コーラスのお姉さんのまゆ毛の太いこと。なにより、達郎の髪がサラサラして、風になびいているのがカッコイイですね。ただ、音はちょっとひどかったですね。この「シアター・ライブ」で一番楽しみにしていたのはその「音」でした。なんせ、達郎自らマスタリングを行ったという「最高の音質」が売り物でしたからね。ですから、私もこのシネコンで最高の音が聴けるはずのこのシアター5のチケットを買ったのでした。明日からはシアター6に移ってしまうので、かなりしょぼい音になってしまうはずですからね。
 そこまで気合を入れていたのに、この、ただやかましいだけの音には、ちょっとがっかりしてしまいました。なにか、PAの音に対する考えが根本から違っているのではないか、とかね。ところが、画面も9×16に変わり、最近収録したものに変わると、その音がガラッと変わってしまいました。もう全然次元の違う、生で聴いた会場のPAよりもはるかに自然で潤いのある音が聴こえてきたのですよ。実は、それまではあまりのやかましさに、ちょっと眠気も催していたのですが、こんな音を聴かされればもう眠気なんか吹っ飛んでしまいますよ。録音機材の進歩の賜物ですね。
 そこで歌われたのが、2012年のツアーでの映像で「希望という名の光」でした(イントロの難波さんのピアノが素晴らしい音でした)。この曲には達郎はとても深い思い入れがあるはずです。震災があった後でこれを歌うことの意味がストレートに伝わってくる映像を見ていると、不覚にも涙が出てきました。万感の思いを込めたそのライブ・バージョンは、それ1曲だけでもわざわざ見に来た価値があると思えるほどの素晴らしいものでした。
 1曲だけ、竹内まりやがコーラスに加わっているように見えたのも、エンド・ロールで確認できました。それと、私が聴きに行った2010年のツアーまではずっと参加していたサックスの土岐さんは、2012年のツアーでは宮里さんという方に代わっていたのですね。土岐さんの音は、正直やかましすぎて、ライブの時は唯一不満があったパートでしたが、この人はずっとバランスの良い音、この人が聴けるなら、もう1回生のライブも聴いてみたくなりました。そういえば、ドラム小笠原さんとギターの佐橋さんという新しいメンバーも、前の人より力よりは繊細さが感じられるような気がします。そのあたりも、この「最高の音質」でうかがい知ることが出来ましたよ。達郎本人のカッティングに、ちょっと破綻が見えたのは、気のせいでしょうか。
aventure number : 1946 date : 2012/8/26


今日の禁断 アーノンクール

 この前、来春の定期演奏会の指揮者に諮った曲目についての返事が来たとお伝えしましたが、今日の技術委員会で了承され、決定しました。その結果、すべての曲目が決まったことになります。

     シューマン:歌劇「ゲノフェーファ」序曲
     ベートーヴェン:交響曲第1番
     ショスタコーヴィチ:交響曲第5番

 というラインナップになりました。ニューフィルの場合、どんなに頑張っても、なにか素直に「名曲」ばかりにならないというところがありますが、今回も「ゲノフェーファ」などという、おそらく普通の人だったら一生耳にすることのないような名前の曲をやるようになってしまいました。私も、このオペラの名前は知っていましたが、いまだ「音」は聴いたことがありませんでしたから、「普通」ではないクラシック・ファンでもなかなか聴いた人はいない、まさに「珍曲」ということになるのでしょうね。
 なんでそんな曲をやるようになったのかと不審に思われるかもしれませんが、こちらから指揮者に希望を出す時に「まさか、これはないだろう」ということで、特にやりたくない、といったような声もなかったので、一緒に送ってしまったら、指揮者はシューマニアだったので、目ざとく見つけられてしまった、というわけなのですね。
 ですから、この前技術委員会のメンバー向けにアップした音源を、今度は全団員が聴けるように、公式サイトの掲示板からもリンクしてみました。まあ、こんな曲なんだな、という見当をつけてみてください。
 もちろん、実際にこの曲を練習するのは、秋の定期演奏会が終わってからですから、ずっと先の話です。今は、まずこちらの方に全力投球しなければいけません。こちらは、いよいよ印刷物が出来上がって、臨戦体制が整った、というところです。今までは印刷屋さんからそういうものを受け取るのは事務局長の仕事、保管場所も事務局長のご自宅、という、分かりやすい反面実際に団員がそういうものを目にすることがあまりない、という点もありました。今回からは、そういう場所もなくなったので、練習場にそれらのものを運んで持ってくる、ということになります。練習が終わった時に、チケット係のチーフが「これから印刷物を運ぶので、手伝ってください」と言って、台車を持って下に行ってしまいました。エレベーターで帰って来た時には、その台車に山積みの印刷物がのっかっています。チラシなんかは、すごい量ですね。チケットなんかも、もっと小さいかと思っていたら、意外と大きな塊になっていましたね。これのうちのどれだけが、お客さんの手に渡ることでしょう。
 そんな感じで、実は明日、この会場でチケットやチラシの袋詰めが行われます。私は今まではそういう作業にはタッチしていませんでしたが、なにかと細かいところでいろいろ分からないことがあるかもしれないので、一緒に立ち会うことになっています。きっと明日は、みんなでワイワイ言いながら、そんな作業をすることになるのでしょう。そこで出来上がったチラシの袋や、丸められたポスターを持ちかえって来て、私は本来の広報係の仕事に取り掛かることになるのです。
 やることは同じでも、出来るだけ仕事をオープンにして多くの人にやってもらえるようになればいいのですがね。明日来た人には、それぞれチラシ配りの分担を割り振るかもしれません。やってくれる人がいれば、ですが。
aventure number : 1947 date : 2012/8/28


今日の禁断 キネゾー

 今度の日曜日に、末廣さんが指揮をするマーラーの「復活」を聴きに行くことになっているのですが、そんなところに、この間見てきた達郎のシアターライブが2日間延長される、というニュースが飛び込んできました。チケットの売れ具合が好評だったので、一部の映画館でそのような措置が取られることになったのだそうです。あいにく仙台はその対象にはなりませんでしたが、新宿の「バルト9」ではこの延長が行われます。そうなると、その最終日がちょうどこの日になるのですよね。上野でのコンサートは4時には終わりますから、それから新宿に行って映画を見ても、楽々帰って来れます。もう1度、今度はさらに音がよいはずの最新のシネコンで見てくるのもいいかな、と思いました。

 問題はチケットの入手方法です。せっかく行ってもおそらく窓口で買う頃にはほとんど満席でろくな席は選べないでしょうし、最悪すでに満席になっているかもしれません。しかし、「バルト」の場合は、ネットで座席を指定して買うことが出来るので、それは問題ありません。ただ、一応会員登録をしないと買えないので、前もって会員だけにはなっておいて、実際に買う時には出来るだけ手間を省いておこうと思い、まず会員登録だけをやろうとしてみました。しかし、なぜか、途中で出来なくなってしまうのですね。一応「仮登録」というステージまで行くと、一旦相手からメールが送られ、さらにそれに従って残りの手続きを行う、という手順なのですが、そのメールが届かないのですよ。普通、そういうメールは瞬時に来ますよね。それが、次の日になっても来てないのですね。仕方がないので、別のアドレスを使ったり、郵便番号を入れるところには、もしかしたら都内の人しか受け付けられないのかもしれないと、三軒茶屋あたりの番号を入れたり、何度も何度も何度も・・・試してみたのですが、一向に「仮登録」から先には進めないのですよ。
 仕方がないので、電話をしてみました。そうしたら、確かに私のアドレスで登録は届いているというのですね。メールも送っているのだそうです。ということは、サーバーのフィルターにかかって迷惑メールとして削除されてしまっているのかもしれませんね。電話先では、このまま本登録してくれるというので、お願いすると、確かに数分後にはしっかりログインできるようになっていました。問題は、メールで送ってくることになっている、チケットを受け取る時に必要なパスワードなどですが、それもログイン先の「会員情報」でちゃんと分かるので、メールが届かなくても問題はないというので、一安心です。
 と、準備が整ったところで、きのうになってやっと上映時間が公開されました。それを見てみると、なんということでしょう、だいたい2時間おきに始まるものが、2時半の回の後は7時10分まで上映がないのですね。これだと、終わるのが8時50分、最終の「はやぶさ」が9時36分ですから、丸ノ内線で行ってもギリギリですね。せめて5時ごろに始まるのがあればよかったのに。
 でも、逆に、これで念願の「はやぶさ」に乗れるのだから、それもいいなと思い、一応チケットを取ってみることにしました。今回私が使うのは「大人の休日倶楽部パス」という、15000円で3日間乗り放題、指定券も6枚までは使えるというお得なチケットです。でも、「はやぶさ」はすぐ売り切れますから、もうないかもしれませんね。「みどりの窓口」に行ってみると、駅員さんはタッチパネルを操作しながら「空いてますよ」と言ってますから安心しましたが、いざ発券という時に、「ごめんなさい、これは『はやぶさ』にはつかえなかったんですよ」ですって。確かに、案内を見てみると「『はやぶさ』以外の指定券」と、しっかり書いてありましたね。でも、駅員さんも、最初は知らなかったんですよね。まけてくれてもいいようなものを。
 そうなると、あとは最終の「やまびこ」に乗るしかありません。そこまでして達郎を見てくるか、まだ結論は出ていません。映画のチケットは明日からネットで買えますから、その結果待ちですね。なかなかつながらなくて、つながった時には全部なくなっていた、なんてこともありますからね。
aventure number : 1948 date : 2012/8/30


今日の禁断 インカ

 いま、職場の百日紅(さるすべり)が満開です。これは色の濃い花ですが、もっと薄い、ピンクに近い花もよく見かけます。いずれにしても「猿滑り」などというワイルドなネーミングには似合わない美しい花です。いや、この名前は、花ではなく幹に由来しているそうですね。この時期になると皮がはがれて幹がつるつるになってしまうので、木登りの上手な猿でさえ滑ってしまうのだ、とか。確かに、この写真の木も、ところどころ派手に皮がはがれて、すべっこい地肌が見えていましたね。

 なんか、この花はいつもだったらお盆ごろに満開になるような印象があったのですが、やはり今年の異様に暑い8月後半のせいで、開花時期が微妙に変わってしまったのでしょうか。おなじように、とても9月末とは思えないような酷暑の中を、いつもの通りチラシやポスターを配りに走り回ってきました。しかし暑かった。チラシ配りでこんなに暑い思いをしたことなんて、ありませんよ。
 この間チケット係の人たちが集まって、こういうところに持って行けるようにチラシを50枚ずつ袋に入れたものが出来上がったので、さっそく持って行くことにしたのですよ。私の思惑通り、チラシの配布先のリストをみんなに見せて「行けるところがあったら、お願いします」と言ったら、たくさんの人に引き受けてもらえることになって、私の担当は劇的に減ってしまいましたから、非常に楽です。なにより、太白とか若林といった遠方をやってもらえるのがうれしいですね。結局、いつもは3時間以上かかっていたものが、ほんの2時間足らずで廻り終わってしまいましたからね(1ヶ所、博物館だけは特別展で車がものすごく混んでいたので、後日に再訪です)。皆さんに感謝です。次回もぜひよろしくお手伝いを。
 どうせだから、もっと遠方の名取とか岩沼に発送するものも、一緒に持って行ってコンビニからメール便で送るように準備をします。それと、いつもながらの企画書も、すでに出来上がっていましたから、一式袋に詰めて、これもメール便です。まず、最初にこの重たい荷物を出してしまおうと、川内にあるセブンに寄りました。そこで2種類の封筒を出して「メール便、お願いします」というと、いつもだったら大きさを測って「A4」と「B4」に分けて会計をしてくれたものが、なんと、「今度、メール便はコンビニではA4しか扱えないようになったんですよ」と、いかにもアホ面のバイトの女の子が言ったではありませんか。そんなこと、全然教えてくれませんでしたよ(だれが?)。仕方がないので、A4の企画書だけ出して、B4の方は「青葉通にあるヤマト運輸の集配所に行けば受け付けてもらえます」という、そのアホ女の言葉を真に受けて、その集配所に行ってみました。そこにいた、今度はかなり年増のおばさんは、袋を見て伝票を出し、シールを貼り始めたとき、いきなりその手を止めて、「7月から、A4に一本化されましたので、これは扱えないんですよ」と言い出しました。やりかけてから気づくなんて、この前の駅員みたいですね。そうなんですよ。ヤマト運輸の方針で、そういうことになってしまったそうなのです。
 確かに、B4の封筒に入れ放題で厚さ1センチまでは160円、2センチは240円というのは、普通に考えればちょっと安すぎますね。そんなあたりが他社の反感を買って、こういうことになったのだろう、とヤマトのサイトを見てみたら、それとは全然違う理由が書いてありましたね。でも、これはなんだか違うのではないか、という気はしませんか?
aventure number : 1949 date : 2012/9/1


今日の禁断 メトロ

 きのうは、2つのイベントに参加するために、東京まで行ってきました。一つはオーケストラ、もう一つは映画です。それぞれ、上野と新宿と離れていますから、移動手段も含めて、綿密にスケジュールを練っておきます。というのも、最後に新宿で映画を観終わった後、急いで東京駅に向かわないと最終の新幹線に乗り遅れてしまうからなのですよ。上映時間の都合で、そんなことになっていたのでした。それは、終わりだけではなく始まりもタイト、ネットで取ったチケットを前もって引き換えなければいけないのですが、込み合うことが予想されるので早目に来い、という指示が出されていましたからね。
 ですから、少しでも早く東京に行っておこうと、30分早い新幹線に車両変更してみました。そのチケットを見てみると、

 なんと、「一番いい席」ではありませんか。なんと幸先の良い。でも、実際は一番前の壁際、足は伸ばせないしサービスの雑誌も置いてない、ちっとも「いい席」ではなかったんですけどね。 
 気を取り直し、東京に着いたらまず映画のチケットの引き換えだけ済ましておこうと、夜のシミュレーションも兼ねて逆方向で、東京駅から地下鉄丸ノ内線で新宿三丁目に向かいます。そして、すぐ前に出るという「C1出口」から出てみると、本当に目の前でした。結構な雨が降っていたのですが、濡れずに行けて、しかも交換機が1階の入ってすぐのところにたくさん並んでいたので、すぐに済んでしまいましたよ。やっぱり幸先の良いスタートです。
 今度はJRで上野に向かおうと、新宿駅から中央線で東京駅まで行って、乗り換えようと思ったら、そこに、いつも前を通るたびに気になるカレー屋さんがあったので、入ってみることにしました。食券を買う時に、カツカレーが1280円というのは高すぎる気もしましたが、まあ、きっとおいしいのでしょう。ところが、出てきたのは確かにカツカレーでしたが、そのカレーはまさにただの「カレー」、肉も野菜も全く入っていません。隣の人が食べている「ビーフカレー」には、大きな肉が入っているというのに。つまり、カツがあれば肉や野菜は要らないだろうというポリシーなのでしょうね。がっかりです。そこからすぐ改札を出て、新しくなった東京駅を撮影です。

 上野では東京文化会館で都民響の「復活」を聴きます。もちろんマーラーです。もちろん末廣さんの指揮です。ここには何回も来ているので、チケットの交換のコツもつかめてきました。あまり早く行くと、前の方にしか座れないのですね。私は写真を撮りたいと思っているので、出来れば高いところがベター、行った時にはもう殆ど交換の列はなくなっていましたが、そこで希望を言うと、なんと4階席の1列目、しかも通路側がもらえましたよ。これは、写真を撮るには最高の席です(本当は撮影禁止なのでしょうが、演奏が終われば問題ないでしょう)。これが、その成果です。

 今回の演奏の最大の興味は、キャプラン版を使っているかどうか、でした。始まる前にステージのそばに行ってみると、パート譜はかなり古い貸し譜、これは絶対キャプラン版ではありません。ところが、実際の演奏は、こちらで書いたようなチェックポイントでは、キャプラン版の、すべての音符を音にする、というものでした。つまり、合唱の補助としてトロンボーンや弦楽器、さらに後半はソプラノ・ソロとユニゾンでフルートやオーボエが演奏されるというやり方でした。あとで末廣さん自身にメールで確認したら、やはり「楽譜は古いエディションだが、キャプラン版の重要な変更は反映させた」ということでした。「最近は、楽譜よりも、音楽の中身に力を注ぎたくなっている」とも書かれていました。ごもっとも。
 合唱は、もちろんこの広いステージですから最初から出てきてずっと座っていました。キャプラン版の指示ではそのまま座って歌い出すのでしょうが、ここではその前に立ちあがりましたね。さっきのような配慮で、合唱のピッチが、この前の仙台(や山形)のように、ア・カペラの間におかしくなってしまうことはありませんでしたが、ちょっと声が乱暴、というか、生の声がそのまま聴こえてしまったのは、ちょっと、でした。その前の楽章のアルト・ソロは、しっかり楽譜通りにアタッカで入りましたが、この人もなんだか声の質が私のイメージとはちょっと違っていましたね。オケは、弦楽器は完璧なのですが、金管が肝心なところでちょっと許容の限界を超えるほどのミスを重ねていたのは残念でした。この曲をアマチュアが演奏するのは、やはり大変なことなのですね。末廣さんはもっともっとオケに期待していたのでしょうが。打楽器がバンダとステージを何回も行き来していたのも、ちょっと目障りでした。このオケだったら、もっと贅沢に人を集めることが出来そうなものなのに。まあ、でも、なかなか機会のない「生」の「復活」は、やはり感動的でした。
 そして、最後のメニューは新宿バルト9で、達郎のシアターライブです。仙台で見ているのに、とお思いでしょうが、ちょっと仙台は音響に不満が残ったので、「本場」の音を確かめたかったのですね。たまたま最終日が都民響と重なっていたので、来ることにしたのは先日書きました。9階までエレベーターで上ったあと、さらにエスカレーターで13階まで行かなければならないとんでもないロケーション、これは帰りはみんな一斉に殺到するのでしょうから、ちょっと大変です。
 肝心の音は、仙台とはまるで別物でした。本編の前の予告編からして、今まで「映画館」では一度も聴いたことのないような澄み切った音です。ですから、達郎も、仙台ではとてもひどかった前半、80年代のライブの音が、見違えるようにすっきり聴こえてきました。これが、本来のマスタリングの音なのですね(達郎は、ここでマスタリングのチェックをしたそうです)。もうすっかり満足、これを聴いてしまったら、もはや仙台MOVIXではライブは見れません。まあ、そんな機会もないでしょうが。
 2度目を見て、この前のレビューではいい加減なことを書いてしまったことに気づきました。「希望という名の光」にはピアノのイントロなんかありません。あれは「ずっと一緒さ」とごっちゃになっていたんですね。訂正させてください。今回私の左隣に座っていた女性は、「希望〜」のMC部分で涙を流していましたね。ほんと、それに続くメドレーなども、もう最高です。
 終わりに近づくにつれて、帰りのことが心配になったきました。さっきのエスカレーターなどを見ると、あまり遅く出たのでは混雑に巻き込まれて降りるまでに相当時間がかかりそう。出来れば、終わると同時に抜け出したいと思うようになっていたのですが、チケットは一番いい席を、と、ど真ん中を買ってしまいましたから、通路に出るには一番遠いところです。右隣の男などは、靴を脱いで足を伸ばしていますし、ここのシートは背もたれ部分の後にフックが付いていて、そこに荷物を吊れるようになっているので、進路はかなり狭くなっています。それでも、仕方がありません。エンドロールがすべて終わったところで私はやおら立ち上がり、そんな狭いところをむりくり通り抜けて、誰よりも先にシアターを後にしたのでした。
 おかげで、東京駅には余裕を持って着けました。私が乗るのは最終の「やまびこ」ですが、まだ入線もしていませんでした。ところが、「仙台行きの最終がホームに入ります」というアナウンスに乗って入って来たのは、あのE5系、乗りたくてたまらなかった「はやぶさ」の車体ではありませんか。

 こんなうれしいことで締めくくれるなんて、今回の日帰り一人旅は大成功でした。
aventure number : 1950 date : 2012/9/3


今日の禁断 メトロ

 きのうは、練習が始まる時になって雷とともにものすごい雨が降ってきましたね。おかげで、「バスに乗ることが出来ないので遅刻します」なんてメールを受け取ることになってしまいます。
 実は、その前に私は別のメールを受け取っていました。先日各メディアに企画書を送ったら、さっそくそのリアクションがあったのですよ。それは、毎回きちんと案内記事を書いてくださっている○北新報さんからのメールでした。その企画書に「30周年記念」とあったので、それなら大々的に記事を出さなければ、と、意気込んで取材に来たいとおっしゃるのですね。それがおとといのこと、すぐにでも来たがっていたので、さっそくきのう来ていただくことになりました。
 その記者の方はまだ団員が集まる前からホールにやって来ました。最初に団長と話をしていただくことになっていたのですが、まだ来ていなかったので、私と話をしたり、どのアングルから写真を撮ったらいいか、などを一生懸命調べていました。そのうちに団長が来たので、ロビーでインタビューを受けていたのでしょう。時間になっても予定していた団内指揮者が来ないので、結局団長が代わりに振ることになって、少し遅れて合奏が始まります。
 記者さんは、椅子を運びながら、その上に乗っていろんな場所から写真を撮っています。かなり立派な一眼レフで、当然ストロボをたきながら撮影しているのですが、その頃はまだ雷がやんではいなくて、窓の外には時折稲妻が光っているのが見えます。その稲妻ともストロボとも区別のつかない光で、しばし合奏は不安に包まれるのでした。
 今日になったら、その方からまたメールが来ました。団員の情報の確認のほかに、「一個人としての私」への質問が書かれていましたよ。「ブルックナーの8番の印象はどうですか?フルート担当としてやりがい、大変さなどを教えてください」などというものです。こんなことまで聞いてくるなんて、かなり突っ込んだ記事になりそうじゃないですか。でも、私はどうせボツになるのだろうと好き勝手なことを書いてやりましたよ。そうしたら、先方はそれがかなり気に入ったようで、紙面が許せばそのまま使いたいようなことを言ってきましたよ。「曲の解説本を読んでも、全然出て来ない感想」なのだそうです。当たり前ですよね。私をなんだと思っているのでしょう。どんな記事になるのか本当に楽しみです。
 早々とそんな動きがあって、今回の広報活動は幸先よくスタートを切っています。チラシやポスターは、もうすでに予定したところは殆ど配り終わっています。この間、別の用事があって、そんな、ちょっと前にチラシを置いて来たさる記念館に行ってきたら、もうすでに左の写真のように、しっかりと棚に入って陳列されていましたね。しかし、本当は、最初見た時にはまだ置いていないのだな、と思ってしまいました。しばらく眺めていて、やっとあることに気付いたのですよ。つまり、こんな風に上の部分しか見えない状態でおかれていると、これがニューフィルのコンサートであるという情報が全部隠れてしまうのですね。他のチラシを見てみると、殆ど上のところにタイトルやアーティスト名が印刷されていますから、それはこういう場合を想定しての暗黙のチラシのレイアウトだったのかもしれません。
 もちろん、私は右の写真のように、チラシ全体が見えるようになる一番下の段に、ニューフィルのチラシをこっそり移動したのは、言うまでもありません。
aventure number : 1951 date : 2012/9/5


今日の禁断 シェア

 しつこかった夏も、やっと終わろうとしています。そんな、「ふざけ過ぎた季節」に逆らうように、嘔吐屋のメニューに載っていた秋の味覚を食べてみようと思いました。W生さんまの塩焼きです。

 出来れば、レモンではなくスダチなんかだと良かったのですが、初物のサンマは脂も乗っていてとても美味でした。次回は、家で、新米と一緒に食べたいものです。スーパーにはまだ新米は出ていないようでしたが、「こしひかり」が山積みになっていました。でも、「あたかも、こしひかり」ってなんでしょう。

 そんなわけで、定期演奏会までついにあと2ヶ月を切ってしまいました。でも、私の担当の仕事はほぼ終了しています。チラシやポスターはもう9割方配り終えてしまいましたし、今日は「友の会」の会員の方々へのチケットの発送、という、今回から正式に私の業務に加わったものも、無事終了しましたよ。これは、年会費を5000円収めると、演奏会のチケット(1枚1000円)が3枚ずつもらえる、というものです。年間では2回の演奏会ですからチケットは6枚、かなりお得です。さらに、会員の方には「かいほうげん」も送られます。カラー印刷、A4で16ページの会報で、とても読み応えがありますから、これだけでも会費に見合うものですよ。
 と、この時期にやらなければならないことは片付いてしまったので、あとはしっかり練習に専念すれば、わたし的には充実した演奏会が迎えられることになります。「練習は裏切らない」と誰かが言っていたそうですが、それは確かにあたっているな、と、実体験に照らしてみても思えるようになっています。きちんと練習をして、しっかり吹けるようになっていれば、本番でうまくいかないことはまずありませんでしたからね。
 今回、「広報係」としての私は、今までとはちょっと違うやり方でも広報活動を行っているところです。それは、Facebookページの活用です。ニューフィルのFacebookページや、私個人のFacebookを最初の段階からニューフィルの演奏会の広報ツールとして使ったのは、今回が初めてですが、これがなかなか手ごたえを感じられるものなのですよね。Facebookページでは、チラシが印刷される前に公開することが出来ましたが、それに対する反響はかなりのものがありました。実際に情報として演奏会のことを知っている人は、おそらく今までよりもかなり増えたのではないか、という気がするのですが。ですから、それが実際にどの程度まで集客に影響するのかも、きちんと確かめたいと思っているところです。だいたい、ネットで大騒ぎしても、実際に足を運ぶ人が多くなるとは限らない、というのが、普通のパターンですからね。
 さらに、広報の手助けになるような動きもあります。この間練習場に取材にみえた○北新報社の記者の方から連絡があって、来週の火曜日、11日の朝刊の文化面にその記事が掲載されることが決まったのだそうです。よっぽどの大事件がない限り、その予定で行くのだそうです。最初にこの話があった時から、「30周年」ということでかなり力を入れて、大々的に取り上げるようなことを言っていましたから、そんなに小さな扱いにはならないはずですがね。
 これも、さっそくFacebookで流したら、即座に反応がありましたよ。ただ、今のところ団員で登録している人がそれほどはいないというのが、ちょっと物足りないところです。
aventure number : 1952 date : 2012/9/7


今日の禁断 アカギ

 この前やったばかりだと思っていたら、もう指揮者練習の日ですよ。またまた土日の2日間が練習日、このところコンクールに向けてやはり土日に練習が入っている愚妻の送り迎えに支障をきたして、顰蹙を買うことになってしまいます。
 まず、きのうの1日目は、練習は午後からですからお昼ご飯を食べてから行こうと、ご近所のセブンに行って、サンドウィッチなんかを買ってきました。と、レジの前のアイス売り場をのぞくと、そこには、最近何かと大騒ぎの「コーンポタージュ味のガリガリ君」が、ぎっしりと詰まっているではありませんか。発売したのはいいけれど、あまりに売れ行きが良すぎたために、3日だか4日して「販売中止」が決まったという、訳のわからない商品ですね。まあ、ネットやメディアで騒がれたために、ある意味「炎上」してしまったのでしょうが、そんな、本来はあるはずのないものが目の前にあったのでは、せめて話のタネに買って帰ろうという気持ちになっても、誰も責めることはできません。

 しかし、確かに味はコーンポタージュそのものですが、それが何でアイスとかき氷になっているかという必然性は、この前の「エスプレッソーダ」同様、全く感じることはできませんでした。ポタージュはスープで飲んでこそ、本来の意味を持つことを改めて確認しただけの話、こんなもので大騒ぎしている人たちの気がしれません。でも、そんなものをわざわざ買ってきて食べてみる私だって、はたからみたらただの愚か者です。
 練習は、会場もこの前と同じ広瀬文化センターです。もうニューフィルにとってはすっかりおなじみのホールですね。実は、ここにも毎回チラシとポスターをお願いしているのですが、ここまで来ることが分かっているので、まだ持ってきてはいませんでした。ですから、まずはきのうの1日目は、ホールの事務室にチラシなどを届けることから、私の仕事は始まったのです。

 そのあと練習があって、休憩時間にチラシ置き場に来てみたら、もうそこにはちゃんとチラシがありました。しかも、最初から一番前の、全体がちゃんと見える場所に置いてありましたよ。ここは、こっそり置き換える必要はありません。
 口の中に気持ち悪いコーンポタージュの味を感じながらの練習は、なんと2時間も早く終わってしまいました。末廣さんに言わせると、「1日4時間以上練習するなんて、中学校の部活並み」なのだそうです。もちろん、私たちは大人ですから、早く終わってうれしくないはずがありません。帰り道に、さっきのセブンに寄ってみたら、あれほどあったコーンポタージュは、全くなくなっていました。私みたいな愚か者が大挙して買って行ってしまったのでしょうね。
 実は、末廣さんに関しては、おとといFacebookに登録した、という情報を得ていました。きのう、何気なくフィードをたどって行ったら、まず篠崎靖男さんのFacebookが見つかったのでリクエストを送ったら即座に承認してもらえたのですが、その周辺の「友達」を見てみたら、そこに、本物の末廣さんがあったのですよ。今度はちゃんとご本人の写真がありましたから、この間のような間違いではありません。なんと「15時間前に登録」とか、ほんとに登録直後だったんですね。ただ、「友達」を見るとほとんどがプロの人たちのようなので、ちょっとその場でリクエストを送るのはためらってしまいました。
 そこで、今日の練習の時に、おそらくニューフィルいちのFacebook使いだと思われるオーボエのIさんにそのことを教えてあげました。Iさんはその場でiPhoneからリクエストを送っていましたよ。ですから、私も一応送ってみました。はたして、承認はされるのでしょうか。
aventure number : 1953 date : 2012/9/9


今日の禁断 アイーダ

 前回の「禁断」でリクエストを送ったところまでお伝えした末廣さんのFacebookですが、その翌日の朝には、めでたく承認されました。どうやら、末廣さんは携帯ではなくPCだけでFacebookをなさっているようで、たまに開けてみてたまったリクエストを承認する、というパターンのようですね。つまり、私と一緒にもう2人、ニューフィルのメンバーが承認されていましたから。まあ、今のところは、末廣さんご自身の書き込みなどはまだないようなので、どんどん「友達」を増やしているところなのでしょうか。ある程度まとまったら、ネット界に打って出る、という心づもりなのか、あるいはこういうことにはあまり関心はないのに、流れで参加してしまったのか、それは私にはわかりません。
 新田ユリさんなどはだいぶ前から始めていて、もうその情報発信量はおびただしいものがあります。「友達」も2000人近くになっていますから、おそらく寄せられたコメントを返すヒマなんかもないはずです。と思っていたら、私が書きこんだコメントに即座に返事を頂いたりするのですから、どんだけマメなのでしょう。頭が下がります。
 私としては、一応ニューフィルの広報係という職務上、必要な情報発信には怠りがありません。先日取材に来た記者の方の書いた記事が、約束通り今日の朝刊に掲載されていたので、さっそくそれをスキャン、PDF化して、まずはこちらにアップしておきました。年齢は出さないでくれ、といったのは却下されてしまったので、こちらではモザイクをかけて見えないようにしておきましたよ。そして、ここにニューフィルの公式サイトからはリンクを張り、Facebookページからもリンクをシェアします。サイトの方は反応は分かりませんが、FBページには即座に「いいね!」が寄せられていましたね。
 もちろん、そもそもは新聞記事ですから、直接それを読んだ方からの反応もありました。合唱団の先輩などはわざわざ電話をくれて、その場でチケットお買いあげの商談成立です。いや、本当はタダでよかったのですが、どうしてもというので、その先輩が出演する東北大学のホームカミングデーのチケットと交換することになったのですよ。もう私はそちらの方には関与してはいませんから知らなかったのですが、最近はお金を取るんですね。
 まだ本番には2ヶ月近くあるので、せっかくこれだけの記事が出ても、実際にはこの先輩のようにチケット販売につながるような動きは、まだなかなかならないかもしれませんね。他の新聞社でも、別の切り口で取材をしたい、なんてところはないものでしょうか。ただ、この記事の中で「ヴァイオリンがもっと欲しい」という団員のコメントも紹介されていますので、こちらに反応してくれる人がいることを、切に望むところです。
 ところで、ブログ版の「おやぢの部屋」に、この前の書き込みに関するコメントが寄せられました。それは、ゲルギエフとロンドン交響楽団のライブ録音のSACDのレビューだったのですが、そのコンサートに実際に行ったという方から、それはあの1年半前の震災の直後に行われたもので、実は犠牲者への追悼の意味が込められたコンサートだったのだ、というのですね。私も、一応録音の日付などは確認しましたが、まさかそんなことが行われていたなんて気づきもしませんでした。ライナーも一通り読みましたが、そんなことも書いてなかったようですし。そこで、「2番の第2楽章のマーチが、重苦しい」と、感じた通りのことを正直に書いたのですね。でも、それは、もしかしたら、そのようなコンサートでの録音だったための、ある種の思い入れが反映された結果なのかもしれませんね。そうだとしたら、このSACDには、そんな背景を知らない人にも分かるほどのメッセージが、しっかり込められていたことになります。もしかしたら、私にはそれを受け止めることが出来ていたのかもしれない、と思うと、ちょっと嬉しくなってしまいました。
aventure number : 1954 date : 2012/9/11


今日の禁断 キラー

 日曜日の深夜に、今年のルツェルン音楽祭のライブ映像が、BSで放送されていました。今回のプログラムはモーツァルトの「レクイエム」だというので、とても興味があります。なんたって、指揮者のアバドは13年前に同じ曲をやはりライブ録音しているのですが、それが「版的」にはとんでもないものだったのですからね。それについては、こちらにまとめてありますから、ぜひご覧になってください。とにかく、バイヤー版だと思って聴いているといきなりレヴィン版になったり、その同じ曲の中でもバイヤー版の音形に置きかえられていたりと、これを書きあげるまでには何回繰り返してCDを聴いたことでしょう。
 ですから、あれから13年経って、アバドのこの作品に対する、主に「版」に関してのアプローチがどのように変わったのか、あるいは変わらなかったかが、私の最大の関心事だったのですよ。
 放送では、最初にこの「版」に関してのコメントがテロップで出ていました。

 つまり、「バイヤー版」と「レヴィン版」を使っているというのですから、おそらく前の演奏と同じことをやっていることが予想されます。ところが、次にこんなテロップが出たのには、驚いてしまいました。

 「サンクトゥス」はレヴィン版で、それ以外はバイヤー版だと言ってますね。かつてあんなややこしいことをやっていたアバドが、今回はこんなものすごく分かりやすいやり方を取っているのでしょうか。
 でも、このNHKのコメントは全くの嘘っぱちであることが、聴いているうちにすぐ分かります。確かに「サンクトゥス」はまぎれもないレヴィン版ですが、そのあとの「ベネディクトゥス」ときたら、最初はバイヤー版でやっているのに、オーケストラの間奏になったら、そこでいきなりレヴィン版に変わってしまうのですからね。聴きながら気になるところをとりあえずスコアと比べてみただけなので、もしかしたら細かいところでは違っているかもしれませんが、今回のアバドの楽譜は、13年前のあの「いいとこどり」の楽譜そのもののように、私には思えました。NHKが言っているような単純なものでは、決してありませんから、こんなデマに騙されないでくださいね。
 そんな「版」の面白さとともに、これは演奏もとても充実していたのがうれしいところです。まず合唱は、バイエルン放送合唱団とスウェーデン放送合唱団の合同演奏、お気づきでしょうが、どちらの団体もあのペーター・ダイクストラが音楽監督を務めていますね。これはまさに現時点では世界最強のタッグなのではないでしょうか。事実、ひたすら渋い音色で、素晴らしいピアニシモを聴かせてくれるこの合唱団には、もう耳が引きつけられっぱなしでした。
 ソリストも、素晴らしい人が4人揃っていましたよ。一番気に入ったのが、ソプラノのアンナ・プロハスカ。いろんなところで名前は聴いていましたが、実際に聴いた(見た)のはこれが初めてですが、この曲にはぴったりの澄みきった声が良いですね。ただ、ちょっとぶっきらぼうな歌い方をするのが、別の怪しい魅力を放っています。この怪しさが、なんだかジュリエット・ルイスにすごくよく似ていて、ドキドキしてしまいそう。

 この4人は、ソロはもちろん、アンサンブルがとても素敵でした。
 演奏が終わっても、アバドは1分以上動こうとしませんでした。その間、会場は完全な静寂、これは、ちょっと背筋が寒くなるような体験でした。やっとアバドが指揮棒を降ろすと、盛大な拍手と(一部)スタンディング・オベーションです。カーテンコールではダイクストラも登場、バスのルネ・パーペに比べてもこんなに背が高いんですね。後ろで笑っているのは、バセットホルンを吹いていたザビーネ・マイヤーです。
aventure number : 1955 date : 2012/9/13


今日の禁断 プレイガイド

 先日の新聞記事が掲載されてからは、なにかと「読んだよ」というような声が聴こえてくるようになりました。まあ、でも、Facebookなどでは「写真にあまり写っていない」という意見が多いようでしたね。確かに、この写真はちょっとオーケストラの全貌を知るには物足りないですね。

 真ん中に練習指揮者がデン、と居座っていますから、その後ろのホルンなどが陰になっていたのは仕方がありませんが、オーケストラの「顔」であるヴィオラがて全然入っていないのは、かなり問題です。これでは、まるでヴィオラの団員がすごく少なくてそれがわからないようにトリミングしたように見えてしまうではありませんか。ヴァイオリンだって、確かに少ないですけど、いくらなんでももっと画面に入るぐらいの人数はいましたよ。やはりファーストが、アングルの関係でこんな人の顔しか写らなくなってしまったのですね。
 記者の方は、立派な一眼レフを使って、いろいろ場所を変えて精力的に写真を撮っていましたが、あの位置から全体を入れようと思ったらかなり広角のレンズを使わなければいけません。そこまで用意はしてこなかったのでしょうね。この方は、練習が始まるずっと前から会場に来ていて、写真を撮る位置についてはかなり熱心にシミュレーションをしていてようですが、あいにくそんな努力は報われることはなく、こんな、みんなから不満の出る写真になってしまいました。
 一番前なんかは、もうちょっと引いてくれれば、もっとかわいい女の子が写っていたはずなんですよ。「女の子」というのは異論があるかもしれませんが、彼女は「コンビニでお酒を買ったら、年齢証明のボタンを押させられて、嬉しかったわ」と言っていたぐらいですから、子どもと間違われるほどの外観だったのでしょう。本当はどんな人でも押させられるみたいですから、そんな風にとるのは間違っているのですが、せっかく喜んでいるのですから、水を差す必要はありません。
 私は、一応写真には入っていましたからその点では不満はないのですが、コメントを送った時に「できれば年齢は書かないでほしい」というリクエストが却下されたのは残念でした。確かに新聞記事やテレビのニュースなどでは、「事件」に登場する人には必ず(年齢)がくっついているものですが、別に私たちは「犯人」ではないのですから、わざわざそんな個人情報を明らかにしなくてもいいような気がするのですが、どうでしょうか。いや、これだけ個人情報にやかましくなっている社会なのに、マスコミ関係だけが平然とこんなことをやっているというのは、本当はかなりまずいことのような気がするのですがね。
 実は、常々、新聞に登場するような機会があった時には、ぜひともこの(年齢)について強硬な姿勢をとってみたい、という思いがありました。今回も、ですから「年齢も書いてください」と言われたときに、「もし書かなければいけないのであれば、私のコメントは載せないでください」ぐらいのことを本当は言いたかったんですよ。でも、せっかく載るのに、それももったいないな、みたいな貧乏人根性が顔を出していましたし、なによりもそんなことをして新聞社との関係を悪化させ、これからはニューフィルの記事は書いてもらえなくなってしまったら困りますから、そんなことはしませんでした。こういうのも「権力に屈した」と言うのでしょうかね。
 そうそう、この記事の最後には、「連絡先」として私の携帯の番号が書いてあります。さぞや問い合わせがあるだろうと覚悟していたのですが、実際に来たのは2通だけでした。
aventure number : 1956 date : 2012/9/15


今日の禁断 レスポール


 この間達郎のライブ映画を見に行った時には、当たり前ですが本編が始まる前に「予告編」が上映されていました。コンサートの前に映画の案内なんて、ミスマッチの極みですが、まあ「オープニング・アクト」だと思って我慢しましょう。「予告編」とは言わないで「トレーラー」とか言ってみれば、少しはまぎれるかもしれません。
 そんな中で、これだったらちょっと見てみたいな、と思ったのがこの「鍵泥棒のメソッド」です。予告編、いや、トレーラーですから実際のストーリーをあえて誤解させるような作られ方をしているのは十分承知の上で、なんか面白そうだったんですね。広末涼子が香川照之に「結婚してください」なんて言うんですから、それだけですごいインパクトですよ。あと、銭湯で石鹸をふんづけて派手に飛びあがる(CGでしょうか)シーンなんかも、しっかり作り込んであるな、という気がしましたし。
 いや、でも最大の理由は、広末涼子が出ていたからなんですけどね。なんか、最近の彼女はちょっと目が離せないな、という気がしていますので(いや、ただのファンだというだけなのですが)。
 それで、きのうまるまる1日フリーになっていたので、MOVIX仙台まで見に行ってきました。まだ公開して二日目ですから、結構お客さんは入っていましたね。さすがに達郎ほどではありませんが、真ん中から後のブロックはほぼ満員でしたからね。しかし、やはりこのシネコンの音は、新宿の「バルト9」の音を聴いてしまうと、ガッカリしてしまいますね。プロジェクターの光量も、なんだか足りないような気がしますし。つまり、そう感じてしまったのは、この映画ではいきなり普段聴き慣れたクラシックの音楽が聴こえてきたからです。オープニングは「フィガロ」の序曲、これをバルトで聴きたいな、と思ってしまうぐらいのひどい音でした。次はモーツァルトの有名なハ長調のピアノソナタの第2楽章、さらに、香川照之が運転する車で流れていたのが、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第14番の冒頭と、とことんクラシックが使われているのですね。ベートーヴェンあたりは、この映画全体の重要なモチーフになっていますしね。つまり、単にBGMとしてクラシックを使っているのではなく、その「曲」にしっかりとした意味を持たせているのですよね。
 ただ、正直に告白すると、このベートーヴェンの弦楽四重奏曲は、最初は私には誰の作品なのかは分かりませんでした。正確な番号などもあとで調べてやっとわかったのですね。エンドロールでクレジットがあるだろうと思ってしっかり見ていたのですが、使われていたクラシックの曲に関しては、なにもありませんでした。外国の映画だったら、絶対にエンドロールで曲目と演奏者のクレジットが流れるはずなのに、なぜなのでしょう。最初はヴァイオリン1本で始まるフーガなのですが、そのテーマがバッハの「音楽の捧げもの」のようにも聴こえるし、フーガの作り方もなんかやたらモダン、これは一体だれの曲なのだろうと真剣に悩んでしまいましたよ。なにしろ、私にとってベートーヴェンの後期のクァルテットと言えば、スメタナ・クァルテットを生で聴いた時に寝てしまったという苦い思い出があるものですから、そもそも、あまり相性が良くないのでしょうね。
 これだけのマニアぶりを見せているのに、最後の方になって、広末が実家の父親のものすごいオーディオで、この曲のLPをかけて(カートリッジは「シュアー」でした)いる時に、「父が好きだった『げんがくよんじゅうそうきょく』」と言わせるようなミスを犯しているのは許せませんが、ストーリーはとても楽しめて、笑えました。なによりも、香川照之が、「芝居を真面目に勉強」してて、広末涼子が「まじめに結婚」したいと思っている、という設定が、笑えます。脚本も書いた内田けんじ監督は天才です。
aventure number : 1957 date : 2012/9/17


今日の禁断 イオン

 こんなに暑い日が続くご時世にはちょっと似つかわしくはありませんが、いずれは寒〜い冬がやってくるのですから、部屋の隅々まで暖かくしてくれるストーブは絶対に必要です。石油を燃やして、空気を暖め、その熱くなった空気、つまり熱風を送りだす装置、ストーブのことを、このくそ暑い中で語らなければいけないとは、何の因果でしょう。
 私の家の暖房器具は、ずっとFF式の石油ストーブを使ってきました。今の器具は20年以上前に買った三菱の製品です。なんと言っても、排気をすべて強制的に外に出してしまうというのがFFですから、部屋の中は臭くならないし、換気も必要ありません。しかし、最近はこのタイプのストーブはあまり人気がないようですね。現に、三菱をはじめ、家電メーカーでこれを作っているところはとっくの昔になくなってしまっています。今国内でFFのストーブを作っているのは、サンポット、コロナ、トヨトミという、なんともマイナーな3つのメーカーしかないのですよ。
 でも、うちのストーブはかなりタフで、何度かオーバーホールをやって、結構長持ちしてくれています。しかし、最近そのオーバーホールをした時に、もう部品がなくなってしまったので、もうこれ以上は構ってられない、と言われてしまいました。確かに、もう作っていないのですから、出来ればこんな昔の製品とは縁を切りたいというのが本音なのでしょうね。そんなことを聞いたからでしょうか、このストーブくんは、去年あたりからなんだか変な音を立てるようになってきました。別に性能的には問題はないのですが、なんだかブキミ、しかし、物が物ですから、そんな状態になったのでは、使わない方が良いに決まってます。
 そこで、ついにその三菱くん(いや、男とは限りません)には見切りをつけて、今度の冬に間に合うように新しいのを買うことにしました。そろそれ店頭にはストーブが並ぶようになってきましたからね。しかし、現状はそんな感じですから、かなり大きな家電専門店に行ってもFF式のものは全然置いてません。去年あたりまではヨドバシとかで見かけたのですがねえ。なにしろ、カタログすらも置いてないのですから。そこで、ネットでメーカーのサイトに行ったら、カタログがダウンロードできるようになっていたので、それを見てこれだというのを見つけ、ヨドバシに行ってみました。そこで店員さんに聞いてみると、やはり、取り寄せるにしてもかなり大変なようでした。「取り寄せ可能品リスト」というのがあって、その中にはこの欲しい製品は入っていないのですよね。でも、聞くだけは聞いてくれるというので、後日連絡をもらうことにしました。

 その足で、別の用事があったので中山の大きなスーパーに行ったのですが、そこにも家電売り場があった事を思い出しました。どうせ置いてないだろうと思いつつ、行ってみると、なんとそこにはFFのストーブが山積みになっているではありませんか(いや、そんなちいさのものではありませんから、これはあくまでも比喩ですからね)。その中には、欲しかったメーカーのものもありますよ。大々的に、FFのセールをやっていたのですね。そこで、注文の品番を取り寄せてもらうことにして、その前に排気口の位置などを調べなければ、というので、一度来てもらうことにしました。そして、必要な部材などをチェックして、見積もりや納期を知らせてもらうという手筈です。
 次の日、ヨドバシから連絡がありました。工事は必要だし、なによりあまり作っていない製品なので、納期は1カ月以上先になる、ということでしたよ。もちろん、「検討します」と答えてはおきましたが、もうこの件で連絡を取ることはないでしょう。その次の日にはスーパーから、「1週間で入りますよ」という連絡をもらいましたからね。
 意外なところで、販売店の差が出てしまいました。ヨドバシでストーブを買おうとしたのが、そもそもの間違いだったのですね。でも、これで、今は全く実感はわかないのですが、今年の冬はうんと暖かく過ごすことが出来ることでしょう。
aventure number : 1958 date : 2012/9/19


今日の禁断 エアコン

 今週は月曜日が祝日だったので、ニューフィルの練習はきのうの木曜日でした。やはり、最初は人数は少なめでしたが、終わりごろにはまずまず揃ってきたでしょうか。いつもの通り、ブルックナーの8番で汗を流します。いや、今までずっと暑かったものが、突然涼しくなってしまったものですから、冷房が効き過ぎになってしまったホールでは汗も出ず、ブルブル震えている始末でしたがね。
 休憩時間に、トロンボーンのKさんが私のところにやってきました。今度の演奏会のパンフレットの原稿の相談です。ブルックナーの「楽曲解説」(この言葉は、最近大嫌いになりました)だったら引き受けてやろうじゃないか、と思ったら、そうではなく、30周年記念のデータを作ってくれというのですね。面倒くさそうですけど、まあいいでしょう。おそらく私にしか出来ない仕事でしょうから。その話が終わったら、さも「ついでに」という感じで、「ハース版とノヴァーク版の違い、見つけたぜぇ」と言ってきました。こちらと同じものが「かいほうげん」にも載っているので、それを見た上で、そこには書かれていなかった別の「違い」を見つけた、というのですよ。なんたってKさんは自他共に許すブルックナー・マニアですから、もう得意になって教えてくれましたよ。気持ちはよくわかります。
 それは、第1楽章の101小節目のホルンの音形です。こちらがノヴァーク版。

 それに対して、ハース版はこんな感じ。

 この楽器でこの違いですから、これは聴けばすぐ分かる違いですね。Kさんは「始まって4分で、どっちの版かだれでもわかるぜぇ」と言ってました。言われてみれば、ノヴァーク版では手書きで直したような跡がありますね。こういう埋もれた場所でしたから、楽譜を比べていただけでは分かりませんでした。おそらくKさんは、両方の版の演奏を耳にタコが出来るほど聴いていたので、分かったのでしょうね。
 なぜ、こんな違いが出ているのか、というのは、やはり同じシリーズのこちらを読めば分かります。ハースはブルックナーが改訂した「第2稿」には、外圧によって意に染まないところがあったのでは、と考えていたようで、改訂する前の「第1稿」から、多くの部分を差し替えています。ここも、そのようなところ、「第1稿」では、確かにハース版と同じ音形になっていました。

 そこで、このところニューフィルの合奏ではハース版の音ばかり聴いていたので、この部分も含めてノヴァーク版であるスクロバチェフスキのCDを聴いてみることにしました。ところが、始まってから「4分」後に聴こえてきたのは、なんとハース版のホルンだったではありませんか。驚いて第4楽章を聴いてみると、それは間違いなくフルートのトリオがカットされたノヴァーク版でした。ということは、スクロバチェフスキは、ノヴァーク版と言いながらも、部分的にハース版のアイディアを盛り込んで演奏していたのですね。こういうことはよくあることです。決して、「始まって4分」だけでは判断はできませんから、気を付けてくださいね。
aventure number : 1959 date : 2012/9/21


今日の禁断 オントモ

 この週末は、末廣さんとの指揮者練習でした。もう3回目ですよ。ということは、もう半分以上終わってしまったといことになります。早いですね。しかし、演奏の方は、回を追うごとにどんどんブルックナーの形がはっきりしてくるような気がします。末廣さんに何度も何度も同じことを繰り返し言われているようですが、そうやって確実に自分たちの自発的な音楽に変わっていくのでしょうね。今回のブルックナーは、そういう意味でとても主張がはっきりとした演奏になっているはずです。もしかしたら、今まで聴いて来たブルックナーとはちょっと違うのでは、と思う人がいるかもしれませんが、これが末廣さんのブルックナーなのですから、覚悟して堪能してくださいね。
 きのうは、会場にさる音楽雑誌の委託でライターの方が取材にみえてました。以前、浦和フィルの団長から、公式サイトのメールフォームでその雑誌の取材をお願いされたので、こちらの団長の連絡先を教えてほしい、というメールが届いたことがありました。浦和フィルもその人の取材を受けていて、そちらの団長が、なぜかニューフィルのことを指名したようなのですね。そんなつながりで来たのかと思っていたら、実はそのライターさんはニューフィルとか私のサイトを見ていて、なにかと興味があったそうなのですね。私も立ち話程度に少しお話をしてみたら、お寺の会館で練習したことや、この前の演奏会でチンバッソを使ったことなどをちゃんと知っていましたよ。実際に雑誌に載るのがいつになるのかは全然分かりませんが、出来れば今度の定期の前に出るといいですね。写真もずいぶん撮っていましたよ。それを見ていて、「床屋に行っておけばよかった」とFacebookに書いている人がいましたね。確かに、その人はこの前の新聞の取材の時には休んでいたので、写真には入っていませんでした(いや、そのパート全体が写ってませんでしたが)。
 この前の練習に続いて、今回も末廣さんは私のことを「ヤ○○さん」と名前で呼んでくれました。「○○エさん、そこはヴァイオリンを聴いて合わせてください」といった感じ、普通はパートで呼ばれることが殆どなので、なんだか嬉しくなってます。
 きのうも今日も、ニューフィルの練習と完全にぶつかっていたのが、愚妻の練習です。来週はコンクールの東北大会ですから、しっかり土日の2日間にみっちりやることになっているのですね。それが、結構遠くの会場なので、私が車で送り迎え出来ないとなると、かなり大変なことになってしまいました。普段乗らないバスの時間を調べさせられたり、なかなか厄介です。さいわい、末廣さんの練習が予定よりだいぶ早く終わるので、かろうじてお迎えだけには間にあって、最低限の顰蹙で済んでいるのが救いです。
 今日は、あっちは富沢の市民センターで練習でした。もうこちらはだいぶ早くに終わってしまったので、広瀬からでも楽勝です。その帰りに、最近一番町にも出来てちょっと気になっている「函館函太郎」が入っているララガーデンに行ってみることにしました。いつも行っている「うまい鮨勘」とはどのぐらい違うのか、確かめてみたかったのですね。

 お店の雰囲気は、職人さんに若い人が多く活気がありました。ただ、なんか店員同士でにぎやかに話をしているのが気になります。ちょっと真摯さにかけては鮨勘に負けている、という感じ。それと、最大の欠点は「アラ汁」がないことですね。お寿司はまあまあですが、愚妻が食べたアナゴは全然まずかったそうです。まあ、ここに来るぐらいなら鮨勘に行きたいな、というのが正直な感想です。
aventure number : 1960 date : 2012/9/23

12/9/25-12/11/4