今日の禁断 |
エスパル |
今年のお盆は、日程的にちょっと休む日がなかったので、結局2週間まるまる出ずっぱりという状態になってしまいました。お施餓鬼会の集計と、そのデータをもとにしての発送名簿の作成と発送作業という一連の作業を、ひたすら部屋に引きこもってやっているわけです。まあ、それは本来の仕事だったのですが、私にはその他にニューフィルの「宿題」がありました。それは、演奏会のチケットをプレイガイドに委託する時のマニュアル作りです。
なんでそんなことを?と思われるかもしれませんが、今までそういうことを担当していた人がいなくなってしまったもので、急遽その仕事を代わって行う人が必要になって来たからなのですね。本当は私が引き継げばいいのでしょうが、実は、私にはプレイガイドというと、トラウマになってしまうようなことを体験しているものですから、出来ることなら他の人にやってもらいたい、という思いがあるのですよ。
もうずっと昔のことになりましたが、私はその頃所属していた「仙台フルートの会」で、いきなり事務局長なんてものをやらなければいけなくなってしまいました。それまで事務局長をやっていた人は音楽マネージメントのプロだったのですが、そちらが忙しくなって、仕事を全部私に丸投げして、トンズラしてしまったのですね。そんな仕事の中に、プレイガイド廻りがありました。そんな状態ですから、細かい手続きなどはなにも引き継いでいなかったので、なんの準備をしないでチケットを置きに行ったら、「領収書は用意されてますか?」とか言われてしまったのですね。そういう伝票などはそっちに用意してあるものだと思っていたら、それは全部こちらで用意しなければいけなかったのですよ。精算に行った時も「引上げ書はありますか?」なんて、それまで生きてきた中では聞いたこともなかったような書類の名前を出されたりして、もう恥かしいやら悔しいやらで散々な思いをしたことがありました。その時私は、プレイガイドにチケットを置いてくる仕事は、金輪際しないのだ、と固く心に誓ったのでした。
ですから、今回は、私はあくまで手順書を作るだけで、実際の仕事は他の人にやってもらおう、ということで、これを頼まれた時にもそれだけはしっかり釘をさしておきました。そうなると、私がやるべきことは、かつて私が味わったいやな思いだけはさせないような、完璧なマニュアルを作ることです。一応前任者からは、使う伝票のファイルとか、手順のメモなどは頂いていました。その中には、やはりあの「引上げ書」の書式なども入っていましたね。まさか、こんないやなものにまたお目にかかるとは思っても見ませんでしたよ。しかも、ニューフィルの場合は、何か所にも置かせてもらっているのですが、それぞれのプレイガイドごとに必要な書類が違ってたりするのですよね。最初は、それを聞いただけでもうクラクラしてきたぐらい、それは煩雑な手続きを経なければ、チケット1枚置いてもらうことは出来ないという、さらに面倒くさい仕事なのでした。そんな、全く初めてのことに関しては、何度も前任者に電話をして、くどいぐらいに手順を確かめました。
それだけの下準備をしておいて、今日やっと時間が出来たので、マニュアル作りと、書式のひな型作りに着手しました。始めてみたら、その手順を書いている間にも、あの、昔のいやな思いが蘇ってきましたよ。しかし、それを克服しないことには、私は前へ進むことはできません。なによりも、私と同じような苦痛を次の人に与えることは絶対に避けなければいけません。ほぼ1日を費やして、作業は終了しました。誰がこのマニュアルを使うのかは、私にはわかりませんが、その人には気持ちよく仕事をやってほしいと、ひたすら願うのみです。 |
aventure number : 1941 |
date : 2012/8/16 |
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