1741(11/7/15)-1760(8/22)

今日の禁断 熊蜂


 今日は金曜日、「Glee」が放送される日ですね。「グリー」というのは、「グリークラブ」に集う人たちが主人公のテレビドラマです。なんたって、私は大学時代は合唱団に入っていましたし、最近では長年のブランクを乗り越えてまたちゃんとした合唱団に入って歌っているという人ですから、「グリークラブ」などと聞くと心が躍ります。私の合唱団こそ「○○大学男声合唱団」などという堅苦しい名前でしたが、同じ街には「東北学院大学グリークラブ」というもっと上手な男声合唱団があって、「やっぱり、グリークラブはうまいな」と、感心していたものでした。そういえば、この頃全国的に有名な男声合唱団には、殆ど「グリー」という名前が付いていましたね。「関学グリー」とか「早稲田グリー」とかね。いや、別に「グリー」というのは男声合唱団に限ったものではなく、「宮城学院女子大学グリークラブ」という名前の、「女声合唱団」だってありましたね。
 そうしたら、おととしあたりからアメリカで「Glee」という、合唱団のドラマが評判になっているという噂を聞くようになりました。それは、まずCSで日本でも放送されるようになり、DVDまで出るようになっていましたね。ブラスならともかく、合唱なんて今では部活ではあんまり人気がないものになっていますから、これはすごい、と思ってしまいました。でも、合唱団のドラマなんて、なんだか盛り上がらないのではないか、という気がしましたね。ちょっと前に、映画でやはり「合唱団」が舞台の「うた魂」というのがありましたが、どうあがいてもやっぱり合唱はマイナーなのだな、という思いを深めただけのものでしかありませんでしたからね。やっぱり「グリー」というかっこいいタイトルでもつけないと人気は出ないのかもしれません。
 そして、今年になってその「Glee」が、NHK-BSで放送されることになりました。つまり、CSの契約をしたり、DVDを借りたりしなくても「タダで」(いや、実際はお金を払っているのですが)このドラマを見れることになったのです。ついに人気の「合唱団ドラマ」が体験できるのですね。
 そのドラマの初回、確かに、バックには終始ア・カペラの曲が流れていました。でも、何だか様子が違います。「学院グリー」だったら、指揮者が前に立っていて、それに合わせて団員が身じろぎしないで歌う、というシーンを想像してしまうのですが、ここに出てくる高校生たちはなんだか踊りながら歌っています。しかも、ロック・バンドがバックに入ってたりしますよ。いやぁ、これは「学院グリー」とは縁もゆかりもないパフォーマンスです。というか、そういう意味での「グリー」は、もはやアメリカでは死語になっているみたいなのですね。そうではなく、こんな風に(見たことのない人は、ぜひ見てください)歌いながら踊るというスタイルの「ショー」のことを、「グリー」と言うようになっているのですよ。この間NYに行って来た「萩」の前座を務めたアメリカのバーバーショップの合唱団も、これと似たようなことをやってましたっけ。
 まっ、知ってたんですけどね。そういうものだというのは。それがドラマになると、さらに面白いことが起こります。彼らは全く練習しないのに、その場で暗譜で歌いながら、一糸乱れぬフリを付けられるのですからね。たまには楽器まで演奏しますから。まあ、このあたりは「お約束」ということで、勘弁してやりましょう。つまり、目的はあくまでドラマなんであって、実際の練習を見せることではないのですからね。もしかしたら、あの「オーケストラ!」という映画は、クラシック版「グリー」だったのかも。
 ヴァン・ヘイレンの「Jump」のリフが、毎回登場します。ア・カペラですごくかっこいいですね。あれを聴くと、この楽譜をパリンカの練習に持って行って、リズム音痴のじいさんを特訓してやりたい衝動にかられてしまいます。
aventure number : 1741 date : 2011/7/15


今日の禁断 熱中症

 最近、空に浮かんでいる飛行船の姿をよく見かけます。いつもかなり近いところに浮かんでいるものですから、なんだかブキミ。しかも、ちょっと風の強い時などは、派手に頭としっぽを揺らしたりしていますから、大丈夫なのか、と思ってしまいます。まっ、スポンサーが「アリコ」ですから、保険的には大丈夫なのでしょうが。
 きのうも、街に向かって車を走らせていると、すぐ目の前にその飛行船が見えました。ちょうど信号で止まった時にシャッター・チャンスがあったので、こんなマンションの上をフラフラしているところを撮ることが出来ました。

 ところが、次の瞬間、この飛行船はマンションの避雷針に見事に突き刺さってしまいましたよ。間抜けですね。

 いや、そう思ったのは単なる目の錯覚、飛行船は何事もなかったかのように、同じ場所を旋回しています。その下は、どうやら市役所と一番町との間あたりではないでしょうか。そう、きのうのその時間には、「東北六魂祭」という、なんでも東北中の夏祭りが一堂に会するというとんでもないお祭りがおこなわれていたのですよ。飛行船は、それを上空から眺めるためにホバリングしていたのでしょう。
 閑話休題。今、推測の意味で「でしょう」と書いて、何の違和感もなかったのに、なぜ前々回の「禁断」でとりあげた天気予報の「でしょう」には強烈な拒否反応があるのか考えてみました。そうしたら、同じ推測でも、未来のことを言う時には、「きっと、雨が降るでしょう」とか「雨が降ることでしょう」というように、「きっと」や「こと」といった断定を避ける言葉を一緒に使っていることに気づきました。それを、気象予報士さんたちは「明日は雨が降るでしょう」と、断定的に未来を推測しているから、私の言語感覚と合わなかったのですよ。つまり、「明日は必ず雨が降るでしょう」という間違った言い方になっているからです。うん、これですっきりしました。でも、これはあくまで私の中だけの感覚になっているのが、ちょっと説得力に欠けるところです。前にも書きましたが、たとえば「まさか」の後には必ず「ない」という否定の言葉が来ないことには、気持ちが悪くてしょうがない、というのが私の感覚なのですが、今テレビドラマで台本を書いている人たちの間では、もはやそのような感覚は完全になくなってしまっているのですからね。言葉は、確かに時とともに変わっていくもの、それが、最近はとてもテンポが速くなっていますから、変わった「前」と「後」の人が混在することになって、なにかと齟齬を生むことになるのでしょう。私などは「前」も「後」も知っているので、両方とも理解できますが、「後」しか知らないという世代だと、「意味分かんない」ということになってしまうのでしょう。ですから、こんなことを書くこと自体、意味がないのでしょう。
 またまた閑話休題。きのう、その「東北六魂祭」の会場付近を車で通ったら、なんだかただ事ではない状況になっていました。異常なほどの人であふれているのですね。公園とか歩道とかはもう人の波で、おそらく自分の力で歩くことは出来なくなっているのではないか、と思えるほどの混みようです。横断歩道を渡る時も、大幅にはみ出していますから、右折待ちの車なんかは逆に怖いぐらいです。
 なんせ、そんな大イベントですから、家へ帰ったら地元テレビ局が生中継していました。でも、なんだか様子が変です。予定時間になっているのに、目玉のパレードが一向に始まる様子がないのですね。ホストのさとう宗幸なども、本気になって焦っていましたよ。高いところにあるカメラから見ると、人の数は半端ではありません。なにしろ、パレードを行うはずの道路の中にまで、見物人があふれているのですからね。案の定、「ねぶた」や「竿灯」といった最大の呼び物は「人が多すぎて危険」ということで中止になってしまったそうです。なんだか、気持ちだけが先走りして、必要なことを何もしていなかったという感じがする、とてもお粗末なお祭りでした。そもそも、最初に話を聴いた時からなんだか正体不明の胡散臭さを感じていたのですが、どうやら「復興」を食い物にする利権がからんでいたようですね。「東北」もなめられたものです。
aventure number : 1742 date : 2011/7/17


今日の禁断 東芝

 ニューフィルの練習は、毎週火曜日と決まっているのですが、市民センターなどはたまにその火曜日が休館日になることがあります。つまり、「ハッピーマンデー」とかいう、何でもかんでも日曜日にくっつけて連休にしようという休日があると、普段は月曜日が休館日なのに、その分1日シフトして火曜日が休みになるのです。ですから、そういう週には木曜日が練習日になっていました。
 しかし、最近のように休日に関係なく営業している練習会場を使っていれば、そんな風に木曜日に練習する必要もなくなり、常に火曜日を練習日として予定することが出来るようになります。ですから、今週は月曜日が休みにもかかわらず、当然のように今日の火曜日に練習という予定になっていたのです。でも、なんか変ですね。つまり、休日の次の日に普通の練習するという習慣がないものですから、どうも体がなじまないのですよ。なんか、あわただしいような気がして。
 単純に「月曜が休みの週の練習は木曜日」という風に思いこんでいる人もいるはずです。というか、実際に私に「火曜日なんですか?」と聞いて来た人もいましたね。今日の出席者が少なめだったのも、やはりそう思い込んでいる人がいたせいなのかもしれません。「今朝まで、練習は木曜だと思っていた」と話している人もいましたよ。習慣は恐ろしいものです。
 ところで、まるで「習慣」であるかのように「復旧支援」コンサートなどでは必ず歌われる「上を向いて歩こう」は、今年が作られて50年目の年になるのだそうです。それで、こんな本も出版されていたので、ちょっと興味がわいてしまいました。そうしたら、きのう、なんだかこの本と同じ内容のような番組をテレビでやっているではありませんか。エンドロールを見たら、「制作協力」に、この本の著者の名前がありましたから、なんだかタイアップのような感じ、おそらく、この番組を見てしまえば本を買う必要はなくなってしまうことでしょう。
 この番組は、確かに貴重な証言や映像などが満載で、なかなか興味深いものでした。本の表紙には「初演」の時の楽譜が使われているのですが、それが番組の中でも紹介されているのですね。それによると、歌の4小節目、「歩こうよ」の「こうよ」にあてられた4つの四分音符の間に、しっかり「裏声のこぶし」というような指示が書き込まれているのですね。もちろん、作曲者中村八大が書いたものです。私は今まで、これは坂本九が自分の「癖」でこういう風に歌っていたのだと思っていたのですが、そうではなく、しっかり作曲者による指示があったのですね。ですから、この曲を合唱に編曲して歌う時でも、きちんとあの「裏声」を入れないと、オリジナルをカバーしたことにはならないのですよ。七ヶ浜では、そう歌ってみてください。
 以前から私が感じていた疑問は、作詞家の永六輔の言葉で、やはり正しかったことが分かりました。彼がこの詩に込めたのは「挫折」だったのですね。ですから、坂本九によって「初演」された時には、自分のイメージと違ってガッカリしたそうですね。だから、やはりこれを「応援ソング」として歌うのは本当は間違いなのですよ。
 ところが、坂本九の元気のよい歌い方と相まって、作詞家の思いとは別に、この歌は別なキャラクターを与えられることになります。おそらく「挫折」とは無縁のコンセプトで作られたはずの同名のタイトルの映画で挿入されたこの歌のエンディングは、「手をつなぎ歌おう 若い僕らの歌」という、およそオリジナルの歌詞の世界からはかけ離れたものだったのですね。
 まあ、ヒット曲とはそんなものなのでしょう。作者が込めた思いとは別の形であろうが、多くの人が好きになればそれでいいのです。私も、この歌は大好きです。でも、それが「他人を励ます」目的で使われた時には、嫌いになってしまいそう。
aventure number : 1743 date : 2011/7/19


今日の禁断 東芝

 毎日のように真夏日が続いたあとに、急に涼しい日がやってきました。いやぁ、本当に楽ですね。ずっとこのまま涼しい日が続いてそのまま秋になってくれればいいな、と、本気で思ってしまいましたよ。もちろん、そんなことはなく、来週になったらまたしっかり真夏日がやってくるというのですから、油断をしてはいけません。でも、なんせ未来のことですから、本当はどうなるのかなんてことはだれにも分かりません。気象予報士さんたちの予報が外れることを、ひたすら願うのみです。
 なにしろ、今年は早々と暑い日がやってきましたから、我が家ではこの際エアコンを買い替えることにしました。今のエアコンは、室外機をベランダの天井から天吊りしていたのですが、この前のような地震があると、落ちて来ないのかちょっと不安になってしまいます。それに、最近の機械は昔のものに比べたら節電機能は大幅に向上しているはずですから、少しでも電気を使わなくても済むように、という意味もありましたし。
 エアコンを買いに行く時に、ついでに「糸くずフィルター」というのを注文しようと思いました。10年以上前に買った洗濯機にそういうものが付いていて、糸くずやごみを除去してくれる働きをしてくれているのですが、それは消耗品で、ある期間使うと穴があいたりして使えなくなってしまいます。それを見越して、だいぶ前にスペアを2個買っておいたのですが、その最後のものももう使えなくなってしまいました。もうそんな前のものはメーカーでは作っていないかもしれませんが、取り寄せが出来れば、と、品番などを控えて行ったのですね。エアコンの商談も成立して、「ついでに」ということで、店員さんにそのメモを渡して、「だめかもしれないけど、一応メーカーに聞いてもらえますか?」とお願いしてみました。そうしたら、その店員さんは「少々お待ちください」と言ってどこかへ行ってしまいました。さっそくメーカーに電話をしてくれているのかな、と思っていると、彼はなんとその現物を手に持って「これでよろしいでしょうか」と言うではありませんか。確かに、同じ品番、ただし、メーカーが作ったものではなく、同じものを別の小さなところが「コピー」という形で作ったものだったのですね。今は、こんな形で製造中止になった部品も供給されるようになっていて、お店ですぐ手に入るのですね。ちょっと感激です。

 なにしろ、今の家電製品ときたら、壊れてしまったら新しく買い替えるしかないようになってしまっていますから、まだこんなに昔のものを大切にする思想が残っていたことには、ちょっと驚いてしまったものですから。テレビなんか、あと何日かで映らなくなってしまって、ただの箱になってしまうのですからね(一部被災地を除く)。
 私なんかは、物持ちは良い方です。Tシャツやセーターなんかは、もう10年以上同じものを捨てられずに使っています。でも、腕時計だけはなんだかしょっちゅう買い替えているみたいです。今のスウォッチは2年ちょっと前に買ったものですが、ベルトが汗ばんできたのと、たまに止まったりすることがあったりするので、新しいものを物色していたところ、思いもかけないところで気にいったのが見つかって、その場で買ってしまいました。今度はプーマです。

 買ってから、ベルトの革の部分に染めムラがあることに気付きました。返品しようかどうか迷ったのですが、よく見たらそれはプーマのマークだったんですね。危うく恥をかくところでした。なんにしても、替えられるものは早いところ替えてしまうのが一番です。
aventure number : 1744 date : 2011/7/21


今日の禁断 ワッフル

 「名曲探偵アマデウス」は、もう新作は作らなくなったのでしょうか。最近は昔の、まだリニューアルする前、天出臼夫はまだ地味なヘアスタイルとスーツというバージョンで登場するものを繰り返し再放送しているばかりですね。前に、新田さんが出てきてシベリウスの「フィンランディア」を解説するというやつをご紹介していましたね。それは、実は3月2日にも放送されていて、同じ内容のものをそのまま「かいほうげん」にも載せようと思って用意しているものだったのです。つまり、その頃は新しい「かいほうげん」を発行するための準備の最終段階を迎えていたのですね。そこにあの震災が起こってしまったので、それはついに出すタイミングを失って、ボツとなってしまっていたのでした。
 ところが、それと同じものが、今日も放送されていたではありませんか。実は、今も「かいほうげん」を出そうとして準備中なのですが、どうも2ページ分ぐらい足らなくなりそうなのですよ。ですから、これは、せっかく用意していたこのネタを使え、というお告げなのかもしれませんね。いや、それだけではありません。掲示板に書き込んだので、ニューフィルの団員はご存じでしょうが、8月の7日に、新田さんは今度はNHK-FMに4時間にわたって出演されるというのですね。その日にシベリウス特集をやるので、その案内役をなさるのだそうですよ。最初これを見た時には、やはりテレビに出るのだと思ってしまいました。そこで、今度も画像をキャプチャーして使おうと思ってしまいました。ただ、「かいほうげん」を出すのは8月9日の予定、それまでに印刷などを終わらせるのがちょっと無理かな、などと思ってよくよく見てみたら、こちらはラジオだったのですね。ですからやっぱり、あの「アマデウス」ネタを使うしかないのですよ。
 聴きたいのはやまやまなのですが、このOAの時間は、ちょうど七ヶ浜で「復興支援コンサート」をやっている真っ最中、リアルタイムでは聴けません。といって、留守録も出来ないので、新田さんのナレーションが聴けないのはとても残念です。ニューフィルはもう来年の秋まで指揮者が決まっていますから、しばらく肉声を聴くこともできませんしね。
 「アマデウス」は新作はなくなってしまいましたが、仙台市内には新しい施設がどんどんできています。「復興」というよりは、震災前から予定されていたものが、やっと完成した、ということなのでしょう。たまたま、そのうちの2つのものを、今日実際に見ることが出来ました。まずは、駅のすぐ前にあった「仙台ホテル」がなくなってしまって、その跡地に造られた「EDEN」という施設です。なんせ駅前の一等地、まさに「顔」とも言うべき立地ですから、どれほどのものが出来るのかと期待していたのですが、それはなんともみすぼらしいものでした。なんせ、隣のビルの裏側がむき出しになってるんですからね。

 なんか、「都会のオアシス」みたいなコンセプトがあるんだそうです。でも、いかにもとってつけたような安直なスタイルには、心底失望させられます。真ん中に公園のようなものがあって、その周りをショップが囲む、という形なのですが、公園にしても建物にしてもとことん貧乏くさいのですね。この間のような豪雨が降ったりしたら、植栽はすべて流れてしまうようなチャチなものですし、ショップもアウトレット・モールよりもお粗末なのですからね。おそらく、これを作った人は、真面目にここで商売をしようとは思ってはいないのではないでしょうか。とりあえず「自然を大切にした」見栄えの良いものを作っておいて、しばらくしたらまた取り壊して普通のビルを建てるとか、そんな貧しい発想だとしか思えません。
 そして、もう一つは駅裏の「仙台アンパンマンこどもミュージアム&モール」です。こちらはただ前を車で通っただけ、一応アンパンマンの顔が壁に付いてはいますが、なんの夢も感じられないこの建物も、やはり失望以外の何物でもありません。いや、別にアンパンマンなんかにはなんの思い入れもありませんが。
aventure number : 1745 date : 2011/7/23


今日の禁断 忍者

 「稲藁」とか「牛」が大変な目に遭っています。対応が後手後手に回っているのは本当に情けない話ですが、そこまで含めての原発の危険性などは、おそらく誰も想定していなかったのでしょうね。何度も言っていますが、そもそも原子力を平和のために利用するだけの能力は、人類には備わってはいないということを、大前提として考えるべきだと、私は思っています。「科学」なんてのは、その程度のものなのですよ。科学が進歩すれば、どんなこともできるようになるなどというのは、身の程知らずの愚かな考えであることを潔く認めるべきです(また、見当外れの反論が来るんだろうな〜)。
 ところで、この「稲藁」を「いねわら」と言っていたラジオのアナウンサーがいましたね。これだけテレビで流れている言葉なのに、一度も聞いたことがなかったのでしょうか。でも、最近はテレビなんか見ないで、すべてネットだけでニュースを見ている人もいるそうですから、プロのくせにこんな間違いを犯す人も出てくるのでしょうね。同じニュースの中で、この人は「節水」を「せつすい」(「つ」は大文字)とも言っていましたよ。
 「牛」の方では、「松阪牛」が話題になっていますね。いや、放射能に汚染されたことではなく、その呼び方ですけどね。私はずっと「まつざかぎゅう」だと思っていたのですが、「まつさかうし」というのが、正しい発音なのだそうです。でも、「仙台牛」は「せんだいぎゅう」ですからね。「牛タン」だって「うしたん」ではなく「ぎゅうたん」ですから、そこは間違えないでほしいものです。
 ところで、原発ほどではないにしても、ネットでは想定外の事故が起こったりはするものです。ここをよく訪れる方でしたらもしかしたら気づいていたかもしれませんが、1週間ぐらい前からこのサイトのトップページや「禁断」、「おやぢ」といったページが、かなりつながりにくくなっていたのではないでしょうか。さらに敏感な方は、その間、そんなページの上に付いているアクセス解析のバナーが消えていたことにも気づいていたかもしれません。その原因は、そのアクセス解析のサイトの不具合でした。もうここはかなり長い間利用しているところなのですが、「またか」という感じですね。つまり、そのバナーがリンクエラーを起こしているものですから、それがくっついたページ自体もなかなか開かないようになっていたのですよ。ただ、今まではそこまでひどくはなかったので、今度こそいよいよダメになったか、と思いました。運営サイトに行ってみても、なんだか最近は全然更新されていないようなので、もう実際には運営されてはいないのかも、と思っていましたし。長い付き合いだったけど、これだけ足を引っ張るようになったのでは、もうこれ以上我慢して付き合う必要なんかありません。分かれるのは簡単なことです。貼りつけてあるタグを削除するだけでいいのですからね。そうすれば、もはや先方の都合でこんな煩わしい思いをすることはなくなります。
 しかし、あと1日待って回復しなければ、本当にタグの削除を実行しようと思っていたら、なんと、今までつながらなかった解析サイトにつながるようになっていたのですよ。そこで、念のために貼りつけるタグを確認してみたら、昔貼りつけたものとは一部でURLがちがっていました。いつの間にか変わっていたのですね。そんな連絡は、もちろん来ませんでしたよ。ですから、ある時期までは両方のURLに対応していたものが、1週間前に期限が切れて、つながらなくなってしまったのではないか、と推測するのですがね。
 そのタグを新しいものに差し替えたら、前と同じように解析が作動、このサイトへのアクセスも全く問題なくなりました。実は、バックアップにもう1件別な解析タグを着けてはいたのですが、それはこれに比べると見づらくて、やはり長年なじんだものの方が安心できることを再確認です。
aventure number : 1746 date : 2011/7/25


今日の禁断 ヤマト屋

 もはや、火曜日の恒例行事と化した、練習前のお食事タイム、まず、ニューフィルの練習会場のエアコンを点火して(ガスのヒートポンプだから、実際にガスエンジンに「火をつける」のですね)、やってきたのは東仙台にある「フォレオ」です。なにしろ、車で10分ちょっとで着いてしまいますし、食べる他にもいろいろ使えるお店があるので、毎週来ても飽きることはありません。と言っても、食べるものは決まっていて、「モス」のチリドッグなのですがね。それにオニポテセットのジンジャーエールが私の定番、たまにはアップルパイも付けましょう。本当はチキンナゲットも食べたいのですが、それはなぜかとても食べ切れないほどのソースを別に買わなければならないのが分かって、1度食べただけでやめました。ほんと、半分以上残ったソースは、いったいどうすればいいのでしょう。
 あと行くところは、本屋さんと電気屋さんです。この本屋さんは、なかなか大きなところで、店員さんのやる気がよくわかる、なかなか感じの良いお店ですね。お勧めの本が目立つ所に上手に置いてあって、最近の売れ筋が分かったりします。ここの中にはスタバがあって、コーヒーの匂いが漂っているのもいい感じ。たまに、そこで勉強している知り合いに会ったりします。いきなりニューフィルの団員が目の前に現れたのでびっくりしましたが、もう慣れました。数学の先生だったのですね。電気屋さんは、建物の1階部分がまるまる駐車場、つまり、2階以上を柱だけで支えているという構造なものですから、震災の影響が大きかったのでしょう、先週になってやっと本格営業が再開出来たというぐらいの大きな被害に遭っていました。ここは、ヨドバシには負けますが、一通りのものは置いてあるので役に立ちます。さすがにMOメディアはもうありませんでしたがね。
 その電気屋さんの向かいに、葬儀会館があるのは前から知っていました。「仙台典礼」という、リーズナブルな料金で葬儀が行われるという評判の会館です。そこは、自前で霊柩車を3台ほど持っていて、それが裏の駐車場にとめてあるのですが、あるときそれを見たら、すべての車のナンバーが「1001」であることに気が付きました。

 この写真は合成ではありませんからね。いつだかの「カツカレー」みたいなことをいつもやっているわけではありません。しかし、ここで素朴な疑問がわいてきます。なぜ「1001」なのでしょう。「09」とかだったら「霊柩車」だと分かりますがね。そこで、折よくわが社の社長がこの会館に行くことがあったので、それとなく聞いてもらえるように頼んでみたら、ちゃんとその訳を教えてもらって帰ってきましたよ。それは、「聞くんじゃなかった」と思えるほどの、くだらない答えでした。「1001」は、「典礼」の語呂合わせなんですって。最初の「10」は「ten」なんですよ。いや、こういう業界でまさか英語だとは思いませんでした。そして、「0」が「れ」、「1」が「い」なんですと。こういうこともあるんですね。一体どんな隠された意味があるのかを考え始めると夜も眠れないほどだったというのに、こんなつまらない結末だったとは。これだったら、いっそ何も知らないまま、この「典礼」さんのお世話になる方がよっぽど幸せな人生でした。
 それから戻って来て、心地よく冷えたこちらの「会館」での練習が始まります。楽器の出し入れをするために一旦入口を開けなければいけないのですが、そのぐらいでは冷気はなくなったりはしません。ただ、その間に、裏の竹藪に集まっている蚊などが入ってくることがあります。ここではそんな虫に対しても殺生は許されませんから(ウソですよ)、刺されてもいいようにかゆみ止めを持ってきている人もいましたね。そんな瓶の忘れものがありました。お心当たりの方は、置いておきますからさ来週お持ち帰りください。
aventure number : 1747 date : 2011/7/27


今日の禁断 楽天

 もう7月も終わり、8月になればいよいよ1年中で一番忙しい時期に突入です。
 その前に、まず一仕事、明日の「夏祭り」を片づけなければなりません。町内会の年中行事なのですが、今年は班長として駆り出されることになっています。そのための打ち合わせなどもすっかり終わって、あとは本番の午後からお手伝いをすれば、それでお役御免、という、去年の役員の時に比べたらはるかに楽な役回りになっています。しかし、天気予報によると、どうやら明日の天気は雨、そうなると、今まで準備していたことがガラリと変わってしまうので、ちょっと大変になってしまうかもしれません。まあ何にしても、無事に終わってほしいものです。
 そして、来週になると、日曜日には七ヶ浜まで行ってコンサートをやって来なければなりません。さらに、その2日後には、職場の最大イベントが待っています。ですから、来週いっぱいかかって、そのイベントの仕込みを行うことになるのですね。ところが、そのイベントの当日に、なんとニューフィルの練習が入っています。つまり、昼間はお客さんの接待が大々的に行われる会館で、夜には練習というスケジュールになっているのです。おそらく、接待、というか宴会が終わるのは練習が始まる直前のことでしょうから、おそらくまだビールやオードブルの匂いが室内いっぱいに立ちこめているのでしょうね。
 そんなあわただしい日に、なんと「かいほうげん」を発行するという計画を立ててしまいました。来週はパート練習でみんなが揃わないので出すのは無理、さらに、次の次の週はお盆のために練習もお休みなので、もうピンポイント的にその日しかなかったのですよ。そうなると、当然いつものようにその日に印刷なんか出来るわけがありません。なんせ、その日は完璧に朝から夕方まで職場にかかりっきりですからね。ですから、なんとしても来週中には印刷が終わるようにと、事務局の原稿などは早目に送ってもらえるように頼んでありました。それが、今日の午後に届いたのですよ。これでもう安心です。来週は余裕でニューフィルの印刷と、職場の袋詰め(袋に入れる「会報」は、もうすでに印刷が終わっています)とを並行して行っていることでしょう。
 「かいほうげん」の方は、今年の「角田第9」に関する資料も届き、もうすべてコンテンツが揃ったので、あとはページを整えるだけです。その角田の演奏会に関しては、「歌おう会」のブログを読んでみると、やはり開催についていろいろな葛藤があったようですね。その結果、演奏会は入場料を無料にするなど、いつもと違った面が出てくることになったそうです。そんな、ちょっと毛色の違うものになりそうな演奏会ですが、あいにく、その日がパリンカの定期演奏会とぶつかってしまったので、私は参加できないのがちょっと残念です。まあ、フルートパートは層が厚いので迷惑をかけることはないでしょう。いよいよ誰もいない時には、浦和フィルのフルートのSさんに来てもらいましょうか。いえ、さっきのブログを見ていて、合唱団の人が浦和フィルの「第9」に加わってきた、というものですからね。指揮者はもちろん同じ方ですので、なんの問題もないのですね。逆に浦和の合唱団の人たちも、去年は角田にやってきたそうですし、今年はもっとたくさん参加されるかもしれませんね。ですから、そんな合唱団同士の交流を、同じ指揮者つながりでオケにまで広げることだって、出来なくはないはずでしょうし。なんたって、そのSさんは仙台出身ですからね。
 そんな風に、今年は予定がイレギュラーなもので、よくオケと合唱がかちあってしまいます。コンクールの県大会は見事に末廣さんの練習とぶつかってキャンセルしましたし、こんな晴れ舞台に立つこともありませんでした。
aventure number : 1748 date : 2011/7/29


今日の禁断 ビブラート

 最近「アバ」の露出がやたらと多くないですか?NHK-BSでは、1週間のうちに2回も「アバ特集」をやっていましたね。最初のは元ちとせと藤井フミヤがホストとして番組を進行させるという、なんだか趣旨のよくわからないものでした。いや、内容はかなりコアなところまで突っ込んでいて、スウェーデンの民族唱法とアバとの関係とか、さらにアバを聴いてオペラ歌手を目指したエルンマンとか、ただ事ではない切り口でしたから、思わずのけぞってしまうほどでした。そんな、とてもよく出来たドキュメンタリーのはずが、さっきの二人のホスト(?)、というか、もっぱらフミヤの方のあまりのアホさに、いったい取材をした人の苦労はなんだったのか、というとても悔しい思いをさせられてしまいました。元ちとせは、この番組のためにいつもの歌い方をやめて、わざわざアバのような「あてた」唱法をマスターして、それを披露してくれているときに、このアホなフミヤは「ファルセットってなに?」とか、とんでもないシロートくさい質問を繰り出しているのですからね。この人って、プロの歌手じゃなかったんでしたっけ?自分の商売道具についてのこの無知ぶりは、情けなさを通り越して腹が立ってきます。
 だから、もう1本の特集は、そんな変な演出を交えないで、その時のドキュメンタリーを流すのだと思っていました。そうしたら、これが全く別の素材を使ったものだったのですね。前のものとかぶるところなどほとんどありませんでした。こちらは、もっぱらアバのPVをフルで流して、その合間に彼らのゆかりの地を訪れるという趣向でした。ですから、彼らの最近の動向などをきちんと伝えていることも忘れてはいません。ちょっとさびしくなるようなその近況も含めて、かつてファンだったものにとっては見どころのある番組でした。
 でも、その中で流れていたPVは、さすがに時代を感じさせるチャチなものでしたね。そこで、実は、昔見た「Abba the Movie」という映画が、BDでリリースされているのを知って、早速注文したところです。確か、ライブの様子などがきちんと写っていたはず、楽しみです。
 さっきの後の方の番組で、カイリー・ミノーグがアバをカバーしている映像が出てきました。確かに、彼女だったらアグネタの声にかなり近づけるかもしれませんね。
 きのう行われた町内会の夏祭りでは、そのカイリーの昔のCDがBGMでのべつ流されていました。確か、去年も同じCDを使っていたはず、役員さんの中に、彼女のファンでもいたのでしょうか。いずれにしても、演歌なんかを流されるよりよっぽどしゃれていますがね。おそらく、こういう夏祭りでヒップホップがBGMになることは決してないでしょう。
 なにしろ、雨が降ったりやんだりといういやなお天気でしたから、向かい合った駐輪場を空っぽにして、真ん中の通路にもブルーシートを張って雨を防ぐという、即席のアーケードの中での、模擬店の開催となりました。急なことで、なかなか手順が徹底しなかったり、作業の段取りがうまくいかなかったりと、スリルの連続でしたが、最後はちょっとした縁日のような風景が出来上がるのですから、住民パワーも大したものです。私の担当は、すでに煮込んである玉こんが入った鍋を温めて、買いに来た人に渡すというだけの割とヒマな仕事だったので、もっぱらお隣の焼そばコーナーの応援です。いくら焼いても、どんどんお客さんが並んでしまうので、パックに入れる紅ショウガを袋から出して使いやすくする、というちょっと気がつかないような渋い仕事です。
 これさえやってしまえば、あとはもうしばらく町内会の仕事はなにもないはずです。晴れて、ニューフィルとパリンカの仕事に邁進出来ることになります。そういえば、今日もパリンカの仕事が一つ増えました。「まちりょく」の原稿作りですって。ニューフィルでは、あまりの煩雑な手続きに嫌気をさしてもうやめてしまいましたが、パリンカはまだ頑張ってます。
aventure number : 1749 date : 2011/7/31


今日の禁断

 いよいよ、怒涛の1週間の始まりです。はたして、予定通りにすべての課題を片づけることは出来るのでしょうか。
 まずは、今のうちにやっておかなければ、と、1週間前倒しでの「かいほうげん」の印刷です。きのうまでに16ページ分のすべてのファイルは完成していたので、それを一つのファイルにまとめておきましょう。なぜか、ファイルをつなぐと微妙に書式やフォントが変わってしまうというのは、そもそもWORDに備わっているバグなのでしょうか。それとも、職場のVISTAが、いい加減ガタがきているせいなのでしょうか。とにかく、そのままつなげただけなのに細かく調べていくといろいろ違ったところが出てくるのですから、油断はできません。何度も見なおして最終チェックです。
 そこまでやっておけば、印刷自体はなんの問題もなく行えてしまいます。朝から始めて、お昼過ぎにはホチキス止めまで全部終わってしまいました。これは、来週渡すことになるので、1週間会館の倉庫に眠らせておきましょう。
 つまり、今週はニューフィルは全体合奏ではなく、弦楽器と金管、木管がそれぞれ別の場所で練習をすることになっているのですよ。当然、木管が会館を使うことになります。これは、今までの、全体合奏を旭ヶ丘市民センターでやっていた時と同じです。今までずっと、毎回合奏のための準備、たとえば真ん中を仕切る襖を外すとか、机を片づけるとか、外からティンパニなどを運び込むという作業をやっていたのですが、パート練習の時には何もすることがありません。なんだか拍子抜け、メンバーも全員出席でも9人しかいませんし。
 と、木管ではない、ヴィオラの人が顔を出しましたよ。どうやら、会場を間違えたようですね。この3ヶ月間、ず〜っとここを使っていたので、ついここに来てしまったのでしょうね。予定は、公式サイトにはきちんと載せてはいたのですが、ちょっと油断をしてチェックを怠るとこんなことが起こります。それは、前から分かっていたことなので、今回「かいほうげん」を配る時に、印刷した日程表も配りますので、これからはこういうことは起こらないでしょう。まあ、ここから青年文化センターだったらすぐですから、それほどの回り道でもなかったことは、幸いでした。きっと、弦分奏には間にあったことでしょう。
 ただ、ヴィオラは充分な人数が確保できていますが、ヴァイオリンあたりはまだまだ新しい人に入ってきて欲しい状態が続いています。だいぶ前に、公式サイトのメールフォームからヴァイオリンの入団希望があったのに、アドレスが間違っていて連絡が取れなかったことを書いていましたが、結局その人とはコンタクトを取ることはできませんでした。トップページに告知までしているのですが、返事が来ないのに気を悪くして、もうサイトを訪れることもなくなっているのでしょうか(そういうことって、よくありますね)。そういうことがないように、その時にメールフォームを手直しして、電話番号も記入してもらうようにしてみました。
 ついさっき、その形になって初めて、入団希望のメールが届きました。あいにくヴァイオリンではなかったのですが、その楽器のパートリーダーに転送して、対応してくれようにお願いしました。そうしたら、それから10分もしないうちに、そのパートリーダーから私に電話が来て、先方のメールにあった電話番号に直接電話して、実際に話をした、ということでした。フォームの記入欄を増やしただけで、こんなに迅速に事が運ぶようになったのですね。でも、いきなり知らない人から電話があって、その人は驚いたことでしょうね。
(バックナンバーのみ)
 実は、この話には後日談があります。パートリーダーから電話があった直後、やはりメールフォームで当人から「いきなり電話が来て、不愉快な思いをした。」というメールが届いたのですね。なんか横柄な態度で、ニューフィル自体のイメージも悪くなってしまった、というのですよ。まあ、確かにあのパートリーダーにはそういうところがありますから、カチンときたのでしょうね。まあ、一応こんなメールが来たよ、と教えてあげたら、彼は青くなって(いや、見えませんが)「こんなお詫びのメールを出したので、勘弁してください」と、かなり丁寧な文面のメールを送ってきました。実は、このパートは現在は募集は行っていません。そこに敢えて入団希望を寄こすというのは、かなりの自信のある人だと思って、それなりの話し方をしたそうなのですね。実際は初心者だったようで、大きく傷ついたのでしょう。多分、そのお詫びで納得してもらえたことでしょう。色んなことがあります。
aventure number : 1750 date : 2011/8/2


今日の禁断 角五郎

 ニューフィルが職場に引っ越してきてからというもの、毎朝会館の外にあるポンプ室を覗くのが私の日課となっています。そこは楽器置き場として使われているものですから、ティンパニとかコントラバスといった大型楽器が収納されているのですが、そういうものはあまり湿度の高いところに置いておくわけにはいきません。最初に「ポンプ室」と言った時の反応が、そういう「湿度」に関する心配だったのですよね。なんせポンプ室というぐらいですから、年中水があふれているような印象があったのでしょう。
 そこで、まず実態を調べるために湿度計を買ってきました。1日置いておいて見てみると、確かに湿度は高め、70%以上はありました。これでは、やはり楽器には悪影響を与えそうなので、たまたま宝物庫に転がっていて、もう使わない除湿機を運んで来て、除湿活動にいそしませることにしました。なんかすごい音を立てて動いているので、ちょっと不安だったのですが、仕事だけはきちんとやっているようで、1日つけっぱなしにしておいたら湿度は40%にまで下がっていましたよ。これで安心ですね。
 この除湿機は、たまったドレーンをタンクの中にためておく構造になっていて、そこがいっぱいになるとフロートが働いて電源が切れてしまいます。だいたい1日で満タンですから、毎朝水を捨てに行かなければならないのですね。そのうちに、晴れの日が続きそうな時にはしばらく止めておいてもそんなに湿度が上がることはないのが分かって来て、必要のない時にはこまめに止めるようになりました。「節電」ってやつですね。念のため、これは「せっでん」(「っ」は小文字)ではありません。却って言いずらくなってなってしまいますね。そうなんですよ。言葉というのは、発音しにくいものがより簡単になるという傾向を持っていて、それが「音便」と呼ばれているものなのですね。だから「せつすい」では言いにくいので、楽して発音できる「せっすい」に変わったのです。「促音便」というやつですね。あ、さっきの言葉は「おんびん」ですからね。「おんべん」なんて発音すると、なんだかトイレでにぎやかに音を出しているみたい。「そくおんべん」だと、そういう人に外から「はやくしろ!」と叫んでいるみたいじゃないですか。
 そんなことで始まる1日も、今週は次々と課題を克服してきています。きのうなんかは、3日はかかると思っていた袋詰めが1日で終わってしまいましたからね。そこで、今日は割と時間に余裕が出来たので、全く別の課題に手をつけることにしました。それは、パリンカのコンサートのための印刷物の作成という、今回新たにまわってきた仕事です。本来の担当者が「育休」中なので(最近は男性でも「育休」がもらえるんですってね)、彼女(ん?)が、6月にやるはずだったコンサートの時に作ったファイルを手直しして、12月のコンサートに使えるようにする、というものです。早いですね。合唱団は。ニューフィルなんて、同じ12月でもまだ会場さえ確定していません。
 そのまま、日付と曲目だけ直せば出来そうな気がしたのですが、今回は会場が取れなかったので、別の合唱団の伝手でさる高校の敷地内にある聖堂で演奏するために、その地図が必要では、と考えてしまいました。ちょっと、初めて行くにはかなり面倒なところなので。そこで、先ずその地図作りから始めます。その聖堂のサイトに役に立ちそうなものはあったのですが、それをそのまま使うと文字が小さすぎて読めません。そこで、道路だけはその地図をそのまま使って、そこに大きな字で建物などを入れるようにしました。これが結構時間がかかる仕事でしたが、逆にそれさえ終わってしまえば、あとは簡単、チラシもチケットも、そして例の「まちりょく」用の原稿も、全部出来上がってしまいましたよ。
 あとでゆっくり見なおしてみたら、「広島県民謡」というのが、「広島県民用」となっていて、笑えましたね。そうそう、前回の後日談というのがあって、これも結構笑えるのですが、ここには書けないので、バックナンバーにだけ追加しました。 
aventure number : 1751 date : 2011/8/4


今日の禁断 サンダル

 来週火曜日の本番への必要な準備はほぼ完全に整ったので、週末は普通にお休みを取っています。でも、そんな時にもパリンカのチラシなどは、一旦出来上がったものでも何回も見なおしていると、もっと良いものに直したくなって来て、様々な訂正を施してみました。つまり、それは明日の七ヶ浜コンサートの時にみんなに見せて、正式に承認してもらう(あるいは、手直しが入るかも)事になるので、それを印刷するために、午前中にはわざわざ職場に行ってプリンターを使ったりしなければならないというわけです。
 そして、午後からは、愚妻の仕事を手伝うためにまたまた市内の市民センターめぐりです。あちらは、間近に迫ったコンサートのチラシ配りですね。この前行けなかった北部の桂市民センターなどという、全く行ったことのないようなところへも、私の機動力をフルに活用して情宣をかけよう、という魂胆なのですね。実は、そのすぐ近く、桂小学校までは、前に行ったことがありました。地図によると、その手前の道を入ったところに市民センターがあるようなので、まずは小学校に向かいますが、「手前」を見つけることが出来ないまま、小学校の敷地を通り越してしまいましたよ。地図で見るほど大きな道ではなかったのですね。Uターンしてそこを入ったはいいのですが、今度は市民センターの入口が分からず、手前で曲がってしまったらなんだか高速道路を横断する橋のようなところへ出てしまったので、ここでもあわててUターンです。
 でも、その道は、地図で調べてみると、そのまま高森方面へ行けるようになっているのですね。どうせヒマなので、帰りはそこを通って「かんてんパパ」に寄ってきました。思いがけず、新しい道を発見してしまいましたよ。
 もう1ヶ所行かなければならないのが、富沢の市民センターです。仙台の北の端から南の端まで行くことになるのですね。そこで、せっかくですから途中で街中を通って「七夕」を見ていこうと思いました。そう、今日からは「仙台七夕」の本番なのですよ。ただ、今年は毎年定禅寺通で行っているパレードは取りやめになったそうですね。別に、そんなものは見たくもありませんから、なくても大丈夫、そもそも、私が子供のころはそんなでっち上げのイベントなんかはありませんでしたからね。
 ですから、その定禅寺通を堂々と走って、一番町の入口から七夕を見てみよう、と思いました。しかし、細横丁を南下して定禅寺通で左折しようと思ったら、前を行く車は誰も左折しようとしません。もしかしたら、いつもは通行止めになるので、今年も行けないと思っているのかもしれませんね。おかげで、車はスイスイ走れてしまったので、ゆっくり七夕飾りを見ることもできませんでした。全国から寄せられた、ユニークな竹飾りもあったそうですが。
 そのまま富沢に行くのも癪なので、ちょっと回り道をして荒町の七夕飾りを見ていくことにしました。

 去年ほどの本数はないようでしたが、素朴な飾り、なんたって「むすび丸」までありますからね。そのあと、震災後初めて長町周辺の旧4号線を走ったのですが、あちこちに大幅に道路を改修した跡がありましたね。おそらく、このあたりは道路に亀裂が入ったり陥没したりというような大きな被害を受けたのでしょうね(バカなアナウンサーが、「被害をこうむった」なんて言ってましたね)。
 ここまで来たのだから、帰りはララガーデンに寄って、この間品切れだったフレッシュネス・バーガーのジンジャーエールを試してみることにしましょう。

 これは、素晴らしい出来でした。ジンジャーの刺激的な味は、もしかしたらウィルキンソンよりも強いかもしれません。それでも、ハチミツとレモンで、実にまろやかな味に仕上がっているのですね。ぜひまた機会を作って、じっくり味わいたいものです。
aventure number : 1752 date : 2011/8/6


今日の禁断 たなばたさま

 きのうは、いわゆる「復興支援コンサート」をやって来ました。パリンカと、パリンカの指揮者が指導している七ヶ浜町の女声合唱団、そして、その合唱団の団員が指導している児童合唱団という、「つながり」のある3つの合唱団のジョイント・コンサートを、紛れもない「被災地」である七ヶ浜町で行おうというものです。

 ここは、実は2年前に合宿をやりに行ってきたことがありました。ですから、道路も通ったことがあるので、その時と同じコースで、産業道路経由で行くことにしました。この道路と、その北側に並行している国道45号線は、ともにあの時の津波に襲われて水浸しになったところなのですね。その南側にあるアウトレット・モールや、ニューフィルがよく練習で使っていたアクセル・ホールなどは壊滅状態だったということも聞いていました。しかし、もうそのあたりは完全に「復旧」していたようで、ちょっと目には以前と何ら変わらないような気がしてしまいました。たった4ヶ月半でここまで立ち直れるなんて、すごいものだ、と思ってしまいましたよ。
 しかし、しばらく走っていると、ここが確かに津波の被害に遭った場所だということがはっきり分かるような光景に頻繁に出くわします。建家がなくなっているガソリンスタンドや、柱だけ残った一階部分で未だに瓦礫を運び出しているお店などが、まだまだたくさん残っているのですね。まだ点灯していない信号機もありましたし。
 多賀城から七ヶ浜に向かう一本道は、両側に畑が広がって、そんなに被害を受けていないように見えました。そのうち、かなり大きな温室が見えてきました。これも、大丈夫だったのですね・・・と思って近づくと、温室の骨組みは残っているものの、中はもうグジャグジャになっていました。さらに、ちょっと高台にある住宅地のまわりに広がる、かつては田んぼだったところは、無残な荒れ地になっていました。おそらく、ちょっと前までは瓦礫がそこを埋め尽くしていたのでしょう。

 目指す公民館に着くと、そこにはたくさんのボランティアが休憩を取っていました。どうやら、ここがボランティア・センターになっているようです。車を停めたところから眺めると、そこには

 本物の「瓦礫の山」です。一瞬体が固まってしまいました。もう言葉もありません。
 公民館の前の、かつては公園だったところには、仮設住宅がびっしりと建てられていました。手元に、2年前に撮った写真があったので同じアングルのものを比べてみました。上が2年前、下がきのうです。


 三角形をしたアスレチックの遊具が目印、横にブランコを吊って、子供たちが遊んでいましたね。2年前は目の前にきれいな海が広がっていたのに、今年は雷雲が立ちこめて、今にも泣きだしそうでした。

 コンサートには、おそらくこの仮設住宅の人たちが聴きに来たのでしょうね。一番前のおばあさんは、時折目のあたりに手をやっていましたが、ただ汗をぬぐっただけなのかもしれません。
 われわれは、別になんの思い入れもなく淡々と歌っていたような気がしますが、他の団体が歌っている時に客席に行って聴いていると、児童合唱の澄んだ声にいやされる思いでした。女声合唱は、確か、団員の中で実際に被害に遭った人たちもいたはず、そんなことを乗り越えて歌っている姿に打たれました。一人だけ、こことうちとを掛け持ちしている人がいたのですが、その人も実は教え子を震災で亡くしていて、とてもここで歌えるような心境ではなかったはずなのに、両方のステージで燃えてくれました。そんなことをあとになってから聞かされて、なんとも言えない思いに駆られました。被災地で歌うという事の真の重みが、なんとなく分かったような気がします。
aventure number : 1753 date : 2011/8/8


今日の禁断 石ちゃん

 前回の七ヶ浜でのコンサートの時には、ボランティア・センターのスタッフが取材に来てました。

 そこのサイトでは、ボランティアの活動状況とともに、こんなイベントの模様もまめに紹介されていますので、その日のうちにアップされるのでは、と期待していたのですが、結局翌日になっても更新はされませんでした。これを「禁断」のネタにしようと思って待っていたのですが、もうタイムリミットでした。それが、やっときのうアップになりました。こちらです。なかなかきちんと紹介してくれていますね。そのスタッフの方は、メモ帳にいろいろ書き込みながら演奏を聴いていましたっけ。
 そして、きのうは職場でのイベントです。毎回受付で大変な思いをすることを書いていますが、今年はなんと、今まで一緒に受付をやっていてくれた人が、都合で来れなくなってしまったというのですよ。最も信頼していた人だったので、これには焦ってしまいました。いつも来る人はもう一人いるのですが、こちらはあまり慣れていないのですね。でも、仕方がありません。極力ミスだけはしないように、最初のうちはていねいに手順を説明しながら、仕事を呑み込んでもらいます。でも、しばらくしたら期待以上の働きをしてくれるようになったので、まずは一安心です。特に大きな間違いもなく、300人分の受け付けを終わらせることが出来ました。
 いつもは、法要の後には「法話」というのがあるのですが、今回はなんと気仙沼のお寺の住職さんが講師です。ご自身のお寺も半壊、もちろん、あの惨状の中で生々しい体験をなさってきた方ですから、いったいどんなお話が聞けるのか、ちょっと楽しみでした。ところが、この法話には、なんだか「三味線」が一緒に入る、という案内が前からありました。さらに、当日になってみると、「バンド」も加わる、というのですね。本堂には、ちょっと小ぶりの携帯用のPAや、ドラムセット、「Nord」のキーボードなどが運び込まれてきます。マイクや譜面台などもセットされていますよ。実は、この住職さんの弟さんというのが、有名なジャズ・ドラマーのバイソン片山さんなのですよ。そのバイソンさんと、キーボードの女の子、そして津軽三味線という不思議な「バンド」をバックにしての「法話」が始まりました。

 予想通り、まずはあの震災の体験談から、その「法話」は始りました。しかし、この住職さんのお話は、そんな悲惨な体験を語るだけではなく、もっと力強い意志が込められたものでした。やがて、「語り」がいきなり御詠歌のようなメロディになったかと思うと、三味線が力強いフレーズで応援を始めました。ドラムスとキーボードも、絶妙なバックを付け始めます。それは、まさに本来の意味での「コラボレーション」だったのです。本堂の中は、異様な高揚感に支配されました。圧倒的なパワーで迫ってくるものは、まさに「被災地」の人でなければ発することのできない切実な、そして力強いメッセージでした。
 そう、津波で街が丸ごとなくなってしまった場所からやってきた「バンド」が見せつけてくれたものは、なんとしても自分たちの力で立ち直ってみせてやる、という、恐ろしくパワフルで前向きな姿勢だったのです。こういうのを見てしまうと、「復興支援」やら「チャリティ」やらと銘打ったイベントが、なんとも小さなものに思えてしまいますよ。よその人から「頑張って」なんて言われる前に、被災地の人たちは本当に力強く「頑張って」いたのですね。
aventure number : 1754 date : 2011/8/10


今日の禁断 コカ・コーラ

 この間七ヶ浜に行った時には、会場の公民館付近では仮設住宅やボランティアのための車が駐車場を使っているので、パリンカの人たちは出来るだけ「相乗り」して車を少なくするように、とのお達しがありました。そこで、我々はその手前、西友などがあるショッピングセンターの駐車場に一旦集合して、そこから何台かの車に分乗して、会場まで行きましょう、ということになっていました。あの日はかなり暑く、駐車場で待っていたら焼けてしまいますし、エアコンを入れてみんなが来るまで車で待っているのも無駄だと思い、西友のお店の中に入って待っていることにしました。適度に、というか、かなり冷房がきいていましたからね。
 最近は、スーパーと言えばご近所のヨークベニマルにしか行ってませんでしたから、久しぶりの西友はなんか新鮮でした。ポテチが安かったので、よっぽど買って帰ろうかと思いました。と、店内には、いたるところになんだかちょっとレトロな色調のポスターが貼ってあるのに気が付きました。こんなんです。

 これのバリエーションが、トウモロコシを持ったり、スイカを持ったりして、「安いザンショ」を連呼しています。もちろん、「残暑」にひっかけているのでしょう。この、思いっきり品のないキャラクターは、誰だか知ってますか?おそらく32才以下の人は、よっぽどの「歴女」でない限り、こんな人のことを知っているわけはないでしょうね。この人はトニー谷と言って、昭和時代に一世を風靡した芸人です。その決め台詞が「〜ざんす」とか「〜ざんしょ」といったマダムことば、このポスターでもそれをコピーに使っていますね。こういう、今では誰も知らない、しかもアクの強いキャラをキャンペーンに使うなんて、西友は大したものです。「KY」なんてのも、「死語」をさりげなく使うというきわどいセンスですし。
 ザンショ、いや、残暑の厳しいお盆の季節です。しばらくはこの暑さが続くというので、自販機の飲料は欠かせません。今年はしっかり仕入れをして、品切れが出ないように心がけていますし。そこで、大量に販売された時に供給が追い付かなくならないように、去年のようにカラムを増やすことにしました。つまり、一つのカラムには15本ぐらいしか入らないので、空いているカラムも使って倍の量を常にストックできるようにしておくのです。そのために、ダミーとカラムの設定を変えたり、価格の設定を変えるのはもう慣れたものです。特に、この時期には多くの販売が見込める「い・ろ・は・す」の555PETは、大量にセットしておきましょう。

 ところが、今日のこと、私が事務室で発送の準備をしていると、いきなり「お金を出したのに、飲み物が出て来ない」という苦情が来てるとの連絡が入りました。あわてて駆けつけ、自販機の蓋を開けてみると、別にコインが詰まっている様子もありません。なぜ出て来ないのかとカラムの下をのぞいてみると、その「い・ろ・は・す」の出口で、何本かのPETがつぶれてしまって外に出られなくなっているではありませんか。ご存じのように、この容器はリサイクルしやすいように、簡単につぶせるような柔らかいつくりになっています。それがあだになって、カラムの下のボトルは、上に重なったボトルの重みで変形してしまって、排出される時に1本ずつ出ることが出来なくて、こんな風に詰まってしまったのですね。今まで、一番前の、少ししか入らないカラムしか使っていなかったので、こんなことは起きなかったのですが、今回はその裏側、もう少し余計に入るコラムにも入れてしまったために、限界を超えてしまったのでしょう。そういえば、昔営業の人に「これは、一番前のカラムだけ使ってください」と言われていたような。いや、そもそもこんな素材を自販機で使わせる方が間違っていると思うのですがね。とりあえず、中身を少し減らしましたらか、明日からは大丈夫なはずですが・・・。
aventure number : 1755 date : 2011/8/12


今日の禁断 池袋

 お盆で本当に忙しいのは、今年の場合だときのうの土曜日までだ、と踏んで、今日はお休みを取っていました。もちろん、その間にも、この暑さですから自販機はフル稼働しているはずです。そこで、1日補給しなくても大丈夫なだけのものを、きっちりと入れておくことも忘れてはいません。長年の勘で、このぐらいの温度だったらどういうアイテムがどのぐらい売れるのか、というのは分かるようになっていますから。
 ただ、今日の暑さはちょっと予想を超えていました。もしかしたら、足らなくなるものが出てしまうかもしれない、という心配を抱えながら、今週も愚妻の足となってチラシ配りに向かう私です。どんな所にも行けるのに気を良くした愚妻が組んだ行程は、広瀬文化センターから太白区市民センターまでという、とてつもなく広いエリアをカバーしたものでした。これは、私がいつもニューフィルのチラシ配りの時に行っているところとあまり変わらないぐらいの規模ではありませんか。
 まあ、こんな日は、下手に外に出ないでエアコンのきいた車の中で過ごしている方が、よっぽど快適です。目的地についても、私はそのまま車の中で涼んでいればいいのですからね。
 最後に長町のたいはっくるに行って、今日の予定は終了したのですが、ここまで来たのでララガーデンに寄って、また、あのジンジャーエールを飲んでみようと思いました。その前に、お隣の「MALL」でちょっとお買い物、この中の西友でも、やはりトニー谷がトウモロコシや焼き鳥を売っているのを確認です。節電のため、照明を暗めにしたスーパーの中でこのポスターを見ると、さらにレトロな思いに駆られてしまいます。
 紀伊国屋にも行こうと思って3階まで昇ると、そんな節電モードではない、完全に照明が消えて暗くなっているエリアがありました。このあたりは、まだ復旧が終わっていないのでしょうか。と思ってそばに行ってみると、そこは「WAVE」があったところで、「急なことで驚かれたことでしょうが、このたび閉店することになりました」みたいな張り紙がありました。そうだったんですね。私も最近知ったのですが、このCDやDVDを扱っている全国チェーンのお店が、ほんの数日前に倒産してしまったのですね。ですから、そこで働いていたとうさんやかあさん、おにいさんやおねえさんは、路頭に迷ってしまったのですよ。「WAVE」と言えば、かつては一つの文化の発信地、みたいなステータスさえも誇っていたことのある由緒のあるお店でした。確か、もう廃盤になっていた武満徹のアルバムの復刻などもやっていたはずで、その頃は確かにマニアックな輝きがありました。でも、最近では、そんな昔日の面影などはすっかりなくなっていて、ただのショップになり下がっていましたから、これも当然の成り行きだったのかもしれません。ま、メーカーも含めて、私には全く関係のない業界の話ですけど、ただでさえ元気のないCDのようなパッケージが、これ以上落ち込むのは、ちょっとかわいそうな気もします。もう瀕死の状態なのかも。
 でも、パリンカの練習場には、生まれたばかりで、輝く未来が待っている元気のよいRYOくんが、遊びに来てました。いや、もちろんRYOママにだっこされて、ですが。大勢のおとなたちに囲まれても、泣いたりぐずったりすることなく、とてもお利口にしていましたよ。RYOママがピアノを弾かなければならなくなって、一人で畳の上に寝かされていても、なんだか一生懸命腕を動かして指揮者の真似をしているようでしたね。
 あ、練習の前に自販機をチェックしてみたら、あやうく「い・ろ・は・す」がなくなるところでした。間一髪、品切れは免れたようですね。
aventure number : 1756 date : 2011/8/14


今日の禁断 ヘンデル

 「せんくら」という、「フォル・ジュルネ」をパクったようなイベントが、今年も開催されます。震災のためまだ使えないホールがあるので、「規模を縮小」という点まで、本家をパクっているんですね。なぜか、手元にタイムテーブルがあったのでパラパラ眺めてみましたが、行きたいと思えるようなコンサートは完璧にありませんでした。それどころか、本当につまらないミスプリントまで見つけてしまいましたよ。まさかとは思ったのですが、ペーパー版と同じミスがネット版にもそのままあったのには情けなくなってしまいます。これは、単なる書き間違いというのではない、おおもとの原稿を作った時のミスなのですから、ちょっと始末が悪いものです。こんなミスを犯すような人が運営に携わっているのですから、なんと恐ろしい。もし仮に気が付いてリンク先を直したりすると意味がないので、一応コピーしておくと、間違っているのは曲目の1行目「リナルト(作曲) 私を泣かせてください 」という部分です。
 ところで、2回続けて「トニー谷」ネタを取り上げてきましたが、どうやらあの画像にある人物はトニー谷本人ではないようですね。たぶん、私の間違いです。最初から、「ちょっと違うな」というところはあったのですが、ポスターの作り方がいかにも昔の写真を合成したように見せている、変に手の込んだものだったので、ついその気になってしまいました。つまり、このポスターを作った人たちは、トニー谷本人よりもトニー谷らしい写真を作り上げて、それにわざとチープに見えるような処理を施したという、とてつもないことをやっていたのですね。こういうことが出来る人を、私は尊敬します。それにしても、ばからしいコピーですね。

 間違いと言えば、先週出した「かいほうげん」にも、結構間違いがありました。第1面だけでも2ヶ所もあったのですから、ひどいものです。そのうちの一つ、「仙台市民センター大ホール」を借りようという話は、結局ダメになりました。申し込みは明日からなのになぜ?とお思いかもしれませんが、実はきのう、震災前に同じ時期の申し込みをしていた人たちが、そこをキャンセルしたか、あるいはそのまま使うことにしたかが分かるというので、事務局長が「市民会館」に電話をしたそうなのです。すでに前の予約が確定していてふさがっていたのでは、朝早くからネットにアクセスしても無駄なだけですからね。そして、その結果は、まさかとは思っていたその「別の」予定が、しっかりニューフィルが取りたかったその日に確定していた、というのですよ。これで、12月11日には「市民会館大ホール」は使えないことが確定しましたから、ニューフィルの定期演奏会は仙台国際センターで最終的に決まりです。
 思えば、ここに来るまでにはかなりの紆余曲折がありましたね。そもそも、演奏会を開こうと思って会場をあたった時には、確実に使えるのはここだけだったので、とりあえず押さえておいたのでした。そのあと、やっと他のホールも使えるようになったので、その都度申し込みをしたのですが、青年文化センターのコンサートホールはタッチの差で取られてしまい、川内萩ホールも他の団体が前から予定していたのでダメでした。さらに、宮城学院のホールが使えるという情報もあったので聞いてみると、殆ど門前払いのような仕打ちだったそうですね。そんなんだったら、最初からあんなPRなんかするな、と言いたくなりますよ。パリンカも同じ目に遭いましたからね。そして、最後の望みがこの市民会館だったのですが、こちらもダメで、結局巡り巡って最初のところに落ち着いた、ということになります。これって、なんだか人生そのもの、みたいな気がしませんか?
aventure number : 1757 date : 2011/8/16


今日の禁断

 暑かったお盆もやっと終わって、今日あたりから待望の「涼しい日」が始まったようですね。去年は確か9月になっても「真夏日」が続いていたはずですから、今年はいくらか平年並みに戻ったのでしょうね。「温暖化」なんてあまり大騒ぎしないで、鷹揚に構えていた方がいいのではないでしょうか。たまには暑い年もあるよ、ぐらいに。自然はそれで済みますが、人間が作ったものはそうはいきません。「福島第1」が事故前の姿に戻ることは、決してあり得ません。それが分かっているのに、どこぞの原発を再開させるなんて、なんと愚かなことを。
 そういえば、この前東京の新国立劇場(中ホールですが)で上演された「仙台産」のオペラでも、そんな原発事故の「暗喩」と見られるようなことが、演出で盛り込まれていたそうですね。実は、このオペラにはもちろん仙台から出演者とオーケストラが出かけて行ったのですが、中で歌われる「別の」合唱だけは、「現地調達」だったのですね。それが、作曲者とのつながりもあって「コール青葉」のメンバーが歌っていたのですよ。そんなこともあって、ここの掲示板ではこのオペラの話題などもよく投稿されていました。そこに、朝日新聞に掲載された批評、というのが、話題になっていたのです。朝日と言っても夕刊に載った記事だそうで、仙台で発行されている版では読むことが出来なかったものが、この掲示板のおかげで読むことが出来た、という、なんだか不思議なことになっていました。仙台の団体の演奏なのに、仙台のメディアでは読めない、というのが変ですね。そこに、さっきの「暗喩」の話があったのですよ。
 その掲示板にはもっと続きがあって、ちょっと前の仙台の新聞にも写真入りで紹介記事が載っていて、仙台に帰省した人がそれを見た、というのですね。その○北新報はうちでは取っていないので、職場で探してみたら、確かにありました。しかし、その写真は、

 こんな感じ、後に立っているのは、殆ど「コール青葉」のメンバーなのですよ。私にとっては懐かしい顔ばかりですが、普通の仙台市民にとってはまずなじみのない人ばかりが写っている写真が載っているのが、仙台の新聞だというのも、さっきとは逆の意味で不思議な話ですね。
 オペラと言えば、今年もBSでバイロイトからの「生中継」をやってくれました。去年は、中継されていた「ワルキューレ」本体よりも、幕間に日本のスタジオでやっていた部分が恐ろしくお粗末だったという印象しか残っていなかったのですが、今年は、なんと、すべてバイロイトからの生中継ですよ。そのために、アナウンサーまでが祝祭劇場の前で、こちらは実際にチケットを持っている音楽評論家に話を聴く、という、信じられないようなことをやっていました。ほんと、最初はアナウンサーだけ東京にいて、バイロイトの映像と合成しているのでは、と本気で思ってしまいましたよ。つまり、こんなことが出来るようになったほどに、「聖地度」が下がってしまったのですね。カタリーナのせいで。
 その時に紹介されていたのが、「パブリック・ビューイング」でした。何万人だか収容できる場所を確保して、そこに大型ディスプレイで「生中継」しているのですね。あのMETでさえきちんと映画館のような、一応閉じた空間で行っているというのに、いきなりこんな屋外イベントとは。今年はもちろんテレビ放送と同じ「ローエングリン」ですが、「トリスタン」をやっていた年もあったのだとか。ちょっと、これにはなじめません。というか、これからはもし私がバイロイトに行くようなことがあっても、帰って来て「バイロイトに行って来た」と言ったらこちらの「野外版」を見てきたのだろうと思われてしまいそうで、いやですね。あ、逆に野外でだけ見てきた人が、さも劇場で見てきたような顔をしてたりとか。それもさびしいですね。
 録画しておいたやつは、まだ、第2幕までしか見ていません。このノイエンフェルスの演出は最後まで見ないと本当のところは分からなさそうなので、感想は後日。とりあえず、黒崎アナの服装がとても趣味が悪かったのと、彼女の顔がとても素朴に見えたことだけ、ご報告。
aventure number : 1758 date : 2011/8/18


今日の禁断 しじみ

 何ヶ月ぶりかで、髪をカットしてきました。いつも行っている旭ヶ丘の美容院ですが、最初からそんな遠くに行っていたわけではありません。そもそも、歩いて行けるほどのところにあった別のお店に行っていて、そこの店長さんにずっと切ってもらっていたのですが、その人が、同じチェーン店の、旭ヶ丘の店長に変わってしまったので、私もそこに通うようになったのですね。いや、別にその店長さんがとびきりの美人だったからとかいうわけではなく(そこそこ美人ではありますが)もう私の髪を知り尽くしていて、なにも言わなくても気にいるようにやってくれるからなのです。本当ですよ。とにかく、私は鏡の中で髪を切られていく自分を見るのが恥かしくてならない方ですから、全く知らない人に「ここ、もっと切っていいですか?」なんて聞かれるのは、もう苦痛でしょうがないのですよね。そんな、あれこれ言わなくてもきちんとやってくれる人がいるうちは、どこにでも行くつもりです。こういう「信頼できる人」が、どんどんいなくなっていますからね。

 NHKの朝ドラも、前回はことごとく「信頼」を裏切られてしまいましたが、いまやっているのはきちんと伏線を「信頼」していれば、かならずきちんと泣かせてくれるという、よく出来たドラマです。ですから、しっかり毎朝これを見るのが、一つのルーティンになってしまいました。正直、こういう時代の成長の話というのは、最初のころはなんとも「暗く」、「汚い」感触があるもので、「もういいよ」ということになりかねません。だから、これもそこで見限っておけば、こんなに入りこむこともなかったのでしょうが、ちょっと辛くなりかけたころに、いきなり現代が舞台になって、そこに斉藤由貴などという、私の最大のアイドルが登場してくれたものですから、すっかり嬉しくなってしまいましたよ。いくらおばさんになっても、「スケバン刑事」の面影はしっかり残っていますからね。
 それと、途中から出てきた満島ひかりにも、なんか特別のオーラを感じてしまいました。確かに、前にどこかで見たことがあるような気がするのですが、どうしても思い出せません。でも、別に今の役でも充分に存在感を主張していますから、それだけでも見続ける理由にはなるのですね。そのうち、ネットで調べてみると、彼女はあの「プライド」の映画版に出演していたというではありませんか。そこで、私の中の回路がつながりました。あの極貧から這い上がって歌手になろうとしている「萌」を、彼女は演じていたのですね。うん、あのギラギラした目は、確かに今の穏やかであるべきドラマの中でも、ちょっと危ない光を放っています。たまたまWOWOWで、彼女が主演の「川の底からこんにちは」というものすごい映画をやっていたので、そんなのを見てますます彼女の魅力に惹かれていくのです。
 この朝ドラのテーマ曲を最初に聞いた時には、びっくりしました。松田聖子の「瑠璃色の地球」がそのまま流れてきたのですからね。その他にも、ワーグナーの「結婚行進曲」そっくりのフレーズも頻繁に出てきますよね。別に、その場面は結婚式とはなんの関係のないものなのですが。この音楽を書いた渡辺さんという人、この間「題名のない音楽会」に出演して、モーツァルトの作品をジョン・ウィリアムズ風(正確には、彼のオーケストレーターのハーバート・スペンサー風)に仕上げるといったような器用なところを披露していましたね。そんなことばっかりやっていたので、自分のオリジナリティというものを忘れてしまったのでしょうか。まあ、でも、音楽の使い方は今まであったようなストーリーに全く無関係に音楽だけで勝手に盛り上がる、ということがあまりないようなので、そんなに腹が立つことはありません。でも、あのテーマ曲に歌詞をつけて歌わせたのは、失敗でしたね。「おはなはん」での不評を、もう忘れてしまったのでしょうか(そんなの、知らないし・・・ごもっとも)。なにしろ、歌っている人が最悪、これだったら、前回の川中美幸の方がまだマシです。
aventure number : 1759 date : 2011/8/20


今日の禁断 白鳥

 小澤征爾のニュースが、新聞に載っていましたね。今時、普通の日刊紙をにぎわすことのできる音楽家と言ったら、この人しかいないのでしょうね。あ、もちろん「クラシック」の音楽家、ということですが。今年の「サイトウキネン・フェスティバル」で上演されたオペラを全曲指揮して、完全復帰を果たした、というような記事でしたね。
 確かに、「オペラ全曲」を演奏したというのは、体力的にも大変なことでしょうから、それだったらニュースになってもおかしくありません。でも、よく読んでみると、その「オペラ」というのはバルトークの「青ひげ」なんですって。確かにこれはまぎれもない「オペラ」ですが、出演者は2人だけ、演奏時間も1時間ちょっとと、マーラーの交響曲よりも短いものですから、そんなに大騒ぎをするほどのものでもないような気がしますが。つまり、メディアというのはそういうものなのですよね。本当によく知っている人にとっては「?」なことでも、おおげさに伝えて読者に感動を与えるという手法です。おそらく、原発の報道などでも、同じような手法を駆使しているのでしょうね。
 それはともかく、その時の写真を見ると、出演者が2人しかいないにもかかわらず、指揮者と、その2人のソリストの後ろにはなんだかずいぶんたくさんの人が写っていますね。

 これは、合唱なのでしょうか。この作品の中には、1ヶ所「ため息」みたいな声が聴こえるところがありますから、そこだけのためにこれだけの人が集まった、と。でも、調べてみると、この演出ではバレエが入っていたそうですね。というより、いくら「オペラ」とは言っても1時間っぽっちで終わってしまうのでは、高いチケットを徹夜して手に入れたお客さんに失礼ですので、その前に同じバルトークのバレエ「不思議な宦官」をやったのだそうですね。そのバレエのチームが、オペラにも出てき「モトカノ」の役で踊っていたのでしょう。それならば納得です。もちろん、バレエの指揮者は小澤ではない別の人、どこが「完全復活」なのでしょう。
 小澤は絶対に出演することはないバイロイトのオペラの生中継は、放送されてから1週間たってやっと全部見ることが出来ました。なんと言っても、BDで保存できる、というのがうれしいことです。途中で雷のため回線が中断された時にはどうなる事かと思いましたが、オペラ自体は何の事故もなく無事全曲「完全」中継されていましたね。これが2年目というノイエンフェルス演出の「ローエングリン」が「生」で見られるというのですから、たまりません。
 しかし、正直この演出はあまり感心しませんでした。演出の意図はあまりにもはっきりしていて、それについては「そうですか」とうなずくしかないのですが、そのために用いた手法が、なんとも生理的に受け付けるのが困難なのですね。「ネズミ」はともかく、最後に出てくる「巨大な胎児」は、私にとっては「反則」以外の何物でもありません。というか、それまでは「こうもり」でのインパクトが忘れられないこの演出家の演出なのだからと、なんとか納得させようとしていたのですが、あれですべてがぶち壊しになってしまいました。2年目の演目にもかかわらず、カーテンコールでブーイングが飛び交っていたのも、やはり「許せない」聴衆が多かったからなのでしょう。
 去年はカウフマンが歌っていたタイトルロールが、今年はフォークトになっていましたね。私は、最初にこの人の「大地の歌」を聴いて「冗談だろう」と思った口ですから、ワーグナーなんてとんでもない、と今でも思っているのですが、なぜかみんなべた褒めなんですね。「悪貨が良貨を駆逐する」というのは、こういうことなのでしょう。
 ダッシュは昔から好きでしたから、こんなところにまで進出しているのは本当にうれしいのですが。
aventure number : 1760 date : 2011/8/22

11/8/24-10/1