1601(10/10/16)-1620(11/22)

今日の禁断 センプラ

 きのう、自宅の近所に新しいスーパーがオープンしました。というか、以前はその近くにあった大きなショッピングセンターの中に入っていたお店が、独立して一本立ちした、という感じですね。元のお店は、もうかなり老朽化した建物の中にあって、最近ではテナントがどんどんいなくなってほとんどスラムと化しているような中にあって、もうこれ以上は我慢できなかったのでしょうね。半年ぐらい前に偶然その中に行ってみたことがあったのですが、以前「ロッテリア」があったスペースには、何やらインドの方が経営するカレー屋さんがありましたが、お客さんは誰もいなくてご主人が客引きをしていましたね。そのお店も、もう今ではそこにはないそうですし。
 なんせ、通勤の途中に毎日通ってますから、かつては田んぼだった敷地に新しい建物が出来て行くのをつぶさに見ることが出来ていました。ただ、そんなに広い敷地ではないようなので、駐車場はあまり広くはないな、という気がしていましたね。それと、そのアクセス道路は片側1車線しかないので、渋滞も心配でした。
 先着何名様かには、「マイ籠」がもらえるというので、きのうの朝は早々と愚妻を送って行きます。私はそのまま中を通り抜けて職場に向かうつもりでしたが、そんなときに必ず用意されている駐車場整備の人たちの動きの悪さには、呆れてしまいましたね。いかにも慣れていない人たちのようで、指示が全く伝わってこないものですから、車を入れようとすると歩道を人があるいてきたりとか、危ないったらありません。しかも、出口には3、4人も配備されているのが、それぞれの人の意思の疎通が全くなく、てんでに勝手な指示を出しているのですから、ひどいものです。よくあれで事故が起きなかったものです。いや、実際は起こっていたのかも。

 ところで、このお店のロゴがこんな風になっているのに、初めて気が付きました。「york benimaru」の「i」に付いている「点」が、両国にある「○ンコビル」そっくりの形をしていませんか?このおかげで、「○ンコスーパー」なんて呼ばれたらいやだなぁ、なんて、誰も考えなかったのでしょうか。
 「○」の中の文字を店名の最初に持つ、いつも行っている「ウジエスーパー」では、休みの日だというのに駐車場はガラガラでした。でも、これもオープニング後の1週間ぐらいで、また元に戻るのではないでしょうかね。とりあえず景品だけもらったら、あとはいつものお馴染みの店に戻る、というのが普通のパターンでしょうから。なんたって、行きつけのお店の方がなにかと親しみを持てますしね。「グリーンコーラ」だって、私のためにいつまでも置いておいてくれましたし(まさか)。
 このスーパーの向かい側には、「カヤ」とてもおいしいカツカレーを出す洋食屋さんがありますしね。
 そういえば、この前街に行ったら、駐車場にこんな看板がありました。

 
aventure number : 1601 date : 2010/10/16


今日の禁断 大宮

 私は、今でこそこんな(どんな?)仕事をしていますが、一応一般企業に勤めていたこともありました。つまり、大学を卒業したら、その専門分野のさる会社に就職したのですね。今みたいに「就活」などはまったく必要はなく、教授の推薦があれば形ばかりの入社試験を受けて、即採用になるという、夢のような時代でしたね。
 その時の同期の新入社員は、大学院を卒業した人も含めて数人いたのですが、彼らとは最初のころは社員研修など、常に行動を共にしていましたから、かなり親しい間柄になっていました。それぞれの趣味などもお互いに知っているようになっていましたから、ある時その大学院卒の年上の人が(とは言っても、みんな同じ年齢のように付き合っていましたが)、独身寮の私の部屋にラジカセを持ってやってきたのです。FMから録音した曲を私に聴かせ、「これ、なんて曲?」と私にきくのですね。それはリムスキー・コルサコフの「シェエラザード」でしたから、そのように答えたら、彼はびっくりしてしまいましたね。私にしてみれば、そんな有名な曲だったらほんの頭を聴いただけで分かってしまいますが、彼には驚きだったのでしょうね。
 その時から、彼はすっかりクラシック音楽のファンになってしまいました。本来、のめりこむタイプだったのでしょうね。次々とレコードを買ってきては、私に報告してくれます。確か、カラヤンの「マタイ」なども、大枚をはたいて購入していましたね。
 私はその会社には5年ほどいて辞めましたが、同期の人たちとは年賀状を通じて今でもつながりがあります。中でも、私がクラシックへの道へと引きずり込んだそのNさんは、いつもその時々の会社の様子や、他の同期生の近況なども知らせてくれていました。もっとも、彼のクラシックへの熱は、しばらくするとすっかり醒めてしまったしまったそうですがね。
 そんなNさんが、今年の7月に、年賀状ではなく何やらパンフレットのようなものを送ってくれました。なんでも、最新の社内報に彼と、もう一人の同期生の写真が載ったので、見てくれ、というのですね。確かに、すっかりえらくなって貫禄の付いたNさんは、写真の中で、昔のように堂々とした笑顔を見せていました。同封された手紙には「仙台まで行って、会いたいです」と書いてありましたね。確かに、ずっと会っていませんから、私にも会いたい気持ちはありましたが、まあ、それは社交辞令のようなものでしょうね。
 今日のことです。そのもう一人の同期生の方から、メールが届きました。このアドレスでよかったら、近況などを伝えたいので折り返し返事がほしいということだったので、私も最近のことなどを書いて送りました。即座に返事があったのですが、その「近況」というのが、なんとNさんの訃報だったのです。3月ごろガンの手術をして、しばらくは普通どおり仕事をしていたのですが、最近また入院、数日前にお亡くなりになった、ということでした。もしかしたら、社内報を送ってきたのは、そんな死期を悟っての、私へのメッセージだったのかもしれませんね。
 その手紙を読み返してみたら、最後は「では、お元気で」という言葉で結ばれていました。心から、Nさんのご冥福をお祈りします。
aventure number : 1602 date : 2010/10/18


今日の禁断 富士銀行

 毎日サイトをチェックなさっている方はお気づきだったかもしれませんが、きのうの更新は、かなり遅くなってしまっていました。というより、実際に更新されたのは今朝の10時過ぎですから、もはや「今日」のことですね。なぜそんなことになったかというと、実は夕べは自宅ではインターネットに接続出来ない状態だったので、職場に来てから、職場のパソコンで更新作業を行ったからなのです。
 昨日の夜、いつものようにパソコンを開いてネットにつなごうとすると、無線LANがインターネットに接続できていない状態になっていました。確か、7月頃にも同じような現象が起こっていたのですが、LANはきちんとつながっているのに、その前のところでネットとつながっていないのですよ。あの時は、セキュリティの弱いLANを捕まえて何とかサイトの更新は出来たのですが、きのうはそれも出来ませんでした。NTTのサービス窓口に電話してみても、常に「お話中」の「ピー・ピー」というサインしか出ませんから、らちがあきません。この前は次の日にはなにごともなく復旧していたので、まあ、ほっとこう、と思いました。
 ところが、その「お話中」の音が、なんだか電話をかける前から鳴っていたような気がしました。普通は受話器を取るとまず「ツー」という音がして、ダイヤルしたあとに相手がお話中だったら、そういう音がしていたはずです。これはなんだかヘン。もしかしたら、ネットだけではなく、電話そのものが通じなくなっているのではないでしょうか。携帯で自宅にかけてみると、「おかけになった番号は、お客様のご都合で使えなくなっています」みたいなメッセージが流れてきます。モジュラージャックを抜いてみると、受話器からはなにも音が聞こえなくなりますから、断線ではないはずです。そこで、携帯でサービスに電話してみたら、なにごともなくつながったものの、すでに営業時間は終わっていたので、原因究明は次の日の朝になってしまいます。なんだか、すごくいやな気分で一晩過ごすことになってしまいました。
 そして今朝、9時のサービス開始を待って(携帯で)電話をして、状況を話したところ、全く予想もしなかった答えが返ってきました。「回線には何の異常もありません。電話料金が支払われていないのかもしれないので、料金係にお問い合わせ下さい」というのですよ。公共料金は口座引き落としになっているので、そんなはずはない、と思いつつも、よく考えてみるとその可能性はあることに気づきました。実は、この家電は、元々愚妻の名義だったものを、そのまま使っています。私の名義に変えることも考えたのですが、一度他のことでとんでもないミスをされてしまったことがあったので、すっかりNTTのことは信用出来なくなって、とてもそんな重要な変更は出来ないな、と思っていたのですね。ですから、銀行口座も、今では家電の料金だけは愚妻名義の別の口座から引き落としています。そこにたまには入金しなければいけなかったものを、すっかり忘れていたのですね。通帳を見てみたら、最後に入金したのは2年半前のことでした。それでは、預金が底をついて、料金が払えなくなっていることは充分にあり得ます。つまり、「金が払えないので、電話を止められた」状態ですね。
 料金係に(携帯で)電話したら、確かに我が家の電話は「止められて」いました。なんと恥ずかしい。実は、今月の初めにそのような通知が送られていたのに、気づかなかったのですね。折りたたんだ葉書ですから、なんかの案内(いや、これもしっかり「案内」ですが)だと思って、開いてもみなかったのですよ。
 その葉書にあった用紙を持って、コンビニでお金を払うと、30分後には電話もネットも元通りになりました。なんと貴重な体験をさせてもらったことでしょう。電話を止められると、あんな音が出るようになるなんて、初めて知りましたよ。
aventure number : 1603 date : 2010/10/19


今日の禁断 ペレアス

 ニューフィルの公式サイトには、メールフォームが設置されているので、たとえば入団希望者のような人が連絡を取りたいときにはよくご利用いただいています。現在の団員でも、これがきっかけで練習を見学、そのまま入団した、という人も多いはずです。もちろん、そんな用事でなくても、たとえば演奏会の感想などを送っていただいても構いません。あいにく、今までそのようなメールはほとんどありませんでしたが。
 今日、久しぶりに、ここ経由でメールが届きました。サブジェクトに「仙台ニューフィル」と表示されるように設定してありますから、開かなくてもサイトから来たものであることが分かります。さっそく、ヴァイオリンあたりの入団希望だったらいいな、などと考えながら開いてみると、そこには「合唱団担当○○様」という書き出しで、合唱の練習日程を教えてほしい、というようなお願いが書かれてあったのです。え?ニューフィルで合唱?このところ、定期演奏会で合唱が参加することはありませんし、年末の「第9」は全く合唱に関しては関知していませんから、これは一体どういうことなのか、と思ってしまいました。そこで、これはニューフィルに非常によく似た名前のオーケストラ、たとえば「仙台フィル」あたりと間違えて送ってきたのではないか、と思い、「お間違いでは」と、返事を出してあげました。そのまま返事を待っていられたりするのはかわいそうですからね。仙台フィルの事務局には、その「○○さん」という人もいらっしゃるようですし。そうしたら、折り返し「間違いでした」という返事が来たので、まずは一件落着です。確かに仙台フィルだったら明日からの定期に合唱が入りますし(でも、その練習いまさら予定を聞いてくるわけはないか)、「第9」だったらこれから練習でしょうからね。
 確か、前にも同じような「事件」があったことを思い出しました。その時は、「パーティーがあるので、カルテットをまわしてほしい」というような内容でしたね。それにしても、サイトを見てうちと仙台フィルさんとを間違えるなんてことが、あるのかな、と思ってしまいます。いや、最近プチ・リニューアルをしてますから、もしかしたら本気で間違えることもあるのかもしれませんね。あまりプロっぽいサイトを作ってしまうのも考えもの、アマチュアはアマチュアらしく、もっと素朴なものにしておいた方がいいのかも。
 そのサイトのトップページには今度の演奏会のチラシが載っていますが、その下に「企画書」というリンクがあるはずです。ここからは、マスコミやフリーペーパーなどにいつでも送っている企画書を見ることが出来ます。その中で、一番の目玉が2ページ目の「企画の趣旨」というところです。これをもとにして、それぞれのメディアが「コンサートのご案内」のような形で記事にしてくれるのですね。
 今日配達された「リビング仙台」にも、そんな案内が載っていました。この写真も、もちろん私が企画書と一緒に送ったものです。「的確な指導とエモーションあふれる指揮ぶり」などという私の作ったフレーズが、キャッチコピーに使われているなんて。
aventure number : 1604 date : 2010/10/21


今日の禁断 トリオ

 この間、職場の建物の下に白アリがいるということで、駆除を業者にお願いすることになりました。ただ、そこには床下に、10年前に建物を新しくした時に、取り壊した建物の中にしまってあった本などが、そのままになっていたのですね。いずれ片づけようと思っていたのが、なかなかその機会がなくて放っておいたら、そんなに時間が経ってしまった、というわけです。
 もう、湿度の高いところですから、何もしないものはほとんど腐ってしまっていましたね。でも、大きなポリ袋の中に入れてあったものは、意外と無事でした。その中に、ずっと探していた「暮しの手帖」のバックナンバーを見つけて、小躍りしてしまいましたよ。これを、ずっと読みたいと思っていたのですよ。もう小さいころからこの雑誌は読んでいて、特に、途中から始まった「レコード・ショップ」というのが、なかなか衝撃的なものでしたから、今でもよく覚えています。一度「おやぢの部屋」でも、記憶を頼りになにか書いたことがありましたね。この雑誌の目玉であった、過酷な「商品テスト」を、レコード(当時はレコードが、唯一の音楽再生のパッケージでした)でも行おう、という企画でした。
 しかし、当時は、レコードのような「芸術」に対して、冷蔵庫や洗濯機と同じ扱いで「テスト」を行い、優劣を付ける、というやり方は、かなりの反発を招いていたようですね。そのあたりのやり取りも確かあったはずだな、と思って、読み返してみたのですが、その生々しいコメントは、確かに第2回目に掲載されていました。そんなものも含めて、今横行している業界内の約束事のような生ぬるいレコード(つまり、CDなど)の批評に対する「批評」として、その片鱗でも紹介してみようと思って作ったのが、新しいコンテンツです。
 「暮しの手帖」の商品テストの基本は、サンプルはすべて自分たちで購入する、という姿勢です。ですから、それがレコードの場合でもやり方は一緒、一つの曲について、どのレコードが最も良くて、どれが「お買い損」なのかを調べるために、まず彼らが行ったのは、その時に市販されているすべてのレコードを、お店に行って買ってくることだったのです。
 たとえば「レコード芸術」あたりの「批評」を担当している人で、自分で買ったCDを聴いて批評を書いている人なんて、一人もいないのではないでしょうか。それは編集部から貸与(実際は、返す人などいません)されたもの、ということは、メーカーが用意したCDを聴いているのですから、公正な批判など、出来るわけがありませんよね。というか、メーカーは雑誌で紹介してもらいたいから、無料サンプルを「先生」がたにばらまいているのですから、当然その見返りは期待するはずです。そんな「先生」やメーカーの人たちが、これを読んで何を感じるのか、あるいは何も感じないのか、見極めてみたいところです。その結果表れてくるのは、正しいことを行うのがとても難しくなっている現代社会の姿なのでしょうけれどもね。
 しかし、雑誌の損傷は、すごいものでした。もう少し遅かったら、本文も読めなくなってしまっていたかもしれません。
aventure number : 1605 date : 2010/10/23


今日の禁断 ロンドン


 先日、愚妻の買い物に付き合って、さるショップへ行きました。何やら、結婚式に着て行く服を選びたいというので、とっかえひっかえ試着室で着せ替え人形ごっこをやるのに、付き合わされる、というわけです。そういう時に、私はいつも居心地の悪い思いをしていました。だって、そうでしょう?基本的に店員もお客さんも女子しかいないところに、男子が一人ウロウロしているのですから、下手をすると変質者に見られてしまうかもしれませんよね。それがいやなので、極力そういうところには一緒に行かないようには、心がけていました。なにしろ、愚妻ときたら迷うことにかけては人後に落ちませんから、試着を始めたら1時間や2時間は待たされるのを覚悟しなければなりませんからね。
 ただ、そのお店では、試着が始まって私一人になったら、店員さんが「よろしかったら、お座りになっておまちください」と、真ん中に置いてあるソファをすすめてくれました。そのお店は家具なども扱っているのですが、そのサンプルなのでしょう、とても座ることなど出来ないようなオーラを放っている立派なものでした。それは、すすめられない限り、とても勝手に座ることなどは許されないようなものだったのです。
 せっかくですから座ってみました。それはそれはフカフカのクッションで、体が思い切り沈んでしまいます。というか、こんなにへこましてしまったら、せっかくのサンプルが台無しになってしまうのでは、と心配になってしまいますね。こんなところで休めるのなら、文庫本でも持ってくればよかったな、と思っても後の祭り、テーブルにはファッション誌しか置いてありませんからね。もちろん、それはこのお店が出している広告を見せるために置いてあるものですから、しっかり付箋の付いたページが拡げられていました。店員さんが着ていたのと同じレーベルを着て、外人のモデルさんが笑っている、という写真です。余談ですが、「レーベル」という言葉は、レコード業界だけのものだと思っていたのですが、こんなファッション業界でも使われているのですね。
 他にすることもないので、その分厚い「エル・ジャポン」という雑誌を眺めてみることにしました。表紙がキャメロン・ディアスですし。こんなことでもなければ、一生目にすることなどないかもしれませんしね。最初から見て行くと、りっぱなブランドの広告が並んでいます。さすがですね。ところが、いくら読み進んで行っても出てくるのは広告ばかり、雑誌なのに肝心の記事は、いつになったら出てくるのでしょう。そのうち、もしかしたら、ファッション雑誌というのは、こういうものなのではないか、と思えるようになってきました。要は、雑誌をすべて広告で埋めれば、それでいいんですね。記事なんて、なくたっていいんですよ。値段を見てみると、なんと630円。こんな分厚くてカラフルな雑誌が、文庫本より安いんですね。もっとも、考えようによっては、広告だけのものにお金を出すのもなんだか変な気もしますがね。
 全く畑違いの雑誌の、あまりの開き直りに、ちょっと感動してしまったのですが、いつも私が接している雑誌も、実はこれと同じものなのではないか、と気付くには、そんなに時間はかかりませんでした。「レコード芸術」なんか、まさにそんな雑誌の代表でしょう。「ちゃんと、記事があるではないか」というご指摘は、間違っています。あれは、記事に名を借りた、りっぱな広告なのですからね。そんなお粗末な雑誌が、「エル・ジャポン」の倍近くの値段だ、というのも、不思議な話です。
 ですから、先日の「暮しの手帖」というのは、ものすごい雑誌だったことが、よくわかります。
aventure number : 1606 date : 2010/10/25


今日の禁断 おくりびと

 仙台のプロ野球チーム、東北楽天ゴールデンイーグルス(こういうフルネームなんですね。長すぎ)の次期監督に、星野さんが決まったそうですね。現地の放送局では、特別番組まで作って大騒ぎです。「東北を熱くする」とかおっしゃっているそうですが、あまり暑苦しいのは正直好きではありませんから、なんだかなぁという感じです。名古屋あたりの人は、もう「無かったこと」にしたいと思っているそうですからね。でも、この方のネーミングが楽しいですね。「仙一」ですよ。昔そういうドラマがあったじゃないですか。「仙八先生」って。「青葉城恋唄」という曲をヒットさせた仙台の一発屋、さとう宗幸が、例の武田鉄矢の「金八先生」のあと(だったかな?)のドラマに、宮城県出身の教師役で出演したやつですね。ここから「シブがき隊」が生まれたんですよね。まさか、あの番組をまねしたわけではないでしょうね。ありえませんが。それに、「仙ハ」−「仙一」=7と、7つも少ないですからね。その少ない「7」を二つ並べて「77」にしたのが背番号だというのも、ただの偶然でしょう。
 そんな体育会系の話題とは関係なく、ニューフィルはひたすらクールにバルトークへの挑戦です。なんせ、きのうの練習が指揮者練習前の最後の自分たちだけの練習なのですからね。そのあとは、土曜日からほぼ毎日、橘さんとの練習というロードが始まります。やっぱ、体育会系でしょうかね。
 一応、曲順だったので前半は出番はありませんが、私はいろいろ仕事があったのでちゃんと定時にスタンバイです。いや、来週「かいほうげん」を出すことになったので、そのための原稿の確認とか、写真撮影ですけどね。つまり、今度の新入団員がホールに入ってくるのを見張っていて、手当たり次第に隣の小部屋に連れ込んで・・・写真を撮ったのですよ。一人でも休んだりしたら、この前みたいに「準備中」でごまかさなければいけないところでしたが、幸い全員撮ることが出来たので、まずは幸先のよいスタートです。JAOの原稿も、しっかりお願いしておきましたから、よもや間に合わないことなんて、ないはずですし。
 そこまでやってしまうとヒマなので、ちょうどバルトークの1、2番が揃ったところで、「小部屋」へ行って合わせの確認です。なかなか普段の練習では行き届かないところをチェックしてみました。でも、「エレジー」の最後はパス、ここは、ほかの楽器が入ってこないと意味がありませんし。というか、今まで全合奏でここがきちんと吹けたためしがありませんから、ピッコロが入るポイントを聴いて合わせることを、とりあえず確認です。
 そのうち、ホールではブリテンの通しが始まったようです。しばらくぶりに聴きましたが、かなりこなれてきたようですね。ほんと、最初はどうなる事かと思ったものですが、しっかりそれらしい形になっていたので、一安心です。
 そして、いよいよバルトーク。しょっぱなのコントラバスの音程がちょっとヤバかったのも、仕切り直しでもう1回やってみると、見事にぴったり合っていましたね。そんな感じで、本当に最後まで通してしまいましたよ。私の場合は、ヤバいところと、意外と楽なところを確認、なんたって「イントロ」が勝負であることを再認識です。ここさえきちんと決めておけば、あとはそんなに頑張らなくても今までの蓄積で「自動演奏」が出来そうな予感です。そのためには、水準を維持するための日課練習も、絶対必要なことも、再確認です。星野さんみたいなスタンドプレーではなく、見えないところでしっかり、ですね。
aventure number : 1607 date : 2010/10/27


今日の禁断 手ぬぐい

 今日の新聞の地方欄に、「ゆるキャラ(R)ランキング」(とは言わないかも)の結果が載っていましたね。なんでも、先週の週末に彦根市でそんなコンテストがあったそうなのですよ。そんな場所で行われること自体が、「特定のゆるキャラ(R)をえこ贔屓している」という「疑惑」を引き起こしかねませんが、そんなことにはお構いなしに、ご当地の「ひこにゃん」が堂々の1位を獲得した、ということです。いや、そんな地域エゴのネタだったら、最初からこちらの地方欄の記事になるわけなんかありません。ご想像通り、そこにこちらのご当地のゆるキャラ(R)「むすび丸」がランクインしたからこそ、大々的に写真までついた記事になったのですよ。
 このランキングには2通りあって、一つは携帯からの投票、もう一つは記名投票なのだそうです。「ひこにゃん」が1位になって、「むすび丸」がランクインしたのは記名投票の方です。なんでも、一人3票持ちで、同じゆるキャラ(R)に投票しても構わないのだとか。それで、そのベスト10の顔ぶれを見てみると、1位の「ひこにゃん」の他に3「人」同じ滋賀県のゆるキャラ(R)が入っているというのがひどいですね。そして、9位までは岐阜(そこのゆるキャラ(R)は「やなな」というんだそうです。誰か知ってる人って、いますか?)、京都(さすがに「せんとくん」ではありませんでした・・・いや、「彼」は奈良県かも)といった、関西や中部地方が占めているのに、10位ではありますが、東北、というか、東日本ではただ一「人」「むすび丸」が入っていたというのですから、これはまさに快挙、ではないでしょうか。わざわざ新聞で取り上げるのも納得ですね。
 その記事には、それぞれのゆるキャラ(R)の得票数も書いてありました。それによると、「ひこにゃん」が356票獲得しているのに、2位はわずか82票しかないのですね。ですから、「むすび丸」の場合は、たった28票しか取っていないのにしっかり10位に入っていました。ということは、最低10人が投票しただけで、ランクインできる、ということにはなりませんか?もしかしたら、宮城県の職員が大挙して彦根に「出張」、そこで投票してきたのかもしれませんね。ですから、これをもって「むすび丸」が全国的に知られている証、と思うのは間違っているのかもしれません。手放しでは喜べませんよ。なんだか「オトナ」の事情が絡んでいるようで、いやですね。ちなみに、携帯の投票では「ひこにゃん」は9位、「むすび丸」は圏外でした。
 いや、別に無理して全国で有名になることはないのですよ。今のままで十分癒されるし、和まされるんですからね。なにしろ、キャラクターグッズは日増しに充実してきて、最近ではこんな「評価印」まで出来ていますよ。

 これは標準語バージョンですが、ほかに仙台弁バージョンもあって、「やったっちゃ!」とか「もうひといきだべ」というセリフで「評価」されたりします。どうです。欲しくなったでしょう?
 ずっと「ゆるキャラ(R)」って書いてきて、煩わしかったことでしょう。なんでも、この言葉はしっかり商標登録されているんですってね。
aventure number : 1608 date : 2010/10/29


今日の禁断 マンゴー

 いよいよ、ニューフィルの定期まであと1週間となってしまいました。今回は指揮者のスケジュールの関係で、本番前の1週間に、指揮者練習が5回も入る、というすさまじい日程になってしまったので、大変です。つまり、練習のない日は月曜日と木曜日だけ、という超過密スケジュールなのですよ。ですから、ここに来るまでにやるべきことをしっかりやっておいて、あとは指揮者が思う存分曲を仕上げる、ということになれば何も言うことはないのですが、我々アマチュアはなかなかそうもいきません。充分にさらっておいたはずなのに、指揮者の前ではそれは全く通用しないことが分かったとしても、それを今さらさらうには、もはや時間がない、という状況になってしまうのですね。
 きのうと今日の2日にわたって、そんな、まず集中練習の最初のサイクルが、仙台港のアクセルホールで行われました。どちらの日も私の出番は後半だったので、少し遅めに出勤です。きのうは、ホルストが始まって30分ぐらいして着いたでしょうか。後の入口から入ってみると、なんかものすごい暑さです。外は寒いというのに、おそらく照明の熱のせいなのでしょうね。後に椅子を出して座っていたのですが、着ているものを全部脱いでも(いや、必要なものは残してますよ)汗が滴り落ちてきます。
 出番になっても、その長袖ブラウスでは、到底汗は収まりません。次の日は絶対半袖にするのだと、固く心に誓うのでした。暑さのせいでもないのでしょうが、バルトークの2曲目になったら、橘さんはなんだかずいぶん疲れたような様子を見せるようになってきました。しばらくすると、それは暑さのせいではなく、我々の仕上がりのせいだったことが分かってきます。この楽章、打楽器や管楽器のソリスティックな見せどころ満載の曲なのですが、どうもその完成度がイマイチのようで、それがいらいらの原因だったようなのですね。ついに、「しばらく休憩しましょう」と言って、練習をやめてしまいました。なんだか、いつだかの末廣さんの二の舞のような感じ、一瞬、その場の空気が重苦しいものになってしまいました。
 それでも、休憩が終わってからの橘さんは、いつものハイテンションに戻っていましたが、私などもうまくいかなかったところはしっかり悔しさとなって残ってしまいましたね。
 けさは、ホールに行く前に、家事の合間を縫って出来なかったところを必死にさらいます。それでも、前の日に出来なかったものがそう簡単に出来るようになるわけもなく、暗澹たる気持ちで練習に向かう私でした。次の定期のパート決め、という、半年に一度のイヤな儀式も待っていますしね。
 もちろん、今日は半袖のカットソーだったのですが、やはり暑さはすごいものがありました。でも、気持ちだけでも頑張ったおかげで、何か吹っ切れたような演奏は出来たようですね。明日は時間がとれますからしっかり練習をして、何の不安もなく吹けるようになってやろうじゃないですか(という意気込みだけですけどね)。
 お昼休みのときに、なんだかヴィオラ方面でとても和むことがあったそうなのです。こんな写真を送ってくれましたよ。

 これは、ヴィオラの新人君。なんでも、「ケーキ作り」が趣味なんだそうで、こんなおしゃれなお手製のケーキを焼いて持ってきたのだとか。写真を撮ったMさんは、感激してましたっけ。
 ところで、今回でコラムのロゴ(ジュラシック○○)が200個目となりました。これって、ギネスもの?
aventure number : 1609 date : 2010/10/31


今日の禁断 大便夫人

 定期前の集中練習、今日はなんとイズミティの大ホールを使っての指揮者練習です。なんと贅沢な。というのも、本来は火曜日は旭ヶ丘のホールを使うことになっているのが、この日に限って抽選に外れてしまったのですよ。背に腹は代えられず、ここしか空いていなかったイズミティという大きなホールを、練習のためだけに使うことになったのです(こういう公共の施設は、リハーサルの料金は、お客さんを入れた時より大幅に安く設定されています)。ですから、今週はすごいですよ。土日がアクセルホール、火曜日がイズミティ、水曜日が青年文化センターのシアターホール、金曜日が同じくコンサートホール、そして本番の土曜日が萩ホールですからね。スタンプラリーでも出来そうですね。
 でも、このホールに行く前に、私は「かいほうげん」の印刷という仕事を片づけなければいけません。私の思惑通りに原稿も集まり、思いがけないネタも現れて、何不自由なく全16ページが埋まって、版下はきのうのうちに完成していました。ただ、1ヶ所だけ、末廣さんの連載用のイラストがまだ届いていなかったので、最悪今あるもので間にあわそうと、末廣さんが煙草を吸いながらたたずんでいる、というイラストに、「仔む人」という文字を入れて、挿入しておきました。エッセイの中に、この漢字が使われていたので、そのまま入れたら、なんだかそれらしい孤独感の漂うものに仕上がっていましたし。
 結局新しいイラストは間にあわなかったので、それを使って印刷です。さいわい何のトラブルもなく、午前中に120部分の印刷は滞りなく終わりました。いよいよ製本です。その前に、念のため、この難しい漢字で間違いないのか(末廣さんが書いたのだから、よもやま違うはずはないのですが)、辞書で確かめてみると、「たたずむ」というのは「佇む」という漢字だったのですね。あわてて元の印刷物を見てみると、やはり「佇む」でした。なんということでしょう。OCRで読み取った時に、「佇」と「仔」は形がよく似ていたので、ここで間違ってしまったのですね。間違ったのはバカなOCRでした・・・って、それをきちんと確認しなかった私が悪いのですがね。
 文章の中だったらごまかせますが、イラストにデカデカと書いてしまった字は、いくらなんでもみっともないものですから、泣く泣く、その4ページ分は印刷のやり直しです。久しぶりに、でっかいミスをやらかしてしまいました。

 そんな荷物を持って、雨の中をイズミティに向かいます。搬入口から入ってみると、もうすでにステージには反響板がセットしてありましたよ。すごいですね。そんな、思いがけなく恵まれた環境になったところで、またまた橘さんの精密極まりない練習が始まります。今日はあまり時間がなかったのでフィナーレを集中的にやったのですが、「よくぞここまで」と思えるほどの出来に仕上がってくるのですから、ちょっと感激です。もちろん、まだまだ不安なところはありますが、本番までには、橘さんのさらなる突っ込みと、メンバーの個人練習の成果が、きっちり現れたすごい演奏が出来るのではないか、という予感です。
 ただ、今のところ、チケットの売れ行きは芳しくありません。こんな魅力的なプログラムはないと思うのですが、やはりマニアックすぎたからなのでしょうか。あるいは、なにかと交通の便が悪い萩ホールだからなのでしょうか。でも、これだけ一生懸命仕上げたものを、せっかくですからたくさんのお客さんに聴いてもらいたいじゃないですか。土曜日は、ぜひ萩ホールにいらしてみてくださいね。
aventure number : 1610 date : 2010/11/2


今日の禁断 また逢う日まで

 きのうの祝日も、ニューフィルは1日中練習でした。もっとも、私の出番は午後からだったので、少し早めにお昼ご飯を食べてから、会場の青年文化センターのシアターホールへ向かいます。
 楽屋口からホールに入ってみると、ちょうどブリテンの1曲目が始まったところ、音をたてないように客席に座ります。しばらくぶりに使うこのホールは、音楽専用ホールではないので、ステージの音は全然飛んできません。その前の日のイズミティも多目的でしたが、一応反響板があったのでそれなりの響きはあったのですが、こちらは反響板のないむき出しのステージ裏、さらに上はそのまま吹き抜けになっているので、音はみんなそちらに逃げてしまうのでしょう。
 前半の練習が終わって、お昼休みになったので、ホールには誰もいなくなってしまいました。そこで、私は一人でステージで練習をやってみます。というか、最初からそういうつもりで、少し早めに来てたのですがね。これは、すごく気持ちいいことでした。ホールを丸ごと一人で借りきって練習してるのですからね。頭から始めて、フルートのフレーズを丁寧にさらっていきます。一番の目標は、「エレジー」をきちんと練習することだったのですが、そこを吹き始めたら、ヴィオラパートの一群が一斉にステージに上がってきましたよ。どうやら、彼らもここでパート練習を始めようとしているようですね。これはとても大事なこと、この曲ではヴィオラが大活躍、おいしいパートソロがふんだんに出てきますが、聴いていると何箇所かユニゾンになっていないところがあったので、惜しいな、と思っていましたからね。これで大丈夫でしょう。せっかくのパート練を邪魔したくなかったので、私は楽器と譜面台を持って、同じ敷地内のパフォーマンス広場に移動、そこで、思う存分「エレジー」をさらいます。私の欠点は、フレーズの後半がややもするとはしょられて雑になること、それが本番までに克服できれば、とは思っているのですが。
 それからの合奏は2時間程度、橘さんの指摘はさらに細かいところまで及んで、どんどん「音楽」になって行きます。私が一番好きな場所は、4曲目でオーボエのオブリガートをやっていたフルートが一人になって、延々Fisを伸ばした後で(ここまで一息で吹こうと思っているので、たまに息が足らなくなったりしてます)、ヴィオラが出てくるところ。この物悲しいメロディが、格段と美しく聞こえたのは、きっとパート練習の成果だったのでしょう。
 きのうは、アンコールもみっちり練習しました。よく知られた曲ですが、これほど緻密な演奏を求められれば、きっと一味違ったものになるはずです。その曲を練習していたはずの女の子が、なぜか鰹節やさんに就職する、という、不思議なお話が、今の朝ドラですね。前のシーズンからの流れで惰性的に見てはいるのですが、もう嫌になるほどの突っ込みどころ満載、まあ、これが朝ドラの普通の水準なのでしょうね。例によって、勘違いだらけの劇伴ですが(「ボレロ」のパクリみたいな、しょうもないのもありましたね)、オープニングのテーマを聴くと、なんだか他人事には思えなくなってくるから不思議です。この「ソ、ドー。ソ、レー。ソ、ファーミッ、ドー」(固定ド)っていうメロディ、「ファ、ドー、ソ、レー。レミ、ファーファミッド、レー」(固定ド)という、わたし的にはとてもなじみのある曲に、似てませんか?赤字の部分は全く同じだし。
aventure number : 1611 date : 2010/11/4


今日の禁断 揚げトマト

 ニューフィルの定期演奏会は、無事終了しました。なにはともあれ、バルトークの「オケコン」をやってしまったのですから、私は大満足です。
 今回のローテーションは、私の場合は「オケコン」のトップのみでした。ですから、前半の2曲は降り番、その曲順に行われるゲネプロでも、余裕を持って楽屋に待機です。その間に、いまだにちゃんと吹けない「エレジー」を徹底的にさらおう、というもくろみでした。ただ、そのゲネプロが予定より時間が短くなった、という情報が伝わってきて、のんびりそんなこともやっていられず、ホールで待機です。
 ゲネプロは、1曲ずつ通して、軽くつまむ程度、ホール内は程よい涼しさで、とても気持ちよく吹けました。自分の音が、とてもまろやかに響いているのが分かります。前の日の青年文化センターのコンサートホールのような、いやらしい残響ではなく、とても音楽的な「帰り」が感じられます。
 ところが、本番になって、まず出番のないホルストを客席で聴いてから、次のブリテンを楽屋のモニターで聴きながら着替えなどをして軽く音出し、いよいよステージに出てみたら、なんだかむっとするような熱気が襲ってきましたよ。座っているだけで汗が噴き出てくるほどの暑さです。これは、ちょっと想定外。「イントロ」の、出だしの一番肝心なソロこそは無難にこなしたものの、そのあとはもう暑さによるアンブッシャーの乱れで、ボロボロになってしまいました。息は持たない、高音はかすれる、今まで何度となく経験してきた、最悪のコンディションです。
 しかし、私の長いオーケストラ経験は、そんなものが一過性のものである、ということを教えてくれています。ひたすら、元の状態に戻るのを念じつつの、安全運転に徹した演奏を続けていると、いちばんヤバいはずの「エレジー」あたりから、どうやら本来のコンディションに戻ってきたのが分かりました。そうなれば、あとは今までの練習の一番いい姿を披露できるように頑張るだけです。その最大の山場、「インテルメッツォ」のカデンツァも、納得のいく形で吹き切ることが出来たはずです。
 後で聞いてみると、最初の頃も、自分で思っていたほどひどいものではなかったようなので、まずは一安心。しかし、わたし的には、このような状態に陥ることがないように、さらに精進を重ねるように気持ちを新たにするのでした。なんでも、以前ニューフィルのフルートパートだった人が聴きに来ていて、私のことを「まだまだ衰えていないわねぇ」とおっしゃっていたそうなのです。こんなことを言われると、確実にまだまだ頑張れそうな気がしてきます。
 打ち上げでは、橘さんからは少し辛めのコメントを頂きました。しかし、それも、ニューフィルの可能性を信じているからの励ましなのだと、受け取ることにしましょう。いずれ、近いうちにまたご一緒したいものです。

 今回は、曲目があまりにマニアックすぎたのでしょうか、入場者数は705人と、最近では最低の数字になったしまいました。ステージから見ると、一応まんべんなく埋まっているような感じはしたのですがね。
aventure number : 1612 date : 2010/11/6


今日の禁断 イタスケ

 おとといはニューフィルの演奏会でしたが、次の日は何事もなかったようにパリンカの練習です。すっぱり合唱モードに切り替えよう、と思ったら、練習場に入っていくなり「きのうはお疲れさま!」とか、いろんな人に言われてしまいました。そういえば、チケットを買ってくれた主たる人たちはパリンカのメンバーだったのですよね。同じような合唱団でも、エピスの人は同じ時間に練習があったので、愚妻すら来てはもらえなかったというのに、なんとありがたいことでしょう。持つべきものは良い仲間ですね。でも、やはり曲目については、ちょっとなじめなかったような感想もいただいてしまいました。まあ、次回はもう少し聴き慣れたものですから、またよろしく。
 その練習のさなかに、携帯メールが届きました。例によって、演奏会のDVDやCDが出来上がって、もう自宅に届いている、という連絡でした。これは、すぐ帰って見てみたかったので、本当はもう少し残っていなければいけなかったものはパスです。おかげで、バルトークはしっかり全曲見ることが出来ました。今考えてみると、よくあんな曲が出来たな、という気がしませんか?
 公式サイトでも、とりあえず演奏会のページはアップしてあります。少しサイトのリンクをいじったので、ちょっと見づらくなっているかもしれませんが、慣れてください。というか、明らかなリンクミスがありますので、しばらくはご勘弁を。いつものようにリハーサルや打ち上げの様子もいずれはアップしますので、お待ちくださいね。とりあえず、とてもおいしかった打ち上げ会場の料理をご紹介。

 これは一体何かな、と思ったら、ミニトマトを揚げたものだったのですね。噛むと、口の中に暖かいトマトの果汁が広がって、とても美味でした。このお店自体も、同じフロアにジオラマ風のレイアウトがしてあって、なんか楽しい感じでした。

 もちろん、ここには初めて来たから、そんなことを言っているのですが、実はこの建物自体には、かつてはしょっちゅう来ていました。もともとは「Laox」として、ビル全体が家電のお店だったのですね。ちょうど秋葉原のヨドバシみたいに(あれほど広くはありませんが)フロアごとにジャンルが違っていて、確か地下には楽器もありましたね。そこが撤退して、跡地が今みたいな飲食店が集まったものになったのですね。
 萩ホールからここに来るには、みんなそれぞれ車に分乗したりしていたのですが、私もどうせ飲まない(飲めない)ので、車で来て、久しぶりにビルの駐車場に入れてみることにしました。入口が少し変わっていたので、一瞬焦ってしまいましたが、そこを入ると昔と同じ、まるでジェットコースターのような螺旋通路が待っていました。もう十年以上この駐車場には来てませんでしたが、エレベーターなんかは同じようにありましたね。
 次の日は朝早くから用事があったので、一次会で帰ろうと思い、お店の人に駐車券を見せて、割引が受けられないか聞いてみました。そうしたら、そのお姉さんからは、予想もしなかったような答えが返ってきました。「ここはお酒を出す店なので、割引はできないんですよ」。まあ、済まなさそうにしているので、何も突っ込まないでいましたし、そもそも1時間100円ですから別に割り引きなんかなくてもいいのですが、この論理はなんだかおかしいと思いませんか?確かに、それが飲酒運転をさせない気持ちの現れなのはよくわかります。でも、それだったら「割引」を断る前に「車を出す」ことを禁じる必要があるのではないでしょうかね。私のように、飲まないから車で来た人にまで割引を許さないというのは、絶対間違っています。
aventure number : 1613 date : 2010/11/8


今日の禁断 終戦

 このサイトや、ニューフィルの公式サイトにはメールフォームが設置してあって、「MAIL」というようなボタンをクリックするとそこが開くようになっています。これは、サイトへの通信ツールとして、私のメールアドレスにメールとして届くようになっています。その「件名」を、それぞれサイトの名前にしてありますので、もしそのメールが着いた時には、それがサイト経由で届いたメールであることが分かるのですね。
 ゆうべのことです。家へ帰ってメールを開くと、「仙台ニューフィル」という件名のメールが届いていました。それで、ニューフィルのサイトのメールフォームを使って書かれたものだと分かります。メールソフトはプレビューが開かないように設定してありますから、アドレスしか分かりませんが、それを見るとなんだか「youtube」みたいな文字列が見えますよ。これは、もしかしたら、今話題のユーチューブからのメールなのでしょうか。それがニューフィルのサイトから届いたということは、なにかニューフィルに関係した映像が「流出」したのかもしれませんね。団員の○○さんと△△さんが、細横丁のドンキの裏手あたりを手をつないで歩いているところを盗撮された、とかね。これはえらいことですよ。団内恋愛はご法度ですからね(まさか)。
 恐る恐るメールを開いてみると、それはかなり長文のものでした。いや、なんのことはない、「ユーチューブ・シンフォニー・オーケストラ」というもののご案内だったのですよ。「事件」には関係なくて、一安心です。おそらく、全国のアマオケのサイトに、同じものを送ってきたのでしょうね。「サイトや掲示板でご案内ください」とあったので、そのまま公式掲示板に転載してありますから、詳細はそちらをご覧ください。団員以外は見れませんのであしからず。
 これは、ユーチューブに投稿した映像によってオーディションを行い、団員を集めてオーケストラを作ろうというプロジェクトなのだそうです。これが2回目。昨年行われた第1回では、世界中からメンバーが集まって、マイケル・ティスソン・トーマスの指揮でカーネギーホールでのコンサートを開催したのだそうですね。でも、96人のメンバー中、日本人はたった3人、そのうち、アマチュアはオーボエの人1人だけというのですから、いくらアマオケに案内が来たからと言って、これはかなり狭き門ですね。今回は、来年の3月に、同じ指揮者でシドニーのオペラハウスですって。もちろん、メンバーに選ばれれば、旅費や宿泊費はタダになります。それは無理でも、ある程度のところまで行けばベルリンフィルのライブ配信が24時間見られるチケットがもらえるそうですから、ダメモトで受けてみたら?
 もっと確実に手に入りそうなチケットが、こちらのコンサートです。

 一昨年お亡くなりになった作曲家、本間雅夫さんの作品を集めたコンサート、仙台フィルの伝田さん、佐々木さん、原田さんなどが出演しますよ。もしかしたらチケットが回ってくるかもしれないので、ご希望の方は今週中に私まで。というか、実は私もここに合唱で出演します。そこで、本間さんの「遺作」となった未完のピースを歌うのですよ。この間練習しましたが、本当に、最後の音符がよわよわしく鉛筆で書かれている楽譜でした。音の高さも長さも分からないほどの筆致ですが、「たぶん、この音だろう」と想像して歌っています。
aventure number : 1614 date : 2010/11/10


今日の禁断 銭湯

 最近、市の北部に新しい道路が開通しました。旧4号線の台原交差点のもう一つ北側の丁字路になっているところが始点、そこから、旭ヶ丘を経由して鶴ヶ谷入口まで、片側2車線のりっぱな道路が続いているのです。一部はもうだいぶ前に開通、途中で立体交差しているところから旭ヶ丘の市民センターへ向かう道に降りられて、そこは練習に行くときにいつも使っているルートでした。
 全線開通してすぐに一度通ってみたのですが、その時にはただ山を切り開いただけの道で、そんなに使えるような道路ではないような気がしていました。そもそも、そこを通る車がほとんどいないんですからね。しかし、職場の社長が、最近仙台港のそばの葬祭会館に行ったときに、ここを使ったらとても便利、時間も少なくて済んだという話をしていたのを聞いて、それだったら、と、この間のアクセルホールでの指揮者練習の時に使ってみたら、確かに早く着くことが出来ました。それと、その途中に合唱でよく使う幸町の市民センターがあって、そこへ行くにも、今までの台原や小松島を通るチマチマした道よりも、はるかに早いことが分かりました。なんせ、車が少ないので、平均時速80kmぐらいで走れるものですから。ですから、今ではこの道は幸町方面に行く時には必ず使うようになっています。
 そのあたりの、升江交差点には、昔日本たばこの工場だったところに、ショッピングセンターが出来ています。その中には電機屋とか本屋があるのですが、その本屋さんが、なかなか大きくて、すっかりお気に入りになってしまいました。なんせ、旭ヶ丘まで15分ぐらいで行ってしまいますから、最近はニューフィルの練習前にちょこっと寄ってくる、なんてこともよくあります。

 その本屋さんのマンガコーナーに、大々的にディスプレイされていたのが、今評判の「テルマエ・ロマエ」というマンガでした。ネットで第1話だけ読めるようになっていたので読んでみたら、なかなか斬新なアイディアでしっかり笑えたので、この際全巻(といっても、2冊だけですが)買って読んでみようと思いました。なにしろ、舞台が古代ローマというのですから、壮大です。そのあたりの歴史的なリサーチがしっかりしていて、すごいな、と思ったのですが、書いているのは女性だったのには、ちょっと驚きました。絵の感じがかなり男性的だったものですからね。いろいろ調べてみると、作者はずっと外国で生活をしていて、今はなんとシカゴに住んでいるのだそうですよ。ということは、原稿はメールで送っているのでしょうか。なんせ、ちょっと前まで水木しげるのドラマを見ていましたから、マンガ家というのは原稿は編集者が自宅にやってきて受け取って行くものだ、というイメージがあるもので、こんなグローバルなことになっているのに、ちょっと驚いてしまいました。
 でも、予想していたことですが、そのアイディアはそう何回も使えるものではなかったのですね。回を追うごとに、同じことの繰り返しがちょっとつまらなくなってしまってきました。それを補うつもりだったのでしょうか、ストーリーの方がどんどん細かくなっていって、ちょっとついていけないようになっていきます。一番困ったのは、キャラクターの書きわけがあまり上手ではないので、それこそ「のだめ」みたいに「この人、だれだっけ」状態になってしまうこと。
 そして、なんと言っても、一番の違和感が作品のタイトルです。これはローマ時代の公用語、ラテン語で「THERMAE ROMAE」なのですが、この「AE」は、我々合唱関係者だと、まず「エ」と発音したくなるのですよ。DIES IRAE=ディエス・イ、REQUIEM AETERNAM=レクイエム・テルナムでしょう?ですから、このタイトルはどうしても「テルメ・ローメ」と読みたくなってしまうのですね。本当は、あちらの方が「古典的」な読み方で正しいのでしょうがね。
aventure number : 1615 date : 2010/11/12


今日の禁断 アラスカ

 このところ、週末というとニューフィルやら合唱やらの練習が入って、なにかと忙しいことが多かったのですが、きのうと今日は、いつになくゆっくりと過ごせる休日でした。というのも、この2日間は愚妻の合唱団が来週のコンクール全国大会を控えての合宿だったので、その間私は一人で過ごすことが出来たからです。とは言っても、「合宿」とは名ばかり、愚妻はあんな寒くて汚いところには泊まれないと、きのうの夜は自宅に帰って来ていたものですから、なんのことはない、長い練習を2日連続でやっていただけのことなのですがね。もちろん、練習場への送り迎えは、そう、私の役目ですから、朝送って行って夜は連れて帰る、ということを延々と(いや、2日だけですが)繰り返すことになるのです。
 そんなわけで、朝送って行ったあとは、まるまる私だけの時間がとれた、ということになります。それが2日も。そんな時には、今までたまっていた仕事を片づけるに限ります。と、いろいろ予定はあったのですが、いざヒマになってみるとなかなか進まないものなのですね。そうなのですよ。人は、なにかに追われていない限り、なかなか仕事をやろうとはしないものなのですよ。
 それでも、出来たものもありました。まず、この前の「第9」の初練習の後に行われた懇談会の議事録の作成です。定期演奏会が終わった直後に毎回行っているものですが、それをM-10で録音しておいたものからテキストを起こす、という作業です。各パートの代表者が、それぞれしゃべっていたことを文章に直すことになるのですが、これが結構忍耐のいる作業なのですね。しゃべっていることをそのまま書くのではなく、レポートとして読みやすい形に直しながら書いていかなければなりません。ほんと、こういう時に話している内容というのは、別に原稿を読み上げているわけではないので、「文章」としてはかなりいい加減なものになっていますから、それを逐一補正していかなければなりません。その、最もひどいものが、私の発言でした。しゃべっている間も、実はこれは文章にしたらかなりひどいものになるな、という感触はあったのですよ。一つのことをしゃべっている最中に、次のことが頭に浮かんで、前の話が終わっていないのにそれをしゃべり始めるものですから、そこで見事に脈絡のないものになってしまっていましたね。自分だけ分かっていて、ほかの人には決して通じないという、悪い演説の見本のようなものであることが、こんな文字起こしを実際にやってみると、よくわかります。
 やろうと思っていて出来なかったのは、ニューフィルの公式サイトの手直しです。いや、その前に定期演奏会のページをもっと詳しく作らなければいけなかったのですが、どちらも手つかずで終わってしまいました。

 そんなことになってしまったのは、もちろんすぐやらなければいけないという切迫感がなかったせいでもあるのですが、その他にたまっていたドラマや映画のビデオを見てしまったからです。「コールド・ケース」などは、もう10話ぐらいたまってしまったのですが、とりあえず後回し。でも、「あなたは私のムコになる」は、おかげさまで見ることが出来ました。これは、もう、サンドラ・ブロックが偽装結婚を告げる時のライアン・レイノルズとのやり取りに、すべてのおかしさが凝縮していて、久しぶりに大笑いすることが出来ました。やはり、こんな、何の屈託もなく楽しめる映画の方が、大げさなテーマを持ったものよりも、ずっといいですね。
aventure number : 1616 date : 2010/11/14


今日の禁断 青年文化センター

 ニューフィルの練習は、毎週火曜日に旭ヶ丘の市民センターで行っています。もちろん、今日もそこでやってきたところです。この時間、この場所というのは、私がニューフィルに入った20何年前からずっと変わっていません。いや、時間は変わったでしょうか。今は7時音出しになっていますが、かつては6時半から始まっていました。段々定時に集まれる人が少なくなったので、とうとうスタート時間を遅らしたのですね。会場の方は、なにしろこの建物が出来た時からずっと使っているそうですから、もはや「主」のようなものですね。
 ただ、いくら昔から使っているからといって、こっちが毎週火曜日に使いたいと思っても、ほかにも使いたい団体がいた場合には、必ずしもうちが優先されるわけではありませんでした。ですから、今のようにネットで会場の予約をおこなうようになる前には、申し込みの日の朝一番に会場に行って、そこで抽選をして当たったらここが使える、ということを毎月やっていたようです。係の人がどうしても行けない時もあって、代わりに私が頼まれていったこともありましたね。さいわい、抽選などをしなくても、どの曜日のどの時間にはどの団体が使うという暗黙の了解のようなものがあったのでしょう、この火曜日の夜の時間帯がとれなかったことはまずなかったような気がします。
 それが、ある時からネットによって機械的に抽選を行う、というシステムが導入された時には、かなりの危機感を抱いたものです。今までのような「暗黙の了解」が全く通じなくなって、今まで使っていなかった団体と競争になったりしたら、うちで使えないような事態も起こりうるのではないか、という懸念です。しかし、ふたを開けてみれば、結局エントリーの時点でずっと使っていた人がいるのを見て一見のところは辞退するような動きが働いたのか、心配するようなことはほとんどありませんでした。まあ、それでも数回はとれないこともありましたが、それは仕方のないこととして、日にちをずらすとか、ほかの会場を探すとかして対応してきましたね。
 この予約システムは、2ヵ月半前からエントリー受け付けて、2か月前に抽選結果を発表するようになっています。ですから、ちょうど今は来年の2月の会場のエントリーが始まったところです。ところが、係の人がそれを行おうとしたら、なんと、火曜日の夜の時間帯が、まだ抽選も何も行われていないというのに、すでにふさがってしまっていた、というのです。話を聞いてみると、なんでも、同じ火曜日にほかの会場を使っていた団体が、その会場が2月には使えなくなったのか、こちらの会場を使おうとして、こんなことになってしまったそうなのです。つまり、その団体というのは仙台市の管轄下にある団体なものですから、そんな風に抽選前に手をまわして押さえてしまうことが出来たのだ、と。
 これって、ひどいことだと思いませんか。市民センターというのは、文字通り市民が使うための施設のはずです。そこを使う権利は市民に平等に与えられているはず、もし仮に別のだれかが同じ時間に使いたいということになったら、そこは平等に抽選などの方法でどちらが使うのか決める、というのが、正しい使い方のはずです。そんなルールを破って、仙台市の施設だから、仙台市が優先的に使うことが出来ると考えているとしたら、これは市民センターのあり方を履き違えた、とんでもない勘違いなのではないでしょうか。
 実は、私もだいぶ前に、さる催しもののためにどうしても使いたい場所があったので、申し込みの朝早く行ったら、すでに仙台市によって押さえられていた、という苦い経験を持っています。そんな体質は、何年たっても決して変わることはなかったのですね。こんな恥ずかしいことが横行しているのに、「楽都」とか言っていることこそ、極めつけの勘違いです。
aventure number : 1617 date : 2010/11/16


今日の禁断 JAO

 この間のニューフィルの練習の時、次の定期の曲目のパート譜が配られました。今はまだ「第9」にかかりきりですが、それが終わるとすぐその練習が始まりますから、きちんと個人練習をやっておけ、というわけです。フルートパートでも誰がどの曲のどのパートを吹くかというのはすでに決めてありますから、自分のパートだけをさらっておけばいいことになります。私の場合は、いつ他の人の代わりを吹かなければなくなるか分からないので、一応すべてのパートに目を通しておきます。今回はメインのチャイコフスキーは降り番になってしまったので、逆に代吹きの機会が増えるかもしれませんしね。
 私の担当で回ってきたのが、ヴェルディの「シチリアの晩祷」序曲のピッコロです。正直、ピッコロに関してはいまだに苦手意識が取り除けないのですが、最近フルートの方でかなり安定したフォームが見つかってきたので、それをそのままピッコロに応用したら、今まで不安だったところが難なく吹けるようになっていました。そこで、このちょっと難しいパートに挑戦してみたくなりました(いや、本当はチャイコフスキーの4番のピッコロという、もっと難しいパートもあったのですが、ちょっとそこまでの勇気はありませんでしたね)。

 実際にやってみると、「きちんと出来たら、かっこいいだろなぁ」という感じ。ほんとにかっこよく吹くために、日々精進です。
 ところで、ニューフィル用に使うことが圧倒的に多い、職場のコピー機ですが、最近はそんな酷使がたたってかなりへたって来たように感じられていました。特に、解像度がなんだか最初のころより悪くなったような気がします。最近の「かいほうげん」を見てみると、人物の写真などは、モニターで確認したものとは似ても似つかないひどい顔になって印刷されているので、がっかりしてしまうこともたびたびでした。実は、今のコピー機(もちろん、ファックスやプリンターとしても使える複合機)は2代目(2台目)、最初のものは時間もかかるし画質も悪いし故障は多いしと、いいところはなにもなかったのですが、4年ほどして今の機械に替えたら、全く別物のようになっていたので、その間の技術の進歩に驚いていました。それも、もう6年使っているのですから、やはりかなり進歩しているだろうなあ、新しいの欲しいなあ、だけど、社長は「まだ使える」というだろうなあ、とずっと思っていたのです。なにしろ、最近ではで「かいほうげん」を印刷するときには、必ず途中で調子が悪くなってサービスの人を呼んでいたような状態ですからね。もう、修理することを前提にして、その時間をある程度見ながら作業を進める、という不健康な状態、これは早く解消したかったですしね。
 そんな私の心を見透かしたように、メーカーの営業がやってきました。今まで、それとなく「そろそろ新しいのは・・・」と言っていたのが、今日はなんだかものものしく資料をいっぱい持ってきて、新しい機械は性能もコストもずっと良くなっていると説明を始めました。ランニングコストは1割も少なくなっています。これはバカに出来ないな、とは思っても、本体はかなり高価だからなあ。そこで、彼が持ってきた見積もりを見て見ると、なんと、通常の半額以下の数字になっているではありませんか。なんでも、拡販のキャンペーン中なので、特別に安くできる、というのですよ。これには気持ちが動かされました。ただ、今の印刷の能力をきちんと確かめなければならないので、この間の「かいほうげん」のファイルを渡して、印刷サンプルを持ってきてもらうことにして、その場はひとまず帰っていただきました。
 最初は、やはり「あと2、3年は・・・」と渋っていた社長も、結局この機会に新しい機械を買うことを承諾してくれたので、話は決まりです。年末には、本来の仕事の印刷が大量にありますしね。これで、ストレスのないところで仕事が出来そうです。
aventure number : 1618 date : 2010/11/18


今日の禁断 萩の月

 今週末は、合唱コンクールの全国大会が兵庫県の西宮市で開催されます。私の場合はパリンカは東北大会では銀賞に終わってしまったのでそんな関西の都市などは全く無関係に生きていけるのですが、愚妻が入っているエピスは、順当に駒を進めていましたので、どうあってもその西宮にまで行かなければならなくなってしまいました。行くとなれば、当然旅費の安い飛行機を使うことになります。いや、ふだん飛行機などに乗ることなどまずないので、そんなことも初めて知ったのですが、飛行機の運賃というのは、ものによっては新幹線などよりはるかに安いのだそうですね。あ、さすがに、高速バスには負けるでしょうが。
 それで、私としては、当然のことながらはるばる空港まで車で愚妻を送って行くことになるのです。ただのアッシーくん(死語)もなんですから、この際、新しく出来たという屋外テラスでも見てくることにしましょうか。
 2時半の大阪行きに乗るために、空港には2時集合ということになっていました。いくら道が混んでいても、1時間半あれが楽々着くはずなのに、飛行機などには乗りなれない愚妻は「遅れたら置いていかれる」と、2時間前に出発させられます。案の定、家を出てちょうど1時間で空港には着いてしまいましたよ。一番乗りですね。待ち合わせ場所に愚妻を置いて、私は、さっそくこんな看板を目当てに、「テラス」へ向かいます。

 しかし、しばらくぶりに来た空港は、お土産やさんだらけでしたね。

 エスカレーターで3階に上がると、そこにゲートがあります。子供は無料ですが、大人は100円とられてしまいます。

 そこからさらにエレベーターで着いたとことが、空港の屋根の上のデッキ。木張りの床の上には飛行機の絵が書いてあります。お子様向けですね。

 すぐ下には、大阪行きでしょうか、飛行機が待機していました。その後ろには、滑走路に向かう札幌行きがいます。

 この札幌行きは、滑走路に着くなりものすごい音を立てて滑走、見事に飛んで行きました。

 まあ、こんなもんで100円、あとはしばらく飛び立つ飛行機もなさそうなので、下に降りてきました。待ち合わせ場所には、他の人たちも集まってきたようです。これから勝負に挑む、といったような切実な感じは全く見られず、観光旅行みたいな感じなのが、面白いですね。なんでも、今晩はみんなで神戸牛を食べるのだとか、まあ、リラックスして普段の力を存分に発揮してくださいね。別にシードなんてとらなくてもいいですから。
aventure number : 1619 date : 2010/11/20


今日の禁断 イズミティ

 だいぶ前にお知らせしたコンサートの本番でした。あ、こちらはパリンカの方です。本間雅夫さんの作品展、演奏するのは我々以外は在仙の「プロ」の音楽家ばかりです。もっとも、打楽器で出演されるAさんなんかは、かつてニューフィルの団員だったこともありますが、もちろん、「プロ」がアマオケの団員になってはいけないなんてことはありません。フルートでも、前にいましたしね。
 とにかく、そんな「普通の」コンサートですから、平日の夜に開かれるので、そのリハーサルが5時から始まるといっても、みんな他に仕事を持っている身ですので、なかなかその時間に集まれる人はいませんから、出番直前、8時からももう1度リハーサルが用意されていて、最悪そちらに間に合えばOKみたいな出演基準になっていました。私は早く帰ることは出来ますから、その最初のリハーサルに出るつもりだったのですが、きのうの練習の時にみんなの予定を確認していたら、なんだか、テナーで(今回演奏する曲は2声)ちゃんと集まれる人は私を入れて2.5人しかいないような感じでした。これはかなり難しい曲、きのうの練習でも、そもそも最初の音が合わなかったりして相当きちんと音をとっていないとそんな少人数で歌う時には自信が持てません。そもそも「0.5人」という人が全く当てにできない人ですから、もう完璧に自信をつけておかなければ、リハで恥をかいてしまいますからね。もう、きのうと今日は、寸暇を惜しんで特訓です。というか、どうせ集まらないのですから、そんな人と一緒のリハなんてバックレてしまおうか、と、本気で考えてしまいましたよ。
 確かに、リハが始まった時点では、予想通りのメンバーしかいませんでした。もう「0.5人」は無視して、自分のペースで歌うしかありません。それだけのものはしっかりと身についているはずですから。と、覚悟を決めたら、なんと、間際になってぞろぞろとテナーのメンバーがやってきたではありませんか。その中には、愚妻が行ったコンクールの全国大会に行っていたために、来ないと思っていた人までいましたよ。つまり、今回は宮城県から2つの団体が全国大会に行ったのですが、彼はそこでなんと第1位をとった団体に掛け持ちで所属していたのですよ。「日本一」のメンバーが加わったのですから、心強い限りです。ちなみに、もう一つの宮城代表は、○○位でした。いいじゃないですか。全国で宮城県が最初と最後の賞をそれぞれ獲得したんですからね。
 ステージでのリハが終わって楽屋に行くと、一番広い部屋が我々の控室になっていました。机の上にはお菓子なども用意されていて、スタッフの暖かい心づかいが感じられます。ステージ以外でもリハーサル室でもリハが出来て、万全の状態で本番に臨めましたしね。まあ、中にはさっきの「0.5人」のように、隣で歌っている人から、「他の人に遅れないように歌いなさい」と注意を受けている人もいましたがね。そう、こういう人はまず自覚が必要です。
 しかし、そのあと、並び方が本番向けにいろいろ変わって、私のすぐ後ろにその人が来ましたが、なんと、今度は彼はことごとく「飛び出す」ようになっていましたね。先ほどの注意が、最悪の結果を招いたわけです。なんという。
 そんな「妨害」にもめげず、私はいつになく集中して歌うことが出来たような気がします。正直、きのうまでの状態では本番がどうなるのか不安でしょうがなかったのですが、どうしてどうして、リハを重ねるごとに密度が増していって、本番はしっかり形のあるものが出来上がっていたのではないでしょうか。一人を除いたメンバー全員が、心を一つにして作り上げた合唱、そんなものを久しぶりに味わったような気がして、とても幸せになれました。
aventure number : 1620 date : 2010/11/22

10/11/24-12/31