1441(09/12/4)-1460(10/1/9)

今日の禁断 ボーノマンマ

 最近新聞などに「餃子の王将」が東北地方では初めて仙台に出店する、というニュースが出ていましたね。関西地方で多くのチェーン店を展開している中華のお店、その評判はかねがね聞いていましたから、これは楽しみなことだ、と思っていました。実際に出来るところは、一番丁の三越の向かいあたり、昔は「スタバ」があった建物です。あのおしゃれなコーヒー屋さんが中華の食堂、というのはなんだか違和感がありませんか?「餃子の王将」のサイトにあった、これが完成予想図です。

 これが出来るのは12月25日なのだそうです。そんな年末の慌ただしい、それこそクリスマスやら光のページェントやらで最高に混雑しているスポットに話題のお店が開店なんて、どんだけ混み合うことでしょう。待ち時間2時間とか。
 ところが、実はもう「王将」という名前の中華食堂はオープンしていたのですよ。「1号店」の前にオープンしているなんて、いったい、と思うでしょうが、確かにあるのです。なんたって、実際にこの間そこに行って食べてきたんですからね。

 このお店があるのは、南吉成のショッピングセンターの中。K子さんの会社のすぐ前ですね。この建物は以前はスタバではなく焼き肉屋さんでした。もっともその前はイタリアン、いや、そもそも最初に出来たときにはアジア料理だったような。そんな、しょっちゅう中身がかわっているお店って、よくありますよね。で、最近前の焼き肉屋さんがなくなって、次になにが出来るのかと思っていたら、これが出来た、というわけです。
 でも、なんだか「大阪」という、余計なものが付いてませんか?普通「王将」といったら、そんな地名なんか付かなかったような。だいたい、名前の中にこういうこういう「地名」が入っているものというのは、ちょっと胡散臭いのが多いような気がしませんか。「東京ビートルズ」みたいにね。「東京エレクトロンホール」なんてのも、ちょっと。
 確かに、この「大阪王将」というのは、「王将餃子」とは全く別の会社だというのは、サイトを見れば簡単に分かります。さかのぼれば同じルーツなのでしょうが、のれん分けの段階で何らかのトラブルがあったようですね。
 食べに行ったのは、オープニングの日です。厨房にも店内にも、応援の店員が混ざってごった返していましたね。なんせオープニングですから、店員さんも不慣れな人が多いみたいで、品物を間違えたり、テーブルにタレがなかったりと、いろいろトラブってました。そこで注文するときに「餃子を下さい」というと、店員さんは「はい、元祖焼き餃子ですね」と、必ず「元祖」を入れて応対していたのが印象的、「こちらが元祖」という気合いが入っていましたね。
 でも、そんなに張り切るほどのおいしい餃子ではありませんでしたし、シューマイなどはかなりお粗末、「本家」の方の「王将」は、果たしてどうなのでしょうか。
aventure number : 1441 date : 2009/12/4


今日の禁断 トッカータ


 仙台には、素晴らしい合唱団がいっぱいあります。ついこの間も、合唱コンクールの全国大会で、仙台市の団体が2つも「金賞」を取ってしまうというとんでもないことがあったばかりですからね。いやいや、全国にこそ行けなくても、東北大会までは何度も進んでいるという団体も数知れず、それらの団は、合唱団としてのレベルは決してその2団体にひけをとるものではありません。審査員の好みなどがもろに反映されるのがコンクールのようですから、「全国進出」などというのは、ほんの紙一重の差なのですよ。審査員受けはしないけれど、聴くものを引きつける音楽を作ることにかけては、そちらの方がより長けている、と思うことさえありますからね。
 そんな大好きな合唱団が、「エピス」というところなのですが、そこのメンバーが中心になった20人ほどのアンサンブル、「Chamber Choir Clinics仙台」のコンサートがありました。「クリネックス」じゃないですよ。
 会場は市内の教会、祭壇の向かい側のバルコニーには、こんな立派なオルガンがありました。

 コンサートの前半は、オルガンのソロです。この教会は天井が高く、さぞや残響が多いだろうと思ったのですが、それほどではなくちょっとオルガンには物足りない感じでした。しかし、その分個々のストップの音色が明瞭に聞こえてきて、録音では決して味わえない「生」の音に酔いしれました。ただ、ペダルの調律がイマイチだったのか、なにか音が濁りがちだったのが残念。
 そして、合唱です。最初はパレストリーナの二重合唱。前の方に座ったものですから左右いっぱいに広がった合唱にまるで囲まれるような素晴らしい音場が味わえます。声も余分なビブラートが全くない若々しいものですし、ピッチも正確、とてもクリアなハーモニーが響き渡ります。
 曲によっては女声だけ(とは言っても、アルトパートには男声も混じります)とか、指揮者の早川さん自身も加わってのダブル・カルテットなど、さまざまな形態を取りつつ、ルネサンスのポリフォニーを聴かせてくれます。早川さんの作る音楽は、軽快なテンポを取って、そんな何世紀も前に作られた宗教曲に現代的な息吹きをあたえてくれるものでした。もしかしたら、それはコンクールの審査員のような人にとってはあまり好ましいとは思われないようなアプローチなのかもしれませんが、これほど聴いていて楽しめるものはありません。そう、早川さんの音楽には、いつでも「楽しさ」がきっちり感じられるのですよ。
 休憩後には、もっと時代が現代に近づいたものも演奏されました。そこでは、大好きなブルックナーのモテットが2曲、「Ave Maria」(7声)と「Os justi」が演奏されました。これが絶品。なんと言っても、ブルックナーならではのダイナミックレンジが、とてもこんな人数とは思えないほどの広さで実現されていたのですからね。このピュアさと力強さの兼ね合いは見事なもの、思わずイギリスの団体「Polyphony」を連想してしまいましたよ。
 最後の曲が、アレグリの「Miserere」。サブコーラスが、オルガンのあるバルコニーに移って、まるで作られた当時のようなレスポンスを聴かせてくれたのが素敵でした。そんなコンサートの構成も見事でしたし、合間の早川さん自身の軽妙なMCも楽しめて、とても充実したひとときを味わうことが出来ました。なんせ、休憩時間には別室でお菓子や飲み物まで振る舞われたのですからね。
aventure number : 1442 date : 2009/12/5


今日の禁断 楽楽楽

 もう、「角田第九」の本番まで1週間を切ってしまいました。いくら毎年やっているものとは言っても、なんたってあの大曲(「おおまがり」ではありません)ですからね。いくらでも落とし穴があるので、絶対に手を抜くことは出来ない、という恐ろしい曲です。さいわい、今の私の楽器のコンディションは最高、かなり細かいニュアンスも楽に出せるようになっていますから、そんなにしゃかりきにならなくても、力を抜いて演奏することが出来ています。本番でもこんなに楽に出来ればいいな、と思ってはいるのですが、どうなることでしょう。
 「第九」だけではなく、このところニューフィル関係の差し迫った仕事が目白押し、一つは「かいほうげん」ですね。そう思っている人はあまりいないかもしれないのですが、これはれっきとした団内の情報誌ですから、新しい情報をなによりも早く伝える、というのがもっとも大事な役割になってくるわけです。その他の読み物はまあ付け足しですから、本当はどうでもいいものだったのが、いつの間にか大きな顔をしてのさばってきていますがね。いや、その最新情報の来年秋の定期のスケジュールは、色々予定もあることなので早く載せなければ、と焦っていたのが、やっと他の記事も集まって出せることになりました。まずは、定期演奏会の写真と、そのあとの懇談会の議事録がメイン。打ち上げのビデオにチラッと映っていましたが、あの時だれかが持ち込んだ末廣さんの大昔の写真が載っているレコード、などというものも入っています。そして、本当は夏のJAOのレポートが届いていれば良かったのですが、とても間に合いそうになかったので、例によって私の記事で穴埋めです。
 それと並行してやっていたのが、来年の秋の定期演奏会の選曲のための資料作りです。半年前にも同じようなことを書きましたが、要するに、各パートでメンバーの希望を吸い上げたものをまとめて、それに演奏時間やら楽器編成などのデータを加えて一覧表を作る、という仕事です。これが2度目の仕事となりますから、もうひな形は出来上がっていて、作業自体は非常に簡単になっています。ただ、問題はデータの収集。締め切りが土曜日だというのに、その前に出してくれたのは1パートだけ、あとは揃いも揃ってその土曜日の夜中に、まるで示し合わせてように送ってくるのですからね。
 楽器編成は、有名なサイトがあって、まず普通のオケが演奏するような曲は網羅されていますから、それを参考にすればOKのはずなのですが、なぜか今回はここに載っていない曲が2曲も挙がってきましたよ。というか、実はそれほどマニアックではないのですが、なぜかそのサイトにはなかったと。とは言っても、こんなものは、出版社のサイトに行けば一発で分かります。これで、今回も完璧なリストが出来上がりましたよ。
 本当は、「かいほうげん」を全部作ってしまいたかったのですが、今日のところは印刷して少し折ったところで中断です。知り合いの娘さんのピアノリサイタルがあるので、はるばる長町まで行かなければなりません。東京と同じプログラムのそのリサイタル、よく知られている曲を、とことんストイックに仕上げた、という感じ、とても楽しめました。しかし、ベートーヴェンの「月光」を聴いたなんて、何十年ぶりのことでしょう。
aventure number : 1443 date : 2009/12/7


今日の禁断 バトン

 きのうは「角田第九」本番前の最後の練習でした。指揮者の寿一さんは、さらに細かいところに仕上げをかけていきます。いわく「プラモデルの外観は出来ているが、あちこち『セメダイン』がはみ出しているので、そこを紙ヤスリできれいにしていきましょう」。模型に縁のない人には、わけの分からない例えかも。石粉粘度(せっぷんねんど)などを扱っている人だったら、分かるでしょう?
 練習の最後に、「政治の話はしないことにしているのですが」という前置きで、今度の「事業仕分け」によって予算が削減された芸術関係の事業についての「メールのお願い」をお話になりました。メールが「署名」としての有効性を持つのだそうです。確かに、このまま行くと弱小オケや地方オケは軒並み経営不振に陥ってつぶれてしまうかもしれませんね。その「お願い」を下に貼り付けましたので、ぜひご協力をお願いします。もしよろしかったら、メールを出すだけでなく、これをご自身のブログに貼り付けるとか、関係している掲示板に貼り付けるなどのネットならではのご協力もよろしくお願いしたいと思います。

緊急のお願いです。

 事業仕分けにおいて文化関連予算がバッサリ切られました。特に、子供たちを対象とする『本物の舞台芸術体験事業』が廃止、日本芸術文化振興会への交付金が圧倒的減額、とされたことには強い危機感を持っております。
 『本物の舞台芸術体験事業』は音楽のみならず、演劇、伝統芸能などの公演を、学校に出向いてワークショップを行い、生徒の参加を含めて体験させるという、大変意義深い事業です。
 天下りによって私たちの税金が巨額の報酬や退職金になっている事業ならともかく子供たちの感性を豊かにし、将来の日本を担う人材を幅広く育てよう、日本の文化活動を底支えしよう、という事業にまで、費用対効果の理屈一辺倒で切り込んだ今回の非常識な結論にたいして、ぜひ、事業廃止に反対する意見のメールを送っていただきたくお願い申し上げます。

 文化庁(文部科学省)の意見募集は期限が「12月15日」となっておりますので、ぜひ期限内にお願いいたします。その際、下記の要領でお願いいたします。

◇◇◇◇◇

文部科学省宛てにメールを2通出してください。

1通め
 件名:事業番号「4」事業名「文化関係1−独立行政法人日本芸術文化振興会」
 内容:『芸術創造活動特別推進事業助成金の削減・廃止に反対します。』
という一文を入れて構成してください。この一文だけでも構いません。

2通め
 件名:事業番号「5」事業名「文化関係2―芸術家の国際交流(学校への芸術家派遣)」
 内容:『本物の舞台芸術体験事業の廃止に反対します。』
という一文を入れて構成してください。この一文だけでも構いません。

 二通とも宛て先は下記です。
  アドレス:nak-got@mext.go.jp 担当官:中川正春文部科学副大臣 後藤斎文部科学大臣政務官

《注意点》
・様式は自由ですが、必ず「件名(タイトル)」に事業番号、事業名を記入して下さい。
・期限が12月15日までです。
・署名の扱いなので住所、氏名を入れて下さい。

 以上です。同じような扱いを受けている「科学」や「スポーツ」とは違って、「芸術」というのはなかなかこういうことには馴染みません。現代社会でも芸術は未だに「お金持ちの道楽」という考えは根強いものがあります。新政権にそれを払拭するだけの度量があるのか、この署名は、そんなことをあぶり出すものになるのかもしれませんね。
aventure number : 1444 date : 2009/12/9


今日の禁断 革ジャン

 前回、「メールをお願いします」と書いたところ、さっそく小澤征爾さんが「陳情」に行ってくれたそうですね。いや、うちのサイトと小澤さんの行動とは全く何の関係もないはずですが。
 しかし、テレビで報道された部分だけを見ていると、小澤さんはいったいなにを「陳情」に行ったのか、よく分かりませんね。削減されそうな予算を復活してくれ、という訴えをしに行ったのだ、と普通は考えそうですが、「国立劇場には音楽のことを知らない職員がいる」みたいな、なんだか見当外れな要求を出したに過ぎないようにしか見えないのですが、本当はどうだったのでしょう。
 でも、そもそも彼にはこんなことは似合わない、と考えるのは、やはり基本的に芸術と政治は相容れないものなのだからかもしれません。いや、それ以上に彼の「前科」を考えると、とてもこんなことを任せるわけにはいかないと思ってしまうからなのかも。
 その「前科」とは、30年以上前の話です。ニューフィルの中でもその頃にはまだ生まれていなかった人がいる、というぐらいの大昔ですね。その頃、「フジテレビ」という放送局は、社内にオーケストラを持っていました。例えばNHKがN響の演奏会を番組として放送していたように、フジテレビもその「日本フィルハーモニー交響楽団」というオーケストラを使って「日フィルコンサート」という、確か日曜日の朝の定時の番組を持っていました。ちょっと今では信じられませんね。あのフジテレビがクラシックのオーケストラを持って、クラシックの番組を流していたなんて。
 おそらく、あのテレビ局がオーケストラを持つことは、当時でも無理な話だったのでしょう。フジテレビは小澤征爾を指揮者に迎えて日本屈指のオーケストラに成長した日本フィルの団員を、全員解雇してしまったのです。そんな危機に際して、小澤さんが取った行動はなんとも突拍子もないものでした。こともあろうに、天皇陛下(昭和天皇)に「直訴」したのですよ。確か、何かの展覧会かなにかに訪れていた天皇を目ざとく見つけた小澤さんは、やおら陛下のそばに行って、「なんとか日本フィルが解散しないで済むようにして下さい」とお願いしたというのですね。日本で一番偉い人にお願いすれば、何とかなるのでは、という思考パターンがなんとも素朴ですね。
 これに対して、天皇は「あっ、そう」と答えたのだ、というのがこの話のオチらしいのですが、なぜそれが「オチ」になるのかなんて、私にも分かりません。
 結局「日本フィル」は、その後「日本フィル」と「新日本フィル」という2つの団体に分裂して、結果的にはオーケストラはなくならずかえって数が増えた、というあたりが、なんとも不思議な結末です。もちろん、そこには天皇の力が働いたなどということはなく、両方とも必死になってスポンサーを探した結果なのでしょうがね。
 でも、実際はオーケストラほど経済効果の少ない団体もありません。歴史的に見ても、大昔は国王や貴族、ちょっと前までは大金持ちがスポンサーにならなければとてもやっていけないものでした。そういうところに国の予算を注ぎ込むのが本当に「正しい」ことなのか、そう簡単には答えは出せないのでは。というか、クラシックの存在意義を国の予算レベルで語ることの無意味さこそを知るべきなのでしょう。
aventure number : 1445 date : 2009/12/11


今日の禁断 のすり

 今年の「角田第九」は、いつもより1週間遅いスケジュールとなっていました。きのうが現地での合唱団と一緒のリハーサル、そして今日が本番です。去年は全乗りだったので写真は他の人に頼んでいましたが、今年は3人参加できたので、歌伴は降り番、写真を撮りまくります。さらに、リハーサルではあのM10を使って、「生録」もしてみました。いい音で録ってみて、本番での参考にしようというわけです。こちらは、セットしてつけっぱなしにしておけば良いのですから、楽なものです。
 きのうの帰り道には、実は愚妻の「お迎え」を頼まれていました。リハが7時半までなので、練習が終わる9時までには楽々仙台に帰ってこれる、というので引き受けたのですが、帰り道に街中を通ってみたらものすごい渋滞です。そう、きのうは「光のページェント」の初日だったのですよ。いつもの「第九」だともっと前でこの行事には引っかかりませんから全く年頭になかったのですが、ついうっかりしていました。ですから、練習会場に着いたのはもう時間ギリギリでしたよ。分かっていたら別の道を通っていたのに。
 家へ帰って、録音のプレイバック、さすがにいい音で入っていますし、私のフルートも良いところも悪いところもはっきり分かります。常々感じていたちょっと乱暴なフレーズの処理などがかなり耳障りなので、これは出来るだけ注意するように心を決めるのでした。
 そして、今日の本番です。なによりも録音を聴いてみんながやたらと走りまくっているのが分かっていましたから、努めてインテンポをキープするように努力、そのせいか、2楽章のスケルツォなどはかなり落ち着いて吹けましたね。まあ、そんなことの積み重ねで年々ニューフィルも、そして私自身も上達していくのでしょう。確かに、録音を聴いた限りでは煽り立てさえしなければかなりハイレベルの演奏に仕上がる片鱗のようなものが見えていましたからね。毎年、ホールいっぱいのお客さんが聴きにきているのですから、来年も頑張りましょう。

 なんだか、今年は運営のメンバーが替わったのだそうで、楽しみのお弁当もちょったいつもとは違っていました。

 きのうのは、サンドイッチに「おかず」が付くという、ユニークなもの、そのおかずの中にシューマイがあったのにはびっくりです。今日は、初登場の「お寿司」です。海苔巻きはかんぴょうと梅しその2種類、でも、ご飯がなんだか。
 我々の控室は、半分に仕切ってあって片方は合唱団の控室になっています。そこに、連絡用のコルクボードが置いてあったのですが、来週の岩沼第九(指揮は岩村さん)はともかく、愚妻の合唱団の、まだ印刷が出来たばかりでほとんど出回っていないはずのチラシがあったのにはびっくり。あの合唱団のメンバーが、この「角田」に加わっていたというのが、なんともミスマッチです(そんなことをいっては失礼ですが)。

 実は私も、今日は昨日の愚妻と同じ場所で合唱の練習がありました。今度は空いている道を走ったので楽々間に合いました。そこでは、来年のコンクールの課題曲、三善晃の作品を初見で歌う、という、とても刺激的なことをやっていました。こういうことがやりたかったから、私はこの合唱団に入ったのだと思います。いやぁ、楽しいのなんのって。「第九」でクタクタになったいたはずなのに、なんの疲労も感じませんでしたよ。
aventure number : 1446 date : 2009/12/13


今日の禁断 堤町

 先日の「事業仕分け」に関する署名メールのお願い、今日が締め切りですね。いったいどれほどのメールが担当部署に届いたのでしょう。一応、私がコピーした文面は、指揮者から届いたものだったのですが、あんな風にブログなどでもコピーして欲しいと書いたら、さっそく応じて下さったところもあって、ちょっと嬉しくなりました。
 それとは逆に、私に似たような文面のお願いのメールをよこされた方も結構いましたね。「禁断」とブログの両方に私の書き込みがあることを知っている人なら、こんなメールはよこさないはずですので、最近は見ていないのだ、ということが露骨に分かってしまい、私はちょっとがっかりしてしまうという逆効果しかないものになってしまいましたがね。一人の人などは、ご丁寧に全く同じものを2通もよこされました。こうなってくるとほとんどスパムメール扱いになってしまい、その人の人格までも疑いたくなってしまうほどですから、いくら一斉送信とはいっても注意は必要ですね。そうやって友達を失うこともあるかもしれませんからね(あ、この人は合唱関係ではありませんよ)。
 そんな、全く別の経路から届いたほとんど同じ文面を見ていると、これは一体誰が最初に作ったものなのか、と思ってしまいます。私は、てっきり指揮者が作った文面だと思ったのでブログに載せたのですが、どうもそうではないようですので、ちょっと気分が悪くなっているところです。趣旨はよく分かりますが、そんな出所のはっきりしないものをそのまま増殖させてしまっていたのは、正直気持ちのよいことではありません。
 そんなことは忘れて、来年4月の定期演奏会へ向けての初めての練習です。今回は私はメインの「エロイカ」は降り番、「イタリア奇想曲」の3番(+ピッコロ)と「仮面舞踏会」のトップが担当です。練習のスケジュールには「エロイカ」が毎回入りますから、前半か後半は休みという勤務体制になりますね。ですから今日みたいに前半に「エロイカ」の時は遅出をしていけばいいのですが、本吹きが急に休んだり遅れたりすることもあるので、一応定時には出勤しておきます。案の定、2番が少し遅刻したので、その間は代吹きです。
 「仮面舞踏会」は、今までやってきた「マラ9」や「第九」に比べたら、なんとも手応えのないものでした。指が難しいところが少しありますが、もう少しさらえば完全に吹けるはず、そうなるともうやることがなくなってしまうような気がします。フルートの出番があまりないところでは、結構味のあることをやっているようなのですが、だいたいはワイワイ騒いでそれで終わり、みたいな。最後の「ギャロップ」も、やっぱり実際に吹いてみると笑ってしまいますね。テーマに半音上の音をぶつけてコミカルな感じを出しているのでしょうが、吹いている方は間違っていることをやっているようで不安になります。唯一の楽しみ、フルートの自由なソロがあるのですが、なんと練習指揮者はそこを「振って」しまいましたよ。これだけはやめて欲しいもの、本番の指揮者は果たしてどのように「振る」のでしょうか。
 帰り道には、毎年趣向を変えてイルミネーションを飾っている駐車場があります。今年はなかなか暖かい感じで、眺めるとすさんだ心が和みます。
aventure number : 1447 date : 2009/12/15


今日の禁断 ディズニーランド

 仙台市の冬の風物詩、「光のページェント」、略して「ヒカペー」(いまいち馴染めない略語ではありますが)は今が盛り、テレビで空中から撮影した映像を流したりと、わざわざ出掛けなくてもそれなりに楽しめます。今年から、今までの白熱灯の中にLEDを混ぜてみたそうなのですが、そんな空撮を見る限りどれがLEDなのかは分からないほど、定禅寺通は暖かげなオレンジの光に埋め尽くされていましたね。
 でも、このイベントについて、ちょっと気になる「噂」を耳にしました。カップルで一緒に見に行くと、その2人は必ず別れる、というジンクスがあるのだそうですよ。こんなロマンチックなところに一緒に行ったら、もはや2人のラブラブモードは全開になって、親密さも益々増すのでは、と普通は考えたくなるものですが、実はそうではなかったのですね。でも、ある人に言わせれば、「一緒に行く人がいない寂しい人が流したデマ」なのだとか。どうもそちらの方が正解のような気がしますね。
 私の場合、今年はこれを見るためにわざわざ出掛けた、ということはありませんが、他の用事でたまたま車で通りかかった、という程度の接触はありました。他にだれかが乗っていたわけではないので、別れる心配もありません。もちろん、ページェントのど真ん中、定禅寺通の中なんかに行ったらものすごい渋滞で出てこれなくなってしまいますから、通ったのはその西の端、市民会館のあたりでした。
 ページェントとタイアップしているのか、ここには、いつも置いてある本物のSLにイルミネーションが施されています。まるで森のように大きな木が生い茂った暗がりの中に浮かび上がるSL、これはなかなか幻想的ですよ。

 今年は(前からあったのかもしれませんが)、そのまわりに動物(竜、でしょうか)をかたどったイルミネーションも登場して、こんなアベック(死語?)には格好のデートコースですね。でも、こういうのを見ると、さっきのジンクスが本当であって欲しいって、思いません?
 そういえば、最近地下鉄の駅で、ホームに柵を作る工事が進行中ですね。こんな風に、車両のドアの前にドアが開閉するような、あまり高くない柵です。

 東京の地下鉄で前に同じような工事をしているのを見てますから、やっと仙台も東京並みになったのだな、という気がします。でもこれ、発車直前に飛び乗るのはかなり勇気が要りそうですね。そんなあぶないことを防ぐ目的もあるのでしょうか。この写真は長町南駅のでしたが、この工事は南から始まって順次北の駅で行われる予定だそうです。この時期、乗降客が一番多くなる勾当台公園駅の工事は、もう終わっているのでしょうか。
aventure number : 1448 date : 2009/12/17


今日の禁断 イヤーブック


 今年も押し迫ってきましたが、月末も近くなると毎月購読している「レコード芸術」が発売になります。ふつうは20日なのですが、今月はその日が日曜日なので、今日19日が発売日になりました。愚妻がジャスコに買い物に行くというので、私もその中の本屋さんで「1月号」をゲット、愚妻が買い物している間に車の中で読んでいましょう。
 その中の「広告」まがいのグラビア記事で、ハタと目を見張らせられるものがありました。あの「ショルティのリング」がSACDになった、というのですよ。もちろん、これは録音史に永遠に残るであろう、ジョン・カルショーが制作したワーグナーの「リング」の全曲録音のことですね。なんせ、半世紀近く前の録音ですから、最初はLPで出たものです。それは、当然今までに何回かCDとなってリリースされていたのですが、なぜか最初聴いたLPが持っていた生々しさが決して伝わってくることのないものだったのです。それはやはりCDのスペックの限界だったのでしょうね。そのことは最近、実際に自分でLPをデジタル化してみて切実に感じるようになっていました。最低でも96kHz/24bitのPCMでないと、LPの持っている情報を充分に移し替えることは出来ないのですよ。CDの規格である44.1kHz/16bitでは、とてもそこまでのことは出来ません。ですから、現行の規格では、96kHz/24bitのPCMと同等のクオリティが得られるとされる圧縮なしのSACDでしか、「LP並み」の音を出すことは出来ないのです。
 要は、録音を行ったDECCAがSACDで「リング」を出してくれればそれは簡単に実現するのですが、なぜか、このレーベルを統括しているUNIVERSALは、SACDの生みの親であるにもかかわらずもはやこのフォーマットから完全に撤退してしまっているように見えます。したがって、「リング」のSACDが出るなどということは、永遠にかなわない夢だと思ってあきらめていました。しかし、その「夢」が突然かなうことになったではありませんか。なんでも、ハイエンド・オーディオブランドの「エソテリック」(これが「ティアック」のブランドだったことを、今回初めて知りました)が、DECCAのマスターテープにまでさかのぼってマスタリングを行った、というのですね。そういえば、以前秋葉原のヨドバシに行ったときに、そんなSACDを見かけたことを思い出しました。なんともすごいことをやってくれたものです。
 普通のレコード店では扱ってなく、一部のオーディオショップでしか手に入らない、というのも分かりましたが、「レコ芸」からは、それ以上の情報は得られませんでした。そこには価格すらも書いてありませんでしたし。まあ、家へ帰ってからゆっくりネットで調べてみようと、その時は思いました。
 それから行ったのが泉の「タピオ」です。ここにもやはり本屋さんがありますから、そこで、今度は「ステレオサウンド」を立ち読みです。オーディオメーカーの製品ですから、オーディオ誌だったら、もっと詳しい情報があるでしょうからね。確かに、お目当ての記事はありました。そこには、実際にマスタリングを行ったのは、あの杉本一家さんだとも書いてあります。いやぁ、杉本さんのマスタリングだったら間違いはありません。というか、こうなればなにがなんでも手に入れたくなってしまいます。見ると、「12月21日発売予定、限定1,000セット」とあるではありませんか。これを待ち望んでいた人はとても1,000人しかいないとは思えませんから、早く買わないとなくなってしまうかもしれません。いっそ、予約をして、確実に買えるようにしておいた方が良いのかも。
 さいわい、仙台には私が今使っているスピーカーを買った「のだや」という有名なオーディオショップがあります。ここだったら間違いなく扱っているでしょうから、予約も受け付けてくれるのでは、と、その場で「ステサン」の広告で番号を調べて電話をかけてみます。そうすると、電話口では「昨日入荷したところです」という返事でした。やはり、発売日の前にお店には届くのですね。これで一安心、すぐ買いに行こうと思ったら、「実は、2日前にメーカーから『完売した』との通知があって、今回入荷した8セットは、全て予約のお客さんのものになっています」ですって。なんでも1ヶ月前から予約を受け付けていたというのですね。なんということでしょう。普通のルートに乗っている商品だったらまずカバー出来るのですが、こちらにまでは手は回りませんでしたよ。私の「夢」ははかなく消えました。
 と思ったら、「社長が買った分がまだ未開封なので、それでよろしかったらお譲りしますが」と言ってきましたよ。もちろん、それでOKです。一足早い私自身へのクリスマス・プレゼント、明日になれば手に入るはずです。
aventure number : 1449 date : 2009/12/19


今日の禁断 毛沢東


 前後編合わせて4時間の長尺映画、「のだめカンタービレ 最終楽章」の、まず「前編」が公開されましたね。テレビでドラマの再放送をしたり、ミスドとのタイアップで大々的にプロモったりしていましたが、果たしてその出来は。その前に、「最終楽章」って、なんか居心地が悪くないですか?(本当は「いずくないすか?」と書きたかったのですが、それでは世界の人には通じません)というか、実際に音楽の現場で「最終楽章」という言葉が使われているのを経験したことは、私の場合なかったような気がします。普通は単に「終楽章」って言いますよね。出版業界とかドラマ業界では「最終回」というのを日常的に使っているので、それに「楽章」をくっつけて音楽業界っぽくしたのでしょうが、微妙にずれているというか。
 つまり、原作にしてもテレビドラマにしても、そんな「ずれ」がとても気になっていたものですから、やっぱりこのタイトルか、と思ってしまったわけです。いや、しっかり頑張ってはいるんですよ。さりげなくオタクっぽいネタを持ってきたりして(「バッソン」、やりましたね)。でも、力が入った分、どこかぎこちないんですよね。用語が。
 まあ、そんなことは言わないで、大画面での「のだめ」を楽しむことにしよう、と、「メンズデー」をねらって利府まで行ってきました。思った通り、平日ではガラガラでしたが、初日はどうだったのでしょう。
 まず、いきなりウィーンのムジークフェライン・ザールですよ。これはすごいですね。なんでもここで映画が撮影されたのは初めてのことなのだとか。ということは、ハンフリー・バートンがこのホールで撮りまくったバーンスタインとウィーン・フィルの映像は「映画」ではなかったのですね。あ、「記録映画」は除外とさせて頂いてるんですか。でも、演奏が終わるなりのスタンディング・オベーションというのが、やはり「ずれ」に感じられて仕方がありません。今では「ハレルヤ・コーラス」だって、誰も立ったりしないというのに。
 その他に出てきたホールが、あと2つ。どちらも由緒の正しい馬蹄形のオペラハウスと、ステージにオルガンがあるシューボックス。あとで調べたら、チェコと、スロヴァキアのホールなのだとか。ついでに、演奏していたのはブルノ・フィル、まあ、外国人が日本人と中国人との区別が付かないように、我々にはチェコ人もフランス人も同じ顔ですから、かまわないのでしょうね。なんたって、ルー・マルレ・オケの事務局員が日本人なんですからね。
 プロットは原作にほぼ忠実に従ったものでしょう。しかし、最後に上野樹里が見せたシリアスな演技には、ちょっとびっくりさせられました。あの目。これは、原作で最初に見せた「のだめ」のキャラクターからは、ずいぶん遠いところまで来てしまったな、という感じがしてなりません。もしかしたら、原作者はドラマで上野樹里が演じることになったため、逆に彼女に合わせてキャラクターの修正をしたのではないか、などと考えてしまいます。というか、この頃になると彼女の「のだめ語」自体に、やはり「ずれ」を感じてしまいます。それが実写の辛いところですね。他で演じている役から離れては見てもらえないという。
 ドラマとは違って、劇伴も含めて全てクラシック、というのはすごいですね。でも「第9」みたいに2小節ずつ細切れにカット、みたいなことをやられると、ちょっと腹が立ちます。ボロボロのボレロなどは、なかなかよくできていたサントラでしたがね。のだめが弾いた「トルコ行進曲」も、いかにも気まぐれで良い感じ、きっちりそれらしく誰かが弾いているのだと思っていたら、なんとその「誰か」はランランですって。彼にこんなお遊びが出来るなんて。
 黒木クンのオーディションの時に出たのが「主席奏者」というテロップ。やはりこのぐらい「ずれ」てくれないことには。
aventure number : 1450 date : 2009/12/21


今日の禁断 名古屋

 クリスマス一色の世の中ですが、それを盛り上げているのがクリスマスソングですね。古典的な「ジングルベル」や「ホワイト・クリスマス」を始めとして、さまざまなジャンルのこの時期にちなんだ曲が、どこへ行っても聞こえてきます。
 山下達郎の「クリスマス・イブ」も、そんな曲の一つ。FMなどでは、この時期1日1回は聞こえてくるのではないでしょうか。この曲が作られたのは1983年といいますから、もう四半世紀以上の歴史を持っているのですね。こうなるともはや「古典」の仲間入りです。ただ、実際に「大ヒット」となったのは、1989年にCMに使われて以来のことだということですが。実は、この曲を作ったころに達郎がDJを務めていたラジオ番組(なんとNHKFM)を聴いていたのですが、曲が出来た直後にラジオで流したときに、達郎が言ったことを、今でもおぼえています。今では、誰が聴いても、この曲はパッヘルベルの「カノン」を下敷きにしたものだと分かりますが、実はその頃は「カノン」はそれほど有名な曲ではありませんでした。達郎は当時RVCというレコード会社の専属アーティストだったのですが、彼は「カノン」を聴くときに同じレコード会社が販売していたERATOのパイヤールの指揮の演奏のCDを、会社の人からもらって聴いたというのです。彼の口から「パイヤール」などという人名が出てきたのが、かなり新鮮な気がしました。
 「カノン」からの引用は、間奏のア・カペラの部分のコーラスでベタにあらわれますが、なによりもAメロのコード進行がまさに「カノン」と同じものなのですよね。ニ長調の「カノン」は、バスに同じ音型が執拗に繰り返されるという「パッサカリア」の形式をとっています。その音型は、ハ長調に直すと「ド・ソ・ラ・ミ・ファ・ド・ファ・ソ」というものです。ちなみにそれに乗った和声をコードネームであらわすと、「C-G7-Am-Em-F-C(Em)-Dm-G7」となります。これは、ベースが「ド・シ・ラ・ソ・ファ・ミ・レ・ソ」というように、音階にしたがって下降するという分かりやすい定型コード(「クリシェ」と言います)の形です。
 達郎は、これに従ってメロディを作りますが、そこで「パッヘルベル」になってしまわないためのある工夫を施すことになります。それぞれのコードの上の歌詞とメロディは、こんな風になっています(オリジナルはイ長調ですが、分かりやすいようにハ長調で)。
  • C:雨は夜更け(ミミミド)
  • G7:過ぎーに(レーレ)
  • Am:雪へと変わ(ドドドドレミ)
  • Em:るだーろ(シーシ)
  • F(Fmaj7):Silent(ミミー)
  • Em(Em7):Night(レ)
  • Dm(Dm9):Holy(ミミー)
  • G7:Night(レ)

 赤い字は倚音ですから、前半のメロディは「ミ・レ・ド・シ」と見事にこの流れるようなコードに従っています。ところが、「Silent Night Holy Night」の部分になったとたん、「ラ・ソ・ファ」とはならずに「ミ・レ・ミ」というとんでもないメロディに変わります。パッヘルベルを聴き慣れた耳には、これはとても違和感のある跳躍です。事実、この部分のコードからすると、最初の「ミ」はF Major 7thの7音、次の「レ」はE Minor 7thの7音、そして次の「ミ」はD Minor 9thの9音という、それぞれかなり「ジャジー」な響きを担っている音になっているのです。このあたりが達郎の作曲技法のキモ、18世紀のコード進行を借りていながら、出来上がったものは見事に20世紀の響きを持っているのですね。
 そのパッヘルベルの「カノン」ですが、もともとはクリスマスとはなんの関係もない曲だったはずです。それが、達郎のクリスマスソングに転用されて、それが大ヒットしたために、「カノン」自身もクリスマスの曲のように扱われるようになってしまったというのは、なんだか愉快な感じですね。「名曲」なんて、そんなものです。
aventure number : 1451 date : 2009/12/23


今日の禁断 ティガー

 きのうはクリスマスイブ、ネットにはこんな不気味なツリーが飾られていましたが、私はこういうティム・バートンっぽいのは大好き、ちょっと嬉しくなりました。

 やはりこの日ぐらいは家に居たいものだと、小さなケーキを買ってきて、お酒が飲めない私はシャンメリーで乾杯です。なにげに「シャンメリー」などと書いてから気が付いたのですが、これを作っているのは仙台の「トレボン」という誰も知らないメーカーです。「キリン」とか「サントリー」では決して作っていないのですね。ですから、てっきりこれはこの地方にしかないものかな、と思っていたのですが、調べてみたら全国にそれぞれマイナーなメーカーが作った「ご当地シャンメリー」があるんですってね。一つ物知りになりました。

 そんな、今まで知らなかったことが突然分かる、というのがたまにあるものです。このシーズン、チキンのCMが流れている「ファミリーマート」では、CMソングの最後に「あなたとこんびにふぁみりーまーと」というキメのフレーズが流れます。これの前半を、私は今まで「あなたとコンビニ」だ、とずっと思っていました。「あなたとコンビニに行きましょう」とか、「あなたとコンビニはお友達です」とか、後ろになにか余韻、みたいなものを残した言い方だと思っていたのです。しかし、これは本当は「あなたとコンビに」だったというではありませんか。これだけで完結していたのですね。これで、恥をかかないで済むことになりました。
 そんな風に、今まで見慣れていたものが突然別のものに見える、という体験も、やはり最近味わったものです。先日のニューフィルの定期演奏会、こちらのチラシに、実はミスプリントがあったことに突然気が付いたのですよ。画像をクリックすると拡大されますから、隅々まで見てみて下さい。

 分かりました?さすがに担当者は同じデザインでプログラムを作ったときに気が付いたようですが、団員は誰一人として今の今まで気が付かなかったというのですから、きっとお客さんにも分からなかったでしょうね。一安心です。
 しかし、なんでこんなことに気づかなかったのか、というのが、今年の年賀状です。ご存じでしょうが、ディズニーバージョンの年賀状には、今年から当選番号を調べるためのサイトにつなげるように、QRコードが付くようになりました。ところが、パソコンで宛名を印刷すると、こんなみっともないことになってしまいます。もちろんお年玉のナンバーを考慮した「年賀状モード」で印刷したのに、ですよ。

 このデザインを考えた人が、一度でもパソコンで宛名を印刷しさえすれば、字数が多い時にはここに重なってしまうのは分かったはずなのに、困ったものです。来年からはどうなることでしょうね。
aventure number : 1452 date : 2009/12/25


今日の禁断 ビンゴ

 ニューフィルはもう今年の練習は終わってしまいましたが、合唱団(「パリンカ」といいます)の方は、今日が最後の練習でした。会場の市民センターが休みになるギリギリまで練習の予定を入れるという、熱心なスケジュールです。
 もっとも、今日は練習が終わったあとにそのまま忘年会に流れ込む、という、やはり年末ならではのメニューです。その会場が、霊屋下にあるレストラン「パリンカ」というのですから、「もしや」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。というか、「パリンカ」といえば、最近ではあちこちで評判のイタリアン・レストランとして、この地方ではよく知られているはずです。つい1週間前にも、テレビで紹介されていましたしね。
 実は、ここのオーナー・シェフは、合唱団「パリンカ」のメンバーなのですよ。今は一緒にステージに立つことはなくなっているようですが、れっきとした団員、レストランの名前は彼が所属していた合唱団にちなんで付けられたものだったのです。
 ですから、今までなにかというとここが合唱団の宴会の会場になっていたそうなのですが、私には最初の体験となります。というか、このレストランに普通に行ってみたいと今まで思っていたのですが、その機会すらもなかったのですね。今回は会費3,500円で飲み放題というコースですので、本格的な料理は味わえないでしょうが、でもだいたいの味は分かるはずですから、とても楽しみでした。
 初めて入ったそのお店は、想像していたのよりずっと小さいものでした。もちろん貸し切りで、立食形式にテーブルが並べられています。参加者は30人ほどで、それがちょうどよく収まる、まさに格好のスペースとなっていました。立ち話をしたり、壁際の椅子に座ったりして、話が弾みます。
 料理は、というと、想像以上のボリュームでした。まずは軽くカナッペから始まります。

 続いて、タコのマリネ。こんな風に大きな皿で4つぐらい出されますから、この人数ではみんなが食べ放題状態です。

 そして、気が付いたらいつの間にかこんなに少なくなっていたのは、見た目からは素材が想像できない料理。ポテトのように見えるのはなんとリンゴ、それにチキンという、絶妙のコンビネーションです。

 ペンネは、一見あっさりしているようで、実際に食べてみるとチーズやら柑橘系のスパイスやらで、見事に裏切られるヤバさです。

 そして、パスタ。真打ち登場という感じで、もうこれさえあればなにも要りません、状態です。

 それで終わりだと思ったら、もっとすごいのが待ってました。とても柔らかいお肉。でも、これを味わうにはもうおなかがいっぱい。もっと食べたいのに、泣く泣くあきらめます。

 そうしたら、最後の最後にこれです。メープルシロップと粉砂糖のかかったホッカホカのフレンチトースト。すごすぎます。

 店内では、楽譜も配られて大合唱が始まります。トップテナーのパートのオーナーは、「柳川」でソロを歌ったりと、大盛り上がり、とても楽しい時が過ぎていきます。やっぱり、男声合唱っていいですね。というか、この合唱団に入って本当によかったな、と、しみじみ思えてきます。別においしい料理が食べられるから(それもありますが)ではなく、背伸びをしなくても心から楽しめる安心感がここでは得られるから。「ふるさと」って感じでしょうか。
aventure number : 1453 date : 2009/12/27


今日の禁断 三軒茶屋

 年末の買い物のついでにちょっと仙台駅に行ってみたら、2階の改札口前の広場には毎年恒例(なのでしょうね)の大凧が天井から吊り下げられていました。故郷へ帰ってきた人を出迎えるかのように、それらは改札口の正面を向いてセットされていました。大半の人は新幹線で帰ってくるのでしょうから、その人たちには凧の裏側しか見ることが出来ないような気がしますが、大したことではありません。

 このフレームには2枚しか入りませんでしたが、実はもう1枚(「凧」の数詞は「枚」でしたっけ)左側にありました。つまり、「菓匠三全」様提供の凧がど真ん中にぶら下がっている、ということですね。でも、これを真正面から見た風に修正してみると・・・

 なんと、「萩の月」そのものがさりげなく置いてある、という絵柄ではないですか。他の凧はマジメに「凧」らしく振る舞っているというのに。まあ、これも年の瀬の風情でしょう。笑って許してあげませんか。愛があれば、年の瀬なんて。
 それはともかく、今年も慌ただしい1年でした。おととし本番が13回もあって、今までの最高だ、とか言っていましたが、今年もタイ記録の13回でした。その内訳は、
  • 1月18日:男の合唱まつり(東北大男声OB/青年文化センター)
  • 3月15日:コール青葉定期演奏会(コール青葉/東京オペラシティ)
  • 4月4日:マタイ受難曲抜粋(フルート/東一番丁教会)
  • 4月19日:第49回定期演奏会(仙台ニューフィル/宮城県民会館)
  • 4月29日:仙台フルートフェスティバル(仙台フルートの会/青年文化センター)
  • 6月21日:第17回定期演奏会(合唱団パリンカ/若林文化センター)
  • 8月28日:森みどり過ぎゆく夏のコンサート(コール青葉/品川教会)
  • 8月29日:安野光雅展記念コンサート(コール青葉/町田市文化交流センター)
  • 8月30日:合唱コンクール県大会(合唱団パリンカ/名取市文化会館)
  • 9月27日:合唱コンクール東北大会(合唱団パリンカ/秋田県民会館)
  • 10月11日:ホームカミングデー・コンサート(東北大学男声OB/萩ホール)
  • 10月31日:第50回定期演奏会(仙台ニューフィル/宮城県民会館)
  • 12月13日:角田第九演奏会(仙台ニューフィル/えずこホール)
 8月末には、3日連続本番というものすごいスケジュールになってしまいました。前半の2日間は一人で東京に泊まって消化、得難い体験でした。しかし、3日間とも合唱ですから、さすがに3日目はコンディションは最悪。来年はそんな無茶はしないようにしましょう。
aventure number : 1454 date : 2009/12/29


今日の禁断 歌の力

 大晦日の恒例行事、紅白歌合戦、ではなく、年越しそばのコンテンツの買い出しで朝早く三越地下の「つな八」に行ってきました。ここの小エビかき揚げは最高、毎年これを食べないことには年が越せません。そんな思いの人は多いのでしょう、今年はいつになくお客さんが多いようで、買おうと思って並んでいる人の数はハンパではありませんでした。最後尾ははるか彼方、プラカードを持った人が立っていましたよ。なによりも安心できるのは、ここで実際に天ぷらを揚げている職人さんがずっと同じ人だ、ということです。実は、この天ぷら屋さんは、かつては「エスパル」の地下にちゃんとしたお店を出していました。その時にカウンターの中で天ぷらを揚げていたのが、この人なのですよね。その当時に新人として入ってきた若い人がいたのですが、その人も、今では一人前になってこの三越のお店でも大活躍しています。ですから、もう何年(あるいは何十年)も、同じ人が揚げている天ぷらが食べられる、という、なんとも幸福なお店なのですよ。
 そんな年末年始も、ただ食って遊んでいられるわけではありません。合唱団の指揮者(本業は小学校の先生)からは、しっかり「宿題」を出されてしまいました。来年になると早々に「男の合唱まつり」という行事があります。それに向けての練習をしているのですが、その曲を「暗譜で歌えるようにしてこい」というのが、その宿題なのですよ。もちろん、私はこの合唱団に入ったときから、ステージに立つときには全て暗譜で歌うつもりでいましたから、これはそんなに難しいことではありません。もうだいぶ前から「暗譜モード」で練習に臨んでいましたからね。
 ただ、その曲の中で、ちょっと歌詞がややこしいのがあって、それだけはなかなかおぼえられないでいました。それは一青窈の「ハナミズキ」なのですが、なんせ曲全体がメドレーになっているという一部で登場するために、本来のAメロあたりの歌詞がなくなってしまっているのですよ。そうなると、一応ラブソングのような感じなのに、それにはあまりふさわしくないような「ぼくの我慢が」とか「止まりますように」といったフレーズが入っているのはなぜなのか、などと考えていると、なんだかなにを歌っているのかちょっと理解できなくなってしまいます。理系の私としては、一応こういう歌詞では整合性がないことには、とてもおぼえる気にはならないのですね。
 そんな時、今までずっと関わりを持ってきた「コール青葉」の掲示板を覗いてみたら、ここでも同じ「ハナミズキ」を歌うことになっていて、その歌詞についての情報を投稿しているのが見つかりました。この合唱団はとても勉強熱心、こんな風に曲の歌詞の意味や背景などをとことん調べるような人が集まっています(いや、私も安野さんに関してはさんざん蘊蓄をたれていましたが)。そのOさんによると、この歌詞はあの「9・11」に関係したものだ、というのですね。これは結構知られていることらしいのですが、あいにく私は正直一青窈に関してはファンというよりは「嫌い」な方に入るアーティストなものですから、そんな深いところまで考えることもありませんでした。ですから、この指摘はとても新鮮、今まで分からなかったところが一編ではっきりしてしまいました。これで、この曲はしっかり意味を持って、ということは、完璧に暗譜して歌えるはずです。
 「紅白」を見ながらこれを書いていたら、一青窈以上に理解不能な歌が流れてきました。これは歌詞よりもメロディが、なんとも整合性のない、従ってとてもつまらないものでした。 なんでも、この番組のために新しく作った曲なのだそうですね。もちろん、作曲したのはプロの作曲家、というか、今までに多くのヒット曲を作ってきた方です。一度聴いただけで好きになれるようなキャッチーなメロディをたくさん生み出してきたはずなのに、なんと言うことでしょう。枯渇、でしょうか。そういえば、去年の「ポニョ」という曲は、「トトロ」の焼き直しでしたね。
aventure number : 1455 date : 2009/12/31


今日の禁断 ドンキー

 あけおめ。ことよろ。・・・ほぼ死語ですが・・・。

 きのうの元日は、とても寒い日でしたね。朝から雪が舞っていて、久しぶりに積雪モード。それでも道路が走れなくなるほどの積もりではなかったので、何となく油断をしていました。最近は降ったとしても大したことはありませんからね。それで、夕食に一山超えた南吉成まで行ってみようということになりました。かなり急な斜面を登りますが、走行に支障があるほどの雪は積もってはいませんでしたから。しかし、貝ヶ森のあたりで、道はほぼ凍結状態になっていました。信号はかろうじて青で通過、もし赤で停止していたら、スリップして進めなくなっていたかもしれません。減ってきたスタットレス・タイヤなんて、その程度のものです(たしか、もう6年目)。
 さらに、山頂の仏舎利塔のあたりになると、雪も強くなってきてなんだか渋滞気味、数台先の車が明らかに蛇行して進めなくなっているようでした。こうなると、ちょっと自信がなくなってきます。確かに速度が落ちるとスリップしてくるのが分かりましたから、大事をとってUターン、別のところに行くことにしましたよ。
 けさには雪は止んでいましたが、駐車場には軽く雪が積もっていました。なんせ初売りの日ですから、ジャスコあたりに行ってみます。広い駐車場はほぼ満車、やっと空きを見つけて入ったら、何だか様子が変です。白線の区画がないところに、みんな停めているのですよ。上から見るとこんな感じ。

 つまり、朝早く、まだ雪が積もっているところにみんな停めはじめたものですから、いざ雪が溶けてくると、完全に白線とは別のところに停めていたことが分かってしまった、ということですね。これでは、今から正しいところに停めようと思ってもだめ。車が全部なくならないことには、改善されないでしょう。今夜また雪が降ったりして。
 でも、他の地方に比べたら、こんな雪は大したことはないんでしょうね。
 ウィーンなどには雪は降らなかったのでしょうか。恒例の「ニューイヤー・コンサート」は、今年も地デジ先行のきのうの生中継でしたね。BSは今日になってから録画で同じものをやるのでしょう。今年は邪魔なゲストもいなくて、番組的にはとてもスッキリしていましたね。そして、あちらの中継担当の映像監督も、今までずっと長いこと担当してきたブライアン・ラージに代わってカリーナ・フィービッヒという方が登場していたようですね。女性でしょうか。なんせ、ラージという人が注目されたのが1980年のバイロイトのブーレーズ/シェロー版「指環」ですから、30年間も第一線を走っていたのですね。というか、「映像監督」という肩書きで大々的にクレジットされた人なんて、この人が最初でしょうね。あるいは彼がもう最後なのかも。
 このフィービッヒ(調べてみたら、ビリャゾンとネトレプコの「愛の妙薬」の映像監督が、この人でした)の演出、基本的にはラージを踏襲しているものの、やはり新機軸はありました。それは、ステージ後方のオルガンのファサードの上に置いたカメラです。使わないときは小さくなっていて、必要なときに伸びてくるという、ちょっとアブないカメラのようで、このあたりが入るカットの時には上手に隠れているのですが、1カットだけ、伸びた姿(○起、でしょうか)がもろ見えになっていましたね。これだと、オーケストラが真上から見える斬新な映像を楽しむことが出来ます。客席も、全席が埋まっている様子がよく分かりましたね。
 でも、だからなんなんだ、という思いは残ります。コンサート自体は例年同様退屈なものでした。あんなダンス音楽だけを2時間聴き続ける忍耐は、私にはありません。プレートルはなにを勘違いしたのか、やたら曲をいじくりまわしていましたし。
aventure number : 1456 date : 2010/1/2


今日の禁断 県民会館


 去年の今ごろ劇場で上映されていたはずの「マンマ・ミーア!」を、WOWOWで見ました。最近は、DVDになるのも、テレビで放映するのもずいぶん早くなっていますね。NHKでさえ、ほんの数年前の「新しい」映画を平気でやっていますから、油断は出来ません。
 この映画は、もちろん日本では「劇団四季」などが各地でロングラン公演を行っているミュージカルがもとになったものです。「ジュークボックス・ミュージカル」というのでしょうか、既存のよく知られたヒット曲がそのままの歌詞で歌われたものをうまく並べて、その歌詞の内容に合うようにストーリーをでっち上げた、という、最近よく用いられている手法で作られた作品です。このミュージカルの場合、その曲はすべて「ABBA」のヒット曲だというのが、最大のポイントです。70年代から80年代にかけて、まさに一世を風靡した感のある彼らの曲ですから、ほとんどがどこかで聴いたことのあるものばかり、というのは、なかなかのメリットです。つい最近マドンナがサンプリングしたことで一躍有名になった曲なんかもありますしね。
 ただ、ストーリーはまさにどうしようもないものでした。ギリシャの孤島でホテル(というか、ほとんど「民宿」)を経営しているシングルマザーとその娘が主人公、ただ、その父親が誰なのか分からない、というのが、話が始まるまでの設定です。いや、「分からない」というのは、「誰だか特定できない」ということで、その母親はかつて数日の間に3人の男性と関係を持っていたので、いったい誰が本当の父親なのか分からないのですよ。そんな、かなりぶっ飛んだ、というか、不道徳な設定で、まず引いてしまいます。娘は結婚することになり、その式に母親に内緒で3人を呼びつけて、誰が父親なのかを確かめるという物語が始まります。
 そんなでたらめな話ですから、いくらそこに「親子の情愛」が描かれているのだ、などと言われても到底こじつけにしか聞こえないわけですね。ですから、東京での初演の時も、もっぱらABBAの音楽に酔いしれた、というレベルでの楽しみがメインだったはずです。
 映画では、3人の父親候補の一人がピアース・ブロスナンですから、この人がおそらく「父親」なのだろうな、というのはすぐ分かります。
 娘を演じているアマンダ・セイフライドが、出演者の中では一番輝いているのではないでしょうか。劇団四季では「若い」といってもちょっと無理のある人が演じていましたが、彼女は正真正銘の「若さ」で勝負、とても爽やかです。歌(映画では、全員が吹き替えなしで歌っています)も、ちょっとはかなげなところを残した一途な歌い方が素敵でしたね。
 でも、映画での最大のメリットは、ステージでは到底見せられない自然の美しさでしょう。真っ青な海や島の木々の緑、そんな風景は見ているだけでも飽きません。「Dancing Queen」を、島中の人が一斉に踊り出す、などという壮大な演出も感動的でした。なによりも、サントラではベニー・アンダーソン自身が、全ての曲でピアノやキーボードを弾いているのが嬉しいところです。確かに、限りなくオリジナルに近い「ノリ」が感じられました。最後のカーテンコールの「Waterloo」では、ギターのビュルン・ウルヴァースまで参加していましたし。
 劇団四季の「マンマ・ミーア!」は、東京のあと大阪、福岡、名古屋とで、それぞれロングランが行われましたが、来年の5月からは広島でロングランが始まる、というニュースが伝わってきました。実は、仙台ではこちらにあるように、今まで何度も公演に使われていたホールに10月から12月まで劇団四季の予定が入っています(そのために、ニューフィルの秋の定期は使えなくなりました)。今までのパターンだと、広島、静岡クラスの都市の次には仙台、でしたから、今年の秋には「マンマ・ミーア!」をご当地で見ることが出来るかもしれませんね。
aventure number : 1457 date : 2010/1/3


今日の禁断 シュトラウス

 先日の「禁断」で「ニューイヤー・コンサート」の時に、オルガンの上にカメラを見つけた、と書いていましたね。あの時は画像が間に合わなくて文章だけでしたが、やっと職場でキャプチャーできたので(自宅のパソコンではCPRMのDVDは再生できません)実物を見ていただきましょう。
 ブライアン・ラージに代わって、今年から映像監督となったカリーナ・フィービッヒが、コンサート会場で執拗に用いたのがステージの真上にあるカメラからのアングルでした。こんな映像です。

 ちょっと、高所恐怖症気味の人にとってはおっかないかもしれないですね。最近はクラシックのコンサートでも平気でクレーンなどを使って撮影したりしていますから、これも最初はクレーンかな、と思いました。しかし、この位置にクレーンを置いたのなら、必ず別のカメラに入るはずですし、第一高いお金を払って聴きに(見に)きたお客様の邪魔ですよね。いくらなんでも、そこまではやらないだろうとは思いつつ、しかし、カメラそのものはそのあたりにあるはずだと、音楽はそっちのけでカメラを探します。そのカメラにはオルガンのファサードの上にあるハープを弾いている石像(?)の姿が入っていますから、オルガンが全景になるカットを注目すればよいことになります。その気になって探すと、意外と簡単に見つかるもので、2曲目の終わりにはもう分かってしまいました。順番に見ていきましょう。

 実は、これは最初には気づかずに、次の画像があったあたりを見直して分かったものです。つまり、カメラ本体は写ってなくて、長く伸びたアームだけが見えています。この上にカメラがあるのですね。

 これが、カメラ本体が見える唯一のカットです。

 そして、だんだんアームが縮んで石像の後に隠れて見えなくなってしまう直前のカット。

 いつもはこのように、カメラは完全に隠れていて、決して見ることは出来ません。
 このクルーのことですから、このカメラだけは決して画面に入ることがないように細心の注意を払っていたのでしょうね。これ以後は、最後までカメラが姿を現すことは(たぶん)ありませんでした。もしかしたら、最初のミスに気づいて、さらにチェックを厳しくしたのかもしれませんね。
 いつものように、この映像は今月末にはDVD(BDでは出ないのでしょうか)で発売されるはずです。その時には、このカットは別の映像に差し替えたりするのでしょうか。いや、別にどうでもいいことなのですが。
aventure number : 1458 date : 2010/1/5


今日の禁断 リフキン

 なにかと慌ただしい中、サイトの更新はなかなかはかどりませんが、とりあえず今までちょっと不都合が生じていた箇所などを、まさに奇跡的に空いた時間を利用して少しずつ直しています。それがほぼ完了したので、そのご報告。
 一番更新が遅れていたのは「ジュラシック・ツリー」といわれている、サイト内の全てのファイルを表示したページです。かつてこのサイトが仙台ニューフィルの公式サイトっぽいものだった頃の名残で、そちら関係のファイルを別のサーバーに移したあとも、そのままになっていました。一つには、トータルのファイル数がもう少しで1,000個になる、といったあたりでこの引っ越しを行ったものですから、せっかくあと一歩というところでそれを消してしまうのがもったいなかったんですよね。でも、そんなことを言っても、実際になくなってしまったものはどうしようもありません。いさぎよくその部分を削除です。
 もう一つは、「おやぢの部屋」のインデックスです。ちょっと前に現在の「おやぢの部屋2」の前身だった「おやぢの部屋」の中から、サイト内に保存しておくには耐えないような自分で読んでも情けなくなるような拙いものを整理してしまいました。それは、ほぼ半分ほどの量があったはずです。ですから、インデックスからのリンクが消えてしまっているものが少なからず存在していました。このインデックスには、作品名からのリンクと、レーベルごとの品番からのリンクがあります。まず作品名から削除。これは、なにを棄てたかは分かっているので比較的簡単に出来ました。しかし、品番となると一体何だったのか特定するのはかなり困難です。というか、これはそれこそ業界の人でもないと使うこともないようなものでしょうから、この際思い切って全部削除することにしました。こうすれば、自動的にリンク切れもなくなりますし。
 これで、とりあえず不都合なところはなくなったはずです。もし、おかしいところが見つかれば、ご一報下さい。
 サイトとは別に、ブログの方では、メインテナンスはほとんど必要ありません。スキンもどうやら固まってきたようで、もうこれ以上変更することもないでしょう。最近気をつけていると、「メイリオ」のフォントを使ったサイトやブログはどんどん増えているようですね。早めに変えておいたのは正解でした。
 このブログには、最近相次いで、私が取り上げた書籍の著者や、ライナーの執筆者の方々からのコメントが寄せられていました。いくらなんでもご本人たちが見ていることはないだろうと思っていたのですが、私の感触以上に広範囲にわたって読まれていることに気づかされます。そのコメントは、たいがい「非表示」、つまり、私以外には読むことの出来ない形で書き込まれていますから、実質私宛のメールと同じことになります。私がゴチャゴチャ突っ込んだ当のご本人から頂くメール、これはかなりスリリングな体験です。もちろん、突っ込むためにはきちんとしたリサーチが欠かせません。というか、実際に「おやぢ」の原稿を書くよりも、そんなまわりのデータを集めたりする方がよっぽど時間がかかっているものもあります。そんな丁寧な仕事を続けていかなくては、と改めて決意させられるような、手応えのあるコメントの数々でした。
aventure number : 1459 date : 2010/1/7


今日の禁断 びよら

 ニューフィルの練習は、まだお正月気分の抜けきらない、今週の火曜日からしっかり始まっていました。ただ、たまたま練習のローテーションの関係で全体の合奏ではなく、管楽器だけによる分奏が、今年の「吹き初め」です。
 会場はいつも木管がパート練習に使っているお寺の会館、金管がここを使うのはずいぶん久しぶりのことになるので、今回来るのが初めてという人もいたりします。玄関の方で「ご免下さい」と声がしたので、ずいぶん丁寧な人だな、と思っていたら、いつまで経っても部屋に上がってきません。もしかしたらどこに行って良いのか分からなくなっているのかも、と思って玄関に行ってみると、案の定、靴も脱がないで立っていましたっけ。確かに、初めての人にとってはなんとも不安なことだったでしょうね。
 曲順にさらっていく、ということで始めた分奏も、最初の「イタキソ」でつまづいてしまいます。これはかなり大変な曲だったことを再確認。この曲は私は3番ピッコロ持ち替え担当ですが、2番がお休みだったので、そのパートも代吹きです。この前の合奏の時に気づいたのですが、この2番のパート譜は、フルートが2人しかいないときでも大丈夫なように、3番のパートが小さい音符で印刷されています。つまり、実質、この曲にはフルートは2パートしかないのですね。というわけで、一人足らなくても音だけは抜けることはないと言うことを実感です。もちろん、そんなことをやっていては負担が多すぎますから、もうクタクタでした。この曲だけで半分近くの時間を取ってしまったので、あとは軽く流すだけ、メインの「エロイカ」などは、20分ぐらいしか出来ませんでしたね(これも、本来は降り番のところを、2番を代吹き)。
 そして、休憩時間には、金管パートが2月に予定しているコンサートのための練習が入ります。

 ちょっとミスマッチな写真ですが、そのコンサートが楽しみですね。
 今日は、毎年恒例の団員総会でした。特に問題のあるような案件もなかったので、議事はすんなり進みます。後半はほとんど雑談風のフリートークが始まるような、ちょっとユルい雰囲気でしたが、なかなか和やかな総会でした。ただ、年々出席者が減っているのはちょっと残念。
 そして、これも恒例の新年会が、引き続き場所を変えて行われました。このところ私は都合が悪くて出席していなかったのですが、久しぶりに参加してみると、なんと出席者は13人しかいませんでしたよ。

 うーん。総会といい新年会といい、ちょっと勢いがないというか、出席者の言葉を借りれば「はじけていない」というか。でも、その席上で、団員同士が年末にご結婚なさった、というニュースが聞けたのは幸いでした。そのお二人とは一緒に教会でアンサンブルを手伝って頂いたことがあったのですが、その時には仲のよいお友達、という感じでしたね。そうだったんですか。本当におめでとうございます。
aventure number : 1460 date : 2010/1/9

10/1/10-2/19