1381(09/8/9)-1400(9/15)

今日の禁断 埋葬


 そうか。きのう、8月8日というのは、「アビー・ロード」のジャケット写真が撮影されてから40年目という「アニバーサリー」だったんですね。あの、「世界一有名な横断歩道」と言われている、EMIのアビー・ロード・スタジオの前に、その日を記念して多くのビートルズ・ファンが集まった、というニュースをテレビでやっていたので、それを初めて知りました。今でこそ、このアルバムのタイトルが、この写真の横断歩道がある場所の地名、あるいは、そこにあるレコーディング・スタジオの名前であることは誰でも知っています。しかし、これがリリースされた40年前には、誰もそんなことは知らなかったというのですから、ちょっと驚いてしまいませんか?私がこのアルバムを買ったのは、実はLPではなく、その頃大々的に「最新オーディオ」としてデビューしたオープンリール・テープだったのですよ。いや、もちろん、オープンリール・テープそのものはずっと前から録音の現場では使われていたのですが、大量生産のメディアとしては、LPレコードのような市場はありませんでした。なんたって、1本1本ダビングしていかなければならないのですから、手間がかかってしょうがありません。高速でダビングすればクオリティも落ちますしね。そんな中で、19p/sのスピードで、4トラック(2トラックずつ往復)という規格が、コストの点でLPなどとも対抗できるものとして、多くのアルバムがオープンリール・テープの形でリリースされた時代が、ほんの数年間あったのですね。ですから、ウリは何と言っても「音の良さ」、日本で作られたライナーノーツも、そこを強調したオーディオ的な特徴を強調したものでした。その中で、そのライナーの執筆者(かなり有名な評論家です)が、「アビー・ロード」を知らなかったのですね。彼は、「アビー=僧院」という直訳しか思い浮かばなかったようで、「僧院風の女声コーラスが使われている」などと書いているのです。もちろん、このアルバムには「女声コーラス」などは使われてはいません。40年前というのは、そんな時代だったんですね。
 それはともかく、この写真のメンバーの服装を見ると、とてもそんな真夏に撮影されたとは思えませんね。前の3人はきちんとしたスーツ姿ですし、一番後ろのジョージだって長袖シャツです。でも、ロンドンは日本みたいに暑くはなくて、こんな格好でも大丈夫なほどしのぎやすいのでしょうか。あ、この写真が元で、ポールがすでに死んでいるのではないか、という噂が流れたという「事件」も、もう忘れられているのかもしれませんね。
 8月8日の1日あとですから、8月9日だって本当ならものすごく暑い日のはずです。しかし、ここ仙台の気候はもうボロボロです。休日出勤で職場の行事の受付をやって、いつもは大汗をかくものが、肌寒いほどの陽気でしたから。おまけに雨まで降っていましたし。アトラクション(?)でやってきた「講師」の人は、「きのうは九州で39度あったのに、仙台に来たら23度」と、驚いていましたよ。やっぱり「お盆」は暑くなくっちゃ。
aventure number : 1381 date : 2009/8/9


今日の禁断 ショパン


 もうほとんどその存在すらも忘れかけられていた「のだめ」の最新刊、第22巻が発売になりました。この前の「21巻」が出たのが8月11日でしたから、本当にちょうど1年、間が空いたことになります。
 正直、1年もお目にかかっていないと、今までの話などはすっかり忘れてしまっています。ですから、読み始めるなりいきなりミルヒーとコンチェルトなんてことになっていたので、いったいこの1年の間になにがあったのかと思ってしまいましたよ。千秋との関係もなんかおかしいし、やはり前の話をもう1度読まねば、と読みかえしてみて、やっとそのつながりが分かりました。のだめは逆プロポーズしていたんですね。それに対して、千秋はいとも間抜けな対応をしていたと。
 それはともかく、そのコンチェルトが行われたコンサートの描写は、いつもながらのリアリティあふれるものでした。ただ、以前、これだけの力が込められたシーンではしっかり「音」が聞こえてきたものでしたが、ここではそれが体験出来なかったのはなぜなのでしょう。かつては斬新だった手法でも、何度も使っているうちに読者に手の内が読まれるようになってしまったのと、書き手としても、新しい技法を生み出すのではなく、「これだけやれば、これだけ伝わるだろう」という、ある意味ルーティン・ワークに陥ってしまったことが原因なのではないでしょうか。
 このシーンで最も重要なところは、本番でピアノが入ると、リハーサルとはまったく違った弾き方をする、というところでしょう。しかし、それを伝える「絵」が、なんとも分かりづらいのですね。オケの団員ではありませんが、いったいなにが起こったのか、何回も読み返さないことにはそれがどんなことだったのかは理解できませんでした。マンガというのは勢いですから、こんな風に「絵」のせいで立ち止まってしまうのはとても辛いものです。
 こんなとてつもない演奏(なんでしょうね。なんせ、実際に音を聴いているわけではありませんから、いまいち凄さが分かりません)をしてしまったというのに、のだめはすっかり虚脱状態、いったい、この先どのように話を収拾していこうというのでしょうか。もはや、この物語は以前の伏線(そんなものがあったとすれば、ですが)などはすっかり忘れ去られた上で進行しているように見えてしまいます。なによりも、前の巻から引きずって、この巻を覆っているとんでもなくシリアスな雰囲気はなんなのでしょう。なまじ、そこに無意味なギャグを絡ませるだけ、そのシリアスさが救いようのないものに思えてしまいます。来年公開される映画では、いったいどのように整合性がはかられるのか、そんなものが最大の見所として期待される状況は、とても不自然なものに感じられます。
aventure number : 1382 date : 2009/8/11


今日の禁断 成り行き

 99万のキリ番は、今日の午後1時頃に出ました。もうすぐ100万ですね。10年以上やっていて100万というのが多いのか少ないのかは分かりませんし、そもそもカウンター自体にも単にアクセスだけを数えるものから、2回以上のアクセスはカウントしない(ユニーク・アクセス)方式のものまで色々ありますから、単純には比較出来ないところもありますしね。ちなみに、私のところは色々変遷がありましたが、今のところは複合型ユニーク・アクセスとでも呼べそうなやり方になっています。
 結局、梅雨が明けることのなかった私の地方ですが、今日あたりは午後になったらいきなり夏の日差しが襲ってきました。なんとか、お盆には間に合った今年の夏のようです。正直なもので、職場の自販機は急に売り上げが伸びるようになりました。
 この自販機はここに何回も登場していますが、この時期にはもっとも活躍します。昔、駅の自販機でコーラを買ったら全然冷えていないぬる〜い缶が出てきてとても情けない思いを味わったことがありましたので、お客さんにそんな目にだけは遭わせないように、と、忙しい中何をおいてもここの管理は欠かさないようにしています。つまり、カラムがすっかり空になってから補充したのでは遅いわけでして、冷える時間を考えて、ある程度売れたらすぐ補充する、というのが肝心になってきます。自販機の扉を開けるとカラムが見えますが、その中が見えるのは一番前の列だけ、その後ろにあるカラムは何本なくなったかは、見ることが出来ません。それを知るために、扉の裏側には操作用の電卓のようなものが付いています。それで、どのカラムが何本売れたか、ということが分かるのですね。そこを補充したら、リセットして0に戻しておけば、その次にも何本売れたかがすぐ分かります。
 この操作機、実は、どのメーカーのものも基本的な操作方法が同じなんです。ですから、コカコーラの機械を熟知していれば、サントリーでもキリンでも全く同じように扱えるのですよ。もし、自販機に関してなにか分からないことがありましたら、私までお問い合わせ下さい。例えば、料金系統が詰まってしまったときには、そのあたりを分解して回復させる、などということでもおまかせ下さい。って、こんな特技は、絶対ほかでは役に立つことはないでしょうね。フォークリフトの免許もそうですしね。
 そんな、超忙しい合間に、10月の定期演奏会のチラシやポスターが出来上がってきたので、さっそくニューフィルのサイトに貼り付けておきました。今までと同じ人の作品ですが、ずいぶん分かりやすいデザインになってますね。企画書などを送るのはお盆が終わってからにすることにして、とりあえず県内のホールにはポスターを発送しました。そして、チラシ配りも本格的には来週からになりますが、まず片平の市民センターには日曜日にはチラシを持って行けることでしょう。チケットプレゼントも、そのうち始まりますから、お楽しみに。なんせ「50回記念」ですから、いつもより早めのスタート、気合いが入ってます。
aventure number : 1383 date : 2009/8/13


今日の禁断 覚醒剤

 今はお盆中、ニューフィルは練習はお休みですが、私が今度入った合唱団や、愚妻が入っている合唱団はそんなことには関係なく練習をやっています。なんせ、月末にコンクールの県大会を控えているのですから、そんな時に休んでなんかいられませんよね。まあ、うちの方は「休まない」というだけで週1回ですからまだ良いのですが、あちらは毎週土日ですから、大変ですね。
 先週などは、七夕の真っ最中だというのに、南の外れにある富沢の市民センターで練習だというので、ものすごい渋滞の中を北の外れから送っていきましたよ。ですから、そのまま家に引き返してもなにもしないですぐまた戻らなければいけないほどの渋滞でしたから、途中の「モール」で練習が終わるまで時間をつぶすことにしました。すぐそばですから、映画なんかを見ても充分間に合うはずです。
 ただ、見たいと思っていた「山形スクリーム」は、利府のMOVIXではやっているのですが、「モール」にあるMOVIX仙台ではやっていません。「HACHI」が始まったばかりでしたが、日本語吹き替え版しかやっていなかったのでそれはパス。「ハリポタ」もなんだか、ですから、いったいなにを見たらいいのか。結局「ごくせん」などという、本当にくだらないやつしか見るものはありませんでした。
 想像通り、「ごくせん」は本当にしょうもない映画でしたね。この映画はそれまでやっていたテレビのドラマの総集編みたいな作り方でしたから、ドラマで出ていた人が総出演、あの頃はワルだったのが、仲間先生の教えを守って社会にでたら、いっぱしの人間になっていた、というあたりが、ファンにはたまらないところなのでしょう。あいにく私はドラマは全く見ていませんから、そんな内輪だけで盛り上がられても取り残されるだけでしたけどね。
 でも、そういう「ワル」たちを、ジャニーズ系の可愛いコたちが演じている、というところが、なかなかのミスマッチで面白いところでしたね。確かに、昔は髪を染めたりしていれば「不良」と言われたものですが、今ではそれが堂々とファッションになって、特にアイドルには欠かせないものになっているのですからね。まあ、そんなところもいい加減丸出しで、そこまで開き直られれば、アバウトなプロットとともに逆に退屈しないで見られるのですから、まんまと作者の術中にはまってしまったわけでして。
 本編が始まる前にやっていた予告編で、「これは」というのがありました。「三丁目の夕日」のスタッフが作った「バラッド 名もなき恋のうた」という映画です。最初は戦国時代のほこりっぽいシーンで別にどうでもいいような感じだったのですが、そこに未来からのこどもが登場するなどというストーリーに、なんだか見覚えがありました。最後になって原案が「クレヨンしんちゃん」と出てきたので、その謎が解けました。確かに、しんちゃんが戦国時代にタイムスリップして、下級武士とお姫様の恋を成就させるというお話がありましたね。これを山崎貴監督がどのように料理するのか、楽しみじゃないですか?
aventure number : 1384 date : 2009/8/15


今日の禁断 全共闘

 北環状線の内側車線を走っていたら、右折レーンのない交差点で、前の車が右折しようとして停まっていました。対向車はしばらく途切れそうもなかったので、ミラーを確認、後ろから車が来ないことを確認して、左の車線に変更してその車を追い越そうとした、その時、左の道から赤信号を無視して左折しようとした車が出てきて、道をふさがれてしまいました。私の車が車線変更しようとしたのを気づかなかったのですね。いや、もっと前に自分の目の前の信号が赤になっているのにも気づかなかったという、愚かなドライバーです。そういう初心者には、思いっきり睨みつけて「そんなことをしてはダメなんだよ」とたしなめるのが優良ドライバー(ゴールド免許です)のつとめです。ところが、その愚かなドライバーは、なにをトチ狂ったか逆にこちらにガンを付けてきたではありませんか。そういう態度を取られると、私の正義感は黙ってはいません。そいつに追いついてさらに睨みつけます。そのバカは、凝りもせずにらみ返すだけではなく、クラクションを鳴らしまくって別の道に走っていきましたよ。世の中には、こんな、考えられないような感覚で運転している人たちがいるのですね。こういうのは、何かあれば相手がよけてくれるだろうと勝手気ままに走り回っているおばちゃんドライバーの次に始末に負えないものです。
 いや、実はもっともっと始末に負えない運転者がいることを、今思い出しました。それは、自転車のドライバー。ちょっと変な言い方かもしれませんが、自転車というのはれっきとした「車両」ですから、それに乗っている人も立派な「ドライバー」なのですよ。ですから、当然道路は左側を走ることが義務づけられています。しかしまあ、この街だけのことだと思いたいのですが、右側を走っている自転車の多いこと。想像してみて下さいよ。「車両」が、同じレーンをこちらに向かって走ってくるんですよ。こんなおっかないことはありません。これは完璧な「逆走」ではありませんか。多分、彼女らは(圧倒的にオンナが多い!)、自転車は道路の左側を走るものだ、ということを知らないのでしょうね。こういう人は、覚醒剤を用いることがいけないことだ、ということを知らない人よりもタチが悪いのではないでしょうか。
 まあ世の中には、別に知らなくてもかまわないことの方が、実は多かったりしますがね。きのうは新しく入った合唱団で、初めてそこのフルメニューを体験してきました。パート練習から始まって、ボイトレ、グループに分かれての合唱、全体合唱と、なかなか楽しいと同時に、密度の高い経験をさせてもらいました。その中で、指揮者が楽譜の「アジタート」という表記について、「『アジる』という言葉を知らない人、いますか?」と聞きました。うん、これは懐かしい言葉、「『アジタート』すること」を確かに「アジる」と言っていたことを久しぶりに思い出しました。ところが、メンバーの中には「そんな言葉、初めて知りました」という人がけっこういるのですね。私とたいして年も離れてはいないというのに、ある時代を境にそんな言葉を知らない人が現れるようになっていたのですね。「ヒヨる」なんて、知らないだろうなぁ。
aventure number : 1385 date : 2009/8/17


今日の禁断 ボニータ

 きのうは、久しぶりのニューフィルでした。お盆中にはろくすっぽフルートも吹けませんでしたし、合唱の練習なんかに精を出したりしていたものですから、すっかり勘が鈍ってます。おまけに、1番を吹いていた人がお休みとの連絡があったものですから、私が代わりにそのパートを吹かなければなりません。まあ、マーラーの場合1番も2番もそれほど難しさは変わらないのですが、譜面がいつも見ているのとはレイアウトが違っているので、それが大変です。難しい場所が、例えば左のページの下だったはずなのに、右ページの上だったりすると、勝手が違ってしまってそれだけで調子が狂ってしまいますよ。でも、いつもは吹けないソロの部分も吹けて、楽しめました。ハイCも楽勝ですし。
 チケットも渡されて、チラシやポスターもみんな持って帰れるようになりましたから、私も仕事を進めなければなりません。いつもこの時期に行っているポスター配りの始まりです。まずは最も合理的なコースの検討。何度もやってきてすでに大まかなコースはほぼ固まってはいたので、それをきちんと明文化してみようと思ったのです。今までは適当におぼえただけで出発していましたから、途中で無駄な経路をとったりしたこともありましたからね。目的地への順番、経路から、車をどこへ置くのかまで詳細に検討して「ポスター配りマニュアル」の完成です。あ、もちろん、それぞれの施設の休館日をネットでチェックするのも忘れてはいけません。せっかく行ったのに閉まっていたのではなんにもなりませんからね。今日は水曜日、どこも休みのところはないはずです。
 この前行ったときから半年しか経っていないというのに、時の流れは残酷です。思いがけない変化があって戸惑うことも。まず、前回からコース入りした「川内萩ホール」です。車を停めずらいので、仙台城址入り口に面した車寄せに車を置いて、建物まで歩いていったのですが、その途中の「庭園」が草ぼうぼうなのですよ。去年「内覧会」に来たときには、芝生がきれいに刈り込まれて、それこそ「仙台のタングルウッド(いや、グラインドボーン)」が実現できそうなこぎれいなたたずまいだったものが、この荒れようはいったいどうしたことでしょう。あれから屋外のイベントが開催されたという話は聞いていませんから、当然のことながらそんな話は立ち消えになってしまったのでしょう。今日はベンチにはホームレスのような人が昼寝をしていましたし、腰ほどもある草むらの中で太極拳をやっているグループもありましたよ。この次来るときには、ここはスラムと化していることでしょう。
 もう1箇所、東口のパルシティも、道路に面した駐車スペースが半分になっていて、そこが自転車専用道路になっていましたよ。歩道との間には高い柵が付けられていて、簡単には超えられません。車を置いたところからしばらくしたところが柵の切れ目、車が少なくて簡単に駐車出来たわけが分かりました。
 今までは別に行っていた戦災復興記念館もコースの中に入れました。細横丁から広瀬通を超えて最初の角を右折する、というコースです。しかし、なんだかその角の入り口に「ドンキ」があったりしてちょっと違和感がありました。すぐ見えるはずの目的地もなくて、あたりには「ご休憩3,500円」などと書いてある看板がたくさんあります。こんなところ、今までに来たこともありませんよ。やっと元の道に戻ってみたら、さっきのところは広瀬通ではなく定禅寺通、曲がるのが早すぎました。
 最後に行ったのがシルバーセンター、ところがなんときのうと今日は「臨時休館」ですって。完璧に見えたマニュアルも「臨時」には勝てません。
aventure number : 1386 date : 2009/8/19


今日の禁断 卒業


 「レコード芸術」の最新号を買ったら、なんだか面白い広告が載っていました。「CDクッキー」という新商品が発売された、というのです。「ネットによるCDの自動販売機」みたいな説明も付けられています。つまり、これはネット通販のように実際の「商品」を送るのではなく、その商品の「データ」を販売する、という商売のようです。なんでも、CD1枚分のデータを、直接ユーザーのパソコンのCDドライブの中のCD−Rに書き込む、という方法で、手元には「物」としてのCDが届く、という仕組みなのだそうです。そこで、そのサイトに行ってみたら、そのサービスの母体のレーベルの懐かしいアイテムがいっぱいありましたね。斎藤由貴のアルバムなんかもう廃盤でしょうから、思わず買いたくなってしまいました。「スケバン刑事」のテーマ曲の「白い炎」なんて、大好きです。
 いや、「レコ芸」に広告を出すぐらいですから、クラシックのアイテムも買うことが出来ますよ。さらに、親切なことには、雑誌の本文の方にライターの人が実際にここでCDを作ってみたという記事が載っていました。もちろん、これは「記事」という体裁をとってはいますが、実際はさっきの広告にリンクしている「宣伝」であることは明らかです。そんなことを言えば、この雑誌全体がレコード業界の「宣伝」あるいは「プロモーション」で成り立っているようなものなのですがね。メインの新譜の批評(?)にしても、国内盤、輸入盤を問わずメーカーから貸与(実際は返すことはないのでしょうね)されたサンプル盤を元に書いているのですから、宇野先生を除いては、たとえ気に入らなくとも本当のことなど書けるわけがありません(先生の場合、それがウリだからいいんです)。
 もっとひどいのは、民放FMですよね。朝から晩まで新譜のプロモーションの垂れ流し、こんなものを野放しにしていて、良いのでしょうか。
 テレビなども事情は同じなのでしょう。そんな中にあって、例の「題名のない音楽会」という長寿クラシック番組は、決してプロモーションを受け付けなかったのだ、などということを新聞に書いている人がいました。だから、高いクオリティを維持できたのだ、と。それを書いたのはけっこう良識のある人のようだったのですが、もしかして本気でそんなことを書いたのであったのでは、ちょっと恐ろしいな、と思ってしまいます。この番組、発足当時はいざ知らず、ついこの間まではまさに「プロモーション」だけで成り立っていたものだったことを知らなかったのでしょうかね。あるいは、明らかなプロモーションではあっても、きちんと番組としての体裁が整っていればそれはプロモーションとは呼ばないという感覚になってしまっているのだ、とか。それは、さっきの「CDクッキー」のプロモを、きちんと「記事」だと考えている業界の人だったら、確かにそのぐらいの感覚になっているのかもしれませんね。
 最近司会者が代わったので、本来の「プロモーションを受け付けない」番組に戻ったのかな、と思うのは間違いです。ついこの間も、さるピアニストがクイズ番組のフリをしてしっかりニューアルバムのプロモーションをやっていきましたからね。
aventure number : 1387 date : 2009/8/21


今日の禁断 秋田

 きのうと今日は、末廣さんとの指揮者練習の第2ツィクルスでした(「ツィクルス」には、こんな使い方もあります)。しかし、この時期の土日というと合唱コンクールの県大会を次の週に控えた、という、出場する団体に所属している人にとっては最後の追い込みの機会となっています。そして、我が家にはその中の2つの団体に所属している人がいるものですから(いや、一人で2つではなく、2人がそれぞれ別の出場団体に入っているということですが)、スケジュール的にはとんでもないことになってしまいました。愚妻の方の合唱団は、両方の日とも1日中練習、幸い、私はいずれも午前中は空いていたので、その時間を使ってちょっと不便な会場まで送っていきます。きのうは、終わる時間もほぼ一緒だったので、どうなることかと思ったのですが、ニューフィルの方が10分早く終わったので、旭ヶ丘から幸町まで車で飛ばしたらまだあちらは練習の最中だったので、間に合いました。
 そして、今日はまず朝に愚妻を送っていったあとにニューフィル、それが終わったら、今度は私の合唱団の練習です。私は、1時から10時まで、9時間連続で練習していたことになりました。まあ、こんなタイトな週末も、たまにはいいものです。あと1週間で、とりあえずは一段落付くことでしょう。
 そして、その県大会を通過すると、東北大会が待っていますから、また綱渡りのような予定になってしまいます。もちろん、県大会を通れば、ですがね。ところが、なんだかその東北大会が、もしかしたら中止になるかもしれない、などという情報が飛び込んできましたよ。なんでも、福島あたりでインフルエンザが大流行していて、県大会すら開催が危ぶまれているそうなのですね。そこで、他の県の様子も検討して、最悪の場合東北大会は中止、審査は各県の大会の時のテープを聴いて行うことになる、というのです。
 福島県でも、郡山あたりがかなりひどいことになっているのだそうですね。ということは、そのまっただ中にニューフィルからも10人以上の人が、その街で開催されているアマオケのフェスティバルに、今日まで行っていたということになりますね。そのお陰で、指揮者練習は代吹きが入ったり、少ない人数で頑張らざるを得ないパートが出てきていたのでした。この人たちが、感染してくる可能性もありますから、来週の練習は要注意、マスクをして行かなくっちゃ。いや、そこからもっと感染者が広がって、秋のコンサートが中止になる、などということもあるのかもしれませんね。

 末廣さんは、会場が少し暑かったので、扇子を持って登場です。きのうは全曲通し、そして、2日間かけて3、2、1楽章を丁寧にチェックするという作業で、着実に本番へ向けての準備を進めています。あと2ヶ月の努力の積み重ねが無にならないよう、そんな最悪の事態だけは、起こらないことを、切に望むものです。遠くからわざわざ聴きに来る人もいるのですからね。
aventure number : 1388 date : 2009/8/23


今日の禁断 アンパンマン

 もうすっかり秋の気配、夕方ともなるととても半袖ではいられないほどの寒さが襲ってきます。今年は夏はなかったのでしょうね。去年に続いての冷夏、やはり去年と同じように、大量の自販機用の飲料が残ってしまいました。足らなくなってしまって、あちこちの酒屋さんや、しまいには他の自販機から買ってきたことがあったなんて、とても信じられないほどです。
 そんなお天気のせいもいくらかあるのでしょう、職場の目立ったところに群生しているミョウガは、いつもだとこの時期にはたくさんの花芽を出して、食べきれないほどの収穫があるのですが、今年は全く姿をあらわしません。その代わり、全くノーマークだったところではその艶やかな花芽が出始めていました。それは、お馴染み竹やぶの入り口のところにありました。

 遠くからでは分かりませんが、近くに行って茎のそばの枯れ草などをどけてみると、ほら、たくさん顔を出していますね。

 今日採ったのはこれだけ。この分だとまだまだ生えてくることでしょう。「ミョウガ採り大会」なんか、やれたりして。

 その竹やぶのそばの会館で、今日もニューフィル木管のパート練習です。その練習が始まる前に、郡山のJAOに行ってきたコントラバスのHさんからメールが入りました。郡山のお土産を買ってきたので、木管の分をわざわざ持ってきてくれる、というのです。いやあ、わざわざお土産なんて、なかなか気が付くこと。しかも、弦は旭ヶ丘で練習なのにわざわざこっちまで持ってきてくれるなんて。
 結局、私ともう一人しか揃っていない頃に、「ままどおる」を持ってHさんは現れました。なんとも恐縮です。インフルエンザは大丈夫だったのでしょうか。
 しばらくすると、木管でやはり郡山に行った人も現れました。「Hさんはお土産をくれたのに、Iさんはないの?」ときくと、どうやらこの「ままどおる」は、行った人全員がお金を出し合って買ったものなのだそうですね。それを、実際に買って、こうやって配っていたのがHさんだった、と。いや、なんにしても、ありがとうございました。
 こうなってくると、いつも原稿が楽しみになってきますね。今年は誰が一番先に届けてくれるのでしょうか。ヴィオラのSさんが早いのは間違いのないところですが、案外初出場のNさんあたりに先を越されたりして。いや、お土産を届けてくれたぐらいですから、気合いからいったらHさんも負けてはいませんよ。楽しみなことです。
 そんな「ままどおる」を囲んで、オーボエのOさんが中心になっての練習も、和気藹々と進みました。部屋の中は冷房を入れないと暑いぐらいでしたが、終わって外に出ると、やはり秋の夜でしたね。
aventure number : 1389 date : 2009/8/25


今日の禁断 樹脂粘土

 普段はスーツなどまず着ることのない私ですが、オーケストラや合唱のステージに立つときには一応黒い服を着なければなりません。オケの場合には、そういうときにはきっちりと「タキシード」などを着ている人もいますが、そういうのはまれ、たいがいは黒礼服を着ています。合唱の時には、タキシードは皆無ですね。礼服というのは、結婚式や、そしてお葬式などに着ていくような真っ黒なスーツですね。ですから、これはボタンの数やベンツによって、さまざまなバリエーションが出来ることになります。「ベンツ」ってなんだ?と思われた人、いませんか?ドイツの車じゃないですよ(いや、「ベンツ」でググると、いつまで経ってもその「車」のことしか出てきませんがね)。あちらは「Benz」、こちらは「vent」なんですが「ベント」とは言わずに「ベンツ」と言ってます。それは、スーツの背中に付いているスリット状の切り込みのことなのです。スリットと違うのは、布が重なっていること。ですから、「スリットから太股が・・・」みたいな「セクスィー」なことには、あいにくなりません。
 この「ベンツ」には2種類あって、真ん中に一つだけあるのが「センター・ベンツ」、両サイドに2つあるのが「サイド・ベンツ」です。「センター」がオーソドックス、「サイド」がややカジュアル、みたいな感じで、お好みによって使い分けるみたいですね。私の場合はずっと「センター」派、なんと言っても、人より目立つことを極力避けるという穏健な性格ですからね。というより、「サイド」を着ている人がなんだか軽薄に見えるような気がして、ちょっと嫌いなのかも。私の中では、やーさんの制服がみんなサイドベンツです。
 そして、打ち合わせもシングルとダブル、シングルの場合はボタンも2つボタンとか3つボタンとかありますが、私はなんと言ってもシングルの「2つ」派です。ダブルなんて、今まで着たこともありません。とか言っても、この間の結婚式の二次会用に何年かぶりに買ったスーツはサイドベンツの3つボタンだったのですから、人の好みなんかは当てにはなりませんが。
 ところで、「タキシード」の場合は、そのベンツが付いていません。そもそもベンツというのは乗馬の時のようなアウトドアでの必要性から付けられるようになったものですから、屋内で優雅に過ごすための礼服には必要なかったのでしょうね。同じように、タキシードには、両脇のポケットに「ふた」が付いていません。これも、スーツの場合は雨が中に入らないように付けられていたわけですから、雨に当たる心配のない屋内でしか着ないはずのタキシードには必要ないわけで。というか、実はタキシードにはポケットさえ付いていないこともあります。入り口の縁取りだけあって、中に物は入れられない、と。つまり、ポケットになにか入れると、そこが膨らんでせっかくのシルエットが台無しになってしまうのだそうですね。
 やはり、私にはタキシードは着れません。コンサート本番には腕時計や財布、さらにカメラまでポケットに入れてパンパンにしていますからね。
aventure number : 1390 date : 2009/8/27


今日の禁断 ズーム

 この間の指揮者練習、ホールでやったものですからそれぞれに録音をしていた人も多かったようですね。真ん中の通路の後ろにある衝立の上が、録音には絶好のポイントですが、そこにさまざまのレコーダーが並びました。こういう目的のためのコンパクトなレコーダーといえば、少し前まではMDプレーヤーが中心になっていました。でも、最近ではMDそのものがそろそろ絶滅指定品種か、というぐらいに勢いがなくなってしまっています。だいぶ前にも書きましたが、そもそもMDプレーヤーを作っているのがソニーだけになってしまったというのですから、もはやこの世から姿を消すのは時間の問題です。
 それに変わって現れた新品種が、SDカードなどのメモリーに直接記録する「ICレコーダー」という一群の新参者たちです。ですから、その指揮者練習の時にも、確かにMDも昔から使っている人の物が1台だけありましたが、他は全てICレコーダー、それも、さまざまのメーカーのさまざまの品種が並んでいましたね。そこに置いてあるのはマイク内蔵のタイプですが、わざわざマイクスタンドを持ち込んで外部マイクを使った録音をしている人もいましたしね。
 私も、そういうものがあるのは知っていましたが、とりあえずMDを持っているのでそれで十分だと思っていました。しかし、この最近のICレコーダーの進化は著しく、もはやMDなどとは比較にならないほどもスペックになっています。基本的にPCM録音(もちろん、MP3も出来ますが)なのですが、例えばサンプリング周波数が最低でも48kHz、中には96kHzとか、192kHzなんてのもあるんですからね。もはやCDのスペックである44.1kHzなんてのは問題にもならないのですね。
 そんなハイスペックのものが、ヘタすると2〜3万円で手に入ったりするのですから、もうこれは実際に手に入れてあれこれ楽しんでみてもかまわない範疇に入ってきています。
 そこで、カタログを集めたりして、各社の製品を比較してみているのですが、なかなか「これ」というのはないのですね。もうどれを買っても決して損はしないほどの性能は備えているのですが、出来れば全ての面でメリットのあるものを買いたいじゃないですか。私の場合、さっきみたいな録音のスペックの他に、電源の強さもかなり重要なファクターになっています。これは、デジカメを買ったときに痛感したもので、初期のものはすぐバッテリーがなくなって嫌な思いをしていたのが、今の製品だとこんなに長持ちしていて良いのだろうか、というぐらいに長く持ちますからね。ICレコーダーに関しても、そのぐらい持ってくれる、というのが理想です。それと、外部出力でヘッドフォンではなくきちんとライン出力があることも必須。そして、最後のファクターが、「大きさ」です。そんな要求を満たしているものは、だいたい機械自体が大きすぎるんですよね。理想としてはそれこそMDプレーヤーぐらいだと言うことはないのですが、なんだか弁当箱ぐらいのものもありますしね。さあ、はたして私はICレコーダーを手に入れることは出来るのでしょうか。
aventure number : 1391 date : 2009/8/29


今日の禁断 トルミス

 いよいよ私のコンクール初体験の日になりました。会場は、いつか行って他の人たちの演奏を聴きまくり、宮城県の合唱団のレベルを知ったときと同じ、名取市文化会館です。ニューフィルの練習でもよく使っていますが、とてもよく響く良いホールですね。
 駐車場から近い入り口を入ったすぐのところにポスターがたくさん貼ってあるのですが、その中に私が送っておいたニューフィル定期のポスターがしっかりあったのも、確認です。

 私の合唱団の出番は午後からなのですが、午前中に同じホールの練習室が借りられたので、そこで最後の練習です。その時間は中学校の部が開催されていますので、制服姿の中学生がいっぱい、そのほぼ全員がマスクを着用しているというのが、なんだか不気味です。なんせ、福島県のコンクールがお客さんを全く入れないで行われた、というのが全国ニュースで紹介されたほど、インフルエンザの脅威はもうよそ事ではないことが実感されてしまいます。
 私の調子は、色々あったために最悪、練習の時にはピアニシモがほとんど出せないほどの、自分でもいやになるほどひどい声になっていました。やはり、普段あまり歌っていないのに集中して喉を使ったために、こんなになってしまったのでしょうね。パートリーダーに「○○さん、大丈夫ですか?」などと聞かれるほどでしたから。まあ、それが合唱ですから、極力他の人の邪魔にならないようにひっそり歌っていることにしましょう。
 話には聞いていましたが、このコンクールの運営というのはとても周到に準備されているものでした。分刻みにスケジュールが決まっていて、それぞれの団体が時間に集合場所に行くと、そこには若いコンパニオンが2人付いていて、それから先のリハーサルからステージ袖の集合、そして本番、さらには退場後の案内まで、全て先導してくれるのです。いや、「コンパニオン」というのは、実はきのうが出番だった高校生なのですがね。つまり、その高校生が出番の時の案内は、我々大人の合唱団のおじさんたちがやっていたのでしょうね。
 その集合時間まで、ホールで大学の部を聞くことにしました。最後には私のいた団の現役が演奏しますし。うちの団の他の人も客席にいます。ところが、その一つ前の演奏が終わったところで、みんな外に出て行ってしまいました。確かに、そろそろ集合時間、でも、せっかくですので母校の後輩の演奏もちゃんと聴いてやらないと。でも、聴き終わって集合場所に駆けつけると、そこには私以外の人はすでに全員集合していましたよ。「心配してましたよ」なんて言われたりして。
 そこからは、さっきのコースで流れ作業、本番の時にはなんとか声もだいぶ出るようになっていたので、私としては満足でした。なにより、会場の響きがとても美しく戻ってくるので気持ちの良いこと。
 あとは、残りの団体、その中には愚妻の合唱団もありますが、それを客席で聴いて、私なりの順位を付けてみます。客観的に見て、うちの団はちょっとあぶないな、というぐらいみんな素晴らしい演奏です。全部終わって外に出たら、その中の小さな合唱団を指揮していた人にばったり会ってしまいました。実は、このEさんは、以前ニューフィルにもいたことのある、合唱も楽器も出来る人。さっきのポスターをしっかり見つけたようで「ニューフィルのポスターが貼ってありましたね」と、言っていました。その場でチケットを2枚お買いあげ、私の広報活動が実を結んだ瞬間です。
 閉会式には出ないで帰ってきたので、審査結果のメールを待ちます。その結果は
 金賞(1位):グリーン
 金賞(2位):三女
 金賞(3位):愚妻の団
 銀賞(4位):ブレス
 銀賞(5位):うちの団
というものでした。ここまでが予選通過、これで、私も秋田で来月末に行われる東北大会に行かなければなりません。えらいことになりました。それまでには暗譜しないと。
aventure number : 1392 date : 2009/8/30


今日の禁断 裏禁断

 実は、ここだけの話なのですが、きのうとおととい、東京へ行ってきました。合唱のコンサートに2日連続で出演するためです。コンクールの本番の前にそんな無茶をして、などと言われそうなので、あえてそんなことを言いそうな人の目に触れることのない(はず?)のバックナンバーだけのスペシャル・エディションです。
 私の大好きな絵本作家、安野光雅さんの詞に森ミドリさんが曲を付けた合唱組曲「津和野」が出来上がったのは2年前のことでした。今回、その続編とも言うべき「空」という、5曲からなる組曲が完成したので、その「世界初演」となるコンサートが、おととい品川の教会で開かれたのです。そして、たまたま同じ時期に町田市で安野さんの展覧会があって、その関連事業として、きのう同じ曲を演奏した、というわけです。
 「新曲」とは言っても、実は5曲のうちの3曲までは、これまでコール青葉のコンサートで取り上げていました。ですから実質的には2曲だけが新しく練習したもの、私は2回しかそのための練習には行けなかったのですが、暗譜、とまではいかなくても十分歌えそうだったので、この記念すべきコンサートに参加することにしてありました。コンクールに出ることになったのはその後の話、いくらなんでも3日連続の本番はきついとは思ったのですが、「当日が空いているのならぜひ出て下さい」と頼み込まれては、断ることは出来ませんでした。
 1日目は、夜7時開演ですから、リハーサルは午後3時から、その前にまず秋葉原に行って、ヨドバシでこの前書いたICレコーダーの現物を色々触ってみます。カタログでは分からないような細かいところをチェックしようと思ったのですが、かえって迷いが出てくるだけで、結局一つに絞ることは出来ませんでした。
 せっかくここまで来たので、仙台では絶対に味わえない「バーガー・キング」へ行ってみます。ヨドバシからは歩いてすぐ、前もって地図で調べておいたのですぐ分かりました。

 確かに、ものすごい大きさのハンバーガーですが、食べてみるとそんなに重たくはありません。これは「ワッパーチーズベーコン」というやつですが、想像以上にあっさりしていました。ただ、付け合わせに頼んだオニオンリングがちょっとハズレ、これはモスのオニポテの勝利でしょう。

 そこでもらったのが、この金券。9月いっぱい使えますから、ほしい人にはあげますよ。
 品川駅から教会まで歩こうと思ったのですが、東京は真夏の日差し、少しでも楽をしようと、近くのホテルまでのシャトルバスに乗ってみます。ただ、バスを降りても教会がどこにあるのか分からなくて、しばらくいい加減に歩いたところに宅急便のおじさんがいたので「教会はどこですか」と聞いてみたら、「反対の方だよ」といわれてしまいました。歩いてきたら、すぐ分かったのに。
 コンサートの会場はこんな広いチャペル、パイプオルガンのパイプが左右に分かれているというユニークなファサードです。これだと当然電気アクション、コンソールは右下に見えますね。これは「空」とは関係のない、やはり森さんが、故黒川紀章さんの歌詞に曲を付けた「水平線」という曲の伴奏に使います。

 リハーサルが終わって少し時間があったので、近所を探索、「ペアシティ・ルネッサンス」という、昔山口百恵夫妻が住んでいた高級マンションがすぐそばにありました。入り口に守衛室があって、中に入る車をチェックしているという、ものものしいところでした。

 アンコールで森さんのトークやチェレスタ(ミュステルのビンテージ、ヤマハなどでは絶対に出せない美しい音でした)を演奏していて、お客さんがそちらを向いている間に、こっそりステージから写真を撮ってみました。実は、カメラを出すときに手が滑って下に落としてものすごい音を出して、顰蹙を買ってしまいましたが、写真を撮っていたのには、誰も気づかなかった(?)ようでしたよ。

 次の日は、東京とは言ってもほとんど神奈川県境の町田です。新宿にでも泊まればまっすぐ小田急線で行けるのでしょうが、ちょっと鄙びた三軒茶屋に手頃なホテルがあったので、そこから東急世田谷線と、小田急線を乗り継いで町田まで、というコースを計画してありました。世田谷線というのが、とてもローカルな良い味の電車でした。2両しかない車両で、1両目は椅子が前向きなのに、2両目は後ろ向きになっています。これがそのまま往復運転をしているのですよね。都電、みたいな感じです。女性の車掌さんが乗ってましたよ。
 会場はビルの6階の中にあるホール、200人ぐらいしか入りません。合唱団は80人ぐらいいますから、ステージには乗りきらないで、半分は客席と同じフロアで歌いました。

 そして、そこから5分ぐらい歩いたところにあるのが、こんな可愛らしい文学館です。


 無料だし、そんな大したものではないだろうと多寡をくくっていたら大間違い、安野さんの初期の装丁の仕事の実物など、珍しいものがいっぱい展示してありました。幼少のみぎりに買ってもらった講談社の世界文学全集の装丁が、安野さんだったなんて。
 売店では、ちょっと手に入らない図録があったので、まとめて買ってしまいましたよ。これは本当に思いがけない私自身への贈り物でした。

 コンサートが終わってからが、ちょっと大変でした。なんせ、4時少し過ぎに本番が終わった町田から新宿へ出て、それから東京まで行って6時の新幹線に乗り、仙台に着いたらそのまま次の日のコンクールのための練習に参加、という予定ですから、もう終わるやいなや会場を飛び出して、けっこう歩かなければならない小田急の駅まで行かなければなりません。ところが、その6階から下へ降りるには、小さなエレベーターが2台だけ、階段は非常用なので使えないというのです。エレベーターの前は、お客さんでごった返しています。さんざん待ってやっと下に降りた時点で、すでに予定した時間を大幅に過ぎていましたから焦ったのなんの。駅までは、この重い図録を抱えて、汗びっしょりです。
 そんな大変な目にあった2日間、その次の日にコンクールに出るなんて、やはり無謀でした。秋田には、もっとゆったりとした気分で行きたいものです。
aventure number : 1392a date : 2009/8/30


今日の禁断 ボーカル

 日曜日の合唱コンクールの審査結果は、閉会式に出た人にはもちろん分かったのですが、出ていない人たちは、ひたすらその人が送ってくるメールを待つことになります。それが、せいぜい順位だけだろうと思っていたら、なんと、審査員の講評まで詳しく書いた長文の携帯メールが届きました。私だったら、これだけ打つのに丸1日はかかりそうな内容です。お陰で、もしかしたらその場にいた人よりも詳細なデータが得られたのかもしれません。と言うのも、肝心の合唱連盟のサイトには、そんなものは全く載らないのですからね。なんと、サイト本体ではなく、事務局の人がBBSにほんのメモ程度の書き込みをしただけでした。それが、今日になって、やっと審査員別の順位が付いた点数表がアップされましたよ。なんでも、このサイトは作成を外部に委託しているようなのですね。ですから、このように、本当は審査が終わったら間髪入れずにアップすべきものが、2日も経たないと見ることが出来ないことになってしまっています。
 おととしあたりも、確かこんなことをぼやいた覚えがありますが、この点に関しては全く改善されてはいないようですね。
 それはともかく、この点数だけみると、私の合唱団は、ヘタをしたら県代表になれない可能性もあったのですね。次の団体と全く同じ点数ですからね。じゃんけんでもして、出場者を決めたのでしょうか。
 でも、東北大会の会場のホテルは、もうその日はほとんど満室になっているようですよ。うちの場合は、最悪キャンセルを覚悟で、すでに人数分を押さえてあったので問題はないのですが、結果を見てから手配しようと思っていた団体は、困っているのではないでしょうかね。あるいは、秋田の主催者が遠路はるばるやってくる人たちのために、すでに確保してあるから、満室になっているのでしょうか。
 コンクールはおろか、演奏旅行もないニューフィルは、そんな宿の心配などには無縁です。地道に定期演奏会へ向けての練習を日々重ねている、といういつものスタンスです。ただ、私としてはそろそろ「かいほうげん」の準備を始めなければなりませんから、新入団員の写真などをまず撮ってみました。幸運にも、必要な人の写真は全て撮ることが出来ましたから、これだけでも出せないことはありません。でも、やはりJAOのレポートがないことには格好が付きませんから、だれかが送ってくれるまで待っていることにしましょう。おそらく、1週間以内には、だれかからは必ず届くはずですからね。
 末廣さんの連載も、新しいシリーズになってからまだ載せていませんよね。でも、最新のエッセイはまだイラストが出来てないし、この前のやつはイマイチだし、これも「待ち」ですね。
 ついこの間、あり得ないような場所で偶然出会って、お互いびっくりしあった人のいるコントラバス・パートには、昔いた人に良く似た人が「新入団員」として入ってきました。いや、昔の人と同じだったりして。
aventure number : 1393 date : 2009/9/1


今日の禁断 だんご

 今回はエントリーをパス(本番の日に指揮者練習が重なりました)した「コール青葉」ですが、そこの掲示板などで動向を知るぐらいのつながりは残っています。そこに先日、「さとう宗幸さんが出演」という書き込みがありました。BS朝日で、彼のヒット曲「青葉城恋唄」が作られたエピソードなどをまとめた番組が放送されるというのですね。その中で、それを書き込んだHさんも出演しているので、ぜひ見て欲しい、というものでした。このHさんというのは、厳密には同じ合唱団のOBではなく、仙台市内の別の大学の合唱団にいた人なのですが、その頃のつながりでコール青葉にも参加している、という人です。そんな人はメンバーの中には結構いて、混声合唱団(私は男声合唱団)で小田和正の3年上だった、なんて人もいますね。
 その番組、さっそく録画して見てみました。以前朝日新聞の日曜版か何かにあった「うたの旅人」というシリーズのテレビ版、ですから、だいたい中身は見当が付いたのですが、その時の内容を、実際に本人が語っている映像が使われているというのが、新聞より生々しい感じです。新聞では出来ないのは、その間に曲を流す、ということでしょうね。この曲のオリジナルバージョン、久しぶりに聴いてとても懐かしく感じられました。というのも、この番組の舞台、この曲が産まれて大ヒットを放ったときには、私はすでに仙台に帰ってきていて、この辺のムーヴメントをリアルタイムで体験しているのですよ。NHKFMの土曜日の仙台ローカルのリクエストの番組は、毎週この曲のネタで大いに盛り上がっていました。同じ曲を「共作」したダーク・ダックスが、この番組に出演していたときも聴いていましたし。なにしろ、その時にさとうさんと一緒にDJをやっていたのが、仙台放送劇団の坂本さんという人なのですが、実は私の叔父さんの親友なんです。私も小さい頃何回か会ったことがありますが、「益夫」というお名前なので、叔父さんは「マスオンツァン」と呼んでいましたね。
 Hさんが出てきたのは、歌声喫茶のシーンでした。当時は何軒もこんなお店があって、さとうさんはそこで「歌声リーダー」のアルバイトをしていて、それが歌手になるきっかけの一つでもあったのですが、今あるのはそことは別のこのお店だけ、そこに月1回常連さんが集まって、そこにさとうさんも混ざっている、という設定です。書き込みでは「ちょこっと出てくるかもしれません」ということでしたが、Hさんが座っていたのはさとうさんの左のとなりのとなり、さとうさんが写ればすぐフレームにはいるというところでしたから、ほとんど出ていましたね。なんだか、とても楽しそうでした。
 インタビューやナレーション(渡辺美里)のバックに映し出される仙台の名所がとてもきれいでした。仙台って、こんな素敵なところだったんだ、って変な感心をしてしまいましたよ。これから仙台に来ようという人は、ぜひご覧になって下さい。・・・って、もう終わったのに、と思ってもご安心。あした、4日(金)の22時から、同じBS朝日でしっかり再放送をやってくれますから。もっとも、BSデジタル放送が届かない山奥の人だと、見れないかもしれませんが。
aventure number : 1394 date : 2009/9/3


今日の禁断 カレー


 「BALLAD 名もなき恋のうた」を見てきました。なんと今日が初日。映画を公開初日に見に行くなんてあまりないことですが、たまたま愚妻がコンクールの追い込みの練習で時間がぽっかり空いてしまったのと、その練習会場が幸町だったので、利府には近かったからという2つの理由からです。しかし、なんたってこれだけプロモーションを繰り広げている作品ですから、もしかしたら満員で入れないかもしれません。その時は、次の会を見ても間に合うぐらい、「ヒマ」でした。
 ところが、予想に反して利府の駐車場はガラガラ、チケット売り場も誰もいません。私が見たのは3度目の回ですが、場内は20人いるかいないか。ちょっと信じられません。これだけ見ると、大コケ。まあ、インフルエンザのせいもあるのでしょうかね。私も、愚妻に無理矢理マスクを渡されていましたし。しかし、そんなもの、全く必要のないほどの空き具合でしたよ(もちろん、マスクはちゃんと付けましたからね)。
 予想に反していたのは、映画の出来もでした。なにしろ、あの「三丁目」シリーズを作った山崎貴監督ですから、さぞや泣ける仕上がりになっていると期待していたのですが、とうとうあの時のような「やられた!」というようなシーンは出ては来ませんでした。
 ご存じのように、これは「クレヨンしんちゃん」が原作になっています。マンガでこれの骨組みになるようなものがあって、それを膨らませて劇場用のアニメにしたもののプロットを、ほぼ忠実になぞっているようでした(アニメ版は見ていません)。原作のマンガは例によってお気楽なハッピーエンドになっていますが、それがアニメになったときには、ちょっと「しんちゃん」ではあり得ないようなエンディングになっていたそうなのです。もちろん、今回の実写版もそれが踏襲されているのでしょう、そのエンディングは「それはないだろう」というものでした。というか、アニメでのエンディングをさらに一ひねりして別の形にするのだろうな、と思って見ていたものですから、なおさら失望してしまいました。例えば、しんちゃん、ではなく、しんいちが貸してやった携帯電話が胸にしまってあったから、弾が貫通しなかったのだ、とかね。あの携帯は、そういう伏線だと思っていたのですがねぇ。
 おそらく、これが実写版の落とし穴なのではないでしょうか。マンガにしてもアニメにしても、決して優等生ではない、というか、問題ありすぎのキャラが、たまに真面目な顔をして「よいこと」をやる、あるいは、本人は決して「よいこと」だとは思っていなくても、まわりの状況で「よいこと」になってしまうという、かなり強烈な違和感が、「笑い」なり「涙」なりを与えていたのでしょう。それを、いかにも利発そうな子役にやらせてしまったところが、山崎監督の誤算でした。確かに、この子は可愛いし、笑い顔などはとても救われる思いがするのですが、そこからは生まれる物語は当たり前すぎるものにしかなりません。「しんちゃん」の持っていたキャラが周りの人間との間に作り出す絶妙の世界、それがないことには、アニメを超えることは出来ないのではないでしょうか。
 父親の「ヒロシ」が、ここでは「アキラ」となっていたのは、受けましたがね。しかし、斎藤由貴が出演していたのを、エンドロールで見るまで気が付かなかったとは。
aventure number : 1395 date : 2009/9/5


今日の禁断 シベリウス

 私が入った合唱団は、県大会を最下位ながらも通ってしまったために、今度は秋田で開催される東北大会へ向けての練習を始めなければなりません。確かに、県大会では私などはかなり危なげな演奏、暗譜はおろか、言葉すら付かなかったところもありましたからね(なんせ、エストニア語ですから)。そんな人でも歌えるように、曲自体は割と簡単な(例えば、愚妻の合唱団が歌った委嘱曲などに比べれば、という話ですが)ものが選ばれていましたから、これからはそれにさらに磨きをかけなければなりません。新しく入った人も、もはや甘えは許されないという段階に入ったことになるのです。
 まずは、通常より1時間スタートを早めてパート練習を行います。音の間違い、言葉の正確さなどを、パートリーダーが中心になって細かく、何度も何度も繰り返し、より、演奏の精度を上げるための歌い込みが始まります。全体練習に移ると、今度は指揮者が「楽譜を置いて」という指示。課題曲の最初の部分をみんなに暗譜で歌わせます。前からの団員はすでに演奏会で歌っていますのでなんということはないのでしょうが、私たちは大変、個人練習で出来るだけみんなに追いつけるようにさらってはいましたが、完全に暗譜まではとても出来ません。私も、その最初の部分だけはなんとか、という感じでした。
 そうしたら、今度は指揮者は、全体を4つのグループに分けて、「アンサンブル大会」を開くことを提案しましたよ。15分ぐらい、それぞれのグループが別の場所で課題曲の最初を練習して、他のみんなの前で「発表」するのです。演奏が終わると、聴いていた全員が、それぞれ批評を述べる、というシビアな趣向です。もうこうなると、とても楽譜などは見ていられません。いやでも他のパートを聴いてハーモニーを合わせることに専念しなければならなくなります。
 しかし、ちょっと聴いただけでは、そんな即席のアンサンブルとは思えないほどの高度の演奏を、それぞれ聴かせていましたよ。我々のグループも、そこそこのものだったのではないでしょうか。それに対してのみんなのコメントも、とことん濃いものがありました。耳の付け所がさすが合唱経験豊富な人たち、といった、とても私などには気づかないような細かいところなども指摘しています。
 正直、とんでもないところに入ってしまった、という、半分後悔の念すら湧いてきます。本気でよい演奏しようという努力を怠ってしまえば、たちどころに取り残されてしまいそうな世界です。これは、今まで5年ほどやってきたある意味ぬるま湯的な合唱団とは別物です。実際、ここは10年前にはコンクールの全国大会で、「シード付き金賞」という、最高の栄誉を得たこともある団体なのですからね。ヘタしたら、ニューフィルでぬくぬくとフルートを吹いているのより、はるかに刺激的な体験が得られるのかもしれません(マーラーのフルートは、ほんとに退屈)。楽しみです。
aventure number : 1396 date : 2009/9/7


今日の禁断 ビコーズ

 春の定期演奏会の曲目が全部決まったというのに、それはまだ団員には正式には伝えてはいないことに、はたと気づきました。サイトなどではしっかり案内を出してあったので、団員向けのツールである「かいほうげん」でも、もうすでに掲載していたと思いこんでいたのですね。でも、この前出したときにはメインプロしか決まっていなくて、「その他の曲は検討中」ということだったのでした。こうなったら、出来るだけ早く出さなければ行けません。ただ、これからの練習スケジュールを見てみると、来週と再来週はちょっと「かいほうげん」を配りにくい状況になっていました。来週はパート練習ですし、その次は、「シルバー・ウィーク」だかなんだかの最後の日で、おそらく出席者はあまり期待できないでしょうからね。そうなってくると、発行日は今度の指揮者練習のある土曜日しかないことになってしまいます。
 ただ、先週中には届くはずだったJAOのレポートは、結局誰からも来ませんでした。ちょっと拍子抜け。ですから、まるまる6ページが空白のまま残ってしまっています。これがないことには発行しても意味がないので、きのうの練習の時に「今日明日中」に原稿を確実に届けてくれそうな人を探します。それをあてにして、水、木、金の3日間で印刷までを完了させる、という、かなりヘビーな予定、というか、皮算用です。幸い、何とかなりそうな感触があったので、まず間違いなくそれは届くことになるでしょう。ただ、何ページになるのかは全く分からないので、ある程度余裕を見て代わりになる「詰め物」を少しは用意しておく必要はあります。
 そこで、私も一つ原稿を作っておくことにしました。ネタは、前から「禁断」などに書いておいたものを編集すれば、十分に使えるものが出来るはずです。というか、もっと早くサイトのためのコンテンツとして作っていたかったものが、ついついやる気をなくしてほうっておいたものですから、この機会に仕上げておけば良いわけでして。
 取りかかりさえすれば、仕事自体は順調に進みます。テキストは半分ぐらいは出来ましたし、それに必要な画像(主に楽譜)も、スキャンして補正を加えたものが少しずつ出来てきます。このペースで行けば今夜中にはめでたく完成することでしょう。そして、明日になれば原稿と写真が届きますから、あとはそれをページに割り振るだけ、簡単なことです。
 と、言うだけだったら本当に簡単なんですよね。でも、一生懸命作っている途中で、予約していたビートルズの新しいCDが届いてしまいました。通販でもきちんと発売日に手に入るのですから嬉しいものです。しかし、封を切って聴き始めてしまったら、いけません。予想していたよりはるかに素晴らしいマスタリングの成果、もしかしたら、マスターテープよりいい音なのではないか、と思えるほどのすごい音です。こうなったら、真剣にスピーカーに向かって聴くしかないじゃないですか。原稿書きなんか出来るわけがありません。ほんとに、土曜日に間に合うのかな〜。
aventure number : 1397 date : 2009/9/9


今日の禁断 奥村チヨ

 「かいほうげん」を作る作業は、かなりタイトなはずでした。まず、来るかどうか分からない他人の原稿をただ待っているよりは、自分で書いた方がずっと確実だろう、ということで、半分ほど仕上げて先の見込みが立ったところで一休みです。ところが、おとといの夜中に、全くあてにしていなかった人から、まるまる4ページ分の原稿が、しっかり写真入りのワードになって届いたではありませんか。練習の時には、とりあえず顔を合わせた人には「今すぐ、書けますか?」と声をかけて感触を見ていたのですが、この方はその機会がなく全くのノーマークでした。これだけあれば別に私の原稿がなくても、十分に量は足ります。その時点で、私の作業はこれ以上進めないことにしました。というか、やはり2日やそこらで仕上げるというのはちょっと無理があって、出来ればもう少し腰を落ち着けて作りたいな、という感じがしていたので、これは焦らないできちんと作ることにしましょう。
 おとといの「感触」では、もう一人、間違いなくきのうまでには原稿と写真を届けてくれる人がいました。その人は、きのうの早朝にテキストだけ送ってきたのですが、それだけでどうも5ページは超えそう、ということは、写真を入れたら6ページになってしまいます。そうなると、いつもの16ページでは足りません。もう1枚増やして20ページにすればちょうど収まります。足らないと思って焦っていたら、こんな増大号になってしまうなんて、先のことは分からないものですね。
 その人は、写真をわざわざ私の職場まで届けてくれました。もちろん、メモリーカードですから、それをパソコンでチェックして使うものを選ばなければならないので、私の部屋もきちんと掃除をして待っていたのですが、その人はプリントした写真にポストイットでコメントを付けて、すぐ分かるようにして持ってきてくれました。部屋に上げなくても用が済んだので、ちょっと残念。でも、その写真を入れてみたら、ぴったり6ページになりましたよ。これで、計ったように20ページの「かいほうげん」を作ることが出来ます。
 きのうのうちに、2枚、つまり8ページ分だけ印刷しておきました。ただ、印刷の前に、最近なんだか画像が汚くなってきて、例えば19ページにある(これは、明日現物が見れますよ)チラシでは、青い地になんだか赤い斑点のようなものが浮かんでいます。そろそろ、くたびれてきたのかな、と思いつつ、階調補正でもやってみたら少しはマシになるかな、と、自分で出来るその調整をやってみました。その結果は画期的、それこそ、デジタル・リマスターのように、画像全体がクッキリ印刷できるようになりましたよ。これからは、大量に印刷する前には、必ずこれをやることにしましょう。
 今朝になったら、もう一人の人から、4ページ分のファイルが届きました。この人もすぐ書いてもらえそうな「感触」はあったのですが、きのうになっても来なかったのであきらめていたら、やはりきちんと書いてくれました。でも、ほんのちょっと遅かったようでした。というか、これを入れると24ページという超特大号になってしまいますし、なによりも次号にもこんなに集まる保証はなにもないので、せっかく送って頂いたのに、載るのは次号になってしまうと、平謝りのお詫びです。誰も知らないでしょうけど「ごめんね…次号」って。
aventure number : 1398 date : 2009/9/11


今日の禁断 カインズ

 末廣さんとの指揮者練習、3回目はお馴染み、仙台港のアクセルホールで行われました。この前の橘さんの時には平日の練習しかなかったので、ここを使うのは前々回の新田さんの時以来、1年ぶりとなります。つまり、こんな辺鄙なところにはついでに来るなどということはありませんから、実に1年ぶりにやってきた、ということになります。この前はすぐそばにアウトレットモールがオープンしたばかりで、だいぶ道が混んでいた記憶がありますが、もうそろそろ冷やかし客もいなくなったでしょうから、そんなに渋滞はないはずです。と思って、きのうのお昼過ぎに一番近い道を通ったら、いやいや、まだ結構混んでいて、アウトレットの駐車場もだいぶ埋まっていましたね。それよりも、1年前とは全くそのまわりの様子が変わってしまったのにびっくりです。いつの間にか大きな電器屋さんとホームセンターが完成していて、一大ショッピングセンターがそこには出現していたのですよ。そういえば、松島の水族館が引っ越してくるような話がありましたが、あれは一体どうなったのでしょう。
 ホールそのものも、1年前とは全く変わっていました。

 いえ、これは厳密にはホールではなく、でたところにある休憩スペースなのですが、去年来たときまではここには外国の雑貨を売っていたり、ちょっとしたスナックなどを作って売っているお店が入っていました。それが全て、跡形もなく消え失せていたのですよ。ここのフライドポテトを食べるのを楽しみにしていたのに、残念。それにしても、この施設はいつ来てもガラガラなのだそうです。一体何のためにこんなものを作ったのでしょうね(ここは県の施設です)。

 これは、今日の練習の写真。きのうは1楽章だけだったので写真を撮る余裕はありませんでしたが、今日4楽章をやったときに、長い休みのところで席を立って撮ってみました。手前にあるのは、今度新しく購入したティンパニです。昨日持ってきた「かいほうげん」は、さすがに指揮者練習で出席者が多くて、ほぼ完売してしまいましたが、次号にはこのティンパニを「新入団員」として紹介する予定です。写真の主役はもちろん末廣さんですから、少しアップして。

 しかし、この週末は私にとってはとんでもないスケジュールになっていました。なんと、ニューフィルの他に2つの合唱団の練習が予定に入っていたのですからね。1つはもちろんコンクールへ向けて追い込みの男声合唱団ですが、もう1つは、大学の合唱団のOBたち。去年「萩ホール」のこけら落としだと思っていたコンサートが、ちょっと残念なことになってしまったので、それのリベンジでもないのでしょうが、今年も同じようなメンバーで10月にこのホールでコンサートをやることになりました。とてもそんなところまで顔を出している余裕はないのですが、やはり週末に2日連続で練習があったので、とりあえず様子を見に行ったのです。
 その結果、今日などは朝の9時から午後2時までは仙台港でニューフィル、そこから川内で1時から始まっていたはずの練習に参加、6時半まであるはずのその練習を途中で抜け出して、片平の男声合唱団の練習に行き、10時までみっちり、I先生のご指導を受けた、という、練習だらけの1日となってしまいました。
aventure number : 1399 date : 2009/9/13


今日の禁断 ヤマハ

 数日前からトップページのマーキーで予告していた通り、本日午後4時頃、ついに1,000,000アクセスが達成されました。まあ、最初の頃とはカウンターも違っていますし一概には言えないのでしょうが、これで一つの区切りを付けることは出来たはずです。いずれにしても、これは、このサイトに訪れて下さった皆さんの足跡の結晶、アクセスしてくれる人がいないことには出来なかったことですから、全ての皆さんに感謝です。本当にありがとうございました。
 この近辺のアクセスに当たった方は、どうぞお申し出下さい。この記念のキリ番を、ともに祝おうではありませんか。とか言って、実は私はたまたま「999999」を当ててしまったのですがね。なんと間抜け。

 ところで、「キリ番を獲得した」というように、名詞に「する」をつけて一つの動詞として使うことはよくありますね。もしお申し出があれば「プレゼントを発送する」ことになるわけです。
 でも、同じ「○○する」でも、例えば「民主党が『勝利して』政権交代がついに実現」というような文を読んで、なんか違うな、と思うのは私だけでしょうか。いや、政権交代は大歓迎、それに関しては別になんの違和感もないのですが、問題は「勝利する」という言い方です。これは、今では誰でもごく普通に使っている言い方でしょうから、「どこが?」と思われるかもしれませんが、私にとってはものすごく「いずい」使われ方なんですよね。「勝利」という名詞は、「勝利をおさめる」とか「勝利に酔う」といったように、続く動詞との間に「を」とか「に」という助詞を挟んで使われたときに、きちんと日本語としての響きが出てくるように思います。そこに、直接動詞をくっつけて「勝利する」というのは、私にとっては非常に不安定な感じしかしないのですが、どうでしょう。
 多分、これと非常に良く似た使い方なのでしょうが、最近たびたび耳にするのに「担保する」という言い方があります。これも、本当は「担保を取る」というように、間に助詞を入れないとみっともなくなる名詞、今の段階では、この言い方に嫌悪感を持つ人は多いのではないでしょうか。でも、言葉というのはどんどん変わっていくものですから、この醜い言い方もしばらくすると誰もおかしいとは思わなくなっていくのでしょうね。「勝利する」みたいに。
 そういえば、久しぶりに浸かってみた合唱の世界では、同じ音楽用語でもオケとはひと味違う言い方をしていました。「カンニング・ブレス」のことを「カンブレ」と言うんですね。確かに、よくある略語の作り方に忠実に従った略し方なので、言われた瞬間すぐ意味は分かりましたが、なぜか今まで一度も聴いたことのなかった言葉、ちょっと新鮮な気がしましたっけ。
 その合唱団、今週の連休に合宿を行います。その「しおり」が配られたので読んでみたら、持ち物の中に「ポーター」というのがありました。これは一体何なのでしょう。ランニングでもするのでしょうか(サポーター)。あるいは、ブログで練習の様子を報告するとか(レポーター)。
 そういえば、これ(↓)もキリ番でした。
aventure number : 1400 date : 2009/9/15

09/9/17-10/25