1281(09/1/22)-1300(3/1)

今日の禁断 プジョー

 「かいほうげん」を作るためには、まずこの前の総会の議事録を、録音してあったMDから起こさなければなりません。おとといの練習の時に、そのMDが手元に戻ったので、早速その作業を始めることにしました。マイク1本でも、部屋の隅々まできちんと音を拾ってくれているはずですが、小さな声でボソボソ喋っていた人もいたので、ヘッドフォンをつけて聴き取り開始です。まだ会議が始まっていないうちにテストで回していた分をまず聴いてみると、いつものようにしっかり録音されていたので、まずは一安心です。ところが、その先が全く聞こえてこないのですよ。もしかしたら、最初に録音していたあとで少し時間があったので、そこで一旦停止して、会議が始まった時にもう1度録音ボタンを押したのですが、それが作動していなかったのかもしれません。あるいは、最後まで居ることが出来なかったので他の人に預かったもらったのですが、その人がなにかおかしな操作をしたために誤って消去してしまったのでしょうか。なにしろ、一度録音を停止すればそこで新たにトラック・ナンバーが付くはずですから、最低2トラックはなければいけないものが、ディスプレイを見てみても1トラックしか表示されていないのですからね。
 もう、目の前は真っ暗です。録音の時にレベルは振れていたのでいつものようにきちんと録れているものだと思っていましたから、メモもとっていませんでしたからね。今さら思い出して書き起こすなんて、不可能です。私が帰ったあとの30分ぐらいは、その記憶さえ全く存在していませんし。
 しかし、念のために、と、別のMDデッキでかけてみると、そこにはきちんと2トラック入っているではありませんか。再生してみると、しっかり会議の模様が録音されていましたよ。助かった!どうやら、録音したプレーヤーでは「グループ」という機能で、トラックがひとまとめにされてしまったようですね。それを解除して再生したら、きちんといつものように聞こえてきましたよ。あとは手慣れた作業ですから、すぐにテキストは拾えてしまいました。

 まるで、ミステリーのような結末でしたが、そんなミステリーの古典ともいうべき「刑事コロンボ」が、BSのハイビジョンで再放送されていますね。ハイビジョン、つまりブルーレイ対応でリマスターというのがウリなのだそうですが、確かに画面は鮮明になったもののサイズはスタンダードですから、我が家のようなブラウン管では縦も横も縮小された画面という、みっともないものになっていますね。
 そんなことよりも、なにしろ30年以上前に作られたものを、その当時日本語に吹き替えしたものですから、今の吹き替えとはまさに隔世の感があります。ほんとに、昔はこんな吹き替えだったことが、思い起こされてきます。こんないい加減な吹き替えだったから、いまだに字幕にこだわるような映画の見方になってしまったのかもしれません。とにかく、セリフが一杯一杯で全く余裕がないのですよね。ただ台本を読んでいるだけで気持ちなどは込めようもありません。それに比べると、最近の吹き替えは本当に色々な面で進歩したものです。
 決ずしも制作順に放送されているわけではないのではっきりは分かりませんが、最初の頃は「うちのカミさん」とは言わないで、「家内」とか「奥さん」と訳していたのですね。
aventure number : 1281 date : 2009/1/22


今日の禁断 蜆汁

 前回の「禁断」のコロンボの話、もう少し続けさせて下さい。なんせ、今では隔週で「コロンボ」のDVDが付いた雑誌が発行されているようなことになっているのだそうで、もはや完全にドラマの「古典」として定着した感があるようですね。しかし、それを今回の放送で見直してみると、やはり時代の変化を感じてしまうのは当然のことなのでしょう。今のスピード感のある、例えば「CSI」とか「クリミナル・マインド」と比べてみると、その「時代の変化」は歴然としています。ロス・アンジェルスの町並みが、今と比べたら(いえ、行ったことはありませんが)なんとものどかなものですし、なによりも、コロンボの「時代」には、悪いことがしっかり、その犯人自身にも悪いことと認識されていたという安心感があります。コロンボが最後に犯人を追い込んだ時でも、今のドラマだったら「もっとちゃんとした証拠が無ければ、裁判で有罪には出来ない」と開き直られてもおかしくないような甘い詰めなのに、しっかり犯人は観念してしまっているのですからね。そう、このドラマは決してミステリーやクライム・サスペンスではないのですよ。これはあくまで「犯罪のようなもの」を小道具にした「人情ドラマ」だったのです。逆に言えば、今のドラマでは、ミステリーとしてのお膳立てはとても精密になったものの、そこからは人間的な優しさはほとんど感じられないようなものになってしまっては居ないでしょうか。
 先ほどの「クリミナル・マインド」の第3シーズンが日本でも放送が始まったところですが、今回のやりきれない暗さは一体何なのでしょう。今までほとんど主人公として活躍してきたキャストが、おそらく契約の問題か、他の仕事を優先させることになったかで降板することになったのでしょうね。ちょっと前までは、そういう人はいつの間にか居なくなっていたというような作り方を平然とやっていたものですが、ここでは、無理に居なくなることを正当化させるために、かなり悲惨なストーリーをでっち上げているのが、その「暗さ」の原因です。リアリティを追求してきたあまりに、こんな事態になった時には、それを壊せなくなってしまって、さらに「正当」に見えるような作り方をするものですから、逆に不自然に見えてしまうという、皮肉な結果に終わってしまっています。いえ、このドラマに限らず、最近のドラマには実は最初から、そんな余計なものがくっついていたような気がします。それは、こんな急な降板が起こってもなんとか「自然」に見せるための伏線を用意しておきたいからなのでしょうか。
 そんな、無理に複雑に作っているアメリカのドラマに比べたら、日本のドラマのなんと素直なことでしょう。「だんだん」あたりは、なにか伏線があれば、次の週にはきっちりと結果となって現れてくるのですからね。もちろん、そんな小細工を弄しても修復出来ないほど、このドラマのプロットは破綻していますが。もしかしたら、これは「天花」をしのぐほどのひどい台本なのかもしれません。
aventure number : 1282 date : 2009/1/24


今日の禁断 花やしき

 最近は、文庫本が手放せないアイテムとなっています。愚妻の合唱の練習が、たいがいは辺鄙なところの市民センターで行われることが多いものですから、車での送り迎えは欠かせません。ほとんど「習い事」のノリで、私が車に乗せていくのは、もはや日常と化しました。ですから、送っていく時は置いてくるだけでよいのですが、帰りが、例えばニューフィルのようにきちんと時間通りに終わる、ということが殆どないものですから、時間に余裕を持って待機していなければなりません。ヘタをすると、それが1時間近くに及ぶこともあるので、そんな時に本を読んで時間を有効に使うということが必要になってくるわけですね。いやあ、お陰で最近の読書量は、かなりのものになりましたよ。しかし、この季節には、いくら車の中とはいってもエンジンを切ってしまうとかなり寒いものです。このご時世、そんな無駄なことのために石油を浪費することなど許されませんから、寒さをしのぐために私の車には毛布が積んであります。それを膝にかけて、1人、車の中で読書にふけるという光景は、見方によってはかなりわびしいものなのかもしれませんがね。
 そんな時に読むのは、あまり難しくなく、でもある程度頭を使うものが適しています。清水義範などはまさにぴったりなのですが、なにしろ彼の著作は文庫本に関しては読破してしまいましたから、読もうと思ってもモノがありません。そこへ行くと、さいきんハマっている東野圭吾などは、まさにぴったりですね。なにしろ、文庫本になっているものが山ほどありますから、いくら読んでもしばらくは無くなることはありませんから。でも、このペースで「待ちぼうけ」が続けば、遠からず読み尽くしてしまうことでしょうね。
 最近読み終えたのが「時生」です。なんともやりきれないオープニングにちょっとたじろいでしまいましたが、そのあとの展開の面白さには、つい引き込まれてしまいましたよ。先の話が知りたくなって、待ち時間以外でも読み始めるようになってくると、もういけません。当初の目的を逸脱して「読書」だけのために時間を割くようになるのは、私のポリシーに背くものですからね。でも、面白いものはしょうがありませんが。ただ、彼の場合、細かい描写がちょっと分かりづらいところがあるのが難点ですね。その点、清水義範は表現としての腕は練れています。

 しかし、この小説を読んでいるうちに、その清水さんがほとんど同じ設定を使って書いていることに気が付きました。それは最近文庫化された「イマジン」なのですが、自分の息子が時間をさかのぼって過去の自分に会いに来る、というかなりあぶない設定を、どちらの作品でも非常に効果的に、そして決して不自然にならないように使っているのです。「イマジン」の場合、「過去」から戻ってきた息子を出迎えた父親との対面のシーンなどは、思わず涙ぐんでしまうほどに見事な作り方になっていましたね。しかし、それよりも2年ほど前に発表された「時生」ですでにそんな極めて個性的な設定が使われていたことを知って、ちょっとこの作家の資質に疑問を持ち始めたところです。そう思い始めると、、元ネタ(かどうかは分かりませんが)の方が、同じ設定でも数段優れた物語に仕上がっているように思えてくるから不思議です。
aventure number : 1283 date : 2009/1/26


今日の禁断 暗証番号

 何年かぶりの運転免許の更新の時期がやってきました。これは誕生日の前後1ヶ月ということになっているので、必然的に私は誕生日を迎えたか、これから迎えることになりますね。今年の母親からのプレゼントが「ゴミ箱」だというのは、いかにもユニークな発想です。
 もう何回も行っている免許センターですから、勝手知ったる、と思っていたのですが、この前来た時とはなんだか受付の場所が変わっていました。全く反対側に更新の受付があったのですよ。確か、その前にも同じような思いを抱いたことがあったので、どうやらこの施設では、定期的に受付の場所を反対側に交換しているのかもしれませんね。8時半から受け付け開始とあったので、それに間に合うように少し早めにいったら、まだ時間になっていないのにすでに受付は始まっていましたよ。なんと熱心なお役所なのでしょう。ハガキさえ持っていけば、自動的に窓口で書類に書き込んでくれますので、本人はなにもしなくてもいいというのはいつもながら有り難いシステムなのですが、なんか、どさくさに紛れて、本当は必要にないものまで払わされてしまったような気がします。まあ、でも、これを払っておけばその次の更新の時にはまた案内ハガキが来るのでしょうから、よしとしましょうか。しかし、いつの間にか有無を言わせず「交通安全協会」に加入させるというこの手口は、まさに、前回の「時生」に出てきたキャッチセールスそのものではありませんか。アンケートに記入させると見せかけて、商品を勝手に売りつけるという、あれですね。そういうものを取り締まるべき立場にある警察が、そういうことをやってはいけません。
 そのあと、適性検査を受けることになるわけですが、これは視力しか検査しませんね。その次に写真を撮る時に名前を呼ばれるのが、聴力検査に相当するのだと、いつかきいたことがあります。一応スピーカーを使って呼んでいるのですが、決して分かりやすいしゃべり方ではない、どちらかというと滑舌の悪い人が喋っていますから、確かに難聴の人には自分の名前を呼ばれても聞こえないのかも知れませんね。
 そして、新しい免許証が出来るまで、講習会を受けることになります。いつもながらの、とても大勢の人に対してなにかを「講習」出来るような能力など全く持ちあわせていない、初老の、本当に全くなにを喋っているのか分からないような人が、ほとんど年寄りの世間話のノリで話しているのには、腹が立ちます。事故を起こした人に対する講習なら分かりますが、私のような「優良運転者」がこんな目に遭うなんて。これだったら、ただ待っている方がよっぽど助かります。
 と、ほとんど話には無視を決めていたところ、突然パソコン(そう、今ではパソコンを使ってプレゼンを行うのが、こんなところでも普通になっています)の調子がおかしくなって、テーブルの数字がはみ出してしまいました。すると、その初老の「講師」は、いともあっさりとメニューを呼び出して、正規の状態に修復させる、という作業を何ごともなかったように行ってしまったのですよ。とても外見と、そのしゃべり方からは想像出来ないようなこの鮮やかな処置、もしかしたら、この方はいかにもダメな「講師」を、演じていたのではなかったのでしょうか。キャッチはやるは、ダメ講師のフリをして受講者を欺くはと、日本の警察とは油断のならないところです。
aventure number : 1284 date : 2009/1/28


今日の禁断 プレイボーイ

 予算削減の向かい風もなんのその、新しい「かいほうげん」の制作は順調に進みました。「ました」というのは、もう全ての作業が終わってしまった、ということです。本来なら火曜日のギリギリまで待ったところで印刷に入る、というのがスケジュールなのですが、実は来週の月火と、ちょっとプリンターが使えるかどうか分からない、という状況なものですから、今日のうちにやってしまったわけです。
 今回は、原稿も潤沢に集まり、コンテンツとしてはなんの苦労もありませんでした。中にJAOフェスティバルのレポートの第3弾があります。原稿が届くまでは何ページになるのか見当も付かなかったので、まあ2ページぐらい空けておこうか、という感じだったのですが、届いてみたらテキストだけで3ページ、それに写真が10枚以上も付いていました。それまでにほとんどのページは埋まってしまっていましたから、本当は1ページ使いたかったものを、少し隙間が残っていたページに押し込んでページを確保、なんとか3ページを空けてそこにめいっぱいJAOを詰め込みます。あと1ページあればもう少し余裕を持って大きな写真を使えたのですが、まあこれでも大丈夫でしょう。
 ところが、これを全体の中に入れてみると、どうもインパクトがありません。大体、新しい記事の最初にはタイトルと写真を入れているのですが、これにはレイアウトの都合で1ページ目には写真が入れられずテキストだけだったのが、その理由だと気づきました。そこで、写真を薄くして(いや、厚さではなく、色合いのことですが)テキストの裏側に入れてみました。これが大成功、見事、最初のページらしい見栄えになりましたよ。
 もちろん、ミスプリントは許されませんから、何度も見直します。今回は新入団員も大勢、それだけ、チェックも念入りです。いつもの末廣さんの連載エッセイ(雑誌からの転載ですが)も、丁寧に校正、「反対」を「反村」と認識していたOCRも、きちんと訂正します。
 全てのページが完璧に仕上がったことを確認したあとは、いよいよ印刷です。これはいつもの手順、ただ、途中でトナーが無くなったサインが出たので、イエローのトナーを交換します。良くあることですが、トナーを換えたあとで、少し色が変わってしまいます。今回もなんだか黄色が強すぎるようになってしまったのですが、これはあえていじらないようにします。そのうち、だんだん馴染んで元の色に戻ることを知っていますからね。ちょっと色が違うページが混じってしまったのをもらうことになる人は、そんなわけですからお許しを。
 製本、ホチキス止めと工程は進み、全ての作業が終了しました。最初に出来た「第1号」は、私のところの永久保存版。また送り出した新しい「命」を、いとおしく眺め、1人悦にいる私。と、第1面の最初の行に、とんでもない間違いがあるのを発見してしまいました。「第50回定期演奏会」となるべきところが、「第50回定期総会」となっているではありませんか。毎回、新しく作るときには、前回のファイルをひな形にしていますから、その時にあった「定期総会」の「定期」だけを使ったはずが、こんなことになってしまっていたのですね。何度も見直したはずなのに、なぜ気づかなかったのでしょう。その下にある練習日程のチェックに気をとられていたせいなのでしょうか。
 いずれにしても、このページだけ印刷し直そうと思っても、すでに全部綴じてしまっていますから、まずステープルを外さなければなりません。そんな面倒なことはとてもやってられませんよ。仕方がないので、「総会」だけをマジックで塗りつぶすことにしました。「第50回定期」だけで、「定期演奏会」だということは分かりますからね。
 そんなわけで、黒ベタの「修正」が入った「かいほうげん」が出来てしまいました。あ、でも、除光液でこすっても、字しか見えませんからね。
aventure number : 1285 date : 2009/1/30


今日の禁断 智恵子抄

 きのうは東京まで、合唱の練習に行ってきました。今回は1ステージだけプロの指揮者が指揮をするので、そのリハーサルです。多忙な方なのでなかなかスケジュールが合わず、先月の合同練習(東京+仙台+いわき)には来ていただけませんでした。ですから、ちょっと半端な、1日だけの上京になってしまいました。
 東京練習とは言っても、会場はさいたま市、昔の大宮市の北部です。実はこのあたりは昔住んでいたことがありましたから、「宮原」とか、地名だけは馴染みのあるところでした。しかし、最寄りのJRの駅「土呂」などというのは、私がいた頃には無かったものです。そこからシャトルバスに乗って行った先は、こんなところでした。

 いえ、別に、この仙台港のアウトレットモールを小規模にしたようなモールの中に練習会場があるわけではなく、そこから道路一つ隔てたところに新たに建設された「プラザノース」というところが、目指す会場です。こんな風に、イトーヨーカドーの2階から直接建物の中に入っていけます。

 ここは、実はさいたま市の北区役所に、市民センターや図書館、ギャラリーなどが一緒になっている複合施設、広々としたセンターロビーは、お役所とは思えないような開放感があふれています。

 ホールはこぢんまりとした造りで、客席は多くはありませんが、ステージはかなりの広さがあります。いかにも出来たばかりという感じで、ステージの床などまっさらです。狭い分響きも良く、声が気持ちよく返ってくる感じです。いつも少人数でしか歌っていない分、ここに来れば充実した声の中に浸れますから、この響きにも助けられて、なんだかいつもより楽々と声が出ているような気がしますよ。なによりも、本番にそなえて東京の人たちはかなり精度の高い演奏を繰り広げています。中にはすでに暗譜モードに入っている人もいて、頑張らなきゃ、という気になってきます。毎年、このあたりが一番練習をしていても楽しいときですね。


 指揮者の樋本さんと、ピアノの小原さんが揃ったのはこの日が初めて、合唱の仕上がりもなかなかのもので、かなり高い次元での音楽作りが、指揮者、ピアニスト、そして合唱の間で達成出来たのではないでしょうか。いつもニューフィルで体験している、指揮者が来たときの充実感が、この日は合唱でも味わえたという、幸せな練習でした。あ、本番は3月15日、ぜひオペラシティにおいで下さい。

 仙台を出る時は少し雪が降っていて、新幹線の沿線もかなり白くなっていたのが、大宮では雨、それも帰ることにはすっかりやんでいたので安心していたのですが、仙台駅に帰ってきたら今シーズン最大の積雪となっていましたよ。雪かきをする人などいないのでしょう、バスプールへ降りていく階段が、見事に雪で真っ平らになっていましたよ。手すりにつかまらないとそのまま滑って下りてしまうほど、けが人はいなかったのでしょうか。それよりも、車を置いてあるお寺の石段の前に行ってみたら、なんと、こんな大きな松の木の枝が雪の重みで折れてしまっているではありませんか。

 今日になったら、もう業者が来て片づけを始めていました。下にあったのが地蔵堂、屋根がかなりの被害に遭ってます。
aventure number : 1286 date : 2009/2/1


今日の禁断 水切り

 今度の定期演奏会の指揮者、橘さんとの初めての練習が、行われました。今回は土日が全く取れない、という日程になってしまったため、いつもと同じ火曜日の平日の指揮者練習です。こういう体験は初めて、短い時間で果たして仕上げることが出来るのか、ちょっと不安な面もある日程です。
 指揮者練習だからといって、メンバーが早く集まると言うことはありません。いつも通りに行ったら、まだホールの鍵が開いてないのですから、いつもよりひどい集まり、というか、いつもは最初に来ているはずの団長が、橘さんを迎えに行っているので、誰も来てなかったということになってしまったのですね。
 初めてお迎えした橘さん、革ジャンのラフな格好で、ホールをのぞいていました。顔見知りの人もいるようで、何人かが挨拶を交わしていましたね。もちろん私は初対面、ウェブの写真では茶髪だったのが、普通の黒い髪だったのでちょっと意外。でも、見た目、なかなかカッコいい方ですね。元劇団四季の市村さんにちょっと似ているような。で、全体のイメージが「キャッツ」のラム・タム・タガーのような感じ、しませんでした?

 なにしろ、時間がありませんから練習はてきぱきと行われます。最初はコンチェルトから始まりましたが、予想通り、ピアノパートをご自分で歌いながら進めていきます。正確なソルフェージュで、これだったらピアノが無くても大体の感じがつかめそうですね。サッと通して終わるのだと思ったら、適宜戻りながらポイントをしっかり押さえていきます。最初から全力投球という感じ、時間は大丈夫なのでしょうか。
 ですから、休憩は5分しかとらないで、シンフォニーに移ります。なんでも、橘さんは何度もこの曲を演奏したことがあるそうで「大好きなんです」とおっしゃっていましたが、そんな、とても思い入れが込められたものに仕上げようという意気込みか感じられます。1楽章の繰り返しについて、「今まで1度もやったことはないのですが、良いオーケストラとだったらぜひやってみたいです」という、気になるコメントです。もし、繰り返しをしなかったら、ニューフィルは「良いオーケストラ」ではないということになりますね。果たして、どうなることでしょう。
 テンポの揺らしなど、動きを見ていれば即座に分かるような、とても納得のいく指揮ぶり、これまでの練習では、一体どうなることかと不安で一杯でしたが、この橘さんの指揮に付いていけば、なんだかとても素晴らしい演奏が出来てしまいそうな予感です。正直、今回の曲にはいまいち乗れなかったのですが、これでずいぶんやる気が出てきたような気がします。なによりも、必要なところは常にたっぷり歌うように指示していますから、今まで早すぎて難しいと思っていたところが、難なく吹けてしまいます。これは楽しみですよ。

 弦楽器もたくさん出席していました。お陰で、今日配った「かいほうげん」は、いつになく残りが少なくなりましたよ。
aventure number : 1287 date : 2009/2/3


今日の禁断 動画

 今週は、ちょっと緊張するようなことが控えていました。私の職場に税務署から税務調査が入る、というのですよ。一応「法人」ですから、たま〜にこんなことが行われます。この前は確か10年ぐらい前、ほんとに忘れた頃にやってくるものです。その時には、実はかなり不快な思いをさせられたものです。非常に疑い深い係員だったようで、提出した帳簿を調べるだけではなく、社長の部屋や、私が使っている事務室にまで入り込んできて、さんざん調べていきました。なにしろ、引き出しの中はもちろんのこと、パソコンの中までいちいち調べていくのですからね。幸い、公開出来ないような画像などは入ってはいなかったので良かったのですが、もしそんなものを入れていたらと、今でも冷や汗が出る思いです。
 ですから、今回は決してケチの付くことの無いように、部屋の隅々まできちんと片づけて(つまり、余計なものは納戸に隠したと)、待機していましたよ。そう、「かいほうげん」の印刷を繰り上げたのも、そんな事情があったからなのです。調べられている間に印刷や製本をやっていたら、あまりいい印象は与えないでしょうからね。
 しかし、今回はそんな立ち回りは一切無く、応接室で帳簿を確認しただけで全て終わってしまいました。なんだか拍子抜け。
 そんな中、外の世界では物真似芸人のブログが「炎上」した、というニュースが大々的に報道されていましたね。「炎上」とはいかないまでも、私自身同じような誹謗中傷の対象にされたことがあるものとしては、つい、見入ってしまうようなニュースではありました。ほんと、書く方はそんなに重要な思いではないとしても、それを受け取る側はかなりの嫌な思いを体験したものです。
 しかし、このニュースを見ていてちょっと疑問に感じたことがありました。普通、ブログにはコメントを削除出来る機能が備わっていますし、さらに書き込まれたものを一旦ブログの持ち主が承認しないことには決して公開されることはない、という機能も、かなり広まってきています。現に、私が「おやぢ」で使っているブログでも、つい最近ですがそういう機能が使えるようになったと、大々的に宣伝していましたし。私のブログは、そういう点に関してはかなり後進的なところがありましたから、他のブログではとっくに標準装備になっているはずです。ましてや、多くのアクセスが殺到するタレントのブログに、そんな機能が付いていないなんて、とても信じられません。仮に付いていなくても、別のブログに引っ越すようなことは考えなかったのでしょうか。この芸人は、警察に届ける前にそのような措置をとるべきではなかったか、と思うのですが。
 実際に逮捕者が出た、というのも、なんだか出来すぎた話のような気がしませんか?確かにIPアドレスなどは簡単に分かりますが、そこから個人まで特定することなど、出来るのでしょうか。まるで、アダルトサイトからの脅しにあったような感じですね(知り合いに、実際にそんな目にあってオドオドしている人がいましたが、普通は個人まで突き止めることは出来ないはずです)。
 いずれにしても、一度「炎上」するぐらいの目に遭ってみたいものです。
aventure number : 1288 date : 2009/2/5


今日の禁断 だんだん

 本当は、今ごろ(午後7時半)は東京からの新幹線に乗っているはずだったのに・・・。
 先週の大宮での練習同様、今週も客演の指揮者が来てのリハーサルが予定されていましたから、今日はやはり、今度は川崎まで行ってくるつもりでした。しかし、週初めの緊張感(税務調査ですね)やら、雪かき(久しぶりに、かなり広範囲の雪をかきました)のせいでしょうか、火曜日あたりから、なんか鼻と喉が具合が悪くなってきました。別に熱などはないのですが、ほとんど花粉症のような症状でくしゃみと鼻水が止まらなくなってしまったのです。それと一緒、咳も出るようになっていました。体もなんだかだるくて、力が出てきません。こんな状態で東京近辺へ行ったりしたら、本当に風邪をひいたりして取り返しのつかないことになると、練習に行くのはあきらめて家でおとなしくしていることにしました。葛根湯などを飲んでいたら、鼻や喉もだいぶ楽にはなってきたので、きちんと治しておきましょう。
 実は、今日は山下達郎の仙台でのコンサートのチケットの発売日です。確か、6年前にもコンサートがあるというので、発売日に電話をかけまくったのですが、やっとつながったときにはすでに完売になっていた、という苦い思い出があるものですから、もう少し確実に手に入れられるように朝早くプレイガイドに並ぼうと思っていたのですよ。それがちょうど東京に行く日だったので、駅のそばにあるエスパルのチケットぴあに並んで、10時の発売のあとの新幹線でそのまま東京へ行こうと思っていました。そのために、実は先週全く同じ時間の新幹線だったので、1週間後のシミュレーションをしてあったのですよ。まず、開店前に並んでいる場所の確認です。それは、ほとんど店の入り口とは思えないような、搬入口と駐車場の出口のような目立たないところにありました。そこへ10時少し前に行ってみると、そこには10人ぐらい、その日に発売になるチケットを買う人の列が出来ていましたね。そんな時間でそのぐらいですから、多分1時間ぐらい前に来ていれば、達郎のような即日完売のチケットでも、うまくすれば買えるかもしれない、と思いました。
 ですから、きのうまでは、東京へは行かなくても、ここへは来てチケットだけは買えるかもしれない、と思っていました。しかし、今朝起きてみたら、風邪の症状は殆どなくなったものの、今度はかなり強烈な偏頭痛が起きていて、とても朝早く出掛ける気力は無くなってました。まあ、無理をして出掛けるなというサインだと思って、結局前のように電話をかけることになるのです。しかし、やはり、その電話は一度もつながることはなく、18分後にやっとつながったときには、電話口からは「このチケットは、すでに完売いたしました」というなんの表情もないメッセージが聞こえてくるだけでした。今回も見事に討ち死にです。
 でも、今考えてみると、先週ぴあを見に行ったときには、かなり長い道のりを傘もささないで大雪の中を歩いていったのでした。もしかして、それも風邪の原因の一つだったとしたら、念を入れて下見をしたことが、かえって徒になってしまったということですよね。結局、どんなことをしても達郎のチケットは手に入らないというのが、「天が描いたシナリオ」だったのかもしれません。。
aventure number : 1289 date : 2009/2/7


今日の禁断 かぐや姫

 93万のキリ番は、午前中、10時半ごろに出ました。
 このところ、東京へ行ったりと、3月の合唱のコンサートへ向けていよいよ本腰を入れなければならない時期になっています。もうこれからは、仙台の練習にも東京の指揮者が「全部来る」と言っていますので、自ずとテンションも上がっていくことでしょう。きのうも、その指揮者が来ての練習、東北地方に住んでいる他のメンバーも集まって、ほんの少し賑やかな中で、いつも通りの熱の入ったリハーサルが行われました。
 いつものコンサートと同じように、最後のステージは小原孝さんのピアノと一緒に、ヒット曲などを歌うことになっています。今回のテーマは「旅」なので、それに沿って選曲されたのが、「なごり雪」などのナンバーです。その中で「『東京で見る雪はこれが最後ね』と/さみしそうに君がつぶやく」という歌詞があるのは、ご存じのことでしょう。ここで、指揮者が、『』の中の言葉の意味はどういうことか、とみんなに聞いてきました。私などは、別に言葉通りの、「自分は東京を離れてしまうので、もう東京での雪を見ることは出来ない」という意味だと思っていましたから、それ以外にどんな意味があるのか、と思いました。ところが、彼が言うには、これは「今年の東京の雪は、これが最後だ」という、単なる季節の挨拶なのだそうです。つまり、これを言っている女性には、別にもう東京には来ないのだ、というような深刻な意志はなく、それを聞いている「ぼく」だけが、勝手に「別れる」と思っているだけなのだ、と。うん、確かにそんなふうに男女間で意思の疎通がはかれないことは、良くあることですね。というか、女性の方が冷静なのに対して、男の方は簡単に動揺してしまうようなこと、ありませんか?
 これは本番が3月ですが、4月にはなんと3つの本番を抱えることになってしまいました。ニューフィルの定期の2週間後に「フルートの会」のコンサートがあるのは、例年通りのハードなスケジュールです。さらにもう一つ、合唱団の関係者からフルートを頼まれる、という、これまでになかったパターンの出番が出来てしまいました。こういう初めてのケースが、なんだかとても楽しみになってきます。
 しかし、その中できちんと練習を積んでいるのはニューフィルだけ、「フルートの会」などは、まだ楽譜ももらいに行ってなくて、ほんとに間際でないと練習には行けません。また去年のような、殆どぶっつけのような状態でステージに上がることになるのでしょうね。
 実は、合唱はOB関係のものしか参加しないつもりでいたものが、市内の男声合唱団が6月の演奏会で一般参加のメンバーを加えた大人数で「富士山」を演奏する、というのを聞いて、つい参加を登録してしまいました。この時期はちょうどニューフィルの谷間ですから、一つ他流試合をやってみようか、みたいなノリなのですが、どうなることでしょう。この合唱団から入団して欲しいようなことを聞いてはいるのですが、とても団員になって週1回の練習に参加するほどの時間はないので、その妥協策、みたいな意味もあるのですがね。
aventure number : 1290 date : 2009/2/9


今日の禁断 シンガポール

 きのうはニューフィルのいつもの練習日、スケジュールでは木管のパート練習ということで、当初はトレーナーの先生をお呼びしての練習を予定していました。ところが、その先生が木曜日しかダメだということで、あしたに変更になってしまいました。しかし、それでも定例の練習もきちんとやっておこうというみんなの意見で、火、木と2日も木管練習が行われることになりましたよ。そうですね、機会があればしっかりこなさないことには、今回の大曲をものにすることは出来ません。
 指揮者練習も経験して、いよいよ定期演奏会へのカウントダウンが始まった感が強くなってきましたが、それに伴い広報活動も始まりつつあります。そのとっかかりとして行ったのが、仙台市の広報用のフリーペーパーのための原稿作りです。「まちりょく」というタイトルのこの小冊子は、コンサートなどを開催する団体がそれぞれ1ページを与えられて、全く自由に宣伝が出来る、というものです。チラシなどがすでに出来ていれば、それをそのまま印刷することも出来ます。もちろん、こちらからお金を払う必要は一切ない、というありがたいサービスなのですよ。
 ところが、このサービスは、実は申請にかなりの手間がかかるという厄介なものでした。というか、もともとは申請すれば仙台市から助成金が支給される、という制度だったものが、なかなか予算的に厳しくなったのか、お金がもらえるのはごく一部の団体になってしまい、それに漏れた人への保証として、このような広報活動の支援を行うための印刷物を作る、という形に変わってしまったのです。ただ、制度が変わっても申請の煩雑さは変わらず、決して助成金がもらえることはないのに、膨大な仕事量が必要とされる書類を用意しなければならなかったのです。ですから、ニューフィルは最初の2回(半年に1回発行されます)は申請していたものが、そのあとはとても仕事に見合う見返りではないということで、原稿の掲載をやめていました。実は、3回目のものなどは、締め切りも近づいたので原稿はすでに作ってあったのですが、そのあとに申請を取りやめたことを知って、お蔵入りになっていました。。
 その後、制度が手直しされたのか、あるいは今回の演奏会に仙台市関係の出演者(つまり、仙台市が主催したコンクールの入賞者)がいたからなのかは分かりませんが、今回は掲載するための案内がまわってきました。そこで、さっきのお蔵入りのものに手直し、写真なども手元にあったので、こんな感じで作ってみました。

 もう少しすれば、チラシやチケットも出来てくることでしょう。そうなるといつもの「企画書」も作らなければなりませんし、ポスターを置いてもらえるところへ配達にまわるといういつもの仕事が待っています。しかし、肝心の演奏が、助成金の申請ではありませんが、報われることのないハードな仕事を延々と続けているという感じがいつまでも抜けなくて、困っています。現に、この曲の最新のCDが出たので聴いてみたら、フルートなんか最初から最後までほとんど聞こえてこないのですからね。虚しくなってしまいます。
aventure number : 1291 date : 2009/2/11


今日の禁断

 気が付いてみたら、もう3ヶ月以上も新しいコンテンツを作っていなかったのですね。いや、更新はしっかり毎日やっていますよ。しかし、1日おきに「禁断」と「おやぢ」を新しく書くという作業は、もはや日常生活の一部となっていますから、ないのがおかしいぐらい、というか、ほとんどなにもしなくてもいつの間にか出来上がっている、ぐらいのものとなってしまっています。ですから、もう少ししっかりと下調べをしたりしなければ出来ないような、いわばこのサイトの知性の証し、のようなものは、定期的に作るようにしておかないと、なんだか進歩がないような気になってしまうのですよ。
 でも、それもある程度目鼻が付いて、2、3日のうちには公開出来るような見通しが立ってきました。久しぶりに新しいネタがお目見え出来るのはもうすぐです。
 そもそもの発端は、ニューフィルで練習している曲に関しての話題を、「かいほうげん」に掲載した、というものでしたよね。それは、サイトが誕生するずっと前から行われていたことで、かなりストックがたまっていたのでそれをそのままコンテンツにしたら、それだけでかなり高品質のサイトが出来てしまいました。それからは、別にニューフィルのレパートリーとは関係なく色々なネタを探してきたわけですが、ここに来て原点回帰というか、今やっているラフマニノフがらみで何か出来ないか、考えてみたのですよ。それがどんなものなのかは、いずれ分かることですが、出来上がってみたら、それはほとんど毎日の連載ものの使い回しになっていました。日々の怠惰な暮らしの中からも、なにか創造的なものを生み出すこと(いや、そんな大層なものではありませんが)だって、出来ないことはないのですね。
 そんな中でも、他のサイトの面倒も見ていかなければなりません。合唱団関係のサイトで、この間行われた「男の合唱まつり」の記事を作ろうと、私は写真を用意して、レポートは他の人に頼もうと手配しておきました。しかし、その人から、なかなか原稿が送られてこないのですよ。仕方なく、写真だけをアップしたら、「送った原稿はどうしたのですか?」という問い合わせの電話が来てしまいました。すぐ送ったというのですね。でも、私のところには届いていないので、もう1度送ってもらったら、それも届きませんでした。もう1度、今度は携帯メールと一緒に送ってもらったら、それは確かに届いたのですが、添付ファイルに問題があるようなメッセージが付いてきました。実は、最近もニューフィルの宴会幹事からのメールが届かないことがあったので、もしかしたらこの間から始まった強力すぎるスパムブロックの影響なのかもしれませんね。
 合唱団の人からのメールには、Word2007の文書が添付されていました。その前のWordまでは互換性があったのでなんの問題もなかったのですが、これになると拡張子が変わってしまって、Word2003の環境では開けなくなってしまいます。ですから、私は2007で作ったものも2003で保存するようにしていますし、今まで2007のものをメールで送ってきた人はまずいなかったのですが、これからはこういうこともあるので、要注意ですね。なんか、VISTAになってから、かえって不便な気がします(自宅のパソコンはいまだにXP)。
aventure number : 1292 date : 2009/2/13


今日の禁断 エピス

 愚妻が入った合唱団の定期演奏会に行ってきました。公開ゲネプロや小規模なジョイント・コンサートは聴いたことがありますが、フルサイズのコンサートは、これが初めてのことになります。今まで聴いてきたときに感じていたイメージの全体像が、まさにここに明らかになったという感じ、いやあ、身内がこんな素晴らしい合唱団に入っているなんて、とても誇らしく思えるコンサートでした。
 きのうあたりから、公式HPや、指揮者の早川さんのブログなどで「前売りが完売したため、当日券はありません」という告知があったものですから、これはもしかしたら定員をオーバーするぐらいのお客さんが来てしまうのでは、という懸念がありました。ですから、私もかなり早めにいっておこうと思い、着いたのは開演の1時間以上も前でした。その頃でもロビーにはお客さんらしい人がいましたが、さすがにまだ列を作るところまで入ってはいませんでした。自然発生的に列が出来たのは、ちょうど開演1時間前、そのタイミングで、関係者が出てきてきちんと列を蛇行させたりして整理を始めます。なかなか手慣れたものです。中に入ってみると、実際には、ほぼ満席になったという、ちょうどよい集客でしたね。

 1ベルが入って陰アナがいつもの携帯電話の注意などを話し始めたとき、まだ開演前だというのに女声のメンバーがステージに整列しました。なにが始まるのかと思ったら、「♪携帯〜」という、ユーモラスな曲が始まりましたよ。横に座っていた男性が「もしもし」とか言いながら、最後は「携帯を切らないと、おしおきよ!」という仕掛けです。そういえば、さいしょのウェストミンスター・チャイムといい、途中の「鬼太郎」のテーマといい、愚妻がこっそり練習していましたね。「鬼太郎だね」と聞いたら「松下耕の作品!」と言っただけで、あわてて楽譜を隠していましたから、本番まで知られたくなかったのでしょう。そう、これは人気作曲家松下耕が作ったれっきとした女声合唱曲、「携帯切らなきゃ お仕置きよ! 2007」という作品なのだそうです。結構前からあったもので、これは歌詞を新しくしたバージョンなのだとか。
 一旦退場したメンバーは、本番の開演とともに改めて女声と男声が入場してきます。普通の合唱団や、われわれのようなオケのメンバーもそうですが、入場するときには黙々と歩いてくる、というのが決まった形なのですが、彼(彼女)らは、なんとお客さんに向かって手を振りながら入ってきましたよ。「携帯〜」といい、この入り方といい、なにかとても楽しいことが始まりそうな予感です。
 最初のステージは無伴奏の合唱で、夏のコンクールの時の曲+αです。最後の信長貴富の「廃墟から」は、もう何度も聴いているのですが、コンクールの時のある種せっぱ詰まったようなアプローチがちょっと変わってきたような印象がありました。テキストといい作曲技法といい、かなりハードなものには違いないのですが、そこを乗り越えて、確実に「音楽としての楽しさ」が現れてきていたのです。暗い曲想はそのままに、しかし、音楽であるからには必ず感じられるはずの「心地よさ」が、そこにはあったのです。
 後半のステージは、モーツァルトの「レクイエム」です。オーケストラは、在仙のプロの演奏家を集めた臨時編成の団体、ニューフィルにトラで来ていた人なども見かけられます。合唱団の人数は、いつの間にかかなり増えていたので、このオーケストラに隠れてしまうということは全くありません。それどころか、これこそまさに合唱団の定期演奏会という面目躍如、これほど合唱が雄弁な「レクイエム」は、初めて聴いたような気がするほどでした。早川さん(このステージでは燕尾服を着ていましたね)の指揮は、オーケストラはもう全てリハーサルでやり尽くしたという感じでほとんどプレーヤーにお任せ、その代わり、合唱にはいつもの通りの細かい表情を要求する、というものだったのではないでしょうか。正直、合唱のあまりの迫力に、オケがタジタジになっているという場面もありました。
 早川さんが作り上げた「レクイエム」は、陰鬱なところが全くない、とても見晴らしの良いものでした。そこで大切にされていたのは、やはり「心地よさ」ではなかったでしょうか。それぞれのパートの、それぞれのフレーズが、全て同じ方向を向いた主張を持っていた、という恐るべき音楽が、ここでは実現されていました。そして、その方向というのは、単に死者を悼み悲しむための音楽ではなく、その「死」を乗り越えたところにあって欲しい「生」への憧れ、のようなものではなかったでしょうか。例えば、「Lacrimosa」がこんなに明るく聞こえてきたことなど、私にとっては初めての体験でした。

 アンコールでモーツァルト版の「ハレルヤ・コーラス」が演奏され、全てのプログラムが終了したとき、早川さんがさも名残惜しそうに大きく手を振りながら退場していった姿が忘れられません。それは、オケにも伝染したのでしょうか、チェロのTさんなども手を振りながら退場、もちろん、合唱団のメンバーも、みんな笑顔で手を振っていました。
 ロビーに出てみると、メンバーがステージ衣装のまま「大地讃頌」を歌っていました。どこまで盛り上げてくれるのでしょう。

 素晴らしい演奏を作り上げるだけではなく、演奏会全体をごく自然に明るく盛り上げるという姿勢、もうすっかり、この合唱団のファンになってしまいましたよ。
aventure number : 1293 date : 2009/2/15


今日の禁断 方向指示器

 おとといコンサートのことで「禁断」がいっぱいになってしまったのでお知らせが遅れてしまいましたが、この間の新しいコンテンツはすでにアップされています。要するに、以前「おやぢ」で取り上げたラフマニノフの「ピアノ協奏曲第5番」をネタにしたものなのですがね。このCDが出たときには、まさか他の人がこの曲を演奏することなどないだろうと思っていたのですが、今回このコンテンツを作るために調べてみたら、実際に「世界初演」のコンサートがごく最近行われたことが分かりました。それも、かなりメジャーな人たちによる演奏ですから、これは単なるゲテモノではなかったということになります。さらに、その「初演」はパリで行われたのですが、そのあと、同じ指揮者、同じピアニストがロシアで行ったコンサートの動画、というものが見つかりました。それが行われたのがなんと2月の初め、もう少し早くこのコンテンツを作っていたら、こんな情報は入れることが出来ないところでしたよ。なんだか気分が乗らないのでほったらかしておいて、やっと手をつけたものなのですが、かえってのんびりやっていた方が良い結果が出た、という、面白い結果になりました。なんでもしゃかりきにやるばかりが良いとは限らない、ということなのでしょうか。
 そんな新作に続いて、日曜日のコンサートの「ヒレカツバージョン」も、ついさっき出来上がったものをアップしたばかりです。同じもので2度楽しめるという、まさに「使い回し」というか「リサイクル」を地でいったようなものとなりました。
 今日は練習があったというのに、そんなことが出来たのは、後半が降り番だったので早めに帰って来れたからです。先々週に行われた指揮者練習の復習といった感じの今日の合奏でしたが、練習指揮者も、やはり平日の指揮者練習では決定的に時間不足だという感を強くしたようでしたね。ですから、次からの指揮者練習では、極力音出しの時間を早めようという提案が出されていましたね。ただ、本当は今の7時開始を6時半開始にしようと思っても、なかなか抵抗が多いのだそうです。仕方なく中をとって6時45分開始ということになりました。気は心、ですね。
 実は、今私の車を車検に出しているところなので、代車としてマーチを貸してもらっています。もうあさってには返してしまうので、これで旭ヶ丘に来るのは今日だけのことになります。ノートより一回り小さい車なので、何かと小回りがきいて便利な気がしますね。でも、同じメーカーでも細かいところで使い勝手が違っていて、戸惑うことも。最初の日などは、ライトを点けないで夜道を走っていましたっけ。ノートでは暗くなると自動的にライトが点くので、そんな心配は全くなかったのに、いまどき手動でライトなんて。いや、そんな風に考えるようになったのは、それだけ怠け癖が付いたということなのかもしれませんね。大昔は、ウィンカーだって手で合図していたこともあったというのに(本当ですよ)。
aventure number : 1294 date : 2009/2/17


今日の禁断 携帯

 この間合唱団のコンサートに行ったときに、プログラムに他の演奏会のチラシの他に、市民文化事業団が発行しているフリーペーパーが挟み込まれていました。こういうところではあまり見かけないので、ちょっとびっくりしましたが、青年文化センターでやったコンサートなので、手近なところで入れに来たのでしょうか。実は、これはまだほとんど出回っていない最新号で、私でも見るのは初めてのものでした。特集が「萩ホール」ということで、お馴染み、東北大の先生たちのコメントや、内覧会の時と同じような資料が載っていましたね。このホールも、もっと広く市民に使って欲しいという働きかけを積極的に行っているというところなのでしょうか。現実に、そろそろ普通のアマチュアの団体でもここでコンサートを開くようなところが現れ始めていますからね。ネックは何と言っても使用料の高さでしょうが、そのあたりもおいおい改善されていったらいいですね。
 そのフリーペーパーには、事業団主催のコンサートの案内のページがあるのですが、そこに今度のニューフィルの定期がありました。これはおそらく、ニューフィルの公式サイト以外では、どこよりも早く公になったものなのではないでしょうか(まだチラシも出来ていません)。というのも、今回のピアノ協奏曲ではここが主催しているコンクールの入賞者が出演するというので、「協力」という形をとっているものですから、このような宣伝も行ってくれることになるのでしょう。そのお陰で、今回は、その合唱のコンサートのようにホールが満員になると良いですね。
 「ヒレカツ」にあるように、そのコンサートの時に、オーケストラの、特に1番クラリネットの無神経さにはちょっと我慢がならないものがありました。指揮者の指示で出来るだけ抑えて演奏するように言われていたのでしょう、ティンパニなどはそこまですることはないのに、と思えるほどセーブして演奏、全体的に、確かに合唱の邪魔をしていないものになっていました。しかし、その1番クラリネットの人だけが、なぜか我が者顔で朗々と吹きまくっていたのですよ。そもそもそのパートはバセットホルンの暗めの音色で吹かれるものを聴きなれていますから、クラリネットで代用しているだけで耳障りなのに、この無神経さはなんなのでしょう。それと、最初のオケ合わせの時に気づいたのですが、この方は間奏でソロを吹くときに、それまで合唱が作ってきたフレージングとは全く関係のない乱暴な吹き方をするのですね。確かに、楽譜にはなんの指示もありませんが、こういうところは言われなくても指揮者の意を汲んで合唱に合わせるというのが、プロの演奏家なのではないでしょうか。
 そのコンサートの感想などがないかと思ってネットを検索してみたら、たまたまその方のブログが引っかかりました。そこでは、「指揮者に抑えるように言われたが、リハの録音を聴いてみたら自分のソロがほとんど聞こえなかったので、本番では好きなように吹いた」みたいなことが書いてありましたよ。あの1人浮き出た演奏は「確信犯」だったのですよ。とんでもない人を呼んでしまったものですね。しかし、ブログにこんなことを書くなんて、もうこの方には、どこからも仕事の依頼はなくなってしまうのでは、と心配になってしまいますよ。
aventure number : 1295 date : 2009/2/19


今日の禁断 パイナップル

 「コール青葉」の本番まで、もう1ヶ月を切ってしまいました。今日は実は東京、というか、浦安で練習をやっているはずです。例によってパソコンを持っていかないと更新出来ないので、前倒しで書いてます。
 本番が近づくにつれて、練習以外のスケジュールも色々迫ってきます。私の場合は、今年もやはりプログラムの解説を頼まれてしまいました。今度の曲目は最初のステージのシューベルトの「詩篇23」です。正直、この曲はここで歌うまで全く知りませんでした。一応シューベルトの合唱曲だったらほぼ全曲のCDは持ってはいますが、それを全部聴いたことなんかありません。しかも、この曲、男声合唱で歌うことになっていますが、本来は女声合唱、音源もそのバージョンしかありませんでした。そもそも「詩篇」ってなんだっけ、という、かなりいい加減な態度でずっと生きてきたものですから、その実態すらも本当は良く分かっていなかったという。
 仕方ありません。前から一度基本的なことを勉強してみたいとは思っていたので、参考書まで買い込んで一通りの知識を仕入れたあとは、いつもの通りの高飛車な原稿を書いて納品です。一応締め切りがあったのでそれに間に合うように書いたら、他の人はまだ全然書いてなかったので、なんか異様に張り切りすぎたような気はしますが。
 プログラムに関しては、もう一つの仕事も頼まれました。今回も安野さんが作詞した曲を歌うことになっているのですが、それに関連して、今回のコンサートのテーマの「旅」にちなんだ絵を、安野さんの作品の中から探して欲しい、というのです。これはもう、安野さんのファンである私としては願ってもない仕事、手元にあった全ての絵本を見直して、探してみましたよ。もちろん、ある程度見当をつけていたのは「旅の絵本」のシリーズになるのは当然ですね。しかし、それだけで「旅」を表現している1枚だけの絵というのはなかなかないもので、結構苦労しました。それでも、乗り物が出てくるものとか、外国の風景をあしらったものとか何点か集めて送ってみます。結局採用されたのは、最初の「旅の絵本」の中の最後のページ、旅人がその土地の人に別れを告げて、また新たな旅に出掛ける、というシーンでした。

 これは、現物の絵本をスキャンしたものですが、プログラムに使うためには原画のデータが必要なので、出版社に頼んだのだそうです。なにしろ30年以上も前に出版されたものですから、果たして原画があるのか心配だったのですが、しっかりデータが送られてきたそうで、まずは一安心。ところが、それを見せてもらうと、どうも原画ではなく、印刷されたものをスキャンしたような気がしてきました。ページの切れ目にスジのようなものが入っていますし、なによりも、両端が、私の持っている初版本より、少しトリミングが入っているのですよ。手元には、最近の第51刷というのもあったので比べてみたら、やはり初版より狭くなっていて、それが出版社のデータと一致しているのですね。ということは、そのデータはやはり印刷物、しかも最近のトリミングされたものからのスキャンだったのですね。ということは、もはやこの出版社は初版と同じものを作ることは出来なくなってしまっているのではないのでしょうか。

 こんな風に、ページによっては店の品物が完全になくなっているようなものもありますから、私の持っている初版本は今ではかなり貴重なものなのですね。
aventure number : 1296 date : 2009/2/21


今日の禁断 パリンカ

 予定通り、週末は東京方面で「コール青葉」の練習に行ってきました。今回は、土曜日は浦安で混声、日曜日は川崎で男声という、3つの都県をまたいだ広大なエリアでの展開となりました。
 浦安へは、京葉線を使いました。去年は地下鉄東西線、実は、会場のホールがJRの新浦安駅と地下鉄の浦安駅のちょうど中間地点にあるという、非常に交通の便の悪いところにあるのですよ。バスもありますが、ちょうど行ったばっかりだったので、タクシーで1000円ぐらいかけて会場にたどり着きます。来るのは良いのですが、帰りに駅まで行くのが大変(去年は雨も降っていて、本当に地獄でした)なので、あらかじめタクシーの電話も、聞いておきましょう。
 練習は、ピアノの小原さんのステージがメインでした。合唱にピアノが絡むというスリリングなステージなのですが、合唱の仕上がりがいまいち、「対決」にはまだまだという感じです。小原さんに煽られてそれこそお客さんまでも巻き込んだような盛り上がりを実現させるためには、もう一がんばりが必要です。例によって、小原さんのアレンジは意表をつくもの、「なごり雪」のイントロは「また会う日まで」、「いい日旅立ち」は「宇宙戦艦ヤマト」ですからね。っと、これはネタバレ、本番の楽しみがなくなってしまいますね。いや、小原さんのことですから、本番にはまた別の曲を持ってくるかもしれませんよ。それを引き出すのは、われわれの力です(つまり、ニューフィルでラフマニノフの繰り返しをやらせるかどうか、というのと同じこと)。
 帰りには、なんと幹事さんは駅までのチャーターバスを用意していましたよ。去年の反省点を即座に生かすのは、いつもの賢い仕事ぶり、さすがです。
 次の日は朝の10時から、川崎からバスで5分ぐらいの「労働会館」で練習です。こちらは、バスが次々に来る大通り沿いですし、バス停のすぐ向かいですから、なんの苦労もなく20分前に到着です。しかし、中に入って会場を確かめてみると、午前中の予定にうちの合唱団の名前がありません。受付で聞いてみると、「その時間は、キャンセルになっています。午後からはホールが使えますが」という返事です。そんなぁ。実は、私は午前中だけ練習をして、午後には仙台に帰らなければならなかったので、それではわざわざ川崎まで来た意味がないのですよ。そんなことも知らずに、団員は続々やって来ます。そのうち幹事さんたちもやってきたので詳しく話を聞いてみると、当初は「借りてはいたけど使わない」という言い方だったので、会館側がキャンセルと思いこんで、その「音楽室」に他の団体を入れてしまったのだそうです。それなら、空いているホールを午前中に使わせてくれてもよさそうなものですが、それは出来ないのだそうです。その代わりに、なんとか「健康増進室」とかいう狭い部屋を使わせてもらうことにはなりましたが、なんだかな〜。ピアノもありませんから、指揮者がキーボード付き携帯で音を出して、発声ですし。
 ホールの練習はめいっぱい早めてもらって12時半から。会館のミスなのですから、少しは早目に入れてくれてもよさそうなものが、時間にならなければロビーにさえ入れさせないというのは、なんとも不可解な対応です。
 5時半までの練習を2時に抜け出して、仙台に帰って行ったところは、片平の市民センター、こちらで6月に本番という男声合唱団の合同ステージの初顔合わせです。さんざんやったことのある「富士山」ですから、音自体はなんの不安もないのですが、かなりレベルの高そうな集団に混ざってやっていけるかが心配です。なにしろ、この間の「エピス」のメンバーなどもいるのですからね。でも、歌ってみると、今までどこの合唱団でも経験したことのなかったような良い響きがしてましたね。ワンランク上の男声合唱が、もしかしたら体験出来そうな期待です。ちょっと気になる人も、同じパートにいましたし。

 これはパート練習。「女性」がいます。

 そして、的確な指摘を繰り出す指揮者。当面は「褒め殺し」でしょうか。
 あ、ニューフィルのチケットはもうプレイガイドに出ています。それに合わせて、チケットプレゼントも開始しました。トップページからどうぞ。
aventure number : 1297 date : 2009/2/23


今日の禁断 キャノン

 きのうのニューフィルの練習は、ヴィオラパートがものすごいことになっていました。トラ、というか、準団員というか、前にも来てくれた人が2人加わって、最後に遅れてきた人が来たときには、その人が座る椅子がなかった、という事態に陥ってしまったのですからね。でも、どこからか椅子を持ってきてオーボエの隣りに座っていましたから、5プルト+1人で11人だったのでしょうか。これで第3楽章の頭をやってくれたのですから、なかなかの重量感が出ていましたね。他のパートもこのぐらい集まったときには、さぞや素敵なサウンドが繰り出されるのでしょうね。その片鱗をヴィオラが見せてくれた、というところでしょうか。
 印刷物も出来上がって、チケットとチラシがみんなに配られました。いよいよ本格的な売り込みが開始されます。でも、今回は前に書いたようにコンクール事務局が大々的に宣伝をやってくれそうですから、だいぶ助かるのではないでしょうか。というか、その予兆みたいなものは、実はネットの方ではあったのですよ。つまり、公式サイトのアンケート経由で、だいぶ前に「チケットはいつから発売なのですか」という問い合わせがあったのです。その時は「2月半ばぐらいでしょう」と答えておいたのですが、2月初めには印刷する前のチラシの画像が手に入ったので、それをサイトに貼り付けておきました。そうしたら、その同じ人が、「サイトにチラシがあったが、まだチケットは出ていないのですか」と聞いてきましたよ。よっぽど発売を心待ちにしていたのでしょうね。というか、早く買わないと売り切れてしまって、入場出来なくなってしまうと思っていたのでしょうか。もし、そんなことになったら嬉しいのですが。
 練習日の前に、チラシとポスターは出来上がっていたので、月曜日にいつもの企画書を発送しようと思いました。企画書やその他の文書はすでに印刷も終わっていたのですが、チケットや写真を入れる封筒に「写真在中」とか印刷しなければならなかったので、いつものように保存してあったファイルを印刷するのが、次の手順です。しかし、今までと同じように封筒に印刷しようと思っても、用紙がスルーされるだけで全く印刷が出来ません。実は、これは新しく買ったばっかりのインクジェットプリンターでした。前のプリンターが酷使に耐えきれずとうとうダメになったので、同じメーカーのほとんど同じタイプのものを買い換えてあったのです。それがもうこんな調子だなんて、ひどい!と思いつつ、もしやと思って封筒を反対に、つまり下から通るように置いてみたら、何ごともなく印刷出来たではありませんか。しかも、ちゃんと上下が反転しています。マニュアルを読んでみると、確かに封筒の場合は「封筒モード」にすると、普通の文書とは反対に印刷出来るようになっていると書いてありました。前のプリンターではそんなことは出来なかったので、前と同じようにやっていたのは、まちがいだったのに、その時気づかされました。気が付かないうちに、物事は進歩していくのですね。でも、このぐらい変わっていたのなら、普通はマニュアルとは別に大々的にどこかに書いてあるものなのですがね。変えることも大事ですが、それを周知させることの方がもっと大事だったりします。例えば、新しい日程表がもう出ていることとか、その現物がPDFで日程表のページからリンクされていて、自分でプリント出来るというようなことですね。
aventure number : 1298 date : 2009/2/25


今日の禁断 一高

 半年に一度のポスター・チラシ配り、「禁断」でもすっかり恒例行事になっていましたね。毎回毎回同じことをやっているはずなのに、常に新しいネタが生まれているというのが、面白いところです。今回は果たしてなにが出てくることでしょう。
 経路は今までと同じ、広瀬→川内→太白→若林→宮城野をコアにしたものです。この間に通るところにも寄るというコース、これが最も効率の良いものになっています。今回は、川内エリアで、今までの博物館と美術館に加えて、あの「萩ホール」を加えてみました。一応ホールですから、当然チラシを置くようなスペースはあるはずですしね。ただ、今までのこのホールのいかにもお役所然とした対応を見ていると、果たして自分のところとは別のホールで催される行事のチラシなどを置いてくれるかどうかは、非常に疑問でした。ですから、可能性としては半分だな、というぐらいの感じで、行ってみました。まず、車で駐車場に入ろうとしたところが、鎖がかかっていて入れないようになっています。もちろん今日はなんの催し物もないのでしょうからそういう措置をとったのでしょうが、現に私のように事務室に用事があって訪れた人は、どこに車を置いたらいいのでしょう。このホールのまわりの道路は、以前は路上駐車を出来るぐらいのスペースはあったのですが、なぜかその管理者は、無断駐車を防ぐために道路の幅を狭くするという、およそ叡智の集まる最高学府とは思えないような愚かなことを行っていました。ですから、駐車場に入れないとなると車を置くところがなくなってしまうのですよ。それでもなんとか隙間を見つけて車を停め、事務室に向かいます。そこで初老の事務員の方に「仙台のアマチュア・オーケストラですが、演奏会のポスターやチラシを置いていただくことは出来ないでしょうか?」と、おそるおそる尋ねます。その事務員はいかにも慇懃無礼な態度で、「ポスターは、ちょっと貼る場所がありませんねえ」と、やんわり断ってきました。予想通りのリアクションだな、と思っていたら、「でも、チラシはお預かり出来ますので、置いていって下さい」ですって。なあんだ、意外とオープンな対応でしたね。これで、チラシの置き場所がもう一つ増えました。
 そこからメディアテークを経由して(なんだか、えらく仰々しい用紙に色んなことを記入させられるようになっていましたね)太白区中央市民センターに向かうために、モールの先を左折、長町駅前をさらに左折しようと思ったら、なんだかずいぶん渋滞しています。何度かの信号待ちで視界が開けると、その、まさに市民センターの建物(つまり、楽楽楽ホールなどが入っているところ)の前に、何台もの消防車が停まっているではありませんか。どうやら、その隣の高層マンションで火事があったようで、道路の向かい側からみんなが見ている先には、救助隊の姿も見えました。でも、火や煙の気配は全然なかったので、もう消えたのか、あるいは火事ではなかったのか、良くは分かりません(あとでニュースを見てみても、夜にあった連坊の火事の速報はやっていましたが、これには触れていませんでしたね)。

 丸の中をアップ。

 そんなわけで、同じ仕事でも毎回違う刺激があるのが楽しいところです。あ、そういえば、こんなブログ、知ってました?
aventure number : 1299 date : 2009/2/27


今日の禁断 エグモント

 4月に行われる3つの本番のうち、まだ一度も顔を出していなかった「仙台フルートの会」の練習にきのう行ってきました。ここは大体土曜日の夜に練習をやっていて、これからもたびたび他の予定(コール青葉など)とかち合ってしまってなかなか行けそうにないので、今のうちにとりあえず楽譜だけでももらっておこうという感じです。
 しかし、実はきのうも別の予定はかち合っていないわけではありませんでした。それは、このところの週末の愚妻の合唱団の送り迎えです。練習時間がほぼ同じ時間帯だったので、まずこちらに送って行ってから、少し遅れて「フルート」、そして、それを早めに切り上げてまたこちらに戻ってくる、というのが「両立」の道でしょう。
 ですから、「フルート」の会場に着いたのは、定刻の6時を15分ほど過ぎたときでした。ニューフィルなんかだと7時になっても全員集まることがないのですから、こっちもまだ練習は始まってはいないだろう、という甘い期待を持ってドアを開けたら、もうしっかり集まってM先生の指揮で合奏が始まっていましたよ。なんか、熱意が違うような。なんせ、私が来たのは久しぶりですから、合奏の手を止めて「お久しぶり」とか言ってくれますし。来ることは言ってなかったので、私の担当のアルトフルートの楽譜など揃っていないと思っていましたが、それもしっかりひとまとめになっていたものをその場で渡されてしまいましたしね(ついでに、年会費とチケット代の納入袋も)。
 もちろん、その場で初見で演奏しろということなのですから、楽器を組み立てて、合奏に参加します。今やっているのはなんだか第2楽章のようなゆっくりした曲、袋の中にはベートーヴェンの交響曲第1番が入っていたのでそれの第2楽章を吹いてみると、なんだか全く合いません。M先生が、「4小節目に、アルトのソロがありませんか?」というので見てみると、そこは休み、「ありませんが」と言ってそれを見せると、「これはベートーヴェンの楽譜ですね。今やっているのはモーツァルトです」と言われてしまいました。確かに、ディヴェルティメントの楽譜も、入っていましたね。あわててそちらを出して演奏、とんだ恥をかいてしまいました。
 そのうち、別の曲も始まったのですが、その曲の第2楽章が、なぜかアルトフルートのin Gの楽譜ではなく、それの元になったヴィオラのハ音記号のパート譜がそのまま入っていました。確かにin Gの楽譜も作ってあるというのですが、どこかへ行ってしまったのだとか。移調奏なんてやったこともありませんが、この譜面だと第5線が実音Gのようなので、アルトで吹くときはCの指、みたいに直してみたら、かなりゆっくりした曲ですし、音の種類もそんなになかったので、なんとか最後まで吹けてしまいましたよ。
 半年以上吹いていなかったアルトフルートですが、このところ普通のフルートでも少しポイントを変えているので、それを応用したら、アルトでもかなり楽に音が出せるようになっていました。そんなことをチェックするという意味でも、毎年のこのコンサートは欠かせません。
 まだ2曲残っていたのですが、早引けでまた愚妻のお迎え、そういえば、「その合唱団の名前」と「演奏会」でググると、そこの公式サイトをさしおいて、私の書いたブログ版「禁断」と、「ヒレカツ」が1番目と2番目にランクされているのですね。
aventure number : 1300 date : 2009/3/1

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