今日の禁断 |
一高 |
この間、BSでマーラーの「8番」をやっていたので、とりあえず録画をしておきました。この曲はどんな演奏でも、一応聴いてみたいと思っているものですし、なにしろ、生で演奏される機会はあまりありませんからね。確か都民響が、昨年(だったかな)それこそ末廣さんの指揮でこの曲を演奏したといいますから、いつかはニューフィルで、などと思うじゃないですか。その時のための参考ですよ。まず、そんな目的で使うことは九分通りあり得ませんがね。
やっと少し暇が出来たので、それを見てみることにしました。そうしたら、なんだか見慣れた人がソリストで出演していましたね。そう、実はこれは半年ほど前に教育テレビで放送されたものと同じものだったのですよ。ただ、その時は1時間枠でしたからかなりのカットがあったものが、今回はしっかり全曲やってくれました。その時にも書いたのですが、その「見慣れた人」というのが、東京で毎年オペラシティでコンサートを開いている私の合唱団の、ボイトレの先生だったのですよ。今回じっくり聴いてみると、第2部のかなり長いソロも歌っていたのですね(当たり前ですが)。これが、とても堂々としていて、声も伸びているし、ちょっとすごいものでした。一緒にでていたベテランの歌手に比べて、全くひけをとらない存在感でしたよ。というか、その「ベテラン」が、実はもはや下り坂だったことが分かってしまったりして。
前回は録画出来なかったのですが、今度はしっかりDVDにダビングして、永久保存です。なによりもインバル指揮の都響の熱いこと。一部のソリストにさえ目をつぶれば、これはかなりの名演ですからね。
フルートパートを見てみると、確か昔名古屋フィルの2番奏者だった人が、首席奏者にランクアップしていましたね。そして、かつてこのオケの首席を吹いていた、私の大好きな音の方はいつの間にかいなくなっていました。定年退職したのでしょうか。
合唱もなかなかのものでした。色々な合唱団が集まった団体なのですが、蝶ネクタイのタキシードやダークスーツに混じって、詰め襟の学生服の男声もいました。おそらく高校生なのでしょうか。確かに、一般の合唱団で高校生も参加しているところはありますからね。
高校生といえば、私が卒業した高校は「別学校」でした。いえ、「別」の「学校」ではなく、「男女別学」の「学校」という意味なのですが。つまり、「男女共学」である「共学校」に対する最近の言葉なのでしょうね。それが、このところの波で、県内の高校を全て「共学校」にしろ、という大号令の元、次々と「別学校」がなくなっていく中で、果敢に「共学化反対」を打ち出しているのだそうです。なんでも、生徒やOB、そして父兄も一緒になって、大規模なデモを行ったのだとか。現実には、もう「共学化」は決定事項なのだそうで、今さらどうにもならないものらしいのですが、「大半が別学を支持」という世論調査の結果を示して、その決定を覆そう、ということなのでしょう。これは、ぜひとも成功させて欲しいものです。画一化だけが進んでいる今の世の中では、「別学校」の果たす役割には想像以上に大きなものがあるはずです。一つや二つ、そんなユニークなものを残したっていいじゃないですか。例えば、私のようなひねくれた性格は、「別学校」でこそ育まれたのでは、と、密かに思っているのですがね。 |
aventure number : 1262 |
date : 2008/12/15 |
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