今日の禁断 |
エルトン・ジョン |
「ヴォーカル・スペクトラム」の本番まであと2週間を切ってしまいました。やはり知名度の低さはいかんともしがたく、チケットの売れ行きは芳しくありません。というか、かなり悲惨です。コーラス好きの方でしたら、絶対聴いて損はしませんから、ぜひ、いらして下さいね。6月6日、電力ホールで7時開演です。当日券もありますが、ネットで予約して頂くと、前売り券の値段(500円オフ)で買えますので、ご利用下さい。
そんな臨戦態勢の中、きのうスタッフによる細かい打ち合わせがありました。場所と時間はメールで回ってきたのですが、そこには「○○ホテルのロビー」とありました。実は今はそういう名前のホテルはなくなっていて、実際には「エクセルホテル○○」というのですが、他にそういう名前の付くところでちゃんとした「ロビー」をもっているところはありませんから、そこに間違いないでしょう。おそらく、「ロビー」というのも、ロビーの続きで一段低くなっている「ラウンジ」のことでしょうし。
約束の時間より少し早くホテルに行ってみると、まだ誰も来ていませんでした。それよりも、肝心の「ラウンジ」の前に、なんだか門のようなものが出来ていて中に入れないようになっています。そして、「○時より結婚式が行われるため、貸し切りになっています」などとも書いてありますよ。確かに、そこには椅子がたくさん並べてあって、まるで教会のようなセッティングになっていますし、牧師さんのような人もウロウロしています。さらに、その入り口からロビーに向かって絨毯が敷いてありますよ。これが、おそらくバージンロードになるのでしょう。会場を指定した人は、こんな予定があることなど知らなかったのでしょうね。
とりあえずロビーには空いた席があったので、そこで打ち合わせをはじめることにしました。そのうち、華やかなドレスの若い女の子などが集まってきて、どうやら結婚式が始まる雰囲気になってきました。花婿っぽい人が中に入っていって、ウェディング・ドレスの花嫁が、おそらく父親と一緒に、さっきのバージンロードの前にスタンバイしています。我々は別にどいてくれとも言われないので、そのまま打ち合わせを続けていますが、なんとも居心地の悪い思いです。
そして、牧師さんのMCで結婚式は始まりました。賛美歌を歌ったりと、普通の教会の結婚式そのものです。最近はこんなオープンな式もあるようですから、なかなか楽しい体験となりました。
その式の中では、ソプラノの歌手の人が2人、場面によって色んな歌を歌って、座を盛り上げるという進行でした。その中で、ヘンデルの「私を泣かせて下さい」が歌われたのには、ちょっと驚いてしまいました。だって、確かにきれいな曲ではありますが、これが「リナルド」の中で歌われる場面というのは、捕らわれたお姫様が婚約者以外の男に結婚を求められて、それに抵抗して歌う、という、全面的にハッピーな歌ではないのですからね。でも、他の人の話を聞いてみると、どうやらこの曲は最近の結婚式の定番なのだそうです。あまり固いことを言うことはないのかも知れませんがね。何と言っても、昔から誰も疑うことのない定番中のの定番、ワーグナーの「結婚行進曲」だって、結局そのカップルは次の日には別れてしまうのですからね。
もう1曲、これはオルガンだけでホルストの例の「惑星」のテーマによる聖歌「I Vow To Thee, My Country」が演奏されていました。この曲、確かにダイアナ皇太子妃の結婚式で使われたものですが、同時に彼女のお葬式の時にも歌われたものだ、というのは、考慮しなくてもよいのでしょうか。 |
aventure number : 1160 |
date : 2008/5/25 |
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