今日の禁断 |
富士山 |
旭ヶ丘に出来た新しい駐車場ビル、なかなか「使える」ところであることはさんざんご紹介してきました。今までの練習の時に、満車で入れないなどということは一度もありませんでしたし、料金もうまくすれば今までよりも安くなるということで、とても助かっているところです。しかし、この広い駐車場が真価を発揮するのは、やはり青年文化センターで催し物があるときなのでしょう。今まではよほど早く来ないことには、まず駐車場に入れることは出来なかったものが、どれほど改善されているのか、それを確かめてみたいと常々思っていました。
それを確かめる機会は、意外に早く訪れました。「100周年」の時にいろいろお世話になった混声合唱団の定期演奏会がきのうコンサートホールで開かれるというのです。メインプログラムはラインベルガーのミサ、これをあの時合唱の指導をなさった佐々木さんの指揮で演奏するというので、それも楽しみなものでした。開演が3時半で開場が3時、ちょっと手間取って3時ギリギリに駐車場に入ることになってしまいましたが、その時点では2階こそ満車でしたが、3階以上は入れ放題という余裕を見せていました。なんだか小さなお子さんもたくさんいたので、おそらくシアターホールでも別の催し物があるのでしょうが、それでもこんな状態でしたら、開演ギリギリに来たとしても十分駐車できそうです。
その、「混声」のお客さんは、最初の頃こそあまりいなかったものの、開演時にはほぼ8割程度に埋まっていました。団員が60人以上いますからこのぐらいなら楽勝なのでしょう。まわりの席には、「今度はラターのグローリアをやるんですよ」などと、合唱関係者が座っています。あ、念のため「ラター」というのは「ジョン・ラッター」のことです。
「100周年」の時にすでにこの合唱団の能力の高さは良く分かっていました。なんせ、パートリーダー級のメンバーが、「第9」のソロの代役を楽々と歌っているのですからね。1回懇親会のようなところで彼らが歌ったブルックナーのモテットの美しかったこと。
ただ、このように、まるまる1つの演奏会としていろいろな曲を聴いてみると、その「美しさ」が妙に鼻について来るというのは、贅沢なことなのかもしれません。しかし、例えば最初の信長貴富の曲などは、「美しさ」を超えたもっと暖かいものがないことには、作曲者のメッセージはきちんとは伝わらないのではないか、と、切実に感じてしまいました。第2ステージでは、せっかく私服で出てきて、ステージ一杯に広がって歌ったというのに、なんの「芸」もなくただ突っ立っていたのでは、いくら手拍子を強要されても、とても乗ってやろうという気にはなれませんし。
最後のラインベルガーは、さすがでした。ハーモニーの乱れは全くありませんし安心して聴いていられます。指揮者の佐々木さんの指示通り、全員がきちんと同じベクトルを目指しているのも良く分かります。しかし、これも、最後の「Dona
nobis pacem」では、もっと突っ込んだ表現があってもいいのでは、と、思わずにはいられませんでした。ほんと、贅沢な希望ですよね。
考えてみたら、今週22日には同じ大学の男声合唱団の定期演奏会もあるのでした。実は、私もOBとして賛助出演をしますので、お暇のある方はぜひ。若林で5時からです。「美しさ」では負けますが、「暖かさ」では決してひけをとらない演奏が実現できる・・・はずです。 |
aventure number : 1081 |
date : 2007/12/17 |
|