1000(07/7/13)-1020(8/20)

今日の禁断

 きのうの深夜、まさに日付が変わった直後に73万のキリ番が出ました。+10までは付き合っていられなかったので、+5ぐらいでマーキーを消してしまいましたが、もちろんそのあとに73010ぐらいを踏んだ人でも、OKですよ。
 さて、いよいよ来週の練習日には「かいほうげん」が発行となります。今回はネタが多かったので、実は一月近く前にほとんど紙面は完成していました。ですから、そこに新入団員の写真さえ揃えば、もっとずっと早く発行できていたはずだったのです。しかし、その写真が問題、いつも来ている人が、なぜか写真を撮ろうとするとその日は休んでたりするものですから、2週間かかっても1人だけは取ることが出来ず、先週のパート練習になってしまいました。その人はヴァイオリンの人で会場が違いますから、会うことは出来ません。しかも、パート練習はシンフォニーだけだったので、休むわけにもいきません。降り番だったら弦の会場まで撮りに行ってたのですがね。
 ですから、いざとなったらその人の所だけは「SOON AVAILABLE」とか書いて誤魔化そうと思いつつも、ダメモトで弦の人に写真を撮ってもらうようにお願いしておきました。「出来たらでいいですから」と、あくまで謙虚にお願いです。第一、その新入団員の人が必ず出席するという保証はありませんし。ただ、デジカメは持っているものの、その画像をメールに添付して送るというようなことはちょっと苦手のようなことをおっしゃっていましたから、手元に届くかどうかはちょっと心配なところはあります。その時は、近くに住んでる方ですから、USBメモリーを持って画像をもらいに行ってもいいことですし。
 ところが、練習の日が過ぎても一向に連絡がありません。きっと欠席して写真は撮れなかったのだと思い、その人の分は白紙のままでいちおう版下を作ってみました。これで、あとは表と裏の表紙が出来上がれば完成、間違いなく来週には発行できます。
 と、今日になったら、その方がわざわざ私の職場までいらっしゃってくれました。結局写真は撮れたのだそうです。ただ、パソコンにつなぐケーブルがどこかへ行ってしまったので、メールで送ることは出来ず、現物を持ってきたということです。
 そのカメラを見ると、メディアはSDカードでした。これだったら全く問題はありません。職場のVISTAには、SD、XD、そしてメモリー・スティック共用のスロットが付いていますから、カメラから抜き取ったカードをそこに入れれば、たちどころに画像をコピーすることが出来ました。スマート・メディアなんかだったら、こうはいきませんでしたよ。これで、新入団員は全て顔写真入りでご紹介することが出来るようになりました。
 その写真は非常に良く撮れていたので、その人についてはなんの問題もないのですが、他の人がいるところだったものですから、後ろに人影が入ってしまっています。ちょっと頭が欠けていますが、これはKさんでしょうね。
aventure number : 1001 date : 2007/7/13


今日の禁断 カード

 まずはきのうのことから。オーケストラ以外に参加している合唱のプロジェクト、今は2つのものを並行してやっているのですが、新たにもう一つ加わることになってしまいました。それは、私が学生時代に属していた男声合唱団の現役の定期演奏会への賛助出演です。実は、こういうことを初めてやったのは5年前。その時に全国から集まったOBが、その勢いで東京での演奏会を開催し、それがそのまま「コール青葉」へとつながったという「歴史」があるものです。それから5年経ったのと、「100周年」というエポックを記念して、再度合同ステージを設けようという話になったのだそうです。とてもこんなところまで手を伸ばしているわけにはいかないのですが、演奏する曲が3月にやったばかりの「富士山」だというので、それならばと参加することにしました。
 その初顔合わせが、きのう行われました。練習の会場というのが、現役の男声合唱団が使っている練習場です。私達の頃は大きな階段教室を使って練習していたのですが(教室にグランドピアノが置いてあります)、そこはだいぶ前に取り壊されたので、今では同じ片平の敷地内にある、かつてはバスの車庫だった建物が「練習場」としてあてがわれています。実は私は、ここへの案内図を作ってホームページに掲載するために、一度外側からこの建物を見ていました。一見立派そうですが、近くに寄ってみるとかなり老朽化した、ほとんど廃墟といってもいいほどの建物でした。そして、きのう、初めてその中に入ってみました。

 この間オーケストラの練習場に行った時も、かなりオンボロだと思ったのですが、ここはそんなものではありませんでした。なにしろ、床などはなく、地面にそのままコンクリートを流しただけという、ほとんど外と変わりないものです。地べたにパイプ椅子を並べてそこで歌うというすさまじいものでした。
 壊れた冷蔵庫やテレビが部屋の隅に埃をかぶって、ほとんど物置状態です。ただ、真ん中の一角、グランドピアノの向こう側にはまだ使えそうな石油ストーブが10台近く置いてありましたが、これはおそらく冬場の暖房用なのでしょう。しかし、この天井の高さですから、これだけあっても寒さをしのげるのだか。これは、市民センターやホールなどで練習するのが当たり前だと思っていた身には、まさにカルチャーショック以外の何物でもありません。まだ、この国にも繁栄に取り残された場所というものは残っていたのですね。
 今日は、朝のうちは美容院にカットに行ったのですが、家へ帰ったら「携帯に電話したのに」と愚妻がカンカンになっています。確かめてみたら、いつの間にか電源が切れていました。この携帯も、もう2年半使っていますから、最近はバッテリーがかなりヤバい状態でしたが、こうなってしまうともう怖くて使い続けることは出来ませんね。
 それで、この機会に新しい機種に買い換えることにしました。ついに私もカメラ付き携帯を持つという繁栄の恩恵を被ることが出来るようになったのですね。買ったのは、前から目を付けていたD703iです。ポイントがたまっていたので、お金を払う必要はありませんでした。おまけのドコモダケは、液晶クリーナーなんですって。
aventure number : 1002 date : 2007/7/15


今日の禁断 青弓社


 こういう本を買いました。著者の近藤さんという方は経済学者、そちらの分野での著作はたくさんあるのだそうですが、全く趣味の世界でこんな本を出されました。タイトルにあるように、いろいろな作曲家の異稿や編曲もののCDを紹介しています。発売されたのは去年の12月だそうですが、なぜか今まで私の目に触れることはありませんでした。こんな面白そうな本、もし見つけていれば絶対買ったはずですが、仙台のような田舎町ではかなり大きな本屋さんに行っても、ありませんでした。たまたま他の人から「こんな本があります」と教えてもらったから、やっと知ったというのですから、なんと間抜けなことでしょう。もちろん、本屋さんで買えるわけはありませんから、ネットで購入です。
 著者は本職の「音楽評論家」ではありませんから、その文章はあちこちに謙虚な面がのぞかれます。あくまで自分は専門的な知識はないので、そういうことはしかるべき資料で調べて欲しい、というスタンスです。そこで参考資料として示されているものが、ほとんどのものがウェブサイトなのですよ。こういう形での資料の提示というのは、いかにもインターネット全盛の時代ならではのものですね。読者は、この本で不足しているものは、記載してあるURLによって、いとも簡単にそのサイトから得ることが出来るのですから。
 ただ、これは逆に考えれば、「書籍」としては甚だ不完全な姿をさらしていると言えなくもありません。かつてこのように出版される「本」というものは、他の文献からの引用なども含めて、それ自身で完結しているものでした。その様な参考文献は、普通の読者ではなかなか読むことが出来ないようなものが多いはずですから、著者を通じてそれらのエッセンスも知ることが出来るというようなこともありました。そこまで含めて一冊の本として完結させるのが、著者の力量というものでした。もちろん、この本もその様に「参考サイト」の要約を試みている部分もあります。しかし、中には丸ごと「そちらをご覧ください」と逃げられている部分もあって、そんなところに出会うとなんとも力が抜けてしまいます。それはおそらくインターネットの「リンク」のノリなのでしょうが、活字の世界でそれをやられるのは、正直馴染めません。この本はマニアックな著者の労作であることは認めつつも、なんだか「リンク集」のような感じが強く迫ってくるもの、それが「不完全」と感じた最大の理由なのでしょう。
 しかし、その「リンク」の中に、私のサイトが含まれているとなると、事情は変わってきます。なんと、「モーツァルトのレクイエム」の「参考サイト」として、一番最初にこの「ジュラシック・ページ」が紹介されているではありませんか。もちろん、レクイエムの多くの版に関する部分です。よくぞ見つけてくれたものです。私のサイトは、そこまでの市民権を誇っているのですね。正直、嬉しくなりました。
 しかし、普通サイトでリンクを張る時には、相手にそれなりの告知をするのが「常識」です。私が今までこの本の存在を知らなかったのでも分かる通り、この著者、あるいは出版社からは、このことに関してはなんの連絡もありませんでした。それが出版界の「常識」なのでしょうか。
aventure number : 1003 date : 2007/7/17


今日の禁断 施餓鬼

 そろそろ「かいほうげん」の印刷を始めようと思ったころ、きのうになって突然案内葉書を1000枚以上印刷する仕事が入ってしまいました。これは本当はもっと早く片づけておかなければならなかったものなのですが、まだ先のことだと思ってほおって置いたら、もうすでに期限が迫っていて、慌ててやりはじめたというものだったのです。そうなると、これは大変です。葉書の印刷はインクジェットのプリンター、そして「かいほうげん」は複合コピー機と、同じパソコンから2通りの印刷を同時に行うということが始まってしまいました。これだけの仕事は、新しいVISTAだから出来たようなもの、以前葉書印刷に使っていた95では、こうはいきません。なにしろ、ちょっと大量に印刷しようものなら、たちまちフリーズを起こしてしまうという代物でしたから。VISTAは、いきなり「1000枚印刷」と指定しても、平気な顔でやってくれますからね。
 そんなわけで、ひたすら葉書を補給しながら、いつものように「かいほうげんの」印刷、製本と仕事が進みます。途中全く何のトラブルもなく全てのことが完了した時には、軽い脱力感がありましたよ。なんせ、今日1日で葉書1155枚の裏表、「かいほうげん」480枚の裏表ですからね。
 練習時間には楽々間に合ったので、いつもの時間に旭ヶ丘の駐車場に入れようと思ったら、いつも入れているところは満車でした。でももう一つある「タイムズ」はガラガラのはずですから、そちらへまわってみましょう。ところが、こちらも私が最後、そのあともう1台、スペースもないのにゲートが開いて入ってきた車がありました。カウントミスなのでしょうか。向かい側の元の駐車場の敷地には、いつの間にか鉄骨がほぼ完成して、建物の概要が姿をあらわしていました。この調子で工事が進めば、こんな駐車場不足は程なく解消するのでしょうが。
 木曜日だというのと、この駐車場不足のせいで、出席は見るも無惨な有り様でした。管はそこそこいるのですが弦楽器は各パート1人とか、とても合奏など出来る状態ではありません。最初のうちはセカンドが誰もいませんでしたし。ほとんど管分奏のような感じで、それでもシンフォニーを根気よくやっていきます。
 休憩になったので、出来たばかりの「かいほうげん」を配ったのですが、この出席ではほとんどさばけません。大量の配り残りが出てしまいました。せっかく気合いを入れて作ったのに、これは本当に残念です。
 新しい駐車場は、管楽器の正面の窓から見える位置にあります。以前はそこは平地でしたから何も見えなかったのですが、今では鉄骨が迫ってきます。完成すると、ここを車が走るのが見えるのでしょうね。そのうち、突然クレーンが動き出しました。もう暗くなったというのに、なにやら鉄骨のようなものを運んでいる気配、事故があったらどうするのでしょうね。
aventure number : 1004 date : 2007/7/19


今日の禁断

 3月に行われたオペラシティのコンサートで世界初演された合唱組曲「津和野」は、カワイ出版から出版されることが決まったそうですね。安野光雅さんの郷愁を誘う味わい深い詞に、森ミドリさんが素直なメロディで曲を付けたものを、混声合唱用に編曲したものです。その1週間後には、はるばる津和野まで出かけていって、その組曲の題材のあふれる町の中でこの曲を演奏したんでしたっけね。その時の「濃い」思い出は、今でも鮮やかに思い出すことが出来ます。
 あれから4ヶ月たって、今度は再度東京で、「津和野」だけのコンサートが開かれることになりました。もちろん、安野さんと森さんも出演されます。安野さんはお話だけですが、森さんは津和野でのコンサートに続いてピアノ伴奏を担当されます。そして、すでにCDを何枚も出されているチェレスタの演奏も。
 それだけではなく、そのコンサートでは安野−森コンビの新しい曲が披露されます。「新しい」とは言っても、じつは「雲の歌 風の曲」という絵本の中で、すでにメロディだけは発表されていた曲を、この合唱団のヴォイス・トレーナーをやって下さっている4人の歌手(オペラ歌手です)のために編曲したものなのです。そして、そのバックを私達の合唱団が務めます。
 そのコンサートは、7月29日に飯田橋のトッパンホールで行われます。これがそのチラシ。

 なんでも、このチケットが、まだ多少ですが残っているということなのです。「ぴあ」などでは扱っていず、全て森さんを通しての直接販売なので、あまり知られていないのかもしれません。もし興味がおありでしたら、これからでも間に合うはずですので、森さんのサイトの案内にしたがってチケットを入手してみて下さい。
 「津和野」はすでに2回本番を体験していますので、楽勝だと思いきや、さらに掘り下げるべくみっちり練習をやっているところです。というのは東京での話、わたしたち仙台のメンバーは、いまだに録音を聴いて必死に思い出そうとしているというレベルです。コンサートの前の日に合同練習がありますので、それまでには東京のレベルについていけるように自主練習が続くことでしょう。もちろん私も出演しますので、お時間のある方はぜひ。
aventure number : 1005 date : 2007/7/21


今日の禁断 仙台フィル

 この間の仙台国際音楽コンクールの模様が、テレビで紹介されていましたね。本選を見に行ったときにNHKのカメラがたくさん置いてあったので、いずれは放送されるのだとは思っていました。私が行ったのはピアノ部門でしたが、客席には大きなハイビジョンカメラがありましたし、ステージの上のバルコニーの階段にも、カメラマンの付いたカメラがありました。そのカメラマンは、いかにもやる気がなさそう、始まる前は階段に腰掛けたりしてとてもだらしない感じを与えられるものでした。この人は、本番中は唯一画面に入るカメラマンですから、人選には気を遣ってもらいたいものだ、とその時は思いましたね。できれば、きれいな女性だったらよかった、とか。
 その他にも、ステージには無人のカメラが2台ありました。1台はバルコニーの上、そして、もう1台は上手の隅です。これは、でも、本当に動いているのかな、という目立たない感じ、よく防犯カメラを設置しているように見せかけて、実はそのカメラはダミーだったなどということがありますが、そんなものだと思ってしまいました。別にこんなところにダミーを置いてもしょうがないのですがね。ただ、それはピアニストが座ったときの真っ正面のところにありましたから、もしかしたらピアニストの表情を撮るカメラかもしれない、とは思いましたが。確かに、演奏中にカメラマンの付いたでかいカメラでねらわれたらいやでしょうしね。それが美しい女性だったりしたら、演奏に集中なんかできませんしね(あ、男性ピアニストの場合です)。
 前回のコンクールの時には、やはりテレビで放送されていたのですが、確かその時には本選の演奏を全曲やっていたような記憶があるのですが、どうでしょう。そして、衛星放送のBS2でした。しかし、今回はデジタルチューナーがないことには見られないハイビジョンでの放送です。時間帯も朝の6時(再放送はもっと遅くはなりますが)、しかも、ピアノ、ヴァイオリンともそれぞれ1時間だけという寂しいものです。当然全曲演奏なんて無理ですから、1位から3位までの人の、1楽章だけの演奏という中途半端な内容になっています。どういう事情があったのかは分かりませんが、前回に比べると格段の冷遇という感は否めません。
 最初はヴァイオリン部門が放送されました。客席のカットもかなり入っていて、下手側のブロックがしょっちゅうアップになっています。このあたりは、ピアノ部門を聴きに行ったときに私が座ったところ、もしかしたら映っているかもしれませんね。ところが、次の日のピアノ部門になったら、カメラのアングルが全く違っていました。さっきのカメラは確かにピアニストの顔を写していましたが、ステージ上のカメラは殆ど上手側の客席しか撮ってはいなかったのです。そういえば、ヴァイオリンの時の映像では、バルコニーの上ではなく、コントラバスの後ろあたりに無人のカメラがありましたね。
aventure number : 1006 date : 2007/7/23


今日の禁断 チネ・ラヴィータ


 ケネス・ブラナーが作った「魔笛」は、かなり地味な公開体制のようです。東京でさえ上映しているのは2館だけ、「ハリー・ポッター」のような派手な展開は望むべくもありません。しかし、幸いなことにここ仙台でも東京より1週間遅れで上映(もちろん単館)が始まりましたから、まだまだ捨てたものではありません。
 もちろん、私はこの映画が、音楽に関してはモーツァルトのオリジナルをそのまま使っているということを聞いてからというもの、心待ちにしていたものでした。言葉が英語だというのも、この作品でしたらそれほど障害にはならないでしょうし。
 実際に見終わってみると、その「英語」にこだわったことが、実は非常に重要な意味を持っていたことに気づくことになります。この映画は、シカネーダーのプロットを下敷きにはしているものの、ほとんど原形をとどめぬほどにストーリーを変えて、全く新しいメッセージを込めたというものだったのです。それが一体どんなものだったのかということを知るためには、実際にご覧になって頂くのが一番です。正直、エンディングの壮大なシーンには涙さえ誘うものがありました。
 非常に興味があるのは、原作の「魔笛」を見たり聴いたりしたことのない人がこの映画を見た時のリアクションです。残念ながら、すでにこの作品についてはさまざまな体験を通じて隅々まで知り尽くしてしまっている私には、どんなシミュレーションを試みても、「初めて『魔笛』を見る」という状況を作り出すことは不可能です。それを承知で想像してみると、そういう人はおそらくあちこちで「?」が浮かんでくることでしょう。そもそもタミーノの目的はなんだったのか、とか、3人の少年がいつの間にかザラストロの側についているのはなぜ?とかね。「水の試練を受けてみよ!」といって濁流に流されるのも一体どんな意味なのか、分かる人はいるのでしょうか。
 でも、客席でまわりの人の反応を観察していると、「パ・パ・パ」あたりではみんな素直に喜んでいましたね。あれはあれでコミカルさと、ちょっとしたエロティックさがストレートに状況を超えて伝わってくるのでしょう。
 おそらく、「オペラ」としてこの映画を見る人は少数派であるに違いありません。本来は「弁者」が最初にタミーノの前に現れて「ほんとはザラストロっていい人なんだよ」と語るはずのところで、いきなりザラストロ役のルネ・パーペがそのナンバーを歌っているのに出会えば、この人の顔を数々のオペラで見慣れている私達はその仕掛けに気づき、そのあとで彼が正体を現した時にタミーノに向けたウィンクが、実は私達のようなごく少数の観客に向けられたものであることに気づくことが出来るのです。
 もっとオペラを知っている人であれば、夜の女王役のリューボフ・ペトロヴァが2003年のグラインドボーン音楽祭での「こうもり」で圧倒的なアデーレを演じていたことをおぼえており、したがって、パンフレットにある「2006年のグラインドボーン音楽祭」という経歴が間違いであることに気づくことでしょう。
aventure number : 1007 date : 2007/7/25


今日の禁断 東京タワー

 あさっては参議院選挙ですね。あいにくその日は私は投票に行っているので、東京には行けません。「コール青葉」のコンサートが、まさに選挙と同じ日にあるのですよ。いつも使っている投票オペラシティコンサートホールではなく、トッパンホールという小さなホールです。100人近くの合唱団が出演するのですが、なんでもこのホールのステージにそんなにたくさんの人が乗るのは今回が初めてなのだそうです。いったいどういうことになるのでしょうね。チケットもほぼ売れているようですので、客席より出演者が多くなることはなさそうです。当日券もあるそうなので、お時間があれば安野光雅と森みどりが創り出すちょっと懐かしい世界を味わってみてはいかがでしょうか。
 この合唱団には、メンバーだけがアクセスできる掲示板があるということは、再三書いてきましたね。団員で、プロのウェブマスターの人が作った掲示板で、かなり大きな画像もアップできるので、なかなか使いでがあります。ここの常連である私は、ちょっとした盛り上げのために、それまでに書き込んだ人のリストを作ることにしました。投稿のランキングですね。1つには、私の投稿数が何番目ぐらいなのかを知るという興味もありました。1つ1つ数えていって、それを書き込む時に、タイトルとして付けたのが「投稿ラブストーリー」。その時には、私の書き込みはなんと3位にランキングされていました。
 しばらくして、一生懸命投稿を繰り返し、少しはランクが上がっているかと数えてみると、まだ3位のままでした。とりあえず、それはそれで「投稿オリンピック」ということで公表します。そして、いよいよ2位に躍り出ることが出来た時のタイトルは、「投稿大学」でした。ここまでで、これらのタイトルが一体何のもじりであるか、普通は気づくはずですよね。え、まだ気づいてない?
 一番最近のランキングを発表した時のタイトルは、「投稿タワー」でした。そうしたら、「『投稿ラブストーリー』がやっと分かりました」という東京があったのです。ということは、ここに来るまでその人は気がつかなかったのですね。実はそういう東京をした人はもう一人いて、「次回以降はさしずめ『投稿オペラシティ』や『投稿ディズニーランド』あたりがでてくるのかしらん」と、しっかりネタをバラしてくれましたよ。いいんです。他にもいくらでもありますから。
 でも、それに続いて「そんなの、分かるわけないじゃないか」と怒り出す人もいたりして、世の中いろいろです。念のため、このエントリーの中には変換ミスはありません。
aventure number : 1008 date : 2007/7/27


今日の禁断 飯田橋

 「コール青葉」の今年3回目となる演奏会に参加するために、週末は東京でした。きのうは五反田でのリハーサルだったのですが、その会場というのが今まで何度となく通ったあの「キャッツ・シアター」のすぐ向かい、日野学園という新しく出来た小中一貫校でした。地の利はありますから五反田駅から歩きますが。暑いのなんのって。東京のこの暑さは、間違いなく異常、過剰な冷房が招いた人工的な暑さに違いありません。快適な生活を求めていたつもりが、そのツケが都市全体に及んでしまったという愚かな成り行きです。こんな都市には絶対に住みたくないと、改めて再確認するのでした。
 その日野学園ですが、練習に使う場所が「地下2階」という案内でした。入ってみたら職員の人がいて、「エレベーターで行って下さい」と言っています。そこは、体育館と武道場が丸ごと入っているという巨大な空間(なんでも、地下1階は温水プールだとか)、もちろん冷房完備の快適な場所です。これが、品川区の公立の学校なんですって。

 今日の本番は小石川のトッパンホールです。永田音響設計が手がけたシューボックス、よく録音などにも使われるよい響きのホールだということで、楽しみにしていました。確かに、小振りでシンプルな造り、余計な残響がない心地よい音がするような感じです。朝の9時からみっちりリハーサル、今回なぜか私は最前列に立つことになってしまったので、音楽面だけではなく「見栄え」にも貢献できるように心がけてみました。最も気をつけたのはズボンのファスナー、ではなくて、楽譜の持ち方です。あたかも全曲暗譜しているにもかかわらず、他の人が持っているのでそれに合わせて持ってみました、みたいな「見た目」を演じよう、という心がけです。

 ただ、当日になって予想外のハプニングが発生してしまいました。コンサートの前半は森さんが安野さんと一緒にトークを披露するという予定だったものが、突然安野さんが来られないことになってしまったのです。過労か何か、体力的なことだそうですが、森さんは急遽1人で仕切らなければならなくなり、かなり「動揺」されてしまったそうです。しかし、後半には「童謡」を歌って頑張ろう、なんて駄洒落をとばしていましたから、まず大丈夫でしょう。
 後半の合唱のステージ、もう何回も歌ってきた「津和野」ですが、今回はいつもボイトレをなさっているプロの歌手の方が、一緒に合唱の中に入って歌ってくださいました。たまにソロが入るので、それを担当して頂くというのが当初の目論見だったのですが、彼らは合唱に実によくはまって、しっかり核になるような声を出してくれていました。そのせいもあって、おそらく今までで最高の出来の「津和野」になったのではないでしょうか。客席はほぼ満席、やはり、たくさんのお客さんの前で演奏するのはいいものです。
 打ち上げにはこんな有名な方もいらっしゃって、盛り上がりましたよ。

 もちろん、最後の締めはこれでなくっちゃ。
aventure number : 1009 date : 2007/7/29


今日の禁断 どっこいしょ

 おとといのコンサート、帰ってすぐその模様はアップしたのですが、なんせ走り書きでしたからいろいろ漏れてしまっていました。一息ついたところで、画像などももっと加えて、詳しいレポートを書いてみましょう。
 前日のリハーサルをやったのは、日野学園という小中一貫校でした。森さんがこの学校の校歌を作曲なさったという縁でお借りしたそうなのですが、その校歌の現物が、練習をやった場所の隣にある巨大な体育館に飾ってありました。

 帰る時に気がついたのですが、下駄箱の上にこんな風に「学年」が書いてありました。「9年」というのが、いかにも一貫校という感じ、確かに新しいタイプの学校であることがはっきり分かります。

 そして、次の日の本番、森さんの所から運び込んだチェレスタの響き方を、ホールの中で確かめてみます。森さんの靴が可愛いですね。

 ロビーには、こんな花が置いてありました。森さんの交友の広さがうかがえます。ロビーにいた人の話だと、小西さんご本人も開演間際にいらっしゃったということです。この花のすぐわきに、森さんに自筆のコメントがあって、安野さんが急に出演できなくなったことが書かれてありました。

 座席表が、こんな立体的な模型になっていました。なんかおしゃれですね。どこか、別のホールでも同じようなものを見た覚えがあるのですが、それがどこだったのかは思い出せません。

 このコンサートで演奏された曲は、すでにオペラシティと津和野の安野美術館で歌ってきた「組曲津和野」の他に、絵本「雲の歌 風の曲」の中に含まれる曲をソロと合唱用に編曲したものが7曲(+アンコール1曲)ありました。その中の「ハーモニカ」という曲では、元の歌詞には「夕空晴れて〜」というハーモニカの部分があります。それを、会場に座っていた人が吹きながらステージまで歩いてくるという演出が考えられていました。そのハーモニカの演奏者が、ジャーナリストの江森陽弘さんです。これも森さんのご縁なのでしょうが、そのリハーサルが繰り返し行われました。素敵なハーモニカでしたよ。

 コンサートの前半は、森さんのトーク。実際に見ることは出来ませんでしたが、ステージ裏に待機している時にモニターでその様子は分かりました。チェレスタを弾きながらのトーク、さっきの絵本のことなどを話されていたようです。実際に歌も歌っていたみたいでしたね。さっき森さんのブログをのぞいてみたら、会場にみえていた津和野の町長さんもステージに上がって一緒にお話ししていたそうです。この町長さんと美術館の副館長さんという、お馴染みの方々は、打ち上げにも参加されました。
aventure number : 1010 date : 2007/7/31


今日の禁断 アメリカ横断UQ

 おとといの練習は、管楽器と打楽器だけの分奏でした。会場が旭ヶ丘の大ホール、いつもは畳敷きの会館などを使ってやっていますから、なんか新鮮な感じです。いつもの通り砂利敷きの暫定的な駐車場に車を置くと、向かい側に建設中の駐車ビルが見えます。もうすっかり鉄骨が組み上がっていて外形がはっきり分かるようになっていますね。しっかりエレベーターも付いているみたい、これだったらどんなに大きな催し物があっても車が停められないなどということはなくなるのではないでしょうか。なんせ、ここのコンサートホールは800人しか入らないのですからね。

 いつも合奏をやっているホールへ行ってみると、きっちり冷房が入っていました。半袖で来てしまいましたから、もしかしたら寒くなるかもしれません。もちろん、暑いのよりはずっとマシです。いつも早く来るメンバーがいましたが、残りの人たちもぼつぼつやってきて、音出し開始の7時には、なんと全員が揃っていましたよ。ティンパニだけは少し遅れるということでいませんでしたが、木管も金管も、本番のメンバーが全て時間前に着席しているのですから、これは殆ど奇跡です。
 人が揃っているので、練習もスムーズに進んでいきます。全部の管と、途中で加わったティンパニが一緒にいる時でないと出来ないような細かいことが次々にクリアされていって、9時半には全楽章をきちんと終わることが出来ました。案の定、途中で寒くなってきたので、休憩時間に下に降りていって、車からシャツを出さなければなりませんでしたよ。快適なところでみんな揃っての練習、やはりこうでなくっちゃ。
 今度の練習の時には、終わってから技術委員会が予定されています。議題はこの次の演奏会の曲目の討議です。それ用の資料の一部をチェックして欲しいということでメールで送られてきたのですが、相変わらずなんの脈絡もない曲が並んでいるのはある意味壮観です。これらの中から候補曲を選ぶのなんて、ちょっと無茶、どうなりますか。
 そんな曲の中に、「ミシシッピ組曲」というのがありました。この資料には参考のために楽器編成を掲載しているのですが、そこだけ空欄になっています。つまり、普通にオーケストラで演奏するような曲の楽器編成をデータベース化した有名なサイトがあるのですが、そこを見てもこの曲が載っていないのですよ。それもそうでしょう、私でさえ、こんな曲、聴いたこともありません。
 と思いつつ、ネットでチェックしてみると、実はこの曲は非常に有名なもの、ほとんど「誰でも知っている」と言えるほどのものだったのには、愕然としてしまいました。そう、この中の1曲が、さるクイズ番組のテーマ曲として使われているというのですよ。私はこの手の番組はほとんど見ることはありませんから、そう言われても全くその曲は浮かんできません。「楽器編成」のサイトを作った人も、きっと私と同じでそんな通俗な番組など見ていないのかもしれません。
aventure number : 1011 date : 2007/8/2


今日の禁断 スズメバチ

 「梅雨が明けたと見られる」そうで、急にクソ暑い日々が襲ってきました。あまり暑いので、パソコンというか、ネットそのものがおかしくなってしまったのか、ちょっと変な現象が起きるようになっていました。このサイトの画像が、表示されないことが、いろいろな人から知らされるようになっているのですよ。つい最近ですと、トップページの「コラム」の画像が、まだ「7月」のままになっているのだと知らされました。私のパソコンではきちんと「8月」になっていますし、FTPでサーバー内の画像をダウンロードして見てみても、それはきちんと「8月」のものになっているというのに、一体どうしたことでしょう。
 もう一つ、これは実際に職場のパソコンで確認できたのですが、「おやじの部屋」のメニューのページの画像が、表示されないようになっています。これも、しっかりサーバーには画像がありますし、リンクも間違っていないのに、いくらリロードしても表示されないのです。このほかにお気づきのものがありましたら、お教えくださいね。
 いずれにしても、科学的に考えたらあり得ないことで、まるで怪談のような感じ、まあ、夏場はこんなのもいいのかも。
 怪談ではありませんが、ちょっと気味の悪いお話を。私の職場はまわりに自然が残っていますから、小鳥の声などは一日中聞こえていますし、梢をわたる風もなにか涼しげです。しかし、なにしろ「自然」ですから、昆虫類などの小動物がそここにはい回っているのは、仕方がありません。私は別に虫が嫌いだというわけではありませんから、その辺を歩き回っていても無視出来ますし。
 ですから、例えば自販機用の飲み物類が収納してある物置には、おそらくクモが棲みついているのでしょう、コーラを補充しようと思って箱を取り出すと、必ずと言っていいほど箱の中にクモの巣が張っています。ですから、それを自販機に入れる時には軽く払ってから入れなければなりません。もし、クモが付いていたりしたら、買った人が気味悪がることでしょうからね。いや、冷蔵庫の中に入れられたらクモさんは亡くなってしまうでしょうが。
 たまに、車の中にクモが入り込んでいることがあります。そのまま家へ帰って、次の日の朝にドアを開けてみると、中がクモの巣だらけ、ということもありました。まあ、こんなこともそんなに気にはなりません。
 私の仕事をしている部屋も、窓を開けたりしているといろんな虫が入ってきます。トカゲ、なんかもいましたかね。ある日、デスクの引き出しを開けてみると・・・・・その引き出しいっぱいに、足の長いクモが無数にうようよとしていました〜っ!!いくら私でも、この時ばかりは心底気持ち悪いと思いました。卵でも孵ったのでしょうか。100匹はいましたね(ちょっと大げさ、少しは涼しくなりました?)。
aventure number : 1012 date : 2007/8/4


今日の禁断 ワセオケ

 前回の「禁断」で、画像が表示されないページがあることを書いたところ、合唱団の仲間で、web作成などのプロの人が、メールでいろいろと助言をしてくれました。最後に「でも、○○さんのことだから、そんな初歩的なミスではないでしょう」とも書いてくれて、結局「謎ですね」という結論でした。ところが、もう一度ソースを開いて点検してみたところ、私はなんとも「初歩的」なまちがいにずっと気が付いていなかったことを発見してしまったのですよ。そこのファイルのソースを見てみると、なんと画像へのリンクが、パソコン内のパスになっているではありませんか。私の使っているソフトでは、最初はそういう形で表示されるのですが、保存をすると、サーバーの中のファイル同士がリンクできるような相対的なパスに自動的に置き換えるようになっています。何らかの理由で、その機能がはたらかなくなって、そのままになっていたのですね。これだと、ファイルを作ったパソコンで見ている限りその間違いには気づきません。他のパソコンで見てみて初めて気が付いたわけで、一体どのぐらいの間こんな状態が続いていたのでしょうね。もちろん、しっかりソースを書き換えて、一件落着です。さっきの仲間からも、すぐ「直りましたね」という連絡がありました。
 さて、今は仙台七夕の真っ最中です。そんな時に、さる友人から食事のお誘いを受けました。それは東京の合唱団の人なのですが、仙台在住の知り合いがオケに入りたがっているのだけれど、今日仙台に出張で来るので、3人で会いましょうということなのです。場所は南町通り、七夕飾りの最南端ですね。
 仕事が終わって地下鉄で広瀬通まで行って、のんびり七夕でも見ながら行こうと思ったのですが、ちょっと約束の時間に間に合わないようだったので、急遽仙台駅まで行くことにしました。そこからだと人混みには遭わないでしょうから、速く歩けば間に合います。予想通り、南町通りにはそんなに人はいなくて、スイスイ歩けましたが、今ではここには全く笹飾りがないようになっていたのですね。結局、一番町に付くまで、七夕らしい光景を見ることは一度もありませんでした。というか、七夕なんて、一体どこでやっているのか、という感じです。
 「仙台食堂」という、評判のお店の個室には、もう2人は来ていました。その方は非常に話し好きな方で、次から次へと話題を繰り出しますから、普段無口な私もついつられてたくさん喋ってしまいました。管楽器の人には当たり前の話でも、弦楽器の人には大ウケ、「とても楽しかったデス」と言ってくれました。
 終わって外に出ると、もう七夕飾りをしまい始めているところでした。そんなに長い間話をしていたんですね。というか、せっかくここまで来ておきながら、まともな七夕を見ることが出来なかった私って・・・。
aventure number : 1013 date : 2007/8/6


今日の禁断 レンタル

 きのうは、グノーの「ファウスト」の1番を、代わりに吹かなければなりませんでした。今回も「代吹き人生」まっただ中です。「悲劇的序曲」に関しては、すでに1番、2番、ピッコロとも完全制覇していましたからあとは「ファウスト」だけだったのですが、なかなかその機会がありませんでした。いえ、これは本来は望ましい形、出来ることなら代吹きなどない方が良いに越したことはありませんがね。もちろん、私としてはこの曲の1番担当が万一休む時には、ある意味一番ヒマな私にその役が回ってくるのは分かっていましたから、密かに練習はしていましたよ。特に、ファゴットからピッコロまでの木管が(オーボエは無し)ユニゾンで同じメロディを吹く難曲は、かなり一生懸命やっておきました。中間部での高音の指使いがいまいち決まらなかったので、そこだけは何度も繰り返しやっておきました。
 しかし、きのうの合奏、そんなに難しくないだろうとあまりさらっておかなかった1曲目が、実はかなりのくせ者だったことが、吹き始めて分かりました。こんなことだったらもっとやっておくのだったと後悔しても後の祭り、他のパートに置いて行かれて、ついつい霞んでしまう情けなさでした。でも、肝心の所はやっておいただけの成果はあがったのでは、と、1人自己満足に浸る私です。
 終わってからは場所を変えての技術委員会、なんせ「七夕」ですから、地下鉄駅に近い旭ヶ丘の駐車場は満車必至、職場に車を置いて地下鉄で来たものですから、そこへ行くにも地下鉄に乗ったあと、かなりの坂道を登らなければなりません。途中で同じ所へ向かうメンバーの車が、汗をかいて歩いている私の横を走りすぎていきました。乗っけてはもらえないのですね。
 結局、終わったのは12時近く、それから帰ってサイトの更新です。実は、きのうの時点では、ファイルの更新までは出来ても、それを転送出来ないのではないか、という一抹の不安がありました。というもの、最近接続が頻繁に切れてしまうというトラブルが続発していたからなのです。最初はパソコンがおかしくなったのかと、ちょっと暗い気持ちになってしまいました。しかし、いろいろ試しているうちに、おかしいのはNTTの方ではないかという疑いが濃くなってきました。時間帯によって、切れる時と切れない時があるのです。無線LANですから、普段は目に付かないルータを観察していると、機械の故障を知らせる「アラームランプ」が点くことがあること分かりましたので、それは決定的、さっそくきのうのうちにNTTヘ連絡してあったのです。幸い、その時は何ごともなく転送できて、晴れて更新は出来ましたが。
 今日になって、ラサール石井に酷似したサービスマンが、助手を連れてやってきました。パソコンをつないでルータの中を調べると、どうもファームウェアが古いバージョンのままになっているみたいなのです。IP電話などを使っていると、自動的にバージョンアップされるそうなのですが、インターネットだけではそれが出来なくて、障害を起こすようになっていたのだ、と。さっそく新しいバージョンに更新、今のところは全く何の不安も無くなっていますから、おそらくこれでトラブルは解消されたことでしょう。このバージョンだと自動的にアップデート出来るそうですし。ひとまず、これで気がかりなことは全て解決したはず(かな?)
aventure number : 1014 date : 2007/8/8


今日の禁断 青葉もゆる

 74万のキリ番は、今日の午後5時頃に出たようです。近くを踏んだ人、いましたか〜?
 猛暑の中、そろそろ世の中はお盆へ向けて動いていますね。「帰省ラッシュ」とか言っていますから、これは日本全国に共通したことだと思いがちですが、地方によってはなんと7月中にこの「お盆」をやってしまうところがあるというのですから、なんとも不思議です。その様な空気の読めない地方では、7月に「お盆」8月に「お盆休み」という、なんともいい加減な行事が繰り広げられているのですね。
 そんな、「間違ったお盆」などとは無縁の幸せな暮らしを送っている私達は、お盆の前哨戦とも言うべき「お施餓鬼会」に汗を流すことになるのです。きのう行われたその行事、なんせ300人以上の人が集まりますから、その受付がおおごとです。いちおう「会費」とか「供養料」とか、数種類の現金を受け取って領収証を発行、お土産を渡すという作業を、ほんの数人でこなさなければなりません。ピーク時には確実に処理能力を超えている人が殺到しますから、そこで確実に入金をチェックするなどというのは、ほとんど奇跡に近いものがあります。
 ですから、今日になっての私の仕事は、そのチェックの修復作業から始まります。チェック票と現金がだいたい一緒に置いてありますから、それを照らし合わせながら記入漏れを確認していくのです。中にはお釣りを出したりしてその分現金が減っていることもありますが、それは長年の勘で見分けが付くようになっています。
 半日かかって、照合を行った結果、現金と記入額は、ほぼ一致していることが分かりました。正確には2000円の誤差、あの集金時のパニックを思えば、これはほとんど0に近いと言うべきでしょう。今年の会計作業は、成功裡に終了しました。
 こんな大金を扱う会計も、毎年繰り返しやってスキルが身に付いているから出来ることです。実は、今練習している「100周年」のコンサートの会計の一部を手伝ってくれないかという打診を受けたのですが、そういう、先の読めないものに関しては、そんなスキルなどなんの役にも立ちません。自分の能力を超えることに手を出していろいろ悩むのだけは避けたいので、それは丁重にお断りすることにしました。ホームページ作成などの、確実に達成できることが予想できるもので貢献できれば、それで許してもらえることでしょう。
 その演奏会も、本番があと2週間後に迫ってきました。早いものですね。演奏に関してはほとんどクリア出来ているはずなのですが、ここに来て何かと予想外のことが起こって最後まで気を抜けない状態となっています。最大の課題は夜の部の集客。とても県民会館では1回に入りきらないと2回公演にしたのですが、予想通り夜の部はガラガラになってしまいそう、ここは何とかしてお客さんに入ってもらいたいところです。私もチケットは持っていますから、キリ番のプレゼントに差し上げますよ。実は、この演奏会、とっておきのサプライズが用意されていますから(小田和正が出演!?・・・はないかな)。
aventure number : 1015 date : 2007/8/10


今日の禁断 山本山


 「朝青龍」が、今世間を賑わしていますね。私は昔からこの力士は大嫌いでした。別に「国技」だから日本人以外の横綱は認めない、などというような狭量なものではなく、彼の相撲がひたすら美しくないものに終始していることへの嫌悪感がそうさせたのですが。ですから、今回の「事件」は起こるべくして起こったもの、相撲協会はいっそのこと彼をクビにしたらよかったのに、と、思っているところです。
 それにつけても、そのあとに俄に注目の人となったのが朝青龍の師匠、高砂親方だったというのも、なかなか興味深いところです。この親方は一度見たら決して忘れられないほどのユニークな顔立ちをしていますが、現役の時の四股名は「長岡」、後には師匠である先々代の高砂親方の四股名「朝潮」を襲名しました。その前に「朝汐」と名乗っていたこともありましたね。
 この朝汐、改め朝潮は、その独特のキャラクターでいろいろな意味で人気がありました。なんと言っても、あの天才いしいひさいちが、彼を主人公にした作品「ワイはアサシオや」を発表したことからも、その人気はうかがい知ることが出来ます。もちろん、これはあくまでマンガとしてのキャラクターですから、本人自身はここに描かれているほどのひどい人格ではなかったはずです。しかし、この作品の中でたびたび描かれている彼と親方(つまり、先代朝潮)との確執は、彼が親方になった時の弟子である朝青龍との間に生まれたであろうものと非常に良く似たものに思えるのは、単なる思い過ごしでしょうか。いしいひさいちが今の「アサシオ」の姿を予測していたのであれば、これはちょっとすごいことではないでしょうか。なにしろ天才ですから、それはあり得ないことではありませんよ。
 そのいしいひさいちが朝日新聞の朝刊に連載マンガを書くようになって、一体何年経ったことでしょう。「やまだくん」時代から全ての作品に接してきた私としては、これほどまでにクオリティの高いものを毎日毎日書き続けるなどということは、まさに奇跡としか思えないのですが、どうでしょう。もちろん、それなりにスランプを感じさせられる時もありましたが、今ではすっかりそれも乗り越え、凡人などを超越した境地で力の抜けたものを作り続けられるようになっていると、改めて尊敬の念を深めているところです。
 同じ朝日新聞でも、夕刊に載っているしりあがり寿の作品があまりにもつまらないので、その思いはさらに深いものとなります。この人、出足こそは確かにユニークな味を出した見所のあるものを書いてはいました。しかし、いつの頃からか、目に見えてその質は低下していって、今では見ることもはばかれるほどの情けないものに成り下がっています。1つの人並みの才能が、新聞連載という過酷な条件の中で完璧につぶされてしまった姿を、そこに見ることは出来ないでしょうか。
 実は、このあたりでは河北新報ですが、同じような多くの地方紙で最近連載が始まったのが、さくらももこの「ちびまるこちゃん」だと知って、ちょっと驚いているところです。一部のものを読んでみましたが、本当につまらないものでした。そもそも彼女には4コマなど無理なのでは。なぜこんなリスクの多い仕事を引き受けたのか、理解に苦しみます。
aventure number : 1016 date : 2007/8/12


今日の禁断 私達は進む

 4月から始まった「100周年記念コンサート」の練習も、いよいよあと1週間ちょっとで本番を迎えることになりました。最初から公式ホームページを作ることによってある意味運営に関係してきましたから、「いよいよ」という感は強くなってきます。
 このサイトが出来た時には、関係した団体のサイトと相互リンクをすることになっていました。もちろん、私が関係している所は即座にリンクしてもらいましたが、他の所は直接頼むわけにも行かず、ちょっともどかしい感じでした。いつまで経ってもリンクしてくれないので、最近はチェックするのもやめていたのですが、さっきのぞいてみたら○声合唱団も○響楽団も、しっかりリンクしてくれていました。よかったよかった(べつに伏せ字にする必要はないのですが)。
 合唱団関係はともかく、最も重要な団体がなかなかリンクをしてくれていなかったのは、実はちょっと不安なところがありました。その「団体」とは、なにを隠そう、この催し物のおおもと、東北大学のことです。ここでは100周年記念事業専用のサイトを持っているのですが、そこではいちおう「予定」としてコンサートは掲載されているのですが、そこからは一向にリンクされる気配がなかったのですよ。実は、コンサートが開かれるのと同じ日に、片平キャンパスでは大々的に「100周年まつり」みたいなものが開かれることになっています。それに関してはしっかり宣伝をしているというのに。というより、それはまさにコンサートとのバッティングになっており、こちらに行く人はコンサートを聴くことは出来ないような予定になっているのが、ちょっと不思議なところでした。いちおう卒業生である私の所にも「招待状」が届いていましたし。
 こんな、東北大学のサイトの扱いを見ていると、そもそもコンサート自体を本気で大学の行事としてやろうと思っているのかな、という気になってしまいます。それこそ、片平の「まつり」が終わった時点で、全員揃って県民会館までコンサートを聴きに行くような予定には出来なかったのか、と。
 というのも、そういう人を当て込んでわざわざ昼夜2回公演にしたというのに、チケットの売れ行きが、特に夜の部に関しては全く芳しくないのですよ。
 ごく最近、リンクをしてくれたようですが、今ごろ、という感じ、こうなったら、冷たい大学関係者など、あてには出来ません。ぜひ、皆さんにもこのコンサートにいらして頂きたいと、切に願うものです。当日の目玉は、この催しのために作られた新曲「大学祝典曲」です。スコアを読んでみたのですが、合唱の出番以外にも聴きどころ満載、特に菅英三子さんのソプラノソロはとても美しいものです。それと、この曲には本物のパイプオルガンが加わります。もちろん、県民会館には備え付けのオルガンなんかありませんから、今井奈緒子さんという著名なオルガニストがポジティーフを持ち込んで演奏するのです。これは聴き逃せませんよ。
aventure number : 1017 date : 2007/8/14


今日の禁断 無糖

 なんでも、日本の最高気温が今日更新されたそうですね。暑いわけです。きのうも仙台では観測史上最高の気温を記録したとか、いやぁ、夕べは久しぶりに「熱帯夜」なども体験、「ねっ、タイヤ(@いしいひさいち)」なんて言っている場合ではありません。
 実は、この間東京に行った時に、そのあまりの暑さに面食らってしまったのですが、それがこんな地元でも簡単に味わえるようになるなんて。その時、電車の中の中吊り広告に、なんだかとっても涼しそうな飲み物の写真が写っているのが目に付きました。PETボトルの表面にはいかにも冷え冷えの水滴が付いていて、すぐにでも飲みたいような気になってしまうものです。コピーを読んでみると、「グレープフルーツとホップの味」とあります。なんだか大人っぽい味のような感じ、これはいつか必ず飲んでみようと、固く心に誓ったのでした。
 仙台に帰ってきてから、コンビニなどで探してみたのですがどこにもその緑色のパッケージは見当たりません。もしかしたら、これは東京だけの「地域限定」商品なのでしょうか。こんな田舎では「ホップの味」なんか分からないだろうと。
 しかし、それは「やまや」などに行けば売るほど置いてある(あたりまえですが)ことが分かりました。すぐさま買ってきたのは言うまでもありません。それがこれです。「キリン・ヌーダ」だと思ったら、「ヌューダ」と書いてありました。ということは、「nude model」は本当は「ヌュードモデル」と言わなければいけないのでしょうか。

 確かにあの中吊りにあったパッケージ、見るからにおいしそうです。はやる気持ちを抑え、まず冷蔵庫に入れてキンキンに冷やしましょう。コップに半分ほど注いで、まずは一口。うん、喉を通る炭酸の刺激がたまりません。一気に飲み干します。ところが、味が・・・まずいっ!そうなんです。「ヌューダ」なんて言ってますが、実体はただの炭酸水、それだけ飲んだっておいしいわけがなかったことをその時思い出しました。なまじホップの味などが付いている分、一層まずさは募ります。なんだか海草のような味がいつまでも残っているのですよ。これは完全な誤算でした。期待が大きかっただけに、その失望感にはやりきれないものが残ります。
 ところで、このボトルとラベルのデザインを見てみると、なんだか水着(と言うより、腹巻き)を着ている女性のようには思えないでしょうか。ネーミングそのままですね。これは、コップなどに注がないで、そのままラッパ飲みすべきものだったのかもしれません。それこそ「大人の味」なのでしょうね。
aventure number : 1018 date : 2007/8/16


今日の禁断 酢蛸

 きのうから涼しい日が続いて、まるで生き返ったような気分です。あの猛暑の日に比べたら気温が10度も低いというのですから、まるで天国です。今日は午前中に、ニューフィルのお友達に前から「竹を下さい」と頼まれていたものですから、そのための竹切りに出かけました。職場の竹やぶは、雑草に覆われてすごいことになっていますから、長靴を用意していったのですが、もっとすごいものがあったのは、まさに想定外でした。それは蚊の大群。何十匹と、私のまわりに近づいてきます。これが分かっていれば、蚊取り線香はともかく、長袖を用意していたものを。
 チェンソーを使って3本ほど切り倒したら、いくら涼しいと言っても汗びっしょりになってしまいました。ちょうどその頃、お友達ご一行が到着したので、あとは枝払いなどを手伝ってもらいます。腰のこともあったので、しばらくこんな力仕事はやっていなかったのですが、結構体は動きましたから、まだまだ大丈夫。でも、あしたになったら筋肉痛?
 それから急いで家へ帰り、午後からは合唱のオケ合わせのために県民会館へ向かいます。ここで初めて、新作の「祝典曲」のフルバージョンを聴くことが出来るのですね。
 オーケストラは、どうやら全員現役の学生のようです。弦にはOBのトラが入るようなことを聞いていたのですが・・・。それはともかく、この間練習場に見学に行った時よりも格段の進歩を遂げていたのは素晴らしいことでした。ただ、木管あたりはちょっとレベルが低いかな、とか、弦も人数が多い割りには揃ってないな、とか、それなりのアラは目立ちます。
 休憩を挟んで後半は「第9」です。ここで初めて本番の指揮者(前に合唱の練習に来たことがあったのですが、その時は休んでました)とのご対面。かなりのお年寄りです。指揮者の希望で、合唱もオーケストラも、ちょっと見慣れない配置になっているので、一波乱がありました。オケは休憩の間に並び替えていたのですが、合唱は普通の並びの「祝典曲」から移動しなければならなかったのを誰も気が付かなかったため、オケがすっかり座っている中を「大移動」です。下手からソプラノ、ベース、テナー、アルトですからね。SBTAですから、だれかが「スブタ」と言ってました。
 実は、オケの並びもかなり変。いちおう対向型なのですが、コントラバスは下手奥なのにチェロが上手奥に来るという、どこでも見たことのないような形なのです。ですから、4楽章の「よろこびのうた」のテーマは、最初はステージの左右から聞こえてくるという不思議なことになってしまいます。それはともかく、「第9」になったら弦にはやはりOBがたくさん乗っていました。木管も倍管ですし、メンバーは「祝典」とはほとんどかぶさっていません。層が厚いというか、ローテーションに苦しんだのでしょうね。トップを吹いている人が、軒並み前の曲よりもうまいというのも、なんだかな、という感じです。

 こんな風に、私が10回以上本番で吹いてきたパートを後ろから眺めるなどというのも、得難い体験ですね。この方も、まさかそんな人が後ろから見て(聴いて)いたなんて、夢にも思っていなかったことでしょう。ただ、午前中に汗を流したせいなのか、指揮者があまり緊張を強いられる方でなかったせいなのかは分かりませんが、終わる頃には言いようのない疲労感でグッタリなってしまいました。あしたも同じ練習、「第9」は客席で聴きながら、写真でも撮っていたいものです。
aventure number : 1019 date : 2007/8/18


今日の禁断 動画

 週末は、土日ともに来週のコンサートのためのリハーサルでした。本番の会場の県民会館で、オーケストラと一緒に合わせることになります。「第9」のソリストが揃うのは本番前日ですが、「祝典曲」に関しては、きのうの日曜日にソプラノソロの菅英三子さんと、オルガニストの今井奈緒子さんが参加されて、フルメンバーによる演奏となりました。なんせ「世界初演」ですから、準備に抜かりはありません。これで、オーケストラのメンバーが、トップの人選にもう少し配慮があれば、言うことはなかったのですが、まあアマチュアですから、仕方がないのでしょうね。
 もちろん、このホールにオルガンなんかあるわけがありませんから、楽器は今井さんの東京のご自宅から運んだ「マイ・オルガン」、ポジティフという運搬可能な小さなオルガンです。こんなコンテンツを作っておきながら、実物を間近で見るのは初めてですから、ちょっと興奮します。

 こんな感じの、鍵盤が1段、ストップも4つぐらいしかない可愛い楽器です。電源コードが椅子の部分につながれていますから、そこに送風ファンが入っているのでしょう。

 調律をする時には、こんな風に中を開けて、パイプを1本1本調節していきます。

 今井さんと言えば、バッハ・コレギウム・ジャパンなどとの共演で有名な方です。なんでそんな方が仙台のコンサートに?と思ったのですが、実は彼女は東北学院大学の教授だったのですね。そんなこと、今まで知りませんでした。そういえば、少し前にこの大学のキャンパスでBCJが「メサイア」を演奏していましたね(当日券があるというので油断をしていたら、早々に売り切れていて行けませんでしたが)。
 オルガンのパートはほとんど他の楽器と重なっているので、合唱の位置からはこのオルガンの音はほとんど聞こえませんでした。でも、客席ではきっと聞こえていたはず、それは、あとでDVDでチェックすれば分かることでしょう。
 会場にはなにやらテレビ局のカメラが来ていて撮影しているようでした。そういえば、仙台放送で取り上げるようなことをいっていましたね。放送はいつになるのでしょう。と思いつつ、家へ帰ってきたら、知り合いから私がテレビに出ていたのを見たというメールが届いていました。リハーサルの模様が、夕方のニュースでさっそく流れたのだそうです。全くノーチェックだったので録画もしていませんでしたが、そんなすぐ分かるほどはっきり映っていたのでは、気になりますから、なんとか見てみたいものだと思って、気が付いたのが放送局のサイトです。確かに、こんなふうに最初のカットでど真ん中に映っていましたね。
aventure number : 1020 date : 2007/8/20

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