0981(07/6/3)-1000(7/11)

今日の禁断 東福寺

 毎年今頃になると、日曜日のお天気が心配になってきます。この時期、私の職場では「かやの木コンサート」という、屋外でのコンサートを開催することになっています。最初のうちは本当に何もない屋外でやっていたのですが、いかにお天気がよくても、今度は紫外線が心配、ということで、今では大きなテントを借りて演奏者も聴衆もその中に入って、まあ少しの雨ぐらいだったら何とかなります。しかし、やはり大雨になってしまってはテントなどなんの役にも立ちません。それで、去年は急遽屋内に変更になったのですよね。
 しかし、今年の場合はそんな心配は全くありませんでした。今年はちょっと趣向を変えて、他の職場と合同で、ホテルの宴会場を借りてコンサートを行うことになっていたからなのです。いや、実はコンサートというのはあくまでアトラクションですから、最後に30分あるだけなのですがね。
 ということで、そもそもの催しは2時頃から始まるのですが、アトラクションに出演するアーティスト「仙台フルートの会」の出番は4時頃ということになっていました。ですから、彼らはまずいつもの会館で2時頃から練習をやってから(今日、初めて加わるメンバーもいました)、ホテルにやってくるというスケジュールです。その間は私はホテルにいなければなりませんから、練習には出られません。きのうのうちに細かい行動予定を打ち合わせておきましたから、私がいなくても大丈夫でしょう。ただ、きのうまでの話では、「2階」で受け付け、催し物は「5階」ということだったので、ちょっと不便かもしれません。それに、出演者用の控え室があるという話でしたが、それがどこかも分かりませんので、それは今日行ってみてから連絡するということにしてありました。
 お昼過ぎにホテルに行ってみると、受け付けも控え室も同じ「5階」だということだったので、まずは一安心です。これで、私は受け付け業務とフルートの会の人たちの案内の両方をこなすことが出来るはずです。
 目論見通りやってくるはずの時間にエレベーターの前に待機していたらフルートの会の人たちが続々降りてきたので、簡単に控え室までご案内出来ましたし。
 その催し物には300人ほどの出席者がありましたので、宴会場に用意された椅子はほとんど埋まっていました。ただ、出番の直前にあった1時間の「講演」で退屈しきってしまったのか、ステージのセッティングのための休憩の間に半分近くの人が帰ってしまいました。そこまででもう2時間経っていましたから、お年寄りには限界だったのかも、
 でも、残っていた人たちは逆に本当にコンサートを楽しみにしていた人だったのでしょう。前半の演奏、そして、後半のカラオケ(つまり、前もって配っておいた歌詞カードで、一緒に歌ってもらう)もしっかり聴いていましたよ。終わったら「アンコール」とか「ブラヴォー」とか。もちろん、打ち合わせ通り「千の風になって」のカラオケがアンコールです。
aventure number : 0981 date : 2007/6/3


今日の禁断 タイムズ

 この間の木管の飲み会の時に、オーディオケーブルを買ってきたことを書きましたよね。その成果はどうだったのでしょうか。職場の前のパソコンは、MIDIを作るために音源に接続してありました。そして、それをスピーカーから出すために、かなり長いラインケーブルでアンプにつないであります。最近はMIDIを作るのも面倒くさくなってしまったので、もっぱらキーボードをつないで合唱の音取り用に使っているだけでした。
 そのケーブルを使って、パソコンのDVDの音声を、パソコンのちゃちなスピーカーではなく、私がレビュー用に使っているちゃんとしたスピーカーから出してみようというのが、今回の計画でした。前のノートパソコンでしたら、ヘッドフォンでまずまずの音を聴けたので、そんな面倒くさいことはすることはなかったのですが、今度のVISTAはヘッドフォンがとてもひどい音、それが変なインストールをしてしまったソフトのせいなのかを確かめるという意味もありました。
 VISTAのライン出力のミニプラグから、買ってきたケーブルを間に入れてラインケーブルにつなぎ、DVDをセットしてみると、見事にスピーカーから音が出てきましたよ。しかも、それはごくまっとうな、普通のバランスの音でした。ヘッドフォンで聴いたような、異常に高音が強調された不自然な音ではなかったということは、ソフトには問題はなく、パソコンのヘッドフォン端子の特性に問題がある、ということになりますね。これだったら十分使えますから、時間がない時などに職場でDVDを見ることだって出来るようになりました。
 もちろん、CDも聴くことが出来ます。そこで、試しに普通のCDプレーヤーとパソコンのDVDドライブとで同じCDを聴き比べてみました。そうすると、もう10年近く使っているCDプレーヤーの実力がいかにすごいものであるか、よく分かります。音の情報量が、パソコンの場合は決定的に不足しているのがはっきり分かってしまうのですよ。あるいは、ケーブルの問題もあるかもしれませんがね。いずれにしても、「おやぢ」に書いた竹内まりやの新譜の音の悪さは、決して私のシステムの問題ではないことがはっきりしたので、まずは一安心です。
 そして、2週間ぶりのニューフィルです。そろそろ冷房が欲しくなるような季節、ホールはムッとするような熱気にあふれていました。しかし、あえて冷房は入れず、合奏は始まります。この時期は弦楽器が少なめというのがいつものことなのでしょうか、見慣れた人の顔がないのは寂しいものです。でも、指揮者も言っていましたが第1楽章のオープニングの難しいところがクリアされていたのにはびっくりしましたよ。なんだか、ちょっと前までとは別物という感じ、気合いが入っていますね。
 今日は前半だけで私の出番は終わりです。いつもより1時間以上早く帰ろうと思って、いつもの駐車場で料金を払おうとすると「300円」という表示が出ました。たしか、ここは「2時間200円」だったはず、だいぶ前の「禁断」を確かめたら、そういう写真が載っていました。出る時に確かめたら、その看板が書き換えられて「1時間100円」となっていましたね。どこからか抗議でもあったのでしょうか。
 そういえば、アンケートから質問があったフィギュアスケートの音楽は、ロッシーニの「シンデレラ」序曲です。「れなさん」のアドレスが入っていなかったので返事を出せませんでしたが、もしご覧になっていたら。
aventure number : 0982 date : 2007/6/5


今日の禁断 テオルボ


 ちょっと前の映画、「ヴェニスの商人」をやっと見ることが出来ました。仙台で公開された時にはフォーラムだけでやっていたのでついに見に行く機会を逃してしまったもの、それがやっとWOWOWで放送されるようになっていました。それも、最初に放送した時は裏番組があってみられなかったという、なかなか私との相性がよくないものでした。今回も、放送されたのはWOWOWの3つあるチャンネル(あ、もちろんデジタルです)のうちの、普通の番組表には載っていないWOWOW2でしたから、うっかりしていたら見逃すところでした。
 評判通り、なかなか素敵な映画でしたね。セット(ロケもありますが)や衣装がとても手がかかっていて、それを見ているだけでなんか重厚な気分が伝わってきます。そして、それを助けていたのが音楽。16世紀あたりの様式を、その当時の楽器を使ったりして上手に取り入れていたもの、それでいて、現代的な処理も施してあるという、なかなかクレバーなもので、すっかり気に入ってしまいました。その中でカウンターテナーのソロが出てくるので、歌っているのがだれか知りたくて、エンドロールをポーズで見てみたら、何となく「アンドレアス・ショル」と読めます。そしてもう一人、女声のソロでなかなか気持ちのよい歌が聞こえてきました。これは本編の中では使われなかった曲のよう、それがだれかも知りたかったのですが、こちらは到底無理でした。かなり小さな字だと、テレビの画面では読めなくなることもあるのですよね。ハイビジョンでしたらちゃんと読めるのでしょうがこれは1チャンネルしか使わない普通のフォーマットですから無理。そもそも、いくらハイビジョンで放送しても、うちのモニターではNTSCに変換されていますから、なんの意味もないわけでした。
 その声が気になったのと、音楽ももう一度聴いてみたかったので、サントラ盤を買ってしまいました。それはあしたの「おやぢ」のネタにもなっていますが、その結果分かったのは、その声の主は「ヘイリー」だということでした。なあんだ、という感じですが。
 映画の方は、やはりアル・パチーノのシャイロックが深みのある味を出していました。特に、娘が逃げ出したことを嘆くシーンが圧巻、これを見て、なんだか「リゴレット」を連想してしまいました。細かい設定は異なりますが、気持ち的には全く同じ状況なのでしょうからね。
 もう一人気になったのが、ポーシャ役のリン・コリンズです。というか、実は最初に出てきた時には眉が薄いメークだったので、なんか不気味な感じで決して美しいとは思いませんでした。なんで、こんな人のところに競って求婚者があらわれるのだ、と。それが、男装して裁判のシーンに現れた途端、全く別の魅力を振りまくようになっていたのです。この人、前に見た「イルマーレ」にも出演していたそうですが、全く記憶に残っていません。
 しかし、久しぶりにシェークスピアを見てみると、そのセリフのくささには驚かされます。これは一つのお約束、なんたって「古典」ですからね。そういえば、井上ひさしの芝居(小説でも)に、こんな「くささ」があったことに、今気がつきました。
aventure number : 0983 date : 2007/6/7


今日の禁断 指揮棒

 掲示板などで飛び交っている「岩村さんのテレビ出演」を見ました。今朝の7時からというので、もちろん録画ですが。教育テレビの番組ですからだいたい内容は見当がついたのですが、これはオーケストラの演奏を実際に子供達に体験してもらおうという企画でした。出演しているのが岩村さんの指揮する東京フィル、そこに6人の子供が、指揮者、チェリスト、打楽器奏者に2人ずつ挑戦するというものです。それで、指揮者担当の2人は岩村さんのご自宅まで行ってレッスンを受ける、ということになり、立派な防音室のある岩村さんのお宅までしっかり紹介されていましたよ。2週続きの番組、来週はいよいよNHKホールでお客さんの前で演奏することになるのでしょう。指揮、打楽器は何とか形だけでもサマになるかもしれませんが、チェロとなるとどうなのでしょうね。あしたの夕方5時からも再放送がありますから、ご覧になってみたらいかがでしょう。岩村さんもちょっとスタイルが変わっていましたし。
 ところで、最初にオーケストラが練習している場面が紹介されたのですが、それがオペラシティの大リハーサル室だったのですよ。こんなところに行ったことがある人なんて、なかなかいないでしょうが、私は先日の合唱の演奏会の前の日に、ここでリハーサルをしているのですよ。部屋の向こうにガラス張りの控え室みたいなものが見えるのですが、そこで確かお昼ご飯を食べたはずです。
 そんな、得難い体験をしたコンサートは来年も行われます。そして、そのための練習が今日から始まりました。東京でのコンサートですから、参加者は圧倒的に東京の人が多いのですが、仙台でもそこそこの人数が集まって練習、コンサートが近づくと東京まで行って合同練習ということになるのです。初顔合わせでしたが、メンバーは去年と同じ、そして、テナーとバリトンが少ないというのも、去年と一緒です。どちらのパートも1人しか居ませんでした。トップテナーはセカンドの2倍の2人(あまり変わりませんが)、ベースだけが異様に多いという、いつもながらの布陣です。初見の楽譜の音取りという段階がしばらく続くのでしょうが、これが半年も経つと、しっかりしたものに仕上がって、また今年のような素敵なコンサートが実現することでしょう。
 実は、今日の練習はこれだけではありませんでした。これは午後の部、そして、その後に「夜の部」が控えていたのです。それは例の「100周年」の練習です。合唱に首を突っ込んでいるうちに、とうとうこんな風に1日に2つの団体の練習の掛け持ちなどという事態が発生するようになってしまいました。今年はこれだけではなく、もう一つの合唱のステージも控えています。年末までの週末は、これらの練習でほとんどふさがっているというのは、ちょっと厳しいところです。もちろん、ニューフィルの予定と重なった時には、迷わずニューフィルを選びますがね。
 その「第9」の練習は、なかなか密度の高いものでした。ドイツ語に堪能な先生は、「言葉の意味を分からないで歌っているのは、モラルに反する」とまで言っていました。これは、多分どんな場面でも使える決めぜりふでしょう。
aventure number : 0984 date : 2007/6/9


今日の禁断 クレメンタイン

 韓国ドラマブームというのは、今でも続いているのでしょうか。そういうものにはほとんど関心のない私ですから、その実体は知るよしもありませんが、ひところのような熱狂的な事態というのはかなり沈静化しているのではないでしょうか。そうは言っても、やはりテレビの番組欄には韓国ドラマが毎日のように並んでいますから、もはや日常的なレベルで浸透している、と見るべきなのでしょうか。
 ちょっと前に、その韓国ドラマの最新作「春のワルツ」を見始めたということを書きましたが、BSでやっていたものが今ではもう地上波で放送されていますね。結局、最初から最後までしっかり見続けてしまったのですが結局「謎」が解けることはありませんでした。一番の関心事は、果たしてあの天才ピアニストが、小さな頃に女の子がいる島にやってきたあまり可愛くない男の子と同一人物なのか、という点でした。これはもうあちこちにヒントが潜んでいましたから、同じ人であることは最初から分かっていたので、それがどのように繋がっていくか、というのが最も知りたかったことだったのです。つまり、ペテン師の息子で、ろくに学校へも行けず、簡単な算数の問題さえ解けなかったような平凡以下の男の子が、どのような過程を経たらラフマニノフなどを軽々と弾けるようなピアニストになれるのか、ということですね。話自体は本当につまらないものでしたから、もっぱらこの「謎」にたいする答えが知りたいというだけで、最後まで見続けたということになるのでしょう。
 しかし、そんな期待は見事に裏切られてしまいました。本当は小さい時からピアノが上手だった男の子が死んでしまったので、そこに養子にいったらば、いつの間にかその子もうまくなっていた、というのですからね。ふざけるな!という感じです。
 しかし、こんなところに期待をした方が、もしかしたら間違っていたのかもしれません。そもそも、あれだけ親しく過ごした少年時代の友人を、たった10年やそこらで、再会しても全く分からなかったなんて、あり得ないことですからね。私達の普通の思考経路を軽く越えたところで彼らは生活しているのだという認識を持たなければ、いけなかったのだと気づくべきでした。

 その事をもっともっと痛感させられるのが、性懲りもなく見始めている中国ドラマ「北京バイオリン」です。ただ音楽ネタだというだけで見てみようと思っただけなのですが、このドラマの想像を絶する世界には、毎回驚かされてばかりです。何と言っても、出演者たちの行動パターンが全く読めないというのがすごいところ。結局、全ての登場人物が、全く私の共感できないところで物語を進めているものですから、どうあがいても話に入っていけないのですよ。なぜ、駅で赤ん坊を連れてこようと思ったのか、どうやってバイオリンが弾けるようになったのか、ネットまで扱って資料を集めていたほどの賢い男の子が、どうしてコンクールに出場できなかったのか、なぜ、あんな先生につこうと思ったのか・・・。
 アメリカのかなりデタラメなドラマを見ても、しっかり「理解」だけは出来るものが、アジアのドラマのこの不可解さはなんなのでしょう。もしかしたら、私はアジア人ではないのでは。
aventure number : 0985 date : 2007/6/11


今日の禁断 スコッチ

 きのうも今日も、めちゃめちゃ暑い日でしたね。きのうぐらいの暑さだったらさすがに市民センターも冷房を入れるに違いない、と期待して練習場へ行ったのですが、ホールに入るなりムッとした熱気がまとわりついてきましたよ。いやあ、地球温暖化防止だかなんだか知りませんが、無理をしなくても演奏できる程度のサービスは、ぜひケチらないで欲しいものです。新しく入ったオーボエの人なんか、しょっちゅうタオルで汗を拭いていましたからね。でも、来週はヒンヤリとしたところでの木管パートですから、厚着をしてきてくださいね。
 今日は割とヒマだったので、仕事場の窓を開放して風を入れながら、久しぶりになるオリジナルのコンテンツを作っていました。最近「シューマン版ヨハネ受難曲」というのを聴いたのですが、そこで当然関連してくる「マタイ」の蘇演担当者メンデルスゾーンのことを調べていたら、今やっている「スコットランド」は、「第3番」とは言っても実際は最後に作られた交響曲だというのがあちこちに書いてあるのが分かりました。私の知識は極端にマニアックなものに偏っていますから、こんなメジャーな作曲家のことはほとんど何も(「マタイ」に関してはずいぶん調べましたが)知らないのです。ですから、交響曲の番号が実際に作られた順番ではなかったことを、初めて知りました。これはとても恥ずかしいことなので、何とか挽回しようと思い、それをネタにしたコンテンツをを作ることによって、さも前からそんなことは知っていたんだよ、というフリをすることにしたのです。それだけでは短いので、他の作曲家の作品番号なども盛り込んでいると、ケッヒェル番号についても、今まで気づかなかったことに出会ったりして。つまり、今までいまいちよく分からなかったアインシュタイン番号とケッヒェル第6版との関係が、目から鱗が落ちるように分かってしまったのです。そのあたりは、もうアップしてありますから現物を見てみて下さい。
 職場のVISTAでは今のところホームページは作れないので、素材だけでも、と、楽譜やCDの画像を作ってみました。いつもの大きさより、ちょっとピクセル数が多いな、という感じはしたのですが、ディスプレイ上では普通の大きさですから、気のせいでしょう。
 しかし、家へ帰ってHTMLにテキストを流し込み、そこに画像を貼り付けると、そのあまりの巨大さに、一瞬のけぞってしまいましたよ。実は、前からうすうすと感じてはいたのですが、同じ画像でもVISTAでは小さく見えていたのです(いや、OSとしてのVISTAが、というのではなく、今使っているデスクトップが、ということですが)。それは、解像度の違いだったのですね。どのディスプレイでもパソコンの解像度は72dpiと決まっているのだと思っていたら、このVISTAあたりは90dpi以上あるようなのです。DVDなどをきれいに見るために必要なスペックなのでしょうが、その結果同じピクセルでも72dpiのディスプレイに比べれば2割ほど小さく見えることになってしまうのでしょう。これからこの手のディスプレイが増えていくのだとすれば、画像の大きさもそれに合わせて大きめにしなければならないのかもしれませんね。
aventure number : 0986 date : 2007/6/13


今日の禁断 マーラー

 72万のキリ番が出たのはきのうの朝のことでした。さらに、「のだめ」の第18巻が発売になったのはおとといのことだったのですが、手に入ったのは今日のことです。いつもなら発売当日に本屋さんに飛んでいくものなのですが、なぜ、2日も遅くなってしまったのでしょう。それは、同じ頃西岸良平の「鎌倉ものがたりの最新巻が発売になっていたからです。「のだめ」はどの本屋さんにでもおいてありますが、これはなかなか仙台では手に入るお店がありません。そこで、amazonに注文する時に一緒に頼めば送料もいらなくなるということで、もう1冊の新書版と、3冊まとめて注文してあったのです。
 今回の表紙は、いかにも初夏にふさわしいすがすがしいものですが、彼女が持っている楽器がなんとトライアングル、ついこの間私がオーケストラの本番で演奏した楽器ではありませんか。しっかり人差し指からつるして構えているのは、まさにプロのやり方です。他の指がトライアングルに触れていますから、おそらくミュートをかけているのでしょう。いつもながら細かいところまで行き届いた表紙です。

 しかし、この楽器、なんだか見た感じが馴染みません。私が演奏した楽器と微妙に違っているのですよ。その違和感がどこに由来しているのか、しばらく分からなかったのですが、あれこれ眺めているうちにはたと思い当たりました。これは「エッシャー」もしくは「安野光雅」ではないですか。もっと言えば「ペンローズ・トライアングル」。

 トライアングルをアップで見てみると、そのチューブの切り口がなんだかおかしくなっているのに気がつきませんか?下の、水平のチューブの切り口を見てみると、これは向こう側に向かっているように見えます。しかし、上から斜めに降りているチューブの切り口は、明らかにこちら側を向いていません?これはエッシャーが彼の作品の中で頻繁に使った「あり得ない図形」そのものではありませんか。「物見の塔」みたいな。安野さんだと、「あいうえおの絵本」ですね。
 つまり、このトライアングルは、立体的に見てみると、本当は下の左の写真のようになっているのですよ。それを矢印の方から見ると、離れている両端がくっついているように見えて、右のように三角形に見えるのですね。しかし、こんなトライアングル、演奏しにくいでしょうね。

 ストーリーの方は、いよいよ登場人物が一体誰だったのか分からなくなってきました。ほんとに二ノ宮さんというのはキャラクターの書き分けがヘタなんですね。同じアパートに住んでいるハンガリーの作曲家なんて、今まで出てきてましたっけ。アメリカのテレビドラマだと、「先週までのあらすじ」で、その回に登場する人の昔のシーンを紹介して、きちんと思い出させてくれますが、そういうことが必要なのかもしれませんね。しかし、その彼女が「テルミン」を持ってきたのには参りました。「イーサーウェーブ」ですよね。しっかりアンプも付けて。この曲が実際に音として聴けるようになる日は、果たして来るのでしょうか。あるいは、事情は逆で、この曲をどこかで出す予定があるから、ここで出てきたのかもしれませんね。しっかり譜面も出来上がっているようですし。。この譜面を実際に演奏しているブログも見つけました
aventure number : 0987 date : 2007/6/15


今日の禁断 ストラヴィンスキー

 きのうは、NHKのBS3波で、「ニューヨーク特集」みたいなものをやっていました。「1」では大リーグ(「MLB」ですね)の試合、「2」ではニューヨークがらみの映画、そして「HV」では、なんとMETの新作オペラを4本放映という、太っ腹な企画です。もちろん、私としてはこのオペラをチェックしないというわけにはいきません。
 最近のMETは、オペラの映像をリアルタイムで映画館に配信するということをやっているのだそうです。ハイビジョンの映像を光ケーブルで映画館にデジタル送信、それをスクリーンに映し出すというというものです。アメリカ国内だけではなく、それは世界中に配信されているらしく、日本では松竹と提携して「METライブビューイング」という形で、大々的に宣伝されていましたよね。ちょっと前に「歌舞伎座でオペラを見よう」みたいなコピーで、その歌舞伎座で「魔笛」が見れるというので大きな話題になっていたようでした。実際には、歌舞伎座だけではなく、松竹系のシネコンなどでも上映されていたんですってね。
 きのう放送されたものが、その、歌舞伎座で上映されたという「魔笛」でした。それに先だって放送されたのが、その「魔笛」を演出したジュリー・テイモアという人のインタビューです。劇団四季でも上演しているミュージカル「ライオンキング」を演出した人だというのは知っていましたが、そんな彼女がオペラにまで手を広げるようになったのですね。しかし、このインタビューによって、実はかなり前の「サイトウ・キネン・フェスティバル」での「エディプス王」の演出を小澤征爾から依頼されていた人だということが分かりました。ジェシー・ノーマンが主演したそのプロダクションは、ちょっと期待はずれだった印象を持ったことを思い出しましたが、それがテイモアの最初のオペラ(厳密にはオペラではありませんが)での仕事だったのですね。
 いずれにしても、「ライオンキングでミュージカルを変えた」とまで言われた演出家による「魔笛」、これはいろいろな意味で刺激を与えられるものには違いありませんから、番組表でこれを知った時からとても楽しみにしていました。しかし、いざ録画をしようという時に、上演時間が2時間しかないのがちょっと気になりました。普通に上演すればほぼ3時間というのが「魔笛」のサイズですからね。
 放送の前のテロップによって、そのわけが分かりました。これはテイモア自身の翻訳による「英語版」、そして、「2時間に短縮してある」と、きちんと断っていたのです。しかし、インタビューの中で「誰でも親しめるようなものにした」と語っていたその結果がこういう措置だったのでしょうが、それらは私にとっては失望以外の何者でもありませんでした。「英語版」に関しては、「魔笛」でしたらまあアリかな、ぐらいまでは妥協できますが、「2時間」に関しては到底容認できるものではなかったのです。まず、序曲からしてとんでもないところにカットが入っていて、今まで聴き慣れたものとは全く別の曲でしかないと言う思いに駆られてしまいます。それから先のカットの無惨なこと、「この先はこうなるはず」だと思って聴いていると、突然別の場所に運ばれてしまうという居心地の悪さです。1幕のフィナーレの前のパミーナとパパゲーノのデュエットはまるまるなくなっていましたし。
 「親しみやすいものにする」ためにこんなデタラメなカットを行った意味が、私には全く理解できません。単に私が慣れ親しんだものとの違和感というような次元の話ではありません。モーツァルトの音楽は全く無駄のない形ですでに出来上がっているという完成度の高いもの、そのどこかを削ったりしたら、それだけでバランスを崩して美しさを失ってしまうものなのです。それが分からなかったテイモアは、いかに立派な演劇論を語ったところで、音楽に関してはなんの感受性も持ち合わせていないイモであったことが、このプロダクションを通じて、全世界ネットで暴かれてしまったのです。
aventure number : 0988 date : 2007/6/17


今日の禁断 指揮棒

 この間書いた岩村さんの番組、見ましたか?最後はみんなそれぞれに立派に指揮や楽器をこなしていましたね。いくらなんでもチェロを1週間やそこらでマスターできるわけはないので、弾く部分はあらかじめピックアップしてあったようですが、指揮などはなかなかのものではなかったでしょうか。大きな女の子などは、堂々と大人のオーケストラと渡り合っていましたしね。
 この放送はもちろん録画してありましたが、これだったら「かいほうげん」のネタになると、DVDに「ムーブ」してパソコンから画像を取り込むことにしました。録画したのはもちろん地デジ、DVDはCPRMがかかっていますが、新しいVISTAでしたら難なく再生できるのは実証済みですからね。
 しかし、このパソコン、実はちょっと不安なところもありました。録りためておいたオペラのDVDを見ようと思ってかけてみたのですが、問題なく再生できるのがある反面、どうやっても再生できないディスクがあったのですよ。ですから、もしこの岩村さんのDVDが再生できない方に入っていたら、万事アウトになってしまいます。そして、その不安は現実のものになってしまいました。これだけではなく、以前は問題なくかかったDVDまでが、全くダメになってしまったのです。どんな裏技を仕掛けてみても全然どうしようもないのですよ。途方に暮れた私は、最後の手段、再インストールをやってみることにしました。この前にこのソフトをインストールした時、なんだかおかしな終わり方だったので、実はソフトのアイコンが見えない状態になっていたので、この際、もう一度チャレンジです。
 この前の失敗を繰り返さないように、最初に今の6つのソフトをいちいちアンインストール、そして、パソコンについてきたプログラムディスクからインストールを実行すると、今度はきちんと最後まで完了、アイコンも見られるようになりました。その次の手順として、CPRMのディスクを入れてやると、ネットから再生キーを取得して、再生可能になるはずです。ところが、それがやはり出来ません。確かに同じものをインストールしたはずなのですが・・・。
 と、はたと気がついてもう一度添付されてきた紙切れを見てみると、CPRM再生のためには、さっき使った「DISC2」ではなく「DISC3」の方でなければいけないことが分かりました。そうなんですよ。あとからCPRM対応として修正されたものでなければいけなかったのですね。「DISC2」だったら、今までと同じじゃないですか。もう一度、アンインストールからやり直しです。
 面倒くさかったけど、今度こそ、うまくいきました。まだちょっと不安定なところがあるのはバグのせいでしょうが、コツが分かれば間違いなく再生できるようになりました。さっそくDVDから画像をキャプチャー、2ページ分のコンテンツが出来てしまいました。これで、16ページ分はほぼ埋められることが出来てしまいましたよ。あとは新入団員の写真さえ入手できれば、今回の「かいほうげん」は完成です。
aventure number : 0989 date : 2007/6/19


今日の禁断 国際会館

 ちょっと前に「OH!バンデス」という番組で私が合唱を歌っているところが放送されたことがありました。あの時はファゴットのSさんから「見ましたよ」とか言われてしまったんですよね。そんな舌の根も乾かないうちに(誤った用法)またまた同じ番組で私の映像が流れてしまいました。
 日曜日にあった「100周年」の合唱の練習の時には、2つのテレビ局が取材に来ていました。一つは「100周年」関係の番組を定期的に放送している仙台放送。これは最初からキャスターの女性が挨拶をしたりして、なんか女声の方でインタビューを受けているな、という感じでした。その日は練習のあとに懇親会みたいなものがあったのですが、その時にいきなり「『古い顔』を歌える人、いますか〜」という声がかかりました。その歌は私が学生の頃に合唱団でさんざん歌っていましたから、その声の方へ言ってみると、こちらにはミヤギテレビのディレクター兼カメラマンの女性(つまり、一人で全てのことをやっていました)がいて、「ぜひ、皆さんで歌ってください」と言うのです。なんでも、この歌のことを取材しているのだとか。その日に練習した時の指揮者が、昔この曲を男声合唱用に編曲したまさにその人ですし、なぜか楽譜も用意されていたので、その場にいた男声OBの人たちは、その指揮者のもと、リハーサルもなしにその曲を演奏してしまいましたよ。実はいろいろ事故もあったのですがね。
 そのディレクターさんの話では、これからもう少し取材をするような感じだったので、放送されるのはずっと先のことだと思っていました。前回の合唱の時も、もうすっかり忘れた頃に放送でしたから。しかし、なんと収録した次の日に、それは放送されてしまったのですよ。それを知ったのは、例の「コール青葉」の掲示板です。メンバーの一人が「ついさっき、テレビに映っていましたよ」と投稿してくれたのです。私がど真ん中で歌っていたとか。そう、私としては、歌もそっちのけで、取材をしている人を取材しようと思って、真ん前でデジカメを構えてその人を撮りまくっていたのですよ。本番が始まると、カメラをピアニストの人に渡して、撮ってもらいましたし。
 そして、やはりニューフィルの団員でも、これを見ている人がいました。パソコンを買い換えたらパスワードが分からなくなったので教えて欲しいという連絡に続いて、「思いっきりセンターで映ってたのでびっくりしました」ですって。さっきのデジカメでだいたいの様子は分かりますが、実際に番組は見ていないので、どんな風に映っていたのか、しばらくすれば仲間がDVDを見せてくれるはずですが、ちょっと見るのが怖いような・・・。
 「OH!バンデス」同様、「おやぢ」のブログも堅実なアクセスを継続しています。昨日と今日のまさに日が変わるのと同時に、カウンターが60,000になりました。
aventure number : 0990 date : 2007/6/21


今日の禁断 ハグ

 「100周年」ではホームページ作りを担当しているものですから、いつもやっている写真を撮ったりコメントを付けたり、という仕事がこちらでも日常化しています。今までは自分で参加している合唱のことをアップしていただけなのですが、このコンサートにはもちろんオーケストラも加わりますから(というか、オーケストラの方が実は「主役」っぽい感じ)、こちらの方も取材しなければ片手落ちになってしまいます。そこで、今日、その「100周年」で演奏される「祝典曲」を、作曲家のO先生の指揮で練習するという予定を聞いていたので、実際に行ってみることにしました。
 私が学生の頃はオーケストラは確か川内で練習をしていたはずですが、今は片平に練習場があるのだとか。そこで、まずその場所を、ニューフィルにいるOBに確かめておきました。「公孫樹食堂の裏」と言われれば、だいたい見当がつきます。
 しかし、現地に行ってみるとその「公孫樹食堂」は跡形もなく、こんな木造の古い建物がありました。表に看板が出ていますから、ここに間違いありません。楽器を抱えた団員も、続々集まってきていますし。

 ちょっと中を覗くと、下駄箱が置いてあります。靴を脱いでスリッパに履き替えるのですね。中にはなんだか部屋いっぱいに広がって窮屈そうに楽器が並んでいますから、そんなところに入っていったら目立ってしょうがありません。まだ指揮者も来ていないようなので、しばらく待ってみましょう。
 練習開始予定の5分ほど前に、スコアを抱えたO先生が南門の方から歩いてきましたので、一緒に中に入ります。先生が「仲間を連れてきました」などと言ってくれるので、女性の団員が冷たい飲み物を2人分持って来て、「こちらへどうぞ」なんて言ってくれます。気がきくんですね。
 その時点で、団員は完璧に全員揃っていました。弦楽器は空席が全くなく埋まっていましたし、管楽器も木管は3管編成(フルート2番の人が遅れてきましたが、それまではちゃんと代吹きがいました)、金管も、当座は出番のないバンダのトランペットまで、しっかりスタンバイ、すごいものですね。学生オケというのは、こういうことには厳しいのでしょうか。

 我々とは逆で、弦のほうが管よりも安定感がありそうな印象でしたね。今このぐらい弾けていれば、本番は大丈夫でしょう。しかし、この練習場はすごいところでしたね。写真だと案外立派に見えるかもしれませんが、かなり老朽化しています。もちろんエアコンなどはありませんから、まるで蒸し風呂状態。ここに比べれば旭ヶ丘はまるで天国です。

 そこは30分程で切り上げ、その旭ヶ丘の、青年文化センターへコンクールのファイナルを聴きに向かいます。最後の授賞式まで付き合ったのですが、そこでは2つのサプライズが。1つは言うまでもなく審査結果ですが、もう1つは仙台市長の挨拶。「受賞された皆さんを、新しく出来るコンサートホールにお迎えしたい」ですと。どこまで本気なのか。
aventure number : 0991 date : 2007/6/23


今日の禁断 東北学院

 仙台を舞台に繰り広げられた世界的な音楽コンクール「仙台国際音楽コンクール」(まんまですね)が、きのう終了しました。チケットを買う時点で予定が立たなかったので、ヴァイオリン部門ではセミファイナルに1日だけ行っただけで、他の人は聴いていませんでしたから、全体の印象はあまりよく分かりませんでした。その1日の演奏だけで、ずいぶん高いレベルなんだなあ、と思ってしまったのです。しかし、ピアノ部門は、ファイナルとガラ・コンサートという、3日分のチケットをゲットしてあったので、最後のクライマックスを心ゆくまで味わうこと出来ました。
 ファイナルは、なぜか2日とも同じ席、通路のすぐ後の下手側ですから、ピアニストの手元はよく見えますし、足元もよく見えます。しかし、普段この場所ではまず聴くことはないので、音としてはちょっといつもとバランスが違うので少し戸惑ってしまいます。何よりも、ピアノの音がとても不思議に聞こえて来ます。演奏者の弾き方がもろに現れてくるというのか、ある人は残響が変な風に元の音と混じって、まるで二重奏のように聞こえたり、ある人はちょっとオーケストラが大きな音を出すところでは弾き始めが全く聞こえなかったりと、さまざまです。審査員席はかなり後の真ん中辺ですから、そのあたりはクリアできていたのでしょうか。いずれにしても、このホールは演奏者にとっても聴衆にとっても、問題の多いところであることは、改めて認識させられました。
 ファイナル1日目はショパンの1番、ベートーヴェンの4番、ブラームスの1番という、コンサートとしてはバラエティに富んだものでした。ショパンを弾いた男の人は、とてもきれいな音が印象的でした。見ていると、左のペダルをとても上手に使っているようです。最近では、このペダルはフォルテシモでも使っている人が多いように思われます。特に、ここのホールのような変な響きの所では効果が発揮できるのでは。ただ、この人はミスタッチが多くて、3楽章などは派手に間違えていましたね。
 ベートーヴェンになると、ピアノの音がガラリと変わってしまいました。とても刺激的な、主張が込められた音、音楽もかなりドラマティックでした。しかし、ドラマティックという点では最後のブラームスの人には圧倒されました。オーケストラがかなり危なげな分、彼女の迫力は際立っていたようです。
 2日目は、チャイコフスキーの1番に、ベートーヴェンの4番が2曲続くというちょっと辛いプログラム、同じ曲を弾くのは、演奏者にとってもプレッシャーがあるでしょうね。チャイコフスキーは始まりからオーケストラとソリストの方向性が何かかみ合っていません。コンクールなのですから、もう少し指揮者(パスカル・ヴェロ)に歩み寄る姿勢があればな、と思ってしまいます。
 ベートーヴェンの一人目は、音はとてもきれいなのですが音楽がなんか中途半端、テンポがなかなか決まらず、いかにも自信なさげです。そして、最後のベートーヴェンが、ご当地からのエントリー、最も注目されていた人でした。この人は、隅々まできちんと弾けてはいるのですが、音楽がさっぱり面白くありません。聴いていて楽しくなれる瞬間が殆どないのですよ。これまで聴いてきた人の中では、上位入賞するのはまず無理だな、と思いました。
 しかし、審査員が下した評価は、私の予想とはかなり違ったものでした。まあ、コンクールというのはそういうものなのでしょう。この結果が呼び水となって、当夜仙台市長が確約したように、新しい音楽専用ホールが生まれることにでもなれば、何も言うことはありません。津田さん、おめでとうございました。

ガラ・コンサートのエンディング。ピアノのそばから1位、2位、3位の入賞者、仙台市長、指揮者。
aventure number : 0992 date : 2007/6/25


今日の禁断 フランク永井

 「温暖化防止」だかなんだか知りませんが、この異常気象の中、梅雨とは名ばかりのまるで真夏のような暑さの日に冷房を入れようともしないというのは、いささか常軌を逸しているのではないでしょうか。きのうの旭ヶ丘のホールでは、「7月15日以降でないと冷房を入れることは出来ない」というお達しのために、すべての窓を開け放しての合奏となりました。まあ、それはそれで、心地よい夜風が入ってきますからなかなか気持ちよいものではありましたが、夜風と一緒にさまざまな昆虫類も入ってきますから、嫌いな人にはたまったものではありませんね。私は、とりあえず虫は無視出来ますからいいのですが。
 休憩時間に、東北大のオーケストラのOB(ニューフィルにはいっぱいいます)の人が、100周年コンサートのことを聞いてきました。チケットを欲しがっている人がいるが、どうしたら手に入るか、というお問い合わせがあったというのです。私が合唱で参加しているので、何か知っているのでは、と思ったのでしょうね。ところが、私としては「何か知っている」どころではなく、ある意味チケット販売のかなりのところまで関与せざるを得ないような状態になってしまっているのですよ。そもそもは前にも書いたように、このイベントのホームページ作りを頼まれたのが運の尽き、そのホームページを使ってチケットの予約を受け付けるなどというところまで話が進んでしまえば、いやでもチケット販売の情報が真っ先に入ってくることになってしまいます。
 ただ、そうなってくると、最初のうちは練習予定表が中心だったというそのサイトのコンセプトが、微妙に変わってきます。チラシに「オンライン販売しております」などと書かれてしまえば(これはまちがい、「販売」ではなくあくまで「予約」だけです)見ず知らずの人からアクセスが殺到することになりますから、仲間うちの情報はあまり見せない方がいいのでは、という意見が持ち上がってきました。それに対応すべくあわててサイトを構築し直して、パスワード認証をかけた部分を作ったところです。
 この認証は「BASIC認証」と言って、ユーザー名とパスワードをペアで記入し、どちらかが間違っていれば入ることが出来ないという、いわば忍者関係者が使っている「合い言葉」のようなものなのです。これを自由に決めることが出来るのがウェブ・マスターの特権でしょうから、楽しんでいろいろと用意させていただいています。例えば「山」に対して「川」とか、「有楽町で」だと、もちろん「会いましょう」ですよね。「あなたと私の合い言葉、有楽町で会いましょう」という歌詞は(知らない人はほっといて)、出会い系で待ち合わせる人が、相手を確認するために「合い言葉」を設定したさまを歌ったものだったのですね。
aventure number : 0993 date : 2007/6/27


今日の禁断 サンマルク

 この間の日曜日、いちおう「結婚記念日の御案内」というのがさるレストランから届いていたので、行ってきました。焼きたてのパンが食べ放題というその泉にあるレストラン、前に行った時にアンケートを書いてきたのですが、その中に結婚記念日を記入するところがあったので、その御利益でこんな案内が来たのでしょう。その葉書を持っていった人だけの限定メニューというのが用意されているそうなのです。
 メニュー自体は取り立ててどうということはありませんでしたが、そのセッティングがなかなか気のきいたものでした。まずランチョンマットが、お祝いの言葉などが書いてある、別あつらえのものになっています。そして、キャンドルサービスが付きました。これにはちょっとびっくりしたのですが、というか、ちょっと恥ずかしかったのですが、氷の入った細長いグラスの中にピンクのろうそくが刺さっている、というものでした。炎が氷に反射してなかなかきれい。
 しかし、それを見ているうちにちょっと心配になってきたことがありました。今は氷で支えられていますが、だんだん溶けて水になってきたら、ろうそくは沈んで火が消えてしまうのではないでしょうか。これが新婚の記念日だったりしたら、先行き縁起の悪いことになってはしまわないのでしょうか。しかし、そんな心配は無用でした。よく考えれば分かったことですが、ろうそくの比重は水より軽いはずですから、沈むことはあり得ません。それに、細長い入れ物は、ろうそくがまっすぐ立つように支えていますから、倒れて水に入るということもないのですよ。よく考えたものですね。ですから、しばらく見ていると、ろうそくは次第に短くなって、下の切り口がだんだん上に上がってくるのが分かります。
 そのうち、隣のテーブルにグループがやってきたのですが、こちらは誕生日のお祝いのようなのですね。そこで、同じようなキャンドルサービス、しかしこちらは真っ赤なろうそくでした。ということは、例えばお葬式の帰りに頼むと、黒いろうそくが出てきたりして。
 まさか、そんなことはないでしょうが、結婚記念日や誕生記念日があるのだから、死亡記念日があったっておかしくはないと、本気で考える人が、もしかしたらいるのかもしれませんね。現に「終戦記念日」などと平気で言っている人がいるのですから。
 似たような言い方ですが、ラジオのコマーシャルでさる建設会社が「地震大国」と言っているのを良く聞きます。「日本は地震大国だけど、それに負けない丈夫な家を造ります」みたいなコピーでした。最初耳にした時には別に違和感はなかったのですが、何回も聴いていると、なんだかおかしいような気になってきます。こんな時に「大国」という言葉を使うのは、ちょっと変なんじゃないか、とは思いませんか?普通「大国」というのは、「経済大国」のように、プラスの意味で使うというのがまっとうな用法なのではないでしょうか。「地震」というネガティブな概念には使うのはおかしいのではないかと。そうでないと、例えば「年金大国」と言った場合に、「年金が充実していて、安心して暮らせる国」なのか、「年金のいい加減な処理による被害が極めて多い国」なのか、分からなくなってしまいますよね。
 まあ、でもコマーシャルのことですから、わざと間違って使っているというのはあり得ます。「親切丁寧」と連呼している眼鏡屋さんもあることですし。
aventure number : 0994 date : 2007/6/29


今日の禁断 めだかの学校

 BSで、「昭和の歌人(うたびと)たち」というシリーズが放送されています。昭和時代を代表するような流行歌の作曲家や作詞家を1人ずつ取り上げて、その人の作品だけで構成するという番組です。昨日やっていたのが、中田喜直だというので、ちょっと見てみようと思いました。
 これは、だいぶ前から番宣をたびたび放送していたのですが、その中にボニー・ジャックスがでているのがちょっと気になっていました。1人だけ、見慣れない人が入っているのです。いつの間にかメンバーが代わっていたのですね。ですから、この人がどういう声の人なのか、確かめようというのが見ようと思ったきっかけです。中田喜直とボニーいえば、間違いなく歌われるのはサトーハチローの詞の「小さい秋みつけた」です。この歌では、各パートの人がソロをとる部分がありますから、1人1人の声がはっきり分かります。というか、この歌はしっかり男声合唱のレパートリーとして定着したものですから、私も学生時代にはカルテットで良く歌ったものです。今でも、暗譜でセカンドのパートを歌えるぐらいですから。ソロが出てくるのは、「目隠し鬼さん手の鳴る方へ すましたお耳にかすかにしみた 呼んでる口笛モズの声」の部分、バリトン、セカンド、トップの順にソロを歌うことになります(ベースはソロはありません)。
 ボニーのメンバーは、その歌の前に何曲か歌っていました。テレビで聴くのは久しぶりだったのですが、その歌はまさに耳慣れたボニーのサウンドでした。ちょっと過剰気味のビブラートに支えられた、ソフト、といえば聞こえは良いのですが、はっきり言ってかなりユルいハーモニーは健在(これは明らかな誤用)だったのです。見慣れないメンバーはセカンドの人、特にその人の声が目立って聞こえてくる、ということはありませんでした。
 そして、「小さい秋〜」になりました。このセカンドに人はどんな声なのかという興味で、ソロの部分を待ちます。と、聞こえてきたその声は、なんとも予想を裏切るものでした。他のメンバーのような「ソフト」なものではなく、かなり堅めの声でした。音程は暗く低めですし、歌い方も素っ気のないぶっきらぼうなものだったのです。長年聴き慣れた大町さんとはどこをとっても共通点のない声でした。他の同時代のグループ、例えばデューク・エイセスでは、トップテナーが代わった時にも、これほどの違和感はありませんでした。ダーク・ダックスの場合はそもそもメンバーチェンジを行わず、3人だけでやってますし。
 強いていえば、さっき感じたようなハーモニーの中でも目立たなさが、最大のメリットでしょうか。あとは、30歳という他のメンバーとの年の差に耐えるだけの力でしょうか。
 この番組で歌われた作品は、驚くべきことにほとんどのものが私の知っている歌でした。最後の方にでてきた「ああプランタン、無理もない」などは、本当に懐かしいものでした。実は、今の今まで、これは高木東六の作品だとばかり思っていましたし。それにしても、サトーハチローの詞のなんとシュールなことでしょう。一体何が「無理もない」のか、それは永遠の謎です。
aventure number : 0995 date : 2007/7/1


今日の禁断 ヒレカツ

 おとといでしたか、NHK教育で吉田秀和の番組をやっていましたね。この、日本を代表する偉大な音楽評論家のすべてを紹介する、といった、かなりスケールの大きなものでした。なにかと縁のある秀和先生ですから、もちろん録画してしっかり見させていただきました。
 私にとっての最大の収穫は、鎌倉のご自宅が紹介されていたことです。いかにも「鎌倉文士」といった感じの人が住んでいそうなレトロな日本家屋、先生のお住まいは想像通りのものでした。これが、まっさらのマンションだったりしたら、かなりイメージが変わってしまったことでしょう。数年前に奥様を亡くされて、一人暮らしを続けているというのは知っていましたが、なんと朝食のゆで卵までご自分で作っておられるとは。もちろん、システムキッチンなどではない、昔ながらの台所というのもありがたいものでした。
 そして、最大のハイライト、先生のオーディオ・システムの登場です。和室のちょっとしたくぼみを利用してコンパクトに収納されたシステム、先生はその前に腰掛けてスコアを見ながらCDを聴いていました。


 かなり大きなモニターがちょっと目を引きますが、機材そのものは特に高級なものではないように見えます。「評論家」といえば、いかにも大層なシステムを使っているように思いがちですが、これで十分なんですね。ただ、トールボーイのスピーカーというのが、ちょっとミスマッチ。鎌倉の家には、やはりタンノイあたりのでっぷりとしたエンクロージャーが似合います。でも、このスピーカー、かなり前のモデルのようですが、いったいどこの製品なのでしょう。ちょっと調べてみましたが、私には分かりませんでした。先生の使っているスピーカーということで、欲しがる人が出てくるかもしれませんね。
 相変わらず蒸し暑い中、合奏の日がやってきました。始まる前に窓とドアを開け放していたので、ちょっと風に当たろうと外のベランダに出てみたところ、眼前に工事中の駐車場の鉄骨が、一部分組み上がっているのが見えました。この間工事を始めたばかりだと思ったのに、もうここまで進んでいたのですね。この分でしたら、予定通り10月には新しい駐車ビルが完成することでしょう。向こうに見えるのが青年文化センターです。

 今日の合奏は、前から休む予定の人、きのう連絡のあった人、そして今日になって連絡をよこした人と揃ったものですから、フルートパートは私1人ということになってしまいました。当然のことながら、前半の悲劇的序曲と後半のスコットランドは全て吹かなければなりません。でも、悲劇的だったら何とか吹ききることができますが、これがグノーだとちょっと厳しいかもしれません。グノーの時には休まないで欲しいものです。
7/4追記
 ブログのコメントから、スピーカーはELACのFS-207.2だということが分かりました。標準価格29万4千円(ペア)。
aventure number : 0996 date : 2007/7/3


今日の禁断 トラップ大佐

 この前の土曜日に、身内の結婚式がありました。最近何かと続いていますが、そう、去年の12月に行った身内の弟が、やはり仏式で結婚式を挙げたのです。この前は新婦側の親族、今回は新郎側の親族という役割です。会場も同じ、私の職場ですので、そのリハーサルなどもつぶさに立ち会うことができましたよ。参列者に渡すための、進行を書いたパンフレットなども私が作りましたし。本堂のPA機材も、しっかり充電を行ってメンテに抜かりはありません。
 当日は、もちろんそれぞれの担当の人が役割をこなしますから、私は親族として座っていれば良いだけです。恭しく親族席で、かしこまっています。ただ、司会者用のマイクが、あまり良く入っていないのが気になります。もちろん大きな声で話していますから声は良く聞こえるのですが、スピーカーから出てくる音ではなく、生の声だけが聞こえてくるような感じなのです。ちょっと気にはなったのですが、わざわざ立ってアンプの前に行くのもちょっと目立ちますから、別に放っておくことにしました。
 そのうちに、「戒師」という、チャペルの結婚式だと牧師さんにあたる人の挨拶が始まりました。ところが、その人がマイクに向かって話し始めても、明らかにマイクが「死んで」いるのですよ。さすがに進行役の人も気が付いて、アンプのまわりでオタオタしていますが、どうにもなりません。そこで、仕方なく私が立って行って、見てみることにしました。何の異常もないように見えましたが、明らかに音が出ていません。必要なランプは全部点いていますし。ただ、以前にも同じような症状があったことを思い出しました。1つだけ、点いてはいけないスイッチがあったのですよ。それは、マイクではなく別の系統からの入力を流すためのスイッチ、それに気が付いて、そこをオフにしたら、見事にマイクが入りました。まあ、実際は声は聞こえていたのでほとんど支障はなかったのですがね。
 というわけで、式は滞りなく終わり、会場を移して披露宴となりました。その場所が、ついこの間「仙台フルートの会」が演奏を行ったホテルの、しかも全く同じ宴会場だったのです。ただ、あの時には部屋を仕切って全体の三分の二しか使っていませんでした。その関係で、我々が演奏したステージも幕などが付いている本格的なステージではなく、ちょっとした台を置いて、その上に並ぶというものでした。その、ステージとなった台は、今回気をつけて見てみると、新郎新婦が座っている一段高いテーブルがあるところだったのですね。ですから、もしかしたらおなじ台の上でこれから新郎か新婦になる人が、フルートの会の中から出てくるかもしれませんね。私はもう無理ですが。
 披露宴は、ケーキカットとかキャンドルサービスといった余計なものがない、なかなか厳かなものでした(仏式ですから、キャンドルサービスではなくお線香サービスでもあるのかと思いましたが)。そして、最後のコーナーでは型通り新郎新婦とその両親が揃っての中の、新郎の父親の挨拶となります。お気づきでしょうが、この方は先日のコンサートでも前説をやったかた、挨拶のあとになんと歌を歌い出しました。実は、これは前もって仕込みに協力してもらうように頼まれていたのです。それは、私が「何気なく」イントロをフルートで吹き始めたら、それが偶然彼の持ち歌だったので歌い始め、2コーラス目はみんなでハモりを入れる、というものでした。厳粛な「挨拶」の場で、いくら私でもそこまではできないと、フルートだけは勘弁してもらったのですが、まさか本当に歌うとは。新郎は、横で笑いをこらえていましたね。仕方がありません、私も一緒に大声で「エーデルワイス」を英語で歌いましたよ。
aventure number : 0997 date : 2007/7/5


今日の禁断 ホットメール

 「100周年記念コンサート」は、チラシやポスターも出回り、チケットも発売になりました。いよいよ現実にコンサートが行われる、という感じがヒシヒシと伝わってきます。ご存じのように、私もホームページを作って宣伝活動の一端を担うだけではなく、そこでチケットの予約を受け付けるなどという仕事もやるようになっていますから、売れ行きなどは気になるところです。しかし、最初の予定ではネットでは「予約」だけを受け付けるということになっていたのですが、発売直前になって「通信販売」を行うことが決定してしまいました。つまり、それまで折衝していたのがその時になって実現したということなのでしょうね。もちろん、それは私がやるのではなく、チケットを扱っている大学生協にメールや電話で申込み、代引で送ってもらう、というものです。私は、単にその連絡用の案内をサイトに掲載したというだけでした。
 その時に、ちょっと面白いことが起こりました。その代引手数料を最初は連絡で知らせてもらった通りに「1万円までは○○円」と書いておきました。その時に私が思ったのは、「1万円を超えれば、手数料はいらなくなる」ということでした。amazonあたりで買い物をすれば、1500円以上の商品でしたら送料が無料になりますからね。その感覚で、高い買い物になれば手数料もなくなってしまうのだ、と思ったのです。
 ところが、発売を開始して数日経った頃、生協の担当者が青くなって(って、顔色は分かりませんが)「1万円までは○○円」という表記を削除してくれというメールをよこしたのです。その理由が「1万円以上は手数料が無料なのかという問い合わせが殺到した」というものでした。当然でしょうね。普通にネット通販をしていれば、そうなのではないかと誰でも思ってしまいます。しかし、実際はそうではなく、これは宅急便の代引サービスなので、商品の値段が上がれば手数料も上がるということなのだそうです。つまり、1万円を超えると、手数料はもっと高くなる、ということなのですね。もちろん、すぐに「1万円以上、3万円未満は△△円」という但し書きを付け加えました。
 当然のことですが、このようにチケットがすぐ手元に届くのですから、「予約」などよりずっといいに決まっています。しかも、こちらでは指定券も買うことができますから、おそらくかなりの人が利用しているに違いありません。その結果、当初私がやるはずだった「ネット予約」は、全くの閑古鳥が鳴くことになってしまいました。しっかりエクセルのテンプレートなども用意して、準備万端整えて、予約が多数の時にはどんな手順を踏んで人員を配置するか、などということも考えていたのですが、今のところ1件の申込みもありませんよ。
 いや、実は1件だけはあったのです。この予約はスパム防止のために、フォームから送信してもらう形になっていて、それへの返信はさらにこのために取得したフリーメールから出すようにしています。その手順で「予約を承りました」というメールを送ってしばらくして、そのサイトのメールをチェックしてみたら、その人から「通販で指定券を手配したので、さっきの予約はキャンセルして下さい」というメールが入っていましたっけ。さあ、はたして本番当日までにチケットの予約は入るのでしょうか。
aventure number : 0998 date : 2007/7/7


今日の禁断 アトム

 ケネス・ブラナーが監督を務めたオペラ映画「魔笛」が、そろそろ公開になりますね。ネットでも情報が飛び交っているようですが、基本的に原作のオペラを忠実に映画化したということらしいので、これはぜひ見てみたいものです。ただ、1つ気になるのはその尺。エンドロールまで含めて2時間ちょっとしかないというのですから、もしかしたらこの間のテイモア演出みたいに、細かいところでカットが入っているかもしれませんね。そんなところもチェックしなければいけませんから、多分見に行くことになるでしょう。
 しかし、この映画はジャック・スパロウみたいなメジャーなものではありませんから、普段行くようなシネコンでは公開されません。果たして仙台では見ることが出来るのか、上映館を調べてみることにしました。それはネットですぐ分かったのですが、東口の「チネ・ラヴィータ」でやる予定がちゃんと書いてありました。ただ、あそこは前に一度行ったことがありますが、あまり広いところではないのでどうでしょう。さらに、ここはいかにもシネコン風にと床に傾斜を付けているのですが、その工事がいかにもとってつけたような感じで、ちょっとわびしくなってしまいましたし。
 その他にやっているところも、こんな感じの所なのでしょうか。東京では2館あって、1つは日比谷のシャンテ・シネという映画館。名前がいやですね(ちゃんと死ね)。スクリーンが3つあるそうですが、写真で見ると床にほとんど傾斜がないという、昔ながらの映画館でした。もう一つが、新宿のテアトル・タイムズスクエア。これは高島屋の中にある映画館、入り口の前までは行ったことがありますが、中に入ったことはありません。ただ、フロアマップを見てみると、12階から14階までの3フロアをぶち抜いていますから、かなり広いことが分かります。
 もう少し詳しく調べてみたら、ここは、実はかつて「アイマックス」だったことが分かります。それなら、こんなに高さがあるのも分かります。そう言えば、だいぶ前になりますが、ディズニーの「ファンタジア2000」のアイマックス版をここでやっていたことを思い出しました。いつの間にか普通の映画館になっていたのですね。さらに調べると、ここがアイマックスから撤退したあとに出来たのが、品川のアイマックスだというのです。ここには「ポーラー・エクスプレス」を見に行って、そのスクリーンのでかさにびっくりした覚えがあります。ただ、観客が異常に少ないのが、ちょっと気になりましたが。
 その後、偶然軽井沢に行った時にやはりアイマックスシアターがあったので入ってみたら、私以外にはもう2人しか客がいなかったという悲惨な体験にも遭遇したものです。最近、ここが入っているアウトレット・モールのサイトを見てみたら、そのアイマックスが映画館の表示ではなく、なんだか案内所のようになっていたので、ついに閉館したのだと思っていました。ところが、閉館したのはここだけではなく、品川も同時期、今年の3月でなくなっていたのですよ。つまり、「ファンタジア」をやっていた頃は入れない人もいたという人気を誇ったこの大画面の映画館は、もはや国内には1つもなくなっていたのです。品川と軽井沢での体験は、今となっては非常に貴重なものだったのですね。
aventure number : 0999 date : 2007/7/9


今日の禁断 ビリー

 私が「おやぢ」で使っているブログは、最近はトラックバックが殆ど役に立たないようになっています。何でも、同じ「エキサイト」同士でなければトラックバックが受けられないのだとか。ですから、こちらからTBした相手から、「TBできません」などというコメントが寄せられたりもします。困ったものです。まあ、そのうち復旧するだろうとのんびり構えてはいるのですが。
 そんな不自由な中でも、結構コメントによる突っ込みなどがあって、手応えを感じられるような昨今です。この前の秀和先生のスピーカーでは、早速メーカーと機種を教えてくれた人がいましたし、「おやぢ」で書いた番号のことも、しばらくしてから情報が届いて、又一つ知識が増えました。
 ブログではなく、サイトの方でもちょっとしたつながりができるようなことがありました。昔々、サリエリのレクイエムなどというレア極まりないCDの「おやぢ」を書いたことがあるのですが、それを読んだ人が「今度この曲を演奏するので、どこでCDを入手したのか教えてください」というメールをくれたのです。何でも、神戸の方でそういうあまり知られていない宗教曲などを専門に取り上げている団体があるそうで、その方はそこに合唱で参加されているそうなのです。参考音源を入手しようと思って探してみてもどこにもないので、サイトで私のレビューを見つけて入手先を知ろうと思ったのでしょう。もちろん、そのCDは私がお店で買ったものなのですがこういうものは見つけた時に買わないことにはすぐなくなってしまいます。しかも、これはもう5年以上も前に店頭にあったものですから、とても手に入るはずはありません。ですから、こんな珍しいものを聞きたいというのも何かの縁ですので、私の持っているCDを貸してあげることにしました。
 その方は大感激、送る時に「本番の音が聴きたい」とメールに書いたら、来年1月に行われるコンサートの録音を、必ず送ってくれると約束してくれましたよ。正直、このCDは珍しいものではありますが、演奏はイマイチ、というよりかなりひどいものでしたから、まともなものが手に入るのは私にとっても嬉しいことですし。
 ニューフィルの本番はそれよりも前ですから、練習もそろそろ核心に入りつつあります。今回の指揮者は超多忙な方ですから、実際に指揮をしてもらうのは本番の直前、それまでにはきっちりとこちらである程度固めておかなければなりません。きのうの木管パートは、そんなわけでトレーナーをお呼びしての練習となりました。会場はいつもの会館。部屋を用意しようと思っていってみたら、床の間には足の長いクモが巣を作っていましたっけ。それは別に邪魔にはならなかったのですが、座敷の真ん中に大きなカマドウマがいたのにはびっくり。これはちょっと怖がる人がいるかもしれないので、箒で外へ追い出しましょう。
 トレーナーは、仙台フィルのクラリネット奏者の日比野さん。10年以上前に1度お呼びしたことがありますが、もちろんそれを知っている人は今の木管にはほとんどいません。新鮮な気持ちで、プロのオケマンならではの、実戦に即したアドヴァイスを頂きました。
 ついに「禁断」が1000回を迎えてしまいました。細く長く続けてきた成果です。
aventure number : 1000 date : 2007/7/11

07/7/13/-8/20