0881(06/12/9)-0900(07/1/12)

今日の禁断 数寄屋橋


 きのう、ちょっと東京まで遊びに行ってきました。12000円で3日間JR乗り放題、指定券も6回まで取れるという期間限定パスの、今回の売り出しがもう終わってしまうというので、無駄にしないために行ってこようと思っただけなのですがね。
 とりあえず、「大盛況」という噂の「ダリ回顧展」にでも行くことにしましょうか。しかし、ネットを見ると「20万人突破!」とか「ご観覧は平日がお薦め」などと煽っていますから、かなりの混雑を覚悟しなければならないはずです。上野駅の公園口などは、おそらくこれを目指して駅を降りる客でごった返しているでしょうし。
 ところが、その、昔文化会館へ行くときによく使った改札口は、別に特別な混雑もしていなくて、いとも平穏な様子でした。公園の中を歩いているとダリ展の帰りでしょうか、グッズの入った袋を持った人に出会ったりしますが、別に人であふれているという様子もありませんでした。目指す上野の森美術館のチケットブースの前も、列を整理するための柵が設けてありますが実際にその中には誰もいなくて、全然並ばないでチケットが買えてしまったのにはちょっと拍子抜け。逆に、本来ならその辺で整理におおわらわのはずのアルバイトが、いかにも手持ちぶさたでしたね。
 でも、中に入ってみると、さすがにダリ、ゆったり絵を眺める、という気分にはなれないだけの、それなりの人垣は集まっていました。つまり、自分の意志ではなく、ある程度の流れの中で他の人とくっつき会いながら順路に従って見ていかなければならない、という程度の混み方ではあったわけです。ですから、さっきのチケットブースの前に長蛇の列が出来ているときには、一体ここはどんなことになっているのか、ちょっと恐ろしいような気がします。
 「生ダリ」を見たのは初めてでしたが、やはり画集を見ていただけでは分からないような細かいところに、つい目が行ってしまいます。画面のほんの片隅に隠れている小さな人物などに、ちょっと愛着がわいたりします。それと、彼の「シュール」の裏付けである微細なテクニックも、存分に味わうことが出来ました。他の人が書いた帆船の絵の上に人物を書き足した、という作品では、その書き足した部分が全く分からないような絶妙な筆さばきに圧倒されます。今だったらフォトショップなどで簡単に出来てしまう、いわばアイコラのようなものを手でやっていたのですからね。
 一通り見終わって、ちょっと有楽町の駅前で買い物をしていたら、道路の向かい側の工事現場で、こんな標語を見つけました。例によって型通り「5、7、5」の川柳調の「作品」、和むものがあります。

 と、すぐ隣にもやはり同じようなものがありました。

 しかし、これはなんだかちょっとリズムが川柳とは違っています。よくよく読んでみたら、これは「7、7、7、5」、つまり「都々逸」だったのですね。さすが、東京(どこが)。
aventure number : 0881 date : 2006/12/9


今日の禁断 田園都市線

 最近の「のだめ」の騒がれようは、もう私などの予想をはるかに超えるものになっています。確かに、ドラマが決まった時点で、ある程度のブレイクは考えていましたが、まさか、これほどのものになろうとは。朝日新聞にも特集が載っていましたが、プロのオーケストラの人がが真面目に「ドラマでやった曲を演奏するときには、チケットの売れ方が違う」などと言っているのですから、すごいものです。この間那須に合宿に行ったときも、大田原市のホールで練習したときにロビーで見た東京都交響楽団のチラシには「のだめカンタービレで演奏しているオーケストラ」と、しっかり書いてありましたしね。ドラマのタイトルがロゴをそのまま使うのではなく、普通のフォントになっていて、その上で濁音のてんてんに八分音符のフォントを使っているあたりが、何ともせこい印象を与えられるものでした。
 もちろん、今全国のCDショップのクラシック売り場のもっとも目立つところに並んでいるのは、このドラマのサントラが入っているアルバムですからね。久々のヒット商品に、わきかえる業界、これでクラシックファンが「育って」くれればめでたいことなのでしょうが。しかし、間違いなく「今年の音楽界を振り返って」などというところでは、「のだめ」関係が確実にノミネートされることでしょう。
 その「のだめ」も今回を含めてあと3回しか残っていないのですね。ストーリーはもちろん最初から分かっているのですから、ほぼその通りに進んでいるドラマではそれほどの驚きはありません。多少のシチュエーションの入れ替えはあるようですが、基本的なプロットに変わりはないはずですから。
 ですから、もっぱら注目してきたのはバックに使われる音楽だったわけですが、最初の頃のようなサプライズは、もう期待は出来ないのでしょうか。バッハの「トッカータとフーガ」をああいうところで使うなんて、当たり前すぎてなんのインパクトもありませんでしたね。「鼻から牛乳」ですもんね。「木星」だって、別なアプローチであれだけ有名になってしまっては、今さら、という感じもします(「ジュピター」、ですよね)。ひょっとしたら、今回は「別のところで有名になった曲」特集だったのでしょうか。
 もっとも、今回はコンクールへ向けての練習がストーリーの中心なのですから、当然その曲をBGMとしてではなく、それこそ「のだめLIVE」に収録されている音源を鳴らしまくることになるわけです。それにしても、ショパンのエチュードはともかく、ドビュッシーの「喜びの島」がドラマの「主人公」として流れるなんて、それ自体は確かにサプライズではありました。上野樹里も、腕をクロスさせるところなど、きちんとやっていましたね。ところで、コンクール本番でのエチュードの演奏を「いいかげん」と言いきれるだけの、ハリセンほどの耳を、果たしてドラマを見ている人は持っているのでしょうか。
aventure number : 0882 date : 2006/12/11


今日の禁断 のだめ

 きのうは、「光のページェント」のオープニングの日だったのですね。練習(やはりこちらの方が、馴染みます)に行こうとエレベーターの前に行ったら、Rさんがお面のようなものを持っていて、「今行ってきたんです」と言っていました。「これ、すごいですよ」と言っていたそのお面、目の部分に仕掛けがあって、それを通して見ると、衣服が透けて見える・・・というのは、おととしも使いましたが、そう、あの時にビックリした「ハートメガネ」を、今年も配っていたというのです。2年経って私も進歩、その仕掛けも分かるようになりました。
 そこに行く前に、私は「かいほうげん」の準備に余念がありませんでした。月曜日までに殆どのページは完成、あとは印刷、製本だけという段取りだったのですが、先週入団希望でやってきたトランペットの2人のお名前が、その時点では分からなかったのです。「団員票を書いていた」という目撃情報があったので、事務局にすでに提出されていたと思っていたのですが、まだそれは届いていなくて、「パートの人に聞いて下さい」という事務局長の話でした。そこで、響パパとしできさんにメールを出して、教えてもらおうと思いました。しかし、お昼頃出したのに、その日の夜になっても返事はありません。火曜日の、ギリギリ午後までに分からなければ、その部分に穴が空いてしまいます。
 きのうの朝、メールを開けてみると、待望の返事は届いていました。しかし、それぞれに一人ずつの情報の一部が書いてあるだけ、「残りは、お昼までに調べて送ります」ということです。うん、この2人なら、きっと約束通り詳しい情報を時間までに送ってくれることでしょう。印刷を初めても大丈夫なはずです。
 期待通り、お昼前には全ての必要な情報は得ることが出来ました。これで、版下は完成、あとは残りの印刷と製本という、いつもの手順をこなせば、お馴染みの美しい「かいほうげん」が出来上がります。
 ところが、です。今日になってそのデータを公式ページに反映させようと作業を進めていたら、とんでもないことが分かってしまいました。入団希望者がもう一人いたことを、ころっと忘れていて、その人の名前が掲載されていなかったのです。あまりに馴染んでいたために「いまさら」と思ってしまったわけではないのですが、今回めでたく再入団を果たした、やはりトランペットのTさんのことを、すっかり忘れてしまっていたのですよ。ごめんなさい。細かいことを言うと、もう一人の再入団の方も、活動開始日を間違えてしまいました。重ねて、ごめんなさい。
 それだけでも恥ずかしいのに、それで済まないのが、怖いところです。今回のJPからのコンテンツの中に、事実誤認があったのが分かって、先ほど手直しをしたところです。やはり、きちんと現物を入手して確認しないとあぶないな、ということでした。これは別に次号に「正誤表」を入れたりはしませんから、どこが違っているか、サイトで確認して、各自直しておいて下さい(別に、どうでもいいことなのですが)。
 これで、今年発行した「かいほうげん」は7本、一時は年間10本は発行していたものが、年々減ってきてしまいました。「量より質」だと思いましょう。次回にはIさんのJAOレポートが載りますよ。
aventure number : 0883 date : 2006/12/13


今日の禁断 ヒュンダイ


 BSでやっている「春のワルツ」も10回目まで終了、折り返し点を迎えました。「のだめ」はあれほど入れ込んで毎回毎回書いていたというのに、こちらは最初に書いたきりほっておかれたという、かわいそうな境遇です。確かに、はっきり言ってあまり面白くないので、よっぽど見るのをやめようと思ったのですが、そうするとそれまで見ていた時間というのが全く意味がなくなってしまうと思い直し、何とか我慢してここまで来た、という感じです。何と言っても、韓国ドラマ特有のこれ見よがしの「謎」の出し方がとても嫌。とてもあり得ないような設定になっているのでその不自然さったらありません。でもやはりこれも乗りかかった船、なのでしょうか。ここまで引っ張られて途中で投げ出すのも、なんかしゃくな気がして、最後まで見てやろうじゃないかという気になっているところです。
 ただ、女の子の役をやっているハン・ヒョジュという人がなかなか可愛いので、とりあえずこの子を見ていられただけでも無駄にはならなかっただろうな、という気にはなります。この人、まだ二十歳前なんですね。もうちょっと行っているとは思ったのは、例えば日本のアイドルでこの年齢の子にありがちな幼さが全く見られなかったからなのですよ。顔立ちも自然ですんなり入っていける魅力がありますし。
 最初に見てみようと思ったのは、音楽がたっぷり使われていそうだったからです。なんたって、ソ・ドヨンが演じているのは、「ウィーンで活躍している世界的ピアニスト」ですからね。しかし、これが「のだめ」と違うのは、その設定がとことんいい加減というところです。ピアノの音ひとつにしても、調律の狂ったホンキー・トンクを平気で使っているという無神経さですから。
 ここでちょっと思い出したのが、韓国の自動車のCMです。ピアノソロがBGMとして使われているCMがよくラジオで流れているのですが、そのピアノが曲といい演奏といい、とことん無神経なのです。単純なコードを弾いているだけなのですが、恐ろしく乱暴な弾き方で、そこから「音楽」を感じることは全く出来ません。そもそもピアノの音を美しく録音しようという気持ちがまるでないらしく、ひどくざらざらした音しか聞こえてきません。
 それは、直接ドラマとは関係のないことですが、そういう細かいことに気を使うという神経に関しては、日本のものの方が私の好みには合っています。そもそも、ウィーンで活躍しているクラシックのピアニスト(確か、コンサートではラフマニノフを演奏していましたね)が、自分で作ったヒーリングっぽい曲を録音するなんてことが、あるわけがありません。ですから、ここで使われている「音楽」というのは、単なるファッション、主人公たちの背景にそれらしく流れて、雰囲気を高めようとする意味しか持たないものなのでしょう。
 これからの興味は、かなり材料が出揃ってきた「謎」の解明ということになるのでしょうね。昔、離島で仲良く暮らしていた男の子と女の子が、果たして現在のこの2人とどういう関係なのか、同一人物だ、という伏線はあちこちに散りばめられていましたが、なんたって「韓国」ですから、どんなサプライズが待っているか分かりませんよ。
aventure number : 0884 date : 2006/12/15


今日の禁断 ベンガル


 合唱団の関係で、岩沼の「第九」に行ってきました。考えてみたら、生の「第九」を客として「聴く」ことなんて、一体何年ぶりになるのでしょう。開演1時間前に、会場の横の駐車場に着きました。入り口はここからだと裏手、もうすでにかなり並んでいるのではないかと思っていってみると、そこには誰もいませんでした。近づいてみると、中に入ったところに列が出来ているのですね。まるでディズニーランドのアトラクション待ちの列のように、ポールで柵を作ってジグザグに並ばせていました。ただ、その仕切の紐が普通のPP紐というのが、いかにも「手作り」という趣です。そんな手作り感はあちこちに現れていて、プログラムには今までの演奏会の全てのデータが、写真と一緒に載っていました。なんでも今回は第20回を迎えたそうで、力も入っているのでしょう。ただ、なんせ手作りですから、なかなか目の行き届かないところもあるようで、そのプログラムの中には26箇所ものミスプリントがあったという「正誤表」まで付いてきていました。「発生練習」というのが大ウケ、一体どんな練習なのでしょう。私もこの「手作り」に参加しようと、表紙のこんな間違いを見つけました。もちろん「Beethoven」でしょうね。

 開場を待っている間にスタッフの人が「2時間半かかります」と言っていたのがちょっと気になります。「第九」の前に合唱だけのステージがあるそうなのですが、それでもせいぜい2時間で終わるだろうということは、長年角田で経験していますからね。その、角田でもお馴染み、Kさんがアレンジして、指揮までなさるというステージが終わったときに、その長さの謎が解けました。これから、「20回記念式典」が行われるというのですよ。御挨拶とか、協力団体の表彰に続いて、プレゼント抽選会が始まりました。チケットに通し番号が振ってあって、半券を抽選して当たった人にはお米とかお食事券(予想通り、最初は「汚職事件」と変換されました)が当たるというものです。まさに「手作り」の極みですね。
 合唱団は全部で150人以上はいたでしょうか。「角田」の2倍の人数です。中には、その角田の会長さんもいたりして、かなり相互乗り入れが行われているみたいですね。ただ、初めのステージにはそれだけ居たものが、「第九」のステージでオケの前に合唱が入ってきたら、女声が半分になっていたのにはびっくり。確かに男声とのバランスがそれでちょうどよくなりますが、「選抜」したのでしょうか。椅子がないので、山台の上にそのまま座っていました。
 演奏は仙台フィル、そして、指揮は今をときめく「のだめ」の指揮者、梅田俊明さんですよ。確か来週あたり、東京フォーラムで「のだめオーケストラ」のコンサートを振るはずですよね。ですから、指揮者が現れたときに、誰か「千秋!」とか、声をかける人がいないかと思ったのですが、誰もいませんでした。当たり前ですが。なぜか、ティンパニだけ最初のステージから表に出ていて、残りの楽器はさっきの「抽選会」の時にセッティングという段取りでした。そのティンパニが、ペダルなどは付いていない、天然の皮を張った楽器のようなのです。おそらく、急に照明が当たって温度が変化しないように、最初から表に出しておいたのでしょう。楽譜にベーレンライター版を使っているというのは知っていましたが、こんな「ピリオド・アプローチ」も、最近の仙台フィルでは取り入れていたのだとは。そのティンパニの効果は、絶大のものがありました。正直、このティンパニが聴けただけで、このコンサートに来た甲斐があったと思ったほど、生き生きとした音楽が味わえましたよ。
 第2楽章が終わっても、ソリストは入ってきません。そのまま第3楽章になってしまいます。ですから、第4楽章はアタッカで入るわけにはいきません。一休みしている間に、ずっと座っていた合唱団が立ち上がったかと思うと、その前にさっき足らないと思っていた女声が入ってきたではありませんか。つまり、これはステージが狭いための苦肉の策だったのですね。第3楽章の前で入れてしまうと、あの長くて退屈な楽章の間中立ちっぱなしになってしまいますからね。
 その第4楽章は、とても見事な合唱でした。これだけの人数だと、オケがいくら大きな音を出しても(仙台フィルはそこそこの音量で演奏していましたが)合唱が埋もれてしまうということはありません。20年という時の重みなのでしょうか、「第九」という音楽を体全体で理解していなければ歌えないような素敵なフレーズがあちこちに見られて、圧倒されました。
 ついでですが、ブログのカウンターがついさっき4万になりました。いつになくペースが速いのは、もちろん「のだめ」のおかげです。火曜日が異様にアクセスが多いのが、その証拠。
aventure number : 0885 date : 2006/12/16


今日の禁断 富田勲

 ドラマの方はコンクールの本選ですが、私は現実のコンクールのオーディションに行ってきました。「仙台国際音楽コンクール」というのが来年開催されるのですが、その出場者を選ぶオーディションが世界中で行われていて、土曜日からその国内分がずっと仙台であったのです。土日がヴァイオリン部門、そして今日と明日がピアノ部門です。オーディションですから、本当はお客さんを入れたりはしないのでしょうが、私は特別に知り合いの事務局の女の子の伝手で入れてもらえました・・・というのはウソで、整理券さえあれば、誰でも入れるというのが、このコンクールを盛り上げようという当事者のテンションのあらわれです。そんなものですから、出場者は全て番号しかありませんし(先週、ハリセンが言っていたとおりですね)、審査員の名前さえ公表されてはいません。もちろん、会場で顔は見れたので、それをここに書いてもいいのですが、それは御法度なのでしょう。
 そして、「マラドーナ」のファイナルですね。前回のエントリーへのトラックバックで、実際にこの場面の収録に、エキストラとして参加した方のブログがありましたが、それを読むと番組を作っている人たちの熱意が伝わってくる思いです。このシーンのために12時間かけたというのですからね。確かに、原作を読んでいて、このあたりはすごくインパクトがあったところ、特に、「ペトルーシュカ」をCDを聴いただけで覚えてしまうというのは、まさに感動ものでした。音大の教授ともあろうものが、なぜかマイカーではなく(せめてタクシーを使うとか)路線バスに乗ってしまったのが「悲劇」の始まりなのでしょうが、「今日の料理」が見事に刷り込まれるというのが、最高です。確かに、のだめのようなタイプの覚え方だったら現実にあり得るだろうという設定ですから、これは秀逸なアイディア、果たしてこれは二ノ宮先生オリジナルのネタだったのでしょうか。
 ですから、その「今日のペトルーシュカ」が実際に音になって聞こえてきたときには、思わず心の中で拍手を送ってしまいました。おそらく、これが聴けたということが、このドラマを見続けていた最大の収穫だったのではないでしょうか。
 しかし、コンクールの審査員や、千秋たちは、それぞれの演奏者の細かいところまでよく聴き取れるものです。719名収容の「ぱるるホール」というのは、おそらく客席の隅々まで、演奏者のタッチが伝わっていくのでしょうね。それに比べると、客席数800とは言っても、「仙台市青年文化センター」はとんでもない音響のホールですから、演奏者の弾く音はかたまりになって聞こえてくるだけ、その中から細かい音符を聴き取ることは全く不可能です。それと、聴衆のマナーの悪さったら。演奏している間ぐらいは、プログラムは膝の上に置いて静かにしていることは出来ないのでしょうか。ガサガサとうるさいったらありません。「マラドーナ」では、誰一人として手にプログラムを持っている人などいませんでしたよ。もっとも「仙台」の場合、そのプログラムの紙があまりにも薄っぺらで、音を出すなというのがどだい無理だ、という事情もあるのですが。
aventure number : 0886 date : 2006/12/18


今日の禁断 津和野


 来年3月の演奏会のチラシとチケットが出来上がりました。こんなに早く売り出すなんて、オケでは考えられません。これは毎年東京オペラシティのコンサートホールで開催している私の大学のOB合唱団の演奏会なのです。毎回この大きなホールを満席にするという勢いのあるコンサートですから、チケットの売り出しもこんなに早くからとなっています。
 私は去年から参加していますが、仙台と東京という地理的なハンディキャップにもかかわらず、出来るだけ練習には参加して、最終的には全曲暗譜で歌えたという、まさに久しぶりの完全燃焼に近いものを味わえました。もちろん、「歌を歌う」などというのは今となっては完全に生活の外にあるものでしたから、コンディションの調整には完全に失敗、本番では風邪をひいてしまってろくに声も出せなかったのですがね。今年は、そのあたりは気をつけて、本番に臨みたいと思っているのですが、どうなることでしょう。
 このコンサート、最大の魅力は、OBだからといって「昔を懐かしむ」というような後ろ向きの姿勢が一切ないということです。常に新しいことに挑戦しようというパワーは、もしかしたら現役の大学生よりも強いものがあるかもしれません。その現れが曲目です。男声だけのステージでは一応「オーソドックス」な定番をやっているのですが、その中に間宮芳生の「合唱のためのコンポジション」などという、言ってみれば「前衛的」な作品が交ざっているのに、ご注目下さい。今の合唱シーンでもその「新しさ」は決して失われていない曲です。ですから、技術的にははっきり言って高すぎるハードルがあるのは事実、しかしそれに果敢に挑戦する「元青年」の姿は、感動的ですよ。
 そして、何よりも今回私が楽しみにしているのが、このコンサートのために委嘱された新しい合唱組曲の、それこそ「世界初演」です。これは、絵本作家の安野光雅さんの歌詞に、森ミドリさんが曲を付けたもの、実は前回のコンサートで2曲演奏していたものを、さらに膨らませて7曲からなる「組曲」に構成したものなのです。安野さんの持つ包容力のある世界観を、森さんの親しみやすい音楽で曲としたもの、さっきの「コンポジション」とは逆のベクトルで、合唱の可能性を追求したものと考えていいのではないでしょうか。この曲は、この先間違いなく世の合唱団のレパートリーとして定着することでしょう。それが生まれる現場に居合わせ、それが初めてお客さんの前で音となる瞬間も演奏者として体験できるというのは、何にも替えがたい経験です。
 最終ステージは、お馴染み小原孝さんのピアノとのコラボステージです。コンサート全体のコンセプトが「時を超えて」というものですが、それに沿った過去、現在、そして未来まで見据えたメッセージが、確実に発信できるものと信じています。
 毎年、チケットの争奪戦はかなり熾烈なものがあります。逆にチケットノルマなどは一切ないというありがたい面もありますが、「身内」でないとなかなか入手できないというのは、ちょっと残念な気がします。今でしたら、まだ余裕がありますから、本当に聴いてみたいと思われる方は、連絡を下さればご都合できると思いますよ(と言ってもせいぜい2、3枚でしょうが)。
aventure number : 0887 date : 2006/12/19


今日の禁断 静岡

 例によって1日遅れの練習風景です。あ、「合奏風景」です。しかし、きのうはなにしろ「牧神」の初合わせですから、初見大会みたいなもので、まだまだ正しい音に近いものを出すので精一杯、「合奏」を楽しむまでの余裕はありませんでした。
 そもそも、今猛威をふるっているノロウィルスのせいでしょうか、フルートパートで2人もお休みという連絡が入ってしまったのですから、残されたものは大変です。私は「牧神」は3番担当、全く難しいところのない楽なパートだと安心していたのですが、いきなり2番を吹かなければならなくなってしまいましたよ。このパートは、1番と交代でとても難しいパッセージを吹かなくてはなりません。始まる前にさらってみても、とても普通のテンポでは吹けないことは明らかです。さらに、三連符や八分音符が交互に出てきて譜割りの難しいところを1番とユニゾンで吹かなければなりません。どうなることでしょう。
 練習指揮者は初合わせということで、かなり遅めのテンポ設定だったので、そういうところはそんなにひどいことにはなりませんでした。ただ、1番のソロが息が持たなくて大変そう。「1回、最後まで通します」という言葉通り、途中で落ちてしまった人が出ても止めないで、とにかく最後まできちんと通ったのは、すごいものでした。
 後半の「幻想」では、1番担当が家族全員でダウンということで、「牧神」のHちゃんが代吹きです。しかし、彼女はこれが全くの初見、吹くこともないだろうと譜面すら家に置いてきたというので、私のパート譜を貸してあげての合奏です。「幻想」自体聴いたこともない、という割には、さすが、若いだけあって譜読みは正確、テンポの変わり目なども難なくこなしてケロッとしていましたね。
 私は、実は楽器のことで先週以来問題を抱えていました。先々週、練習のあと家へ帰ってピッコロを点検してみたところ、左手の親指のタンポが見事に破れてしまっていたのですよ。ここはよく水がたまるところ、最初は水滴が付いているのかなと思って紙を入れてみても、水は付いてきません。よく見てみると、水滴のように見えたものはタンポの皮の切れ端だったのです。この楽器、前にやはり「幻想」をやったときにオーバーホールをして以来、タンポは交換していませんから、10年以上経っているということになります。もはや替え時と、そのオーバーホールをしたメーカーに電話をしてみたのですが、出てきた女の人がとてもやる気のない感じの人だったのと、かなり時間がかかりそうだというので、ここはパス(第1印象は大事です)、ちょっと心配ですが、仙台のヤマハにお願いすることにしました。1週間ちょっとで出来るということでしたから。
 一種の「賭け」に近いものだったのですが、ヤマハの仕事は完璧でした。今まで少し苦労をしていたところも、難なくクリア出来るようになって、きのうは3回目にして初めて納得のいくピッコロの音が出せるようになっていました(先週は借り物の楽器だったので、とうとう最後まで慣れませんでしたし)。逆に、これからは楽器のせいという言い訳はききませんから、音が出ないのは私のコンディションのせいだということになります。
 来週初合わせになる「ワルツ」のパート譜も配られました。それを見たら、前に調べた翻訳にはない単語があるではありませんか。これはスコアにはなかったので、リストアップできなかったのですね。おそらく管楽器だけでしょうが曲の最後に「Enchaînez」とあるのは、アタッカで次の曲に続ける、という指示です。
aventure number : 0888 date : 2006/12/20


今日の禁断 利府


 「敬愛なるベートーヴェン」を見てきました。なかなか評判がよい上質の音楽映画だということだというので、ぜひみたいと思っていたもの、しかし、劇場にまで行ってすぐ見たいと思った直接の要因は、「Copying Beethoven」という原題でした。「ベートーヴェンをコピーして」、これは一体どういう状況を表しているのでしょう。かなりフィクションの入った作品だということですから、もしかしたら「第9」を作ったのはベートーヴェン本人をコピーした別の人間だった、などというミステリーかもしれませんし。
 「コピー」の謎は、すぐに解けました。これは楽譜の「写譜」のことだったのですね。アンナという音大生が、楽譜出版社の「ベートーヴェンの新作交響曲の写譜師を求む」という広告に応じて面接に訪れるところから、物語は始まるのです。もちろん、ベートーヴェンが女性の写譜師を雇ったなどという史実はありませんから、この設定そのものがフィクションになるわけですが、その中にいくらかの事実を交えつつ、物語は進行していきます。クライマックスである「第9」の初演のシーンで、耳の聞こえないベートーヴェンのために、アンナがオーケストラの陰で指揮をする、というのも、確かに実際の初演の時には「副指揮者」が2人付いたという事実に基づいたものでしょうし、曲が終わっての拍手にも気付かないベートーヴェンを聴衆の方にアンナが振り向かせるというのも、史実(実際はソプラノ歌手ですが)が元ネタになっているのでしょう。
 この映画と似たようなものを見たことがあったな、と思ったのも当然、これはあの「アマデウス」に非常によく似た体裁を取ったものだったのです。あちらもストーリーそのものは全くのフィクション、そこに本当のことを散りばめてリアリティを出すという手法を取っていました。その「本当のこと」の最たるものがモーツァルトその人の描写だったわけですね。これを見たおかげで今まで抱いていた高潔なイメージが損なわれてがっかりした人がたくさんいたことは想像に難くありません。「ベートーヴェン」でも、彼自身の生々しいまでの人間像の持つリアリティには圧倒されてしまいます。エド・ハリスが、そんな「粗野」さを思い切り派手に演じていますし、それと裏腹の「自分は作曲するために神に選ばれた」という高慢さもよく伝わってきます。髪の毛があるとないとでは、キャラクターが全く変わってしまうのですね。病床にあって、アンナに口述筆記をさせるというのも、「アマデウス」そのものです。
 音楽の使い方は「のだめ」の比ではありません。アンナが最初にベートーヴェンの元にやってきたときに写譜を見せて、「Bマイナーに直した」という部分のちょっと前まで、その前のシーンの時に流れていたのに気付いた方も多いはずです(もっとも、これはBメージャーからBマイナーに変わらないことには、次のDメージャーにつながりませんからあまり効果のあるエピソードではありませんが)。
 もちろん、突っ込みどころは山ほどあります。サントラはユニバーサルの音源が使われていますから、コンセルトヘボウなのでしょうが、「初演」の模様だったら「18世紀オーケストラ」とか「レヴォリューショネル・エ・ロマンティーク」のものだって同じレーベルにあるのに、と思ってしまいます。1楽章からコントラファゴットが構えているのは変ですし、そもそも1824年にはチェロのエンドピンなどなかったはず。そんな些細なことではなくても、「第9」の歌詞を字幕で出さなかったのは完全な失態です。「星の上に神が住んでいるに違いない」という部分でなぜあれほどの恍惚感に浸れるのか、普通の日本人には決して分からないはずです。
 帰りの車の中で聴いたラジオで、全く偶然にこの映画を紹介していました。「自立する女性の姿」を描いているんですって。色んな見方があるものです。
aventure number : 0889 date : 2006/12/22


今日の禁断 ラヴェンダー

 3ヶ月ぶりに髪を切ってきました。実は、きのうの朝もいつも行っているその美容院に行ってみたのですが、顔なじみ、いつも担当してくれるCさんが、申し訳なさそうに「すみません。ちょっと混んでいますので30分ほどお待ち頂けますか?」と私に聞くのです。開店と同時に行ったのですが、すぐ前にちょっと面倒くさそうなおばちゃんが入ってしまったようなのですね。ちょっと早めに帰らなければならなかったので、「明日の朝一、予約できますか?」と、もはや予約は受け付けてはいないのは分かっていたのですが聞いてみると、「いいですよ、かえって申しわけありません」ということだったので、今朝のリベンジとなったのです。
 実はきのうは、もう一つ空振りのことがありました。だいぶ前からその日に「バッハ・コレギウム・ジャパン」のコンサート(モーツァルト版メサイア)があることは分かっていたのですが、「全席自由、当日券あり」ということだったので、別に前売り券も買わないでのんびり構えていたのですよ。それで、おとといのことですが、もう前売り券はないだろうと思いながらも、プレイガイド巡りをしてみたのです。前売りの方が500円安いので、まだ残っていれば買おうと。しかし、そこでは「だいぶ前に完売してしまいました」とか、「すでに販売制限がかかっていたので、当日券はないはずです」などということを聞いてしまったのですよ。そこで、主催者に「明日のコンサート、当日券はありますか?」と電話をしてみたら、冷たく「ありません!」と言われてしまいました。ねえ、チラシにちゃんと「当日券」と書いてあるのに、全く売らないというのですからね。これは完璧に主催者の見込み違いというものでしょう。そもそもこのアーティストのコンサートが、「全席自由、当日券あり」などあり得ないと思っていましたから。と言うわけで、こちらのリベンジは当分ないことでしょう。
 美容院の話ですが、このお店にこの前来た時に、中でかかっている有線の音がちょっと変だったことは、以前書きましたよね。でも、今日はそれがきれいに直って、普通のちゃんとした音になっていました。シャンプーが終わってそれをCさんに言うと、「そうなんですよ。あのあと有線さんに言って機械を交換してもらいました。ありがとうございました」と、お礼を言われてしまいましたよ。私が言ったことを、ちゃんと聞いてくれたのですね。あの時私がオケに入っていることを話したのもちゃんと覚えていて、「今度の演奏会はいつですか?」などと聞いてきましたよ。もっとも、それはカルテに書いておいたのかもしれませんがね。
 Cさんは、今年の「光のページェント」の話もしていました。「ツリーがきれいですね」と、私と同じ感想。確かに、交差点のところの「AUツリー」、今年はいつになく素晴らしいものでした。

 もちろん、メインの「ページェント」の方は毎年変わらず、白色灯だけの勝負です。あの中に青色LEDが少しはいると、もっときれいになるのではないか、とは、誰しも思うことに違いありません。
aventure number : 0890 date : 2006/12/24


今日の禁断 九州

 とうとう最終回になってしまいましたね。オープニングのテロップで「Last Lesson」となっていたのが、ちょっと悲しい感じです。一応パリに留学するというところまで話が進んだので、その気になれば続編を作ることは出来るのでしょうが、二ノ宮先生がそれには難色を示しているということですので、実現は難しいのかも。しかし、クラシックのフィールドでこれだけの実績を作ってしまったドラマを、業界としては放ってはおかないでしょうね。なにしろ「のだめオケLIVE」など、関連の商品の売り上げと言ったら。
 あのサントリーホールを満席にしてのコンサート、締めくくりとしてふさわしい、立派なものでしたね。何よりも、マイクやテレビカメラが全く見えないというのが、変なリアリティを出しています。「テレビで見る」オーケストラのコンサートというものには、当たり前ですが必ずマイクやカメラが写っていますから、それがないと逆に嘘っぽく見えるという不思議なことが起こってしまいます。
 客席でのミルヒの言葉には、重みがありました。「音大を卒業する人はいっぱいいるが、オケの数には限りがある。ずっと音楽を続けていられるのは特別なことと思わなければならない」みたいなことだったでしょうか。二ノ宮先生の掲示板に、この番組の音楽監督(監修?)がさんざん書いていた、もっとシビアな言い口を少し角を取ったものに仕上げたのがこのセリフだったのかもしれません。現実のオーケストラでの就職活動はまさに熾烈、そんな「本音」を、キャストの口を借りてもらすあたりが、このドラマの凄さなのでしょう。
 シンフォニーは、カメラのアングルの見事さに感服しました。「見事」というのは、ほぼ完璧にボロを出さなかった、という意味です。一番難しいのは管楽器や打楽器が演奏しているところをきちんを合わせることなのでしょうが、冒頭の真澄ちゃんのティンパニはよっぽど練習したのでしょう、完全にシンクロしていましたね。管楽器も、倍管の編成になった木管は、ソロの部分ではまずアップにしないという「鉄則」を守った結果、音楽ビデオとしてみた場合には全くつまらないものになりました。どんなビデオを見ても、序奏のフルートソロは必ず写っていますからね。もちろん、ドラマなのですから、その間にのだめのアップなどを入れてお茶を濁すという、セオリー通りの流れになるわけです。それほどの配慮をしたにもかかわらず、オーボエパートでなぜかトップではなく1アシを吹いている黒木クンが、まずダブらせることのないところで吹いていた、などというところが見付かってしまいますから、たまりません。
 千秋の指揮ぶりは、この番組の収録中に格段の進歩を遂げたことが、このシーンでよく分かります。全ては指揮コーチの梅田さんのおかげなのでしょう。おそらく、千秋も梅田さんのビデオを見て猛練習に励んだに違いありません。その結果、梅田さんそっくりの指揮になってしまったのは、当然のことです。いかにも華のない指揮ぶりを感動的なものに変えたのは、目を真っ赤に泣きはらしての渾身の演技のおかげです。
aventure number : 0891 date : 2006/12/25


今日の禁断 感傷的

 「のだめ」が終わってしまっても、ニューフィルの合奏は続きます(当たり前ですが)。きのうの大雨の中、少し早めに旭ヶ丘に着くと、もうホールの電気が点いているのが見えます。早めに来たのは、やはり今回も「練習に間に合いマセン」というのだめ語のメールが来たため。ラヴェルの「ワルツ」の2番を吹かなければならなくなってしまったので、さらう必要があったからなのですよ。一応先週パート譜が渡っていたので、1番だけは一通り吹いてみて「めんどくさいところがいっぱいあるな」と思っただけ、まず合奏で吹くことはないだろうとろくすっぽ練習なんかしなかったので、あせってしまったのです。
 ホールに行ってみると、しかし、人影はありませんでした。荷物だけはありますが、どこかへ行ったみたい。一人で吹いていると、もう一人のラヴェルの本吹きの人がやってきて、「とても吹けそうにありません」とか言ってます。なんたって初合わせですからね、緊張しますよ。
 そのうち人数が揃ってくると、「のだめの最終回、DVDに焼いたからあげる」などといっている人のことを聞きつけて、「マングース、もってますよ」と話に割り込む人が現れたり、いい大人がそんなことを言っているのですから、ここではまだまだのだめは健在です(最終回の視聴率は20%を超えたそうですね)。
 管楽器は殆ど揃っているのに(ほんと、最近はパートが抜けてしまうことなどまずありません)弦楽器が極端に少ないといういつものパターンで合奏が始まりました。しかし、ヴァイオリンには見慣れない人がいます。実はこの間公式サイト経由で「見学させて下さい」というメールが来たのですが、おそらくこの方がそうなのでしょう。最初は遠くのセカンドで弾いていましたが、あとでファーストにまわってきました。すぐ近くで聞いていると「なかなかやるな」という感じ、頼もしい新入団員なのではないでしょうか。
 さて、ラヴェルの初見合奏。やはり大変でした。音は別にどうということはないのですが、問題はリズム。「ワルツ」だからと3拍子ばかりが続いていればなんのことはないのですが、ここにはあらゆる種類の「ワルツ」の拍子が混在しているのですからね。全く同じ拍子のはずなのにある時は2分の3拍子、ある時は4分の6拍子、それを指揮者は「3つ」に振っているのですから、一体どうなることかと思いましたが、まあなんとか。もっとひどいのは、他のパートは「4分の3」なのにフルートだけ「4分の2」で書いてあるところ。パート譜だけ見ていたら「2拍子」なのに指揮者は「3拍子」やっているので、間違えているのかと思ってしまいましたが、これは3連の八分音符を「1拍」と数えるもの。聴いていたのでは分からない仕掛けがこんなところにあったのですね、ラヴェルには。最後まで通したあとは、もうぐったりしてしまいました。慣れれば逆に楽しくなりそう、でも、代吹きでそこまで行くかどうか。
aventure number : 0892 date : 2006/12/27


今日の禁断

 いよいよ今年も押し迫ってきましたね。しかし、クリスマスも終わったというのに、いまだに職場の近くではこんなイルミネーションが飾られています。毎年バージョンアップをしているようで、今年あたりは行き着くところまで行ってしまった、という感じすらしてしまうほど、力が入っています。

 ここは、練習に行く時にいつも通る道なので、必ず横目で眺めながら走っているところです。たまにはきちんと見てみようと思って、夕べ車から降りて写真を撮ってしまいました。これではよく分からないのですが、実物は数段華やかに見えます。おそらく大晦日まで飾っているのでしょうね。
 毎年のことですが、なぜ年の変わり目だというだけで、これだけ大騒ぎをしなければならないのか、という疑問は常について回ります。しかし、そうも言っていられないのが、一市民としての立場、ここは人並みにあたふたしないことには、年は越せません。
 まず、何をおいてもしなければいけないのが年賀状の印刷です。去年はクリスマス連休の時に印刷できたのですが、今年はなぜかいつまで経っても取りかかる気にならず、やっとおととい着手したというスロー・スターターぶりでした。しかし、一旦やり始めれば仕事が速いことには定評(?)がありますから、きのうのうちには全て、メッセージも含めて完成していました。微妙なところですが、ギリギリ元日には間に合うはずです。著作権フリーのネット素材で干支の可愛らしいイラストを見つけたので、それを中心にデザインして、なかなかきれいにまとまったはずです。ポイントはフォント、色を変えたりして、ちょっとおしゃれな仕上がりです。もちろん、この年賀状が届くのはごく限られた方々ですので、現物を見たいと思っても、それは無理な話です。でも、年が明けての最初の「禁断」で、その年賀状を公開しますから、楽しみに待っていて下さい。
 次にやったのはたまっていた新聞から「ののちゃん」を切り抜くこと。まだいいだろうと思って放っておいたら、いつの間にかまるまる2ヶ月分の新聞が山積みになっていました。その、かなりのヴォリュームのものから1枚1枚切り抜いてスクラップブックに貼り付けていく作業、途中で手を休めてマンガに見入ってしまうというのも「工程」のうちですから、午前中まるまるの時間が割かれてしまうのも当然のことです。同じような感じで、公共料金の領収書を整理しようと思ったら、こちらはもっと大変、なんと丸1年分のものがたまってしまっていましたよ。こういう大変な思いをすると、必ずまめにその都度整理しようと思うものなのですが、なぜか1年なにもしないでいてしまうのは、なぜなのでしょう。
 そんなことをしているうちに、ふと気が付いてトップページを見ると、はやキリ番が近づいているではありませんか。慌ただしい折ですが、チェックは怠りなく。
aventure number : 0893 date : 2006/12/29


今日の禁断 ブルーレイ

 大晦日の日に66万のキリ番が出るなんて、素敵ですね。こんな押し迫ったお忙しい中、アクセスありがとうございました。
 年の瀬には、やはりそれなりのことが待っているもので、きのうの私の仕事は障子貼りでした。毎年やっているわけではないので、手順などはすぐ忘れてしまいます。最も重要なポイントは古い紙をはがすところ、これをうまくやらないと、はがしそこねた紙が桟に残ってしまって、それを取るのに苦労することになってしまいます。今回はていねいに水を付けて、慎重に下からはがしてみたところ、ご覧下さい、見事に全く無傷で紙をはがすことが出来ましたよ。今年最後の大仕事、これほど完璧な成果を挙げることが出来て、1年間のいやなこともすっかり忘れることが出来るほどでした。

 今年一番変わったことといえば、何と言ってもHDDレコーダーの導入でしょう。今までビデオテープをつかっていたAV生活が、この機器を買ったことによりガラッと変わってしまったのですからね。大容量のHDDに見たいもの、聴きたいものを手当たり次第に録画しておいて、あとで時間が出来た時に再生して見る、あるいは保存しておきたいものをDVDに焼く、今まで、残り時間を気にしてテープを選んだりその都度タイマーをセットしたりしていたのに比べると、なんと優雅なことでしょう。これで、今までのようにテープの山で部屋が足の踏み場もなくなってしまうことのなくなるでしょう。
 と、当初は思っていました。しかし、そのHDDが満杯になってしまう日は、いとも早く訪れました。確かに録画しておいたはずの「寅さん」が、最後の方がちょん切れていたのです。調子に乗ってコンサートだ、映画だと録画しまくっていたら、いつの間にかこんなことになってしまっていたのですね。結局、見る時間に限りがあるのですから、放っておいたものはどんどん残ってしまうのは当たり前の話、「テープの山」という目に見える形になるのか、メモリーがなくなるというデジタルな現象なのか、という違いだけだったのです。
 消去するか、DVDに移すかしないことには新しいものは録画できませんから、「これは将来必ず見るはず」というものはとりあえずDVDになっていますが、それはすでに100枚近くになろうとしています。すでに「保存用」となったものは、もはや100枚は軽く超えていることでしょう。一体、これらのものは果たして「将来」見ることはあるのでしょうか。それよりも心配なのが、フォーマットの問題。例のCPRMというダビング防止のコーディングが施されたDVD−Rは、これから先もきちんと再生が出来るという保証があるのでしょうか。
 さっきのテレビで、なんでも20年先をめどに「スーパー・ハイビジョン」などとというものが開発されているのだとか。ただの「ハイビジョン」を保存しておくディスクに関してもいまだにメーカー主導の泥仕合が続いているというのに、まだこんなことをやろうとしているのですね。「将来」DVDがなくなってしまうのは、どうやら確実なようですね。
aventure number : 0894 date : 2006/12/31/


今日の禁断 島根県

 「禁断」では、あけましておめでとうございます。お約束通り今年の年賀状をアップしておきますね。おそらく、私が出した分は今日には着いているはずですから、もう公開してもいいでしょうし。

 年頭の行事はいつもの通り、きのうは初詣(この辺では「元朝詣り」と言います)、今日は初売りという相も変わらぬスケジュールです。いつになく参拝客の多かった、地元「青葉神社」では、参殿に飾られているしめ縄がえらくきれいな色なのが目を引きます。お正月に合わせて新たに新調したのでしょうか。そう言えば、テレビのニュースでよそのもっとメジャーな神社でも、大量の藁を使って立派なしめ縄を作ったというのが紹介されていました。しかし、このしめ縄、とても藁とは思えないような、派手な色合いなのが、ちょっと気になります。待った甲斐あってやっと順番が回ってきた時に、間近で見上げてみたら、その色の正体が分かりました。これは藁を使ったのではなく、プラスティックス、正確には「紐」によく使われる「ポリプロピレン」を束ねたものだったのですよ。写真でも分かるはずですが、これは紛れもない、あの、古新聞などを束ねる時に使う「PPテープ」そのものではありませんか。私の家の今年玄関に飾ったしめ飾りには、まだ藁が使われていましたが、これがPPに取って代わられる日が、いずれはやってくるのでしょうね。こんな「プロ」が率先してまがい物を使い始めたのですからね。

 しかし、今年の私の演奏会の予定は、「相も変わらぬ」というわけにはいかないことになってしまいました。オーケストラでは2回の定期演奏会という、いつも通りのものなのですが、合唱関係の予定が大幅に入ってきています。3月に東京でコンサートがあることは、こちらでご紹介しましたが、実はこれはそれだけでは終わらないのです。この中で演奏される「組曲津和野」の作家チーム、安野さん森さんの方から、「ぜひ津和野でも演奏したい」という話があって、その結果、津和野の「安野光雅美術館」の開館5周年記念事業として、このコンサートの1週間後、3月17日に現地で2時間のコンサートが開かれることになったのです(この件は、森さんのブログでも取り上げられていましたから、もう公表してもいいでしょう?Oさん)。「参加は自費」ということでしたが、そんな出費もなんのその、オペラシティの出演者のほぼ半数の80人が、このコンサートのために津和野まで行くということです。同じ列車に乗って、同じ旅館に泊まるというまるで修学旅行のノリ、今から楽しみです。
 そして、それが終わるとすぐ、8月にある「仙台の」コンサートへ向けての練習が始まります。ここで、私はなんと「第九」を歌うのですよ。オケではもう10回以上の本番を経験しているお馴染みの曲ですが、それを「歌う」のは久しぶり、どうなりますやら。それにしても、真夏に「第九」とは。
aventure number : 0895 date : 2007/1/2


今日の禁断 メータ

 年末年始のテレビの番組は、クラシックが目白押し、こんな時でもないとやらないようなものがたくさんありますから、いきおい何でもかんでも録画したくなります。それがあるから、HDDレコーダーの余白を増やすように、要らないものを消去したり、DVDに焼いたりしていたのですがね。そんな番組の最大のものが、ウィーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」でしょうか。確か、ずっとBSでは完全生中継、地上波で「第2部」だけ、という感じで放送してたものを、多分去年あたりから地上波(去年は総合、今年は教育)で生、それから少しタイムラグをおいてBS、最後にハイビジョンという感じで、完パケをそのまま繰り返して放送するということをやり始めたようですね。つまり、始まる前にゲストを交えてのおしゃべり、それから「第1部」を放送して、休憩時間にもそれに合わせて長めのおしゃべり、そして「第2部」という、あくまで「生」の時間帯に沿った構成がなされるようになりました。
 しかし、この、まさに新年の始まりにふさわしいクラシック番組を盛り上げるために、そこに呼ばれたゲストというのが、なんでこんなに「クラシック」なのでしょう。今年は男2人、女1人、それぞれの服装に、まずひいてしまいます。男のうちの一人は、なにやら不思議な襟を持つジャケットを着ていましたが、ああいうのがもし「流行」というのであれば、早々にすたれて欲しいと思わずにはいられないようなものでした。もう一人の音楽家が着ていたのが、あの忌まわしい「詰め襟」です。これも、どうやらある種の「流行」のようなもので、特に音楽関係者によく好まれているような気がするものですが、なにが嬉しくてあんな「学生服」を着たがるのでしょう。
 宝塚出身という女の方も、これ以上下品なものはないというケバいドレスを自慢げに着飾っていました。そんな3人が集まってのトーク、これは、まさにそんな服装があらわしているような、上っ面のファッションだけを追い求めるようなものだったのは、ある意味当然のことでしょう。休憩時間にはシャンパンまで飲んで、なんの意味もないおしゃべりで華やかさだけを演出する、これはまさに、最近のクラシックブームの行く末を象徴するような光景ではないでしょうか。
 この番組は、そんなわけで全部で2時間40分ほどになっていました。これをそのままDVDに焼くわけにはいきませんから、そういう余計なものを全部カットして演奏だけにしたら、ちょうど2時間になりましたよ。うまく出来ているものです。その時に気が付いたのですが、「第2部」の開始の時のテロップが「第1部」となっていました。凝りに凝った、それこそウィーン舞踏会を思わせるような豪華なCGテロップですが、肝心の情報が間違っていたのではなんにもなりません。というか、ここまでいい加減なのも、番組全体がなにを訴えているのかを考えてみると、うなずけるような気がします。結局、「正確な」データを伝えようとする姿勢が、最初から欠けているのですよね。そういう風潮が、今のクラシック界に蔓延しているのは、最初から分かっていたことですが。
 この番組の再放送の時には、「第1部」は直っていたのでしょうか。
aventure number : 0896 date : 2007/1/4


今日の禁断 ブラ4

 待望の「ウォルト・ディズニー・コンサート・ホール」の映像を、続けて見ることが出来ました。一つはN響のアメリカ公演、そして、もう一つはここを本拠地としているロス・フィルのコンサートです。N響の方は当然のことながらNHKのクルーが乗り込んでのシューティングですから、いつもながらのなんの変哲もないカメラアングルとカット割り、せっかくのこのホールの客席の模様などが殆ど見られなかったのは残念でした。しかし、サウンドはこれがあのN響かと思えるほどの瑞々しいものだったのにはびっくりです。ホールが変わるとこんなにも音が変わってしまうのですね。もっとびっくりしたのはそのホールの聴衆。なんと、あのアシュケナージとN響の演奏に対してスタンディング・オヴェーションで応えていたのですからね。
 今日見たのは、ロス・フィルのライブ。てっきりあちらの放送局の映像だと思っていたら、これがN響と全く変わらないものでした。こちらは10月15日のコンサートなのですが、実はN響はその前の日14日に演奏していたのですね。ですから、両方ともセットでNHKが録画を担当したのでしょう。ただ、放送していたのはハイドンと「展覧会」だけ、プログラムにはおそらくもう1曲あったはずですがそれはカットされていました。その曲がなんだったのか、ピアノまで含む大編成のものですが、それも聴いてみたかったものです。「展覧会」は割とメロウな演奏、最後にバスドラムが「スコア通り」に2拍子で入っていたのが要注意だったでしょうか。こちらも終わるやいなやのスタンディング、もちろん「Sオケ」や「R☆S」のような強制されたスタンディングでなかったのは、見てすぐ分かりました。ニホンのクラシックコンサートでこんなスマートなスタンディングが出来る日は、果たして来るのでしょうか。
 このホールが出来た直後にここでロス・フィルの定期を振るという快挙を成し遂げた指揮者の篠崎靖男さんから、今年もニューフィルあてに年賀メールが届きました。今やロンドンを拠点に全世界でご活躍、フィンランドのさる室内オケの音楽監督就任も決定して、まさに国際的なアーティストとしての地位を確立した篠崎さんですが、このように7年近く前に一度共演しただけのアマチュアにも、変わらず目を向けて下さっているのは素晴らしいことなのではないでしょうか。というか、今まで多くの指揮者と共演して来ましたが、それぞれにランクを上げていかれてしまうとなかなか振り向いてはいただけなくなってしまうのとは対照的なのでは、とは思いませんか?そんな篠崎さんですから、「近い将来、ご一緒したいと願っています」などと書き添えてあっても、単なる社交辞令には思えなくなってしまいますよね。
aventure number : 0897 date : 2007/1/6


今日の禁断 アディダス

 この連休、なんだかとってもバラエティに富んだお天気でしたね。晴れていたと思ったら急に雨が降ってきたり、大風が吹いたり、大変でした。夕べあたりはまるで嵐のような恐ろしい風の音が一晩中していましたし。一軒家ではないのでかなりの風が吹いても中にいると殆ど感じないものなのですが、これだけバタバタ聞こえてきたということは、よっぽどすごい風だったのでしょう。
 そんなすごいお天気の時に、今年最初の合唱の練習がありました。会場は駅前の朝市のそばにあります。去年同じ所で練習があった時には、近くにたくさんコイン駐車場があることが分かっていましたからそこに置こうと前もって調べておいた「安い」ところに行ってみました(なぜか、同じ地域なのに100円で「20分」と「30分」の2種類の値段があるのですよ)。しかし、そこはあいにく満車だったので、別の「高い」ところを見てみたら、どうやら1台空いているようでした。そこで入れておけば良かったのですが、もう一回りしてくれば「安い」方も空くのではないか、と思ったのが間違いでした。もう一度戻ってきた時には「安い」ところはおろか、さっき空いていたところさえももう満車になっていたのです。仕方がないので少し遠くまで行ってみても、どこも満車、かなり離れたところにやっと駐められた時には、もうとっくに練習が始まっている時間になってしまっていましたよ。
 そんなことがあったものですから、きのうの練習には地下鉄で行くことにしました。ついでに本屋さんなどにも行ってみようと。出かけた時にはまだ晴れていたのですが、念のために折りたたみ傘は持っていきました。駅を降りて、まずロフトまでは地下道ですから、「ジュンク堂」にはすんなりたどり着けました。そこでは探している本はなかったので、近くの「丸善」へ行こうと思ってロフトを出ると、案の定かなりの雨、風も相当強く吹いています。そんな中を、傘もささずにあわてふためいている人たちを尻目に、用意周到な私は颯爽と折りたたみ傘を広げてペデストリアン・デッキを歩き出したのでした。しかし、しばらく歩いていると、なんだか足元に冷たい感覚が広がってきました。どうやら、靴を通して雨水がしみこんできているみたいなのです。別に水たまりにはまったわけではないのですが、上から当たった雨がそのまま靴の中に入ってきている感じ、実はこの靴は最近買ったばかりのスニーカーなのですが、通気性を良くするために上側はメッシュのようになっていたんですね。最近雨の中を歩いたことはなかったので、初めてその事に気が付きました。
 練習場ではスリッパに履き替えることになっているので靴を脱いだら、靴下はびしょ濡れでした。脱いで絞ったらさぞかし水が出てくるだろうと思いましたが、それも行儀が悪いので濡れたままの練習です。気持ち悪いったらありません。それでも、いまだに音が取れないところがあるという「コンポジション」を必死になって歌っているうちに、体温とエアコンの暖風で乾いてしまいましたが。
 今日になったら、またもや面白いお天気、夕方になったらこの冬初めての、地面がシャーベット状になるような雪が降りました。でも、それもすぐやんでもう道路の上の雪はすっかり溶けていることでしょう。今年は雪かきなどしなくても済むのかもしれません。
aventure number : 0898 date : 2007/1/8


今日の禁断 サロネン

 ブログを始めたのは、本当はおととしの1月でしたから、もう2年間も続けていることになります。一度始めて少し休み、再開したのが3月だったんですよね。最初のうちはサイトの「おやぢの部屋」をそのままコピーしたという、いわばミラーサイトのようなものだったのですが、コメントやトラックバックといったブログならではの機能の面白さが分かってくると、それだけでは物足りなくなって、この「禁断」も一部掲載するようになりました。もちろん、そちらへ載せる「禁断」は、あまりに個人的な内容のものは極力避け、一つのアーカイヴとして、広くネットで価値を持つアイテムのみを厳選しているという方針は、一本貫かれています(ほんとか?)。
 というつもりでしたが、「のだめ」が始まった時にそのコメントだけを毎週書くということをやったあたりから、だいぶその方針が崩れてきたようですね。でも、やはり、どこにでもあるフツーのブログと同じものを作る気はさらさらありませんから、やはり最低の基準は設けていきたいとは思っています。その結果、多少ハイブロウなものが出来上がったとしても、そしてそのためにより「読みやすい」ものへ読者が移っていったとしても、そんなことは問題ではないような気がします。
 とは言っても、やはり「のだめ」の効果は絶大なものがありました。「のだめ」に関するエントリーには今まで考えられなかったほどのトラックバックが寄せられましたし、アクセスも2倍近くに跳ね上がっていたのですからね。明日の深夜からはアニメ版が始まります。果たして仙台で見られるかどうかは分かりませんし、それをネタにするかも未定。そもそも私は「アニメ」というものがあまり好きではありませんし。あ、「アニメ」といっても、ディズニーやジブリのような作り込んだものではなく、日本のテレビで普通に作られている「手抜きアニメ」のことなのですがね。「サザエさん」のような劣悪なアニメを、多くの人が喜んでみているという現実には、耐えきれないものがあります。
 ま、それはそれとして、ブログのトラックバックについては、相変わらず手抜きアニメと同程度の情けない現状が横行しているのには閉口します。以前良くあった外国からのスパムに関しては、「半角文字は受け付けない」という設定をしたことによってほぼ100%防げるようになりましたが、日本語のものに対しては手の施しようがないのですよ。今では、エントリーした瞬間に常に4つか5つのトラックバックが届くようになりました。これは、PINGを送ると同時にTBも送るというプログラムが施されているのでしょうね。タイトルは違ってもその内容は殆ど同じ、なかなか楽しめる写真が満載のブログです。もちろん、最近はエントリーしたあとにすぐそのTBを削除するというのが、一つの手順と化してしまいましたよ。
 それとは別に、キーワードを拾って全く関係のない内容のブログが届くこともあります。清水ミチコに「中島みゆき」が来たのは、まあ分かりますから残してありますが、「金融」はわけが分からないので削除しました。あとは、今「はげ」に関連したTBが2つばかり残っていますが、これは「はげ山の一夜」をめがけてきたもの。なかなか面白いので、これも削除しないで取っておいてあります。
aventure number : 0899 date : 2007/1/10


今日の禁断 川崎

 今年最初の合奏は、木曜日になってしまいました。そのせいかどうか分かりませんが、フルートパートでは欠席の連絡が目白押し、今回の合奏の曲、幻想と牧神は両方ともトップが代吹きという事態になってしまいましたよ。もちろん、幻想に関しては私は2番とピッコロですからいつもと同じなのですが、牧神のトップとは、まさに予想もしていなかったケースですから(つまり、もう一人「代吹きでもやりたい」という人がいたので、私がトップを吹くことなど全く想定していなかったのですよ)もうあせりまくってしまいました。連絡が入ったのが午前中ですから、まあ、一応昼休みにさらってはみましたが、どうなることでしょうか。
 そうでなくても、きのうは色々やることがありました。まず最大の課題は、土曜日の定期総会の時の記録をお願いできるか、ということです。今まで欠かさずこれには出席して、最近はずっと議事録を作るという仕事をやってきたのですが、やんごとなき事態になってどうしても休まなければならないことになってしまったのですよ。そこで、私がいつも使っているMDプレーヤーを渡して、録音だけでも誰かにやってもらおうと思ったのです。ついでにデジカメも貸して、写真も撮ってもらおうかと。それで、一応去年のうちに目星を付けていた人にはすでにお願いしてありました。あとは機材を渡して、使い方を教えてあげれば、私がいなくても記録は完璧にできるはずです。
 ホールに着いたら、すでにその人は来ていたので、さっそく「ブツ」を渡します。機械には詳しい方ですから、操作もなんの問題もありません。しかし、問題は別の方向からやってきました。その方のところへ団長がやってきて、「総会の議長をお願いできませんか?」と頼んでいたのです。そうなると、議長と記録とは同時にはできない、ということで、他の人に頼まなければならなくなってしまいました。総会、そしてできれば次の新年会にも出席して、MDやらデジカメやらの精密機器の操作ができる人など、果たして他にいるのでしょうか。何とか合奏が終わるまでにそんな技術と時間を持った人を探さなければなりません。
 さらに、もう一つの課題は、再来週には発行したいと思っている「かいほうげん」の原稿です。原稿はメールで送ってもらえるのですが、来週は分奏なので、お願いしてあった人の写真は、きのうでなければ取ることはできないのですよ。最近は欠席がちなので、こちらも心配です。
 そんな、重荷を背負っての合奏が始まりました。幻想は相変わらず5楽章の最後のページが鬼門。ここを完璧に吹けるようになる日ははたして来るのでしょうか。そして、いよいよ牧神です。ブレスは結構続いて気持ちよく吹けたのですが、複雑な譜割りのところに来るともういけません。この間人の演奏を横で聴いていた時には客観的に譜面が読めたのですが、それを自分が吹くと、頭が真っ白になってしまってパニックに陥ってしまいます。最後の頃にはだいぶ馴染んで楽しくなっては来ましたが、そこにたどり着くまでが大変、やはり、これは難曲です。しかし、アマオケでこの曲が吹けるなんてそれだけで幸福な事です。いい経験になりました。
 総会の方は、何とか頼める人が見つかりました。しかし、写真は結局撮れずじまい、これは他の写真を使い回しましょう。では、行ってきます(どこへ?)。あ、もう900(↓)になったんですね。
aventure number : 0900 date : 2007/1/12

07/1/13-2/17