0561(05/5/24)-0580(05/6/30)

今日の禁断 天満敦子

 先週あたりは全国的に暖かかったものが、ここへ来てまた寒さが戻ってきてしまいました。つい最近、半袖で颯爽と街中を歩いていたのが、遠い昔のように思えてしまいます。ですから、今日の練習もしっかり長袖を着込んでの参加です。冗談ではなく「寒い」会場、中には手をこすりながら「すっかり冷え切ってしまって」などと言っているコも。みちのくの春の訪れは、まだ遠いのでしょうか(ちょっと大げさ)。
 さて、今日の練習アイテムは、問題の3、4楽章です。第3楽章のトリオ、この前の通しの時は何とか止まらないで行ったというのに、今回は完全に崩壊してしまいました。たぶん私が間違えたのでしょうが、他の人と1小節ずれていると気が付いた時には、もはや次に入るところが分からなくなってしまっていたのです。これは、パート練習の課題でしょうね。第4楽章は、なんか、流れで最後まで通してしまいました。後半には協奏曲を控えているので、あまり時間も取れないのでしょう。
 そして、「ファゴット協奏曲」の初見大会です。私は久しぶりに降り番、ゆっくり聴かせてもらいましょう。この曲、頭からいきなり変拍子の連続ですから、かなり大変そう。2、3小節やっただけでもはやパートがずれてしまって、なかなか先へ進みません。しかし、一度調子が出てくれば、それなりの形になるのは大したものです。第2楽章の弦のハーモニーもとてもきれいに聞こえました。時間をかけて磨き上げていけば、きっと素晴らしい演奏が出来上がるはずです。
 余談ですが、今月号の「レコ芸」の「輸入盤紹介」で、この曲が入ったアンチェルのCD(「かいほうげん」でご紹介しましたね)を、さる高名な現代音楽専門の評論家が取り上げていましたね。そこで彼は、この曲に「バルトークとショスタコーヴィチの影響が見られる」と書いていましたが、言われてみればそんな感じもありますね。そんなところも踏まえつつ、秋への完成品へ向けて頑張ることになるのでしょう。たまにはこんな体験も良いのでは。またまた余談ですが、その「レコ芸」は、「輸入盤紹介」を中心に、最近「おやぢ」で取り上げたアイテムが目白押しでした。別に狙ったわけではないのですが、けっこう「ツボ」が同じ人がいるものですね。ただ、この雑誌の発売日の前に原稿は仕上がっていたのに、まだアップしていなかったものが一つあって、それが「マネ」をしたものだと思われるのが、ちょっと癪。
 というところで、ファゴット協奏曲が最後まで通ってしまったのを潮に、「降り番」の特権を生かして早めに帰ろうと思ったら、なぜか駐車場の出口が大渋滞。考えてみたら、お隣でヴァイオリンのリサイタルがあったのですね。そういえば、少し遅れてきた人が駐車場に入るのに20分だか待たされたと言ってましたっけ。ですから、結局普通の日とそんなに変わらない帰宅時間になってしまいました。
 帰ってみると1枚の葉書が。それは、仙台レコードライブラリーからのもので、CD売り場が6月末で閉店になるという案内でした。確かに、この間ポスターを置きに行った時も、棚には殆ど新譜らしきものはありませんでしたから、「もしかしたら」という思いはあったのですが、なんか寂しいものがあります。
aventure number : 0561 date : 2005/5/24


今日の禁断 テイク

 「斉藤さん」の予報は見事に的中、夕方にはものすごい雷鳴とともに、土砂降りの雨が降ってきました。さすが、「カリスマ気象予報士」、当たる時は当たるのですね。この上は、「週末はいい天気」という予報もきちんと当たって欲しいものです。というのも、今度の日曜日には、おなじみの「かやの木コンサート」が開かれるからなのです。
 これは、一昨年のコンサートの模様(去年はこのコンサートはありませんでした)、ご覧のように、一応大きなテントを借りて演奏者とお客さんは雨をしのげるようにはなっていますが、今日のようなものすごい雨だと、なんの役にも立ちませんから。演奏をするのは私の身内、「仙台フルートの会」というのはいつもと同じです。ただ、今までこのために2回ほど練習をしたのですが、曲目がちゃんと決まったのが2回目の練習の最後ということで、いまいち準備不足という感じ、明日が最後の練習ですから、そこで集中的に仕上げることになるのでしょう。全部、一度はやったことがある曲ですから、おそらくきちんと仕上がるはずです。29日の2時から、もしお暇なら、「マルミガヤ」の前にいらしてみて下さい。
 そんな準備の間を見て、「かいほうげん」も少しずつ作り始めています。この前出したのが演奏会の前の日でしたから、かなり時間が経ったような感じ、忘れた頃に演奏会の打ち上げの写真を掲載するという、ちょっと間抜けなことになってしまいましたが、お許しを。その時の新田さんのご挨拶をビデオから起こしてみました。テープ起こしというのはよくやることがあるのですが、こういうちょっとくだけた場での挨拶というのは、なかなか苦労が多いものです。新田さんの場合、おっしゃりたいことがあとからあとから出てきますから、そのまま起こしていたのでは文章として読んだ時におかしくなってしまいますので、そこをきちんとアレンジすることが必要になってくるということ。私なども、こんな文を書いていても、ちょっと長くなってくると最初からのつながりがおかしくなってしまうことがあります。文章でしたらあとで直せますが、スピーチではそれっきり、やはり記事にするには手を入れる必要が出てきます。
 もう一つテープ起こしをやったのは、懇談会です。中にはメールをそのまま読んだものもありましたが、さすがに一度文章として書かれたものは、なんの苦労もなく起こせます。文章上のことではなくとも、人によっては聞き取りづらい言葉もあって、とんだまちがいが起こることもありました。「会合に集まる」と言っている人がいたので、「練習」のことを「会合」というのかな、と、ちょっと変な感じはしましたが、それ以外には聞こえなかったので、そのままテキストにしてしまい、あとで別の人にチェックしてもらったら、「会合」ではなく「火曜」だったとか。なるほど、それならよく分かります。
 来週はパート練習なので、発行は6月7日になる予定、今度は新しいサイトのネタもあるので、きっちり16ページが確保できますよ。本当は瀬尾さんのコンサートで「ヒレカツ」も作ろうと思っていたのですが、なんか気が乗らないのでやめておきました。もし書いていたら、どんなリアクションがあったことでしょう。
aventure number : 0562 date : 2005/5/27


今日の禁断 チェロ

 「かやの木コンサート」の本番です。毎年のことなので、手順はすっかり入っていると思っていましたが、やはり1年のブランク(去年はホテルで別仕立てのパーティーでした)は大きいものがありました。何より、スタートが気合いが入っていません。「ばっくなんばあ」で一昨年の記事を読み返してみたら、その日は「8時」に出勤していたのですよね。それを、普段通りの9時出勤にしたのが、そもそものまちがいでした。まず、やらなければならないのは、PAのセッティング。テント屋さんが「前の日に来る」というのは聞いていたのですが、時間までは分からなかったので、午後にでも行って立ち会おうと思っていたら(一応、オフの日だったので)、もうお昼前には済んでしまったということで、直接は説明を受けることは出来ませんでした。ただ、昨日、現地の会館で練習があったので行ってみたら、玄関にPA一式は置いてありました。機材はいつも借りているものと同じですし、見てみたら結線は全部終わっていたようなので、あとはただ屋外に移動すればそれだけで済みそうだ、と思っていたのです。しかし、です。その重い「ボーズ」を運び出して、いつも置いてある場所にセットしようと思ったら、ケーブルの長さが全然足りません。幸い、予備のケーブルがコンテナに3つぐらい置いてありましたので、その中には使えそうな長さのものがゴロゴロしています。しかし、それを引き出してつないでみたら、端子の規格がスピーカーと違っているのですよ。スピーカーは3ピンなのにケーブルは全て4ピン、しかも、アンプとはオス同士という、おかしな組み合わせしかないのです。コンテナ中ひっくり返してみたのですが、満足のいくケーブルは1本もありませんでした。これから連絡して持ってきてもらっても、私のスケジュールから言って、本番には間に合うわけもありません。そう、こんな作業が出来るのは、職場では私一人、ケーブルが届く頃には、別のところで缶詰になっていますから、セッティングには今の時間しか割くことが出来ないのです。仕方がありません、最初にセットしてあった短いケーブルに合わせて、スピーカーの位置を変えるしかありません。かなり不本意な場所になってしまいましたが、これが精一杯、もうそのころには、リハーサルのために「フルートの会」のメンバーが集まり始めていましたし。
 そのPAの使いどころ、和尚の前説には、期待通りの大笑いが巻き起こるという、例年通りの展開、と言うより、少し肌寒さが感じられる天候で冷え切った体を、思い切り温めてくれる効能があったかもしれません。普通は寒くなるんですけどね。「指揮者の方はお医者さんです。英語で指揮者はコンダクターですから、この方はコンドクターですね」なんて聞けばね。
 PAのもう一つの使い道は、曲目紹介のMCです。急遽お願いしたにもかかわらず、ナチュラルな語り口でこの大役を成し遂げた響ママに拍手です。演奏も、前回同様充分に鑑賞に堪えうるだけのクオリティを確保していたはずですし。なんせ、いつも演奏会ではトラで乗って下さっている仙台フィルのYさんが参加してくれていたのですから。こちらにも感謝、です。

(Photo by 響パパ)
aventure number : 0563 date : 2005/5/29


今日の禁断 楽天

 44万のキリ番を踏んだ方はいませんか?昨日の朝9時頃達成したはずですが、1日以上経っても申し出がないので、今回もプレゼントの行き先は決まりませんでした。ちょっと残念。ただ、今回の10000カウント達成のスパンは24日、と言うことは1日400を超えたことになりますから、また以前のペースに戻ってきたようです。新作も出来たことですし、やっとサイトも本来の姿に戻れたのかもしれません。
 今日の練習はパート練、木管は東口のパルシティです。駐車場は、この前入れた100円パーキングに決めてましたから、今までのところはもう見切りを付けて素通りです。同じ値段で近ければ、そちらが選ばれるのは当然のことですからね。ところが、同じ100パーと言っても、ちょっと表道に面しているところだと「20分」100円になってしまうのですね(ここは「30分」100円)。それは、この間「コーラス」を見にチネ・ラヴィータに来た時に分かったこと。ここに車を置いてその映画館に行ったら、すぐ隣に100パーがあったので、失敗したな、と思ったら、そこは「20分」だったので、「安心」した、ということがあったのですよ。
 とにかく、そこに行こうと、やたらと小豆色の旗が目立つ大通りを走っていると、今まで気が付かなかったのですがパルシティの壁には、大きな字で「パルシティ」と書いてあるのですね。前にここに来る道を聞かれて、建物には何も書いてないので分かりづらいと言ってしまったことがありましたが、こんなに分かりやすい目印が付いていたなんて。そういえば、駐車場からこの建物の後ろ側を通って歩いてくると、ずいぶん昔に建ったはずなのに、出来たばかりのようなきれいな外観になっていました。おそらく、つい最近大規模修繕かなんかをして、外壁を塗り直したのでしょうね。ですから、看板もその時に付け替えたのでしょう。それで、勝手に納得です。
 外観とは対照的に、まるでスラムのように薄汚れた練習室には、私が一番乗りでした。しかし、木管パートの最近の熱心さは健在、定時を少し過ぎたあたりには、必要な人員は全員揃っていたのですから、すごいもの、他のパートには、何ともうらやましい光景に違いありません。もちろん、フルートパートは、最初から最後まで人が欠けることはありませんでしたし。それで、いつものように丸くなってアンサンブルの確認です。ちょっとやって良くなるところもあれば、この時期ではまだ個人練習が足らないのか、何度やっても良くならないところもあるという状態ですが、これを積み重ねていけば確実に成果は出てくることでしょう。予定ではシンフォニーの1楽章と2楽章だけだったのに、時間が余って3楽章もやれてしまいました。もちろん、この楽章の真ん中の入り組んだ部分はまだまだ練習が必要だと、再確認した訳ですが、何回かやっているうちに「慣れ」てきたのは、ちょっとした成果でしょう。これで、来週の合奏では恥をかかずに済む・・・はずですが。
aventure number : 0564 date : 2005/5/31


今日の禁断 忍者

 キリ番の申し出が、昨日やっとありました。しかし、なんだかな、と言う感じではありますが。と言うのも、「踏んだ」ではなく「その時間にアクセスしていたから、踏んだはずだ」というものなのですから。カウンターは一番下にあるので、見てはいなかったんですって。そんな「反則」でも、粗品を送ってしまうのは、その申し出をされた人があの1号様だったからでしょう。他の人ではそんな寛容な対応はないものと思って下さいね。キリ番が近づくと一番上に「もうすぐ○○○万」というマーキーが出ますので、お手数ですが、下までスクロールしてみて下さい。この次は、444,444ですかね。
 もう一つ、昨日のネタです。「トリビア」を見ていたら、いきなり劇団四季が出てきたのにはびっくりしてしまいました。なんでも「ライオンキング」には、公演場所によって方言のセリフに様々なバージョンがあるというものでした。それを「春」かなんかで実際にやって見せていたのですから、ちょっとすごいものです。もっとも、フジテレビですから一種のキャンペーンとも考えられなくはありませんがね。そこで、最初と最後に「はい。確かに・・・」と言う役で出てきたのが、団員の吉原光夫さん、スタジオの回答者たちは「いい声だなぁ」とか感心していました。私もさすがに、と思ったのですが、どうも外観が、例えば鉛筆ヘアとか、ちょっと軟弱な感じで、「こんな人もいたんだ」ぐらいの感じ、どこかで聞いた名前だとは思ったのですが、そんなに真剣には見てはいませんでした。ところが、ついさっき「四季」の会報を見てみたら、その吉原さんが載っているではありませんか。その舞台写真は、「ジーザス」のユダ、そうだったのですよ。前に「秋」で「ジャポネスク・バージョン」を見た時に一番すごいと思ったあのユダが、この吉原さんだったのです。素顔がこんなソフトな印象だったものですから、完璧にあのユダのイメージとは重ならないで、別の人だと思っていました。そうだと分かっていれば、もっとちゃんと見ていたのに。だから、声が良いのも当たり前です。
 さらに、昨日ネタ。私のブログ「おや2」からリンクされている「MyBlogList」が、昨日1日全く見れなくなってしまってました。もちろん、これは私だけの問題ではなく、ブログ全体に関わるものですから、あちこちでパニック状態になっていましたね。私のListedランキング、つまり私のブログを登録してくれているブログの数のランキングが、7件で13646位(6件の時は、15000台でした)ですから、いったい全部でどのぐらいの登録数なのか、おおよその見当がつくと思いますが(つかないか)、その全部で更新とリンクの情報がすっかり消えていたのですからね。今日になってそれは復旧しましたが、伝わってきた「消滅」の原因が、なんとドメインの更新ミスだったというのです。6月1日までに更新しなければいけなかったものを、何らかの理由で怠っていたために、そこで無条件にアクセスできなくなった、というのです。こういうこともあるのですね。実は、私も、それが怖くて公式サイトのドメインをやめたのですが。
aventure number : 0565 date : 2005/6/2


今日の禁断 大島ミチル

 鈴木清順の「オペレッタ狸御殿」を見てきました。80歳を超えた年齢にもなれば、○澤監督のように「守り」に入っても決して誰にもとがめられたりはしないものですが、この人の場合は違います。相変わらずのアグレッシブでポップな作風、この人の場合、死ぬまで青年のような初々しさを貫き通すつもりなのでしょう。その上、この作品の場合はタイトル通りのミュージカル仕立て、「何でもあり」の世界を構築する下地はすでに整っています。
 正確には、タイトルでは「オペレッタ」、しかし、このタイトル自体が、すでに深い含蓄を秘めていることを知る必要があるでしょう。この言葉の持つ限りなく「オペラ」に近い感触は、「高尚」であると同時に「古くさい」というイメージを与えるには充分なもの、スカパラなどをフィーチャーして紛れもなく現代的な「ミュージカル」であるものを、あえてこのような語感を伴うタイトルで括ったことの意味は、「狸御殿」という古典的な題材を選んだことへのある種の照れ隠しと受け取るべきなのかもしれません。
 前評判として、「CGをふんだんに使った」ことが大々的にとりあげられていたことは、それだけでわざわざ劇場に足を運ばせる動機になったことでしょう。最近の日本映画に於いては、この分野のデジタル処理のスキルは格段に向上していることは、先日見た「ローレライ」での体験で明らかになっています。あの「タイタニック」と同程度のことが、すでに日本でも実現できる段階に達しているのだと。ただ、それだけで過剰な期待を抱いてこの作品にに臨んだ場合、軽い失望感を覚えることは覚悟しておかなければなりません。鈴木清順は、このテクノロジーをとことんチープな表現手段として使い倒していたのですから。ここには、バズ・ラーマンが「ムーラン・ルージュ」で見せたようなスピード感あふれる音楽との融合などは全く存在せず、ひたすら不器用な、アングラ映画そのもののテイストに支配されているのです。
 そんな中で、故美空ひばりを「デジタル出演」させるというシークエンスには、異常なまでの熱意を感じないわけにはいきません。完璧なまでの映像と音声の再構築、この作品でのデジタル技術の大半は、この部分のために割かれたことは、想像に難くありません。もちろん、これは、1950年代に「七変化狸御殿」と、「大当り狸御殿」という2つの作品で当時の観衆を魅了したこの昭和の歌姫へのオマージュであることは明らかです。
 ミュージカルとして味わう時に、高橋元太郎と薬師丸ひろ子の「歌手」としての貢献度に高い評価を与えるには、なんのためらいもありません。特に高橋の実力は、なまじキャリアのスタートがアイドルグループ(スリー・ファンキーズ)であったことによって与えられる「負」のイメージからははるかに隔たった、見事なものです。薬師丸も、声を聴けば一時の清純なアイドルそのものですが、それが、恥を捨て去ったその外観がもたらす鬼気迫る訴えかけと一体化した時、見事に雄弁な表現に変わるのです。
aventure number : 0566 date : 2005/6/5


今日の禁断 山崎浩太郎

 「かいほうげん」は、正味1日半で印刷から製本(いや、ただのホチキス止めですが)まで完了できることが分かりました。先週はちょっと忙しかったので、何もしないでいたものですから、果たして月、火の2日間で出来るかどうか、ちょっと不安なところもあったのですが、やってみたら余裕で完成です。と、機械的な作業についてはスケジュール通りにいったとはいうものの、私としては実は今回はかなり不満が残るものになってしまいました。というのも、先週末のギリギリになってちょっとしたアイディアが浮かんだので、それを実行しようとしたところが、ディスプレイ上ではきれいに見えたものが実際に印刷してみるとちょっと問題があって、時間切れ(週末は、プリンターが使えません)、とりあえず月曜日に一部だけそれを適応したものを印刷してしまいました。ところが、印刷している間に、もっと良いアイディアが浮かんでしまったのですよ。それは、見事に全ての条件をクリアするもの、ですから、幸い原稿が届かなくてまだ印刷していなかった分だけには、それを使うことが出来たということで、今回の紙面には「以前の形」、「ちょっと良い形」そして、「もっと良い形」という3種類のページが混在することになってしまったのです。
 と書いても、具体的にはどういうことかは分からないでしょうから、ここからは実際に手元にある「かいほうげんNr.164」を見ながらの説明です。したがって、団員以外の人にとっては、もっと訳の分からない話でしょうね。悔しかったら、団員になって下さい(弦楽器限定ですが)。要は、最近「Photoshop」で覚えた「ドロップシャドウ」を施した画像の問題なのですよ。「かいほうげん」の場合、画像は「.jpg」を使っています。前に「おや2」のジャケ写についても書きましたが、このファイルだと一部を透明化することが出来ないので、シャドウのグラデーションを見せるためには、かなり大きめに余白を取ってトリミングをしないと、うまくいきません。前のように下地が真っ白の場合は問題はないのですが、最近おしゃれな「テクスチャー」を下地にしたものですから、そのまま画像を入れるともろに「白い余白」が見えて、非常にみっともないものになってしまいます。そこで、画像の周りだけは余白を残すという、一見凝ったデザインに見えなくもない方法で逃げていたのです。それが「以前の形」。3、4、5、11、12、13、14ページがそれに当たります。こんなその場しのぎではない、テクスチャーの上でもきれいにシャドウが出せるようなファイルはないものかというのは、以前からの懸案でした。そこで思い当たったのが「.png」です。確かに、これだと、ディスプレイ上では見事にシャドウの周りが透明になっています。そこで、「おやぢ」と「新刊」の3ページでそれを使ってみました。しかし、結果はご覧の通り、いろいろ設定を変えてみたのですが、シャドウはベタだし、元の画像との境界に変なハイライトは付くしと、結局使い物にはなりませんでした。
 そして、一番表側の1枚です。これは発想の転換。テクスチャーにこだわらないで、それらしい色を作って「単色」で塗った上に、画像の「背景色」を、その色と全く同じものにしたのです。これだったら「.jpg」のままでOK、出来映えもなかなか・・・でしょう?
 今日の練習は出席もなかなかのもの。ヴァイオリンあたりはほぼ全員出席でしょうか。おかげで、「かいほうげん」もよく売れました。
aventure number : 0567 date : 2005/6/7


今日の禁断 悲しき片思い

 漣健児さんが亡くなりましたね。「さざなみけんじ」というちょっと少女趣味の入ったお名前は、もちろん本名ではなくペンネーム、そんな読み方は分からなくても(私も、最近まではそうでした)この字面がクレジットされていた曲には、頻繁にお目にかかっているはずです。ニューフィルに関係しているものとしては、「角田第9」の時の合唱のレパートリー「赤鼻のトナカイ」でしょうか。もっとも、以前指摘したように、その曲を演奏した時のプログラムには「健児」と印刷されてしまっていましたけれど。
 本業は音楽雑誌の編集長でしたが、漣健児さんの最大の功績は、このような外国の曲の訳詞でしょう。日本のポップスの黎明期1960年代初頭には、今ではとても考えられないことですが、外国のヒット曲を日本語に訳して、それを日本人の歌手に歌わせるという、「カバー・ポップス」という一大ムーヴメントがあったのです。これは、日本人が外国の文化を受け入れる時の常套手段、どんなものであれ、最初の段階では抵抗なく受け入れることが出来る形に置き換えて、まずその文化の「型」を学ぶという姿勢です。そのムーヴメントの担い手、訳詞の実務を一手に引き受けていたのが、漣さんでした。坂本九、飯田久彦、弘田三枝子、森山加代子といった当時のスター歌手が例外なく漣さんの訳詞になるアメリカン・ポップスを歌い、それが日本中のラジオやテレビから連日のように流されるというシーンが、確かにしばらくの間続いたのです。
 もちろん、そのような、ある意味過渡期の状態は、いずれは解消される運命にあったのでしょう。日本人の中にも、自分の力でヒット曲を作れる才能も育って来るに従い、日本人アーティストは日本人の作品を歌い、外国の曲はオリジナルのものをそのまま聴くという、今普通に行われているような自然な形がやっと浸透することになるのです。「卒業」という映画が公開された1968年ごろになると、奇しくも漣さんと同じ時期に亡くなったアン・バンクロフトがこの作品の中で演じた役どころを歌った「Mrs. Robinson」というポール・サイモンの曲がいかにヒットしたところで、それを日本語に訳して歌おうなどという人は誰もいなくなっていました。
 今にして思えばあだ花のようなカバー・ポップスの数々、しかし、それらの曲と同時代を過ごした年代の方にとっては、なんと言われようがそれは大切な思い出となって心に残っているに違いありません。そんな一人が竹内まりあ。彼女がおととしリリースした「Longtime Favorites」というアルバムには、この漣健児の訳詞になる名曲の数々が、それに寄せる熱い思いを感じないではいられない当時を彷彿とさせる山下達郎のアレンジで、見事に息づいています。
 ところで、前に「禁断」に書いたことを参考にしようと思って「Jurassic Search」で検索をかけたのですが、パスワードが必要なバックナンバーが引っかかりませんでした。前はちゃんと検索できたのに、何かあったのでしょうか。それから、444,444のキリ番もお忘れなく。
aventure number : 0568 date : 2005/6/10


今日の禁断 黒澤明

 きのう居間で「禁断」を書いていたら、書き終わる頃にテレビから「京都賞」のニュースが流れてきました。今年は液晶の原理を発明した人がもらったとか、あれはシャープあたりが開発したものだと思っていましたから、何とかという外国人の名前が紹介されたのは、ちょっと意外でした。ところが、その後、「オーストリアのアーノンクール氏」というアナウンスがあった時には、「意外」を通り越して、本当にびっくりしてしまいましたよ。そう、あのアーノンクールが「京都賞」ですよ。これはガセビアではありません。NHKのサイトに行って、その原稿を入手してきましたから、間違いありません。これです。
「思想・芸術部門」にはオーストリアの音楽家、ニコラウス・アーノンクール氏(75)が選ばれました。アーノンクール氏はバッハやビバルディなどの音楽を当時のピアノやチェロなどを復元して演奏することで知られ、現代の演奏に新たな風を吹き込んでいます。「京都賞」の授賞式はことし11月10日に行われます。
 確かに、アーノンクールが受賞したのは本当なのですが、しかし、このプロフィールはすごいですね。「当時のピアノやチェロなどを復元して演奏することで知られ」って、こんなこと、私でも知りませんでしたよ。そもそも「バッハやビバルディ(ママ)当時のピアノ」とはどういうものなのでしょう。
 こんないい加減な紹介はどうでも良いのですが、私が驚いたというのは彼が「京都賞」というすごい賞をもらってしまったということ。ご存じでしょうが、今年で21回目となるこの賞は、「先端技術部門」、「基礎化学部門」、「思想・芸術部門」(15回目までは「精神科学・表現芸術部門」と呼ばれていました)の3部門で毎年特別の功績のあった人に贈られるもの、「思想・芸術部門」の最初の受賞者がオリヴィエ・メシアンだと聞けば、そのレベルの高さは明らかでしょう。この部門、今までに音楽関係で受賞したのが、ジョン・ケージ、ヴィトルト・ルトスワフスキ、イアニス・クセナキス、ジェルジ・リゲティという、まさに今世紀を代表する、間違いなく歴史に残る人たちだというのに、ここにアーノンクールですよ。ケージとアーノンクールが同列に扱われるなんて、とても私には耐えられません。「京都賞の権威に泥を塗った音楽家」と、後生の歴史家に言われないように願うばかりです。
 そうなってくると、果たして11月に飛行機嫌いで知られるアーノンクールが実際に日本にやってくるかどうかというのが興味深いところです。しかし、賞金は5000万円ですから、何をおいてもホイホイやってくるに決まってますがね。
 ちなみに、googleで「アーノンクール」を検索したら、このサイトのトークが一番最初にランクされましたよ。何のかんのと言ってみても、本当は私は彼のファン?そういえば、444,444のキリ番は、サイトの大ファンの1号様が踏んだそう、どのぐらいのファンかと言うと、61回も連続してリロードして、カウンターが上がるのに貢献してくれという、熱烈なものでした。
aventure number : 0569 date : 2005/6/11


今日の禁断 三角関係

 他の地方ではもはや梅雨に入ったというのに、まるで夏のように爽やかに晴れ上がった空、「梅雨入りまであと○時間」などと意気込んでいた「斉藤さん」の言い訳が、楽しみです。こんな良い天気なのに、なんの予定もなくただ一人自宅で留守番をする羽目に陥った私は、愚妻に言いつけられた用事で、心地よい汗をかくことになるのでした。我が家のベランダのガーデニングスペースは、「ドバト」にとっては格好の巣作りの場、マイホームを営もうとしている彼女らは、ちょっと油断をしているといつの間にか材料を運び込んでそこを自分たちのテリトリーにしてしまうのです。もちろん、まわりの植木などはめちゃめちゃに踏みつけられてしまいますし、有毒だといわれている糞は撒き散らすし、何一つ良いことはないので、ひたすら彼女らを追い払うために悪戦苦闘を強いられることになります。そして、命じられたのが、「CD作戦」でした。キラキラ光るCDをぶら下げておけば、それに驚いて彼女らは寄ってこないというのを何かで聞いたことがあるので、それを実行してみようというのです。幸い、パソコン用の全く使わないCDロムや、サンプルで送りつけられてきたCD−Rが沢山ありましたから、それをぶら下げます。それも「テグス」を使うと効果的だというので、それはわざわざ近くのホームセンターで買ってきましょう(釣り具は売ってはいないのですが、なぜかテグスだけはありました)。
 小一時間ほどで、ベランダ中がCDだらけになりました。爽やかな風に吹かれて、それらはキラキラ輝いています。反射した丸い光が、まるでミラーボールのように飛び回っていて、確かな効果が約束されそうな予感(どうせ、敵はすぐ慣れてしまうのでしょうがね)。
 せっかくのフリータイム、サイトのコンテンツを作るのにも費やしたいものです。ちょっと前から準備を進めていたものがあって、それの仕上げを手がけることにしましょうか。実は、去年のお正月に店頭で見つけて以来集め続けてきたレイ・コニフの2-on-1が、努力の甲斐あって、現在リリースされている全てのものを、晴れて入手することが出来たのです。SONY/UK盤が5枚、COLLECTABLES盤が11枚の計16枚、これは、オリジナルアルバム31枚(つまり、1枚は最初から2枚組のライブ盤)に相当することになります。これだけあれば、彼らの全作品を網羅したリストが作れるはずだ、と思っていたところ、こんなサイトを見つけてしまい、そんな無駄なことはやってもしょうがないことを悟りました。なにしろ、彼らのアルバムは全部でほぼ100枚はあるというのですから、まだ三分の一しか入手できていないのでは、どうしようもありません。そこで、方針を変更、別の視点で何とか格好を付けたものが、新しいネタです。職場に行ってちょっと確認しなければならないことがあるので、アップは来週になってしまいますが、お楽しみに。
aventure number : 0570 date : 2005/6/12


今日の禁断 お助け

 先週の週末に「検索できなくなっている」と書いたところ、早速月曜日にはその不具合が修復されていました。現在では、全く問題なく検索出来るようになっています。いつもいつも迅速な対応、ありがとうございます。そんな、暖かいお心遣いに支えられて、このサイトもますます快調な更新が続いています。前回お約束した新しいネタも、きのうのうちにアップしてありますので、ご覧になってみて下さい。そうすれば、前回のタイトルに対する疑問も氷解するはずです。
 そんなひとときの慌ただしさも去り、じっくり腰を落ち着けて物事を進めるという、いつもながらの日々が戻ってきました。梅雨に入ったのだか入っていないのだかはっきりしないこのところの空模様ですが、午後になって急に雲が広がって心なしか肌寒さも感じられるようになりました。そんな日に、練習場へと向かう私です。しかし、毎年この時期に同じようにやってくる問題には、今日も立ち向かわなければいけないことでしょう。外は寒いというのに、練習場に一歩踏み込んだ時に感じた生暖かさ、そうです、いつもこんな時には、閉め切った部屋が人いきれでどんどん気温が上がっていく、そんな状態がまた起こりそうな、そんな予感が脳裏をよぎった瞬間です。
 練習は、協奏曲から始まりました。きちんとメンバーが揃っていたので私は降り番、椅子を出して出口のそばに座って聴いていましょう。2回目になっても、この曲はなかなか大変なようですが、ここへ来て楽譜の間違いなどもあちこちのパートから指摘されるようになってきました。何しろパート譜は手書き、その上にさらに書き込みなどがあって、いったいどれが本当の音なのか分からないような場所があちこちにあるようで、指揮者のもっているスコアと照らし合わせてどれが正しいのかをまず見極める、という作業が必要になっているのです。中にはスコアに別のパートが間違って書き込まれているものをそのままパート譜に写したために、本来のパート譜からごっそり音が抜けているなどということもあったりしますから、大変です。
 何はともあれ、半分以上の時間を費やして最後までやり終えた頃には、部屋の温度もかなり上がっているように、私の座っているところでは感じられました。ところが、後半の出番に備えて真ん中の席のあたりに行ったら、そんなものよりももっとしぶとい暖気団に囲まれているのですから、これは大変です。次回あたりは、果たして冷房は入るのでしょうか。
終わったら、ピッコロを吹いていた響ママが大騒ぎ。掃除棒を使っていたら抜けなくなってしまったというのです。途中の穴から棒の先が飛び出して、それが引っかかってしまったと。いくら何でも、アルミの棒がそんなうまい具合に曲がってしまうことなど考えられないと思いながら見てみたら、確かに穴からガーゼが突き出しています。しかし、私は冷静でした。棒を動かしてみると、そんな引っかかり方とは思えない動きがありましたし、穴から出た部分も、ただガーゼだけがはみ出ているだけのように思えたのです。そこで、外に出ているガーゼを引っ張ってみたら、やはり、その部分は引っ込みそうな気配、しばらくいじっていたら、簡単に抜けてくれましたよ。周りで心配そうに成り行きを見ていた木管のメンバーも、この魔法のような手際よさには、一様に感心していましたとさ。もちろん、響ママに大感謝されたのは、言うまでもないでしょう。
 あ、新入団員が2人も見えてました。ヴァイオリンとヴィオラ、しかもご夫婦です。
aventure number : 0571 date : 2005/6/14


今日の禁断 レクイエム

 きのう、6月16日はなんの日だったか知ってます?え〜、思い切り個人的なことですが、私の結婚記念日、と同時に「おやぢの部屋2」が始まって丸3ヶ月たった日なのですよ。ということは、私が本格的にブログに取り組み始めてから3ヶ月たった日、ということになります。実はその前から試験的にやってはいたのですが、それはあくまで試作品、それをいったん全て削除した上で、タイトルも新しくして(確か、執筆者も変えたことにして)「リセット」した日が、3月16日だったということです。そんな、私にとって記念すべき大事な日なのに、なんと言うことでしょう、この日一日ブログにアクセスできないという事態に陥ってしまったのです。これは、「メインテナンス」というやつ。このところのブログの隆盛はものすごいものがあるのはご存じの通り、ごく手軽に情報発信(というか、殆どは愚にも付かない駄文の垂れ流しですが)がタダで出来るとあって、加入者は増加の一途。私が加入している「Exblog」でも、最初に加入した時から10万人近く増えているというものすごさです。そこで、当然当初のスペックでは対応できなくなって、慌てて大規模なメインテナンスが必要になって来るという自転車操業をやっているのでしょう。確か今年の2月にも同じようなことをやったばかりなのですから、その見通しの甘さには呆れてしまいます。
 今回の「メンテ」は、朝の1時から始めて「17時」には終わるということでした。ところが、午後5時過ぎにアクセスしてみると、「延長させて頂きます」ということ、出来れば、再開してすぐ「おやじ」を書き込みたかったので、何回も見に行ったのですが、つながる様子は見えません。真夜中近くになったら、なにやら言い訳のような文面に変わっていて、到底すぐには復旧できない状態であることが知らされました。結局、16時間の予定だった作業は、延々27時間もかかってしまったということです。
 今回、これだけ大規模な作業をしたからには、何か大幅に改善されたところがあると、普通は思いますよね。それを期待していろんな設定を見てみたのですが、それは以前と全く同じままでした。前にも書いた、メモ帳で<script>のようなタグが使えないという、他のブログから見たら信じられないようなスペックも、変わることはありませんでした。いったい、こんな長時間迷惑をかけておいて、何を改善したというのでしょう。
 本当はこんな欠陥ブログにはそうそうに見切りを付けて、他のブログに乗り換えたいとさえ思ったものですが、今のアドレスでけっこう認知されつつあるのも現状なので、痛し痒しというところです。というのも、毎日のアクセスが、最近はコンスタントに数十ポイント、きのうなども、朝の1時間しかアクセスできなかったのに、その時間だけで4件あったというので、実は驚いているところ。
 サイト本体の「おやぢ」と、ブログの「おやぢ」は、もちろん中身は全く一緒、ただ、置かれた場所が違うことによってそれぞれ別の楽しみ方が出来るようになりました。ブログでの楽しみは、トラックバックやコメントが、思ってもみなかったような方面から寄せられることでしょうか。サイトでは、今がちょうどその時期ですが、次のコンテンツがまだ明らかになっていない時点での新しいファイルのタイトルおやぢ。いったいどんなアイテムなのかと想像力を働かせている人のことを想像できるこの2日間は、至福の時です。
aventure number : 0572 date : 2005/6/17


今日の禁断 四角関係

 利府のシネコンには、いったい何回通ったことでしょう。「2人で2000円」という割引制度が、好評につき来年の6月までもう1年延長、まだまだこの恩恵にあずかることが出来ることになりました。だから、いつもこの特典を使っていると、ポイントがたまる一方、いつの間にかもう3回分タダで見られるほどのポイントになっていましたよ。別に使わなくても、半年以内に行けばそのまま前の分は繰り越されるので、慌てて使うこともないのですが、まだ1回も実際にポイント還元をやったことがないというのは何かと不安ですから、とりあえず体験してみようと、「ポイント初体験」です。
 やり方は簡単でした。入り口付近に置いてある機械にポイントカードを挿入して、タッチパネルで「チケット」を選択するだけ、それで、チケット引換券が出てきて、カードが戻るという仕組みです。その引換券にはミシン目が入っていて、片方はチケット売り場でチケットと交換、もう片方はコンセッションに持っていくとポップコーン(小)がもらえます。もちろん、私は大好きなキャラメル味。
 見た映画は、「クローサー」。もう今週で終わってしまうので、慌てて見に来たというわけです。もはや1日1回しか上映回はなくなっていますので、夜の7時からという半端な時間でした。そこまでして見た甲斐のあった、最近見た中ではひときわ素晴らしい作品でした。もともとは演劇だったものを、作者自身が脚色したというもので、物語の流れが非常に自然、時間の経過がほぼ時系列に沿っているというのに、ここぞというところでカットバックする手法が、非常に効果的に使われています。ジュード・ロウがコヴェント・ガーデンのロビーで待っていると、前夫クライヴ・オーウェンに離婚届のサインをもらったジュリア・ロバーツがやってきて、「うまくいったわ」というところに、そのカットバックが入って「実は」ということになり、それと同時に「勘の良い」ジュード・ロウがそのことに気づく、というあたりは、見事としかいいようがありません。しかも、そこで上演されているのが「コシ・ファン・トゥッテ」というのですから、念が入ってます。
 そう、この話は、このモーツァルトの名作と同じ、男2人、女2人が入り乱れて醸し出す愛の物語、エンドロールでもこの曲が使われているのですから、もちろんそれは意図したことに間違いはありません。オペラの方も演出によっては悲惨な結末が用意されていることもあるのですが、この映画の場合も自分に正直でありすぎたたため、全てを失ったジュード・ロウの境遇には、深いシンパシーを覚えてしまいます。最後には、泣いて追いすがったクライヴ・オーウェンの一人勝ち、結局女には子供のようにだだをこねる男をペットにしたいという本質的な願望があるのでしょうね。
 映画がらみで本当に驚いたニュース。トム・クルーズが3度目に選んだ妻は、あのケイティ・ホームズですって。「ドーソンズ・クリーク」で小さい頃から見ている私には、感慨がひとしお。そういえば、新作「宇宙戦争」で共演していたのですね。ダコタ・ファニングではなくて、本当に良かった。
aventure number : 0573 date : 2005/6/18


今日の禁断 シェエラザード

 最近は何かと落ち込むことが多くて、「禁断」も多少さぼりがちです。ただダラダラ書いているように見えて、これがなかなか手間がかかるもので、実際かなり気力が充実していないと、スラスラ書くことは出来ません。ネットで全世界の人の目にさらされるのですから、きちんと世話をしてあげたい気持ちはやまやまなのに、それがなかなか出来ない自分に対する苛立ちが募って、ついストレスがたまるという、本末転倒のようなスパイラルに陥っているのは、ちょっと惨め。
 そんなことも言っていられませんから、練習に行くことにしましょう。今日はパート練習の日、久しぶりに青年文化の練習室です。スタート時に人があまりいないことは分かっていますから、6時半ちょうどぐらいに着くよう、他のことをやりつつ、会場へ向かいます。誰も来ていないのかと思ってドアを開けると、もうすでに椅子が円形に並んでいます。いつも必ず先に来るファゴットのSさんが一人で楽器をさらっていました。鍵を開けて、椅子もきちんと並べていたのですね。私は安心して、そこへ荷物を置いて、いつものセブンへ行って、立ち読みをしたり、「はごろも」を買ったり。ロビーに座ってその「はごろも」を食べている間に、ぼつぼつメンバーも集まってきました。
 7時頃には、まず練習が始められるぐらいの人が集まったのですが、中には譜面台を忘れてくる人もいたりして、仕方がないので事務室に連絡して備え付けの譜面台を貸してもらうことにしました。少し多めに頼んで、後から来る人が忘れてきても間に合うようにしておきます。しばらくして、係の人がやってきて、倉庫を開けて譜面台を出してくれました。仕事が終わると、その人は帰っていくので、「お世話様」とか言いながら見送ります。
 最初は交響曲の4楽章を、まだこの時期ですから、あまり突っ込まないで、軽くアンサンブルを整えるといった感じで、練習が進んでいきます。そんな中、入り口付近で何か物音がするのが聞こえますから、遅れて到着したメンバーがドアを開けたのかな、と思っていても、なかなか人影は現れません。いたずらでしょうか。でも、それがかなりしつこく聞こえるので、オーボエのIさんが立ち上がってドアまで行ってみます。そこで、なにやら話し声と、さらには笑い声が。その声の主はフルートのMさん。いくらドアを開けようとしても、開かなかったものが、Iさんが内側からロックを解除したら開いたというのですね。つまり、ドアには鍵がかかっていたと。いろいろ考えてみると、どうやら、先ほど譜面台を出してくれた係の人が、帰り際にドアに鍵をかけて帰ってしまったとしか、考えられない、ということになりました。部屋を使い終わった後の見回りのつもりで、つい反射的に鍵をかけてしまったのでしょうかね。
 Mさんは、「遅刻したので、鍵をかけられてしまったと思った」と、焦りまくったそうです。うん、最近練習に集まる時間がどんどん遅くなっていますから、ほんとにそういうことをやって、遅れてくる人をびっくりさせてやるのも、いいですね。
aventure number : 0574 date : 2005/6/21


今日の禁断 ソナタ

 いよいよ「タカラダニ」の季節がやってきましたね。数年前から、墓石の上を歩き回っているこの小さな赤い生き物のことはよく知っていました。最近はマンションのベランダなどにも見られるようになってきたようで、普通の人にもだいぶ知られてきたみたい、何しろ「斉藤さん」が取り上げるぐらいですから、もはや完全に季節の風物詩として認知されたと言っても良いでしょう。こんな、とても小さな、鮮やかな赤い色をした八本足の「ダニ」です。
 別に害があるものでもないそうで、その辺を歩き回っている分には気にもしないのですが、今朝車を走らせていたらフロントガラスの外側にそいつが居るではありませんか。その時は、さすがに気持ち悪くなったので、ワイパーで洗い流してしまいましたよ。私の車には、この間プランターを運んだせいでしょうか、アリなども生息していますし、ちょっと不気味なことになっています。助手席に誘い込んだは良いが、座ったとたん天井からクモがぶら下がってきたりしたら、おちおちナンパも出来ません。
 そんな、女たらしの達人、ヨンさまが、このところテレビのコマーシャルでまたまた注目を集めています。コカ・コーラの新製品「七色亜茶」のキャンペーンで、こんな、いつもながらの他人とは思えない爽やかな笑顔を振りまいていますよ。
 嬉しいのは、ここでしっかり、あの、「ミニョン巻き」を披露してくれていることです。もちろん、季節は「冬」ではありませんから、あんな厚ぼったいマフラーではなく、流行のさらっとしたスカーフ、なかなか素敵ですね。もちろん、これはヨンさまだからサマになるのであって、むさい一般人には決して似合わないものであることは、しっかり認識しておかなければならないでしょう。もし街でそんな人を見かけたら、笑い飛ばしてあげましょうね。
 これほど気合いを入れたキャンペーンですが、メーカーとしてはこの商品に対してはそれほど乗り気ではないような気配が伝わってきます。期間限定とは言わないまでも、決して全面的に押そうとはしない態度には、やはり「C2」の失敗が大きく影を落としているのでしょうか。そう、ほぼ1年前、「世界に先駆けて」日本国内で発売という、それこそ未曾有の大キャンペーンをうって、華々しくデビューしたはずの「コカ・コーラC2」ですが、今ではそんなものはどこに行っても見ることは出来ません。というか、そもそも「世界」では発売になったのでしょうか。なにしろ、ちょっと前に自販機用に注文したものは、殆ど賞味期限ギリギリの商品だったため、慌てて「半額」にしてやっとの思いで売り切ったという、もはや正常の流通すら行われていないという有様だったのですから。もちろん、そんなことはおくびにも出さず、「コカ・コーラ・レモン」という新製品を売りまくっているのは、ご存じの通りです。
 「七色亜茶」は、なんでも温度によって色が変わるとか、それが確認できる「ホット」の時期まで、果たしてこの商品は市場に居続けることが出来るのでしょうか。
aventure number : 0575 date : 2005/6/23


今日の禁断 忍者

 掲示板でもお知らせしましたが、公式サイトをアップしているレンタルサーバーから、メインテナンスのため8時間ほど停止する、という連絡がありました。いつぞやのブログのメンテだと、予定をはるかにオーバーする停止時間だったものですから、ここも「8時間」というのはあまり当てにしていなかったのですが、実際はそんなにかからないで終わってしまったようですね。ですから、今ではなんの問題もなくアクセスできますから、ご安心下さい。確かに、このところこのサイトはかなり不安定な状態でした。何より、つながるのに異常に時間がかかるのと、画像がうまく表示できないのが問題でした。ある時など、バックグラウンド(壁紙)が無くなってしまっていたので、何回かリロードして読み込もうと思ったのですが、結局表示されることはありませんでした。そこで、FTPで確認してみたら、なんと、いつの間にかバックグラウンドの画像ファイルが無くなっていたのですよ。ですから、それを再送信して、やっと壁紙が出るようになったということです。それだけではなく、このサイトに使っている「ロールオーバー」という、マウスを乗せると画像が変わるという仕掛けが、恐ろしく鈍くなっていました。本来はマウスを乗せた瞬間に変わらなければいけないのが、数秒経って変わるとか、マウスを外しても変わったままでいるとか、かなりイライラさせられたものでした。今回のメンテは、そのあたりが画期的に改善(というか、本来の姿に戻っただけ)されているようです。何しろ、公式サイトですから、出来れば別のサイトに乗り換えたくはありませんので、今のサクサク感が、これからも続いてくれればいいと、願うばかりです。
 サイトを閲覧する人にとっては、快適に見られかどうかという点だけが問題なのですが、サイトを作っている人には、それだけでは済まない問題があります。というのは、数日前に日程表を更新しようと思って直したファイルを転送しようと思ったら、「FTPサーバーに接続できません」という状態になったしまったのですよ。今までは全くなんの問題もなく出来ていたので、設定が間違っているはずはありません。これはやはりサーバーに何か問題が発生しているのではと決めつけて、しばらく様子を見ることにしました。しかし、2、3日経っても状態は変わりません。サーバーのサイトに行ってみても、転送に関しては特に障害は発生していないようです。そこで、念のため「FTPのfaq」というのがあったので覗いてみたら、なんと、数ヶ月前からそのアドレスそのものが変わっていた、というではありませんか。以前は、サイトごとに、URLと同じものがFTPサーバーアドレスになっていて、覚えやすくて良いなと思っていたものだったのですが、いつの間にか全部を統合したものに変わっていたというのですね。数ヶ月間は猶予期間で以前のアドレスでも転送できたものが、いよいよダメになったということなのでしょう。これではエラーが出るのは当たり前、というか、こんなこと、初めて知りましたよ。おそらくそんな連絡のメールが届いていたのでしょうが、大量のスパムに紛れて削除されていたのでしょうね。もちろん、アドレスの設定を変えたら、見事に転送が出来るようになりましたよ。
 ところが、今回のメンテの案内のメール(今度はちゃんと届きました)では、メンテが終わった時点で、FTPのアドレスも以前の個別のものに変わるというではありませんか。なんのことはない、もう少し待っていたら、設定を変えなくてもまた転送できるようになっていたのですよ。何もしないでひたすら待ち続ける、という「我慢」が、もしかしたら明るい未来を拓くものかもしれない、と、本気で信じてしまった瞬間でした。
aventure number : 0576 date : 2005/6/24


今日の禁断 パストラル
 今日は9月に仙台公演がある「ブラスト!」のチケットの発売日、3日間、6回もあるのですから、今日中に買えば良い席が手に入るだろう、という考えが完璧に甘かったことを、思い知らされました。お昼過ぎにプレイガイドに行ってみたら、「開店前に50人ぐらい並んでいて、すぐ売れてしまいました」というものすごい状態だったというのですから。おそらく、電話をかけてもつながらないで、つながった時にはすでに売り切れていた、という「劇団四季」のような有様だったのでしょう。というか、ある意味「劇団四季」より凄いことなのかも。まあ、ニューフィルの人たちも誰かは運良くチケットを入手できたことでしょうから、行ってきた時の土産話を期待しましょうか。
 そんな、桁外れの人気とまでは行かなくても、うちのサイトもついさっき、8時5分ごろ45万のキリ番が達成されました。淡々と、時期が来ればそれなりの数値になるという「保証」みたいなものがしっかり確立されたという感じでしょうか。毎日毎日400人も訪問者があるというのは、ある意味怖いような気もします。本当に久しぶりに掲示板に「乳母さん」などが投稿して下さったりすると、なんだか「歴史」みたいなものも感じたりしますし。しっかり見続けてくれていたのですね。
 やはり久しぶりになりますが、元団員のコタケッチが京都からアンケート経由でメールをくれました。確かおととしの夏休みにこちらに帰ってきた時に、練習に顔を出してくれて一緒に吹いていったのを、その頃いた人は覚えていることでしょう。実は、去年も来てくれる予定だったのですが、当日大きな台風が来たために来られなくなってしまった、ということもありましたね。メールの内容は、そのお詫びと、今年もまた遊びに来たいということでした。あいにく予定している日がパート練習に当たってしまっていたので、どうなるかは微妙なところです。
 実は、そのメールにはもう1件、連絡事項がありました。最近、以前からの念願が叶って作曲を始めることが出来るようになったということで、その成果を投稿したサイトを教えてくれたのです。こちらがそうです。「ミディラジオ」とかいうプラグインをインストールしないと聴けませんが、指示通りにやれば簡単に聴けるようになります。リコーダーのアンサンブルで、ちょっと癒される素敵な曲ですよ。凄いのは、この曲が投稿サイトのランキングで1位になったということ。これにはご本人もびっくりしていて、「このままでは調子に乗ります」と言っていました。いえいえ、大いに調子に乗って、たくさん曲を作って下さいな。何でも、仲間とアンサンブルを組んで「ストリートライブ」もやっているとか。いいですね〜。
aventure number : 0577 date : 2005/6/25


今日の禁断 田園

 毎日暑い日が続きますね。梅雨はいったいどこへ行ってしまったのでしょう。もともと梅雨のない北海道などは、仙台以上の猛暑だといいますから、「夏は北海道へ涼みに」なんて言ってられませんね。
 最近は、大々的に新手の「省エネ」キャンペーンが張られているせいか(「クールブス」でしたっけ)、そんな猛暑を逃れようとしてデパートなどに入っても、前のように「寒い!」と感じるようなことはなくなりました。ほんの少し過ごしやすいかな、ぐらいの方が、体にも良いでしょうしね。しかし、そのように、全国民が気持ちを一つにして限りあるエネルギーを大切にしようと一生懸命になっているというのに(もっと他に一生懸命になることはないのか、と言う議論はさておき)、なんの考えもなしに、ただただ室内を冷やすことだけに腐心している施設は、まだまだなくなってはいません。そんな場所へ行くことになっていた私は、寒い思いをしないように、万全の備えを怠ることはありませんでした。その施設とは、あの悪名高い「青年文化センターコンサートホール」です。外は半袖のTシャツ1枚でも暑いというのに、その過剰な冷房に対応するために、ダウンコートとフカフカのブランケットを持参してコンサートに臨む私でした。・・・というのは大げさですが、Tシャツに羽織れるように長袖のシャツを用意したのは、本当です。しかし、その程度の準備ではとても防げるほどの寒気ではなかったのですから、このコンサートホールの冷房がいかに度を超したものであったことか。
 そこで聴いたコンサートは、「お友達」市民響の定期演奏会、かなり早めに行ったのですが、センターの地下駐車場はすでに満車で、10台近くが並んで待っています。ここで待っていても空くことはないと思い、いつもの地下鉄用の駐車場へ。そこも同じぐらい待ってはいますが、回転がよい分、待つ時間は少ないだろうという予想からです。思った通り、少しずつ出る車があって、もう次は私が入れるようになりました。後ろには、しっかり10台ほどたまっています。と、その時、対向車がすれ違うので少し間を空けておいたら、向かい側から来た車が、スルッとゲートの前まで入ってしまったのです。こんな「割り込み」は許してはおけませんから、クラクションを鳴らして、「これだけ並んでいる」とサインを送ったのですが、全く意に介することはなく、そのまま行こうとするではありませんか。そこで、私は車を降りて行って、その車のドライバーを引きずりおろし、「こっちは1時間も待ってたんだぞ。さっさとバックしやがれ!」・・・なんてことが出来ればいいのですが、もともと小心者の私には、「すみません、こっちがずっと待ってたんで、下がってもらえませんか?」と言うのが精一杯、渋々動いてくれたから良かったものの、心臓はドキドキでしたよ。なんと言っても、同じ演奏会で当日券が売り切れだったものだから、楽屋口から入れてもらった(もちろんチケット代は払いましたよ)という「前科」のある私ですからね。
 演奏の方は、あまり寒いと眠気を催すもので、実は余りよく覚えていません。アンコールのポルカ「狩」がやけに重苦しかったのは、やはりこの寒さのせいだったのでしょうか。
aventure number : 0578 date : 2005/6/26


今日の禁断 たらみ

 「梅雨」としての体面を保とうとするだけのために、と思われるほど唐突に、午後からは土砂降りの雨になりました。旭ヶ丘の駐車場に着いた時には、地面にはまるで川のように水が流れていましたよ。いつもの「セブン」へ向かう時もスニーカーではちょっと怖いぐらいの水かさ、ほんと、これだったら長靴が必要だと、本気で思ってしまうほどの水の量でした。
 そんな、大変な思いをしてたどり着いたというのに、なんと言うことでしょう、いつも「はごろも杏仁」がおいてある棚は、その部分だけ品物がなかったのですよ。フルーツのナタデココなどという新製品は華々しく並んでいるというのに。もしかして、私の愛用のこの杏仁豆腐は、いつの間にか心変わりをして私から去っていってしまったのでしょうか。「あなたの愛を受け入れることは、とても私には出来ません」みたいな綺麗事を言って。ちょっとそれは辛すぎます。
 しかし、思われてもいないものをいつまでも追いかけることほどみっともないこともありません。ここは一つ、私を捨てた杏仁豆腐のことはすっぱり忘れて、練習に精を出すことにしましょう。「ミックスゼリー」が後釜になってくれるかもしれませんし。
 練習場は、やはりものすごい湿気でした。もうムッとするほど、なま暖かい空気が充満しています。ここに人が集まって来たら、いったいどうなることでしょう。かすかな期待は、市民センターが規則を曲げて、使用者が心地よく過ごすことが出来るような環境を整えてくれるかもしれない、ということでした。何しろ、同じ仙台市の施設でおととい行ったホールでは、あのような過剰サービスをしてくれているのですから、もしかしたらここにもそのお裾分けがまわってくるかもしれませんからね。そんなことを考えていたら、本当になんだか涼しい空気が天井から降りてきましたよ。これは確かに冷房が効いている時の感じ、どうやら、今日の練習はこの間のような辛い思いはしなくてすみそうです。
 前半は序曲で、私は降り番、大雨のせいでもないのでしょうが、極端に出席状況が悪い中にあって、フルートパートだけは定時に全員が揃っているといういつもの快挙ですから、代吹きなどをする必要もなく、じっくり聴いていられます。冷気が降りてくる真下に椅子を置いて、快適な中で一休み。しかし、何もしないで座っているだけだと、やはりこの位置はちょっと寒すぎ、なんだかおとといと同じような感じになってしまいます。練習時間の半分以上を割いて、ていねいにていねいに序曲をやったせいで、終わった頃にはすっかり体が冷え切っていましたよ。
 後半の交響曲は、メインが第2楽章でしたから、私が特に捕まるようなところはなし。体が温まる前に、練習は終わっていました。「はごろも」に捨てられた私は、心も体も暖かさを取り戻すことはありませんでした。
 と思って、帰りがけ、北山のセブンを覗いてみたら、そこにはちゃんと「はごろも」は並んでいるではありませんか。まだ、ちゃんと私のことを思っていてくれたんですね。 
aventure number : 0579 date : 2005/6/28


今日の禁断 銀行強盗

 今週は、BSで集中的にハリーハウゼンの作品を放送していましたね。CGなどなかった時代に、アナログの特撮で恐竜などを作った特撮監督レイ・ハリーハウゼンが手がけた映画たちですが、月曜日に見たのが伝説的な「アルゴ探検隊の大冒険」。例の、骸骨が剣を持って戦うというのが目玉で、今まで断片的に見たことはあったのですが、そのシーンをフルで見たのは初めて、なかなか細かいところまで「演出」が行き届いていて、けっこう感動ものでした。
 そして、昨日見たのが、「恐竜100万年」です。これはもう、人間と恐竜が共存しているというだけで時代考証など全く無視したデタラメなのですが、その開き直りが潔くて、それだけでハマります。ストーリーもあってないようなもの、基本はストップモーションの恐竜たちを見せるというただそれだけのために作られたような映画です。確かに、その「模型」の造りはチープ、動きもギクシャクしていますが、それだからこそ捨てがたい魅力で迫ってくるから不思議。ですから、それから30年近く経って、それこそCGを駆使して作られたあの「ジュラシック・パーク」でさえ、基本的な線はここから一歩も進んでいないという感じがしてしまいます。恐竜同士の死闘とか、恐竜と人間との戦いなど「恐竜映画」に必要な要素はこの時点で全て出尽くしていたのですね。「翼手竜」などもすでに出現していますし。「JP」の功績は、それを単になめらかな動きにして、よりリアリティを高めたことだけ(もっとも、それが実は凄いことなのですが)なのでしょうね。なにしろ、「JP」には、ラクエル・ウェルチのような「ナイス・バディ」は登場していませんし。ちなみに、「原始人」は人の名前を呼び合うだけなので、字幕スーパーは「トゥマク」とか「ロアナ」だけ、それでもしっかり「字幕」担当がクレジットされているのですから、これはおいしい仕事だったことでしょう。
 もう一つ、BSで毎週欠かさず見ているドラマがあります。火曜日ですからいつもリアルタイムでは見ることは出来ないのですが、「名探偵モンク」というそのドラマは、録ったビデオを保存しておきたいほどの質の高さ。何よりも主人公を演じているトニー・シャルーブの味が絶品です。一度見たものは忘れない才能&(「体育座り」@トリビアではありません)小さなものも見落とさないという「やっかいな」能力のため、探偵としての腕はものすごいものがあります。ただ、とんでもない潔癖性という問題を抱えているため、他人と握手することも出来ず毎週セラピーに通う日々を送るというのが、変わったところ。その辺のキャラクターが、シャルーブによって、見事に演じられているのが一つ目の魅力。そして、もう一つの魅力が、ストーリーの完成度の高さ。基本的に本格推理で、そのホームズばりの推理も見事なのですが、それを取り巻く話に様々なアイディアが盛り込んであって、毎回飽きさせません。今週などは汚職の疑惑で退職した元同僚刑事(実は、モンクも元刑事)の職場で起こった殺人事件なのですが、その元刑事の疑惑が晴れるシーンなどは思わずホロッとしてしまいましたよ。これにも、毎回モンクの助手として、「ナイス・バディ」が登場しますしね(この人の吹き替えは最悪ですが)。
aventure number : 0580 date : 2005/6/30

05/7/3-8/4