今日の禁断 |
ウィンザー |
仙台でも桜が開花、この土日は、お花見には絶好のチャンスです。しかし、毎年この時期は演奏会の前に当たっていますから、休みの日は練習でつぶれてしまうというのは、半ば年中行事と化しています。愚妻と一緒に、お弁当でも買い込んで東北線に乗って、車窓から大河原の桜を見る、などというミニ旅行は、私がニューフィルに在籍している間は実現することはないのでしょうね。もちろん、そんな例年と変わらず、今日と明日はしっかり指揮者練習の予定が入っています。五分咲きの桜を横目で眺めながら、お昼過ぎに一人愛子(あやし)へ向かう私の心の中には、後ろめたさがなかったといったら嘘になるでしょう。
今日の練習は、最初は合奏ではなく分奏から始まることになっていました。それも、管の分奏は弦のあとですから、何も早くから行っていることはないのですが、やはり私としてはきちんと椅子並べから参加したい、という気持ちがありました。それよりも、まず音出しをきちんとしておきたかった、というのもありますし。つまり、管の分奏は「ポホヨラ」だけなので、始まった時点でしっかりウォームアップが出来ていないと、恥をかいてしまうからなのです。ですから、椅子を並べ終わったら、しっかり音出しをして、いったん楽器をしまい、弦の分奏を客席で聴くことになりました。
新田さんが登場して、弦だけの合奏が始まります。しかし、その音はついこの間旭が丘で聴いたものとは全然違ったものでした。これがニューフィルだと言われればそれまでなのですが、演奏会間近になると、なぜこんなに良い音を出すようになるのでしょう。パートごとの音がしっかりまとまって、一つの流れをきちんと出していますし、時々ゾクッとするほどの厚い響きが聴ける時もありました。もっとも、午後のこの時間というのは、いつも睡魔が襲って来る時間帯、たびたび弦楽器の姿が夢の中に登場している瞬間がありましたから、現実とごっちゃになっていたのかもしれませんが。
そして、1時間後には管の分奏です。こちらも、やはり緊張感の違いでしょうか、普段見られないようなまとまりが出てくるから不思議です。ただ、そのあとの合奏で管と弦が一緒になると、その「ポホヨラ」もとたんにちぐはぐな音楽になってしまうのですから、これも不思議、新田さんも何度も首をかしげていましたね。でも、最終的には「やっと、スオミの風が吹くようになりましたね」と言ってもらえたのは、少しは進歩があったと、喜ぶべきことなのでしょうね。
休憩時間には、技術委員会。秋の定期の序曲決めです。その前に、少しおなかがすいたので、何かないかと思ってホールの中の自販機を見ると、なんと、コーラやコーヒーに混じって、「キットカット」などという「瓶」が入っているではありませんか。そんな飲み物が出来たのでしょうか。でも、「6個入り」と書いてあるので、やはり本物?と悩んでいたら、響ママが来て、「私買って、一つあげる」というので買ってもらうと、やはり普通のキットカットが瓶に入っていましたよ。
委員会の結果ですが、この前の感触では当確間違いなしと思われた「イタリア奇想曲」だったので、スコアを東京の楽譜やさん(仙台にはありませんでした)に注文したところだったのに、蓋を開けてみれば別な曲に決まってしまいました。 |
aventure number : 0541 |
date : 2005/4/16 |
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