| 今日の禁断 |
桃山時代 |
昨日は、わりとヒマだったので、思い立って大崎八幡宮に行ってみました。隣にある「やき組」との鳥居合戦の決着を見届けるため、ではありません(これは今年のお正月のネタ)。何年前からか進められていた本殿の改修工事が終わって、一般に公開しているということを知ったからです。それに合わせて、市営バスでも「ループル仙台」という定期観光バスを期間限定で運行しているとか、こういうことにはなかなか力が入るものです。ちなみに、このバスの路線は、大崎八幡宮を経由して「マルミガヤ」で有名な「東昌寺」などもしっかりそのコースに入っているというものですから、この機会に「北山五山」なども散策なさってはいかがでしょうか。
北四番丁を西に向かって車を走らせると、やがて八幡町に入ってきますが、そのあたりになると道路の両側に黒字に金色の鳳凰が描かれた旗が無数に立っています。それが、今回の一般公開のイベントの案内なのでしょうか。目指す大崎八幡宮の近くには、さらに提灯が沢山ぶら下がっています。その大鳥居(もちろん、やき組の鳥居ではありません)の前には、かなりの人だかり、と思ったら、それはちょうどやってきた「ループル仙台」に乗り込むために待っていた人たちでした。このバスを利用して観光を楽しんでいる人は、かなりいるのでしょうね。確かに、裏手の駐車場はほぼ満車状態でした。そこから杉林沿いに歩いていくと、新装なった拝殿の屋根の部分だけが見えてきます。おそらく実物は撮影禁止でしょうから、ここから撮っておきましょう。
予想通り、1000円の入場料(というのかな)を払って間近にその拝殿と、本殿に近づくと、あちこちに「撮影禁止」とか、「手を触れないで」といった貼り紙がベタベタ貼ってあります。別に写真を撮るぐらい良いのではないかと思うのですが、減るもんではなし。ただ、その、まさに塗ったばかりという黒漆や、新たに彩色が施された装飾品は、正直言って興ざめでした。あまりにも色が生々しすぎるのですね。もちろん、これは建築当時の色を復元したものなのでしょうが、妙に原色が入って、なんか「格調」といったものがあまり感じられません。どちらかというと「成金」といった趣。ただ、そのように全面的に補修したのは外側だけで、中に入ってみると、柱などは黒々と漆が塗られていますが、天井の装飾画は、なんと、400年前に描かれたものが、そのまま保存されているのです。これでは、ただの汚い天井です。なんとも極端なことをやったものですね。なんでも、学者の意見を入れて、こういう貴重なものは原型を保存したのだとか。それだったら柱もそのままにしておけばよいものを、これでは誰が見ても修復の途中の段階としか思えないのでは。というか、例えばダ・ヴィンチの作品を修復するような完璧な仕事は、こんな中途半端な工事では到底出来ないのでしょうね。貴重なものだからこそ、後世まで残るようにきちんと修復しなければいけないのに、ただ朽ちるにまかせる消極的な保存しかできないあたりが、この建物を管理している人たちの見識の限界なのでしょうか。
建物自体は、95%元のものを残して組み直したという、気の遠くなるような手間のかかる仕事だったそうです。そこまでやれる素地がありながら、肝心なところで手を抜かざるを得ないとは。 |
| aventure number : 0441 |
date : 2004/10/17 |
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