今日の禁断 |
ラスプーチン |
きのうの「証城寺」、もちろん日本の童謡として有名な曲なのですが、オリジナルではなく「カバー」としても知られてたというのは、今となってはそんなに有名な話ではなくなっているのでしょうか。1950年代でしょうか、この曲のカバーがなんと2種類も存在していたというのですから、ちょっとすごいでしょう?しかも、そのうちの1曲はアメリカのアーティストによる、いってみれば「逆カバー」、今で言えばあゆの曲をマドンナがカバーするようなものなのですから。それは、アーサー・キットEartha
Kittという黒人女性シンガーの「Sho-Jo-Ji」という曲。サブタイトルが「The
Hungry Racoon」つまり、「腹ぺこアライグマ」、「狸」は英語で「Racoon-Dog」ですから、そんな関係でアライグマになったのでしょうか。最初のフレーズが確か"Sho-Jo-Ji
is a racoon"というものですから、「ショージョージ」というのは、その腹を空かせたアライグマの名前なのでしょう。うろ覚えですが、サビの「負けるな、負けるな」という部分の歌詞が「マケルナ、マカロニ」とかいう感じ、やはり食べ物に関連したものになっているのでしょう。聞きおぼえついでに、そのサビの直前の歌詞が「オールウェイズ ハングリー ベリー ハングリー ランパルランパンパン」というように聞こえていました。後年ジャン・ピエール・ランパルというフルーティストの名前を初めて耳にした時、なぜかこの曲のこの部分のことを思い出したものです。
キットという人は、いったいどんな動機があって、こんな時代に日本の曲をカバーしたのでしょう。そういえば、この人には「ウスクダラUska
Dara」というヒット曲もありますね。私には「ウスクダラ ビデリッケン アウドダビリアン ムール」という風に聞こえていた、訳の分からないエスニックな歌。こういう非西欧の文化に、彼女は特別な興味を抱いていたのでしょうか。SP時代のサラ・ブライトマンといったところなのでしょう。
「証城寺」のもう一つのカバーは、敗戦直後NHKのラジオでやっていたという「カムカム英語」。平川唯一という人が、この曲に"Come
come everybody, how do you do and how are
you"という歌詞をつけて歌っていた、というものです。"how
are you"のメロディーは「レ、ミ、ソ」だったのでしょうね。こここそ「レ、ラ、ソ」が合いそうな気がするのですが。もちろん、私はこんな放送をリアルタイムで聴いていたわけはありませんから、現物のメロディーなど知るよしもありません。誰かご存じでしたら、ご教授下さい。先ほどの「ショージョージ」の歌詞も、フルコーラス分かる方がいれば、ぜひ知りたいものです。なぜ「マカロニ」なのか、きちんと知っておくことが、「狸囃子」を仕掛けたものに今ほど求められる時はありません。
ちなみに、「狸囃子」は、英語では「The Racoon-Dog
Band」なんですってね。 |
aventure number : 0433 |
date : 2004/10/3 |
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