3821(23/11/26)-3840(24/1/10)

今日の禁断 ウインター


 この間も、チラッとお知らせしましたが、12月になるとこんなことをやらなければいけません。
 曲目が「ほか」とありますが、そちらは私はお休みで、弦楽四重奏曲「狩」です。
 タイトルは「コンサート」ですが、一応「講座」ということになっているので、演奏前にすこし「講演」をやらなければいけないのだそうです。そのための原稿を私が書くことになりました。本番ではチェロの方が読んでくれる予定です。とりあえず、下書きが出来ましたので、ご覧ください。
本日は、モーツァルトの室内楽を2曲、お聴きいただきます。
皆さんご存知のように、モーツァルトという作曲家はとても有名で、多くの作品が知られています。彼は最初の曲を5歳の時に作っていますから、作曲活動を行っていたのは35歳で亡くなるまでのほぼ30年、その間に、なんと900曲以上も曲を作っているのです。その内訳としては、交響曲だけでも、一応最後のものが41番と呼ばれてはいますが、実際には50曲以上作られていますし、オペラも、未完のものも含めると22曲も作っています。さらに、そのようなオーケストラを使う曲では、ピアノを始めとしたさまざまな楽器のための協奏曲、そして、数多くの室内楽や独奏曲、さらには声楽曲や宗教曲と、多岐にわたるジャンルをくまなく制覇しています。
そのようなことが出来たのは、やはりモーツァルト自身が「天才」であったということもありますが、その才能に磨きをかけた父親レオポルドの存在も見逃せません。レオポルドは、幼少のモーツァルトを連れて自宅のあるオーストリアのザルツブルクを離れてヨーロッパ中を巡るツアーを敢行し、王侯貴族の前で、ある意味見世物のようなことを行わせたことは有名ですが、モーツァルト自身は、そこで各地の先進的な音楽を肌で感じて学ぶことが出来たのですね。
25歳の時には、モーツァルトは父親の住むザルツブルクを離れ、ウィーンに定住して結婚もします。そして、28歳の時に作られたのが、本日演奏する弦楽四重奏曲第17番「狩」です。彼の弦楽四重奏曲は全部で23曲ありますが、この曲はそれらの中で最も有名なのではないでしょうか。そこには、このジャンルでの先輩であるヨーゼフ・ハイドンの影響が色濃く表れていますが、もちろん、それ以上にモーツァルトの個性が際立っているのは言うまでもありません。この曲の前後、第14番から第19番「不協和音」までの6曲は、最初からそのハイドンに献呈するために作られため、「ハイドン・セット」と呼ばれています。そして、この6曲がまとめられて出版されています。もちろん、出版社からはオペラ1曲分に相当するギャラが支払われました。当時のウィーンにはアマチュアの音楽家がたくさんいたので、そのような人たちに向けての楽譜の需要があったのですね。
なお、この曲の初演は、前の3曲と後ろの3曲がそれぞれモーツァルトの当時の自宅であり、現在では観光地となっている、ウィーンの中心部に位置する「フィガロ・ハウス」で行われました。この曲が演奏された時には、父親のレオポルドもちょうどウィーンを訪れていて、そこに立ち会っています。その時の演奏者が、モーツァルト自身の他にハイドンその人、さらに、同じフリーメーソンの会員であった2人の貴族でした。そして、そこでレオポルドは、ハイドンから直接、息子への多大な賛辞を聞くことになったのです。
もう1曲の室内楽は、弦楽四重奏のファースト・ヴァイオリンがフルートに替わったフルート四重奏曲です。これは、モーツァルトが21歳の時の作品です。
その頃のモーツァルトは、父親の命令で、ザルツブルクの宮廷楽団よりももっと良いポストを得るための、いわば「就活」として、父親をザルツブルクに残し、母親とともにパリに向かおうとしていました。その途中の、当時とてもレベルの高いオーケストラがあるというマンハイムに立ち寄り、そのオーケストラのフルーティストと懇意になります。その人に紹介されたのが、フェルディナント・ドゥ・ジャンという、貿易商で医師でもあったお金持ちでした。彼は、アマチュアのフルーティストでもあったので、モーツァルトにフルート協奏曲とフルート四重奏曲を、それぞれ何曲か作ってくれるように依頼しました。それに応えて作られたのが、有名なフルート協奏曲の第1番(ト長調)、と第2番(ニ長調)です。ただ、協奏曲第2番の方は以前作ってあったハ長調のオーボエ協奏曲をほぼそのまま移調しただけのものだったので、ギャラは当初の半額に値切られてしまったのだそうですね。この時には、3曲のフルート四重奏曲も作られていました。そのうちの1曲が、今回演奏するいわゆる「第1番」(ニ長調)です。
現在では、モーツァルトのフルート四重奏曲は全部で4曲あるとされています。この3曲と、後のウィーン時代に作られた1曲、いわゆる「第4番」です。ただ、「第2番」と「第3番」が、果たして「第1番」と同じ時に作られたものなのかはいまだに不明なのだそうです。いずれにしても、今回演奏する曲は、間違いなくモーツァルト自身の生気に満ちた作品ですから、存分にお楽しみください。

Aventure Number : 3821 date : 2023/11/26


今日の禁断 モーツァルト


 職場では、毎年顧客に対して「お知らせ」というパンフレットを送っています。この1年間に行った行事や、建物などの補修の状況などを報告するためのものなのですね。それは、12月の半ばには発送することになっているので、その印刷は今月中に終わらせるのが、毎年の恒例となっています。
 それで、先週はほぼ2日かけて編集を行って、とりあえずの形が出来たので、その「初校」を社長と副社長に預けておいて、チェックしてもらいました。それを、今週の月曜日に見せてもらったら、かなりの訂正事項が入っていましたね。まずは、挨拶とか行事の案内の中で、私は最近の「お知らせ」をそのまま踏襲して、感染予防などをきっちり行いましょう、みたいなことを書いていたのですが、それについてはもうそろそろ外してもいいのではないか、という意見でしたね。まあ、たしかに、最近は目に見えて感染者は減少していますから、私も、いいのではないか、という気持ちにはなっていたので、そのように直すことにしました。
 確かに、ニューフィルでもこの間の演奏会の打ち上げの時には、かなりの人数が集まったのですが誰一人としてマスクをしている人はいませんでしたからね。職場でも、今まではちょっと遠慮していただいていた、会館での飲食も、ボチボチ行われるようになっていましたからね。実際、コロナに罹ったとしても、5日間家を出なければそれでもうOKというような状況になってますからね。
 まあそんな感じで、そんなところを訂正したりして今週は「最終校」を作り上げて、きのう、無事に印刷が終わりました。そして今日は宛名シールも全部印刷が終わりました。これは、1200人分のシールを作らなければいけないのですが、1時間もかからないで出来てしまいましたね。そこまでは、もうPCとプリンターだけによる作業ですからね。大変なのは、その先の、手動による宛名シールの貼付作業です。
 それが終わったら他のものと一緒にして袋詰め、これはさらに時間がかかります。
 そんな間を縫って、先日会食が行われていた会館を使って、来月初めの「講座」のためのアンサンブルの練習が行われました。実は、12月にはそれだけではなく、その2週間後にももう1件「お座敷」が控えているので、それの練習も一緒にやらなければいけないのですよ。なんでも、どちらにもかなりの人が集まるというので、手抜きをするわけにはいきません。
 この間、「MCが原稿を読む」ということで、私がそれを書く、ということになっていたのですが、そのできたものをその場で見せたら、そのMC担当の人が、これだったら印刷して渡したらいいのではないか、と言い出しました。そうしたら、いっそのこと、演奏メンバーなども載せて、プログラムを作ってしまったら、なんて話になってしまいましたよ。主催者の方ではそういうことはやるつもりはないようなので、作るのだったらそれは私の役目になってしまいますね。まあ、その手のものをつくるのは、もう日常茶飯事になってますから、喜んで作らせてもらうことにしました。
 練習は、ほぼ3時間、休みなくみっちりやりましたよ。オーケストラだったら、そのぐらいやっても実際には休みがたくさんありますから、それほど吹いた、という気にはならないものですが、このアンサンブルだともう吹きっぱなしですから、さすがに疲れてきますね。というか、四重奏の第2楽章などは、吹き始めたらもうアンブシャーを調整するために楽器を離すことが全くできませんから、大変ですね。今日も、最悪の状態で始まったのですが、まあ、それなりに我慢して吹き続けることは出来ましたね。7年前に初めてこの曲を演奏した時には、それが出来なくて悔しい思いをしたものですが、それはもはや克服できたようですね。その間に、少しは進化していたのでしょうか。
Aventure Number : 3822 date : 2023/11/29


今日の禁断 アイザワ


 来年の1月が運転免許の書き換え時期になるために、それに向けての準備が始まっています。以前書いたように、高齢者向けの講習というのは早々と受けていましたが、もう一つ、前回の書き換えの時にギリギリだった視力が、さらに落ちているような感じなので、新しいメガネを作ろうとも思っていました。すでに、夏に行った眼科健診の時に、いずれ処方箋を書いてほしいと言ってありました。つまり、1月になるとメガネが安くなるキャンペーンが始まるので、その時期に合わせて視力検査をやるつもりだったのですね。
 ですから、そろそろその予約を入れなければいけないので、その、三条町にある眼科のサイトで予約の状況を見てみました。それによると、もうすでに12月の前半はほぼ空いてなくて、行くとしたら後半かな、という感じでしたね。ただ、そこで予約のモードを選択しなければいけないのですが、「視力検査」という項目はないのですよ。あるのは
 これだけです。確か、以前予約した時には、もっと項目があったはずなのに。これだと、視力検査がどこに入るのか分かりませんよ。さらに、どうやら視力検査の前には散瞳検査があって、2回通わなければいけないようなことも、分かりました。それで、その辺のことを電話をかけて聞いてみることにしました。7月に眼科健診で行った時には、待っている間に何度も電話があって、そのたびに受付のスタッフが対応していましたからね。ところが、電話をかけてみると、すぐにはつながらないようになっていたのですよ。例の「○○にご用の方は○番を押してください」というアナウンスが始まったのですね。個人病院でこんなのをやっているなんて、すごい、というか、ちょっとやりすぎじゃない? と思ってしまいますね。
 出来れば直接話したかったので、最後の「直接お電話したい場合は」の番号を押したら、案の定、つながりません。その代わり、「時間が空きましたら、折り返し、こちらからお電話を差し上げますので、お名前とメッセージを入れてください」というアナウンスが流れたので、そのようにしました。でも、何時間待っても返事は来ませんでしたね。よっぽど忙しいのでしょう。ですから、まあ、そんなに遠いところではないので、直接行って話をしてみようと思い、車で行ってみました。そうしたら、まず、駐車場がほぼ満車でした。待合室も、座りきれないないぐらい一杯の患者さんが待ってます。受付には誰もおらず、院長先生の他にはもう1人、受付や検査などを全部やっている人がいました。これは、かなりヤバいのでは、と思いましたね。以前も、スタッフが少ないな、とは思ったのですが、さすがに1人ということはありませんでした。ただ、毎年その顔触れが変わっていた、というのも、ちょっと不安でしたね。そこにいた人は、7月にもいた人でしたけどね。
 それで、その人を捕まえて、さっきのことを聞いてみたのですが、あんまりよく分からないようで、「とりあえず、受付をして座って待っていてください」ですって。しばらく待っていても、その人は本当に忙しそうに走り回っていて、私の方など見向きもしなくなりましたね。これではダメだと思い、何も言わずに病院を出て帰ってきましたよ。
 もう、こんなヤバいところは見限って、もっと空いていて、スタッフもたくさんいるところに乗り換えよう、とマジで思いましたね。試しに近くの眼科に電話したら、そこでは予約も必要なく、メガネの処方箋もすぐに出来る、ということですしね。
 ですから、そこだったらいつでも行けるので、大丈夫だな、これで一件落着、と思って、家に帰って晩御飯を食べ、「小学5年生より賢いの?」なんかを見ていたら、突然、携帯に見知らぬ番号から電話がかかってきました。それは、さっきの眼科の院長先生からの直々の電話でした。ちゃんとチェックしてくれていたのですね。そこで、ゆっくり疑問点を質問して、予約の仕方も(最近変わったのだそうです)分かりましたし、散瞳検査も必要ないだろう、ということで、それならば、と、そこの予約を取りましたよ。
 まあ、先生ご本人は、とても丁寧に診察してくれるし、こちらの話もよく聞いてくれる親切なお医者さんなのですが、ちょっと、今の環境はどうにかしないと、なんかまずいことが起きそうな気がしますよ。まあ、視力検査に行った時に、まだスタッフが1人だけだったら、本当に見限るかもしれませんね。
 楽天を見限られたあの投手は、タイガースに入ればいいのに。「下半身タイガース」ですからね。
Aventure Number : 3823 date : 2023/12/1


今日の禁断 プロコフィエフ


 2年近く前に、こちらでジョン・ウィリアムズがベルリン・フィルを指揮したコンサートの映像を見た時に、あまりにエキストラが多かった、ということを書きましたね。木管などはクラリネット以外は全てエキストラという、全くお客さんをバカにしたような対応だったので、そんなことでいいのかな、と思ったのですよね。
 そこで、フルートのトップを吹いていた人も、もちろんベルリン・フィルの首席奏者ではありませんでした。まあ、フルートに限れば、これまでに何度か団員以外の人が乗っていたことは見たことがありましたが、その人たちは大体ドイツ国内の他のオーケストラの首席奏者だということが分かりました。でも、その人はちょっと調べても、ベルリン・フィルと同程度の規模のオーケストラには、それらしい人はいなかったのですよね。何しろ、その人は明らかに東洋人の容貌でしたからね。もしかしたら日本人? と思ってしまいましたよ。
 まあ、その調査はその時点で終わっていました。
 それが、最近BSでベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団(かつてのベルリン交響楽団)のコンサートが放送されたので、それを見ていたら、その人ととても良く似ている人がフルートのトップを吹いていました。
 早速、そのオーケストラのサイトを見てみたら、この人はYubeen Kim(キム・ユビン)という、韓国人の方でした。個人サイトもありましたね。そこで経歴を見てみたら、なんと、2022年のミュンヘンのコンクールで1位を取っていたのだそうです。このコンクールは、フルートに関しては世界最高のレベルで、日本人だと1979年に工藤重典さんが1位なしの3位になっていますね。その時の最高位はイレーナ・グラフェナウアーでした。ただ、このオーケストラにはすでに2016年から首席奏者として在籍していたのですね。さらに、2024年の1月からは、アメリカのサンフランシスコ交響楽団の首席奏者になる予定なのだそうです。なんでも、彼はアメリカのメジャー・オーケストラに初めて入団した韓国人のフルーティストなんですって。そんなすごい人だったのですね。そのサイトでは、日常的にベルリン・フィルのゲスト首席にも招かれていて、さっきのジョン・ウィリアムズのコンサートにも出演したと、しっかり書いてありました。
 まあ、その時のソロを聴いても、そんなに心は動かされませんでしたけどね。このBSのソロでも、上手だな、とは思っても、すごいな、とは思いませんでしたね。さきほどのグラフェナウアーとか、もっとすごい人をたくさん知ってますから。
Aventure Number : 3824 date : 2023/12/3


今日の禁断 ドジャース


 きのうのニューフィルの練習は、分奏の日でした。木管は青年文化センターの練習室、いつも使っているところですね。というか、木管はこれまでずっと私の職場の会館を使わせてもらっていたのですが、コロナになった時に、たくさんの人が集まる行事には使わせない、ということになったことで、ずっと使えなくなっていました。
 それが、今年の春にはコロナもかなり収まり、扱いもそんなに重大にはならなくなったということで、もう使ってもいいのではという許しを得て練習会場に使うことを再開しました。ところが、そのあと、私も含めた職場のスタッフが揃ってコロナに感染してしまって、重要なイベントが中止になってしまいました。そこで、まだまだコロナは収まってはいないのだ、と再認識して、それ以降、やはり会食や貸し出しは行わないようになっているのですね。
 ですから、コロナ以降に、木管がここを練習場に使ったのは、1回しかありません。ニューフィルの予定でも、2月まではちゃんと公共の会場が確保できています。まあ、それ以降、会場が取れなくなった時には、また泣きついてくることでしょう。
 ということで、広い練習室第4に椅子を並べている時に、早く来た若い人が、「大谷はやっぱりすごいですねえ」とか言ってると、別のもう少し年をとった人が「イチローもすごかったね」とか、大リーグに行った野球選手のことで盛り上がっていました。そこで、私も、「やっぱり野茂はすごかったね」と言ったら、「誰ですか? それ」と言われてしまいましたね。これが「ジェネレーション・ギャップ」というやつなのでしょう。
 これが、近鉄時代の野茂ですね。他に誰もやらないような独特のフォームがユニークでした。我が家はみんな近鉄ファンだったので、この頃から応援していたのですが、それが大リーグで大活躍をしたんですよね。
 こんな顔なんですが、今見ると仲野太賀に似てますね。昔合唱団で一緒だったYさんも、似てましたね。
 今のように、ちょっと良い成績をとるようになるとすぐ大リーグに入る、などということは全くありませんでしたから、なおさら騒がれたのでしょう。でも、今となっては、彼のことを知らない世代の方が増えてきたようですね。
 そんな、全く話の合わない世代の人たちが集まっているのがニューフィルですが、なにしろ、そこで扱っているのが「クラシック音楽」という、もはや世代を超越した概念ですから、みんな何不自由なく、同じ目的に向かって良いものを作ろうと切磋琢磨して行けるのでしょうね。
 他の音楽ジャンルだと、そうはいきません。この間、珍しくDATE-FMではなくNHK-FMを車で聴いていたら、ドリス・デイの「ケセラセラ」がかかっていました。曲が終わると、女性DJ(アナウンサー?)が、「リクエストには曲名しか書いてなかったので、これをかけましたが、最近はミセス・グリーンアップルの『ケセラセラ』もありますね」と、その時私が思っていたのと同じことをしゃべっていました。そして、その後にそのミセス・グリーンアップルの方もかけたのですね。さすがNHK。その時にそのDJが、「リクエストされた方が70代だったので、とりあえずドリス・デイにしました」と言っていたのですよ。そう、これが、クラシック以外での「ジェネレーション・ギャップ」なのですよ。いや、私はどっちも聴きますけどね。
Aventure Number : 3825 date : 2023/12/6


今日の禁断 イタガキ


 今日、年末の街中を走っていたら、こんな車を見かけました。
 「はのもだく」、「きがたい」・・・。なんか和みますね。
 年末になると、この間「おやぢ」で取り上げた「マエストロ」が公開されますね。ただ、それを配給するのはNETFLIXですから、映画館で見るわけにはいきません。いや、全く見られないということではなく、池袋の映画館だけでは見れるということになっていますけど、それだけのために東京に行くというのも大変ですよね。つまり、最近の映画は、インターネット経由でしか見られない、というものがかなり増えているのですね。別にパソコンの画面でなくても、今ではネット対応のテレビ(というか、殆ど標準対応)で見ることは出来ますから、ある程度の大画面でも見られますし、それなりの機材であれば映画館と同じサラウンドも体験できます。でも、やっぱり、この「マエストロ」のようなものは、ぜひ映画館で観たいものだ、とは思いませんか?
 実は、「おやぢ」に書いた時には、まだサウンドトラックの現物は聴いていませんでした。聴いたのは、トレーラーの音だけです。それに、このアイテムの情報をあちこちから集めて、何とか形にしてあったのですよ。本当は、せめてブックレットでも見られれば、と思ったのですが、それも見つかりませんでした。
 そうしたら、今日になって、サブスクでそのアルバムがリリースされていたではありませんか。もちろん、ブックレットも付いていました。それで、いろいろ気になっていたこともかなり解消されたので、そのあたりを少し付け加えさせてくださいね。
 おそらく、この映画のクライマックスは、バーンスタインがロンドン交響楽団を指揮してマーラーの「復活」を指揮している教会のシーンなのではないでしょうか。これは、実際に「本物」も、この曲をこのオーケストラで録音していたのですよね。もっとも、その時のメンバーはもういないでしょうが。
 そして、その撮影が終わった時の集合写真がブックレットにありました。右端がバーンスタイン役のブラッドリー・クーパーですね。そして、左から2人目が今回の指揮者のネゼ=セガンです。その周りに女性が3人いますが、この曲でのソリストは2人だけのはずだと思ったら、左端の人はフェリシア役のキャリー・マリガンでしたね。トレーラーでは、彼女は脇でこの演奏を見ていたんですね。
 サントラは、フィナーレの練習番号43番、「Langsamer Misterioso」の2小節前の3拍目から始まり、エンディングまで続きます。そこでは、クーパーが実際にこのオーケストラを指揮して最後まで演奏している模様が撮影されていたのでしょう。つまり、「のだめ」と同じシチュエーションなのでしたね。ブックレットでは、
クーパーはしっかり「指揮者」とクレジットされていますね。でも、このタイトルは、「V.」で終わらせるべきでしたね。クラシックでは、慣行として楽章の数字の後に、その最初の表情記号を記すことになっていますが、それは、この曲のこの部分の場合は「スケルツォ」でも何でもないのですから、全く意味をなしていません。
 いずれにしても、このようなシーンは、ぜひ映画館で見て、聴いてみたいものだ、と思います。
 それと、このサントラは、まさにサウンドトラックそのもので、音楽をバックに俳優たちのセリフがそのまま入っています。というか、セリフだけの部分も結構ありました。そんなことでいいのかな、と、思ってしまいましたね。ふつうは、音楽を聴くためにこういうものを買うのではないでしょうか。
Aventure Number : 3826 date : 2023/12/8


今日の禁断 モーツァルト


 きのうは、加茂市民センターというところでの、コンサートでした。私が加わっているフルート四重奏と、私の代わりにヴァイオリンが入った弦楽四重奏で、モーツァルトの室内楽を2曲、というプログラムです。開演は朝の10時、それから約1時間というメニューですね。
 8時45分から現地でリハーサル、ということなので、少し早起きして土曜日の家事をこなした後、スーツに着替えて会場に向かいます。北環状線からちょっと入ったところなので、いつもパン屋さんに行くときに通っている道です。家からたった15分で着いてしまいましたよ。ちょうど職員さんがやってきたころで、メンバーは私が一番乗り、そのうちに、他にメンバーもやってきたので、中に入れていただきます。
 一応控室も用意されていたようで、「和室と洋室のどちらがいいですか?」なんて聞かれましたね。靴を脱がなくていい洋室にしたら、そこは普通の会議室でしたね。
 楽器を開けたら、そのまま会場に入って音出しです。すでに、椅子は50人分並べてありました。私の出るフルート四重奏は全曲通せたのですが、次にやったこちらの弦楽四重奏は、時間が足らなくて全曲は無理、途中でもう開演15分前になってしまったので、我々は控室に戻って、お客さんが入ってきます。
 私たちが最初の出番。ステージはなく、すぐ目の前にお客さんが座っているので、ちょっと緊張しますね。席は全て埋まっていましたが、後はかなり空いていたので、もう少し後ろに座って頂きたかったですね。曲の後半になると、一番前に座っている人(いい大人)が、飽きてきたのか、プログラムで遊んだりしていて、正直邪魔、でしたね。
 それにもめげず、演奏は、いつも練習しているレベルで、ちょっと緊張した状態で行われました。会場の天井が低いので、音が反響してそんなに力まないでも大きな音が出ているような気がしますから、演奏自体は楽でしたね。もちろん、ライブならではミスは数知れず、それでも、それらを余裕で処理できていたので、破綻をきたすことはありませんでした。私としては、7年前に同じメンバーで演奏した時よりは格段にレベルの高い演奏に仕上がっていたな、という気がしましたね。
 そこで、私の出番は終わり、一番後ろに座って、弦楽四重奏「狩」を聴かせていただきます。もちろん全曲演奏ですから、30分もかかりますが、皆さん、健闘されてましたね。
 それが終わると、アンコールでここにフルートが加わって「アヴェ・ヴェルム・コルプス」を演奏します。5人みんな揃って音を出したのは、この日が初めてでしたが、なかなか良いアンサンブルに仕上がっていたのではないでしょうか。
 せっかくなので、この間買ったばかりのレコーダーで生録をやってきました。バタバタしている中でセットしたので、終わってから見てみたら、設定がmp3になってましたね。でも、聴いてみたらほぼ満足のいく音で録れてましたね。それをWAVに変換して、CDに焼いてメンバーには配りましょう。
 せっかくですのでフルート四重奏曲の頭だけ、こちらで聴いてみてください。
 お客さんには、プログラムとアンケートがバインダーと一緒に配られていました。そのバインダーは返さなければいけないので、ほぼ強制的にアンケートを書かされていたようですね。どんなことが書かれてあったのか、とても気になります。いずれ分かることでしょう。
Aventure Number : 3827 date : 2023/12/10


今日の禁断 バッファロー


 いつも月曜日は、職場の事務室を掃除することにしています。今週も、掃除機を出してきて、ハタキを使いながら細かいところまで汚れを取って行きました。と、そのハタキがルーターのLANケーブルに引っかかってしまい、ルーターごと、真下にあったACアダプターの上に落ちて、その拍子にアダプターが抜けてしまいました。あわててコンセントに差し直して、ルーターを見てみると、普通は4つ点灯しているはずのランプが3つしかついておらず、しかもそのうちの1つは緑ではなく橙色になっていました。つまり、ルーターとして機能していなかったのですよ。
 そういえば、このメッシュWI-FIを構築した時に、ルーターの電源を切る時には子機から、電源を入れる時は親機から、みたいなことを聞いていたような気がしたので、とりあえずそんな順序で3つあるルーターの電源を入れ直したのですが、全然状況は変わりません。もしかしたら、順序が逆だったかな、とも思い、それもやってみたのですがダメでした。
 これはもう自力では対応できないと、これをセットしてくれたCATVに電話をかけてみることにしました。いつものように、電話をかけると用件に応じて番号を押す、などということは一切なく、直ちにオペレーターが出たのには、逆に驚きましたね。そして、今の状況を伝えると、まずは、ルーターの前のONUの電源を切って、再起動させてみてください、という指示が出されました。それをやってみて、まだ回復しないときは、また電話をください、ということでした。なるほど、さすがはプロ、と、期待を込めて再起動をしてみましたよ、でも、何も変わりませんでした。
 ですから、もう一度電話をかけると、今度は別の人が出てきました。それで、同じことを言って、いろいろやってみたのですが、結局そこでは解決できないので、専門のエンジニアに訪問してもらうことになりました。それは、後程日程などを連絡する、ということでした。
 しばらくすると、おそらく、この間工事をやりに来た会社から、電話がかかってきました。今日は無理だが、明日なら、ということでしたが、その日は家に家具が届く予定になっていて、私が自宅にいなければいけないのでパス、それで翌日、つまり今日お願いすることに決めました。
 そうなると、その日まではここではネットがつながらないということになるのですね。困ったことになってしまいました。ネットがなければ、何もできませんからね。とりあえず、できることをやっていましたが、そのうちに、さっきの電話のおねえさんが、「ONUまでは、確実につながっている」と言っていたことを思い出しました。だったら、PCのLANケーブルを直接ONUにつないだらいいのではないでしょうか。
 これが、事務室にあるSECOMやCATVの機材がセットされている配電盤です。丸の中がONUですね。左に伸びている細くて白いケーブルが光ケーブルです。
 そして、向こう側にあるLANポートに入っていたルーターへのケーブルを外して、ルーターのポートにあったPCからのLANケーブル(青)をつなげました。手前にあるのは、テレビ用の分配器ですね。
 結果は大成功。スピードを測ったら1.1Gbpsですって。さすがは光の直結。ということで、何不自由なく、ネットが使えるようになってしまいましたよ。今のところ、WI-FIを使う人はほとんどいないので、何の支障もなくなりました。
 そして今日、お昼過ぎに、やはり前回来たときの「仲野太賀」さんが、もう一人の初めての人を連れてやってきました。そして、何やら、見たことのない計器を使って操作していると、「うん、大丈夫だ」とか言って、ルーターのランプが前のようにきちんと点くようになっていました。さらに、子機を見てみても、完全に復旧していましたよ。
 なんか、あまりにあっさり解決してしまって、驚いてしまいましたよ。原因は、ルーターの設定にありました。
 このスイッチが、来たときには一番下の「WB」になっていたのだそうです。それを、一番上の「ROUTER」に直しただけで、回復してしまったのでした。おそらく、落ちた時にどこかに触ってスイッチが移動していたのでしょう。これは親機の設定で、子機は「WB」なんですって。私は、全部同じだったので、それでいいのだと思っていました。このことも、電話のお姉さんには言ったのですけど、気が付かなかったんだか、分からなかったんだか。
 いずれにしても、ほんの10分ほどで、作業は全て終わってしまいました。なんか、申し訳ない感じでしたね。仲野さんは、しきりに、「やはり実際に見てみないと分からないことですから、大丈夫ですよ」と、慰めてくれましたね。いい人です。
 それから数時間して、機械オンチの社長が「電話の技術的な案内が来ているので、聞いてくれないか」とやってきました。それで電話を替わると、相手は、何やら、電話料金を今より安くできるサービスをご案内しているのだ、ということでした。そこでまず、「今使われている電話、ファックス、インターネットは、すべてモデムとルーターがつながっているはずです」などと、私がさっきまで対応していた機材の名前(ONUは光通信のモデム)をべらべらと並べ立ててきました。この時点で、もうこれは怪しいな、と思ってしまいましたから、「電話にルーターは関係ないんじゃないですか?」と聞いてみると、相手は「いや、そういうことではなく」とか言い張っています。ますます怪しいですね。結局、私の質問に嫌気がさしたのか、「もういいです!」と怒鳴って電話を切ってしまいましたよ。もうちょっとからかってやりたかったのに、残念でした。
Aventure Number : 3828 date : 2023/12/13


今日の禁断 タイガー


 前回のWI-FIの点検の時に、おかしくなった次の日は自宅に家具が届くので次の日にしてもらった、ということでしたね。我が家では、キッチンにいろんなものを置いた結果、トースターを置く場所がなくなっていました。まあ、電子レンジでもパンは焼けますが、時間がかかりすぎますから、何とかしなければ、と思っていて、そのために、いまあるダイニングボードより大きなものを買いました。それが届いたのが、その日だったのです。ただ、その時にも、ちょっとしたトラブルがありました。それを運んできた運送会社のトラックの運転手さんが、前にあったボードを出して、そこにそれを設置した時に、「ちょっとお話があります」とか言い出したのですね。トラックから降ろした時点で、棚の端の塗装がちょっとおかしかったのだそうです。どうやら、それは、あとで傷がついたのではなく、製造の時の塗装が十分ではなかったのだろう、ということなのです。
 確かに、そんなには目立ちませんが、少し凹んでますね。
 そこで、これは別のものと交換させてください、というのですね。まあ、このぐらいだったら別に気にならないので、そこまでしなくてもいいのでは、と思ったのですが、せっかく言ってくれたので、そのようにしてもらうことにしました。そこで、その人はそれを買ったお店の配送の人に電話をかけて、そういうことだということを連絡していました。ただ、在庫などを知れべなければいけないので、返事は後程私の携帯にくれるというのですね。
 まあ、また新しいのを持ってきたときも、立ち会わなければいけないので面倒くさいな、とは思いましたが、仕方がありません。
 しばらくして、その電話がかかってきました。先方の話では、その製品はもう製造していなくて、これが最後のものだった、というのですね。それで、その対応として、同じようなものと交換するのと、今のものを値下げして、その分を返金するという2択を提案してきました。私は、即座にその値下げをお願いすることにしましたよ。2割引き、というのですからね。それが、一番簡単ですから。もう、次の日には、買ったお店で現金をもらえるようになっているのだそうですし。
 つまり、その「次の日」というのが、WI-FIの点検の時ですが、それはご存知のようにすぐに解決してしまいましたから、そのあとすぐ、お店に行ってみましたよ。
 ただ、私には一つの懸念がありました。それは、その配送の人の名前をきちんとメモしておかなかったことです。要は、口約束だけで返金を決めてしまったので、それがお店の方に伝わっていないかもしれないな、と思ったのですね。そんな話は聞いてません、なんて言われたときに、その名前さえ出せばすんなりことが進むはずだったのに。
 ということで、お店(職場から15分で着きました)に行ってレジの人に伝票を渡して、ことの顛末を話すと、相手はちょっと怪訝な態度を取ったように、私には見えました。でも、あくまで儀礼的に、「ただ今お調べしますので、座ってお待ちください」と言って、奥の方へ行ったのです。
 話が通じていれば、すぐに対応してもらえたはずなのに、やはり連絡は出来ていなかったのだな、と思いましたね。さあ、これからどのように話を進めていこうか、と思っていたら、先ほどの人が、お盆に現金を乗せてやってきましたよ。その金額は、前日提示されたのと同じでした。ちゃんと伝わっていたのですね。これで、当面の問題はとりあえず解決しました。でも・・・(まだあるんかいっ!)。
Aventure Number : 3829 date : 2023/12/15


今日の禁断 ゲイ


 以前、電子レンジが壊れてしまったけれど、次の日には直ってしまった、ということがありましたが、その後メーカーの人がそれを持って帰って、その不良が再現できるか調べて、結局なにもおこらなかったけれど、一応考えられる部品は交換されて、帰ってきました。その時の代金が、技術料と出張料を含めて16,000円にもなっていました。でも、それは延長保証がかけてあったので、これを買ったヨドバシが全額負担してくれるはずでした。
 その時には、数日後にはコンビニでも送金できる用紙が送られてくる、ということだったのですが、実際に届いたのは1ヶ月後でした。それは、メーカーからではなく、「SMBCファイナンスに負債譲渡した」のだそうで、だからそんなに時間がかかっていたのですね。ですから、それをコンビニから送金して、早速その領収書をもってヨドバシでポイントと交換することにしました。ついでに、そのポイントで、懸案だったトースターも購入しよう、という計画でしたね。
 そのミッションが、きのう、決行されました。話では、ヨドバシのサービスカウンターに行けばポイントに替えてくれるということだったので、駐車場の精算などをやっているところに持って行ったら、それは修理窓口に行かないとやってもらえないことが分かりました。話が違いますね。それで、4階から2階まで下りてその修理窓口に行ったら、なんだかおっかなそうな髭面の店員が応対してくれました。でも、そこで話をしたら、それでしたら確かにポイントに替えられますと言われて、同じ金額のポイントを加算してくれましたよ。ただ、それは1回しか使えないというので、保証書は持って行かれましたね。この次に故障した時には、実費になってしまいます。
 その前にその保証書で保障の内容を見てみたら、買って1年以上経っていると100%はもらえない、ということが分かりました。うちの場合だと80%なのだそうです。でも、その髭面はちゃんと全額替えてくれましたね。
 そして、そのポイントの範囲内で、念願のアラジンのトースターを買ってきました。
 早速愚妻が使ってみたら、パンの味が全然違っていたそうです。外側がパリパリで、中がふわふわなんですって。これまでの電子レンジだと中まで硬くなってましたね。
 そして、今日は、映画を見てきました。
 前に、この映画のサントラについて書いていて、その時には映画館での上映は1館だけだという情報だったのですが、どうやらもうちょっと多くの場所で上映されるようになったみたいですね。ですから、ここの他にも、県内のシネコンなどでも上演されるのだそうです。
 ただ、この映画館は、大昔に1回行ったきりで、それ以来行ったことはありません。というか、映画館自体が、コロナでずっと行ってなかったので、数年ぶりのことになります。ですから、チケットも、こんな風にネットで買えるようになっていました。
 要は、サントラを聴いただけでいい加減なことを書いていたことの「答え合わせ」という意味で見に行ったのですけどね。そうしたら、連弾をしている人はソンドハイムではなくコープランドのようでした。これは訂正しておきましょう。ただ、サントラには「ウェストサイド・ストーリー」も入っていたので、それを作っている現場などは見れるのかな、と思ったのですが、それは全然ありませんでした。単なるBGMで使われているだけでしたね。
 そして、「復活」のライブのシーンは、やはり見ごたえがありましたね。そこでのクーパーの指揮の演技は、バーンスタイン本人の指揮をしっかり勉強していて、それをさらにデフォルメしていやらしさを増した、というような感じでしたね。というか、指揮姿だけでなく、全編でバーンスタインの「性癖」のいやらしさが前面に描かれているな、という印象を受けましたね。もし、バーンスタインを偶像と崇めている人がこの映画を見たとしたら、失望、あるいは激怒するかもしれませんね。私は、指揮をしている時にまでタバコを吸っているのには、嫌悪感を超えて軽蔑したくなりましたけどね。
 音楽は、かなりの音圧で館内に響き渡っていましたが、この映画館のシステムではそれほどのクオリティは感じられませんでした。エンドクレジットのBGMに「キャンディード序曲」がフルで使われていましたが、かなりお粗末な音でした。こればっかりは、ちゃんとしたシネコンで聴いた方が良かったかもしれませんね。それ以上に、館内が異常に寒かったのには参りました。空調の音は、邪魔になるほどやかましいというのに。もう、私がここで映画を見ることはないでしょう。
 日曜日なのにお客さんは、10人ほどでした。
Aventure Number : 3830 date : 2023/12/17


今日の禁断 コダーイ


 おとといは、平日なのに朝早くからコンサートでした。ちょっと前に行った市民センターと同じ地区の、こちらは「集会所」が会場です。
 平屋のなんてことのない建物です。入り口を入って左側が広いホール、右側がキッチンになっていて、そこが控室になってました。町内会のおかあさんたちが、お茶などを出してくれます。
 ホールに行ってみると、こんな風にデコレーションが出来上がっていました。
 お客さんはこんな感じ、用意されていた椅子は全てふさがっていたようです。みなさん、お年を召した方でしたね。
 我々が着いた時には、すでに何人かはここにいらしていたのですが、そこでまずはリハーサルです。本当は、この日のための練習を行う日が設定されていたのですが、その時はメンバーの一人が風邪をひいて練習は中止になっていたのですよ。ですから、このコンサートでは、ほぼぶっつけ本番で演奏しなければいけない曲が、沢山ありました。でも、それをここで全部さらう時間はありませんでしたから、ほんの2〜3曲やってみただけで、もう控室に戻らなければいけませんでした。あとは、本番での出たとこ勝負ですね。
 そして、コンサートは始まりました。まあ、コンサートと言っても、全くかしこまったところはないゆる〜いお客さんたちですから、そんなに緊張はありません。最初のパート、クリスマス・ソング集は、有名な曲ばかりですから、みなさん口ずさんでたりします。
 ところが、2曲目の「We Wish You a Merry Christmas」を演奏している時に、事故が起こりました。この曲はテーマ自体はとても短いので、アレンジを変えて繰り返すようにしてあったのですが、それぞれの部分がリピートするようになっています。その最初のリピートを忘れてしまった人がいたのですね(実は私)。それから先は、もうあきらかにカオスになってしまい、収拾がつきそうもなかったので、みんなの合図でもう最後まで演奏することをやめてしまいました。まあ、お客さんたちは暖かく見守ってくれましたね。やはり、練習というのは大事なのだな、と、痛感です。
 それでも、その後のモーツァルトや、ジブリ曲集などは、1度は公開の場で演奏したことがあったので、後悔するようなことにはなりませんでしたね。
 ということで、これが、今年の私の最後のコンサートとなりました。その他には、ニューフィルの定期演奏会、4月は「くじゃく」のトップ、11月はカリンニコフのトップでした。その間の6月にも、ニューフィルは旭ヶ丘市民センターでのミニコンサートがあったのですが、私はリハーサルには他の予定で出られなかったのでパス、本番だけを録音しに行ってました。
 来年は、団内のアンサンブル大会をぜひ再開してほしいものです。
Aventure Number : 3831 date : 2023/12/20


今日の禁断 バッハバンド


 Facebookでお友達になっていただいている人の中に、世界的に有名なピアニストがいるのですが、最近、ひょんなことで、その方が中川良平さんの甥御さんであることが分かりました。だれそれ? と思われるかもしれませんが、かつては小澤征爾が指揮者だった頃のサンフランシスコ交響楽団の首席ファゴット奏者などを務めていたファゴット奏者です。やがて日本に帰ってきて、日本のオーケストラでも活躍されていましたが、それ以外にも様々な活動を行っていました。その中の一つが、かつて仙台で行われた「中川塾」という、アマチュアの管楽器奏者を対象にしたセミナーでした。「パイパース」という、管楽器の雑誌(今はもう廃刊?)の社長さんが、仙台の人でしたが、その方が中川さんの親友だった関係で、仙台で行われたようですね。
 その時にはニューフィルのメンバーも参加していたので、私も誘われて、何回かレッスンを受け、その発表会にも出演させていただいた、ということがありました。私は、中川さんの要求にはなかなか応えられないダメな生徒でしたが、打ち上げの時になぜかハグをされて、まあ、ダメななりにも、通じ合うものがあったのかな、と思った思い出がありますね。もう20年以上前のことです。そのピアニストのおかげで、そんな昔の思い出が蘇ってきましたよ。
 それが、今日になって、「月曜日に葬儀とのことです」という連絡が届きました。そして、こんな記事もリンクされていました。謹んで、お悔やみ申し上げます。
 もう、その時に一緒にレッスンを受けたメンバーは、ほとんどいなくなってしまったニューフィルでは、今日が今年最後の合奏でした。ふつうは火曜日が練習日なのですが、その日には仙台フィルとオーケストラアンサンブル金沢との合同演奏会があるというので、今日にシフトされていたのですね。やはり、曜日が変わると、弦楽器のメンバーが激減してしまっていましたね。私も、なんかこんなに火曜日から離れてしまうと、完全に調子が狂ってしまっていましたね。やはり、1週間の周期というのは大切なものなのでしょう。なぜ、練習日よりも他のオーケストラのコンサートの方を優先したのか、私にはさっぱり分かりません。
Aventure Number : 3832 date : 2023/12/22


今日の禁断 マルコリーニ


 今年最後の週末、というか、クリスマスになってしまいましたね。もう今年が終わってしまうなんて、とても信じられません。
 そんな年末になっても、いろいろとやらなければいけないことがありました。まずは、さまざまな電化製品の購入です。確か、先週もトースターを買ったばかりというのに、またもやすぐにも必要なものが出来てしまいました。それは、充電式の掃除機です。コンセントから長い電源コードをつないで使う掃除機もまだ健在なのですが、コードレスを使い始めたら、もう元には戻れなくなっていましたね。その、1年ちょっと前に買ったコードレスの掃除機が、いきなりダメになってしまったのですよ。ブラシが回転する時にものすごい音がするようになったので、分解してみてみたらどうやらモーターの耐震ゴムがそもそもいい加減だったことが分かりました。もう保証期間も切れていたので、今更返品もできません。音を我慢してしばらくは使っていましたが、とうとう、殆どゴミを吸わなくなってしまったのですよ。もちろん、ゴミタンクやフィルターの掃除はしっかりやっていたのに、です。そうなったら、もう新しいのに買い替えるしかありません。
 それで、先週に続いて、きのう、ヨドバシに行ってみました。何回か行っているうちに、ここの駐車場では、それぞれの駐車スペースの上にすべてランプが点いていて、満車は赤、空車は緑になっていることにやっと気づきました。かなり遠くからでも、それが見えるので、空車のスペースを探すのがとても簡単になっています。私にとっては、こんな風になっている駐車場は初めてでした。
 さらに、駐車場から売り場まで行くのに、エレベーターがなかなか来なくてイライラしていたのですが、ちゃんとエスカレーターもあったのですね。
 それを使って、掃除機の売り場に行ってみると、もはや主流はコードレスになっていたことに気づきます。しかも、メーカーも国内と国外でかなりのところがあるようで、それぞれのブースで何本もの掃除機がディスプレイされていましたね。まあ、それぞれのメーカーを丹念に見比べてみるべきなのでしょうが、なにしろ切羽詰まっていますから、なんたってパイオニアであるダイソンのブースにまっしぐらです。
 ここの掃除機をじっくり見たのは初めてでした。その外観を見ただけで、今まで使っていたアイリスオーヤマの安物とは、貫禄が全然違っています。これを見てしまうと、アイリスオーヤマはダイソンとは似て非なるもの、もうはっきり言ってオモチャです。もっと早く見限るべきでした。
 一応、店員さんのお勧めで、そのオモチャの2倍ぐらいの価格の製品を買ってきました。その時に、ネットで会員登録をしないと保証がきかないということでした。もちろん、延長保証は付けましたよ。
 持って帰ってきて、箱を開けると、日本のメーカーだと必ずついている組み立て説明書とか、取扱説明書のようなものがありません。そういうものは、すべてネットで見るようになっているようですね。まあ、私だったら、何もなくてもこの程度のものだったら簡単に組み立てられますから、いいんですけどね。
 ところが、スタンドを組み立てている時に、そこに電源コードを挿入するには、ちょっとすんなりいかないことが分かりました。それで、そのネット版を見てみたのですが、そこには、それに関する説明は全くありませんでした。信じられませんね、日本の製品だったら、こんなことは絶対にありえません。というか、日本の場合はその親切さはちょっと度を越しているような気もしますが、それぐらいでちょうどよいのですよ。
 それでも、何とかスタンドも組み立てられて、充電もできるようになったので、次の日にはいよいよデビューです。まずは、ディスプレイが先ほどのオモチャとは別次元。
 秒単位で電池の残量が分かるので、ありがたいですね。
 運転音も、とても力がありましたね。止まるときに「キュン」と鳴るのも、かわいいですし。それで家中を掃除したら、もうこんなにゴミが溜まってしまいましたよ。
 オモチャでは取り切れなかったゴミもあるのでしょうね。そのゴミを出すときの手順が、やはりネットの取説では非常に分かりずらいのも、困ったものですが、1回覚えてしまえばそんなに問題ではなくなります。
 あとは、耐久性ですね。こればかりは、使ってみないことには分かりません。ミワさんが使っていた掃除機も、故障してしまったようですし。
 今日の締めはクリスマス・ケーキ。濃厚な味でした。
Aventure Number : 3833 date : 2023/12/24


今日の禁断 ココス


 このところ、我が家の家電製品の調子が悪くなるという事態が頻発しています。その結果、電子レンジは修理、ワイヤレス掃除機と加湿器は新しく購入してしまいました。たまったものではありません。さらに、まだ2年半しか使っていない洗濯機まで、もうダメなのではないか、ということになっていたのです。
 以前、こちらに書いたように、洗濯機のすすぎが終わって脱水のステージに移るという時に、なぜかまたすすぎが始まってしまう、という現象が起こっていたのですが、それは排水管を調整して、水が溜まらないようにしたらおさまった、ということがありました。ところが、最近になって、また同じような現象が現れるようになったのですよ。すすぎが終わって、「あと14分」とか言う表示が出て脱水が始まるのですが、いつの間にかその時間表示が「19分」に上がっていて、新たな給水が始まったりするのですね。それだけでは収まらず、その現象が無限に繰り返されることだってありました。さすがにその時は一旦電源を切って、新たに手動で脱水を設定して終わらせましたけどね。
 でも、時には、そのようにしてもまた給水が始まる、なんてことも起こっていたのですよ。これはもう排水口の問題ではなく、洗濯機の基盤のバグなのではないか、と思ってしまいましたね。
 実際、ネットで見てみると、私と同じメーカーの同じ型番のものを使っている方が、同じようなトラブルをアップしていたりしていました。ところが、よく探してみたら、メーカー自身からの、こんな現象への対処法、なんてのも見つかりました。まず、洗濯物が偏っていると、そうなることが多い、そして、排水が完全にされていない時でも、同じ現象が起こる可能性がある、と、自ら述べていたのですよ。
 そこで、「洗濯物の偏り」はいつも注意しているのでありえないとパス、排水に関して、もう少しシビアに点検することにしてみました。
 確かに、排水の時にはこのパンの中にも水があふれるようになっていて、ここまで伸びていたホースの先でも逆流している感じでした。というか、あまりにホースが長いので、その中でも水がたまっていたような気がします。そこで、思い切ってこのホースを切ってみました。それを2回やって、もう排水が絶対に逆流しないところまで短くしたら、どうやらさっきまでの異常現象はなくなったみたいです。とりあえず、3日間は何の異常も出ていませんから、これで済んでくれることを願っています。
 この間の土曜日には、愚妻と一緒に中山のとんかつ屋に行ってみました。こちらに書いたように、1年前の開店直後に私だけで行った時は、とんでもないロースかつが出てきたので、もう2度と行くまいと思っていたお店です。でも、愚妻はこの前を車で通るたびに「食べてみたい」と行っていたので、連れて行きました。
 私は、もうロースカツは懲りたので、カツ丼だったら間違いないだろうと思って、ヒレカツ丼にしました。そうしたら、こんなにキャベツも付いてくるんですね。というか、注文する前に、すでにゴマ用のスリコギを持ってきましたね。カツ丼には、いくら何でも似合いませんよね。
 せっかくなので、そのキャベツを食べてみたら、これがおいしいんですね。瑞々しくシャキシャキしていて、お代わりまでもらってしまいましたよ。カツ丼の方は、ちょっと出汁が甘め、そして、焼き上がりがレアからウェルダンまで、さまざまでしたね。やはり、このお店の揚げ具合はアバウトなんでしょう。味は悪くないんですけどね。
 我々は早く行ったのですぐに座れましたが、帰る時には待合スペースは一杯、外で待っている人もいましたね。まあ、お店の雰囲気も明るくて入りやすいので、つい足を運ぼうとしているのかもしれませんね。なんたって、接客は大事です。料理の質は二の次でしょう。
 前のブログで気になった「あったかいお茶」と「紙ナプキン」も、頼めば出てくるようになってましたし。
 というか、きのうは長町駅前で分奏だったので、晩ご飯を近くのファミレスで食べてみたのですが、いつの間にかお店に入って人数を入力すると、座るべき席の番号が出てくる、というシステムに代わっていました。タブレットで注文する時は紙メニューの番号を記入です。もちろん水なんか持ってきませんから、自分で取りに行きますが、勝手にドリンクバーをとってもわからないかも。
 食べ終わっても伝票などは持ってこないで、入った時の番号札のバーコードで会計です。これもドンキーみたいな自動レジだと思っていたら、ここだけは人を呼ばなければだめでした。配達ロボットは大活躍ですし、いかにも「人が足りてません」というメッセージが満載、こういうところを「レストラン」と呼ぶのは、もうやめにしませんか。
Aventure Number : 3834 date : 2023/12/27


今日の禁断 ニューヨーカー


 今月の始めに、メガネの処方箋を作ってもらうために行きつけの眼科に連絡したら、電話が全くつながらなかったので直接病院に行ったら、スタッフは1人しかいなくて全く相手にされなかったので、もう他の病院に行こうと思って帰ってきたら、その夜遅くに、留守電に入れた伝言をしっかり聴いていたのか、院長先生直々に電話がかかってきた、という事件がありましたね。
 それから、メガネ屋さんの3割増し商品券を買って、新しいメガネの購入に備えます。ただ、これが使えるのが来年の1月4日以降ですから、あまり早く処方箋を作ると、「時効」が1ヶ月なので、それを過ぎてしまいます。そこで、敢えてそれからしばらくした今週の月曜日に予約を取りました。かなり混んでいて、その時間は午後2時15分でした。
 ですから、まあ、検眼だけですからそんなに時間はかからないだろうと、その日は、また職場に戻ってくることを想定して病院にやってきました。そうしたら、受付にはこんな案内文が貼ってありました。
本日、スタッフが急な欠勤で不在のため、院長が一人で対応していますから、待ち時間が長くなりますのでご了承ください。
 みたいな文章でしたね。前にここに来たときにはたった1人しかスタッフがいなかったので、その時点でヤバいと思っていたのに、それもいなくなっていたなんて。ですから、本当にその日はとんでもないことになっていましたね。何しろ、検査から診察、そして会計まで先生が一人でやっていたのですからね。私も、最初に眼圧検査をされた時には、機械の位置が全然合わなくてオタオタしてましたからね。
 結局、2時間以上待って、やっと処方箋を書いてもらうことが出来ました。もちろん、そのための視力検査も先生自らで行っていましたね。でも、やり慣れないのか、検査のための眼鏡にレンズを入れる時も、「これでよかったのかしら?」とか自信なさげでしたね。処方箋を書く時も、パソコンでどうしてもその書式が出てこなくて慌てたりしてましたし。あ、この先生は女性です。
 まあ、いずれにしても、必要なものは手に入ったので、来年になったらメガネ屋さんに行くつもりでしたが、考えてみたら、メガネはその場で作れるものではありませんから、今年のうちに行っても、出来上がるのは間違いなく来年の4日以降のはずですから、支払いはその時にすればいいのではないか、と思いました。それで、今日、藤崎まで愚妻と買い物に行ったついでに、その向かいにあるメガネ屋さんに行ってみました。
 そこで、入ってすぐに目が合ったお姉さんにそのことを伝えると、「それで大丈夫ですよ」ということだったので、その場でフレームを選んで、メガネを作ってもらうことにしました。処方箋を見せると、以前もこのお店で作った今のメガネのデータもちゃんとあったので、ちゃんと、それよりも度数が上がっていることも確認できました。
 選んだフレームはこんなんです。
 向きを変えると、
 色が、部分的に変わっているのが、ちょっとおしゃれ。出来上がりは1月15日ですって。もっと早く処方箋を作ってもらっていてもよかったですね。
Aventure Number : 3835 date : 2023/12/29


今日の禁断 アラジン


 あけましておめでとうございます。今年も、よろしくお願いいたします。
 今年のお餅は、買ったばかりのトースターで焼いてみました。これまではガスレンジに網を敷いて焼いていたのですが、火加減が難しかったのでもう付きっ切りで餅を移動させなければいけませんでした。でも、トースターでは何もすることがありません。240°で4分半、という指定通りにセットすると、ピッタリ時間通りに餅が見事に膨らんできて、焦げ目まで着いていました。もう、これは手放せません。ただ、せっかくダイエットが成功して、3キロ痩せたというのに、正月中には元に戻ってしまいそうです。
 これは、今年の年賀状のデザインです。送った方にはお伝えしている通り、私が年賀状を出すのは今回で終わりにすることにしました。もちろん、年賀状を頂いて、色々なコメントを受け取ることは毎年の楽しみでしたが、私自身が出すときには、殆ど惰性になっていて、単なるスケジュールとなっていました。さらに、数年前から、私と同年代、あるいは年上の方から、もう年賀状を送ることはやめるという連絡が寄せられるようになっていましたから、もはや出さなくても良い年齢になったのだから、社会的にも許されるのではないか、と思うようになりました。そして、決定的だったのが、今年に予定されている郵便料金の値上げです。そもそも、年賀状の販売枚数は毎年減少し続けているというのに、その現象がこの値上げによってさらに加速されるということに、郵便局は気付かなかったのでしょうか。いずれにしても、こんないい加減な経営を行っているところに加担する気は、さらさらありませんから。
 もちろん、サイトやブログ、Facebookでは、このように年賀のご挨拶は欠かしませんからね。
 というような、一個人のささやかな抵抗など吹っ飛ばされるようなことが、よりによって元日に起こってしまいましたね。もう、すべての放送局がこれ関連の報道になってしまって、民放などではCMさえも流れてはいません。この状況は、13年前と全く同じではありませんか。もうかなり時間が経っているというのに、津波に関しての正確な情報など、ほとんど伝えられてはいません。あの時のような惨事にだけはなって欲しくないと、祈るばかりです。
 ですから、当然のことですが、NHKで生放送が予定されていたウィーン・フィルのニューイヤーコンサートのライブ中継も吹っ飛んでしまいましたね。このために用意されたゲストなどは、どのような行動に出ているのでしょうね。いずれ、録画放送が行われるのでしょうが、そこでのゲストの去就には、ぜひ注目してみたいものですね。
 ただ、WOWOWでは全く普通通りの番組が流れているようでした。この局、13年前にはどうだったのか、なんせあの時は停電していましたから、確かめようもありませんでした。
Aventure Number : 3836 date : 2023/12/9


今日の禁断 ミンコフスキ


 今ニューフィルで練習している曲の中に、オッフェンバックの「天国と地獄序曲」があります。ただ、その曲はオッフェンバックが作ったものではなく、オペラの中のテーマを元にカール・ビンダーという人が作っています。ですから、ニューフィルのサイトでも、曲目の紹介では作曲家を「オッフェンバック/ビンダー」と表記しています。確かに、こちらでご紹介していた映像を見てみると、その中でこの序曲の中で聴こえるメロディがたくさんありましたね。
 その「元ネタ」については、全音から出ているポケットスコアの解説で触れられていました。ところが、それを読んでみると、後半はおおむね正しいのですが、最初のあたりが私がオペラを聴いた時の事実とは違っているようなのです。そこで、ここは徹底的にその検証をしてみようと思いました。もちろん、それがまとまれば、こんどの「かいほうげん」の格好のネタにもなりますからね。
 まず、参考にしたのは、IMSLPで見ることができるヴォーカルスコアです。フルスコアは公開されていないようですね。そこで気が付いたのが、このオペラでは基本的に最初に作られた2幕版と、その後改訂された4幕版とがあるということです。それだけではなく、細かいところでかなり煩雑な改変もあるようなのですね。音源も参考にしていましたが、それだと曲順が変わっていたりしましたからね。
 ですから、とりあえず曲の特定は、初版の2幕版の番号に頼ることにしました。この序曲は、オペラの中から8つの部分が使われているようでした。
■パート1(1-10小節)
 No.7の「反乱の合唱」。音源はこちら

■パート2(11-15小節)
 No.6 bisの「プリュトン(冥界の神)の入場」。音源はこちら

■パート3(16-34小節)
 No.8の、神々が交互に歌い交わすクープレ。音源はこちら

■パート4(37-47小節)
 No.1の前奏曲でまず現れ、No3のアリステ(養蜂家、プリュトンがなりすまし)のアリアのイントロとなる。オーボエ・ソロ。音源はこちら

■パート5(48-79小節)
 No.4の、このオペラで最も有名なウリディスのアリア「死は微笑んでいるように私には見える」。音源はこちら

■パート6(80-106小節)
 No.14の「地獄の合唱」。音源はこちら

■パート7(107-165小節)
 No.2の後半。以前のブログでも取り上げた、オルフェがウリディスに無理やり自作のヴァイオリン協奏曲を聴かせるというシーン。ウリディスは耳をふさいで悲鳴を上げている。音源はこちら

■パート8(166-289小節)
 有名なフレンチ・カンカン。音源はこちら

 ということで、これらの音源をつなげてみました。こちらをお聴きください。
 キーは序曲と全く一緒だったので、違和感はありませんね。微妙なところで「違えて」いるのが憎いですね。ただ、パート3とパート4の間にあるクラリネットのカデンツァは、見つけられませんでした。ここだけはビンダーのオリジナルだったのでしょうか。
 ここでの音源は、このアルバムから使わせていただきました。このジャケットは、第2幕で神々の王ジュピテルが、蠅に化けて鍵穴から侵入し、ウリディスに夜這い(夜蠅)をかけているところですね。
Aventure Number : 3837 date : 2024/1/3


今日の禁断 ブレアハウス


 お正月の三が日だけは休みでしたが、昨日からは普通に職場に行ってました。この時期、職場自体は特に忙しくなることはないのですが、私の担当している仕事だけは、もう朝から晩まで作業をしても終わらないような状況になってます。毎年のことなのですが、年末に全顧客に「お便り」を送っていて、その中に年間の掃除料とか供養料といった諸々の物を送金していただく振替用紙を入れてあります。そして、かなりの人が、それを受け取った直後に、支払いをすることになるのですね。まあ、必要なものは早めに送ってしまおう、という心理なのでしょう。
 ですから、年末には、その納入書が山のように届くことになります。それは、とても年内には処理できていなかったので、もう、きのうからその残りをやらなければいけなかったのですね。
 その納入書には、3つの項目についていくらずつ送金したのか分かるように記入していただいています。ですから、それを処理する時には、1枚からコピーを2枚撮って、それぞれの項目ごとに集計するということをやっています。それは、あくまで顧客の方々の使いやすさを尊重してやっていることなのですが、その分だけ、こちらの手間がとても煩雑になってくるのですね。したがって、とても時間がかかる作業となってしまうのですよ。
 ただ、毎年のことですから、年々そのノウハウは蓄積されて、ある程度スキームが決まってきました。それに従ってやっていると、見事に数字が合ってくるので、段々楽しくなってくるほどです。
 ところが、今日になって、同じことをやっていると、その数字が全く合わなくなってしまいました。というか、これまでにはなかったような大きな差が出てきてしまったのですね。その後、何回も繰り返してみても、やっぱり会いません。これには、途方に暮れてしまいましたよ。結局、ある項目だけ、単価の設定が間違っていたことに気が付いて、問題は解決したのですが、そこに至るまでの時間は、なんとも無意味なものでしたね。
 ですから、今日はニューフィルの木管の新年会がある予定だったのですが、その前に全部終わらせようと思っていた目論見が、見事に崩れてしまい、残りは連休後に持ち越しになってしまいました。
 その新年会は、8人ぐらいの小ぢんまりした集まりでした。イタリアン・レストランの個室に入ったのは久しぶりなような気がします。例によって、私はソフトドリンクだけでしたが、今回は仲間がたくさんいましたね。
 料理はまあまあでした。一応コースで、メインは豚肉。
 その後に、締めでパスタです。
 その後、幹事さんのサプライズで、最近ご結婚なさったメンバーのためのケーキが運ばれてきました。花火付き。
 おめでとうございます。でも、いずれ引っ越されてしまうので、今度の演奏会が最後なんですって。残念ですね。
Aventure Number : 3838 date : 2024/1/5


今日の禁断 ミニマリスト


 私のブログが、久しぶりに「音楽」というカテゴリーでのベスト10に入りました。一応記念ということで、その画像です。
 この順位は、おそらくその日のPV数が反映されているのでしょう、確かに、この日だけは、突出していましたからね。
 つまり、おそらく明日になったら、いつもの10〜20位台に戻るのでしょう。とりあえずここでの8位のブログを超えられた、ということだけで、満足しています。このブログ、おそらく私と同年代の方が書いているのですが、私が勝手にライバル視しているものですから。
 さて、元日恒例のウィーンフィルの「ニューイヤーコンサート」の放送がなくなっていたので、どういうことになるのかと思っていたら、もうだいぶ前から再放送の枠が設定されていたのですね。それがきのうのことでした。ですから、もちろんしっかり録画しておきましたよ。
 それを、今日になって全部見終わりました。いや、きのうから少しずつ見ていたのですが、なにしろ、番組の最初、ウイーンの「特設スタジオ」からの放送が始まった時点で、日本でのあの大惨事に関して、アナウンサーからなんのコメントもなかったので、なんとも白々しい思いがしてしまいました。当然、この時点で分かっていたはずですからね。いったい、NHKは何を考えてこんなものを放送しているのか、もう疑問だらけでしたね。そこでゲストとして出演していたのが、ウィーン・フィルのメンバーで降り番だった日本人のハーフの方はいいとしても、もう一人が久石譲という、およそこんな場にはふさわしくない人物でしたが、もちろん、彼らも日本の事情など一顧だにしていない様子でしたしね。
 ところが、前半の演奏が終わって、休憩時間に、なんとウィーン・フィルの団長のダニエル・フロシャウアー(VnI)がゲストに加わって、開口一番「日本の皆さんはつらい思いをなさっていることだと思います。アンコールの『美しき青きドナウ』を、日本の皆さんにささげたいと思います」みたいなことを言ってくれたのですよ。これで、それまでのモヤモヤ感は一掃されました。ちゃんとわかってくれていたんですね。でも、出来れば、番組の最初に、アナウンサーの口からこういうコメントが欲しかったですけどね。
 まあ、そんなこともあったので普段はこのコンサートをみっちり見ることはないのですが、今回はフルで視聴させていただきました。今回のフルートパートのトップは、新人のリュック・マンゴルツ(フランス人ですから、おそらくこの表記でいいはず)が、おそらくニューイヤーコンサートの初舞台でしたね。そして2番とピッコロは、もうお馴染みのカリン・ボネッリです。彼女はデビューした時にはなんとも攻撃的な外観でしたが、次第に丸くなってきて、とても美しい女性になっていましたね。ウインナ・ワルツのメインはピッコロだと常々思っているのですが、彼女のピッコロは安心して聴いていられます。
 マンゴルツの方は、予定ではヴァルター・アウアーだったものが、急遽代役で出演することになったのだと、さる情報にありました。でも、私としてはアウアーでは聴きたくなかったのでこれはラッキーでした。マンゴルツはすっかりウィーン・フィルに馴染んでいたようで、まさにウィーン・フィルのフルートの音になっていましたし、時折ルバートをかけるような余裕さえかましてましたね。ブラヴォーでした。
 弦楽器は、コントラバスが6人だったので14型かな、と思ったのですが、ファーストヴァイオリンは16人いましたね。ただ、セカンド10人、ヴィオラ8人、チェロ6人だったようで、ファーストだけ異常に大人数です。
 それにしても、なぜ久石譲などをゲストに呼んだのでしょう。およそゲストにはふさわしくない、場をわきまえないお粗末な言動には、怒りさえ覚えます。
Aventure Number : 3839 date : 2024/1/7


今日の禁断 マギィ


 私は、ほぼ毎日こんな風にネットで駄文を書き散らすことが日課になっています。別に、小さいころから作文を書いたりすることが好きだった、なんてことはなく、正直、「読書感想文」などのようなものを書くのはものすごく嫌でした。ただ、そんな、原稿用紙と鉛筆を使って文章を書くのではなく、PCを使うようになれば、いくらでも修正はできるので、文章を書くこと自体には何の抵抗も無くなってきましたね。
 それで、ニューフィルに入ってからしばらくして、団長さんから団内の会報を作ってくれないかというお話を受け、そこで「あなたの好きなように作ってください」などということを言われたものですから、その会報を編集する時に、次第に自分の文章も載せるようになっていましたね。
 そして、今度は自分でウェブサイトを作って、そこに、会報に載せた原稿を転載するようになりました。そうしたら、それを見つけたさる音楽業界紙の編集者が、CDのレビューを書いてくもらえませんか、という依頼をよこしたのですね。それを受けて、適当なことを書いて送ったら、しっかり原稿料ももらえましたよ。それが1年ちょっと続きましたかね。ですから、その間は、私は「プロの音楽ライター」だったのですね。
 まあ、その業界紙はすぐになくなってしまったので、私はクビになりましたが、文章を書くこと自体はもう習慣になっていたので、今でもずっと何かしら書き続けているのですよ。
 そんな、「ライター崩れ」としては、こういうブログの記事を書く時にも、いくつかの制約を課すようにしています。こういう言葉は極力使わない、という、ある意味矜持ですね。
 まず、「ちなみに」とか、「実は」という言葉は、極力使わないようにしています。他の人がこういう言葉を使っている時には、不快感しか湧かないからです。どちらの言葉も、いかにも自分は物知りだ、と言っているような気がしませんか? あるいは、他人を見下している、とか。
 それから、「世界観」という言葉も、まず使いません。というか、この言葉は昔からある、哲学的な単語ですが、最近では、それとは全く違う意味で、たとえば、「歌詞の持つ世界観」みたいに使われているようですから、それに対してはもの凄い嫌悪感がありますね。それだったら、ただの「世界」でいいじゃないです。「観」を付けることによって、なんか重みが出るような錯覚に陥っているのでしょうね。同じような意味で「経験値」という言葉も嫌ですね。これも、ただの「経験」でいいものを、「値」を付けることによって、それこそ物理的に格調高くなるとでも思っているのでしょうか。そもそも「経験値」という科学用語は、微妙にニュアンスが違った意味を持っていますからね。
 もう一つ、たとえば、あるアーティストが自分が歌っていた曲のことを「この楽曲」と言ったりすると、もうその人を軽蔑したくなってきますね。私の感覚としては、音楽作品のことを「楽曲」と言ったときには、それはもうただの売買を目的とした物体としか思えなくなってしまいますからね。
 そんな、専門分野の音楽のこと以外でも、最近あちこちから聴こえてくる言葉で嫌悪感が募るのは、「伏線の回収」という言葉です。「伏線」という言葉は昔からあって、ふつうは「伏線を張る」という言い方しかしなかったような気がします。つまり、小説やドラマで張られてあった伏線が、後の展開に大きな意味を持っていて、それに気が付いた時の状態を「回収」と言っているのでしょうが、それが、なんともすっきりしないんですよね。私は伏線というのは、廃品のように「回収」するものではないのになあ、と思っているのですけどね。そういう、なにか手続きのように行われるものではなく、もっと奥ゆかしい、深みのあるものなのではないか、という気がするのですが、どうでしょうか。
 つまり、上手に張られた伏線であれば、それは別に「回収」しなくても自然とその意味が分かってくるのものなのではないでしょうか。そのような、きわめて知的な作業なのでは、と思っています。
 あとは、「説明責任」、「承認欲求」、「安心安全」というのも、言葉としての成熟さが足りていないのではないか、と、常に感じてしまいます。ですから、私は絶対に使ったりはしませんよ。
 まあ、言葉は常に変わっているものなのだ、ということは、私は知っているつもりです。実際、国語辞典でも日々アップデートされていますからね。でも、それに流されることには、慎重でありたいと思っています。
Aventure Number : 3840 date : 2024/1/10

24/1/12-24/2/25