3721(23/4/7)-3740(23/5/24)

今日の禁断 エンペラー


 新しい年度が始まりましたね。おそらく、この3月から4月にかけての「年度変わり」というものは、社会人が生きていくうえで最も重要なターニングポイントになるのではないでしょうか。なんたって、殆どの人がそこで何かしらの「リセット」を行うことを余儀なくさせられるのですからね。もちろん、それは毎年同じ時期にやってきますから、人々はみなそれに向けての心づもりを整えることができるのでしょうね。
 それに比べると、例えば「平成→令和」といったようなターニングポイントは、いかにもとってつけたもののように思えませんか? それは決して前もって分かることではないにもかかわらず、それが変わったことで世の中全体がリセットされたという錯覚をもつのは、とても虚しいことのように思えます。実際は、天皇が別の人に変わるだけのことで、それ以外のものは何一つ変わっていないのですからね。逆に、そんな風に年号を変えられてしまうと、不都合の方が多くなってきますよね。私の場合は、もう平成を西暦に変換することが出来なくなっています。
 いや、それは、全く些細なことでした。無視してください。
 その年度変わりにあたって、私の職場でも決算とか予算とかの書類を作ることになっています。実際に作るのは社長ですが、私はそれをパソコンできちんとした書類にして印刷する、ということをやっています。そこでは膨大な数字が扱われているのですが、そこで項目ごとに集計したり、前の年度との差異を計算したり、という作業がとても大変です。いや、それは、去年から「大変でした」と言えるようになっています。
 そう、それまでは、電卓を使ってその計算を行って、それをさらにキーボードで書類に入力する、ということをやっていたのですが、去年からは、パソコンの中の電卓を使ってその作業を行えることを発見して、もう、信じられないぐらいに簡単に書類の作成ができるようになっていたのですよ。
 おそらく、大部分の方は、そんなことはとっくの昔に知っていることだと思います。ですから、「そんなことも知らなかったの?」言われることでしょうが、もしかしてまだ知らない人がいたのなら、こんな便利なものを知らないでいるのはもったいないな、と思って、紹介してみますね。
 アプリのメニューで「電卓」を探すと、これが出てきます。もちろん、ここにパソコンのキーボードで入力することもできるのですが、書類にある数字をコピーしてここにペーストすると、その数字がここに入ります。それで、順次コピペを繰り返して計算が終わったところで、今度はこちらの数字をコピーすると、それがそのまま原稿にペーストされるのですね。いままでは、その数字の入力を普通の電卓のキーボードで入力して、その結果を、さらにパソコンで数字を打ち込んで入力する、という作業を行っていたので、ミスタッチをしたら、それで全部ダメになっていたのですが、これだとそのようなミスは起こりえません。
 去年は、途中でこれに気が付いてやり始めたのですが、今年は最初から使っています。社長は、手書きの書類が瞬く間に印刷されて出来上がり、なおかつミスも見つかるので、びっくりしていましたね。
 今の時代は、この前私が町内会で会計係をやっていた時のように、エクセルですべてを入力しておけば、即座に書類が仕上がるものなのでしょうが、わが社の場合はまだまだそのような環境には程遠いものですから。
Aventure Number : 3721 date : 2023/4/7


今日の禁断 リベート


 ついに、「レコード芸術」が廃刊になったそうですね。いや、正確には「休刊」なのだそうですが、これまで休刊と言っていて「復刊」したというものはまず聞いたことがありませんからね。
 この件は、出版元のサイトで3日の月曜日に告知されたようで、それが翌日の新聞にも掲載されました。ただ、うっかりしていてその新聞記事を見落としてしまっていたので、実際にこのことを知ったのは、このブログでのコメントからでした。お恥ずかしい。
 それから、ネットを見てみたら、軒並み「休刊は残念」とか、「この雑誌が果たした役割は計り知れない」といった、廃刊を惜しむ声ばかりでしたね。さらに、廃刊をやめさせるための署名活動を行っている人もいるというのですから、結構大騒ぎになっているようでした。
 まあ、この間の「作曲家」と同じことで、無くなる(亡くなる)ものに対しては、たとえそんなにたいしたものではなくても最大限の敬意を払う、というのが、この国の人の美徳なのでしょうから、「レコ芸」でも同じような反応が出た、ということなのでしょうかね。
 確かに、この雑誌にしっかり価値があったという事実がないわけではありません。私も、かつては定期購読していたことがありますし、そのバックナンバーの一部は、いまだに物置に積み重なっています。そこで紹介されていたレコードやCDを、それを書いた「音楽評論家」を信じて実際に購入したこともありましたね。そんな風に、音楽ファンに対して、適切な指針を与えてくれる雑誌であった、という役割は確かにありました。
 ただ、それはあくまでそのような「指針」が役に立っていたという時代においてのことでした。その頃は、執筆者も編集者も、共にクラシック音楽を広く世に広めようという使命感に燃えていたことでしょう。そこでは、良いものは良い、悪いものは悪いときちんと言えるような環境があったはずです。
 しかし、時代は変わり、情報は別に雑誌でなくても簡単に手に入るようになって、リスナーたちはこんな雑誌からは遠ざかっていきます。
 これは、最近のこの雑誌の表紙ですが、今どき「神盤」なんてものを崇めたてるリスナーなどいるのでしょうか。もう完全にターゲットを見誤っていますね。かと思うと、ちょっと前には「拡張子なんたら」といった、IT用語さえ使えばそれで済むと思って墓穴を掘っている号もありましたね。
 そもそも、音楽雑誌のポリシーも変わってしまっています。最も大きな資金源は広告費でしょうから、それを出稿しているレコード会社には頭が上がりません。レコード会社にしても、「レコード」というか「CD」は商品ですから、売れなくては話になりません。そこで、レコード会社は、「レコード芸術」のような雑誌には広告を掲載するだけではなく、本体の記事についても、「評論家」たちを接待漬けにして、自分の会社の製品をほめちぎるように仕向けたりしていたのかもしれません。もちろん、そんなことは大っぴらには出来ませんから、非常に巧妙な言い回しで、決して悪口は書かないような「評論家」が重宝されたのでしょうね。いや、その頃には、「評論家」という立派な肩書すら姿を消して、「音楽ライター」という、とても便利な商売が登場することになります。かくして、「レコード芸術」は、今では丸ごと広告媒体と堕してしまっているのですよ。
 この雑誌が毎年選定している「レコードアカデミー賞」も、その仕組みは同じ事です。何しろ、この賞さえ獲得できれば、間違いなくその商品は売れるのですからね。心あるリスナーなら、「なぜこんなものが大賞?」と思えるようなものがゴロゴロしているのには、すぐ気が付くはずです。
 そんな雑誌は、まさに廃刊されるべくして廃刊となったのですよ。ここに執筆している「音楽ライター」達にとっては、それはまさに死活問題ですから、署名活動でも何でもして、かつての自らのステイタスを守りたくなるのは、当然のことです。何とも見下げ果てた人たちですね。彼らに「音楽文化」を語る資格はありません。
Aventure Number : 3722 date : 2023/4/9


今日の禁断 キャンペーン


 前回ご紹介した「レコ芸」の存続を求める署名サイトはこちらです。
 4月3日から始まったそうですから、9日間で3,000人ちょっと、という数字は、微妙ですね。それよりも、その下にある賛同者で、サイト掲載に同意された方々の時間が、数時間前に見た時と全然変わっていない、というのが気になります。
 もちろん、こんなことをやったって、「休刊」が覆ることなどはあり得ません。なんたって、この雑誌そのものが、その使命を自ら終わらせてしまった結果なのですからね。
 とは言っても、かつては、私はこんなものも集めていました。
 この雑誌が毎年付録として付けていた「イヤーブック」ですね。その年の間にリリースされた全アルバムのデータが掲載されている、というものです。確かに、これは非常に重宝していて、昔のアルバムがかつてどのような形でリリースされたか、なんてことを調べるのには役に立ちましたね。
 ただ、これには重大な欠陥があって、ここで取り上げるのは「国内盤」だけに限られていたのですよ。つまり、あくまで日本のレコードメーカーが製造した物しか、取り上げられないのですね。もちろん、かつては「レコード」というものは、まずそのような形で作られたものを購入するのが当たり前のことでした。その頃は、外国で作られたレコードは、そのレーベルと提携している日本のレコード会社がマスターテープや、会社によってはメタルマスターを提供してもらって、それを元にプレスをしてレコードを作っていたのですね。その際に、ライナーノーツなどは日本のメーカー側で用意する、というような不文律がありました。あくまで、録音そのものは外国のものでも、作っているのは日本なのだから、日本のお客様のために分かりやすい解説を用意しよう、という「気概」があったのでしょうね。ただ、その内容は、まさに玉石混交、読んでいて恥ずかしくなるものもありましたね。それが、この雑誌の姿勢にもつながっていたのでしょう。
 余談ですが、クラシックではなく、ポップスの場合は、曲のタイトルまで日本向けに変えてしまっていましたね。「邦題」というやつですね。ですから、ですから、本来は「ノルウェー製の家具」という意味の「Norwegian Wood」というタイトルを「ノルウェーの森」という、全然無意味なタイトルに変えてしまってもいたのですね。さらに、それを真に受けて自身の作品のタイトルにしてしまったというアホな小説家もいましたし。
 そのうちに、普通に輸入盤が出回るようになると、私は国内盤は一切買わなくなりました。まずは、価格が輸入盤の方が安いから。というか、国内盤が高すぎるんですよ。そして、そんなでたらめなライナーノーツなどは読みたくなかったからです。もちろん、そんな時代になっても、「レコ芸」では頑なに国内盤だけで「イヤーブック」を作り続けていましたね。
 ただ、しばらくすると、雑誌の方では輸入盤をきっちり扱い始めるようにはなりました。とは言っても、それは単なる主観の勝った稚拙な紹介文で、そのアルバムは決して月評の対象にはならず、「レコードアカデミー大賞」の候補に挙げられることもありませんでした。
 でも、おそらく2020年からでしょうか、ついにこんなものを付録にするようになりました。
 あいにく、これを手に取ってみたことはないので、どの程度の内容なのかは全く分かりません。ただ、こんなものがなくても、おそらくこの中の情報は全てネットで入手できるはずですよ。これを雑誌でやってどうなるの、という気はしましたね。ですから、これなんかも、メーカーとともに、輸入レコードを扱っている代理店にも媚びを売ろうとした結果だったのかな、などと邪推したくもなるのですね。
 そうなんですよ。この雑誌は、今では消費者であるレコード愛好家ではなく、資金を提供してくれるメーカーや代理店の利益しか考えられなくなっていたのですよ。おそらく、それはこの雑誌だけの責任ではなく、もしかしたら経済効果にしか目が行かない社会全体のせいなのかもしれませんね。そんな現状が、こんな青臭い署名活動で変わるわけ、ないでしょう?
Aventure Number : 3723 date : 2023/4/12


今日の禁断 フェニーチェ


 我が家のベランダから見下ろせる新しい住宅用地では、新しい家の建設が着々と進んでいます。
 もうすでに4軒の新築家屋が、その姿を現していますね。まだ家が建っていない区画でも、基礎工事などが行われていますから、さらにどんどん出来てくるのでしょうね。
 今日になったら現地にはこんな看板も出来ていました。
 いつの間にこんな立派な名前が付いたのでしょうね。これが、かつては「荒巻村」の田んぼだったところだとは、とても思えません。
 この「青葉」というのは、まさに仙台市を象徴する言葉です。伊達政宗がこの地に作ったお城は、正式には「仙台城」と言いますが、「青葉城」とも呼ばれています。そして、そこから市内にまで伸びている道路は「青葉通り」と呼ばれています。ま、これは戦後に作られた道路ですけどね。そして、これも戦後にその道路に植えられたケヤキの木は、今ごろになると見事な新緑を見せてくれていて、まさに街中が「青葉」となっているのですね。
 そんな街で学生時代を過ごした人たちが作った合唱団が「コール青葉」です。今は活動は終了していますが、その「遺産」としての楽譜が、ご存知のように最近出版されていました。私も、その楽譜を頂いていたのですが、その時点ではまだ正式には販売ルートは決まっていませんでした。それが、この度正式に販売の運びとなったのです。販売元は、長岡京にある合唱音楽の楽譜の販売を専門に行っている「パナムジカ」というところです。そこが、今日付けのメールマガジンで、この楽譜の販売開始の告知を行ったのです。
 こちらが、パナムジカさんのサイトで、こちらから直接購入することができます。同時に、アマゾンでも、取り扱いを開始しました。さらに、パナムジカさんでは、ネットだけではなく、楽譜を購入した人への発送の時に、この楽譜のチラシを同梱してくれるのだそうです。なかなか気合が入っているようですね。
 私も、応援の意味で、コール青葉のアーカイヴのサイトで、楽譜の収録曲の音源をアップしていました。それを、発売に合わせて、少しリニューアルしてあります。「音源」というところをクリックすると、コール青葉が実際に演奏した時の音源が聴けるようになっているのですが、以前は音声だけだったものが、そこに、静止画ですがその曲を演奏している時の写真も一緒にアップしてあります。1曲目の「瑠璃色の地球」では私も歌っていたので、捜してみてください。
Aventure Number : 3724 date : 2023/4/15


今日の禁断 コダーイ


 きのうは、ニューフィルの最後の指揮者練習でした。もう来週の日曜は本番なんですよね。私の担当の「くじゃく」のソロは、もう完全にドツボに入ってしまっていて、とても完璧に吹ける気がしません。そこも含めて、この曲ではフルートの超難所が3ヶ所あるのですが、ちゃんと吹けそうなのは最初の部分しかありません。残りの2ヶ所は、いかにわからないようにごまかすか、ですね。
 そんな、緊張しっぱなしのリハーサルが終わった時に、つい気が緩んだのか、私の楽器をちょっと変なもち方をした拍子に、危うく床に落としそうになってしまいました。幸い、何事もなかったようで一安心、と思って吹いてみたら、全く音が出ません。いや、音らしいものは出るのですが、もうスカスカで使い物にならない音なんですよ。というか、左手でキーを押さえても、全然音が変わらないんですね。いやあ、焦りましたね。キーではなく、本体に穴でも開いてしまったのでしょうか。そうなったら、このあともう1曲あるのに、吹けなくなってしまうではありませんか。
 ここはひとまず落ち着いて、冷静にキーを調べてみました。そうしたら、どうやら最も上にあるトリルキーが動かなくなって開きっぱなしになっていることが分かりました。それを動かすキーは右手で操作するのでが、それが全然戻ってきません。スプリングが外れているのでしょう。
 たしかに、そのキーを動かすスプリングが、さっきのショックで見事に外れていました。これでは、いくら他のキーを押さえてもどうしようもありません。
 ですから、いつも持ち歩いている小さなドライバーでそのスプリングを元に位置に戻してやったら、ちゃんと音が出るようになりましたよ。よかった、よかった。
 そして今日、先週はもう2本ほどタケノコが生えていた職場の竹藪を見てみたら、それほど新しいのは出てはいなかったようです。やはり、今日みたいに寒いと、なかなか、なのでしょうか。それでも小さいのがさらに2本ほどあったので、それを掘ってきました。
 となると、いつものように米ぬかが必要になりますから、去年のように八幡町にある米屋さんに行ってみることにしました。最近は、昔からのお米屋さんはどんどんなくなっていますし、そのお店だってかなりお年寄りのお婆さんが店番をしていましたから、もしかしたらもうお店を閉めてしまっているかもしれませんね。でも、さいわい、お店は開いていて、声をかけると、お婆さんではなくおじいさんが出てきました。壁を見ると「祝・創業150年」なんていうプレートがありましたよ。そんな由緒深いお店だったんですね。でも、去年はちゃんと米ぬかを1キロ測ってポリ袋に入れたのが積んであって、「1袋100円」という札がついてました。でも、今年はその札はあるのに、米ぬかの袋はありませんでした。ですから、そのおじいさんにたのんで1キロ詰めてもらうと、「50円でいいよ」なんて言ってくれましたよ。でも、もうすでに100円玉を出していましたし、なんだかかわいそうだったので、「これでいいですから」と渡しました。何とか、この先もずっとお店を続けていって欲しいと思っていても、そろそろここも無くなってしまうかもしれませんね。
Aventure Number : 3725 date : 2023/4/17


今日の禁断 ヴェロ


 きのうFacebookを見ていたら、仙台フィルの団員さんのページで「7年前の出来事」として、サントリーホールでのベルリオーズの「幻想」と「レリオ」のコンサートが載ってました。もうあれから7年も経ってしまったんですね。ということは、私にとってはあれが最後の合唱のステージだったので、7年間合唱に関しては何の活動もやっていなかった、ということになりますね。最近は、特に大学の合唱団のOBからたびたびお誘いがあるのですが、やはり練習に出る暇が全くとれないので、ずっとご無沙汰しています。
 それ以前に、7年も歌っていないと、もう完全に声が出なくなっているのがわかりますね。車の中でラジオに合わせて歌おうとしても、高い音が全然出ませんから、もう合唱に行ったとしても使いものにならないでしょうね。というか、これだけひどい声になってしまうと、もう自分の歌が「音楽」とは程遠いものになってしまっていることが分かってしまうので、そこまでして歌おうという気にはなりませんね。まあ、これからも、合唱に参加することはないでしょう。
 でも、オーケストラの方だったら、まだまだ使い物になっているのでは、という実感はありますから、合唱ほどの悲惨な思いはしないで済みます。きのうは、ちょっとイレギュラーだったのですが、本番前のトレーナー分奏という予定になっていました。そのトレーナーの方がちょっとけがをされて、本来のレッスンをキャンセルされたので、こんな日になってしまいました。
 会場は青年文化の地下の練習室です。駐車場に車を置いて、まずは職場に置いてあったトレーナー用の譜面台と椅子を運んでいると、マスクでよくわからないのですが、確かによく知った人がやってきました。あちらも同じ思いだったようで、お互いに「久しぶり」というご挨拶です。それは仙台フィルのフルートのAさんでした。ホールでリハーサルがあったのでしょうか。そこでAさんは、「再雇用になりました」なんて言ってました。仙台フィルの定年は60歳なのですが、希望すれば、あと5年までは働けるのだそうです。ということは、Aさんは60歳。とてもそんな年には見えませんが、確かに、もう最初にお会いしてからそのぐらいの年月は経っていましたね。逆に、私の年齢を言うと、とてもびっくりされていましたね。お互い様です。
 その仙台フィルは、今年が創立50周年ということで、お祝いモードになっていますね。そんな歴史のあるオーケストラだったんだ、と思われるかもしれませんが、出来た当初は「宮城フィル」という名前で、アマチュアの中にプロが混ざっている、という状態でした。その団員の中には、後に、今私がいるアマオケの「仙台ニューフィル」を作った人もいました。というか、その「宮城フィル」から「仙台ニューフィル」に移った人も何人かいたはずです。
 これが、そのあたりの関係をまとめた「かいほうげん」の記事(Nr.30)です。
 これを見ると、宮城フィルのプロ化に伴って新たに作られたアマオケの名称が、なぜ「仙台ニューフィル」だったのかが分かります。つまり、「仙台フィル」という団体は、それ以前に存在していたのですよね。ですから、それとの混同を避けるために頭に「ニュー」を付けたのです。
 ところが、そんな歴史は知らなかった宮城フィルは、とても安直に「仙台フィル」と改称してしまいました。アホですね。
Aventure Number : 3726 date : 2023/4/19


今日の禁断 カリンニコフ


 ニューフィルの定期演奏会は、無事に終わりました。お客さんも、久しぶりにステージから見る分には「ほぼ満員」という感じでしたね。
 演奏会の時の私の仕事は、フルートを演奏する以外に写真撮影と、録音です。ただ、写真は私が演奏している時は撮れないので、別の人に頼みます。今回は、初めてのFさんにお願いしたのですが、こんな素晴らしい写真を撮ってくれました。場内が明るくなって、客席にお客さんがいっぱい入っているのまでが、よく分かりますね。それと、各パートの集合写真も、手際よく撮ってくださいました。そちらの方は、ニューフィルのFacebookにアップしてあります。
 そして、いつも何かとトラブルの多い録音です。ホールでCDに録ってくれるのとは別に、私のレコーダーを持ち込んで、同じマイクからの入力をラインでもらって、ハイレゾで録音しています。今回は、前日練習も同じホールでしたし、もうマイクのセッティングも終わっていたので、前もってテスト録音をしておけば当日はあまり走り回ることはないので、ホールのスタッフに聞いてみたら、マイクはセットしてあるが、まだ生きてはいないのだそうです。それで、テストをしようと思ってそれを生かすと、その分料金がかかってしまうということだったので、それはやめにしました。
 でも、本番の時のリハーサルは逆順なので、前半は手が空いてますから、その間にレベル設定などを行ってみました。そうしたら、そのスタッフさんが、「あとで、レベルが変わるかもしれません」なんて言ってましたよ。リハーサルを聴いてから、レベルを設定し直すことがあるというのですね。それでも、本番が始まる前には、それは固定する、ということでした。確かに、リハーサルの途中で、かなりレベルが上がっていましたね。何も知らないでそのまま本番を録音していたら、ちょっとゲインがオーバーしてたかもしれませんね。でも、実際はそこで少しレベルを下げたので、今回はとてもきれいに録音出来ました。それはもう掲示板からリンクしてあるので、聴いてみてください。
 もう一つ、心配なことがあって、前半の曲にはハープが入るので、東京からいつものエキストラさんを呼んであったのですが、その方が怪我をしてしまって、ちょっと演奏できるような状態ではない、ということでした。確かに、車いすで移動していて、チューニングの時も立てないので、別の人に頼んで、糸巻を回してもらったりしていましたね。でも、その演奏はとても見事なものでした。私がソロを吹く「くじゃく」では、もろにハープとの絡みがあるのですが、何の不安もなく吹くことが出来ましたからね。さすが、プロですね。
 それでも、本番前まではもう緊張のしっぱなしで、もう演奏会をボイコットしてしまおうかと思うほどひどい出来だったのですが、リハーサルを聴いていた、いつもは決して褒めてはくれなかった練習指揮者のWさんが、「今日のソロ、良かったですよ」なんて言ってくれたので、なんだか気楽になって吹いたら、本番は割とましな出来でした。こんな感じです。まあ、指はちょっともつれていますが、音はしっかりしていたような。
 それで気持ちよくなったのか、もうすでに公式サイトやFacebookの更新も終わらせることが出来ました。でも、練習会場の都合で、もうあさってには次の演奏会の曲の練習が始まります。これは、全く演奏したことのない曲なので、たった2日で吹けるようになるはずがありません。
Aventure Number : 3727 date : 2023/4/23


今日の禁断 ダブルタンギング


 演奏会の時のハイレゾの録音は、久しぶりに満足のいく仕上がりでした。つまり、録音面での的確なレベル設定、というのとともに、演奏の方もとても完成度の高いものになっていた、ということがよく分かりました。ほんと、録音だけを聴いていると、これが本当にニューフィルなのか? と思ってしまうほど、素晴らしいんですね。特に、弦楽器の艶やかな音色など、CDで聴く外国のオーケストラのちょっとしょぼい録音などは完全に凌駕しているのではなかったでしょうか。
 それと、金管が、これまでのニューフィルの録音だと、本番ではあまり気にならなかったちょっとした傷がかなり目立っていたのですが、今回はそれが殆どありませんでした。そして、全体のバランスも、このホールの客席で聴くのよりすっきりしていましたね。マイクのポイントが、ちょうどいい場所になっているのでしょうね。客席では絶対聴こえないような木管のフレーズがきっちり聴こえてきましたから。
 その、ハイレゾのデータは、すでにニューフィルの掲示板からリンクされていますから、ぜひ聴いてみてください。ダウンロードしてハイレゾのソフトで聴くのが理想ですが、そのままPCで聴いても十分です。
 そこまでいかなくても、もっと手軽に聴けるのがMP3です。ですから、もうこのハイレゾをアップした次の日には、ハイレゾのデータをMP3に直してアップしてしまいました。それは、ニューフィルの公式サイトの「歴史」から、今回の演奏会の部分の「音源」から聴けますよ。パスワードがないとだめですけどね。
 そんなことをやっているうちに、映像のBDが届きました。毎回、すみません。早速見てみましたが、今回はバックステージがなかなか充実していましたね。そこでは、リハーサルで「くじゃく」での私のソロに続いて、そのままカメラが移動してハープを捕えていました。そうしたら、ハーピストさんはほぼ左手だけで演奏しているんですね。リハーサルの前に道路で転んでしまい、足だけでなく右手も損傷して添木で固定されているので、腕が伸ばせないので、体に近い最高音のあたりだけしか弾けないようでした。ですから、本来右手で弾くことになっている音符を、左手に変えて弾いていたのですよ。これには驚きましたね。もちろん、演奏中はハープを弾いているところは見えませんから、「謝肉祭」でも「くじゃく」でも、的確に必要なところでハープの音がしっかり聴こえてきていて、まさかこんなことをやっていたとは全然思いませんでした。もう、想像を絶するスキルですね。
 きのうは、普通だと練習はお休みなのですが、会場の確保の都合でもう次の定期演奏会のための練習が始まりました。曲は、私はこの曲に決まるまで録音すら聴いたことがなく、当然演奏したこともなかった曲なので、実は演奏会の前にもすでに、少しづつさらっておきました。ただ、終楽章だけは、参考に聴いた音源のテンポではとても仕上がらなかったので、まあ、練習ではゆっくりやるだろうと高をくくっていました。それで、この「初見大会」に臨んだのですが、3楽章まではまあ何とかついていけましたね。そして問題の終楽章も、かなり遅いテンポでやってくれたので、とりあえずは帳尻を合わせることは出来ました。
 しかし、全曲を通してみると少し時間が余ったので、練習指揮者はそこでその終楽章を本来のテンポでやってみる、と言い出したのですね。もう、これは地獄でした。なんせ1番は3オクターブ目の音が殆どですから、指がついていきません。加線が多いので、3度下の音になったり、そもそも音が間に合わなかったりと、大変でしたね。でも、次の練習まで2週間ありますから、その時までにはちゃんと吹けるようになっていることでしょう。
 それが終わると、恒例の反省会です。パートリーダーが演奏会の反省点などを話す、というスタイルですが、私はいつもその場で考えて適当なことしか言っていなかったことを反省して、今回は一応しゃべることをメモしておきました。その中には、さっきのハープの話もありました。ところが、会が始まったら、司会の団長がまずそのハーピストさんのことを事細かに報告し始めたではありませんか。そこでは、もちろん右手はあまり使えなかったことも挙げていました。
 でも、せっかくのネタなので、私はあえて同じことをしゃべりましたけどね。
Aventure Number : 3728 date : 2023/4/26


今日の禁断 ゴールデン


 明日からは連休が始まり、それが終わるとコロナもインフルエンザと同じ扱いになるということで、世の中はもうすっかり、「普通の生活」がもどっているかのような錯覚に陥っていますね。まあ、3年以上我慢をしてきたのですから無理もありませんが、現実には「第9波」の可能性まで言及されているのですから、手放しで浮かれまわるのは危険です。
 とは言っても、せっかくみんなが喜んでいるのですから、それに水を差すのは野暮というものでしょう。ニューフィルでも、この間の演奏会ではマスクはメンバーの自由にするということにしてありました。もちろん、管楽器の人たちは、マスクをしていたら演奏ができませんから最初から外していますが、弦楽器の人たちは、そこでどのような行動をとったかというと、パートごとに見事に判断が分かれてしまっていたのですね。なかなか微妙な状況です。
 フルートパートに関しては、息が直接外に出る楽器ということで、コロナが始まってからは練習や本番の時は遮音用のアクリル板を前に置くようにしていました。これは、段ボール箱に梱包してあるのですが、それまでは使うことはなかったので、この棚の一番上にしまってありました。
 ですから、練習が始まる前に、主に私がこの上から下に降ろし、終わったらまた元に戻す、ということをやっていました。その後、指揮者練習などで他の会場で練習する時にの時には運び忘れないように、このように台車に縛り付けて、そのまま運搬できるようにしておきました。
 ですから、ここで練習する時も、この倉庫からホールまで台車のまま運んで行って、そこで箱から出してセットする、ということをやっていましたね。
 そういうことも、今回の演奏会までにしよう、と、私は考えていました。その前にも、もうそろそろやめてもいいんじゃないの、みたいな声がありましたが、やはりけじめとして演奏会までは使っていたかったんですよね。
 ですから、この間の練習の時には、もうこのアクリル板の姿はホールにはありませんでした。練習が終わって楽器を片付ける時には、以前のように台車から降ろして、前に置いてあった棚の上にしまわれていました。つまり、ニューフィルでも、ここで「普通の生活」に戻っていたのですね。
 そもそも、演奏会の後でも、ごく自然に、全体で打ち上げをやらないのなら、セクションごとの打ち上げをやりましょう、みたいな機運がありましたね。もちろん、私は参加しませんでしたが、しっかりその打ち上げは行われたようですね。
 それと、最近ではパート練習の時などに会場を確保するのがかなり難しくなっています。ですから、そろそろ、私の職場の会館を以前のように使わせてもらえないか、というような要望が上がってきています。私も、ちょっと前まではもういいのではないか、という気にはなっていたのですが、最近は、あまりあてにならない感染者数でさえ、かすかに増加している傾向がありますから、それこそ連休後にはどうなってしまうのか、いや、そもそも感染者の実数がますます分からなくなってしまうのですから、かなりヤバい状況なのでは、ということで、社長とも相談して、まだしばらくは会場を提供することは出来ないと団には伝えてあります。
 それと、コロナとは全く関係はないのですが、どうやら今年のタケノコは不作のようで、結構雨が降ってはいたのに、殆ど生えてくる気配はありません。一応、来週までは様子を見ますが、楽しみにしてらした方には申し訳ありませんが、どうやら今年の「掘りたいかい?」は中止になりそうな気配です。
Aventure Number : 3729 date : 2023/4/28


今日の禁断 ヤンソンス


 ニューフィルには「友の会」という制度があって、会員になるとチケットが定価よりも安く手に入るほか、団内誌の「かいほうげん」も送られてくるようになっています。言ってみればファンクラブみたいなものなのですが、とりあえずその制度が始まった時から、それ以外のことは行ってはいません。しかも、最近は会員の方もご高齢になってきて、チケットをもらってももう演奏会には来られないような健康状態なので、退会される方も多くなってきますね。そんな感じで、決して会員数も多くなく、この先どうなるのかな、と危惧するような状況になっています。
 その事務作業をやっているのが、私なんですけどね。まあ、そんな地味な仕事も、粛々とやっています。会員さんの中には、私の知り合いで、チケットを上げたら演奏会に来られて、すっかりニューフィルのことが気に入って友の会にも入会した、というような人もいますからね。
 もちろん、今回もその方にはチケットをお送りしてありました。そうしたら、演奏会後にメールが届いて、あいにく他に予定が入っていたので演奏会には来られなかったけれど、チケットはお友達に譲って、その方に行ってもらった、ということでした。そうしたら、その方はニューフィルの演奏を聴いてすっかり感激されて、ぜひ友の会にも入りたいと言っている、ということで、私のところにその方の住所などを伝えてくれていたのでした。
 いやあ、うれしいですね。この間のニューフィルでの反省会の時にも、やはり聴きに来られた方からのお褒めの言葉が多数紹介されていましたから、確かに私たちの演奏には、なにか伝わるものがあったのでしょうね。
 そんな演奏会の音源は、もう会場のスタッフが録音したものはCDになってみんなに配られていましたし、私の録音ももうネットにアップしてありますが、それと同時に、演奏会や、その前の指揮者練習の時に撮っていた写真も、そろそろ準備が整ったので、一部はこちらにアップしてあります(要パスワード)。残りは、連休の後半に作業を行うつもりです。
 そうしたら、その写真の中に、こんなのが見つかりました。スマホやタブレットで録画をされている人がたくさんいるのですね。まあ、記録されて、あとからこの日の感動を追体験しよう、ということなのでしょうから、ありがたいな、という気持ちもありますが、なんか、これだと幼稚園のお遊戯会みたいなノリですね。できれば、その場で、きちんと演奏と向き合って、モニター越しではなく直接音楽を受け取って欲しいな、とは思いますね。というか、プロの演奏会では、こういうことは禁止されているはずですからね。
 最近は、それも少しは緩和されているのか、演奏が終わった後のカーテンコールに関しては写真はOK、みたいなところは増えてきているようですね。でも、動画はNGのようですけどね。
 でも、私がまだ東京にコンサートを聴きに行けていた頃は、そんなことはありませんでした。特に、サントリーホールなどは、演奏が終わってからスマホを持ち上げただけで、警備員が来て没収されてしまいましたからね。「拍手は指揮者が手を降ろしてから」なんてバカなことも、堂々とプログラムに書いてありましたが、今ではどうなのでしょう。
Aventure Number : 3730 date : 2023/4/30


今日の禁断 オープンエーアイ


 最近の流行語はなんと言っても「ChatGPT」でしょうか。かつて「SDGs」なんてのがありましたが、今はどうしているのでしょう。こちらは、「チャット」は分りますが、「GPT」て何なんでしょう「ガンマGTP」だったら馴染みがあるんですけどね。本当は「Generative Pre-trained Transformer」なんですって。「前もって訓練してある、生成可能な変換器」とチャットする。ということなんでしょう。
 これは、とても簡単に使うことができるというのを聞いて、実際に試してみることにしました。確かに、公式サイトに行ってメールアドレスと電話番号、そして名前と生年月日を入力するだけで、もう使えるようになりましたよ。もちろん、無料です。
 そこで、おしゃべりしたのは、私の専門分野、「バッハのヨハネ受難曲」でした。ご覧ください。

私:バッハのヨハネ受難曲の稿について教えてください。

チ:ヨハネ受難曲(Johannes-Passion)は、ドイツの作曲家ヨハン・ゼバスティアン・バッハによって作曲された受難曲の一つです。この作品は、主にドイツ語で歌われ、バッハの代表作品の一つとして知られています。

ヨハネ受難曲は、聖書のヨハネによる福音書に基づいており、キリストの受難と死を描写しています。全体的に、この作品は非常に感情的で、深い精神的な内省を促すものとなっています。

ヨハネ受難曲の最初の稿は1724年に作曲され、その後何度か改訂が行われました。現在知られているバッハのヨハネ受難曲の版は、1739年に改訂されたものです。

ヨハネ受難曲には、ソリストたちの合唱や合奏曲、そして感情的なアリアやレチタティーヴォ(叙情的な詩にのせて歌う、簡潔な調べと伴奏)など、多様な音楽形式が含まれています。また、この作品は、バッハの深い宗教的信仰心を反映しているとされています。

私:1739年には、どのような改訂が行われていたのですか?

チ:1739年の改訂では、ヨハネ受難曲の構成や内容にいくつかの変更が加えられました。

まず、構成面では、前曲と後曲の間に新しい曲が追加されました。この曲は、キリストの受難を象徴的に表現するために、オーケストラと合唱による「コラール・アンダンテ」が用いられました

また、内容面では、いくつかのアリアやレチタティーヴォに変更が加えられました。特に、バスソリストによる「Eilt, ihr angefochtnen Seelen」(急げ、困難に直面する魂たちよ)というアリアは、1739年の改訂で新しく追加されたものです。このアリアは、キリストの十字架上の受難を考える信徒たちを励ますために書かれたもので、非常に感情的で力強いものとなっています。

その他、1739年の改訂では、合唱曲のテンポやキー、楽器編成などにも微調整が加えられました。これらの変更により、ヨハネ受難曲はより完成度が高まり、今日でもバッハの代表作品の一つとして、世界中で演奏され続けています。

私:1749年の改訂についても、教えてください。

チ:1749年には、バッハは再びヨハネ受難曲を改訂しました。この改訂では、一部の曲の編成や歌詞が変更され、また新しい曲が追加されたり、既存の曲が差し替えられたりしました

改訂の中でも特筆すべき変更は、最後の合唱曲である「Ruht wohl, ihr heiligen Gebeine」(安らかに眠れ、聖なる骨たちよ)に関するものです。バッハはこの曲を、1747年に亡くなった彼の最愛の妻マリア・バルバラの追悼曲として、改訂版に追加しました。この曲は、バッハ自身が埋葬式で演奏されるよう指示したもので、美しい旋律と感情的な歌詞によって、聴衆の心に深い感動を与えるものとなっています。

その他の変更としては、前曲に新しいレチタティーヴォが追加されたり、アリアや合唱曲の一部の歌詞が変更されたりしたことが挙げられます。また、合唱曲の演奏指示にも微調整が加えられ、より洗練された音楽体験を実現するための配慮が行われました。

1749年版のヨハネ受難曲は、バッハの生前には演奏されることはありませんでしたが、19世紀に入ってから再評価され、20世紀にはより頻繁に演奏されるようになりました。今日でも、1739年版や1749年版のヨハネ受難曲が演奏されることがあります。

私:ヨハネ受難曲の、すべての改訂の経過を教えてください。

チ:ヨハネ受難曲は、バッハが生前に複数回改訂を行っており、以下のような経過を辿っています。

  1. 1724年版
    最初の改訂版は、1724年に初演されたもので、全体的には後の改訂版と比較して簡素で、曲数も少なかった。また、この版では最後の合唱曲「Ach Herr, lass dein lieb Engelein」が使用されていた。
  2. 1732年版
    1732年に行われた改訂では、新たに3曲が追加され、合唱曲の一部が改訂された。また、最後の合唱曲が「Christe, du Lamm Gottes」に差し替えられた。

  3. 1739年版
    1739年に行われた改訂では、前曲と後曲の間に新曲が追加され、バスソリストのアリアが追加された。また、アリアやレチタティーヴォの一部にも変更が加えられた。
  4. 1749年版
    1749年に行われた最後の改訂では、新曲が追加され、前曲にも新たなレチタティーヴォが追加された。また、最後の合唱曲が「Ruht wohl, ihr heiligen Gebeine」に差し替えられた。

これらの改訂によって、ヨハネ受難曲は常に進化し続け、現代でもその美しさや優れた音楽性が称賛されています。

私:ありがとうございました。現在の定説では1725年にも改訂が行われているとされていますが、その点に関してはどのようにお考えになりますか?

チ:現在の定説では、1725年にもヨハネ受難曲の改訂が行われたとされていますが、具体的な証拠はなく、バッハの生前の手稿にもそのような改訂の痕跡は見つかっていません。そのため、1725年に改訂が行われたとする説は、あくまでも推測に基づくものであり、議論が分かれているところです

一方で、1725年には別の宗教音楽作品である「ヨハネ受難曲」と同じような構成の「マタイ受難曲」が初演されたため、この作品がヨハネ受難曲の改訂に影響を与えた可能性も考えられます。しかし、具体的にどのような改訂が行われたのかについては、明確な証拠がないため、現在のところは不明とされています。
 ま、こんなもんですか。下線の部分は明らかな間違いですね。段々突っ込まれて引っ込みがつかなくなっているような気がしませんか? かつては、WIKIPEDIAが間違いだらけだと言われていましたが、これはそれにも及ばないお粗末さですね。そのWIKIも最近はかなりレベルが上がっていますから、到底及ばないレベルですね。なんでも、卒業論文にこれを使うことを禁止している、とか言ってますが、これではとても卒論のレベルではないですよね。逆に、こんなのを使ったりしたら恥をかいてしまいますよ。
 これも、言ってみれば「ブーム」ですから、そのうちに誰も見向きもしなくなる時が来ることだけは、断言できます。
 なんでも、課金をすると少し高いレベルの答えが出るのだそうですね。でも、サンプルでこの程度だと分かってしまえば、お金を払ってまで使おうという人はいないのではないでしょうか。
Aventure Number : 3731 date : 2023/5/2


今日の禁断 イメージマップ


 お約束通り、ニューフィルのこの間の定期演奏会の写真を、全部アップし終わりました。いつものことですが、もう雛型は出来ているので、そのソースの一部をすべて置換すれば、たちどころに新しいファイルが出来上がってしまいます。今回も、全部で5つのファイルを作る必要があったのですが、最初の1つが出来てしまえば、残りの4個はそれぞれ5分ぐらいで簡単に出来上がってしまいました。これは、ニューフィルの公式サイトの「日程表」のページの一番下にある佐々木さんの写真をクリックするとつながります。ただ、不特定多数のアクセスは避けるために、パスワードは必要ですから。
 この間取り上げたChat GPTというのは、もしかしたらそんなウェブ作成の手順などもしっかり「訓練」されているのでしょうね。こちらがどんなことを聞いても、決して「分かりません」などとは答えずに、しっかり答えを返してくれるのには感心します。でも、前にも書いたように、その正確さに関してはどうもあまり賢いとは言えないような気がします。そこで、ちょっとからかってやろうと、こんな質問をしてみました。

私:日本を代表するフルーティスト、○○○さん(私の本名)について教えてください。

チ:○○○は、日本を代表するフルート奏者の一人です。1946年に東京都に生まれ、桐朋学園大学音楽学部を卒業し、同大学院を修了しました。

○○○は、若い頃から才能を発揮し、1965年には第11回日本音楽コンクールで優勝しました。その後、海外留学を経て、1974年にニューヨーク・フィルハーモニックの首席奏者に就任しました。また、1976年には、フランスのリヨン国立音楽院で教鞭を執り、1997年には桐朋学園大学音楽学部教授に就任し、後進の指導にも力を注いでいます。

○○○は、フルートの音色の美しさと表現力に定評があり、幅広いレパートリーを持っています。彼女は、クラシック音楽だけでなく、ジャズやポピュラー音楽にも精通しています。また、作曲家としても活躍し、自身の作品を含む多数のCDを発表しています。

○○○は、日本の音楽界において非常に重要な存在であり、国内外で高い評価を得ています。彼女の演奏は、フルート愛好家だけでなく、音楽ファンにとっても、必聴のものとなっています。

 私は男ですが、女性でも使える名前なので、女性だと思ったのでしょうね。もちろん、これらの答えは、真っ赤な嘘っぱちです。いったい、どんな「訓練」を受けると、こんな嘘つきになってしまうのでしょうね。ですから、騙された振りをして、もう少し聞いてみました。

私:彼女のCDのタイトルとレーベルを教えていただけますか?

チ:○○○さんは、多数のCDをリリースしており、その中にはクラシック音楽だけでなく、ジャズやポピュラー音楽も含まれています。以下に、代表的なCDのタイトルとレーベルをいくつか挙げてみます。

  • 「魂の歌 - ソウルフルート」(日本コロムビア、2004年)
  • 「フルート・フェイバリッツ」(ユニバーサルミュージック、2006年)
  • 「桜花抄 - Flute Music」(JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント、2008年)
  • 「モーツァルト・フルート協奏曲集」(徳間ジャパンコミュニケーションズ、2012年)
  • 「フルート・オブ・ゴールド」(ユニバーサルミュージック、2017年)
また、○○○さんは、クラシック音楽レーベルのほかにも、ユニバーサルミュージックのジャズレーベルである「Verve」から、ジャズのアルバムをリリースしています。代表的なタイトルに、「ジャスト・フレンズ」(2000年)、「アイル・キープ・ラヴィング・ユー」(2002年)などがあります。

 もう、すっかり自分のウソに酔いしれている、という感じがしませんか? 普通の人間がこんなことをやったとしたら、間違いなく「変な人」とみなされて、社会的に抹殺されてしまいますよ。もう、こんな人とは付き合うことはやめてしまうでしょうね。ですから、こんなAIに付き合っていると、こちらまで精神に異常をきたすのではないか、とまで思ってしまいますよ。こんなものには、金輪際関わりたくありませんよ。
Aventure Number : 3732 date : 2023/5/4


今日の禁断 ビッグバンド


 長かった連休ももうおしまいですね。奇跡は起こっていないかと思って、職場の竹藪をもう一度見てきたのですが、相変わらずの「不作」状態は変わりませんでした。去年は、まぎれもない「豊作」の年だったのですが、あいにくコロナがまだまだ収まってはおらず、なおかつ、身近の人まで感染してしまったというようなことがあったので、泣く泣く「掘りたいかい?」は中止にして、その代わり、練習の時にたくさん掘って持って行ったんですよね。それが、今年こそは前のように何の気兼ねもなくできそうだと思っていたら、この有様です。本当にままならないものですね。
 ということで、今年はあまりにもタケノコの生育が少ないので、とてもたくさんの人に掘っていただくことは出来ないということで、残念ながら中止とさせていただくことになりました。来年こそは、おそらく豊作となることでしょうし、もうコロナもほぼ収まっているでしょうから、その時までのお楽しみ、ということで、ご了承ください。
 私の場合は、連休と言っても近場にドライブするぐらいです。今日も、いつものパン屋さんに行く途中で、民放FMが、いつもながらの聴くに堪えない番組を装ったただのCMに嫌気をさして、NHKFMに切り替えたところ、なんとクレージー・キャッツの「ハイそれまでョ」が流れてきたではありませんか。私たちの世代にとってはそらでフルコーラスが歌えてしまうほどの曲ですが、おそらくご存知の方はもう少なくなってしまったのでは、と思いますので、こちらから音源をリンクさせていただきました。改めて聴き直してみると、これはとてつもない名曲だということが分かります。まずは、ヴォーカルの植木等の素晴らしいこと。前半のバラードの部分はもう完璧な歌唱ですね。それが、後半の「ツイスト」に変わったところでのとんでもない落差に驚かされるのは、おそらく世代には関係ないことなのではないでしょうか。
 これがリリースされたのは1962年ですから、もちろんマルチトラックなどはありませんから、バンドとヴォーカルは一発録りだったはずですから、すごいですね。そもそも「東芝レコード」などという会社は、今はありませんからね。
 この音源、もちろん私はCDも持っているのでそれをファイルにしてそのままアップすることもできるのですが、敢えてこのように出来合いのYoutubeにリンクしたのには、訳があります。このような著作物をサイトにアップして公開すると、たとえそれがアマチュアの演奏であっても、場合によっては著作権協会から料金を請求されることがあるのだそうです。なんか、せこいですね。それを避けるためには、同じ音源を一旦静止画のBGMとしてYoutubeにアップすれば、YouTubeはJASRACと包括契約を結んでいるサイトなので、著作権料はYoutubeが支払うことになるのだそうです。
 いまいちその仕組みは理解できませんが、それは、先日「コール青葉」で楽譜を作った時に、その参考音源をアップするに際しての出版社からのアドバイスだったので、間違いはないはずです。もちろん、私のところに請求などは来ていませんし。
Aventure Number : 3733 date : 2023/5/6


今日の禁断 スズメ


 ついに「5類」になってしまいましたね。テレビでは、早速パーティションやカーテンを撤去しているアホなコンビニや飲食店を取り上げていましたが、いったいあれはどこの国の出来事か? という気がしてしまいます。つまり、連休明けに私が入ったところでは、どこもそんなことはやっていませんでしたからね。スーパーのヨークベニマルでも、中華料理店のとらの子でも、そして、定期的に通っている病院でも、今までと全く変わりなく、アルコール消毒は置いてあるし、レジには塩ビのカーテンがかかっていますし、大きなテーブルの上にはパーティションが乗っかっていましたよ。そんなところを取り上げたのでは「ニュース」にはならないから、ローソンのような「先進的」なお店を取り上げたに過ぎないのですよ。
 でも、普通の人は、ああいうものを見せられると、本当にコロナが終息したかのような気になってしまうのでしょうね。ここで、強調しておきたいのは、「5類」というのは、「コロナ終息」の「必要条件」ではあっても、決して「十分条件」ではない、ということです。懐かしい言葉ですが、これは、「A」という概念によって「B」という概念が成立していても、その逆の「B」によって「A」が成立していない時に、BはAの必要条件ではあるが十分条件ではない、とされるのです。もうお分りでしょう? ここでは「A=コロナ終息」、「B=5類」なんですよね。ちゃんと書くと、「コロナが終息すれば5類になるが、5類になったことによってコロナが終息したことにはならない。したがって、5類はコロナ終息の必要条件ではあるが、十分条件ではない」となりますね。これを、さも「必要十分条件」であるかのように煽っているのが、さっきのテレビなんですよ。幼稚なロジックですね。

 そんな「デマ」に騙されて、もう今年は年中行事は何でもできると思って、その準備に余念のない人たちもいます。「青葉まつり」などというのも、そのたぐいでしょうね。そもそも、このお祭り自体が、客寄せのためにでっち上げられたイベントなんでしょうが、それを盛り上げるために、ダンスのグループが参加していて、その人たちもその練習に余念がないようです。でも、そのダンスは太鼓や笛でにぎやかに囃し立てますから、かなり広いところでないとまともな練習は出来ません。そこで、ニューフィルがいつも使っている市民センターの大ホールなども使うことになります。今では誰でもネットで抽選に参加して当選すれば使えるようになっていますから、ずっと同じ曜日の同じ時間にこの場所で練習していたニューフィルでも、使えなくなってしまうことがあります。というか、はっきり言って、今週はいつもの火曜日が使えなくて、今日の水曜日に代わってしまいましたし、来週は、とうとうどの曜日も取れなくて、やむなく練習を中止することになってしまったのですよ。困ったもんです。
 そんな邪魔者があっても、今日の練習ではしっかり次の演奏会のレパートリーのほぼ初見での演奏が行われました。それが、初めてにもかかわらず、かなりちゃんとした音が出ているんですよね。特に弦楽器が、もうすでに十分に歌いこんだような音が聴こえてくるのですよ。昔は、もう1回目などはボロボロで、まあアマチュアだから仕方がないのかな、なんて思っていたのですが、いつの間にかこんなにすごいことになっていたんですね。
 それと、今日は入団希望者が4人も来ていましたよ。おそらく、全員入団するような気配でしたから、とてもうれしいですね。
Aventure Number : 3734 date : 2023/5/10


今日の禁断 ロリポップ


 最近、ネットで不思議なことが相次いで起こりました。まずは、いつも使っているクラシックのサブスクで、ある交響曲の終楽章だけ、再生できなくなってしまいました。正確には、15秒ぐらいたつと、それっきり再生が止まってしまうという現象が起こるのですよ。さらに、それを何回か繰り返していると、その楽章の頭まで再生できなくなってしまいます。これは、先方のファイルに不具合があるに違いないと、「お問い合わせ」のフォームからそのことを書いて送信してみました。
 その返事は、すぐに来ました。それによると、「こちらで確認したら何の異常もなかったので、ブラウザのキャッシュを削除してみたらどうでしょう?」というものでした。そうなんだ。他の環境ではちゃんと再生できるんですね。確かに、私のところも、そのトラブルは自宅のPCだけで、職場では何の異常もありませんでした。ですから、その助言を真に受けてキャッシュを削除したのですが、何の変化もありませんでしたよ。というか、その前にブラウザを変えてみても、やっぱり同じ症状が出ていたんですけどね。そもそも、1つのファイルだけの異常だったら、ブラウザは関係ないと思いますけどね。
 そんなことを返信したら、先方はもう策が尽きたのか、「システム担当に調査を依頼しました」ですって。ですから、今はその「調査」待ちです。
 このサブスクではもう一つ問題が起きて、さるCDのブックレットを見ようとしたら、それが開かなかったのですよ。ですから、やはり先方に伺ってみたら、今度は素直に非を認めて、「英語版も同様に開かなかったので、海外の担当に確認させていただきます」ですって。たぶん、これは永久に開けるようにはならないでしょう。
 そんな、ネガティブなトラブルだけではなく、ちょっとうれしくなるようなケースもありました。私が管理しているサイトで、たとえばニューフィルの公式サイトなどは、格安のレンタルサーバーを使っています。そこには、サイトだけではなく、本体のサイトの画像だけも置いてあって、そこからサイトやブログに持ってくる、ということをやっています。ところが、ちょっと前にそのブログがSSL化したために、その画像が全く表示されなくなってしまったのですよ。ご存知でしょが、SSLというのは、最近ではほとんどのウェブサイトで採用されているセキュリティが強化されたプロトコルのことですね。その時には、私のレンタルサーバーはまだSSL化されてはいなかったので、SSL対応のブログではそこからの写真は表示できなくなっていたのです。
 まあ、しばらくすると、そのレンタルサーバーもSSL化されたので、今では問題なく画像が表示できるようになりましたけどね。実際、その画像のURLを見てみると、確かに最初が「https」で始まっていました。つまり、サーバー全体がSSL化されている、ということが分かるのです。
 それはそれで結構なことなのですが、ついこの間、ニューフィルの演奏会の写真のサイトを作ってアップした時に、今まで通りにカウンターを設置したら、それが全く作動しなくなってしまいました。それは、そのレンタルサーバーで提供しているカウンターだったのですが、そのマニュアルには「このカウンターはSSLには対応していません」とありました。つまり、この写真のサイトは、いつの間にかSSL対応になっていたのですね。たしかに、そこでも「https」で始まるURLになっていました。
 でも、普通は、SSLにするにはそんな簡単に行かないことは、そのレンタルサーバーの案内にも書かれています。何より、まず、しっかり「ドメイン」を取得しなければ、何もできないはずなんですけどね。そこで、もしや、と思って、同じところに入っているニューフィルそのもののサイトを調べてみました。
 確かに、Chromeでの表示は、このように「非SSL」であることが明確に示されていましたよ。
 そこで、まさかとは思ったのですが、このURLの最初を「http」から「https」に直してリロードしてみたら、見事にこんな表示に変わりました。
 しっかり「鍵」がかかっていますね。フルのURL表示にしてみると、
 ちゃんと頭が「https」に変わっていますよ。本当に、私は何もしていないのに、もうすでにニューフィルのサイトはSSL化されていたのですよ。不思議ですね。ですから、とりあえず、トップページの一番下に、こんなリンクを入れておきました。
 これで、どうしてもセキュリティが必要だと思われる方は、SSLに切り替えてご利用ください。ただ、さっきのようにそうするとカウンターが使えなくなるので、それが嫌な人は非SSLと、お好みに応じて使えるようになってます。本当に、こんなんでいいのでしょうかね。
 まあ、さしあたって、団長に「httpsにはしないんですか?」と嫌味を言われた時には、「もうなってますけど、なにか?」と切り返せるようにはなりましたから。
Aventure Number : 3735 date : 2023/5/12


今日の禁断 ラジオ


 やっと「潮騒のメモリー」が出てきました。それは何なのだ? と思う方も、今では増えているかもしれませんね。なんせ10年も前のドラマに登場したナンバーですからね。
 そう、今年の4月から、この曲が重要なモティーフとなっている朝ドラ、「あまちゃん」の再放送が、いま行われているのですよ。正確には、これは2回目の再放送ですから、「再々放送」ということになりますね。その再放送の時に、全部BDに焼いていたので、別に今さら放送を見ることもないのですが、そのBDは、結局ダビングしただけで、それを改めて見るということはありませんでした。ですから、今回はしっかりその放送を(もちろん録画したものを)しっかり見てみようと思ったのですよ。
 そこで、今週の最後に、その「潮騒のメモリー」が出てきた、ということなんですよ。なんと言っても、このドラマは脚本がとても朝ドラとは思えないような完成度の高いものでした。つまり、いまやっているのも、なんとも突っ込みどころの多い欠陥脚本なもので、出演者に期待して見始めたのですが、そろそろ見限ろうかな、と思い始めているように、しっかり大人が見ても納得できるような脚本には、なかなか出会えていないんですよね。
 そんな中で、「あまちゃん」は、もうどこをとっても無駄のない、素晴らしい台本ですから、何回見ても飽きることがありません。いや、飽きるどころか、見直すたびに新しい発見もあったりして、その奥の深さにも驚かされているんですけどね。まだ無名だった有村架純や松岡茉優、さらに仲野太賀まで出てきますからね。
 ただ、「あまちゃん」があまりに素晴らしかったので、その後この脚本を書いた人のドラマや映画も見てみたのですが、どれも「あまちゃん」の水準には達していなかった、というのが、ちょっと残念なところですね。
 いずれにしても、そんな、ほぼ奇跡的にものすごいものになっていたドラマが、東北地方を舞台にしていた、というのも、とてもうれしいですね。そして、そんなローカルな物語だと思っていたのが、次第にとてつもない展開を繰り広げることになるのですね。そのきっかけが、この「潮騒のメモリー」だったのでした。これによって、物語が根底からひっくり返ってしまうのですから、これはものすごい「仕掛け」だったのだな、と、改めて感心しているところです。
 今やっている地上波の春の新作ドラマは、最初は10本ぐらいに絞って見始めたのですが、1回見ただけで嫌になったのが2本、2回以上は見たけど、段々つまらなくなって、おそらく最後まで見ることはないだろうというのが3本で、間違いなく最後まで見ることになるのは5本しかなくなっています。ただ、それらもどれもいまいち、という感じは否めませんが、そんな中で、わたし的にはとりあえず「日曜の夜ぐらいは…」が今のところベストでしょうか。清野菜名が、久しぶりにいい役をやってますし。ただ、ここにきて宝くじに当たるという反則技が出てきたので、ちょっと先行きが心配です。あとは、定番の坂口健太郎と、私の中での一押しの西野七瀬が出ている「Dr.チョコレート」と、ちょっとキャラクター設定に無理はありますが、これは外せない小芝風花の「波よ聞いてくれ」でしょうか。話題の「ラストマン−全盲の捜査官−」は、福山雅治には白けますが、王林ちゃんが出ているので○、「合理的にあり得ない〜上水流涼子の解明〜」はとりあえず惰性で、といった感じですね。
 WOWOWでは、「ドラフトキング」と「フィクサー」が面白いですね。
Aventure Number : 3736 date : 2023/5/14


今日の禁断 ファイザー


 これが届きました。
 実は、いつも接種しているかかりつけの病院に薬をもらいに行ったときに、「5月20日から接種を開始します」という案内が貼ってあったので、まだこれは来てなかったけれど、もう予約はしてありました。これは6回目の案内となるんですね。幸せなことに、これまで受けた5回の中で、接種がもとで体調が悪くなったということは1回もなかったので、これも大丈夫でしょう。なんせ、先週は仙台市内の高校でコロナのために学級閉鎖が行われた、などというニュースがありましたから、まだまだ油断はできませんからね。いくら「5類」になったからって、感染が広がればニューフィルだって欠席者があまり多いために「練習閉鎖」なんてことにもなりかねませんからね。
 ところで、私の職場では、もう建物を改築してから20年以上経過しているので、そろそろ設備関係のリニューアルが必要になってきました。特に、お客様が入る建物のエアコンは、ほとんど寿命なのだそうで、この際すべてのエアコンを新しくする、という工事が始まっています。
 ここは、かつてパート練習にも使っていた部屋です。本体はもう設置が終わって、今はダクト工事が行われていました。
 そうなると、私がいつもいる事務室でも、その工事が行われることになります。そのために、工事がしやすいように、少し模様替えをしたところです。
 これが、「ビフォー」です。なんせ、壁面は火災報知器とか、書類棚、さらにCD棚で埋め尽くされていますから、作業用の机は壁から離して部屋の中央に設置してありました。ところが、この机の真上の天井にエアコンの室内機が付いているので、このままでは作業がとても難しくなりそうだと思い、机を一時的に壁際に寄せておこうと思いました。
 そして、こんな風に真ん中を開けてみました。
 別のアングルからだと、こうなります。エアコンの下がきちんと広くなっていますね。
 ここは、オーディオ・ルームでもあるのですが、今までは机の向こう側にスピーカーがある、という配置でした。でも、こうなると、直接スピーカーに向かい合って音が聴こえるようになりました。そうしたら、前と全然音が違ってきたのですよ。特に、楽器の定位がくっきりと決まるようになっていました。今までもスピーカーを見える位置ではあったので、そんなに影響はないだろうと思っていたのですが、やはり間に机があったりすると、かなり邪魔になっていたのですね。
 そうすると、もうこっちの方が、空間も広がるしいいことだらけなので、ずっとこうしておいてもいいような気になってきました。もちろん、今までそうできなかった原因はあったのですが、それも、最近は棚からCDを出して聴く、ということはほとんどなくなりましたから、机で邪魔になるところにあった楽譜などを上に持ってきて、そこにCDを入れてみました。ついでに、机には後ろに鉄板が付いていたのですが、それも外してみたら、殆どのCDはそこから取れるようになりましたよ。
 明日からは、朝早くから工事が始まるそうなので、仕事に必要なパソコンや、楽器類は別の場所に移動してあります。工事が終わったら、さらに快適な生活が待っているのだと思うと、ワクワクしますね。
Aventure Number : 3737 date : 2023/5/17


今日の禁断 テノール


 きのうは、愚妻の合唱団の定期演奏会でした。実を言うと、愚妻は入院してからというもの、体調が戻らなくて、それこそ合唱どころではなかったのですが、ごく最近、そんなブランクを乗り越えてその合唱団に復帰していたのでした。とは言っても、最初は見学だけで、もちろん演奏会などには出る気はない、というスタンスだったようですね。やはり、なかなかそこまでの体力には戻ってはいないというところがあったのでしょうね。
 それでも、夜になれば一人で音取りなどを始めるようになって、隣の部屋からは歌声が聴こえるようになってきたのには、一安心です。
 演奏会には、最初は全く出るつもりはなかったのでしょうが、次第に、「前半のステージだけにした」と言うようになってきたと思ったら、「結局、全部出ることにした」に変わって行きました。まあそうでしょうね。始めてしまえば、そんな中途半端なことは出来ない人ですからね。とは言っても、なんたって病み上がりですから、無理だけはしてほしくないな、とは思っていました。
 そして、本番です。ホールに行ってステージを見ると、山台の上に椅子が3つほど置いてありました。やはり、他にも体力に自信がない人がいたので、その人たちは座って歌うのだな、と思いましたね。でも、演奏が始まっても、誰も座る人はいません。
 結局、その椅子に座った人は、最後までいませんでした。さらに、全ステージ、メンバーは全員が暗譜で歌いきっていたのですよ。「暗譜は難しい」なんて言っていたのに、最終的には、こんなスマートなことをやっていたのですね。それだけで、なんか目頭が熱くなってきましたよ。
 この合唱団では指揮者のS先生がソロも歌います。以前聴いた時には、ちょっと? というところがあって、大丈夫かな、と思っていたのですが、その歌声は素晴らしいものでした。先生の身上だった伸びのある声が復活していたのですね。もちろん、合唱もとても素敵、ア・カペラの部分など、ゾクゾクしてしまうほどでした。
 いつものレコーダーを使って、客席で録音したものを、ボイスレコーダーにダビングしてやったら、録音が素晴らしいと、一気に聴いてしまったのだそうです。きっと、その録音には、最後まで完璧に歌いきった愚妻に対する私の安堵の気持ちが込められていたのでしょう。
Aventure Number : 3738 date : 2023/5/19


今日の禁断 パナソニック


 先週から始まった、職場のエアコンのリニューアル工事ですが、金曜日には私が働いている事務室での工事も始まりました。
 これが、エアコンの室内機。まずはカバーを外します。
 カバーが外れました。ファンは換気扇タイプの長いやつですね。
 本体が取り外されました。
 新しくなったものは、メーカーも別の製品でした。ファンの形も全然違います。この日の工事は、ここまでです。
 一方、室外機も古いものを取り外します。この塀の中にあったものを、クレーンで吊ってトラックに載せました。
 その、室外機が設置されていた土台です。
 そこに、新しい室外機を設置しました。
 こちらは、別の場所、ニューフィルが練習に使った建物のエアコンの室外機です。
 これは、クレーンが樹木が邪魔になって届かないので、まずパレッターを下に入れて、鉄板の上を運びます。
 そして、クレーンが届くところまで運んで、それを吊り上げます。
 先週はそこまででしたが、明日からはその続きの作業が行われる予定です。なんにしても、室外機が家庭用とはけた外れのスケールですから、かなり大掛かりな工事になっていますね。
Aventure Number : 3739 date : 2023/5/21


今日の禁断 ケミストリー


 職場のエアコン工事は、着々と進んでいます。きのうまではこうでした。
 そこに、今日はカバーを付けて、完成です。
 ただ、まだ他の室内機の設置が終わっていないので、動きません。
 そんな風にリニューアルが進んでいるので、私も押し入れの中の私物を点検してみることにしました。ここは私の実家でもあるので、昔のものをまとめて突っ込んであったんですよね。
 大きな段ボール箱6個に入っていたのは、中学校から大学までの教科書やノート、さらに、大学時代の合唱団の資料などでした。これはもう取っておいてもしょうがないので、すべて破棄することにしました。大学時代のノートなんて、もう見るのも嫌ですからね。
 ちょうど、紙類の収集日だったので、まとめて持って行ってもらいましたよ。
 でも、中にはとんだお宝も残っていました。それだけはとって置いてあります。
 まずは、半世紀前の東京オリンピックの時に発売された、ポスター集です。東京大会のために作られた4種類のポスターと、それ以前のオリンピックの時のものが何枚かセットになっています。それで250円だったのですから、すごいですね。これは、全部勉強部屋に貼ってありました。その頃は、オリンピックの開催を疑うようなことは全くありませんでしたからね。なんせ、学校で全員が授業中にマラソンの中継を見てましたから。
 これは、小学校の頃のものです。確かにあったはずのものがどこにもないので、どうなってしまったのだろうと思っていたものが、こんなところに残っていました。確か小学4年生ぐらいの時のものでしょう。その時はイナカの小学校に通っていましたが、出来たばかりの鼓笛隊でリコーダー(スペリオパイプ)を吹いていました。当時はNHKの全国放送で「声くらべ腕くらべ子供音楽会」という番組がありました。文字通り、歌と楽器が得意な、たぶん小学生を集めての「のどじまん」みたいな物ではなかったでしょうか。そこに、なぜか、私が出演することになったのですよ。なぜそうなったのかは全く覚えていませんが、そんな全国放送で、私ともう一人の生徒がリコーダーのデュオで「荒城の月」を吹いたのですね。私は低音部でした。今にして思えば、それが私の今のフルート・プレーヤーの出発点だったのでしょうね。なんせ、あの工藤重典さんだって、最初はスペリオパイプを吹いていて、その楽器でアマオケのオーディションを受けたと言いますからね。
 その時の放送はたぶん生だったような気がします。でも、それを聴いた全国の親戚からは、「聴いたよ」という連絡があったようですね。さらに、私の叔父さんがNHKの社員だったので、それを録音したものを持ってきてくれたのですよ。それが、このアセテート盤です。
 アセテート盤というのは、あの「玉音放送」でも使われた、当時の録音ツールです。放送局でもまだテープ録音は珍しかったはずですし、一般家庭にはテープレコーダーなどありませんでしたから、ラジオ放送を録音するにはこれしかなかったのでしょう。そのレーベルを見ると、「78」で「in」だったことが分かります。つまり、78回転盤で、溝がセンターから外側に向かって切ってあるのですね。これだったら、家にあったレコードプレーヤーでも聴けました。
 今では、もう78回転盤を再生できるプレーヤーは使えなくなっていますし、そもそも盤面がこんなになってますから、まず再生は出来ないでしょうね。でも、これは捨てられません。
 あとは、ずっと後の時代、大学の合唱団の「卒団証書」です。下級生のストレートなメッセージがいいですね。裏には寄せ書きもありますから、これも捨てられません。
 そして、こんなものも残っていました。もしかしたら、こんなものを見るのは初めての方もいらっしゃるのではないでしょうか。これは、「ガリ版」の原稿を作るためのヤスリです。この上に「原紙」をおいて、その上から鉄筆で文字や絵を書いて、それを印刷機にセットして上からローラーでインクを塗りつけて、印刷する、という、「謄写版」のためのツールです。合唱団では、これで楽譜なども印刷してました。五線を引くところから始めるのですが、線を引くためには特別なヤスリも必要でしたね。
 でも、これは、いくらなんでも取っておく価値はないので、捨てました。
 あとは、今ではもうなくなってしまった仙台の本屋さん「高山書店」のシオリです。私と同年代の人にとっては、まさに「身近」に必ずあったものです。
 というか、これはまるでタイムスリップのための「切符」でした。これを見た瞬間、当時のことがどんどん思い出されてくるのですから、たまりません。でも、東一番丁の高山書店があった場所が今は何になっているのかは、全く思い出すことは出来ません。
Aventure Number : 3740 date : 2023/5/24

23/5/26-23/7/9