3581(22/5/20)-3600(22/7/3)

今日の禁断 ロマンティック


 なんたって、今練習しているのがブルックナーの4番ですから、色々と気になることが出てきます。この前の「おやぢ」でもハース版とノヴァーク版の違いのようなことが出てきたので、改めて昔のコンテンツを読み返してみると同時に、確認のためにネットを調べていると、ちょっとあそこに書いてあったことが正確ではなかったような気になってきました。つまり、基本的にハース版では第2稿は作曲者が1878年と1880年に作った楽譜を元にしているのに対して、ノヴァーク版では、その後、1886年に部分的に改訂したものを元にしているので、その内容が変わっている部分がある、という認識でした。ですから、ノヴァーク版は本当は「1886年稿」と言わなければいけないのでしょうが、混乱を防ぐためにあえてハース版と同じ「1878/80年稿」としたのでしょうね。
 ですから、ハース版とノヴァーク版の間で、実際に聴いてすぐ分かる部分は、一応次の3ヶ所だとしておきました。

1)第1楽章で最初に木管が出てくるときのオーボエの有無
ハース版


ノヴァーク版
 このように、ノヴァーク版にはオーボエが入っています。

2)第3楽章のトリオでの木管のパート
ハース版


ノヴァーク版
 フルートとオーボエのパートが入れ替わっていますね。

3)フィナーレのエンディングでのホルンとトランペットの音型
ハース版


ノヴァーク版
 ノヴァーク版では3、4番ホルンとトランペットが、トロンボーンと同じリズムで第1楽章のテーマを演奏しています。
 ですから、ネット(IMSLP)では1878/80年稿の自筆稿が公開されていますから、それはハース版と呼応しているはずですよね。

第1楽章


第3楽章


フィナーレ

 ところが、ご覧のように自筆稿では、第1楽章とフィナーレは確かにハース版の形ですが、第3楽章はノヴァーク版と同じ形になっていますね。
 実は、ハース版は1936年に出版されたのですが、その後、若干の修正を加えたものが1944年に出版されています。上の画像はその修正版のリプリント版(ドーヴァー版)なのですが、初版(これもIMSLPにあります)では、
 このように、自筆稿と同じ形になっていたのですよ。ハースは何を根拠に、この部分を変更したのでしょう。
Aventure Number : 3581 date : 2022/5/20


今日の禁断 シング


 先日、ブログの画像が、ブログのテキストに埋め込んだリンクで表示できるようになったと書いていましたが、これにはちょっとした盲点がありました。確かに、ブログ本体では、しっかりリンク先の写真が見られるのですが、それをFacebookに転送すると、フィードには写真ではなくブログのアイコンが表示されるようになってしまうのですね。ブログに複数の写真があるときには、どれがフィードに表示されるかはあちらまかせだったので、あまり気にしてなかったのですが、最近アイコンしか出ないのでチェックしてみたら、確かに、ブログに直接写真をアップしないことには、それはFacbookには反映されないことが分かったのです。それではちょっと画面が寂しいので、ブログの中で1枚だけは写真を直接アップするようにしましたよ。そうすれば、不本意な写真が表示されることもなくなりますからね。
 ということで、これをFacebookで見ている方は、しっかりブログの最初の写真を見ることが出来ているはずです。これですね。
 これは何かというと、きのうの「おやぢ」で取り上げた「ウェスト・サイド・ストーリー」の61年版の始まってすぐのシーンに出てくるワンカットです。ジェッツがいきがって歩いている途中で女の子が地面に絵を描いているところに通りかかると、
彼らはしっかりそこをよけて歩いていますね。女の子の、ちょっとびっくりしている顔が印象的でした。
 これと同じシーンが、今回の映画にも登場します。ただ、それは全く違った様相を見せていました。
 同じように地面に絵を描いている子供を、そばにいる親が慌てて抱き上げてそこからどかそうとしています。
 そして、ジェッツはその絵を乱暴に踏みにじって去っていくのです。
 おそらく、これはスピルバーグが意図して前作とは異なる演出を行っていたのでしょう。この映画は前作のような軟弱なものではなく、もっと社会的な問題意識を前面に出しているのだ、といった意思表示かもしれませんね。これを、「今」、つまり、スピルバーグがこの映画を撮っている時よりさらに「未来」の2月24日以降に見ることになった私たちは、このシーンから、一般市民も巻き添えにして狂ったように軍事侵攻を続けるロシア兵の姿を連想してしまいます。
 この映画では、さらに「リアル」さを追求するために、シャークスのメンバーにはすべてプエルト・リコ出身の人がキャスティングされています。そして、彼らは時折英語ではなくスペイン語を話すのですね。それを上映するにあたって、スピルバーグはそのスペイン語の部分に字幕を付けないように指示したのだそうです。確かに、やりたかったことはよくわかります。
 ただ、それを日本で上映した時には、おそらくこのBDと同じだったのでしょうから、もちろん日本語の字幕が付きますが、スペイン語の部分もしっかり<>の中に訳されていましたね。面白いのは、怖いもの見たさで普通は絶対に見ない日本語版の音声で見てみたら、日本人の声優がスペイン語の部分をきちんとスペイン語でしゃべっていたのですね。そして、そこだけ字幕で「日本語」が出ていたのです。これって、なんだか変ですよね。あ、もちろん、歌の部分はちゃんと元のキャストが歌っていましたよ。いや、アニメなどでは歌も日本人が歌ったりしてますから、もしや、と思ったのですが、さすがにそれはなかったようですね。
Aventure Number : 3582 date : 2022/5/22


今日の禁断 トートー
 

 何回もここに書いていますが、東北大学が行っている下水からのデータによる「コロナ予想」は、全く「予想」の体をなしていないことが、どんどん明らかになってきていますね。最近なんか、もうめちゃくちゃですよ。
 そもそも、このデータは「予想」などでは全然なくて、単なる「後追い」だということは明らかです。それがよくわかるのが、前々回のデータ。予報(赤)が実際値(青)から大きく外れてしまったのですよ。ですから、これはまずいと気が付いて、その次は大幅に高い値を「予想」したら、実際はそんなに高くなかったので、また慌てて下げた、ということなのでしょうね。もうこれ以上恥をさらすのはやめてほしいですね。
 このデータの元は下水なのだそうですから、それはトイレから流れていったものですね。我が家のトイレは、30年以上前に出来たマンションに入居した時からずっと使っていますから、そろそろ不具合が出てきました。なんせ、地震が何回も来てますからね。ただ、ウォシュレットはまだ新しいので、便器だけ交換することにしました。
 そもそもメーカーが違っていたので、ウォシュレットと微妙に色が違いますね。形も細いし。
 まずは、水タンクを外します。
 てっきり、排水口は下にあるのかと思っていたら、後ろなんですね。
 まず、床材と巾木をはがします。
 床材の接着剤。
 大雑把に当てて、まわりを切り取ります。
 床と巾木の完成です。
 新しい便器。
 完成です。1時間半で終わりました。配管がスマートになりましたね。
Aventure Number : 3583 date : 2022/5/25


今日の禁断 マスカレード


 私の部屋の本棚のリニューアルがひとまず終わったのですが、その中身に関してはまだまだやることが残っていました。そこで、最近はちょびちょびとそのあたりをいじっているところです。まずは、文庫本の並び替え。
 今のところ、東野圭吾の場合はほぼすべての文庫本を入手しているはずでした。ですから、それを出版社別に並び替えてみます。
 そうしたら、同じ物が3組もありました。こういうことがあるから、きちんと揃えて置いておかないといけなかったんですよ。でも、買ったものは全部読んでますから、全く気が付かなかったんですね。読んでて途中で気が付かなかったんでしょうかね。ダブっていたのは、
  • 探偵倶楽部(角川文庫)
  • ガリレオの苦悩(文春文庫)
  • 卒業(講談社文庫)
 です。欲しい方がいれば、差し上げますよ。
 私は、文庫本しか買わないことにしているのですが、いずれ文庫化されるハードカバーが何冊かあるはずなので、楽しみです。
 三上延の「ビブリア古書堂の事件手帖」は最初から文庫本。こちらは全部そろってます。
 第7巻までで一応終わっていたようなのですが、その後、栞子さんの娘さんの扉子さんが成長して再開され、それも第V巻まで出てますね。その最新刊で取り上げられていたのが、夢野久作の「ドグラ・マグラ」でした。これは読んだことはありませんが、なんでも、これを読んだ人は必ず精神的なダメージを受けるものすごい本だということなので、ちょっと読んでみようかな、と、Amazonに行ったら、なんとKindle版が「0円」でした。ですから、早速購入(?)して、読み始めましたよ。
 こんな風に、どこまで読んだかが表示されるんですね。iPhoneにダウンロードしてますから、ちょっとした空き時間に読み始めたら、すぐに半分まで行ってました。今のところ、精神的なダメージは全く感じられませんが、全部読み終わったところで何かの症状が出るのでしょうかね。
 でも、なにしろ昭和初期の作品ですし、そもそも文体が変わっていますから、そんなところを面白がって読んでいると、スラスラ読めてしまいます。それと、「○チガイ」などという、今では使うと罪になる言葉は続出しますし、明らかに差別と思われる表現も数知れずですから、ちょっとドキドキしてしまいますね。なんというか、どこまで本気で書いているのかがよく分からないので、あまり真剣に考えないように流して読んでますから、それは「間違った」読み方なのかもしれませんね。
Aventure Number : 3584 date : 2022/5/27


今日の禁断 アサガオ


 この間トイレの便器を変えましたね。確かに外観がずいぶんスマートに変わっていましたが、「中身」自体はそんなに変えるようなところもないだろうと思っていました。もう昔からあるものですから、そんなに改良の余地はないでしょうし。
 ところが、実際に使ってみると、結構「進化」していたことが分かります。まずは、水の流れ方がとてもなめらかになっていましたね。これまでのは、力で押し出す、と言った感じで、一気に大量の水が出てきますが、意外とペーパーが残っていたりしました。でも、今度のは、なんかとてもスマートな流れ方になっていて、万遍なくきれいにする、という感じになっていました。
 そして、ちょっとうれしかったのが、「小」をする時に、それが跳ね返ったりすることが全くなくなった、というところです。つまり、これまでのは、そもそもそんなことに配慮する気もなかったのでしょう、使う前からかなりたっぷりの水が張られているので、水面が高くなっていて、その分、跳ね返るものも多くなっていたようです。それが、新しいのでは、水はほとんどたまっておらず、しかも、
 このように、底が一段細くなっているので、水面に向かって放たれた水流がそこで反射したとしても、その細い穴の周りの壁に突き当たってしまうので、外まで出てくることはないようになっているのですね。
 まあ、私は、そのようにして「小」を行っているのですが、最近では、男性でも「座って」それを行う人も増えているようですね。実際、マニュアルには、
 とても親切に、こんな注意書きが記されていますからね。でも、この便器の形状だったら、「外へ跳ねる」心配はまずないような気がしますけどね。それよりも、この文の上の方に書いてある「便座と便器の間から漏れないようにご配慮ください」という注意書きの方がとても気になります。その「配慮」がどういうものなのか、ぜひ具体的に、出来ればイラストも添えて書いていただければ、より親切なのでは、と思います。
 でも、もともと男性の「小」は、それ用の専門の便器を使って行うものなのではなかったでしょうかね。公共のトイレに行けば、必ずその「男性用小便器」と、「個室」とが併設されているはずです。でも、普通の家では、その両方を備えている、というのはまずないのではないでしょうか。もはや、トイレと言えば洋式便器、男性の場合はそれで「大」も「小」も行わなければいけませんから、さまざまな「配慮」が必要になってきたのでしょう。
 しかし、かつて、そんな「洋式便器」などは一般家庭にはまずなかった時代では、和式便器で男性が「小」を行うことはまず不可能でした。なんたって、出発点と到達点の距離がありすぎますから、正確に「的を射る」ためには、かなりの修練が必要とされます。いや、いくら練習したとしても、出発点のコンディションによっては、正確にコントロールが出来ないようなこともあるかもしれませんから、これはかなり大変なことです。そのための折衷案として、一段高くなったところにこの便器を設置する、というのもありましたね。
 私が小さいころ住んでいた家には、和式便器と、男性用の小便器の2つがありましたね。こんな感じです。昔の家では、これがスタンダードだったはずです。
 なぜか、大便器の脇にはこんな細い窓がありましたね。それと、これは木戸を開いた状態でしょうが、その桟の間に短い横棒が2本入っていますね。これは、戸を閉めておくための棒なのですが、1本は外側からも動かせますが、もう1本は内側からしか動かせなくなっているので、中の人がこれを閉めておけば外からは開けられないという仕組みになっています。
 今では、このような和式便器はほぼ絶滅していますが、それに代わった洋式便器だけではなく、こんな男性用の小便器も自宅にあったらいいな、とは思いませんか?
Aventure Number : 3585 date : 2022/5/29


今日の禁断 ファイザー


 おととい、コロナワクチンの4回目の接種券が届きました。
 3回目が1月24日の接種ですから、それから5か月後ということで私は6月24日から打つことができることになります。まだ1ヶ月近く先の話、ずいぶん、早手回しに送ってきたものですね。前回は、私のかかりつけの病院から電話がかかってきて簡単に予約が取れたので、今回もそうなのかな、と思って仙台市のサイトを見てみたら、なんだかこの病院ではもう受付を始めているような感じでしたね。「3回目を当院で接種した方に優先的に接種を行います」なんて書いてありました。ですから、出来れば休みの日に行きたいので早めに予約をとっておこうかな、と、きのう電話をかけてみたら、お話し中でつながりません。それから何回かけてもお話し中だったので、これはもしかしたら予約が殺到しているのでは、と焦りましたえ。
 しばらくして、やっとつながったら、受付の人は、「まだ予約は始まってないんですよ」と言ってます。そこで、私の名前を言うと、別の、もっとえらい人が出てきて、「いつもお世話になっているので、特別に予約を入れさせていただきます」なんて、VIP対応をされてしまいました。結局、25日の土曜日の朝一で受けられることになりました。以前、ここにタケノコを持って行ったことがあったので、そんな風に便宜を図ってくれたのでしょうね。
 きのうのニューフィルの練習では、ブルックナーの2楽章をやっている時に、練習指揮者が「『シネ』ってなんだか、知ってる人いますか?」とみんなに聞いてきました。確かに、そこには「sine」という見慣れない音楽用語が書かれていました。
 もちろん、これは、その前の
 これに対応しているのですから、普通は「senza Sordini」と書くべきところですよね。弱音器を付けて演奏を始めていたのを、ここで弱音器を外す、ということなのでしょう。ただ、そこで「senza」ではなく「sine」という単語を使うのは、確かに見たことはありません。ただ、ちょっと思いつくことはあったので、練習指揮者が、何でも知っていると思って私にそのことを聞いた時には「調べておきます」と言っておきましたよ。
 帰ってから調べたら、思った通り、それはラテン語で「〜なしで」という意味の言葉でした。それがイタリア語になったら「senza」に変わったのでしょう。これで一つ賢くなりました。
 念のため、IMSLPにある自筆稿を見てみたら、
 こうでしたから、印刷ミスではなかったのですね。
 ただ、同じようなケースで同じ曲の第1稿の自筆稿を見てみると、
 ここでは「senza」なんですよね。
Aventure Number : 3586 date : 2022/6/1


今日の禁断 パワハラ


 きのうの雷雨はすごかったですね。ちょうどお昼過ぎで、職場ではちょっとした儀式があったので数人のお客さんが来ていたのですが、その儀式が始まる時間になって、社長たちもスタンバイしたところに、いきなり暗い雲が広がったと思ったら、雷鳴が鳴り響いて、今にも大雨が降ってきそうな気配になってきました。
 そこで、ふと駐車場を見てみると、1台の車のウィンドウが全開になっていました。それまではかなり暑かったので、車の中に空気を入れていたのでしょうか。でも、このまま雨が降ってきたら、間違いなく車の中はびしょぬれになってしまいますよ。そこで、スタンバっていた社長に、そのことをお客さんに伝えてもらいました。そうしたら、その車の持ち主が慌てて車に走って行って、窓を閉めてましたね。
 その直後に、あの大雨がやってきました。間一髪でした。
 そして、それは雨だけではなく、雹まで降ってくることになりました。最初は気づかなかったのですが、だんだん白いものが見えてきて、やがて、それが大きくなってものすごい音を立てて降り注いできましたよ。
 外に出てみたら、まさに雹が「積もって」いましたね。慌ててカメラを持ってきたときには、もうそれが少し溶けていましたが、それでもこのぐらいには残っていました。
 ちょうど儀式が終わることには、雷も雨もすっかりやんでしまいましたね。晴れてきたので、虹が出ていないか周りを見てみたのですが、それは見えませんでした。水たまりはまだ残っていましたね。
 唐突ですが、「君が跳んだ水たまりへと」で始まる山下達郎の「ドリーミング・ガール」がテーマ曲になっている朝ドラの再放送が始まっています。1996年に放送されていたのだそうですね。この曲が実際にテレビの画面から聴こえてきたことはしっかり覚えているのですが、そのドラマ自体は全く記憶になかったので、きちんと見てみようと思いました。
 確かに、最初に達郎のコーラスが入ってくるオープニングは記憶にありました。でも、そんな昔のことですから、ものすごく音がしょぼいんですね。そもそも音圧が、今のテレビと比べると全然低いんですよ。それだけで、もう見る気が失われてしまいました。そしてドラマが始まると、やはり全く記憶にないシーンが出てきますから、きっと見てなかったのでしょうね。でも、それが今やってる朝ドラよりもひどい展開なので、しばらく我慢して見てましたが、もうこれ以上見るのはやめました。あの時代でなければ通用しないようなレベルなんですよね。
 そんな中で、達郎のこの曲は全く古さを感じることは全くありませんでした。というか、ドラマの内容と比べたら、比べようもないほどのクオリティの高さです。そんな曲が、こんなつまらないドラマに使われていたなんて、かわいそうになってきましたね。
 ただ、ここでは一応劇伴も達郎名義になっていますが、それはこのテーマ曲やほかの既存の曲などをそのまま使っているだけなので、ちょっとお粗末な気がします。そういうものは得意ではないのでしょうね。
Aventure Number : 3587 date : 2022/6/3


今日の禁断 ソニー


 我が家では、夫婦で見る番組の趣味が全く違うので、それぞれ別の部屋でテレビを見ています。もちろん、それぞれに留守録用のBDレコーダーもつないでいます。ただ、相方のレコーダーは少し前のモデルなので、ワン・チューナーで留守録は同時に2本は出来ません。そこで、録れない方を私が録画して、BDに焼いて見せてやる、というサービスをしていました。ところが、そのレコーダーのディスク再生のパーツが、だいぶ前から具合が悪かったんですね。
 トレーが出てくるときは問題ないのですが、そこにディスクを置いて閉じようとすると、途中で引っかかってしまうんですね。ですから、そのタイミングでトレーをちょっと動かしてやらないと、完全には閉じないのですよ。でも、そうすればきちんとディスクを再生することは出来ます。
 それが、最近になって、トレイが閉まってもディスクが認識できないということが頻繁に起こりました。そのたびに私が行って、再起動などをやらないと再生できないので、この際だから新しいレコーダーを買ってやることにしました。たしか、もう10年近くは使っていたはずですから。
 まあ、新しいのを買ったら買ったで、同じメーカーなのに使い方がかなり変わっていたりして、また別の問題が発生することになるのですが、それは慣れてもらうしかありません。
 今日になって、少し時間が空いたので、私の部屋の片づけをもう少し突っ込んでやってみました。そんな、昔買ったBDレコーダーの空箱などもしっかり取ってあったりしたので、そんなのはもう必要ありませんから、廃品回収に出すことにしました。探してみたら、同じメーカーのBDプレーヤーの箱が4種類残っていました。私のところも、何回か買い替えていたのでした。それを捨てたら、すっきりしましたね。
 その時に、昔の箱には「3D対応」と印刷されていたことに気づきました。最近の箱にはそれはなくて、その代わりに「4K対応」という文字がありましたね。確かに、ちょっと前にはこの「3D」、つまり「立体映像」を見ることができるテレビ、というのが大々的に宣伝されていたことがありましたね。もちろん、そのための番組も放送されていたようでした。そんな流れの時には、BDレコーダーでも3Dに対応していたのでしょう。
 ただ、それが今の製品にはなくなっていたということは、もはや世の中にはこの「3D」もなくなっている、ということなのでしょうか。ちょっと調べてみたら、すでに3D対応のテレビの生産は行われてはいないようですね。どうやら、その3Dテレビが世の中に出ていたのは、ほんの3年ぐらいの期間しかなかったそうですね。その理由はいろいろと言われていますが、まずは、そのために専用の眼鏡をかけなければいけないことがネックになっていたようです。確かに、「お茶の間」であの眼鏡をかけてテレビを見る、というのは、ちょっと不思議な光景になってしまいますね。そして、そんな立体画像よりも、画質そのものの解像度を上げて、大画面にする、という方向にテレビ界が変わってしまったからだ、とも言われています。確かに、今は躍起になって4Kとか8Kを業界を挙げて売り込もうとしていますからね。
 まあ、こんな、消費者をないがしろにした技術改革というものは、よくあることでしょう。オーディオ界でも、一時は「4チャンネル」というのが流行っていて、それが「デジタル録音」が始まると同時に世の中から完全に消えていましたからね。
 ですから、4Kなんてのも、いずれは他のものに取って代わられてしまうのだろうな、と思っています。
Aventure Number : 3588 date : 2022/6/5


今日の禁断 ハウシルト


 3月ごろに、ニューフィルで今使っている掲示板がもうすぐサービス停止になるので、新しい掲示板を探した、ということを書いていましたが、それがいよいよ具体化することになりました。その時に、その新しい掲示板のカスタマイズなどは全て終わっていて、いつでも使える状態にはなっていたのですが、ちょうど演奏会のすぐ前だったので、連絡事項などがあった時に混乱させるのはまずいだろうと、すぐに変更することは控えていました。そして、そのタイミングを見計らっていたのですが、そろそろ大丈夫だろうということで、正式に運用を始めることにしたのです。
 まずは、いきなり新しい掲示板に移行しても、古い掲示板の書き込みなどはまだ見ることがあるでしょうから、とりあえずは公式サイトのトップページからのリンクを「掲示板(旧)」と「掲示板(新)」ということで、2つ用意させていただきました。そして、「新」ではパスワードも変わっていますから、それは「旧」を見れば分かるようにしておきました。さらに、「新」には、少し使い方が変わったところもありますから、その旨を書いておきました。
 最近まで気が付かなかったのですが、「新」には、アクセス・カウンターが付いていました。それが、設置してから今日までで、すでに150ぐらいになっていたのですね。まあ、設置した時に「旧」にそのことだけは書き込んでおいたので、それが3か月間のアクセスだったのでしょう。まあ、1日平均数件はアクセスがあったのでしょうね。それが、今見たら171になっていました。その前に私が何回も編集したりして少しカウントされていますが、それでももう10件ぐらいのアクセスがあったのですね。まだ書き込みはありませんが、ここは普通は事務的なことしか書き込まれませんから、それはこれからのことでしょう。「旧」が使えなくなるのは8月1日ですから、これで一安心です。
 それと、きのうの練習の時の技術委員会で、来年の春の定期演奏会のメイン・プログラムが決まりました。これまで各パートから出された希望曲の中から、先週の金曜日に行われた委員会で5曲を選び出し、それを佐々木さんに送ってそれぞれの曲に対するコメントを頂いたんですよね。その結果、先方の希望としては2曲は取り下げた方がいいということになり、残った3曲の中で多数決で決まったのが、シューベルトの「交響曲第8番」でした。もちろん、それはかつて「未完成」と呼ばれていたロ短調で2楽章の交響曲ではなく、かつては「交響曲第9番」(もっと前は「交響曲第7番」)と呼ばれていた、いわゆる「ザ・グレート」というハ長調の曲のことです。この曲、今では、少なくとも我々のような演奏家の間では、まず「8番」で通じますが、CDなどの表記ではいまだに「9番」の方が大手を振っている、という状況ですから、注意が必要です。
 確信はありませんが、おそらく佐々木さんはこの楽譜をお使いになるのではないでしょうか。シューベルトの楽譜というのは昔から問題があって、自筆稿ではアクセント(>)と、ディミヌエンド(だんだん音を小さくする記号)との区別がつかない場合が結構あるのだそうです。有名な話では、先ほどの「未完成」の第1楽章の最後が、そんな問題を抱えていました。1884年に出版されて、昔から使われているブライトコプフ旧版では、
 こんな感じで印刷されていますから、これはどう見てもディミヌエンドですよね。ですから、ここをそのように演奏している人が殆どでした。よく考えれば、この流れで来て最後にディミヌエンドなんて、普通はあり得ないと思うのでしょうが、楽譜にこう書かれていれば、従わないわけにはいきませんでした。
 自筆稿での同じ部分はこれです。
 これは、アクセントですよね。
 ですから、20世紀になってからは、ここをアクセントにする楽譜も出てきて、ブライトコプフでも1990年に出版された新版(校訂はペーター・ギュルケ)ではアクセントになっていました。ニューフィルが2016年に伊アさんの指揮でこの曲を演奏した時には、この楽譜を使っていましたね。
 つまり、同じような間違いが、「8番」についてもブライトコプフ旧版にはたくさんあるのですよ。実際に別のオーケストラでこの曲を演奏した時も、そのようなことには無頓着な指揮者でしたから(ベートーヴェンの4番を演奏した時も、私が言ったにも関わらず、昔の間違った楽譜のままで演奏してました)IMSLPにあるブライトコプフ旧版のパート譜を使わされたら、間違いだらけで直すのに大変でしたからね。
 ですから、まっとうなプロの指揮者だったら、ここはまずさっきのブライトコプフ新版かベーレンライター版を使うはずなんですよね。
Aventure Number : 3589 date : 2022/6/8


今日の禁断 ドコモ


 最近、ニューフィルでは入団者ラッシュが続いています。いや、「ラッシュ」というほどのすごいものではないのですが、珍しく入団希望者が続いているものですから、希望も含めてそんな風に言ってみました。
 何よりうれしいのは、弦楽器の入団希望者が多い、ということです。ヴァイオリンなどはいきなり2人増えましたからね。その他のパートでも、コントラバスなどにも新しい顔が見られましたし。
 そういう人たちは、ほとんどがまず公式サイトの入団希望用のメールフォームで連絡してきます。それは、私のメールアドレスに届くように設定されているので、それを最初に見るのは私ということになりますね。そして、それを、その希望者のパートのパートリーダー宛に転送すれば、あとはパートとしてその人に連絡を取って、実際に練習に来てもらう、ということになりますね。
 かつては、ニューフィルでも、オーディションを行っていたことがありました。かく言う私も、そのオーディションを通って晴れて入団がかなったのですが、それはニューフィルにとっては最後のオーディションとなったようですね。そもそも、シロートの集まりで、オーディションなんかをやるなんてのは、ちょっと身の程知らずという感を否めませんからね。私が入った時には、自分でもまだまだスキルが足らないな、と思っていましたが、入ってみたら同じパートにもっとどうしようもない人がいたので、唖然としたことを今でも覚えていますからね。
 ですから、その後は、希望者はとりあえず「お試し」ということで加わっていただいて、2ヶ月ぐらい経ったらもう一度委員会で相談して、続けるかやめてもらうかを決めるようになりましたね。ただ、これまでに、そういう経緯でやめていただいた人はいないようですね。その結果、長くやっていると管楽器のパートなどではちょっと困った人が出てきたりして、他のパートから「何とかしてくれ」という横やりが入ったりもしますが、まあ実際問題としてやめていただくことはまずありませんね。
 まあ、そんな感じで、きのうもチェロのパートから入団希望のメールが届いたので、早速チェロのパートリーダーに転送しました。ぞうしたら、「メールが届きません」という連絡が来ましたよ。試しに私も返信したのですが、やはり届きませんでした。携帯キャリアのアドレスだったので、着信拒否の設定になっていたのでしょうかね。
 そうなると、せっかく入団したいというのに、もう連絡の取りようがないので、困ってしまいました。とりあえず、もう一度送ってくることを期待して、そのメールフォームの前にアクセスするはずのページに、「設定を変えて再送信するか、電話をください」という案内を書いておきました。
 そこで、ハタと気づいたのですが、そのメールフォームには電話番号を入れる項目がないんですよね。まあ、通信文の部分に書いてくる人もいましたが、殆どはメールアドレスしか届きませんから、これはまずいと思って、電話番号の項目も加えることにしました。
 ただ、これは、プロバイダーが用意したフォームだったので、そこにはもともと電話番号のパラメーターはありませんでした。ですから、適当に名前を付けて、そこに電話番号を入れて送信してみたのですが、そのメールには電話番号は表示されませんでした。まあ、何度かほかの手を考えて、まず、電話番号を書いてもらえばそれが伝わるようにはなりましたから、これからはこんなことはなくなることでしょう。
 今日、メールを送られた○藤さん。もしこれをご覧になってたら(まずないでしょうが)、再度ご連絡をください。
Aventure Number : 3590 date : 2022/6/9


今日の禁断 グレイト


 前回の、入団希望を送ってこられたのに返信が出来なかった方には、めでたく連絡がとれたのだそうです。別に、このページやニューフィルの団員募集のページをご覧になったわけではなく、その方のお友達が団員で、こちらの返事があまりに遅いのでどうなっているのかそのお友達に聞いたのが、パートリーダーに伝わったのだそうです。入団が決まれば、ヴァイオリン以外の弦楽器のメンバーは、プロのオーケストラよりも多くなりますよ。ヴァイオリンも同じだけの人数にするのは、あなたです。来年は、ヴァイオリンが大変そうなシューベルトの「8番」をやりますから、ぜひ。
 その「8番」ですが、この前にご紹介した「未完成」で起きていたのと同じようなことが、終楽章の最後で起きているんですよ。昔のスコア(ブライトコプフ旧版)ではこうなっています。
 全パートにディミヌエンドがかけられているのです。ただ、こちらの場合は、いくらなんでもおかしいという演奏家の判断で、ほぼ「慣習的」に、ここでのディミヌエンドはあえて無視して、ガンガン鳴ったまま終わるようになっているようですね。確かに、私もスコアを見て初めてこうなっているのに気が付きました。もう、どんな演奏を聴いても、間違いなく堂々と終わっていましたからね。
 そこで、NMLにあるこの曲の音源を全部聴いてみて、果たして今この楽譜通りに演奏している人がいるのかどうか、調べてみましたよ。これはもう、ストリーミングならではの手軽さで、一つの演奏について数十秒あれば結果が分かりますから、リストにある100人以上の指揮者の演奏をすべて聴いても、大した時間はかかりません。その結果、ここでディミヌエンドをかけている指揮者は、
 ・テンシュテット
 ・クレンペラー
 ・アーノンクール
 ・ティントナー
 ・クーベリック
 ・ヘレヴェッヘ
 ・マルチェッロ・ヴィオッティ
 ・アタウルホ・アルヘンタ
 ・チェリビダッケ
 ・フィリップ・ジョルダン
 ・小澤征爾
 と、思った以上にたくさんいたことが分かりました。小澤までが入っていたのは意外でしたね。
 もちろん、これは、「未完成」と同じことで、自筆稿がアクセントとディミヌエンドの区別がつかないためにこんな印刷楽譜が出来てしまったからのでしょうから、本来はアクセントなのでしょうね。9割以上の大指揮者たちが、あえて楽譜に背いてまでディミヌエンドをかけていないのは、やはりそれが作曲家の意思だからと感じていたからなのでしょう。
 ですから、新しい原典版では、ベーレンライター版では、
 このように、アクセントになっています。一番上のティンパニだけアクセントがありませんが、ディミヌエンドは書かれていませんし、この上の管楽器のパートもすべてアクセントです。
 ところが、同じ原典版でもブライトコプフ新版では、
 このように、旧版と同じなんですよね。他の部分では、旧版ではディミヌエンドだったところはきちんとアクセントに直っているのに、肝心のこの部分がこうなんですよ。この校訂を行ったのは、同じブライトコプフ新版でベートーヴェンの交響曲のうちの何曲かを校訂していたペーター・ハウシルトです。この人は「第9」も担当していて、終楽章の「vor Gott」のフェルマータの部分を、旧全集ではティンパニだけがディミヌエンドだったところを、オーケストラ全体でディミヌエンドするようにしていました。こういうのが好きなんでしょうね。末廣さんはこれを見て「こんなの、ありえません!」と激怒されていましたね。
 最後だけではなく、その他の部分も、この2つのスコアを見比べてみたのですが、思った以上に違っていましたね。クレッシェンドが始まる位置などが、微妙に違っているのですよ。あとは、もちろんどちらも小節数は全く同じなのですが、スコアになった時のページ数が、ベーレンライター版は282ページなのに、ブライトコプフ新版は135ページしかありません。これは、ベーレンライター版は基本的に1ページにフルスコアが1段でたまに2段になっているのですが、ブライトコプフ版はほとんどが2段組になっているからです。その分、音符が小さくなっていますね。
 佐々木さんは、一応この新しいスコアをお使いになるそうなのですが、果たしてどちらになるのでしょう。
Aventure Number : 3591 date : 2022/6/12


今日の禁断 パリンカ


 旧聞に属しますが、ニューフィルでは、毎年8月に行っていた「アンサンブル大会」が今年も中止となることが決定しました。3年連続、ですね。まあ、「英断」と言っていいのではないでしょうか。でも、それと同じぐらいの気配りを、普段の練習や、コンサートに関しても持ってくれたら、とは思いますけどね。
 しかし、世の中的には、それこそ「3年ぶり」にフルスペックで再開しようとしている「○なばた祭り」とか、もっとすごいのは、外国人の入国に制限を設けないようにする、だとかいうことが本気で実行されていますから、本当に大丈夫なの? と思ってしまいます。さらに、もうマスクを外しても大丈夫、なんて公言している人までいますからね。
 確かに、全国の感染者数は減少傾向にあるようですが、宮城県あたりはこのところまた前の週より増えている、なんていう日が出てきていますから、絶対に油断はできないんですよ。今までの例でも、ちょっと感染者が少なくなったと言っていくらか制限を緩めたら、しばらくしたらその影響が出てきてまた増加した、なんてことを、もう何回も繰り返してきているのですから、ちょっと考えれば分かりそうなものですけどね。
 要は、コロナは決して収まってはいないけれど、経済活動を活発にする方がそれよりも大切なことなのだ、という愚論がかなり大声で叫ばれているからなのでしょうね。まあ、確かに、それが切実な問題であることは間違いありません。まあ、ですから、それをやめなさいとは言えませんが、最近のような大ぶろしきを広げるようなことではなく、もっと慎重に事を進めるべきなのでは、と思いますね。
 実は、私の職場でも、毎年やはり8月に行っていた年中行事が、もう2回中止になっていました。それで、一時は、今年は規模を縮小してなんとか開催したいね、というようなことを話し合っていました。ただ、それはあくまでも6月ぐらいになって感染者が大幅に減った場合の時だよね、とも言ってました。そして6月になってこんな状況ですが、それを見て、社長は潔く、今年も中止にすることを決断したのですよ。
 正直、私は、もしかしたら開催できるのではないか、と考えて、その時のための準備も少し進めかけていたところでした。でも、その決断を聞いて、本当に安心しましたね。別に、私が準備していたことは来年生かせばよいことなのですから、今年は中止するに越したことはありませんからね。
 もう一つ、私の周りの事例では、マンションの町内会がやっていた夏祭りも、やはり2年間中止になっていて、私は役員だったのでその件について話し合っている場にいたことがありました。それは2ヶ月ぐらい前のことですが、その時には、もし今年も中止になったとしたら、もうその先はやる気にならなくなってしまうのではないか、ということで、出来れば開催したい、というようなかなり強い意見がありました。その後、私はもう役員を外れたのでどうなったかは分からなかったのですが、最近町内会長さんに偶然お会いしたので聞いてみたら、今年も中止にすることが決まったのだそうです。
 それぞれに、状況は異なりますが、やはり最終的にまだまだ油断はできないのだ、という思いで中止に踏み切った、というのは、とても賢い決断だったのではないか、と思います。
 私などは、自分のオーケストラでは演奏会を開いているのですが、出来ればあまりお客さんには来てほしくはない、という気持ちがありました。ですから、広報活動などは一切行わない、という主張を団の中では貫いていて、団全体でもそれが支持されています。その結果、お客さんの入りはとても少なくなっていますが、それでいいのではないかと思っています。それこそ、今度のコンサートが行われる10月ごろには、もしかしたら少しの広報ぐらいはできるようになっていてほしいな、とは思いますけどね。
 ですから、コロナ期間中はとても映画館などには行く気にはなれませんでしたし、お客さんとしてコンサートに行く、ということも、一度もありませんでした。以前入っていた合唱団から、去年も招待状が届いたのですが、それもご遠慮させていただきました。その合唱団が、今度の7月にまたコンサートを開くというので、ご案内を頂きました。
 たぶんこれが、私のコロナ後のコンサート・デビューになるのではないでしょうか。「ジュラシック」の最新作も、見に行きたいなあ。
Aventure Number : 3592 date : 2022/6/15


今日の禁断 クラフトワーク


 1週間ぐらい前に、WOWOWで「ショック・ドゥ・フューチャー」という映画を放送していたので、録画しておいたのを見ました。タイトルだけだと、それこそ「バック・トゥー・ザ・フューチャー」のパロディっぽいので、そんなSF系のだと思っていたら、全然違って、なんと「音楽映画」でした。舞台はパリ。
 ですから、何の予備知識もなく見始めたら、最初のシーンでこんな物が出てきたのには本当に驚きました。
 分かる人には分かるはずですが(あたりまえか)、奥に立っているのはMOOGのモジュラー・シンセサイザー、3Cあたりでしょうか。冨田勲が使っていた機材ですね。ここにはシークエンサー・モジュールが2つありますね。手前にあるのは、もう一つのシンセの雄、ARPの2600じゃありませんか。そして、左手前にあるのは、日本のTEACの4チャンネルMTR、A-3340Sですよ。MOOGなどは、日本で買ったら何千万円もしましたし、そもそも冨田以外には操作できる人がいなかったぐらいの、当時はレアだった機材です。それが、20歳代の女の子の部屋の中にあって、その子がこれらを駆使して音楽を作っている、という設定なんですよ。もっとも、ここは別の人の部屋で、機材ごとその人から借りていたことがしばらく見ていると分かりますけどね。
 そこに、これも日本製のROLANDのCR-78というドラムマシーンを持った男が現れて、「最新モデルだ」と言っていることから、この時代設定が1978年であることが分かります。ですから、この女の子は、そんな当時の最先端のツールを使って、未来(フューチャー)の音楽を作ることを目指しているのですね。
 まあ、その途中で、いかにも簡単に音を出したりマルチチャンネルのレコーディングを行ったりと、ちょっとあり得ないことが起こりますが、まあ、それはどうでもいいことですから無視しましょう。大体、ドラマとしては完全に破綻してますからね。
 ただ、こんなシーンが目に入っては、ちょっと黙ってはいられなくなりました。
 この赤枠のなかにあるのは、Etherwaveではありませんか。
 これがそれですね。そもそも、もはや絶滅寸前だったテルミンのオリジナルモデルを作り続けていたのが、先ほどのMOOGを作ったロバート・モーグだったのですが、やがてこんなスマートな形のオリジナルモデルを開発し、1996年に「Etherwave」という名前で発表します。ですから、1978年には、これはまだこの世には存在してはいなかったのですよ。その他のものはリアルに再現しているというのに、こんなところでドジを踏んでいるのですから、お粗末ですね。
 でも、考えてみたら、この映画を作った人たちは、その時代にはまだ生まれていないか、生まれていてもこんな機材になじんでいたとはとても考えられません。仕方がないのかもしれませんね。あの「三丁目の夕日」でさえ、あの時代にはあり得ない「押すだけポット」が出てきてましたからね。
 でも、もっと昔のことになると、全く「証人」は居なくなってしまいますから、たとえば18世紀の楽譜を再現する、というようなことも困難になってくるのでしょうね。この間聴いた、メンデルスゾーンのヴァイオリンソナタをフルートで演奏しているCDで、曲の面白さを知ったので、ヴァイオリン版の楽譜を買ってしまいました。
 そうしたら、パート譜が2部付いていました。どちらも同じタイトルなのでなんで? と思ったのですが、よく見たら片方だけに「Urtext」という文字がありました。譜面を比べてみると、
 左の「Urtext」では、作曲家が書いた譜面がそのまま再現されているようでした。つまり、音符しか印刷されていません。しかし、右の方ではヴァイオリンで演奏する時に必要な弓の上げ下げや使う弦の指示、さらには、楽譜の表情記号などが加えられています。「実用版」というやつですね
 そう、最近はニューフィルでも「原典版」の楽譜を使ったりしていますが、そこでは、作られた当時では常識であったことなどは、わざわざ書かれてはいないこともあります。ですから、それを現代の人が演奏する時には、何らかの形でそれを補わないといけないのですよね。ですから、このメンデルスゾーンでも、演奏のために必要な「一例」を、このように加えていたのですね、
Aventure Number : 3593 date : 2022/6/17


今日の禁断 ショコラロワイヤル


 今日は「父の日」だったようですね。と言っても、実際にプレゼントなどをもらうようなことは、殆どありませんでした。でも、気持ちだけは、と、以前娘が言っていたケーキ屋さんのケーキでも買ってみようかと思いました。
 それは、細横丁と北二番丁の角のビルの1階にある、こんな小さなお店でした。入り口の前に看板があって、「ご入店は5名様までとさせていただきます」というお願いが書いてありました。確かに、中は5人も入るともう一杯になってしまいます。ですから、ケーキもゆっくり選ぶことができますね。
 私が買ったのはこれ。チョコレートだらけで、本体もスポンジではなくチョコムースでした。上に乗っているのはロイズの生チョコみたいですね。とってもなめらかな味で、もう、チョコレートの味を満喫できました。もう一つシュークリームも食べたのですが、それもクリームが濃厚でおいしかったですね。
 その後は、久しぶりのミシンかけです。ちょうど2年前のブログに、フルートのケースが擦り切れないように、不織布でカバーを作った、という書き込みがありました。ネットでかなり大きな不織布の袋を探して、それを縦に半分に切ってそれをケースの大きさに合わせて平行にミシンで縫って筒状にする、というものでしたね。最初は1枚だったのですが、ちょっと薄かったので、次に作った時には2枚重ねにしました。そうしたら、厚さは問題なくなったのですが、袋の入り口に布が2枚になるので、楽器ケースを入れる時に、すんなり入らないで布の間に入れてしまうようなことが起きてしまうようになっていました。
 それからしばらく経って、なんせほぼ毎日出し入れしてますから、さすがに全体が擦れてきて、部分的に穴が開いたりしてきたので、さらにグレードアップした袋を作ることにしました。
 それが、これです。真ん中にミシン目が入っているのは同じですが、
 こんどは、端の部分もミシンをかけて、2枚の布が一体化するようになっていますから、楽器を入れる時にはすんなり入るようになりました。これを縫う時には、袋の中にもう1枚袋を入れて、その開口部をそのまま縫うために、ミシンをアイロン台の上に乗せて、そこに袋を突っ込んで丸く縫いました。それから縦に2本ミシン目を入れて、真ん中から半分に切ったのですね。
 中に楽器を入れて、それを、キャリーバッグに入れ、
 ファスナーを閉めれば、持ち歩けるようになります。
Aventure Number : 3594 date : 2022/6/19


今日の禁断 パッサカリア


 きのうはニューフィルの練習だったので、晩ご飯はびっくりドンキーで食べることにしました。最近値上げをしたようですが、私がいつも食べている「ポテサラパケットディッシュ」は上げ幅がそんなに大きくなく、他のメニューが大幅に上がった、という印象ですから、あんまり影響はないな、という気がしますから。
 ところが、お店に入って席に案内されると、そこにあった「期間限定、メンチカツ」というのが目に入りました。というより、このお店でメンチカツなんて、初めての挑戦なのではないでしょうかね。そもそも、ハンバーグにコロモを付けて揚げるとメンチカツになるような気がするので、本来はそんなに違和感はないものなのかもしれませんね。いずれにしても興味があるので、注文してみました。
 「シングル」と「ダブル」があったので、「ダブル」を注文です。ハンバーグだと「300g」というところでしょうか。コロモはとてもパリッとしています。箸で切って口に入れると、ハンバーグとはちょっと違う、メンチカツ特有のスパイスの味が感じられます。というか、何の変哲もない普通のメンチカツですね。そうなると、これにはウースターソースをかけて食べたくなってしまいますが、ついてきたのは手前のカップに入っている、ハンバーグ用のソースでした。醤油ベースのソースですから、なんか違和感がありますね。もちろん、タブレットではソースの選択肢はないようですから、まあ、これはもういいかな、という感じでした。
 練習の時には、そろそろ新しい「かいほうげん」の準備に入っているので、そのための写真撮影を予定していました。最近入って来た入団希望者の方々がそろそろ正式に承認される時期なので、その方々の写真ですね。そういう人が3人いたので、網を張っていたら、ヴァイオリンのお二人はすぐに見つかったので撮ることが出来ましたが、前半は私は降り番のヒンデミットなので、スコアを見ながら聴いていても(いつ、私の出番があるか分かりませんから、そんなときに困らないようにシミュレーション)あと一人、トロンボーンの人がホールに現れません。
 と、オーケストラを見渡すと、もう一人、新入団員ではありませんが、原稿を頂いた打楽器の方が乗っていたので、そちらも撮ろうと一旦外に出たら、そこに、捜していたトロンボーンの人が座ってました。出番ではないので、中に入らないで待っていたのですね。ですから、早速そちらを撮ったあと、目的の打楽器の場所で待機します。
 その方は、ヒンデミットの担当はシンバルでした。ですから、立ち上がって演奏するところを撮りたかったのですが、なかなかその出番が来ません。スコアは別の所に置いてきてしまったので、見に行くこともできません。そうしたら、そんな雰囲気を察したもう一人の打楽器の人が、パート譜を私のところに持ってきて、「あと○小節で、出番です」なんて教えてくれましたよ。
 おかげで、無事、こんな写真が撮れました。ご協力ありがとうございました。これで、必要な写真は全部揃ったはずです。
Aventure Number : 3595 date : 2022/6/22


今日の禁断 スプレー


 この先、気持ちの悪い写真が出てきます。特に、小さい生きものが集まっている画像が苦手な方は、これ以下を読むことをご遠慮ください。
 数日前から、職場の私の部屋のガラス窓に、1センチ四方ぐらいの小さな汚れが付いているのを見つけました。拭き取ろうと思って近づいてみると、なんだか汚れではなく、なにかの卵のように見えました。あいにく、その写真は撮り損ねたのですが、ネットで似たようなのを見つけたので、ご参考までに。
 こちらも「ガラス窓についていた」物なのだそうです。
 この写真もかなりアップで撮っているのでしょうが、実物は本当に胡麻粒、いや、もっと小さい芥子粒ぐらいの大きさしかありません。以前、カエルの卵を見つけた時も、こんな感じでしたが、もっとずっと大きな粒でした。そして、それは池のそばの湿ったところにありました。
 一方のこちらは、湿気など全くないガラスの上、日当たりも良いですから、卵だったら乾いて死んでしまうのではないかと思いましたね。実際、それから3日間ぐらいは、全くその外観に変化はありませんでした。今日も、朝見た時にはほとんど同じ形と大きさでした、ただ、一つの粒だけがちょっと色が違って、大きくなっているかな、というような気はしましたけどね。
 ところが、それからほんの2時間ほどしてそれを見てみたら、
 もう、全く粒々がなくなっていて、完全に形が変わっていました。アップにすると、
 こうです。
 本当に小さな芋虫状の生き物が、一斉に卵から孵化したのですね。すごいものです。いったい、どこから栄養などを取っていたのでしょう。これらの一匹一匹がもぞもぞ動き回っているのですから、気持ち悪いですね。
 ネットで調べたら、どうやらこれはある種の「蛾」の卵だったようですね。ですから、このままいけばこの芋虫に毛が生えて毛虫になって、その後さらに蛾に「変態」するのでしょう。
 正直、こんな写真を撮ってしまったら、夢に出てきそうですごくおっかないです。でも、またとない機会ですから、最後までその様子を観察することにしましたよ。
 あ、もちろん、これが付着していたのは、ガラス窓の外側ですからね。内側だったら、即刻洗い落としていましたね。
Aventure Number : 3596 date : 2022/6/24


今日の禁断 ガーデンガーデン


 急に暑くなったので、大変ですね。きのうあたりは、冷房の効いた車から降りると、もう真夏の熱気に包まれてしまって、それだけでくたびれてしまいます。まず、午前中は4回目のコロナワクチンです。
 今回も、「行きつけ」の病院に行って「いつもの」ファイザーを打ってもらいました。これまでの3回同様、打った付近がちょっと筋肉痛になるだけで、体温は全く上がりませんでした。
 その日は、そのあと、愚妻がベランダのプランターを買いに行きたいというので、愛子まで向かいます。プランターだけでなく、中に入れる土も必要だったので、近くの店員さんにお勧めの土を教えてもらって、それも買ったので、もう汗だくで車まで運びます。その時の店員さんが着ていたのが、こんなTシャツでした。
 「シャイニング」ですよね。こんなのが在るんですね。調べたらGUで売ってました。
 ここまで来たのですから、いつもの「アイスの家」に行って、シャーベットのダブルを買ってきて、キンキンに冷えた車の中で食べました。こんな暑いときはアイスクリームではなくシャーベットですね。
 今日になって、近くのスーパーに行ったら、こんなTシャツを着ているお客さんがいたので、思わず目を疑ってしまいましたよ。
 ジョン・ケージではありませんか。これを着ていた人は、意味が分かっているのでしょうか。まあ、メーカーの方はしっかり分かっているようで、キノコなんかも一緒にデザインされてますけどね。もはや、ケージは単なるファッションアイテムです。
 ところで、前回の「禁断」で写真を載せた蛾の幼虫はその後どうなったのでしょう。とても気になったので、きのうは休みだったのですが職場に写真を撮りに行ってきました。そうしたら、
 卵の「殻」だけになってました。孵化した幼虫は、1日ですべてどこかに行ってしまったのですよ。確かに、ガラスにくっついていたって、餌なんかはありませんからね。動けるようになれば、食物を求めて移動してしまうのでしょう。
 孵化の瞬間も見落としたというのに、これもこんなものしか残ってなかったなんて、自然を甘く見ていました。彼らとは時間の感覚が全く違っているのでしょうね。
Aventure Number : 3597 date : 2022/6/26


今日の禁断 シングル


 7年前にここに書いた「ヴァイナルってなに? EPってなに?」という記事は、私のブログの記事ランキングでは、常に1位か2位にいるという、まあ、人気のあるものです。このランキングがどういう仕組みで作られているのかは全く分かりませんが、特定の方がここ経由でブログにアクセスしているのではないか、ということも考えられるので、必ずしも多くの方に読まれている、ということではないのでしょうけどね。
 これを書いた頃には、日本では「EP」という言葉はまだそれほど目立って使われることはありませんでしたが、確実にこれから広がっていくのでは、という予感はありました。そして、7年後の今では、もうごく普通にラジオでインタビューを受けているアーティストたちが、「今回のEPは」などと言っているのですから、これはもはや確実に多くの人に知られ、使われる言葉になっているな、と実感できるようになりました。
 もちろん、ここで使われている「EP」という言葉は、「アルバム」と呼ぶには曲数が少ないCD、あるいは、それと同じ曲目でまとめて配信されているデジタル・データのことになります。つまり、実体は「ミニアルバム」、あるいは「マキシ・シングル」という、昔から使われている言葉と全く同じものを指し示す言葉になるのですよ。この業界、新しい言い方が登場すると、すぐさまそれに飛びつく、ということが日常的に起こっていますが、これもそれと同じ現象ですね。要は単なる「ファッション」なんですよ。全く同じ物でも、ネーミングが変わればちょっとおしゃれに見えるだろうという浅知恵です。
 もちろん、この言葉は、音楽の先進地、アメリカからやってきました。というか、アメリカで使われているから、ちょっと広めてやろう、という人がいたのでしょうね。それは図に当たり、今では日本中に「EP」が蔓延することになりました。ありがちなことですが、その言葉を使う時には、その語感に酔うだけで、元の意味を知る人など、特に若い人にはほとんどいなかったはずです。
 ただ、昔からレコードによって音楽に親しんでいた人にとっては、これほど懐かしい言葉もありませんでした。私もそんな一人、レコードと言えば「LP」が有名ですが、それとともに、この「EP」と呼ばれていたレコードがあったのですよ。それは、LPよりも小ぶりで、短い曲が表と裏に1曲ずつ入っている、「シングル盤」、あるいは「ドーナツ盤」と同義語だと認識されていたレコードでした。ですから、そんな認識で実際にその「EP」に接していた体験をもとに、先ほどのブログも書いていました。
 ただ、その名前、EPというのは「extended playing record」の略語なのですが、常々このextended(拡張された)という単語に、ちょっと引っかかってはいました。LPに対抗して作られたものですが、演奏時間は決して「拡張」されてはいません。あるいは、もっとさかのぼったSP(シェラック盤)よりは長い、ということでしょうか。それでも、片面5分程度ですから、ほとんど変わりません。
 そうしたら、ごく最近、「これは演奏時間ではなく、音質が拡張されたものなのだ」という主張が、日本のレコードのプレスを行っている会社の方からなされていることを知りました。確かに、LPの内周ではかなり音質は低下しますが、回転数を上げたこのいわゆるEPでは、音質は「拡張」されていますからね。
 一時はそれで納得しかけたのですが、さらにネットを繰ってみると、なんと、アメリカの音楽雑誌「ビルボード」のバックナンバーの記事から、EPの成り立ちを調べようというサイトが見つかりました。今では、こんなものがアーカイヴとして見ることができるのですね。
 それによると、アメリカのCOLUMBIAから12インチ径で33回転のレコードが「LP」という名前で発売されたのは1948年のことでしたが、競争相手のVICTORがこれに対抗して翌1949年に発表した、7インチ径の45回転盤のレコードには、正式名称がなかったのだそうです。一応、「シングル盤」とか、もう少しすると「ドーナツ盤」という言葉で呼ばれるようにはなりますが。そして、この2つのフォーマットを争う戦いは、お互い一歩も譲らずに展開され、VICTORは45回転盤の改良形として、1952年に演奏時間を「拡張」したレコードを発表、その名前を「Extended Play」としたのです。
 ビルボードの記事の現物が、これです。




 その「拡張」の手法は、シングル盤のレーベルを貼る部分にあった突起をなくして、その部分まで溝を掘る、というものでした。それによって、片面で最高8分という演奏時間を獲得したのです。
 ただ、そこまでしても、レコード業界の動きはLPはアルバム、45回転盤はシングルという棲み分けがなされるようになり、VICTORもLPの生産を始めます。ですから、その時点でもはやEPは見捨てられてしまったのですね。そして、「シングル以上、アルバム未満」というコンセプトだけが残り、アメリカではCDの時代になってもそのコンセプトのものをしっかり「EP」と呼んでいたのです。
 日本に45回転盤が入って来たのは、そんな、実際の「EP」はなくなっていた頃なのではないでしょうか。実際、私自身は、この「EP」の現物を見たことはありません。そして、おそらくその時点で、日本の業界では、45回転盤すべてのことを、「SP」や「LP」に倣って「EP」と呼ぶようになっていたのではないでしょうか(もっと言えば、「SP」という言葉も、どうやら日本でだけ通用するもののようです)。そこから、「EP」の誤用が始まり、先ほどのプレス会社の人による珍説や、私のさっきのブログの記事のようなものまで現れるようになってしまったのです。ああ、恥ずかしい。
 
Aventure Number : 3598 date : 2022/6/29


今日の禁断 エサ


 酷暑の6月が終わりましたね。火曜日にはニューフィルの練習があったのですが、市民センターの常として、空調を入れるのは7月になってから、という不文律がありましたから、まだ6月中なのでさぞや蒸し風呂状態だろうなあ、と覚悟して大ホールへと向かいます。
 ところが、4階でエレベーターと降りると、そこはまるで爽やかな高原のような涼やかな別天地でした。空調を入れてくれていたんですね。最初のうちは送風だけだろう、なんて言っている人もいましたが、これは本物の冷房、練習が終わるころには、もう半そででは寒く感じられるほどホール全体が冷やされていましたよ。
 やはり、この猛暑で、各地で「熱中症を防ぐために、躊躇なくエアコンを使ってください」などと言っていますから、こういうホールでもそれに従ったのでしょう。というか。会場を使っている人の中から熱中症患者が出たために救急車を呼んだ、なんてことになれば、センター自体の失態と言われてしまいそうですから、こんな措置をとったのかもしれませんね。いずれにしても、今年の猛暑でも、練習に来れば快適に過ごせることだけは保証されていることが分かりました。
 そんな、自然界の気まぐれは、最近は何度も体験しています。この間ご紹介した蛾の卵などは、あっという間に幼虫に孵ったと思っていたら、次の日には全員どこかへ行ってしまいましたけどね。それにしても、あれは気味悪かった。夢に出てきたらどうしようと思いましたね。
 ですから、その直後にこんなものを見つけた時はうれしかったですね。
 職場の中庭にはアジサイがたくさんあるのですが、その中に、いつの間に作ったのか、鳥の巣がアジサイの枝の間にきれいに乗っかっていました。下の方はポリ袋の破片ですね。あるものをなんでも使って作ったのでしょう。作り方もまさに「プロ」の仕事で、「建材」をがっちり固めているようですから、かなりの強度がありそうですね。そして、その中には、このように小さな卵が4個入っていましたよ。
 巣の主はムクドリでした。このように、卵の上で温めています。この巣は、建物の中からガラス越しに見えているのですが、この鳥はとても用心深くて、ガラス戸を少し開けただけで飛んで行ってしまいます。最初の写真は外に出て近づいて撮ったのですが、私が静かに近づいていくと中にいた親鳥は素早くいなくなってしまったので、あんな写真が撮れました。
 これからは、この卵が孵って雛が顔を出すことになるのでしょう。そうなると、親鳥が帰ってくるまで口を開けてピーピー鳴いている雛鳥を見ることができるかもしれません。とても楽しみです。
 そういえば、昔こんな写真を撮ってましたね。こちらはツバメですが。
Aventure Number : 3599 date : 2022/7/1


今日の禁断 パナソニック


 私が住んでいるマンションには、新築で入居した時から、天井にこんな照明器具が付いていました。いや、別にサービスではなく、契約をしたときに入居してすぐにこんなのがあればいいのではないでしょうか、ということで、販売会社が今はなき「ヤマギワ電機」と結託して、お好きなものを付けてくださいと言っていたので、お店に行って気に入ったのを付けてもらうことにしました。その取り付け工事は、入居の前に済ませてくれたのですね。
 でも、もう30年以上も住んでいると、この照明もいろいろ問題が出てきました。普通の蛍光灯ですから、かなり頻繁に切れるのですが、それを交換するのが結構大変。脚立を使わないと届きませんし、その時にはこの蓋も開けるのですが、最近は元通りにはならなくなっていました。あとは、結構虫の死骸などが入っているので、掃除もしなければいけませんし。
 それで、この際ですからLEDに変えようと思いました。ところが、この照明を付けた時に、その電気屋は元からあった引っ掻けシーリングを撤去して、直付けにしてしまっていたのですね。
 このように、天井にアンカーを打って、ボルトを通し、そこにナットで照明器具を固定、電源はコードを直接つないでいます。この頃はこういう工事しかできなかったのでしょう。でも、今の照明器具は、天井に直付けする時でも、引っ掻けシーリングに直接固定できるようになっているのですよ。ですから、お店で器具を買ってくれば、そのまま天井に付けることが、誰でもできるようになっています。
 でも、うちの場合は、まず引っ掻けシーリングを付けてもらわなければ何もできません。ですから、その工事込みで、あたらしいLEDのシーリングライトを買って、それを、きのう工事の人に付けてもらうことになっていました。
 これが、ふたを外した状態。蛍光管はほかでも使うので、外してしまってあります。
 まずは、さっきの固定用のナットを外して、器具を取り外します。
 ボルトも外したら、天井はこんな感じ。
 そこに、引っ掻けシーリングを付けるためのアダプターを取り付けます。
 これが、引っ掻けシーリング。
 そのあと、ここに同じ径のアダプターを取り付けた後、そこに照明器具をはめ込みます。
 下のふたを付けて完成です。工事時間は20分でした。お店で見た時はずいぶん大きく感じたのですが、ここにあると小さく見えますね。
 このところ、立て続けにいろんなところのリニューアルをやってますが、もう少しすると、うちのマンション全体の大規模修繕が始まります。その時には、ベランダに置いたプランターを、2階部分のルーフバルコニーに移動しなければいけません。結構な量なので、こんなに暑い日だったら、大変でしょうね。
Aventure Number : 3600 date : 2022/7/3

22/7/6-22/8/19