3441(21/6/30)-3460(21/8/13)

今日の禁断 シーザー


 私が毎日使っているショルダーバッグが壊れました。トートバッグとショルダーバッグの兼用で、肩掛け用のひもがあるのですが、それを本体に固定している部分の革(合皮?)が切れてしまったのですね。
 これでは、ひもについた環に通すことができません。
 まず、なんでこんなに見事に切れたのか、という疑問がわいてきます。ナイフのような鋭利なもので切ったような感じはしませんから、単なる経年劣化なのでしょうか。ただ、これはまだ1年ちょっとしか使ってませんから、それはちょっと考えられません。よっぽど大きな力がかからないことには、ここまで見事に切れる(裂ける)ことはありませんからね。
 それと、いつからこうなったのか、というのも疑問です。きのうの朝、職場に着くまでは普通に肩にかけられましたから、何事もありませんでした。そして、その日は練習日だったので、楽器の入ったバッグを肩にかけるので、このバッグの肩ひもは使っていません。でも、練習に行く途中で食事に「びっくりドンキー」に入りましたが、その時はちゃんと肩にかけていましたね。
 余談ですが、いつの間にかこのお店はものすごい値上げをしていたのですね。まさに「びっくり」です。いつも食べていたポテサラパケットディッシュなどは、200円ぐらい上がっていたのではないでしょうか。これにサラダを加えれば、「櫻家」の特上ロースよりも高くなってしまいますよ。
 そのあと、車を駐車場に入れて、楽器は車に置いてスーパーモリヤに行った時も、ちゃんと肩にかけていましたね。そのあと練習場に行くときも練習が終わってからも楽器を肩にかけてましたし、今朝も同じように楽器があるのでこのバッグの肩ひもは使わずに、職場まで来ました。その後郵便局に用事があったのでバッグを肩にかけようと思ったら、こんな風になっていたことに気が付いた、というわけです。となると、革が切れたのは練習している間、ということになりますね。そんなことって、あるのでしょうか。謎です。
 実は、このバッグを買ったときに、あまりに使いやすいのでスペアとして色違いのを買っていました。
 こんなに早く、それを使う日が来ようとは。
Aventure Number : 3441 date : 2021/6/30


今日の禁断 ホワイトキューブ


 仙台七夕は、青森ねぶたや秋田竿灯などを裏切って、実施されることが決定したようですね。それで、県外からは来るな、と言っているのですから、不思議な話です。そうなると、オリンピックと同じことで、仙台もまた「第5波」に見舞われることでしょう。そして、また練習場やホールが使用禁止ということになって、ニューフィルの秋の演奏会も中止になる、という悪循環が繰り返されるのでしょう。
 とは言っても、そんな先の話は誰にも分からないことですから、これからの指揮者練習なども粛々と行われることになります。ただ、ここにきて、単なるスケジュールの都合で、その指揮者練習の日にちが変更になってしまったので、会場も別のところを取らなければいけなくなりました。でも、もう主だったところは空いていませんから、結局ちょっと遠くまで足を延ばして、白石市のホールを使うことになったのだそうです。
 これまで、南部と言えば岩沼とか角田どまりですから、ここを使うのは初めてです。なかなかユニークな形状の建物なので、どんなところなのか、楽しみです。このナマズの口みたいなものがなんなのか、確かめてみたいですね。ただ、なんせ遠くですから、2日目の朝はかなり早起きしないことには。もしかしたら、角田みたいに泊まる人もいるかもしれませんね。
 ここは、だいぶ前にできたホールですが、最近になって県内には新しいホールがいくつか建設されています。ちょっと前にできたのが、石巻の「マルホンまきあーとテラス」という、総合文化施設です。ネーミングがなんともダサいですが、ここには観客が1200人以上入る大きなホールがあります。客席は2階まであるのですが、面白いのはその2階席の前にカーテンを引くことが出来て、1階席だけにして「中ホール」としても使えるようにした、という設計です。もちろん、その分使用料も安くなるのでしょうね。
 これが、
 こうなります。
 でも、音響設計としては、これはかなり問題があるような気がしますが、実際はどうなのでしょうね。
 もう一つ、きのう開館したばかりというのが「リフノス」という、やはり総合文化施設です。利府町にあるから、そういう名前になったのでしょうけど、「ノス」ってなんなんでしょうね。
 このホールは、キャパが400人ちょっとですから、かくだ田園ホールみたいな感じでしょうか。
 おそらく、近いうちにはいずれかのホールも使うことになるのでしょうね。そういえば、仙台のホール建設の話はどうなってしまったのでしょう。
Aventure Number : 3442 date : 2021/7/2


今日の禁断 パナソニック


 きのうの「おやぢ」で取り上げた書籍が、果たして実際の本屋さんではどんな売られ方をしているのか確かめようと、この辺りでは割と大きなお店の、ブランチの中にあるツタヤに行ってみました。まず、入り口のところの新刊書コーナーを見てみましたが、あんな人気作家の新刊にもかかわらず、そこに平積みになっているわけではありませんでした。結局見つかったのは、普通の作家別のコーナー。
 ごく普通に、5冊ぐらいが重ねられて、表紙を前にして置いてあるだけでした。当然、立ち読みはできません。まあ、内容が一般的ではないので、そんな「見本版」まで作って展開する、といったほどではないのでしょう。Yちゃんが勤めている「○〇国屋」では、どうなのでしょうね。
 我が家では、この間新しい洗濯機を買ったばかりだというのに、今日は新しいエアコンの設置でした。いや、買ったのはだいぶ前の5月半ばだったのですが、その機種が人気商品で在庫がなく、やっと今頃現物が届いたというわけです。本格的に暑くなるのには間に合いました。
 洗濯機を運んできたときは2人でやってきたので、エアコンでも2人ぐらいでやるのかな、と思っていたら、たった1人でした。重たい室外機も、一人で抱えてベランダまで運びます。その作業ぶりをずっと見ていましたが、さすがは慣れていて、無駄のない動きでてきぱきと仕事をこなしていましたね。
 彼が腰につけている工具ベルトは、この写真ではちょっとわかりませんが、リュックサックのように、肩から背負う形になっていました。そこで、工具は2列に収納できるようになっていて、そこにはおびただしいポケットがあって、ありとあらゆる工具や、ねじ類の小物、さらにはメジャーや水準器まで収納できるようになっています。彼は、それらを手探りで正確に選び出して、作業を行っているのですね。ちょっとこれには圧倒されました。というか、このベルト+工具類、欲しくなりました。いや、工具ではなく、フルートとピッコロを持ち替えるときに、こんな風に体のまわりに収納しておいて、即座に持ち替えたりは出来ないものでしょうかね。
 実は、この部屋にエアコン用をつけるのは、これが2台目。前の機械は震災の時に室外機が倒れてダメになってしまいました。そのころは下にある普通のコンセントから電源を取っていたのですが、最近は専用の、すぐそばにあるコンセントしか使えないようになっているのだそうです。そこで、隣の部屋にはそれがあるので、そこからケーブルをベランダ沿いに引いてくることになっていました。それは、2週間前に工事のための下見に来た時に、言われたことでした。
 それも、こんな風にきっちりとやってくれました。これはまだ工事の途中ですが、完成品は右の穴から電源ケーブルを入れて、隣のコンセントの中の線と直結させてあります。
 そんなこまごました工事もあったので、終わったのは3時間後でした。その間、ほぼずっとそばで見ていました。配管の接合など、もう、プロの仕事ぶりを堪能しました。でも、さすがに疲れましたね。
 これが完成品です。
Aventure Number : 3443 date : 2021/7/4


今日の禁断 カーネーション


 あした、8日は、私の父母の月命日です。月は違いますが、それぞれ同じ日に亡くなっているんですよね。それで、仏壇にお供えするための花を、新装なった近所のスーパーで買うことにしました。結局、改装した後には、レジの構成が大幅に変わっていて、セルフレジが大幅に増えて、対人レジは3台だけになっていました。セルフは10台が3列になって並んでいます。
 これは、ネットで拾ってきた画像ですが、そのスーパーのも基本的に同じ構成です。モニターの右側に商品カゴを置いて、バーコードを読み込んだ商品を左の袋に入れる、という手順ですね。もちろん、その袋はエコバッグなどですが、大きなものは袋に入らないので、その上のテーブルに置きます。これ全体がスケールになっていて、重さに反応して商品が入ったことを確認しているのでしょう。
 ですから、私は買った花だけはこのテーブルの上において、会計を済ませました。レシートとかクーポンも忘れずに受け取って、家へ帰ります。ところが、家で買ってきた花を花瓶に移そうと思ったら、それがありません。どうやら、レジ袋だけを持ってきて、テーブルの上の花を置き忘れてきたのですね。そこで、お店に電話をかけて聞いてみたら、確かに花の忘れ物があったということだったので、またそのスーパーまで行ってきました。
 そうしたら、その花はしっかり保管されていて、店員さんが持ってきてくれましたよ。その時に、店員さんが、「私もすぐそばにいたのに、気づかなくてすみませんでした」と謝ってくれたのですよ。いやいや、悪いのは忘れた私なので、恐縮してしまいますね。でも、とても気持ちの良い対応で、うれしくなりました。
 というのも、今日はなんとも理不尽な電話を受けてしまって、とてもいやな気分だったのですよ。それはどんな電話かというと、登録していない番号から携帯に届いたのですが、局番が東京だったので一応受けてみたら、いきなり乱暴な声で「お前、弁護士だろう」などと一方的にがなりつけてきたのですよ。なにかのトラブルの相手に話しているような感じなので、人違いではないかとさんざん言っても、全く聞く耳を持たず、罵倒の嵐です。その相手だと決めつけているのは、自分がかけた番号がその相手だらから、というのですね。でも、「俺はお前の番号、090-〇〇〇〇-●〇〇〇にかけてるんだぞ!」と言っているのを聞くと、その「●」が別の番号なんですね。私は「てめえ、番号間違えてるんだよ。もう1回、その番号にかけてみやがれ」と言って電話を切りましたが、本当に後味が悪かったですね。
 それが、そのお姉さんの一言で、すっかり解消されましたね。でも、もう知らない番号からの電話は、受ける気にはなりません。
 話変わって、Facebookにはアップしたのですが、私の職場に「伊達武将隊」がやってきて、なにやら撮影を行っていた、ということは社長に聞いていたのですが、それがYouTubeにアップされた、という知らせが届きました。早速見てみると、その時点でまだアクセス数は「9」でしたね。今見てみたら、それが「82」になっていたのは、Facebookのおかげでしょうか。こちらからご覧になってみてください。社長はいつものようにボケをかましていましたが、それを政宗公が微妙な受けかたをしていたのが、面白かったですね。
Aventure Number : 3444 date : 2021/7/7


今日の禁断 ユーチューブ


 7月のカレンダーが、いつの間にか休日が変わっているということに、ごく最近気づかされました。最初に変だな、と思ったのは、7月20日にニューフィルの練習の予定があったからです。その前の19日が祝日なので、その翌日は市民センターはお休みになるはずなのに、なぜか部屋が取れているのですね。さらに、家にあるカレンダーで、その週の22日と23日に休みの印が書き込まれているのに気づきました。愚妻に聞いたら、「知らなかったの?」と言われてしまいましたね。そういえば、だいぶ前にオリンピックの開会式に合わせて今年だけ休日を変更したというようなことを誰かが言っていたような気もしてきました。改めて調べてみると、確かに、かつてのオリンピックの開会式の日が祝日になっていた10月の「スポーツの日」が、7月23日に、そして、7月19日だった「海の日」が7月22日にシフトしていたんですね。
 同様に、オリンピックの閉会式の8月9日も、その付近の「山の日」が移動しています。
 こんなことも知らなかったのは私だけだと思ったら、他にも身近に知らない人がいたので安心しました。というか、もう再来週にはオリンピックが始まっているんですね。さあ、いったいどんなことが起こるのでしょうか。
 ところで、おとといお知らせした「伊達武将隊」の映像ですが、それから丸2日経ってYouTubeの閲覧数は325回になっています。毎日100件以上増加しているのですから、なかなかの手ごたえですね。まあ、別にうちのファンがそれだけいるというのではなく、あくまで「武将隊」の人気なのでしょうけどね。
 ところで、あれは「第2回」だったので、「第1回」は何だったのか、気になりますね。それは、すぐにわかりました。
 ご想像通り、「青葉神社」でしたね。こちらは6月17日にアップされていますが、現在の閲覧数は828回ですね。東昌寺はこれを超えることはできるのでしょうか。
 この映像では、青葉神社の禰宜さんが神社の由来などについて語っています。それによると、明治初期には戦国大名を祀る神社が各地に建てられたのに、仙台にはなかったので、藩士たちが運動を起こしてこの北山の地の、東昌寺の伽藍の一部を譲り受けて神社を作らせた、ということになっていました。でも、私は、そんな話は初めて聞きました。これまでは、あの「廃仏毀釈」の時に、仏教寺院を存続させる代わりに、神社のための土地を明け渡した、ということだと思っていましたからね。いったい、どちらが正しかったのでしょう。
 まあ、「歴史」なんてものは、そんな風に解釈次第でどうにでも変わってしまうものなのでしょう。いまでは、ネットで見境なく間違ったデータが拡散されているようになっていますから、これからの歴史学者は大変でしょうね。もしかしたら、あと半世紀ぐらい経ったら、教科書には「2021年に行われた東京オリンピックは、パンデミックにもかかわらず多くの人たちの努力によって、滞りなく開催され、世界中にスポーツの持つ力を知らしめた」などと書かれるようになっているかもしれませんね。
Aventure Number : 3445 date : 2021/7/9


今日の禁断 コスメーズ


 昨日と今日は、末廣さんとの指揮者練習でした。結局、春に予定されていた定期演奏会が、すったもんだの挙句、最終的には演奏会場がコロナの影響で使えなくなったので、本番直前に中止になったものですから、去年の秋に続いて末廣さんとの演奏会が行われることになっていたのですね。
 去年は音楽業界も沈滞しきっていて、末廣さんもお仕事に関しては大変だったようですが、今年になったら結構お仕事に恵まれているようで、そのためにニューフィルで予定していたリハーサルがキャンセルになった、などということもありました。まあ、こちらはある程度の融通はききますから、それは大した問題ではありません。なんたって、長年お付き合いいただいた末廣さんから、また新しい力を頂ける機会ですからね。
 今回の会場は、一番町のエルパーク、繁華街の真ん中の商業ビルの中にある公共施設です。ここは地下鉄と直結しているので、久しぶりに地下鉄で行ってみることにしました。
 これは、去年の12月にチャージしたきり、全然使う機会がありませんでした。やはり、地下鉄のような密室の中で何分か過ごす、というのが怖かったですからね。でも、ワクチンも無事接種が終わり、それから2週間経ちましたから、おそらくもう大丈夫だろうと、使ってみることにしました。
 勾当台公園駅で降りるときに、改札の写真を撮ってみました。チャージしたのは12万円ですが、実際は1万2千円払っただけでした。使い切っても、さらに年間12万円分はチャージできます。でも、これだけあれば一生使えるかもしれませんね。いや、使い切れないかもしれません。
 着いた時にはまだ楽器の運搬が終わっていませんでしたが、ちょっと待っている間にすべて運び込まれ、セッティングはすぐに完了しました。ウォームアップをしていると、早々と末廣さんも姿を現しました。
 そして、隅の方から音出しをしている団員たちの姿を眺められていましたね。すっかり、風景の中に溶け込んでいました。
 でも、いざ指揮台に立つと、とても楽しい音楽の時間が始まります。正直、まだ譜読みも完全にはできていない状態ですが、細かいところにどんどん指示がとんで、見る見る音楽らしくなっていきます。程よい緊張と、時折はさむユーモアたっぷりのお話とで、いつもの末廣さんらしいリハーサルは続きます。「私はリストが大嫌いです」などと言いながらのリストの「レ・プレリュード」の練習ですが、冗談のようで本気度が高いのが、かなり小気味よいですね。でも、リスト・ファンが聴いたら怒るでしょうね。
 きのうは少し早めに終わったので、近くの「餃子の王将」で晩御飯を食べてみました。久しぶりに夜の一番町を歩いていると、土曜日だというのに、全然にぎわいがありませんでしたね。お店も誰も待っている人はいなくて、すぐにテーブルに座れました。
 二人前の餃子が付いてくるはずの定食を頼んだら、皿には9個しかありませんでした(1個はもう食べてしまいました)。なんでも、あと3個はあとからお持ちします、ですって。もちろん、ほどなく熱々の追加の餃子も運ばれてきましたよ。何となく小さくなったと感じたのは気のせいでしょうか。でも、相変わらずおいしかったですね。「ひとりで飲めるもん!」を真似して酢と胡椒を混ぜたタレを試してみましたが、これはいまいちでした。
Aventure Number : 3446 date : 2021/7/11


今日の禁断 イケメン


 以前から作り始めていた「かいほうげん」のためのコンテンツで、今練習しているリストの「レ・プレリュード」の「元ネタ」についてのトークですが、その後「リストは嫌いです」という末廣さんの言葉にも背中を押され、結構充実したものが出来たような気がします。その「サワリ」をご覧ください。
今回演奏する「レ・プレリュード」のスコアの冒頭には、「ラマルティーヌの《瞑想詩集》による」という注釈があり、その「詩」からの引用とされる文章が掲載されています。音楽之友社のスコアでの日本語訳は、以下の通りです。
われわれの人生は、その厳粛なる第1音が死によって奏でられる未知の歌への一連の前奏曲(Les préludes)でなくて何であろうか? 
愛はあらゆる存在の素晴らしい曙光である。しかし、荒々しい一吹きが愛らしい幻影を吹き飛ばし、激しい電光が祭壇を焼き尽くす嵐の猛威によって幸福の最初のときめきが遮られないような運命が果たしてあるだろうか? 
そこには深く傷つけられた魂が見出されるであろう。そのような嵐のあとの、田園生活のここちよい静けさのなかで、過ぎ去った嵐を忘れ去ろうと努めない者がいようか? 
それにもかかわらず、初めは自然のふところに魅せられていた者も、この慈悲深い平穏のなかに長い間身を任せていることには、堪えられなくなる。
そして、「警報のトランペットが鳴り響く」と、彼を戦列に就かせるべく召喚するその戦争がどのようなものであれ、戦いのなかで、再び自己の意識を十分に見出し、そして自己の持てる力を完全に取り戻すために、彼は危険な部署へ急ぎ赴く。
しかし、最近の研究では、この詩の大部分はリスト自身が書いたものだということが分かっているのだそうです。ラマルティーヌからの引用は、「警報のトランペットが鳴り響く」というフレーズだけなのだそうです。
さらに、この曲は、最初に作られたときにはそんな深淵なタイトルは付いていませんでした。そもそも、この曲は、以前作られた「四大元素」という男声合唱のための組曲のための「序曲」として作られていたものなのです。その間の事情は、次のようなものです。
1844年に、リストはコンサートのためのマルセイユを訪れます。そこで、「トロテバス合唱協会」という合唱団の人から合唱曲を作ってほしいという依頼があったので、マルセイユに住んでいた知り合いの詩人、ジョゼフ・オートランに歌詞を書いてもらい、それに曲をつけて「Les aquilons(北風)」という2台のピアノと男声合唱のための作品を7月24日に完成させました。それは、8月6日のリストのマルセイユでの4回目のコンサートで初演されました。その時には、リスト自身も第2ピアノを演奏しています。
さらに続けて1845年には「La terre(大地)」、「Les flots(波)」、「Les astres(星)」という、同じオートランの歌詞による曲も作られ、4つの男声合唱曲が揃います。その時、リストの頭の中には一つのアイディアが浮かびました。これらの4曲のタイトルは、古代ギリシャの「四大元素」、つまりこの世の物質は「土」、「空気」、「水」、「火」という4つの元素から成り立っているという思想と通じるものがあることに気づき、これらをひとまとめにしてオーケストレーションを施し、さらには序曲も作って、一つの大きな作品に仕上げようと考えたのです。確かに、「大地」≒「土」、「北風」≒「空気」、「波」≒「水」、「星」≒「火」でしょうからね。
実際に、リストは当時の彼のオーケストレーターだったアウグスト・コンラディに合唱曲のオーケストレーションの指示を行い、1848年にはそれは完成します。そして、1849年に、その序曲の作曲に着手するのです。もちろん、その中には合唱曲に使われたテーマもふんだんに盛り込まれていました。
しかし、なぜかリストは、その形での合唱とオーケストラの作品を仕上げることを断念してしまいます。そして、序曲として用意された作品だけを、独立した「交響詩」として発表したのです。その際に、その合唱曲はなかったことにしたかったのでしょうか、「四大元素」との関係を完全に断ち切るために、タイトルも「Les préludes(一連の前奏曲)」と変更し、さらに合唱曲の歌詞とのつながりも断つために、オートランの名前も闇に葬り、彼の師匠にあたるアルフォンス・ド・ラマルティーヌの作であるとでっちあげた前書きを、自ら執筆したのでした。
Aventure Number : 3447 date : 2021/7/14


今日の禁断 サッカー


 急に暑くなったと思ったら、梅雨が明けたというのですね。きのうまでが肌寒いぐらいでしたから、その落差には参ります。そんなときにはご飯を作るのも面倒くさいので、「ほっともっと」で買ってくることにしましょう。
 これを食べるのは2度目です。前に食べた時にはちょっとご飯に対してのウナギの量が少ないような気がしたのですが、今回はそれを考慮して極力少なめなウナギでたくさんご飯を食べる、という貧乏くさいことをやってみました。そうしたら、逆にウナギの味がとても際立って感じられるようになって、なんだかとても贅沢な食事をしたような気になりました。気持ち一つで、何千円もする高級ウナギとも張り合えるような味が感じられるのは、うれしいですね。一度、そんな高級なお店に行ってみたら、部屋の中がタバコ臭くて、本当に損をした、と思いましたからね。
 そんな本格的な夏に向かって、コロナの感染もジワジワと増加し始めていますね。ワクチン接種が進んでいるのにそれを超えるレベルで感染が広がっているというのが不気味です。これ以上の広がりを避けるには、極力人々の流れを少なくすることが大切なのでしょう。かつて流行った「ステイホーム」を実行すれば、確実に感染は防げるはずです。ほんとに、あれだけ盛り上がった「ステイホーム」が、今はすっかり低調になってしまったのは、なぜなのでしょうね。
 まあ、なんたって「東京オリンピック」という全国民的なイベントが開催されるのですから、もうコロナなんかどうでもよくなってしまいますよね。すべての国民は、無条件で「オリンピック」に従うというのは、もう半世紀以上前に決まってしまったことなのですから、今さら逆らうなんて許されるわけがありません。しかも、今回はそれが宮城県でも見ることができるというのですから、こんなありがたいことはありません。さらにうれしいことには、東京などでは「無観客」などという許しがたい措置が取られたというのに、宮城県では知事様の力強いお言葉によって、なんと観客を入れての開催が可能になったというのですから、素晴らしいですね。宮城県に住んでいて本当によかった、と、もしかしたら涙を流した人もいたかもしれませんね。
 とは言っても、ほんの数カ月前には、あまりに多くの人が訪れたために、いっぺんに感染が広がってしまったことがありました。でも、その時も知事様は、県独自の緊急事態宣言を発令されて、見事に病魔を退治してくださいました。ですから、今度だって、いくらオリンピック目当ての人たちが大挙して押し寄せて、どうしようもないほど感染が拡大したとしても、きっと知事様は何とかしてくださるに違いありません。
 なんて、書いていて恥ずかしくなってきましたが、感染が広がった時の村井の言い訳が、今から楽しみです。
Aventure Number : 3448 date : 2021/7/16


今日の禁断 パナソニック


 この間、新しいエアコンを付けたという話をしましたが、きのうは、その前から使っていたエアコンのクリーニングをやってもらいました。もう10年以上使っているのですが、その間何の手入れもしていなかったので、さぞかし業者の方は大変でしょうね。というか、このエアコンは「自動お掃除機能」というのが付いているので、そもそも掃除の必要はないということだったのですが、そんな機能を本気で信じるほど愚かではありませんから。
 約束は9時からだというので待っていたら、ちょうどその時間にその人はやってきました。実は、この人はここに来るのは2回目、前に洗濯機のクリーニングもお願いした方です。その時の仕事ぶりを見ていて、まあ、これだったら任せても大丈夫だろうと思っていたので、エアコンもお願いしてみました。
 まずは、カバーを外していきます。
 これが、普通のエアコンには付いていない自動お掃除機能のための部品です。黒い部分が左右に動いて、下のホースでゴミを吸引するのでしょう。そんな精密な仕事をさせるのですから、右側にはおびただしいコードがつながっています。それを外さないとクリーニングはできないのですが、ここでかなり手ごわいことになっているようです。本当にきちんと分解できて、またそれを組み立てられるのか、不安になってきます。
 なんとか、すべての部品が外せたので、クリーニングのための「水路」を作っているところです。厚手のポリエチレンの袋の下に、やはりポリエチレンのホースが付いていて、それが空タンクの中に入っています。
 さらに、上にステンレスの支柱を張ります。
 そこもポリエチレンフィルムで覆って、いよいよクリーニングの開始です。いきなり「ガーッ」という音が響き渡りましたが、それが水ポンプでした。
 こんな風に、大きなバッグに洗剤と水の入ったタンクを入れて持ってきていました。そこからポンプにつないで、ノズルから水を噴出して洗っているのでしょう。
 かなり時間をかけて、丁寧に洗っています。
 でも、洗剤と水を合わせてこれしか使っていませんでした。もっと真っ黒な水が出てくると思っていたのですが、それほどではありませんでしたね。
 ここまでで、所要時間は1時間半、このあと、この複雑な配線を復旧するのにも、かなりの時間が必要でした。結局、2時間半ぐらいかかって、全行程が終わりました。試運転をしてみると、別に何の異常もないようなので、まずは一安心です。
 予約した時には「3時間ぐらいかかります」と言っていたので、ずいぶん早く終わったなと思ったら、「ほとんど汚れていなかったので」という返事でした。まあ、長く使ってはいますが、実際に稼働させるのは本当にくそ暑い時だけですから、そんなに汚れなかったのでしょう。もう、これをクリーニングすることはないでしょうけどね。
Aventure Number : 3449 date : 2021/7/18


今日の禁断 ランチ


 明日から、4連休になるんですね。いろんなところにあった祝日をかき集めて、今年限りの連休が作られた、ということなのでしょう。まあ、せっかく作っていただいた連休ですが、さしあたって何もすることがないので、別にうれしくも何ともありません。というか、きのうのニューフィルの練習の時に新しい「かいほうげん」を発行したので、サイトの方ではそれをPDFにして閲覧できる状態にする、というのがいつもの作業だったのに、そのデータを職場に置いてきてしまったんですよね。いつも、最終稿は印刷間際にならないと出来上がらないので(今回も、直前に訂正箇所が見つかりました)、その時点でHDDにコピーして自宅に持ってきてサイト用のコンテンツを作るのですが、もう明日からお休みだと気が付いたのが家に帰ってきてからのことなので、それもできません。週明けまで、サイト版はお待ちください。
 ただ、フルバージョンはそういうことでまだできませんが、その中で今回の私にとっての「目玉」だった、リストの「レ・プレリュード」に関するトークは、早い段階で決定稿が出来ていて、自宅のPCにもファイルがあったので、それをPDFにしてアップしておきました。こちらからご覧ください。
 内容は、これまでここに断片的に載せてきたことをきちんとまとめたものです。音源は、最初にアップした時にはまだ手元にCDがなかったので、サブスクからアナログコピーしたかなりひどい音のものでしたが、こちらはちゃんとCDからリッピングしてますから、いい音になってます。それと、音源だけではわかりにくいと思って、その部分を楽譜に起こしました。
 そうしたら、合唱曲の中のテーマで、交響詩に引用されているものを楽譜にしてみると、全く別の雰囲気を持っているこの2つのテーマが、楽譜を見る限りではほとんど同じもののように思えてしまうことに気が付きました。もちろん、音の高さは同じでも、調号が違うので、音符間の音程は違ってますし、使われているときのリズム感も全然違うので、共通点などはないと思っていたので、これには驚きました。リストは、こんなしゃれたこともできたんですね。下の段の楽譜で、3小節目では3拍目にD♭からD♭マイナーにコードが変わるのがいいですね。
 と、ここまで書いて、この楽譜には調号のフラットが1個足らないことに気が付きました。なんと恥ずかしい。次の小節まで起こせば、D♭が出てくるから気が付いたのに。MuseScoreには、ワードの誤字訂正のような機能は付いてないのですね。
 そういえば、間違いではないのでしょうが、こういう看板を見ると、
 3番目の文字が「う」に見えてしょうがありません。今日は固いけど、次の日は柔らかい、とか。
Aventure Number : 3450 date : 2021/7/21


今日の禁断 ミノルタ


 ネットを見ていたら、マクドナルドの新しいCMが紹介されていました。今年は、日本で最初のお店が銀座にオープンしてから50年目なのだそうなので、その当時を再現しているのだそうです。確かに、とても細かいところまで正確に再現されているような映像でした。
 そこに、誰かを待っているような感じで女の子が登場します。一瞬、これは宮崎美子の若いころかな、と思ってしまいました。当時は別のカメラのCMで、水着姿になっているのが有名でしたよね。でも、今回の映像は間違いなく最近作られたものですから、当時の彼女によく似た子を見つけてきたのでしょうか。
 でも、アップのショットでも、間違いなく彼女ですよね。
 で、次のカットで「今」の宮崎美子が登場するんですよ。
 確認したら、やはりこれは彼女の「二役」だったようですね。それにしても、今の特殊メークはとんでもないことになっているんですね。
 CMの方はストーリーがあって、「昔」の彼女はボーイフレンドとデート中だったようですね。ただ、ハンバーガーを買ってきたその「カレシ」のファッションが、とてもダサいのが気になります。ベルトの位置が異様に高いんですよね。というか、ベルトさえしてません。当時は、こんな風にベルトをせずにズボンをはく人はあまりいなかったような。いや、そもそも「ズボン」ではなく「ジーンズ」でしたけどね。ベルボトムとか。
 まあ、そんなわけでマクドナルトは盛り上がっているようですが、私はこのハンバーガーはそれほど好きではありません。それよりももっとおいしいバーガーがあることを知ってしまったからです。それは、フレッシュネスバーガーの「ベーコンオムレツバーガー」です。「バーガー」とは言ってますが、ハンバーグは入っておらず、その代わりに挽肉入りのオムレツが入っています。それとベーコンとの相性が抜群、さらに、バンズもちょっと黄色になっていますが、パンプキンが入っているのだそうです。
 ところが、このアイテムは以前はどんなお店でも食べられたのですが、最近になってごく限られたお店でなければ食べられなくなってしまいました。仙台では、2つのお店だけでした。その一つ、仙台駅店がいつの間にかこれを扱わなくなっていたので、今では車で泉区上谷刈まで行って買ってこなければいけません。
 でも、まあ北環状線を通っていけば、片道15分ぐらいで着きますから、このところは休みの日のお昼ご飯にちょくちょく利用しています。車に乗せる時にブランケットで巻いておけば家に着くまで冷めませんから、持ち帰りでも温め直さずに食べられます。ドリンクはもちろんジンジャーエール。これは別に保冷剤を入れたクーラーで持ってきます。
 しかし、そんなささやかな楽しみは、いともはかなく消え去ってしまいました。きのう、いつものようにベーコンオムレツバーガーを買いにそのお店に行ったところ、メニューからそれがなくなっていたのです。店員さんに聞いてみたら「卵系はやめたんですよ〜」と、さも残念そうに答えてくれました。あとでサイトを確認してみたら、今月初めに他のアイテムも含めて大幅にメニューから廃止されていたのでした。
 私にとって大切なものが一つ失われてしまいました。とても残念です。
 それにしても、オリンピックの入場行進曲が「ドラクエ」とは。
Aventure Number : 3451 date : 2021/7/23


今日の禁断 サン=サーンス


 先週、仙台フィルが東京のサントリーホールでコンサートを行っていましたね。指揮は前の常任指揮者のパスカル・ヴェロです。このオーケストラ、この指揮者でこのホールというのは、5年前に私も参加したコンサートと同じだというのが、なんか懐かしい思いです。あの時には、直前に熊本で大地震があったせいで、さるVIPが聴きに来れなかったというハプニングがありましたが、客席はほぼ満席でした。でも、今回は、なんせ「緊急事態宣言」下ですから、満席には出来なかったのでしょうね。
 それと、指揮者はフランスの方ですから、当然外国から日本にやってくるわけで、入国に際しては2週間の「隔離」が必要です。具体的にはホテルから一歩も出られない状態になるのでしょうか。でも、そういう面倒くさい手続きを経てこそ、「安心・安全」なコンサートを行うことができるのでしょう。それは、どんな指揮者にも適応されているようで、N響のヤルヴィなどもしっかり「隔離」を済ませてから、リハーサルに臨んでいたはずです。
 そんな「偉い人」ですら、そのような扱いを受けるのですから、当然オリンピックで来日する選手や関係者も同じことを強いられるのだと思っていましたが、なんだかものすごくいい加減な対応のようですね。ほとんど隔離もされずにそのまま現場に行ったりするのが当たり前のような、完全な「おきて破り」が横行しているそうですね。あるいは、「バブル」とか、わけのわからないことをやってみたりとか。それはもう、スポーツだったら完全な「反則」じゃないですか。スポーツではない音楽界ではしっかり「ルール」を守っているというのに、スポーツに携わる人が「ルール」を破っているって、いったいどんなオリンピックなんでしょうね。
 というか、現実に「関係者の中に感染者が出ました」なんてことを平気で言ってますよ。どこが「安心・安全」なんでしょうね。
 でも、いざ競技が始まれば、そんなことはどうでもよくなってくるというのが、世の中なのでしょう。情けないですね。テレビ欄はオリンピック中継で埋まり、連続ドラマもこの間は中止となっているのもありますね。でも、さすがに「朝ドラ」だけは、マイペースで定時に放送されているようです。
 その朝ドラ、キャストはとても魅力的なのですが、相変わらず脚本が雑ですね。先週から東京編が始まりましたが、もうありえないようなドラマ展開です。でも、これが朝ドラなんですから、仕方がありません。ただ、そこで音楽が良ければ少しは救われるのでしょうが、今回は音楽も最悪でした。まあ、これはあくまで好みの問題ですから、ほかの人に私の嗜好を強要するつもりは毛頭ありません。あくまで個人的な感覚として読み流してもらえれば幸いです。
 最初にこの音楽を聴いた時に、どこかで聴いたことがあるという気がしました。それは、こちらの「サントリー ヨーグリーナ&南アルプスの天然水」のCMの音楽です。これを聞いた時は、即座に私の中には拒否反応が起こりました。なんか、とてもささくれ立っていて、他人の心の中に土足で入り込んでくるような乱暴なところがある音楽だな、と思ったんですよね。あるいは独りよがりで自分だけが美しいものを作っているような勘違いの産物だな。とかね。よく、「音楽には『良い音楽』と『悪い音楽』しかない」といいますが、これは確実に「悪い音楽」です。
 つまり、それと同じ感情が、朝ドラの音楽を聴いた時に私の中に浮かんだのですよ。それで調べてみたら、やはりこの2つは作っている人が同じでした。さらに悪いことに、CMの方はインストだけでしたが、朝ドラではなんとヴォーカルやコーラスまで入っている曲もあって、そのどれもが、とても完成度が低いんですね。コーラスなどは、とてもお金を取って他人に聴かせられるレベルでは全くないんですよ。これはまるでコロナウィルスのような、他人に確実に害を与える音楽です。
Aventure Number : 3452 date : 2021/7/25


今日の禁断 タツロー


 台風では、大騒ぎでしたね。結局、観測史上初めての宮城県に上陸した台風が誕生した、という話題で持ちきりです。その時に必ず引き合いに出されるのが、以前にも宮城県に「初めて」上陸しそうだった台風があった、という話です。それは今から5年前、2016年に発生した台風10号でした。結局、それは進路が少し北にそれて、お隣の岩手県に上陸してしまいましたね。そして、東北地方や北海道には多大の被害をもたらしていました。
 その時は、ニューフィルの練習日に台風が直撃するのでは、ということが言われていたので、団としては「自由参加」ということを団員に呼び掛けていました。中止にはしないで、来れる人は来る、というあいまいな通達でしたね。ですから、私はもうすっかり中止モードになっていて、楽器も職場に置いたまま帰宅していました。
 ところが、台風は予想に反して、練習が始まる時間にはすでに通り過ぎていて、お天気はすっかり良くなり、練習には何の障害もなくなっていました。でも、私は今さら出直すのも嫌ですから、練習には行きませんでした。あとで聞いたら、フルートパートは全員欠席だったようですね。まあそんなもんでしょう。そもそも「自由参加」なんて言っていたら、間違いなくパートは欠けてしまいますから、まともな合奏なんかできるわけがありませんからね。
 ところが、次の週に練習に行ったら、休んだ人たちが「ニューフィル愛が足らない」とディスられてしまったのですよ。そんなことを言われるようなニューフィルはいやだなあ、と、本気で思いましたね。
 今回も、何の因果か、台風ときのうの練習日とがダブルブッキングになってしまいました。でも、今回は、前日に「中止にする」という連絡が回ってくる、という、前回とは打って変わった迅速な対応でした。やればできるんですね。これで、おそらく前回の汚名は返上できたのではないでしょうか。人は変われるものです。
 ただ、確かに宮城県に上陸はしましたが、それは今朝になってからのこと、やはり練習には何の影響もありませんでした。でも、それでいいんですよ。少しでも危機の可能性があるのであれば、空振りになっても構わないから最大限の予防策を講じる、ということが、今は最も求められているのではないでしょうか。
 何が言いたかったか、分かりましたね。今日の東京都の新規感染者が3000人を超えたというので、お上は大慌てのようですが、そんなのは当たり前のことじゃないですか。こんな時期に早めに危機を察知してオリンピックを中止にしなかったツケが回ってきただけの話なんですよ。
 例えば、さるアーティストなどは、だいぶ前ですが仙台でのツアーを計画していても、東京からスタッフを含めた多くの人が移動すれば、感染の拡大につながりかねない、という理由で、そのツアーを中止にしていましたからね。その程度の感覚は、そのころは誰でも「常識」として持っていたのですよ。それよりも感染状況が悪化しているときに、それよりも桁違いに多くの人の移動があればどういうことになるのか、ということは、お上は全く考えなかったのでしょうね。
 「出かけないで、テレビで見てください」なんて呼び掛けているようですが、そういう次元の話ではありません。これは大挙して外国から人が流れ込んだ結果なんですから、どこで見ようがもはや防ぐことなんかできませんよ。残念でしたね。
Aventure Number : 3453 date : 2021/7/28


今日の禁断 カヤ


 今週も、平穏な生活とはちょっと違った、いろんなことがありました。まずは、自宅のアンペアの変更工事です。この間エアコンを増設したために、今までのアンペアではちょっと不足してしまう可能性が出てきたんですね。というより、すでに去年の冬には、電気ストーブとヘアドライヤーを同時に使っただけでブレーカーが落ちてしまう、なんてことが頻繁にありましたから、そこにエアコンまでが加われば、間違いなく電流は足らなくなってしまいますからね。
 ただ、私の自宅は集合住宅ですから、そういうことを独断で行うわけにはいきません。それで、まず管理人に聞いてみたら、即座に、「それは認められていない」という答えでした。全体の容量が決まっているので、個別に上げるわけにはいかない、というのですね。そういうことなら、仕方がありませんね。何とかやりくりをして、使い過ぎぎないようにするしかありません。
 ただ、たまたま管理組合の理事長さんと同席する機会があったので、何とかならないのか聞いてみました。そうしたら、すでに、実際にアンペアの変更を行った人はいるということなのですね。それで、電力会社の方で問題がないのであれば上げるのは構わないよ、みたいなことを言われました。管理人の言ったこととはかなり違いますね。でも、もちろんこれで管理組合の同意が得られたことになるので、早速電力会社に連絡です。
 結局、火曜日の9時から工事をするということで、連絡は完了しました。ところが、当日9時になったのでもう来るだろうと待っていても、なかなか現れません。やっと10時少し前にやってきました。「遅くなってすみません」といいながら、うちに来る前に管理人につかまって、いろいろ話を聞かれたのだ、というのですね。本当に面倒くさいですね。けっきょく、工事は無事に終わりましたが、そのあとで工事の「申請書」を書かされることになってしまいましたよ。つまり、そういう手順そのものが、まだ管理組合にはなかったのですね。その書類は、別の申請書を書き直したものでした。
 その日は、ご存知のようにニューフィルの練習が台風の影響で中止になっていましたね。来週は予定通りあるのでしょうが、パート練習ですし、その次の週はお盆休みですから、他のパートの人たちに会えるのは、そのまた次の週になってしまいました。
 そして水曜日は、肺がん検診で中山の市民センターへ。こちらはもう手順がしっかり決まっていますから、15分で終わってしまいました。ただ、今日もやはり健診だったのですが、さすがに15分というわけにはいきませんでした。というのも、普通の健診のほかに、胃カメラも無料で受けられるということになっていたので、それを両方同じ病院で受けることにしていたのですよ。それで、結局1時間以上かかってしまいました。
 それだけではありません。そのあと、眼底検査をうけるために眼科へ向かいます。そこも、いつも待たされるので、今回はしっかり予約を入れていました。それでも、オプションで定期検査を受けるために瞳孔を開く目薬を使ったりしたので、2時間以上かかってしまいましたね。終わったのは1時過ぎ、胃カメラがあるので朝ご飯は食べてませんでしたからおなかはペコペコ、そこで、去年も行った眼科の近くのとんかつ屋さんで、今年はカツカレーを食べてみました。去年メニューを見て、食べたいと思っていたんですよね。
 これは4種類あって、ロースが130グラムと180グラム、ヒレが2切れと3切れです。私は180グラムのロースにしました。ご覧の通り、とても立派なロースカツが乗ってますね。たしかに、これはとても分厚くて、食べ応えのあるカツでした。ただ、これだったら、去年のようにカレーと一緒じゃない方がよかったな、と、ちょっと後悔。このカレーが、ちょっと私の好みとは違っていたんですよね。まあ、これもおいしいのでしょうが、もっとカレーがおいしいカツカレー(それは、カツは貧弱ですが)を知ってますから。そっちには、牛肉や野菜もたっぷり入ってますし。
 この時は、お客さんは私一人でした。カウンターの中では、マスターと奥さんが身動きもしないで黙って座っているようだったので、なんかプレッシャーを感じてしまいましたね。来年来る時まで、つぶれていなければいいのですが。
Aventure Number : 3454 date : 2021/7/30


今日の禁断 リモート


 一応、選挙に行ってきました。
 投票所はいつもの小学校なのですが、そこでは今まで見たこともなかったような、仮設の駐車場が出来ていました。これまでは何もしていない土のグラウンドに石灰で白線を引いただけという、「運動会」モードだったのですが、今日は、まずブルーシートを敷き詰めたうえに、こんなゴム版をびっちり敷いて、その上に白線を書いていました。どんだけの人手がかかっているのでしょう。
 これだけの手間をかけているというのに、投票率は29パーセントだというのですから、悲惨ですね。そして、開票とともに(開票率0%)当確が出るというのも予想通りでした。全員が現職の市長に投票したとしても、信任率は29パーセントですから、ちょっとヤバいですね。
 もちろん、これは今回の選挙そのものへの無関心のため、ということもあるのでしょうが、やはり「コロナ」の下で行われるのであれば、きちんと「無観客」で投票できるようなシステムを用意すべきだったのでしょう。もう1年以上も続いているのですから、ほかの分野ではすでに実用化されている、人が集まらなくても行える方策を、きちんと用意してほしかったと思います。例えば、入場券にQRコードとヴァウチャー・コードを印刷しておけば、スマホから投票することだってできるはずですよね。
 まあ、それこそアメリカの大統領選挙ではありませんが、投票で不正が行われる可能性がないわけでもありませんし、セキュリティの問題もあるでしょうから、かなりハードルは高いでしょうが、いずれはコロナではなくてもそんな感じの投票に置き換わっていってほしいと思っています。今のリアル投票は、確かに物々しい中で行われていますから、不正などは絶対に起こらないような気になりますが、もはやなんか形骸化しているような気がしています。何よりも、そこで目を光らせている「立会人」という人たちの行儀の悪さには、毎回腹が立って仕方がありませんからね。あの、まるで罪人を見つめるような視線は何なんでしょう。あるいは、そんな「仕事」もせずに、大声で雑談をしているという不届きものだっていますからね。今日だって、そんな声が聴こえてきたので、睨めつけたくなりましたよ。
 というわけで、もう8月に入ってしまいました。7月の末に色々忙しかったので、普通は月末に行う「コラム」の更新が今朝にずれ込んでしまいました。今月のテーマは「カレー」です。バナーを作るときには、「CURRY」の中の「UR」は「JURASSIC」からもって来れるので、簡単に出来てしまいました。もう、このバナーに使える文字は、これまでの蓄積でかなりの数になっていますから、おそらくどんな単語でも使えるはずです。コラムの中身は、前回の「禁断」の使いまわしの「カツカレー」なんですけどね。
Aventure Number : 3455 date : 2021/8/1


今日の禁断 オランダ


 先週はニューフィルの練習は台風で中止になっていたので、きのうは1週間ぶりの練習日でした。木管のトレーナーをお願いしている仙台フィルのMさんによる木管分奏です。コロナの前は私の職場を使っていたのですが、そこではコロナ感染者が出ることは決して許されませんから、しばらく外部の人への貸し出しは停止しています。いや、「内部」の業務内での会食なども、一切お断りしてますからね。
 ということなので、トレーナー練習に必要なトレーナー用の椅子(コントラバス用のスツール)と、譜面台を私が持って行くことになります。その椅子は、会館の物置に置いてあったのですが、取り出して車に乗せようとすると、なんともものすごいにおいがしてました。これは、その会館でいつも感じられるにおい、抹香とカビが混ざり合ったような悪臭です。久しぶりに嗅ぎました。今朝持ち帰って、元の所に戻しましたが、車に付いたにおいはしばらく残るでしょうね。
 でも、会場の若林展示ホールはかなり広いので、そんなにおいは全く感じられませんでした。それよりも、このところは暑い日が続いていますが、ここは冷房完備、とても快適です。というか、途中でTシャツだけではあまりに寒いので、シャツを上に羽織ったぐらいですよ。こういう涼しさは私にとっては最高のコンディション、何の苦労もなくアンブシャーが決まって、無理なく音を出すことが出来ました。
 きのうは、一応「悲愴」だけを見てもらうことになっていましたが、そこでのフルメンバーが初めて揃っていました。コロナの影響で、特に木管のあるパートは、メンバーが職場の事情などで軒並み出席できないという状態が続いていて、結局去年の秋のコンサートにはエキストラに頼らなければいけませんでした。そこに、新しい人が入ってきたのですよ。その人は、私も別のところで一緒に演奏したことがあって、とても信頼できる人だったので、まずは一安心、と思っていたのですが、最近になってその方が勤務先が変わったということで練習に参加することが出来なくなって、退団してしまったのですよ。ですから、そのパートはまた一人しかいなくなってしまっていたのです。この間の指揮者練習の時も、事情を伝えて結局一人だけの参加になっていて、ソロで足らないところがあったら、極力ほかのパートがカバーする、という体制を取っていました。実は、その「ほかのパート」というのが、その曲ではピッコロだった私だったのですよ。そのパートが2人とも続けてソロを吹く、という場面があったのですが、同じパートでもそれぞれ楽器が違っていました。それで、後半の部分を私がフルートで代わりに吹くことにしていたのですね。
 それが、きのう行ってみると、そのパートには椅子が2つ置いてありました。しばらくして入って来たのは、職場が遠方になったので退団していたKさんでした。最近仙台に戻ってきていたのだそうです。そんな話は聞いていましたが、それ以外にもなにか来れない理由があるようなので、どうなのかな、ということだったのですが、正式に復帰できるようになったようですね。これで、このパートは一安心です。一緒に吹いていても、何の苦労もなく合わせられますから、とても吹きやすかったですね。もちろん、これで私が代吹きをすることもなくなりましたし。
 そういう風に、物事は良い方向に向かってほしいものですね。このところのお上のやり方は、それとは正反対に向かっていますから、もうこれからは何をやっても良い方向に進むことは決してないでしょう。ほんと、あの時オリンピックを中止にしなかったのは、完全に間違いだったと、今では誰しもが思っているのでは。仙台七夕だってねえ。
Aventure Number : 3456 date : 2021/8/4


今日の禁断 キューピー


 暑い日が続きますね。職場の駐車場は全然日影がないので、お昼過ぎに出かけようと思ったら車内はまるでストーブの中のよう、ハンドルなんかはつかんだらやけどをしてしまいます。慌ててエアコンを入れますが、効いてくるまでは、ハンドルは指先でつまみながら回す、みたいなおっかないことになってしまいました。
 今年も、お盆が近づいてきて、職場でも9日には「お施餓鬼会法要」というのが行われます。ただ、このご時世ですから去年同様、一般のお客さんには参加を見合わせていただくという、「無観客法要」が行われます。なにしろ、県外からいらっしゃる方もいますから、知事様も「県をまたいでの移動は避けてください」とおっしゃられていたように、これは譲れない措置ですね。
 でも、その知事様は、ついこの間までは、積極的に宮城県に来てください、みたいなことをお叫びになっていたんですよね。この変わり身の早さは、尊敬に値します。それでこそ、政治家の鏡です。
 ということで、今日は私はいつものように、その「法要」のセッティングを行いました。まずは、竹藪に入って飾りに使う竹の枝を入手するために、太い竹をチェーンソーで切り倒します。葉が付いているのは先の方なので、下からはよく見えません。その切り倒した竹の枝は、近くで見ると結構枯れていたので、使えません。もう1本トライしてみたら、それは使えそうなので、そこから何本か枝を払って、持って行きます。
 ここまでで、もう汗びっしょりでした。さらに、チェーンソーを回すと大量の蚊が集まってきますから、それを追っ払うのも大変です。
 それを四方に縛り付けて出来上がったのが、この「施餓鬼棚」です。この作業は、しっかりエアコンが入っているので、涼しい中で行えました。
 ただ、同時に社長たちは外の炎天下でこの幕張りの作業を行っていたので、暑かったでしょうね。ご苦労様でした。
 しかし、先ほどの知事様のご配慮も、このコロナの急激な感染拡大には、ほとんど何の効果もないようです。その原因とか、今の結果とか、私が以前に考えていたのとほとんど同じになっているのですから、いやになります。私のようなどシロートでも予測できることを前もって防ぐことが出来なかった知事様をはじめとするお偉い皆様の知能は、私以下だったということになりますね。
 ですから、図に乗ってこれからのことも予想してみましょうか。例えば、静岡県あたりでは8月に浜松市で予定されていた「全日本おかあさんコーラス全国大会」というイベントが中止になっていました。同じように、「全国アマチュアオーケストラフェスティバル堺大会」という、やはり8月のイベントが中止になっています。これは当然のことですね。なんせ、県をまたいでの往来が禁じられているのですから、参加者が集まれるわけがないのですからね。それが、おそらく宮城県でも同じようなことになるのではないでしょうか。かつて、人口比で感染者が「日本一」になったことのある宮城県なのですから、今回も知事様のお力をもってすれば、そんな「栄冠」を手中にすることは訳もないはずです。
 つまり、近いうちにここでも再度緊急事態宣言がなされ、その結果、県をまたいでの往来が禁止されるだけでなく、以前のように練習場はおろか、コンサート会場まで使用できないようになって、ニューフィルの秋の演奏会は中止になってしまうのですよ。
 でも、なぜか、先ほどのコーラスと同じ新聞社の主催行事なのに、兵庫県で行われる高校野球が中止になるという話は全然ないんですね。もしかしたら、そんな「特例」が、ニューフィルにも適用されるかもしれません。さあ、どうなることでしょう。
Aventure Number : 3457 date : 2021/8/6


今日の禁断 デート


 髪がだいぶ伸びて、暑苦しくなったので、カットに行ってきました。今朝の9時にいつもの旭ヶ丘の美容室の店長さんに予約を入れてあります。それで、洗濯などを終わらせて、車で旭ヶ丘に向かおうとすると、ラジオからはスポーツ中継の声が聴こえてきました。いつもはFM仙台をプリセットしてあるので、別の局がかかってしまったのかなと思ったのですが、別に変ってはいません。この局でスポーツ中継なんてやることもあるんですね。
 それは、どうやら男子マラソンの中継のようでした。確かに、マラソンと言えばオリンピックを象徴する競技ですから、こんな局でも流さざるを得ないのでしょう。しかし、やはりこの違和感は、かなりのものでした。
 なんせ、今回のオリンピックでは、同じ東京オリンピックではあっても57年前に行われたイベントとは似て非なるものでしたから、こんなファッショナブルなチャンネルからよもやマラソン中継なんて汗臭いものがが放送されるなんて、思ってもみませんでしたよ。とにかく、今回はその半世紀以上前に行われたものとは、あらゆる点で変わってしまっていました。なにしろ、以前のものでは、学校の授業中にそのマラソン中継などを見て(見せられて)いたのですからね。もちろん、それに備えて、直前にはすべての教室にテレビが設置されていました。マラソンが始まる時間になると、教室では授業をやめて、全員が強制的にテレビを見せられていたのですよ。なぜか、誰もそれがいとも当たり前のことのように思っていましたね。
 もちろん、ラジオでも1日中オリンピックの放送をやっていたのでしょうね。当時はまだFM局なんてありませんから、仙台ではNHKと東北放送の両方のラジオで放送していたのでしょう。
 でも、今回はそんなものとは「時代」が全く変わっていました。いくらオリンピックだからと言って、全員がそれを見て熱狂するということはなくなっていたのです。いや、そんな「時代」だからこそ、アナウンサーたちは無意味に興奮して意味もない叫び声をあげ、聴くものを煽り立てようとしているのでしょうね。本当に、あのアナウンサーたちの「一人芝居」ほど醜いものはありませんね。あんなのを聴かせられたら、逆にしらけるだけだということに、彼らは気が付かないのでしょうか。
 そういう、もはや「醒めきった」今回のオリンピックですから、よもや民放FMでマラソンの生中継などやるわけがないと思っていたので、今朝は本当に驚きました。それが、早めに着いたので駐車場でそのまま聴いていると、予約の9時ごろになるとなんだか日本人(ニッポンジン)のランナーが上位になりそうな気配になってきました。もっと聴いていたかったのですが、仕方がないのでお店に向かいます。
 FMでこんなことをやるぐらいですから、もしかしたら美容室でもラジオぐらいはかけてるかもしれない、と思いました。でも、そんなお店だったら、もう行くのはやめようかな、とも思いましたね。でも、ご安心ください、そこでは、いつものBGM、ちょっとおしゃれなフュージョンっぽいものしか鳴ってはいませんでした。これが、今回のオリンピックに対する正しい日本人(ニホンジン)の姿勢です。見たい、聴きたいと思っている人だけが、それぞれの場所で見たり聴いたりすれば、それでいいのですよ。
 偶然ですが、仙台では今日まで七夕祭りも行われていたのですね。その模様はテレビで見ることが出来ましたが、これはもはや「祭り」ではありませんね。ただのディスプレイ。そこで、こんな、出来損ないの川柳がでかでかと短冊になっているのが見えました。
 「あと少し コロナが 思い出かわるまで」
 と書いてありますね。私だったら、
 「あと少し コロナ 思い出にかわるまで」
 としますけどね。
 いや、それは表現上の問題ですが、そもそもコロナなんかもはや「思い出したくもない」、というのが、普通の人のまっとうな感情なのではないでしょうか。
Aventure Number : 3458 date : 2021/8/8


今日の禁断 ヒットマン


 最後に映画館に行ったのはいつのことだったのか思い出せません。「マスカレード・ホテル」あたりだったでしょうか。あれは2019年の1月に公開されていますから、もう2年以上行ってないことになりますね。もうそろそろ行ってもいいのでは、と思い始めたところに、オリンピックによるコロナ感染の大拡大となってしまいましたから、安心して行けるようになるのはまだまだ先のことになるでしょう。12月に公開予定の「West Side Story」ぐらいは、映画館で見てみたいと思っているのですが、それまでにコロナが終息しているとはとても思えません。
 ということで、まだまだWOWOWにはお世話になることでしょう。最近も、とても良い映画に出会えましたからね。
 それが、これ。正直、全く期待しないで見始めたら、もう面白いのなんのって、すっかり憑りつかれてしまいましたよ。主演の石橋蓮司が本当にカッコいいんですよね。この人、若いころからとってもカッコよかったのですが、最近ではその風貌から、なんとも胡散臭い役しかやらなくなってしまったような印象があったので、ちょっとそれはあまりにもかわいそうだ、と思っていたところでしたから、そんなもやもやを一掃してくれるような役柄で、とても満足しました。
 そして、脚本がよくて、それを的確に表現した演出も最高でした。とても気持ちよく騙された、という感じです。さらに、周りを固める個性的な役者たちも、とっても生き生きしてましたね。最後にちょっとだけ出てくる豊川悦司なんかは、ポスターの下の左から2番目のようなメークでしたから、全然気づきませんでした。エンドロールで彼が出演しているのが分かったので2度見してやっとこの役だと分かったぐらいです。いや、分かってから見ても、あのセリフを聴いたらほんとにそうなの? と思ってしまうぐらいの化け方でしたね。そもそも、妻夫木聡が出てくるまでは、石橋蓮司が本物の殺し屋だと思っていましたからね。
 最後に出てくるのが、こんなシーンです。
 この場所が、どうも見たことがあるような気がしました。このガード下の感じが、神田駅のあたりにとてもよく似ているんですよね。ちょうどこんな夜更けにこの辺りを歩き回っていたこともありましたから。
 ネットでは、同じ場所でのメーキング画像がありました。これを頼りに、ストリートビューで探したら、ありましたよ。
 ドンピシャですね。
 つまり、ここは、私が最後に東京に行ってリゲティを聴いてきたときに泊まったAPAホテルのすぐそばだったのですよ。ですから、道に迷ってこのあたり(赤い枠の中)の撮影現場も通っていたんですね。
 映画館も無理なのですから、東京まで行ってこれるのは、いったいいつのことなのでしょう。
Aventure Number : 3459 date : 2021/8/11


今日の禁断 サザン


 とうとう宮城県の1日の感染者数が200を超えましたね。これは当然のことでしょう。そうしたら、いつの間にか宮城県と仙台市独自の緊急事態宣言が出ていましたね。さらに、蔓延防止なんたらも国に申請するそうですから、きっとそれも適用されることになるのでしょう。東北大学の先生はきちんと「オリンピックのせい」と言っていましたが、そのオリンピックを宮城県で観客を入れて行うのだ、と叫んでいた方がそのことに関して何のコメントを出さないというのは、予想されていたこととはいえ、とても情けないですね。というか、人間として恥ずかしいのでは。いけないことをやった人が謝るというのは、当たり前のことなのに。金メダルにかみついた人でも、きちんと謝っていましたからね。いや、あの人の場合は、これからああいう馬鹿なことをやるメダリストがいなくなることに貢献したのですから、それほどの悪事でもありませんよ。
 こういう状況になって思い出されるのは、今年の3月末のことでしょうね。今と全く同じ状況、感染者が急増し、それに対抗して行政が何らかの制約を加える、という図式です。違うのは、今回は行政がその原因を作った、ということでしょう。
 そのおかげで、3月にはその「制約」がハンパでなくて、ホールや市民センターまでが全く使えなくなったんですよね。あの時は、最初はそんな気配すらなかったのに、いきなり使用禁止になってましたね。
 ですから、今回はどうなるのか、興味津々です。ただ、私としては、そのことで前のようにいがみ合うのはもう勘弁してほしいですから、やるならやるとすっぱり決めてほしいですね。
 それにしても気になるのは、このところ、大物アーティストの全国ツアーの予定があちこちから聞こえてくることです。福山雅治は11月からですからもしかしたらなんとかできるのでは、という気はしますが、桑田佳祐は9月から、しかも宮城県からですって。ちょっと楽観的過ぎませんか? 
 なんでも、「私に出来る事と言えば、やはりどんな状況にあっても、前向きに、感じたままの音楽を作り続け、聴いて下さる皆様に届けよう」という気概なのだそうですが、これってあまりに身勝手で無神経な言い分なのではないでしょうかね。ほんのちょっと前、「日本中の人に感動を味わってもらいたい」と言ってあのイベントをごり押しした結果が、今の、「大災害」状況なんですよ。ちょこっと大規模な人の移動があっただけで感染が広がってしまうというのが、今のウィルスなんですよ。それが、9月までに終息しているとは到底思えません。こんな無謀なことは、即刻やめさせるべきです。
 だれがやめさせるのか、ですって? もちろん今回の感染拡大を招いたあのお方ですよ。一言「来ないでくれ」と言うだけです。そうすれば、今回の汚名返上にはもってこいのパフォーマンスになるんじゃないでしょうかね。
Aventure Number : 3460 date : 2021/8/13

(21/8/14-21/9/29)