3281(20/6/21)-3300(20/8/7)

今日の禁断 ビートルズ


 今週の朝ドラは、なんとスピンオフでしたね。ふつうこういうものは全編が終わってから放送するものなのでしょうが、途中でそれをやるというのは始めてみました。まあ、このドラマはオープニングからして型破りでしたから、こういうのもありなのでしょう。
 ただ、こんなことをやっていた後に、今度はストックがなくなって再放送が始まるというのですから、果たしてその先はどうなるのだろうと思ってしまいますね。まあ、そもそもがかなりいい加減が脚本なのですから、短くする分には何の支障もないのかもしれませんね。
 いまBSでやっているのは「はね駒」の再放送でしたよね。なんせ仙台が舞台ですから張り切って見始めたのですが、途中でやめてしまいました。斉藤由貴があまりに拙いのですね。昔はファンでしたからそんなことはどうでもよかったのですが、やはり冷静な目で見るとこれはちょっと辛いものがありました。
 ですから、もっぱら再放送は、地デジでお昼にやっている「ひよっこ」を見ることになります。ただ、こちらは、なんせ他の「重要な」番組があるときにはキャンセルされてしまいますから、たまに録画し損ねることがあったりします。こちらは、初回を見ていた時よりも細かいところが光って見えるような気がします。やっぱり岡田惠和の脚本は、素晴らしいですね。
 すっかり「ひよっこ」にハマっている時に、WOWOWで「いちごの唄」という、やはり岡田の脚本で、去年公開された映画を見ました。そうしたら、そこでのキャストが、この「ひよっこ」とほとんどかぶっていたので、なんかうれしくなってしまいましたね。正確には、「ひよっこ」ではあまり目立たなかった古舘佑太郎(ヤスハル)が主演で登場、そこに、峯田和伸(宗男)、和久井映見(愛子)、光石研(福翠楼)、泉澤祐希(三男)、そして宮本信子(すずふり亭)が加わるという形です。
 原作は、パンク・ロッカーでもある峯田が作った曲の歌詞をもとに、岡田が短編集にまとめたものなのだそうです。それと並行して作られたのがこの映画でした。その中では、その峯田が歌う「原曲」も流れています。そして、峯田自身も出演しているのですが、最初は全く分かりませんでしたね。なんせ丸坊主でしたから。それが、宗男とは対照的な寡黙なキャラなのが面白かったですね。泉澤は古館の弟役でしたが、これも最後まで分かりませんでした。少し顔つきが変わっていただけなのに。
 一番分からなかったのは園長役の宮本でした。外見では全く分からなかったのが、後半に声を聴いて「もしや」と思いましたね。
 それと、次々回の朝ドラの主役の清原果耶も、重要な役で出演していましたね。
 ピュアすぎる古館の演技がとてもさわやかで、いい感じでした。エンディングでカレンダーにしるしが何か所か付いていたのが、ハッピーエンドを示唆していたのでしょうね。
Aventure Number : 3281 date : 2020/6/21


今日の禁断 ハクビシン


 今、職場の本堂がすごいことになってます。以前から、畳の上を歩いていると部分的に沈むような感じのするところがあったんですよね。そこで、専門家に床下を調べてもらったら、あちこちの柱が腐ったり、シロアリあたりに食われたりしていることが分かりました。小動物が住み着いているようなふしもあります。そこで、この際全面的に床下をリニューアルすることになったのですよ。
 さいわい、最近はここを使うことが少なくなっているので、そんな大工事をしてもそんなに支障はありませんから、さっそく先週あたりからその作業が始まりました。私としても、そういう現場はぜひとも記録しておきたいですから、写真を撮りまくっています。
 これは、畳を全部外したところです。まずは床板を撤去します。
 全部床がなくなると、下の柱が見えました。かなり腐っていいるようですね。こんなのを放っておいたら、たくさん人が入った時に大事故になりかねませんからね。今のうちにやっておいて正解です。
 こんな風に電線がくっついていたりしますから、間違って切ったりしないように注意しなければいけません。実は、別の場所をやっている時に、バールかなんかでちょっと傷をつけてしまって、火災警報が鳴りだしたことがありました。あわてて検知器の業者を呼んで直してもらいましたが、その部分の電線がつながっているようで、中では切れていたのだそうです。
 床下の柱を全部撤去して、ここに新しく柱を立てるんですね。
 最終的には、こんな風に新しい床が出来上がります。この上に床板を貼って、畳を元に戻せば完成です。
 こんな仕事をやっている時に、私は隣の位牌堂で、この間から位牌へのラベル張りに精を出しています。全部で3つのブロックのうちの1つは全部終わって、2つ目に入ったところ、6段のうちの2段までが終わりました。順調に作業は進んでいます。
 こういうことは、やっているうちにだんだん手順が洗練されていくようですね。まるで、「かいほうげん」を印刷している時に、何も考えなくても手が勝手に動いて製本が出来上がっていくときのような感じでした。
 3月に、最後の「かいほうげん」を出したのですが、あれはネットでPDFを公開しただけなので、来週、何事もなく練習が始まったら、50部ぐらい印刷して持っていくつもりです。それを見ていたら、最後のページにとんでもないミスがあったことに気が付いて、あわててPDFも修正しました。もちろん、実際に印刷したものは外部には出ていませんから、これで「証拠隠滅」は完璧です。
Aventure Number : 3282 date : 2020/6/24


今日の禁断 アイオーデータ


 3年半前に、WIFIのルーターを交換してたんですよね。
 その時の写真がこれ。電話機の横にある、12年使ったルーターがリースだったので、それより新しいのを買った方が安いと思って、買ったのが右端のルーターでした。
 それが、最近なんだかしょっちゅうトラブルを起こすようになっていました。いや、考えてみたらだいぶ前からおかしなところだらけだったような気がします。ちょっとしたことで切れてしまって、なだめるのに苦労するんですよね(いや、家人のことではありませんから)。
 それが、もう完全にダメだ、となったのがきのうあたり、LANケーブルではつながるのに、WIFIが、ちょっと離れると切れてしまうようになっていたのですよ。これはもう交換するしかないと、その場でAmazonに新品を注文です。それは、今日中には届くことになっていたのですが、家人が7時半までには使えるようにしてほしいと言ってきました。リモート会議でもするのでしょうか。
 それは、職場に届くようになっていたので、夕方まで待ってみたのですが、届きません。仕方がないので、そこの人にもし届いたら連絡をくれるようにと言って、家に帰ったら、その時電話が来ました。それが6時ちょっとすぎ、慌てて職場まで戻って荷物をとってきて、夕食も食べずに接続作業を始めます。3年半前もちょっと苦労したことがあったので、今回は前もってネットで下調べをしてありました。そうしたら、このルーターを買った人が「つながりませんでした」などとコメントを寄せていましたから、不安になってきますね。
 でも、今回のルーターについてきた説明書では、かなり分かりやすく手順が書いてあったので、そんなに心配することはなかったな、と思いました。ところが、SSIDとパスワードを入れるところまで行ったあと、プロバイダーの情報を入力する段になって、全然先に進めなくなってしまいました。URLを入れても、サイトが開かないんですよね。ただ、まだネットはつながっていないのにサイトが開くはずはないな、と思って、確か前にやった時にはLANケーブルをつないでアクセスしていたことを思い出しました。それで、ケーブルをつないでみたら、見事につながり、それから先へ行けてそのままネットにつなげられましたよ。その「ケーブルをつなぐ」という指示が、この説明書には全くなかったのですよ。私だから思いついたので、もっと慣れていない人だったら、これでは絶対につなぐことはできませんね。
 ということで、晴れて新しいルーターのお披露目です。電話機も変わっていましたね。
 それが終わったのが7時半、ギリギリ、家人のリクエストに間に合いました。それから慌ててご飯を食べて、食器を洗ってから旭ヶ丘に向かいます。
 今日は、8時からこんな風にパート譜を配ることになっていたのですよ。実際に取りに来た人はあまりいなかったようですが、久しぶりに会えてお話しできた人もいて、なかなかでした。なにもなければ、ここで来週から練習が始まるんですよね。
Aventure Number : 3283 date : 2020/6/25


今日の禁断 ドリンク


 梅雨、ですね。同じ日本国内でも、雨の降り方にはものすごい違いがあるようで、我が家のあたりではしょぼしょぼ降っているだけですけどね。車に乗って走っていると、そういう時期なのでカスケーズのあの超有名な曲がラジオから流れてきました。
 もう、作られてから半世紀以上経っているというのに、いまだにこの季節になると必ずどこかで耳にするというのは、もはや「クラシック」と言っても構わないほどです。と書いて、ちょっと微妙な気持ちになっているのですが、ここでは、我々が良く聴いている「クラシック」の意味で使ったのですが、ポップスの世界でも、こういう昔のヒット曲で今でも通用するものを「クラシックス」と普通に言っているのですから、混乱してしまいます。まあ、どちらでも構わないのですけどね。
 もちろん、聴こえてきたのは「A面」の方の「悲しき雨音」なので、曲が終わったらMCは当然このタイトルを言うのかと思ったら、彼女は「お送りしたのは、カスケーズの『リズム・オブ・ザ・レイン』でした」と言ってましたよ。もちろん、それはこの曲のオリジナルのタイトルの「Rythm of the Rain」なのですが、普通は慣習として「邦題」の方を使うものだ、とずっと思っていたので、これはちょっと意外でした。
 確かに、最近ではこういう外国のポップス(「洋楽」と言いますね)のタイトルは、ほとんどオリジナルの英語読みで通すのが当たり前になっているような気がします。こういう「邦題」は、例えば映画の「邦題」と同じことで、オリジナルでは日本人には意味が通じないだろうという親切心から、分かりやすく日本語に変えたものなのですね。というか、そこには、タイトルだけでヒットを目指すという思惑も込められていて、この曲の場合も同じ時期にヒットした曲が「悲しき」という言葉で始まるものが多かったので、それにあやかっただけなんですけどね。
 ですから、最近ではもはや曲のタイトルはオリジナルの英語で表記されるのが当たり前のようになっています。それに伴って、ラジオで「クラシックス」を流すときにも、「悲しき雨音」とは言わないようになっているのでしょうね。
 と思っていたのですが、例えば2012年のテイラー・スウィフトの大ヒット曲「We Are Never Ever Getting Back Together」には、「私たちは絶対に絶対にヨリを戻したりしない」という、ぶっ飛んだ「邦題」が付いていたので、ものすごいインパクトがあったことを思い出しました。この業界も、なかなか苦労しているのでしょう。
 今日は、久しぶりに一番町に用事があっていってきました。そこでデパートに入ると、エレベーターの中が、
 こんな風になっていましたね。「苦労」の跡がしのばれます。スーパーのレジの前ではよく見かけますが、エレベーターではこういうことになるんですね。そして、
 食堂の前の待機用の椅子も、こんな感じで一つ置きに「ここには座らないで」という紙が貼ってありました。こういうやり方が、もう瞬く間に浸透してしまったのでしょうね。
 ですから、我々のジャンルでも、コンサートの座席などもこんな形で間を空けて座っていただくようになるのでしょう。まあ、しばらくはそんな状態が続くのでしょうね。でも、実際にここに座ってみると、隣の席に堂々と荷物を置けることを発見しました。コンサートでは、普通は自分の荷物は自分の膝の上に置くようになっているので、冬などはコートがとても邪魔になるものですが、これからはそんな窮屈な思いをしなくても、隣の席に堂々と荷物を置けるようになるのですから、お客さんにとってはありがたい「生活様式」ですね。
 問題は、その際、自分の右と左のどちらに置くか、ということでしょうね。運悪く、右に座った人がその人の左、左に座って人がその人の右に荷物を置いてしまったら、私が荷物を置く場所がなくなってしまいますからね。映画館のような「カップは右」みたいなルール作りが今ほど求められている時もありません。
Aventure Number : 3284 date : 2020/6/27


今日の禁断 アイコン


 きのうから、Facebookのデザインが変わりましたね。というか、強制的に変えさせられましたね。まあ、操作性は別に変らないし、写真も大きく表示されるようになったので何の不満もありませんが、いきなり何の前触れもなくこういうことをやられるのはちょっと嫌ですね。
 別に、Facebookの真似をしたわけではありませんが、ニューフィルの場合も練習再開にあたって設定したガイドラインを、少し変更させていただきました。それは、これまでは、「練習日の1週間前に市内で感染者が出た場合には、無条件で練習を中止する」、というものでした。ところが、その運用を始めた途端、市内で感染者が出てしまったものですから、これを決めた人は焦ったでしょうね。とりあえず一度決まったことですから、その日の練習は休みにしましたが。その際に「これからは『2日前』ということにする」などと言ったものですから、みんなの反発にあってしまいました。
 ということで、改めて冷静になって、その休みとなった日に委員会を行って、今度こそはぶれないようなガイドラインを設定することになったのでした。なんせ、前に決めた時には、もう2ヶ月近く感染者が出ていなかったものですから、よもやこんなにすぐに新たな感染者が出るなんて、夢にも思っていなかったのでしょう。ですから、まずは現状を的確に判断して、新たなガイドラインを作ろうとしました。しかし、具体的に「何日前」などということは、今の段階ではだれにも決めることはできません。ですから、あくまで大雑把に、「市民センターなどから自粛要請があった時は休止」ということと、「突発的な感染拡大が発生した場合は、行政等の判断を待たずに休止」という基準にすることに決まりました。まあ、これが適応されるような事態にならないことを祈るだけです。
 ところで、さっきのFacebookでは、デザインが変わるとともに、ロゴマークの形も変わりましたね。今までは四角だったものが、円形になりました。まあ、角のあるギスギスした世界ではなく、もっと丸くなりましょう、ということなのでしょうか。確かに、今の世の中では大切なことです。
 ロゴが変われば、当然ファビコンも同じものに変わります。
 こういう風に、ブラウザのタブの頭に表示されるマークが「ファビコン」です。これは、それぞれのサイトで独自のものを作ってしかるべき設定をすれば、このように表示されますが、何もしない時には地球の形のようなものが表示されますね。
 この左から3番目が、新しいFacebookですね。その左側は仙台ニューフィル、そして、右に3つ並んでいるのが、やはり私が作ったサイトのファビコンです。
 実は、最近になってこのファビコンの設定方法が変わっていたことに気づきました。今までは最高位のディレクトリにこれを入れておけば、それ以下のディレクトリに入っているものでも自動的に同じファビコンが表示されていたはずでしたが、それがいつの間にか消えてしまっていたのですよ。そこで、新たに入れ直して、こんな風に出せるようになりました。「コール青葉アーカイヴ」と「東昌寺」は、ファビコンそのものを作り直しました。
 これは、単に画像データの拡張子を「.ico」に変えるだけでいいのですが、その際に、元の画像を透過gifか透過pngにするのがポイントだ、と、今回知ることが出来ました。つまり、上の画像の「仙台ニューフィル」のように、タブのバックが白いときは問題ないのですが、それ以外のように灰色になっている時は、jpgで余白が白い(変な言い方)ときには、もろにその余白が見えてしまうのですよね。「コール青葉」のが、最初はそうでした。それで、もしや、と思ってそれを透過gifに変えたら、ご覧のようにしっかり「青葉」だけが浮き上がって見えるようになりました。そんなところにまでこだわって、サイトを作っています。
Aventure Number : 3285 date : 2020/7/2


今日の禁断 パンセ


 7月になったら、どんなお店でもレジ袋は有料になると決まっていたんですね。ですから、お上の言うことには素直に従うことで知られているこの国の人々は、一斉に「エコバッグ」を使い始めることになりました。なんという、従順な人たちなのでしょう。もちろん、私もそんなことで無駄な出費をするのは嫌ですから、だいぶ前からエコバッグは使っていましたけどね。
 ただ、今回の「有料化」というのは、なんか違和感があるんですよね。要は、レジ袋に使われているポリエチレンが環境汚染の原因なので、それを使わないようにしましょう、という意味があるのでしょう。でも、「金さえ出せば」今まで通り使えるというのは、おかしくないですか?
 もっと変なのは、ポリエチレンがダメなのなら、昔のように紙袋を使って包装すればいいのに、と思うのに、その場合はポリ袋より高いお金が取られるようなのですね。これは一体どういうことなのでしょう。そういうことを考えだした人たちは、本当に意味が分かってそういうことをやろうとしているのか、かなり疑問です。
 とは言っても、いつも行っているパン屋さんに、きのうの土曜日1日だけ、1000円以上の買い物をすればオリジナルのエコバックを差し上げますよ、などと言われれば、ついもらいたくなってしまいますね。なんでも、数量限定で、遅くいくともうもらえないということなので、朝早く行ってみましたよ。
 9時半ごろに行ったら、もう駐車場もいっぱいになってました。しかも、いつもはやっていない「入場制限」までやってましたから、やはりエコバッグにつられてやってくる人は多かったのでしょう。見ると、みんなそれぞれ赤いバッグをもってお店から出てきます。
 もちろん、私ももらえました。しっかり保温材も付いていて、ふたにはチャックも付いてます。ただ、あまりにお客さんが多かったためか、目的のパンが殆ど売り切れていて買えなかったので、それから別のところで用事を済ませた後、焼きあがった頃にまた来てみたら、その時には、ちゃんとそれがあったので買えました。その時にも、またエコバッグがもらえましたよ。いや、別に2つ欲しかったらか行ったわけじゃないですからね。
 その後、今度は、自宅の除湿器がもう使えなくなったので、新しいのを買うために大型店に行ってみました。気になるのは、そういう大きなものを買った時にはエコバッグなんか使えませんから、そのお店がどういう対応をするか、ですね。でも、そこでは、ただ箱にシールを貼っただけでした。なるほど、その手があったか。
Aventure Number : 3286 date : 2020/7/5


今日の禁断 ナナコ


 今年の私の音楽的なイベントは、2月になるとすぐに5日にニューフィルのメンバーで作っているフルート・カルテットが介護機関でコンサートをやらせてもらうなどという、かなりユニークなところから始まりました。全く初めての体験でしたが、なんか確かな手ごたえがありましたね。録音もしてあったので、曲によってはなかなかやってるな、と思えるものもありましたからね。そして、後半の22日にはニューフィルとは別のフルオケの本番でした。これも私自身はなかなかの手ごたえ、4月のニューフィルの本番へ向けてのステップボードになるな、という気がしましたね。まさか、その次の週の分奏が、長い休止期間の前の最後の練習になるなんて考えてもみませんでしたよ。
 それからのことは、もう何が何だかわからないうちに、世の中が全く変わってしまう現場に立ち会っている、という感じでしたね。練習も、せいぜい半月も休んで入ればまたすぐに再開されるなどと思い込んでいたのですから、恥ずかしくなってしまいます。
 そして、3月、4月、5月、6月とまるまる4ヶ月の休止期間を経て、きのうの7月7日に、仙台ニューフィルはいつもと同じ会場にメンバーが集まって、以前と同じ練習を再開することになりました。
 もっとも、なにもかも「以前と同じ」というわけにはいきません。弦楽器ではそれほどではありませんが、管楽器はこれまでの倍の間隔を空けて座ります。さらに、最も息が前に出る楽器であるフルート奏者の前には、団の備品であったアクリル製の遮音版を置きます。これはもともと、金管楽器や打楽器の強烈な音圧からその前に座るプレーヤーの耳を守るという意味で使われるものだったのですが、今回はそれを「音」ではなく「息」を遮るツールとして使っています。
 これは、最近やはり活動を再開しようとしているプロのオーケストラでもよく見られる使い方です。
 これは、ニューフィルにあるものと同じ製品のようですね。アングル的にちょっと横に置いてあるように見えますが、実際はフルーティストの正面にある譜面台のすぐ後ろに置いてあります。実物の写真があればもっとよく分かるのですが、何しろきのうはとにかく忙しかったので、写真一枚撮ることが出来ませんでしたから。
 昨日は、4ヶ月以上絶えていた習慣を取り戻すという大切な日でした。ですから、いつも練習に行くときの道順を、丁寧になぞってみようと思っていました。まずは、少し早めに職場を出て、途中でスーパーに寄って買い物、それから「とらの子」か「KAYA」で食事をして、旭ヶ丘に向かう、というルーティンです。ただ、何しろ久しぶりですから、いろいろ配り物などがありますので、それを忘れないように一緒に車に乗せなければいけません。
 まず、最初の目的地のスーパーに着いたところで、そこで必要なカードが入っているバッグがなかったことに気づきました。確かに、車に積んだ覚えはありませんから、職場に忘れてきたのでしょう。それから取りに戻ると、もはやお店でご飯を食べる時間はありませんから、コンビニで何か買って車の中で食べるしかありませんね。
 というわけで、また職場に戻って、買い物を済ませ、スーパーの駐車場でみじめな夕食です。それで、旭ヶ丘には予定していたのより少し遅めに着いてしまいました。まずは、練習の時の出席者の名簿を用意しなければいけなかったので、それを作って誰よりも早くテーブルに置いておかなければいけなかったのですね。まあ、まだ数人しか来てませんでしたから、それは間に合いました。そのほかに、4月にデジタル版を発行した新しい「かいほうげん」のフィジカル版と、新しい日程表も机に並べます。
 その後は、先ほどのアクリル板のセッティングです。何度か演奏会の本番に使ったことはあったので、見たことはありましたが、それに触るのは初めてでした。それは折りたたまれて箱に入っていたので、まず箱から出してそれを広げなければいけないのですが、それがものすごく力が要る作業でした。これは、女子供には無理でしょう。それを2つ広げたら、もう汗びっしょりでした。
 それからやっと楽器を組み立て、むやみなところで音出しは出来ないので、そのアクリル板の前で音を出そうとすると、汗で邪魔されてなかなか良いポジションが見つかりません。というか、今まで楽器には毎日触れてはいましたが、なんせ5か月ぶりの合奏ですから、かなりのプレッシャーで汗がさらに増した、というのもあったのでしょう。
 とは言っても、合奏自体は別に何事もなく、以前と何も変わらない、単なる新しいレパートリーの最初の練習、というモードであっけなく始まりました。吹き始めてみれば、一緒に吹いている時には他の人の音を聴きながら自分の音を微調整、待っている間はひたすら小節数を数え続けるという、かつての「日常」が戻って来たような感触がありました。距離が離れているというのも、全然気になりません。
 逆に、こんなにスムーズに始まってしまっていいのだろうか、という気さえしてきます。見かけ上は楽しい合奏が戻ってきた、ということでしょうが、現実にはこれがいつ中止になってもおかしくないのが、今の世の中の状況です。現に、きっちり現状と向き合っているまともな合唱団で、練習を再開したところなど、市内には全くないはずです。ニューフィルが再開にあたって設定した対策事項が果たして満足のいくものなのかは、誰にもわかりません。試されるのは、これからです。
Aventure Number : 3287 date : 2020/7/8


今日の禁断 コスモス


 愚妻は山口百恵の大ファンでした。なんたって、あの伝説のラストコンサートまで見に行ったぐらいですからね。もっとも、それは「武道館」ではなく、「宮城県民会館」でしたけどね。最後にマイクを床に置いて退場するという感動的なシーンは、別に武道館だけではなく、全国で繰り返し行われていたのですね。
 ですから、彼女の息子の三浦祐太朗がミュージシャンとしてデビューし、母親が歌っていた歌もカバーするということまで始めた時には、もうすっかりファンになってしまったようですね。そこで、全国ツアーが行われることになって仙台でもコンサートがあると分かった時は、さっそくチケットを入手していましたね。実際は、私がネットで買ってやったんですけどね。ですから、当然その時に連絡先として私のメールアドレスを先方に伝えていました。
 そのコンサートは4月12日に行われることになっていました。会場は電力ホールです。その前にもろに立ちはだかったのが、今回のコロナ禍です。この頃は、もうすべてのコンサートが中止になるという状況でしたから、これも当然開催することはできませんから、私宛に「延期」という案内がメールで届きました。その時の対応は、3ヶ月先の7月12日に同じ会場に延期するので、チケットはそのまま持っていてほしい、というものでした。まあ、そのぐらい先だったら、コロナも終息しているだろう、という予想からの対応だったのでしょうね。おそらく、あの頃はみんなそんな風に考えていたのではないでしょうか。ニューフィルだって、1ヶ月も休めば、その後は秋の定期演奏会でマーラーの「7番」を演奏できることを信じて疑ってはいませんでしたからね。
 しかし、その7月12日をあさってに控えた今日の時点では、その祐太朗のコンサートは中止が決定してしまい、チケットは払い戻されることになっていました。しかし、それが決定したのは、ほんの1週間ほど前です。それまでは、「再延期」の方向で考えていたようですが、結局会場も見つからなかったのでしょう。つまり、もはや延期しようと思っても、以前と同じサイズのホールではそれはもう不可能な状況になってしまっていたからです。当初は全く予想されなかったことですが、今ではコンサートを開催したとしても、聴衆はホールの収容人員の半分しか容れることが出来なくなってしまっていたのですよ。つまり、チケットを買ったお客さんを全て受け入れるには、当初の2倍の客席のあるホールを使わなければいけないことになるのです。現在の電力ホールの定員は1000名。ですから、必要になるのは定員が2000人以上のホールです。そういうホールはないわけではありませんが、そうなってくるとコストも変わってきますから、結局中止するしかなかったのでしょうね。
 そんなことは、いま日本中、いや、世界中で起こっているのでしょう。コンサートを開くことは出来ても、ホール一杯にお客さんを入れることが出来るようになるのは、いったいいつのことなのか、分かる人は誰もいないはずです。というより、そもそも東京あたりではもはやコンサートなど開いてはいけないような状況になっているのではないでしょうかね。
 ニューフィルはアマチュアですから、別にお客さんが少なくても活動は続けられます。でも、プロのオーケストラでは、そもそも綱渡り的な経営を続けてきている団体が殆どで、そこへ来て、もはや「企業努力」ぐらいのことでどうにもならないところまで追いつめられているのですから、1年後には、確実にいくつかのオーケストラがなくなっているのでしょうね。
Aventure Number : 3288 date : 2020/7/10


今日の禁断 エレクトロン


 きのう、不要不急の用があったので、街まで行ってきました。そこで、噂の三越前のライオン像を初めて見ることが出来ました。
 なかなか、心温まる風景ですね。
 アップすると、マスクにお店のロゴが入っていました。このお店は、入り口を1か所だけにして、消毒液とサーモグラフが設置されていましたね。とはいっても、この国の指導者たちが、本気でコロナの終息を願っているとはとうてい思えないような言動を繰り返しているのには、もうあきらめに近いものを感じてしまいます。
 ですから、自分の身は自分で守るしかないので、今日はそんな町中に行ったりはせずに、家の中で過ごしました。そして、このところあまり手を付けていなかったニューフィルのアーカイヴ音源のリンク作りに精を出してみました。
 これまでの進捗状況は、最新のコンサートから2001年の春の定期までと、第1回目のコンサートから1993年春の第20回定期演奏会まで出来上がっています。ですから、定期では21回から2000年秋の33回までがまだ「工事中」ということになりますね。その間には定期演奏会が13回、TCCが3回、そして、仙台放送合唱団の伴奏という形だった「カルミナ・ブラーナ」の録音がありますから、あと17個ですね。やっとゴールが見えてきました。
 この「TCC」というのは聴きなれない言葉でしょうが、「トヨタ・コミュニティ・コンサート」のことです。今はすっかり縁がなくなってしまいましたが、かつては数年に1回はこの「冠コンサート」を行っていました。今回のリンク作りで、久しぶりにそれを聴き直しているところですが、なかなか興味深い企画でしたね。なんたって、第1回目にメインで取り上げたのがすぎやまこういちの「ドラクエ」でしたからね。
 なにしろ、トヨタの販売店の共催事業ですから、集客は何の心配もいりませんでした。それで、2回目の時には、それまでずっと使っていた電力ホールを見限って、初めて県民会館で開催してました。その頃はまだ改装前だったので、客席は1732ぐらいあったはずです。そこに、お客さんがなんと1877人もおしよせたのですから、すごいものです。完全に定員オーバーですから、立ち見もいましたよ。あるいは、休憩時間にトイレに行って帰ってきたら、自分の席がなくなっていた、なんてこともあったそうです。
 それに味を占めて、それからはずっとこのホールを使うようになったんですね。
 その前に、出来たばかりの青年文化センターのコンサートホールでも1回だけ定期演奏会をやっていました。この頃の録音は、今に比べたらかなりひどいものなのですが、このホールでの録音を聴くと、明らかにそれまでの電力ホールや市民会館とは違う豊かな残響がはっきり分かります。
 ニューフィルの演奏も、回を追うごとに確実に進歩していることがよく分かります。もう40年近くもやっているのですから、その間にメンバーは替わったとしても、オーケストラとしてのスキルは間違いなくアップしているはずですよ。ですから、今回のコロナ禍でたとえ半年や1年練習をしなくても、必ず元に戻れるポテンシャルは備わっているのではないでしょうかね。なんたって、9月には、あの東京から指揮者がやってくることになるのですから、その時点でもう今回のコンサートはあきらめる、ぐらいの決断が必要になってくるかもしれませんね。「コンサートを開くことが目的ではない」と言っていた人がいるのですから、そうなっても誰も文句は言わないでしょう。
 何事もなく演奏会が開けると思っているのは、限りなく妄想のように思えてきます。
Aventure Number : 3289 date : 2020/7/12


今日の禁断 スリッパ


 きのうは、ニューフィルの練習再開後初めてのパート練習でした。木管の場合は今までは私の職場の会館で行っていたのですが、現在は他の団体などに貸すのをやめています。いや、ここは普通は会食などに使われる施設なのですが、コロナ以来そういう機会も全くなくなっているのですね。なんでも、葬儀場でのお通夜などでも、終わってからの会食はまずやらないようになっているそうですね。これが、おそらく現在のこういう施設に共通した姿勢なのでしょう。つまり、自治体の練習場のようないい加減な基準ではなく、「もし何かあったら取り返しがつかない」という切実な思いがあるからこそ、そのような不便な対応をあえて続けているのです。
 ですから、ニューフィル木管としては本当に久しぶりの、自治体の施設でのパート練習となりました。その会場は、宮城野区文化センターのリハーサル室です。
 こんな感じの、パート練習には広すぎるほどの部屋でした。ですから、それぞれのメンバーは十分な距離をとって座ることが出来ます。きのうの出席者は6人、向かい側の人との距離は3メートルか4メートルはあったでしょうか。ただ、防音室なので、入り口は1つだけ、休憩時間にドアを開けて空気を入れ替えましたが、十分とは言えないかもしれませんね。まあ、天井も高く室内の容積はかなり大きいので、「密閉」にはならないでしょう。「密会」になるかもしれませんが。
 とは言っても、休憩時間に外に出ると向かいにある「音楽室」の中が透けて見えるのですが、そんなに広くないところにかなりの大人数が入って和太鼓かなんかをやってましたね。大丈夫か、と思ってしまいました。ま、仙台市の施設で練習している時点で、同じことなんですけどね。
 いや、自治体はまだマシかも。一番ヤバいのは国でしょう。なんたって「ゴー・トゥー・ヘル・キャンペーン(@末廣)」ですからね。
 別件ですが、市内某所にはこんないい加減な信号機があります。
 真っ正面にある本信号が青に変わる前に左折が出るのですが、それがとても暗いんですよ。右にある同じ信号と比べると、その違いは歴然としています。ですから、ほとんどのドライバーが気が付かなくて、左折が出ても前の車は誰も動かないので、私はしょっちゅうクラクションを鳴らさなければいけません。これは県の管轄でしょうか。でも、国道だから国?
Aventure Number : 3290 date : 2020/7/15


今日の禁断 エクセル


 今職場で手掛けているのが、位牌堂に置いてある位牌の整理です。
 その「位牌堂」というのはこういうところです。このように正面と右側の壁が全面棚になっていて、そこに前にご紹介した「位牌札付過去帳入れ」が並べてあるのですよ。全部で650本ぐらいあります。これが出来たときに、私はその「案内表」を作っていました。自分の家の位牌がどの棚のどのあたりにあるのかすぐ分かるようになっていた一覧表です。
 10年前の震災でこれがほとんど全部下に落ちてしまった時でも、それがあったので元の場所に戻すことが出来ましたが、中身がばらばらになってしまったのもあったので、今度はそれも復元できるようにそれぞれのパーツに同じ番号を貼り付ける、という作業を行っていたところでした。
 それが一応終わったので、今度は先ほどの「案内表」をリニューアルです。新しく加わったものもありますから、この際検索方法も一新して、新しいものにすることにしました。
 正面の向かって左側はこんな感じ。これだと5段しか見えませんが、鴨井の奥にもう1段あります。この段にまずきちんと番号を振ります。
 位牌の下には個別の番号が貼りついていますから、一覧表の名前の後に書いてある番号を見れば、すぐどこにあるのか分かります。昔作った時は、まだパソコンは使ってなかったので、手作業でカードに名前と番号を書いて、それを並べ替えて最終的に表にまとめていましたね。今ではパソコンを使えば一発です。そのために、こういう写真を撮って、それを見ながら入力を行いました。4時間ぐらいかかったでしょうか。
 そんな単純作業を行っている時には、もちろん何かを聴いています。私が職場で使っていた〇レクトロ〇イスのスピーカーを見限って、DALIのMENUETに交換したのは6月の始めでした。ですから、そろそろ1ヶ月半が経とうとしています。このスピーカーはエージングを50時間行ったところで本来の音になるということだったので、そろそろそんな状態になってきているのでしょう。実際に、最初はとてもインパクトのある音だったので驚きましたが、ちょっと「雑」というか、「粗削り」なところのある印象があったのですが、最近ではぐっと丸みが出てきたような気がします。おそらく、使っているうちに音の表面のざらつきがなくなって、滑らかになってきた、ということなのでしょう。
 そもそも、それまでサラウンドでリア用に使っていたスピーカーは本当の間に合わせでしたから、そんなこともあってまあサラウンド感は味わえるけど、クオリティはあまり期待しないでよ、というところはあったでしょうね。ですから、それを4つともMENUETに変えたらもう飛躍的に素晴らしい音になっていましたね。
 そこで、この機会に、以前聴いたサラウンドのSACDを聴き直してみることにしました。
 これは、このグループ唯一のオリジナルの「4チャンネル」録音盤です。ただ、前に聴いた時には、部屋の4隅からそれぞれのパートが聴こえてくるのには感激しましたが、その音が、特にリアはかなりザラついていてがっかりしてしまったのですね。それを聴き直してみたら、もうそれは雲泥の差でした。問題のリアの音は、とてもソフトでなめらかな音に変わっていましたね。これが本来の音、そこからは、メンバーそれぞれの個性までがしっかり伝わってきます。ウォード・スウィングルは、はっきり言ってヘタ、でもそんなダルな味わいはたまりません。もう一つ、彼らの録音にはいつもベースとドラムスが加わっていますが、そのドラムスが、本当に目立たないようにブラシなどで刻むリズムが絶品なのに気づきました。このセンスの良いリズムがあったから、この時代のこのグループからは確かな「ジャズ」が聴こえてくるのでしょう。
Aventure Number : 3291 date : 2020/7/17


今日の禁断 ツッパリ
 三浦春馬さんがお亡くなりになりましたね。なんで?という気がします。ドラマなんかだったら、別の死因の可能性なんてのも取りざたされるのでしょうが、どうなのでしょうね。
 正直、この方はそれほどのファンというわけではなく、私にとってはたまに見ている映画やドラマに登場していた、という程度の存在感でした。ただ、以前仙台でロケが行われた映画に出演していた時に、私がお昼ご飯を食べに行った南中山のレストランに彼のサインの色紙が置いてあったので、なんか親密感が湧いたことはありました。
 それは2年前のことでしたが、その時にそのレストラン付近のストリートビューから頂いた写真がこれでした。
 もしかと思って、同じ場所を見てみると、新しい写真に変わっていました。
 前に、サントリーホールの周辺のストリートビューが変わっていたことがありましたが、あんな都会の真ん中だけではなく、こんなイナカでも結構マメに更新しているんですね。
 でも、ほんとのイナカの〇田市あたりになると、6年以上前の写真がまだそのまま使われていますよ。
 今はもうこの工事は終わって、立派なホールが建っているというのに。
 その時に三浦さんたちが撮影していた映画は、伊坂幸太郎の原作の「アイネ・クライネ・ハナトムジーク」でした。もちろん、市内各所でロケを行っていましたし、知り合いがエキストラで参加していたというので、まあ、映画館で見ることはなくてもWOWOWで放送すれば見てみようと思っているのですが、まだ放映はされていません。
 でも、その後で撮影されたはずの「コンフィデンスマンJP ロマンス編」はもうすでにWOWOWでは放送されましたし、きのうは地上波でもON AIRされてましたね。ですから、テレビでは最初にお悔やみのテロップが出たのだそうですね。そこで、そんなCMだらけの地上波ではなく、BDに焼いておいたWOWOWのを引っ張り出して見てしまいましたよ。
 いやあ、何度見ても面白かったですね。すでにネタはバレているはずなのに、細かいところまでは覚えていなかったので、やはり最後のどんでん返しにはびっくりしてしまいましたよ。
 地上波でこれをやったのは、映画版の2作目が来週から上映されるからでした。本当はもっと前に始まるはずだったのが、「コロナ」のために伸びてしまっていたのですね。こちらにも三浦さんが出演されているようですね。
 ただ、この時期に映画館に行くのはちょっとためらわれるので、やはりWOWOW待ち、ですね。同じように、もう始まっている「今日から俺は!!」も、やはり映画館で見ることはないでしょう。これのドラマ版は再放送を録画してますから、それもBDに焼いて永久保存です。
 これは、ドラマ史に残る名作だと思いますよ。
Aventure Number : 3292 date : 2020/7/19


今日の禁断 ベートーヴェン

 きのうはニューフィルの合奏でした。これが再開後2回目になります。世の中はコロナの第2波だというのに、こんなことをやっていていいのかな、と思いつつも、必要な対策はしっかりやっているはずだから大丈夫だろうという、あてにならない根拠での参加です。
 管楽器はほぼフルメンバーが揃ってますから、結構な人数にはなってます。でも、これも市民センターのガイドラインの「50人」以下なので、大丈夫なのだそうです。
 これが、この間紹介できなかったアクリルの遮音版です。「おまじない」にすぎませんが、ないよりはましです。
 ここに来る前に通ってきた青年文化センターでは、いつの間にかパフォーマンス広場が使えるようになっていましたね。7月10日から開放されているのだそうです。ここは、以前コロナが広がった時には真っ先に閉鎖されましたから、いわゆる「自治体による指針」を知るには格好の施設だったのですが、これだけ各地で感染者が増えているのに再閉鎖しないところを見ると、仙台市としては何のリスクもないということをこれでアピールしていることになりますね。もちろん、「活動自粛要請」など、出すはずもありません。そんなお墨付きがあるのですから、ニューフィルが活動を続けることにはなんの障害もないと言えるでしょう。
 ただ、ニューフィルの感染防止対策によると、団員が例えば東京に行った時には、1週間は練習には参加できないという規定があります。ということは、東京に住んでいる人が新幹線で仙台までやってきたその日に練習に参加するのもダメなのだ、と私あたりは解釈してしまいます。9月になっても今の状況が変わらないとか、もしかしたら悪化したりしていたら、いったいどうするつもりなのでしょう。
Aventure Number : 3293 date : 2020/7/22


今日の禁断 ナイチンゲール


 この間のニューフィルの合奏では、ベートーヴェンの「田園」を練習していましたが、今回は指揮者の要望(たぶん)でベーレンライター版の楽譜を使うことになっています。もはや出版されてから20年以上経っていて、すっかり世界中のオーケストラのライブラリーのスタンダードとなった感のあるこの楽譜ですが、アマチュアにとっては敷居が高いところもあるようです。うちのオケの練習指揮者でもある団長も、そんな戸惑いを隠せなかったのか、練習の時に「スコアの序文を、だれか日本語に訳してくれないでしょうかね〜」と、ほとんど私に向けたような雑談を放っていましたよ。いや、別に訳すのは簡単ですが、それを読んだからと言って何か特別なメッセージが伝わるということでもないのですけどね。このデル・マーが書いた序文はそんなに難しくはないので、簡単に読めるはずなのに。
 ジョナサン・デル・マーというのは、もちろんこのベートーヴェンの交響曲などの校訂を行った音楽学者です。彼が行ったのは、それまでに流布していた楽譜が、作曲家の意思に背いて手が加えられているので、それをすべて洗い流して「素」の姿を明らかにする、という作業でした。それ以上でもそれ以下でもありません。
 その結果明らかになった実際にベートーヴェンが書いたであろう楽譜を見てみると、確かに今までのものとは決定的に音が違っていたところなども明らかになっています。ただ、中には、演奏する上で必要なことが実際に楽譜には現れてはいないような個所もたくさん見受けられます。例えば、フルートパートで最初に出てくるこんな装飾音(赤丸の全打音)です。
 この装飾音には、どんな演奏を聴いてもスラーがつけられていますね。真面目に「楽譜通り」に演奏しているフルーティストなんて、誰もいませんよ。それは、ベートーヴェンが書いた楽譜には、装飾音に付けられるべきスラーは記入されていないことを、みんなが知っているからなのです。そういうことは、確かにさっきの序文の中にも書いてありましたね。
 ですから、それと同じことで、この第2楽章の最後に出てくるフルート・ソロのトリルの後のやはり装飾音(後打音)も、スラーが書かれていないからと言って音符の間を切ったりするのは「間違い」だということになります。つまり、今までの楽譜では、ベートーヴェンは書かなかったけれど、演奏するときには必要だということで、出版楽譜に親切心でスラーが付けられていたのですね。
 ご存知でしょうが、このような新しい校訂版、普通は「原典版」と言われている楽譜は、何もベーレンライター版だけではありません。かつてはだめな楽譜の代名詞と言われていたブライトコプフ&ヘルテルでも、ベーレンライターに負けじと「ブライトコプフ新版」を刊行します。いや、実際は、スタートしたのはブライトコプフの方が早かったんですけどね。こちらは一人ではなく2人で分担して交響曲全集を完成させました。「田園」の校訂はペーター・ハウシルトという人が行っています。
 しかし、そのハウシルトは、ここでの仕事の前に、すでに1980年代に、東ドイツのペータースでベートーヴェンの交響曲の校訂を完成させていました。これは、東西ドイツの統合で絶版となってしまいますが、ハウシルトはここで作ったものをそのままブライトコプフ新版にスライドさせていたのです。
 ニューフィルが前回「田園」を演奏したのは、1997年の春でした。その時の指揮者の下野竜也さんが、このペータース版を使っていたのですよ。この頃は、まさにベーレンライター版が華々しくデビューしていた時期ですね。ですから、すでにこの時に、ニューフィルではしっかり「原典版」に触れてはいたのですね。パート譜まではありませんでしたから、ペータース版での変更点は下野さんから告げられていました。
 ただ、ペータース版(=ブライトコプフ新版)とベーレンライター版とでは、有名な話ですが2楽章の一部でその解釈が異なっています。
 これがベーレンライター版。
 しかし、↑のブライトコプフ新版(もちろんペータース版も)では、このように実音EフラットがEナチュラルになっています。これは、デル・マーによれば「自筆稿ではどちらとも読める」ということだからです。どちらの楽譜を使うにせよ、結局本当にベートーヴェンが書いた音が何であったかははっきりしないのですね。
 もちろん、スラーやスタッカートを、ベートーヴェン自身がいちいち書くのが面倒くさくて省略したものも、そのままになっています。ものによっては、書き間違いと思われるようなところまで、忠実に「再現」されているのが、原典版なのですよ。
Aventure Number : 3294 date : 2020/7/24


今日の禁断 アーカイヴ


 いつの間にか「4連休」などというものが出来ていたので、とりあえず暦通りに休みを取りました。その連休のコンテンツの一つが、「東京オリンピックの開会式」をお祝いする日だったということも、今になって分かったのですから、なんだか不思議な気がします。だったら、これからは今までの10月の「体育の日」の他にもう1回7月にスポーツ関係の祝日が増えるのだろう、と思ったら、実はこれは単に今までの「体育の日」が改名しただけのことだったのですね。つまり、今回のオリンピックの開会式はかつての10月から7月に変わってしまったので、祝日もシフトさせた、ということのようですね。
 でも、その日には開会式は行われないということはだいぶ前に決まっていたのですから、そんな日に休むことに何の意味があるのだ、という気もしますよね。何の意味もないのに、決まっていることだと言って突っ走るのは、この国の人たちの悪い癖です。
 でも、そんなにお休みがあったので、このところの懸案事項の、ニューフィルのサイトの整備に時間をたっぷりとることが出来ました。これまでは全ての定期演奏会プラスアルファの音源を直に聴けるようにする、という作業に邁進していたわけですが、それもほぼ完成間近になっています。
 それをやっている過程で、初期のころの演奏会の音は聴けるようにはなったのですが、チラシなどがアップされていないものがあることに気づきました。公式サイトが出来たのが20年ぐらい前になるのですが、それ以前のものは文字情報だけで、チラシなどは見られなかったのですね。私がニューフィルに入ってからは、そういう資料は全て保存してありますから、とりあえずチラシだけをスキャンして、アップしてみました。これは、別に認証も必要ありませんから、公式サイトから「歴史」を開いて、演奏会のタイトルをクリックするとチラシのあるページが開くようになっていますから、ご覧になってみてください。
 そんな中から興味あるものを少しご紹介しますね。
 これは、末廣さんが最初にニューフィルを指揮した演奏会です。いわゆる「ぼろ雑巾」だった時ですね。
 これは、こんなアイドルがゲストでやってきた「トヨタコミュニティコンサート」です。この頃は、2年に1回のペースでこの冠コンサートをやっていましたね。ですから、1年に3回フルの演奏会をやっていたこともありました。この時の指揮者の榊原さんはもう鬼籍に入られました。三枝さんは、今は何をなさっているのでしょう。
 そして、これはこの間書いた、下野さんが「田園」を指揮した演奏会です。まだ「定職」がなかった下野さん、写真も若いですね。
 この中にあるもっとも古いチラシがこれです。私がニューフィル・デビューをした時です。
 というか、実はこれはプログラムの表紙です。この頃はチラシとプログラムは同じデザインだったので、多分これもチラシと同じだろうということでアップしたのですが、チラシの現物は取ってありませんでした。ですから、これ以前のチラシは、私の手元にはありません。まあ、これから察するに、こんなシンプルな文字だけのものだったのではないか、と推測するのですが、もし現物をお持ちの方がいれば、ぜひともご提供ください。
Aventure Number : 3295 date : 2020/7/26


今日の禁断 ピアニスト


 前々回に書いた「田園」のベーレンライター版の校訂者、ジョナサン・デル・マーの序文についての続きです。あれを書いた時には、実はまだ全部は読んではいなくて、装飾音のスラー関係のところしかチェックしてませんでした。そのあと、きっちり読んでみたら、さらにものすごいことが書いてあったことに驚かされてしまいましたよ。なんと、ここでは楽章のタイトルが変わっている、というのですよ。本文の翻訳はすでに掲示板にアップしてありますが、こういうことです。
■楽章のタイトル
この校訂では、ベートーヴェン自身が最後に決めたタイトルを復元している。現在広く用いられているタイトルの中の1,4、5楽章のものは、出版の際にブライトコプフ&ヘルテルによって勝手に直されたもので、ベートーヴェンは初版を手にするまでそのことを知らされてはいなかった。
第1楽章
[現行]
Erwachen heiterer Empfindungen bei der Ankunft auf dem Lande
(田舎に到着したときの愉快な感情の目覚め)
[ベーレンライター版]
Angenehme, heitere Empfindungen, welche bei der Ankunft auf dem Lande im Menschen erwachen
(田舎に到着した時に人の心に目覚める愉快で明るい感情)

第4楽章
[現行]
Gewitter. Sturm(雷雨。嵐)
[ベーレンライター版]
Donner. Sturm(雷鳴。嵐)

第5楽章
[現行]
Hiltengesang. Frohe und dankbare Gefuhle nach dem Sturm
(牧人の歌。嵐の後の喜ばしい感謝の気持ち)
[ベーレンライター版]
Hiltengesang. Wohltätige, mit Dank an die Gottheit verbundene Gefühle nach dem Sturm
(牧人の歌。嵐の後の、神への感謝と一緒になった慈悲深い気持ち)
 別の資料によれば、この赤い字の部分からは、この作品を単なる自然描写ではなく、それを受け取る人の心までも描写した音楽だとする作曲家の姿勢がうかがわれるのだそうです。そして、これはベーレンライター版だけで採用されたもので、同じころのやはり原典版であるブライトコプフ新版では直されてはいないのですね。ということは、例えばCDなどでこの新しいタイトルが使われていたとすれば、そこではベーレンライター版が使われていたことになるのですよ。そこで、手元のコレクションをチェックしてみました。
 まずは、最も新しいベートーヴェンの交響曲全集である、2017年録音のネルソンス指揮のウィーン・フィルです。


 これは、映像などでベーレンライター版のスコアを使っているのが分かっていましたから、当然「新しい」タイトルになっています。同様に、2002年のノリントン盤、2006年のプレトニョフ盤、2007年のヴァンスカ盤、2008年のデ・フリエント盤、2015年のブルーニエ盤などが、この新しいタイトルを使っていました。
 ただ、1997年に録音された「世界初のベーレンライター版による録音」といううたい文句(ちゃんとジャケットに書いてあります)で登場したジンマン盤では、


 しっかり「昔の」タイトルですし、第1楽章ではタイトルそのものが抜けてます。「やっぱり」という感じですね。
 そして、もう1点、
■装飾音の前後のスラー
ベートーヴェンは、演奏される時には常に付けられているはずの装飾音と主音との間のスラーを、決して書き付けることはなかった。それは、この曲の初期の資料にも反映されているので、私たちはその習慣をそのままにしておいた。同様のことは、「ナイチンゲールのフレーズ」のトリルの後にも等しく適用される。それは、装飾音の場合(第2楽章33小節目から37小節目までのセカンド・ヴァイオリン)も、三十二分音符の場合(第2楽章7小節目から10小節目までのファースト・ヴァイオリン、さらには、12小節目では実際に自筆稿にスラーが付けられている)も、もちろん十六分音符の場合も適用される。これは、したがって実質的に第1楽章の284小節目(ファースト・ヴァイオリン)や、第2楽章の132小節目と136小節目のフルートのトリルの後の音の演奏の仕方に影響がある(この件は、校訂報告では「出版譜にある2つ目から4つ目の音にかかるスラーは自筆稿にはない。実際は、2つ目から3つ目の音にスラーがかかるはず」とある)。
 これの後半にある赤字の部分に、引っかかってしまいました。フルートに関しては、以前の楽譜のように、
 この赤丸の部分で前の2つの音符の間にスラーが付くのは当然のことです。
 ところが、この序文にある第1楽章の箇所は、
 第1楽章の再現部が始まってすぐ、第1主題でファースト・ヴァイオリンがちょっと遊んでいるところです。この赤丸の音符を、デル・マーは「トリルの後打音」と解釈して、トリルの最後の音との間にスラーが入るはずだ、と言っているのですね。ただ、この音は普通はその次の小節の「アウフタクト」とみなされていますから、そこにはスラーは付けない、というのが、ほとんどすべての演奏家の間でのお約束でした。実際、ベーレンライター版を使っているであろう指揮者の録音を可能な限り調べてみても、ここにスラーを入れているものはありませんでした。たった一つの例外を除いて。
 そう、まさかとは思っていたのですが、ここを忠実にデル・マーの指示に従って演奏している人が、一人だけいたのですよ。それは、先ほども挙がっていたミハイル・プレトニョフです。
 現物を聴いてみてください。第1楽章の頭はこちら。もろ、ヘンタイですね。そして、問題の箇所がこちらです。いちおう、284小節目から(22秒)レベルを上げていますが、分かりましたか?あまりに速いので分かりずらいかもしれませんが、確かにスラーが入っています。
 末廣さんは、やらないでしょうね。というか、本当にこの曲を演奏できるのかどうかも、分かりませんからね。
Aventure Number : 3296 date : 2020/7/29


今日の禁断 ベニマル


 今日、車でラジオを聴いていたら、「ハワイのことを『ココナッツの島』と言っている人がいた」とか言ってました。「常夏の島」を、そのように間違えてずっと使っていた人がいた、といいうことのようですね。一度思い込んでしまったら、なかなか直すことはできませんよね。「空前のともしび」だとずっと思いこんでいた人も、身近にいますからね。「リンクを貼る」とかね。
 最近の言葉では、「ころなか」でしょうか。普通は「コロナ禍」でしょうが、テレビなどでは「コロナかの生活」みたいな言い方をしているアナウンサーもいますよね。この人はおそらく「コロナ下」だと思い込んでいるのでしょう。ネットで調べると、やはり「コロナ下」を使っているところが結構見られますから、あながち誤用とは言えないのかもしれません。そこでは「コロナ禍下」というのも見つかりました。これだったら間違いはないのでしょうが、なんか活舌の悪い人には苦手な言い方です。「コロナかかかかわりたくないですね」なんて。
 そんなコロナのせいでもないのでしょうが、最近〇ークで買ったポテトチップスがこんなことになってました。
 私は、ポテチは〇ルビーよりも〇イケヤの方が好きです。厚さ、の違いでしょうか。左が、今まで食べていたポテチ、これは〇ープで買いました。もちろん〇イケヤです。そして、右が〇ークの、全く同じパッケージ、同じ容量のポテチです。
 どうです?焦げ具合が全然違ってませんか?正直、袋を開けて右のが出てきたときには絶句してしまいました。こんなの、ポテチじゃない、と思いましたよ。食べてみても、なんか生っぽくて馴染めません。これは、あくまでロットの違いによる誤差範囲を超えたものが商品になってしまったものだ、と思いたいものです。しばらくして、同じ棚にあったものを買ってみても、やはりこんな「生揚げ」でしたからね。そろそろ、新しいロットのものが入っているのではないかと、明日あたり同じ○ークで買ってみようと思ってます。
 これに比べると、〇っぱえびせんは、常に変わらない味が楽しめています。生産管理が徹底しているのでしょうね。でも、同じメーカーのポテチは食べる気にはなりません。
 最初の話に戻って、結構普通に使われている言葉でも〇ビーのポテチのように絶対使う気にはなれないのが「世界観」というやつですね。この言葉、ご存知のようにきちんと国語辞典にも載っている昔からの言葉(「世界の観方(みかた)」という意味、たとえば「仏教の世界観」)と、いつの間にか表れて最近では本物を押しやってしまうほどに増殖してしまった国語辞典には載っていない偽物(「世界」で構わないものに「観」という一見意味ありげな文字をつけてカッコよく見せかけた言葉、たとえば「ユーミンの歌詞の世界観」)という、似て非なるものなのですが、もちろん、私が忌み嫌うのは後者の方です。こういう意味でこの言葉を使っている人を見ると、心底軽蔑したくなります。
 ところが、最近テレビに出てきた、まともな使い方などしそうもない人が、しっかり「私の世界観が変わりました」と言っていました。そんなのを聴くと、まだ世の中、捨てたものではないと思えます。
Aventure Number : 3297 date : 2020/7/31


今日の禁断 ベーレンライター


 「コロナ」の第2波の襲来はすでに確実なものになっています。もはや「終息」とか「収束」などという言葉はとても恥ずかしくて使えないような状況ですね。かつて、そんなものが見えてきたときに、世の中は「新しい生活スタイル」とかいうものに従って、「with コロナ」というスタンスで、一歩前へ進もうとしていたはずです。しかし、それはあまりに無謀な行動だったのではないか、とは誰しもが考えているのではないでしょうか。
 しかし、一旦そのようなスタイルを目指したからには、後へは引けない、という勢力もあります。なんたって「経済」あっての生活ですから、先へ進むしかないのでしょう。「Go to Hellキャンペーン」などはその最たるものです。
 それは文化活動の面でも顕著な動きとなり、例えばコンサートなども、様々な制約を設けながらも、何とか実現させる道はないかという模索を続けているのでしょう。確かに、それ自体は頭が下がる行動ですが、そこで試みられている対応策が感染を防ぐのに十分なものなのだ、ということは、誰にも断言はできないはずです。
 もちろん、それを職業としている人たちにとっては、それは文字通り死活問題ですから、多少の犠牲は払っても行動を起こすことは必要かもしれません。しかし、われわれアマチュアにとっては、それは別に「命を懸ける」ほどの価値はありません。
 仙台ニューフィルが活動を再開するにあたっては、まずはしっかりそのためのガイドラインを設定していたように見えます。そこでは、「仙台市内で合奏前一週間に新たに感染者が確認されたときは活動を中止する」という条項も設けられていました。そして、実際にそのようなことが起こった時には、1回練習を中止していました。しかし、それからも感染者は増え続け、もはやこの条項を遵守していたら完全に活動を中止するしかない状況になってしまったので、それを改訂することになりました。
 その会議には私も出席していましたが、確かにそれまでの条件は、1ヶ月以上感染者0の日が続いていた時点で制定されていたものなので、もはやあまりに非現実的な対応だと思われ、私も少しハードルを下げることに同意しました。ただ、その時に設けようとしたのが「市民センター等の会場から活動の自粛要請があった時」という条件だったので、それではあまりに下げ過ぎだという気はしました。その時に、具体的に例えば「2人以上の感染者の確認が1週間に2日以上あった時は次の週の練習は休む」ぐらいのことを提案しておけばよかったのですが、とっさにそこまでは思いつかなかったので、「突発的な感染拡大が発生した場合は、行政等の判断を待たずに活動を休止する。」という条文で妥協してしまいました。なんともあいまいな言い方ですね。私にしてみれば、今の状況は十分にこの条件に当てはまると思うのですが、今のところそのような動きは全くありません。
 そもそも、現在開催を目指している演奏会では、会場である萩ホールが、これからの感染状況によっては使えなくなる可能性もあります。ただ、最近、使用上のチェックリストが送られてきたようで、それさえクリアできれば使えるのでは、という状況にはなってきたようですが、それもどうなることか。それよりも、そのチェックリストにある収容人数についての部分が気になります。もちろん、客席は定員の半分までしか入れられないというのはどこの会場でも同じですが、ここではステージ上の人数制限もきっちり定めています。おそらく、ステージの面積と奏者間に必要な間隔をもとに算出したのでしょうが、それが「54人」なのだそうです。
 これはちょっと困ったな、というのが正直な気持ち。今回、それを見越してマーラーのような大編成の曲は避けて、今の選曲に落ち着いたのですが、それでも管楽器と打楽器の奏者数は最大で22人必要になります。弦楽器も一応少なめの「12型」を予定しているのですが、それで数えると40人必要です。合計62人。これでは、ガイドラインがクリアできませんね。
 さらに、弦楽器に関しては、12型というのはファースト・ヴァイオリン12、セカンド・ヴァイオリン10、ヴィオラ8、チェロ6.コントラバス4という編成なのですがヴァイオリン以外は全てこれ以上の人数の団員がいます。ですから、実際には弦楽器はもう5〜6名増えるはずです。
 これをどのように解決するのでしょう。管楽器は減らせませんから、減らすとすれば弦楽器、曲ごとに降り番を設けるのでしょうか。それ以外にもこのガイドブックにはとても煩雑なことが書かれています。そこまでして演奏会を開く必要があるのか、ですね。
 その前に、「9月問題」もありましたね。東京に行ってきた団員は、1週間は練習に参加できないのに、東京にずっと住んでいた人が仙台に来たその日に練習に加わるのは構わないのか、という、素朴な疑問です。
 とか言いながら、お盆明けあたりに発行予定の「かいほうげん」の編集に精を出しているんですけどね。今回はネタが一杯ありすぎて。
Aventure Number : 3298 date : 2020/8/1


今日の禁断 ロリポップ


 きのうはニューフィルはパート練習でした。でも、木管で練習する曲目が全部私が降り番だったものですから、私は欠席させていただきました。そんな風に、降り番だから休んだなんてことは記憶にありませんから、これが初めてだったのかもしれません。
 というのも、これまで木管のパート練習と言えば、私の職場の会館を使っていましたから、いくら降り番だと言っても、最後に鍵を閉めるために行かなければいけなかったのですよね。それが、今回の「コロナ」のおかげでこの会館が借りられなくなり、普通の市民センターなどの部屋でやることになったので、もう私は鍵閉めからは解放されて、こんな風に降り番で堂々と休めるようになったのですよ。
 その会館ですが、少し前までは10月ぐらいになればまた使えるような話だったのですが、ここに来て紛れもない「第2波」の来襲で、そんな甘いことは言ってられなくなってしまったようです。なんたって、クラスターが発生したのが結構ご近所ですから、用心したくなるのは当然です。それは、ごく当たり前の感覚だと思いますよ。正直、前にも書きましたが、こんな事態の中で何の疑いも持たないで練習を続けている方が、とても異常なことのように思えますからね。
 まあ、それはそれとして、先々週の全体練習の時に、前に座っていた昔からの団員の人に「アーカイヴ作ってくれて、ありがとうございました」と言われてしまいましたよ。そう、私がこのところ暇を見て作っていたニューフィルのほぼすべてのコンサートの音源が、やっと聴けるようになっていたのでした。ですから、その方はずっと昔のコンサートの音を聴いて、とても懐かしく思えたのだそうです。そう言っていただけて、私もやった甲斐があると思えて、うれしくなりました。
 こうなったら、このサイトが出来る前のコンサートの写真なども昔の「かいほうげん」に残っていますから、それを使って、チラシだけではなく、もう少し珍しい写真などもアップしていきたいですね。
 そんなことが出来るようになったのも、使っているレンタルサーバーの容量を増やしたおかげです。ところが、いつの間にか、その容量が倍の100GBになっていたではありませんか。なんでも、サーバーをHDDからSSDにアップデートしたのだそうですね。それで、まず自動的に容量は増えたのですが、実際にSSDに移行するためには、これから私がアップデートしなければいけないのだそうです。
 ところが、その指示書を見てみると、アップデートした後には様々なことが変わってしまうというのですね。それは、
  • EC-CUBE簡単インストールが利用できなくなります。
  • 現在の共有SSLのアドレスは利用できなくなり、当サーバーのドメインがSSL化されます。
  • PHP7.3および7.4のみ利用できるようになり、PHP7.1は利用できなくなります。
  • Perlのバージョンが5.10から5.30へ変わります。また「/usr/bin/perl」のパスが利用できなくなります。
  • Rubyのバージョンが2.6へ変わります。Ruby1.9および2.0は利用できなくなります。
  • Pythonのバージョンが3.7へ変わります。Python2.7および3.4は利用できなくなります。
  • .htaccess内のAllowやDenyといったIP制限などの構文の後ろにコメントアウトがついていると、エラーになります。
 ということなんですって。98%は、何を言っているのか皆目分かりません。まあ、私としては容量が増えただけでもうれしいので、別にこのままで構わないのですがね。ニューフィルの活動同様、なにも無理して先に進むことはないな、と思ってしまいます。
Aventure Number : 3299 date : 2020/8/5


今日の禁断 アラジン


 本当はきのうから七夕祭りが行われるはずだったんですよね。やはり、あるべきものがないというのは間が持たないものだということはよく分かります。同時に、なくなったのにはそれ相応の理由があったのだから、それはもう受け入れるしかない、ということも分かります。
 職場の方でも、その七夕が終わった次の日に行われる年中行事が中止になったので、私はとても楽でした。本当なら、今頃は大汗をかいて袋詰めとかやっていたはずですからね。とは言っても、その行事自体はそれこそ「無観客」で行われますから、その準備だけはやらなければいけません。まずは、竹藪に行って今年生えた新しい竹を切って、その枝を持ってきます。
 でも、今年の竹は、天候が不順だったせいかこんな風に先の方が枯れかかっているものが多かったので、あまり良い状態のを使うことが出来ませんでした。もしかして、竹もコロナ?
 まあ、そのコロナにも負けずに、頑張っているところもありますが、一番大変だと思われた合唱界で、なんと「歌えるマスク」というものが開発されたそうですね。それを作ったのはプロの合唱団、東京混声合唱団(東混)です。その、「東混マスク」を全員が使って、最近コンサートを行ったそうで、その模様のライブ映像がネットにありました。
 こんな風に、口とは密着させずに隙間を空けておき、飛沫を下に逃がす、というもののようですね。それにしても、これは何か別のものを連想してしまいます。アラブの女性とか。
 男声は黒なんですね。もう、全員が銀行強盗か、という感じ。
 伴奏者も、そして譜めくりの人も同じマスクをしています。これはあまり意味がないような気がしますけど。
 これを実際に付けてみた、さる声楽家の方の動画もありました。
 耳にかけたひもは、このように顎の下で結ぶようになっているのですね。
 ただ、このひもは、別に耳にかけなくても、エプロンのようにひもを後ろに回してエプロンのように後ろで縛って固定する、という使い方もできそうな気がします。まあ、もっとはっきり言うと、「越中ふんどし」と同じ使い方ですね。あれを前に回して、そのまま垂らす、というイメージです。
 つまり、本来の使い方をすると、この状態では口のあたりは窮屈ですが、「ふんどし」のようにして使えば、もしかしたらフルートを演奏できるのではないか、と思ったのですね。以前フェイスシールドで試したら、とても実用に耐えるようなものではなかったのですが、これだったらもっと自由がきくような気がします。
 これはもうネットで販売されているそうなので、さっそく現物を注文してみました。そうしたら、生産が追い付かないために、届くまでには1ヶ月かかるのだそうです。それはそうでしょう。そもそもこれを知ったのが合唱関係のSNSでしたから、合唱人はもうすぐにでも欲しいはずですからね。
 まあ、別に急ぐこともないので、気長に待っていましょう。これが届くころにはもうニューフィルの練習は出来なくなっているかもしれませんね。
Aventure Number : 3300 date : 2020/8/7

20/8/9-20/9/23