3261(20/5/6)-3280(20/6/19)

今日の禁断 ヒンデミット


 私の今年のゴールデンウィークは、「タケノコ」で始まり、「タケノコ」で終わりました。まず、2日に行った時には、あくまで掘るのは私だけで、それを欲しい人は時間差をつけて取りに行く、という、完全な「ソーシャル・ディスタンス」で実施していました。
 そして、GW最後の日の今日、ひょんなことからそれをもう1回やることになりました。1回目はなんせ急遽決めたことなのでなかなか広くはお知らせできず、このイベントの主人公ともいうべき最大のゲストのHさんが参加できなかったのが心残りでした。ところが、ニューフィルの掲示板にHさんからさる物品のご案内があったので、それを頂きたいということを連絡するついでに、「タケノコ差し上げますよ」と聞いてみたら、「ぜひ掘らせてください」ということだったので、それならばと、基本は前回のように私が掘ったものを置いておく、という方式ですが、私が掘っている時間にたまたま来られる人は、ついでに掘ってみてください、という趣旨でFacebookだけで案内を出しました。
 4日ぶりに竹藪に行ってみたら、前にすべて堀りつくしたはずのエリアで、しっかり新しいタケノコが出ていましたね。前回掘った後がこれ。見事になくなってますね。
 そして、今日がこれです。写真だけでも2本は見えますが、フレームの外にもたくさんありました。
 この時間にやってきたのは、私以外に全部で5組でした。みんなマスクをして、広い竹藪の中で距離をとって、久しぶりのタケノコ掘りを楽しんでくれていましたね。
 その中には、今回初めて参加された方もいました。それがなんと、ニューフィルではなく、私が前に入っていた合唱団「パリンカ」の指揮者のCさんでした。そのCさんは、実はHさんとはお知り合い、というか、同郷、それぞれに距離をとって、昨今の合唱とオーケストラの練習事情を語り合ったのでした。
 それにしても、緊急事態宣言は続いているというのに、一部の業種や施設は自粛を解く、というのは意味が分かりません。もちろん、練習場がいつ使えるようになるかは、全く何の展望もありません。
 他の人ともほんとに久しぶりですから、やはり積もる話も。そんな中で、これからもし会場の休館が解除されて練習が始まったとしても、とてもマーラーをやることは無理、それより末廣さんに新幹線で往復させるのはちょっと過酷では、という話も上がりました。ですから、秋には今予定しているマーラーではなく、指揮者の都合がつくのなら、今年の春のプログラムをやればいいのでは、というアイディアが出されましたね。
 そうですよね。おそらく、これが一番現実味のある選択肢ではないかというような気がしてきましたね。ですから、とりあえず、公式サイトに載せたマーラーのチラシは削除して、代わりにこんな画像を載せました。
 キャプションは「このような日常が一日でも早く戻ってきますように」です。
Aventure Number : 3261 date : 2020/5/6


今日の禁断 ヨイク


 今年は、私の町内の夏祭りも中止になったということは以前お伝えしました。その時に町内会長さんが「後で町内会の皆さんにもお知らせします」というので、そういう告知が貼り出されるのだろうな、と思っていました。そして、それが出来上がったようで、こんなのが掲示板に貼ってあったのです。
 「え?」て思いません?中の文章を読まなければ、このチラシは楽しい楽しいお祭りがありますよ、というお知らせだと思ってしまいますよね。提灯はあるし、お祭りグッズは満載ですからね。それで、期待に胸を膨らませて、読んでみたら「中止といたします」ですから、もうガッカリの度合いはかなりなものではないでしょうか。罪作りなデザインです。まあ、笑えますからいいんですが。
 同じように、「緊急事態宣言は続けますが、営業自粛要請はやめます」みたいなちぐはぐなお達しも、笑えますね。それが、次の日には「緊張感を持ってください」なんて言ってたりすると、もう悲しくなりますけど。
 まあ、いずれにしても、「新しい生活様式」なんて言っているうちは、まともなオーケストラの合奏なんかは出来ないということですね。隣の人の息遣いや歌い方などを聴きながら、それにぴったり合わせて自分も演奏して、さらに高い次元を目指す、みたいな合奏の醍醐味は、いくらリモートのテクノロジーが発達しても、決して味わうことはできませんからね。プロやアマチュアを問わず、我々はそういう精度の精神活動を目指しているのですから、それが電子機器ごときに置き換えられるわけがないのですよ。
 そんな日頃の活動の集積として、定期的に演奏会を開くときが、いわば一つの成果になるわけですね。ですから、その時の会場からのサポートは非常に大切になってきます。細かいことですが、備え付けのマイクからの出力を使わせてもらってハイレゾで録音する、などというのも、ある意味達成感のある仕事です。ところが、それが会場側の不手際で満足のいくものにならなかったとしたら、とても残念ですよね。そういうことを、かなり頻繁に使わせてもらっているさる音楽ホールではたびたび味わってきました。右と左のチャンネルが入れ替わっている、ぐらいの事だったらあとから修正できますが、ステレオではなくモノラルの信号しか来てなかったなんてのは、取り返しがつきません。
 そんなことは、非常に特殊な事故なのでは、と思っていました。普通はホール備え付けのレコーダーでお任せで録音してもらうものですからね。ところが、そんなことは、このホールにとっては日常茶飯事だったことが分かりました。
 この前、昔東京で参加していた合唱団のコンサートのハイレゾデータを頂けることになったことはここに書きましたが、その「おまけ」として、彼が所属している別の合唱団が、仙台で、スウェーデン放送合唱団とのジョイント・コンサートをこのホールで行った時に、私と同じD-100を使って同じように会場のマイクから録音をしたのだそうです。その時も、やはり同じような目に遭っていたんですって。
 いつになるかわかりませんが、またこのホールで録音するようなことがあれば、厳重にチェックをして、相手のミスを見逃さないようにしたいといけませんね。
 でも、最終的に彼が録った音源は、素晴らしいものになっていました。この名門合唱団の声が、とてもみずみずしく圧倒的な精度で聴こえてきました。もう一人一人の声まではっきり聴こえてきますからね。さすがハイレゾ。でも、オーケストラの場合は、どうしてもワンポイント、しかも、シロートがセットしたポジションでは、なかなかこうはいきません。どうしても木管などは埋もれてしまうんですよね。1回、マイクの位置を変えながら録音してみたいのですが、絶対にやらせてはくれないでしょうね。
Aventure Number : 3262 date : 2020/5/8


今日の禁断 ロリポップ


 この間のタケノコ掘りの時にHさんからいただいたのは、ニューフィルの創設の時から現在までのほぼすべてのコンサートの音源でした。いや、音源そのものはやはりHさんが作ったCDになっているので、聴くことはできるのですが、やはり数が多いので何かちょっと聴きたいときには探すのが大変でした。それを、すべてmp3に直して、手軽に聴けるようにしてくれたのですよ。
 ですから、私はそれをもっと聴きやすくするために、公式サイトにある今までの演奏会をまとめたページから、その音源がリンクできるようにしてみたいと思いました。インターネットで音源を再生させるのは、例えばフラッシュ・プレーヤーとか難しいものがありますが、単に1つのファイルになっているものを聴くときには、その音源ファイルに直接リンクを張るだけで、適当な再生プレーヤーが起動して音を聴くことが出来ます。ですから、その音源ファイルをサーバーにアップさえしておけば、簡単にそれをネットで聴くことができるようになるのです。
 ですから、そのためにはサーバーの容量がある程度なければいけません。私が使っているレンタルサーバーは、月額100円(+税)で10GBまで使えるというものでしたが、すでに半分ぐらいは使っているので、あまり空きがありません。ニューフィルの音源はmp3に圧縮してあっても全部だと6GBぐらいありますから、ちょっと厳しいんですね。ですから、この際もうワンランク上のサイズに変えることにしました。それだと、料金は2.5倍ですが容量は5倍になって50GBまで使えるようになります。常々、ニューフィルの演奏会のハイレゾ音源と、写真を一緒に入れるとほとんど満杯になってしまうので、増量を考えていたのですが、この機会にランクアップすることにしました。
 これで、伸び伸びと音源を使えると、張り切って作業を始めたのですが、手順を進めていくうちにいくつかの問題が出てきました。まず、頂いた膨大なデータは、そのままではインターネットでは使えないような形になっていました。それは、ファイルの名前です。インターネットの世界では、ファイル名を付けるのにも様々な制約があって、ちょっと不自由なところがあります。基本は半角の英数字しか使えませんが、そこで大文字と小文字の違いまで厳しくチェックされてしまうのですよ。例えば、画像ファイルの拡張子の「.jpg」ですが、これは大文字の「.JPG」でも問題なく使うことは出来ます。ところが、同じ画像で「image.jpg」と「image.JPG」と、拡張子だけを大文字に変えても、普通は同じように扱えるのですが、インターネットの場合は全く別のものとされてしまうのですね。なぜか、デジカメのデータなどは「.JPG」になっているので、注意が必要だということを、最近知りました。
 あとは名前そのものも、間にブランクがあればファイルとして認められませんし、ドット(.)やスラッシュ(/)は別の意味を持ってしまうので使うことはできません。というわけで、直接デバイスに取り込んで聴く分には何の問題もないのですが、それをインターネットで扱うためには、多少修正が必要なのでした。
 それと、ファイルはシンフォニーなどは楽章ごとになっていましたが、これも、いちいち切り替えるのは面倒だ、という人のために、全楽章を1つのファイルにまとめて、続けて聴けるようにしてみました。つまり、一つの曲がいくつかの部分に分かれているものは、「全曲」と「楽章ごと」の2種類のファイルを用意しています。
 そんなわけで、一度手順が決まってしまえば、あとは単純作業の繰り返しですから、時間さえあれば仕事は出来上がります。今日だけで最近の3つの定期演奏会と、オープニング・コンサートから第3回定期演奏会までのファイルがリンクできるようになりました。そんな風にして、前と後ろから順次作業を進めていくつもりです。
 ただ、これはあくまで関係者向けのサービスですから、そのファイルにはパスワードをかけています。まあ、ニューフィルではいつも使っているIDとパスワードですから、それを使ってください。
Aventure Number : 3263 date : 2020/5/10


今日の禁断 ウムラウト


 この間から始めたこれまでのニューフィルのコンサートの音源リンクですが、確実に進捗しています。最近は休みの日などは外に長時間出掛けることがありませんから、仕事がはかどるのなんの。現在までに17個のコンサートの分をアップし終わりました。あと65個です。
 今のところ、新しいものから作業を進めているのですが、なぜかそのあたりは拡張子が.wmaになっているんですね。まあ、.mp3と同じようなものですが、どうもこれはMac系では使えないという噂があるので、まずwma→mp3の変換をするという工程が必要です。それも、もう少しすれば最初からmp3になっているので、その工程は要らなくなってもっとスピードアップできるはずです。
 後は、転送の方法も最初考えていたのとは少し変えてみました。最初は、音声ファイルを前もって全部サーバーに送っておいて、そのURLをリストに<A></A>タグでリンクしようと思ったのですが、それよりは、同じフォルダーに音声ファイルを入れておいて、そこにHTMLファイルから直接リンクしてから送った方がはるかに楽なことが分かったので、今ではそれでやっています。
 それで、最初のころはまず音声ファイルだけまとめてサーバーに送ってみたのですが、その時に21回定期の最初の2つのファイルだけが、どうしてもFTPでは送れなかったのですよ。ファイル自体は問題なく再生できるのですが、なぜか転送が出来ません。結局、その方式はやめたので、もう必要はなくなったのですが、なぜファイルによって送ることが出来ないものが出てくるのかが分からなかったので、すごく気になっていました。
 そこで、そのファイルをもう一度見てみたら、その二つのファイル名には「ü」とか「é」といった特殊文字が含まれていたことが分かりました。それを「u」と「e」に直して送ったら、何の問題もなく送れてしまいましたよ。とても簡単なことだったのですね。
 そうやってアップした後に、ちゃんと音が出るかをチェックします。まあ、最初の数音だけで判断できるので普通はそれですませますが、たまに短いファイルをつなげて長くしたものなどは曲順が間違っていないかチェックするために全部聴いたりしますが、それが結構いいんですよね。コンサートが終わった後で聴いた時には、アラばかりが目立ってあまり楽しめなかったのですが、同じものを時間が経ってから聴きなおすと、なんか客観的に聴けて、まんざらではないように思えてしまいます。
 ですから、早くこんなコンサートが出来るようにならないかなあ、と思ってしまいます。でも、それが実現するまでにはかなりの時間、というよりは歳月が必要なのでは、と思うようになっています。おそらく明日には、このあたりでは「緊急事態宣言」は解除されるでしょうが、そうなってもオーケストラの練習やコンサートの環境が変わるわけでは決してありません。なんとも不思議なのは、緊急事態が解除されても、「新しい生活様式」とやらが強要されて、他人のそばに近寄ることはできませんし、大人数で集まることもできません。市民センターなどでは、50人を超える団体は使用を自粛させられるのだそうです。そもそも、そういうことを強要されるという事態の事を「緊急事態」というのではなかったのでしょうかね。一体何が「解除」されているのでしょうか。
 まあ、何のビジョンも持っていないこの国の指導者たちにそんなことを言ってもしょうがありません。要は、そんな条件を満たすために、例えばコンサートもお客さんを広く間を空けて座ってもらうようになると、1000人収容のホールでも120人ぐらいしか入れなくなりますから、ニューフィルの演奏会としては成り立ちません。
 そもそも、演奏者の間を2メートルとか取っていたら、どんなに大きなホールのステージでも全員は乗り切れませんからね。
 そんな「新しい生活様式」は、数年間は続くのだそうです。どうしたらいいのでしょう。
Aventure Number : 3264 date : 2020/5/13


今日の禁断 バケーション


 ほぼ日課と化したニューフィルの音源のリンク作りですが、もう転送用のファイルの修正は2002年の分まで出来上がりました。その途中の2003年の秋の定期では、瀬尾さんをソリストに迎えてハチャトゥリアンのフルート協奏曲を演奏したんですよね。はっきり言って、私の独断で決めて、みんなを説得したのですから、今考えるとよくあんなことが出来たな、と、驚いてしまいます。きっと、今よりも事務局に柔軟性があったのでしょうね。
 ただ、演奏そのものは、ニューフィルの歴史に残る大事故が発生していましたね。ほんとうに、あの時止まらずに続けることが出来たのは奇跡ではないかと思います。
 そんな思い出がありますから、その楽章ごとになっていた協奏曲のファイルをつなげて一つにしたときに、最初から通して最後まで聴いてしまいましたよ。ところが、その問題のところは、なんとなくソロとオーケストラとの間に違和感があるような、という気はしたのですが、間違ったのではなく、ちょっと演奏のテンションが下がっていたな、ぐらいの感じしかありませんでした。ですから、これを当日聴いていたお客さんで、あそこがはっきり間違っていると気が付いた人はまずいなかったのではないでしょうか。それほど有名な曲でもありませんから、かなり集中して聴いていても聴き逃してしまっていたような気がします。なんか、今頃になって安心していましたよ。もう少ししたらリンクがつながりますから、ぜひ聴いてみてください。
 でも、良く聴きなれた曲では、ほんのちょっとしたところでも違っていればすぐに分かります。きのうもラジオで、綾香が新しいカバーアルバムを出したとかで、その中の荒井由実の「ルージュの伝言」をかけていました。正直、荒井(松任谷)由実も綾香も大嫌いなアーティストなのですが、この曲は割と気に入ってます。ストレートに60年代のアメリカン・ポップスをコピーしている感じが悪くないんですよね。そこで気が付いたのが、オリジナルでは歌いだしがこうなっているところが、
 綾香バージョンでは
 と、3小節目の最初の音にフラットが付いていました。
 同様に、サビの部分でも、
 これが、
 このように、2小節目の4拍めにフラットが付いてます。
 これは、長音階の第3音を半音下げるという、いわゆる「ブルーノート」ですよね。これだけのことで、曲のイメージがガラリと変わって、ノーテンキだった曲調が俄かに「ブルー」に変わります。ですから、ここまでやることが果たしてカバーの範疇で許されることなのかどうか、という疑問が湧いてしまいます。おそらく、綾香を好きになれないのはそんなところからきているのでしょう。
 とは言っても、60年代ポップスが常にユーミンのようにノーテンキだとは限りません。1962年に大ヒットしたコニー・フランシスの「Vacation」は、日本でも弘田三枝子が漣健児の訳詞でヒットさせましたが、歌い出し「ギラギラと/輝く/太陽背に/受けて」という歌詞の「受けて」の部分が、まさにこのブルーノートなんですよ。
 このフラットがあることによって、「ちょっと背伸びしてみた、ませた女の子」みたいな感じが出ているな、とは感じられませんか?ポップスも奥が深いんですよ。
Aventure Number : 3265 date : 2020/5/15


今日の禁断 オーバーシュート


 予想通り、「緊急事態宣言」は解除されましたね。そして、やはり予想通り、市民センターなどの使用申し込みも再開されることになりました。一時は「8月以降も予約は出来ない」という状態だったものが、あっさり「通常通り予約」できるようになったのですから、ちょっと拍子抜けです。もちろん、それにはしっかり条件が付けられていて、まずは、「それぞれの施設の定員の半分以下で使用」とか、「体育館やホールでは、50人以下でしか集まることができない」といったように、あの「新しい生活様式」とやらがきっちりと反映されています。
 ただ、そうなったのは市民センターだけで、ホールなどは今まで通り8月末までの予約は凍結されたままです。なんたって、1000人近く入るホールですから、そこに「50人だけ」集めてコンサートを開くなんてことはあり得ませんから、ちょっと貸し出すわけにはいかないのでしょう。やるとすれば、それこそ、50人以下のオーケストラが無観客でやるコンサートになってしまいますからね。これが続くと、プロのオーケストラなどはマジでヤバいことになってしまいます。
 まあ、このあたりの状況はとにかく目まぐるしく変わっていますから、新しい方針が出るたびに一喜一憂するのはばからしいことかもしれません。来月あたりになって、本当に感染者が出なくなったら、以前通りの「日常」が戻ってくる、なんてこともあるかもしれませんからね。実際、7月以降ぐらいになれば、普通のコンサートも開けるのではないか、と思われるほど、もう大っぴらに宣伝しているところもありますからね。期待は出来ませんが。
 そんなわけで、相変わらずの先の見えない状況は変わっていませんが、ニューフィルでもいつまでも何もしないでいるわけにはいかないので、月末には委員会が開かれることになりました。やはり、そろそろこの事態に対応した活動を模索し始めないわけにはいかなくなってきますからね。
 それにあたって、パートリーダーがパート内の意見を聞いてくれ、というので、パート内LINEで聞いてみたら、やはり慎重な意見が多かったようですね。全員が「6月中は無理」だと言ってましたからね。わたしも、別にここで焦って何かを始めてもそれほど意味がないような気がします。
 そのLINEで、「公式サイトの写真には癒されます」と言ってくれた人がいました。これですね。
 地道に「ソーシャル・ディスタンス」を保って生活して、これ以上「アラート」が出ないようにすれば、きっとこんな日がすぐにやってきますよ。
 それにしても、「コロナ」がらみでの新しい外来語にはなじめませんね。一番いやなのは前にも書いた「クラスター」ですが、愚妻あたりは、「ソーシャル・ディスタンスとソーシャル・ダンスは違うの?」とか、「アラートはアラームのこと?」なんて言ってますからね。
Aventure Number : 3266 date : 2020/5/17


今日の禁断 オペラシティ


 1ヶ月ほど前に、以前私が参加していた合唱団「コール青葉」のコンサートの全ての音源をもらえることになった、ということをお伝えしましたが、その膨大なハイレゾ・データは、何回かに分けて全て私の手元に届きました。その中には、13回+1回のコンサートで演奏されたすべての曲目(と拍手)のデータが24/96のWAVとなっています。なんとも聴きごたえのあるもので、もちろん、まだ全部なんて聴いてはいません。
 というか、私が実際に歌った時のものはファイル名を見て曲目は分かるのですが、もうでなくなってしまったものはそれだけでは全然イメージがわかないのですよ。ですから、せっかく頂いたデータをきちんと聴くためには、まずそれぞれのコンサートの曲目のリストが必要でした。おそらく、それは、その送ってくれたAさんの手元にはすべて揃っているはずですから、それを届けてもらって、まあ私だけのリストを作ってから腰を据えて聴いてみようと思いました。
 いや、その前に、もうすでにサイトになっているものがあるかもしれないと思って、心当たりを探してみました。でも、きちんとしたデータがすべて揃っているものはありませんでしたね。ですから、それならいっそのこと、私がそういう完璧なデータベースのサイトを作ってみたらどうだろう、と思うようになりました。なんせ、仙台ニューフィルでさえ、これまでの100回以上のコンサートのデータは全て網羅されたサイトがあるのですから、14回分のデータなんてちょろいものですよ。それよりも、これだけの実のある活動をしてきた合唱団のきちんとしたデータがネットにないのは、いかにももったいないことですからね。
 それをAさんに伝えたら快く承諾してくれて、きちんとしたデータをまとめて送ってくれました。実際、あの合唱団が活動をやめてしまうと聞いた時にはとても驚いて信じられなかったのですが、Aさんの方でも心残りのところがあったようで、もう、そのExcelデータはすぐに届きました。
 そうなると、今までやっていたニューフィルのアーカイヴの方は、ひとまず作業を休止して、こちらの方に取り掛かることになります。お互いに、似たような作業をやっているので、それぞれに楽しいですね。もちろん、コール青葉でも、そのリストから音源にリンクして、音源を聴けるようにするつもりです。ただ、もちろんハイレゾで聴こうとしたらサーバーの容量がが全然足りませんから、MP3に落としますが、ニューフィルの128kbpsよりはすこし上等な320kbpsにしてみました。実際に同じものを128と320とで比べてみると、PCで聴く分にはハイレゾには及びませんが320だったら遜色はありませんでしたから。
 こんな、タイトルロゴもすでに出来ています。肝心のデータを集めたファイルは、送ってもらったExcelデータをそのままHTMLに変換して、用意してあるテンプレートの中に差し込めば、簡単に出来上がってしまいます。ということで、こちらも仕事の手順はもう決まったので、あとはひたすら音源を作ってそれをリンクするという単純作業を繰り返していけば、そのうち完成するはずです。
 コール青葉と仙台ニューフィル、どちらが先に終わるのでしょう。いずれも私にとってはかけがえのない団体ですから、迷いますね。
Aventure Number : 3267 date : 2020/5/20


今日の禁断 ズーム


 ニューフィルの練習が休止されたのは3月の始めでしたから、もう3ヶ月近く続いていることになりますね。来月あたりからなら、そろそろ再開してはどうだろうか、みたいな空気が出始めてはいるようですが、どうなることでしょう。私としては、ホールがコロナ以前のように使えるようになるのはまだまだ先になることだけは確実ですから、そもそも演奏会を普通に開くことは出来ないということで、当面は演奏会はないという前提で、のんびり時期を見るのがいいのでは、と思っているのですがね。我々はこれを仕事にしているわけではありませんから、なにも無理をして練習をしたりする必要はないんですからね。こういう事態では、「何もしない」というのも、ある意味筋の通った決断ではないかと思うのですが、どうでしょう。
 もちろん、人間というのは基本的に働きものなのでしょうから、そんなネガティブな主張は間違いなく抹殺されてしまいます。そして、なんでもいいからやってみよう、みたいな行動がもてはやされるんですよね。今のテレビやネットの状況が、まさにそれですよね。なんか、「リモート」にしさえすればすべてのことが許されたり賞賛される、みたいな空気がありませんか?テレビだって、人が集まって収録できないのなら潔く番組を作るのをやめて、いっそのこと「休業」してしまえばいいのに、と思うのに、バラエティでもそんなことをやっていますから、もうつまらないのなんのって、おかしくなる前に悲しくなってしまいます。
 もちろん、私はそんなものは見ませんよ。時間の無駄ですからね。そんな時間があったら音楽を聴いたり本を読んだりした方がよっぽどましです。でも、もうテレビなしでは生きていけないという人がいるようで、あんな水増しのスカスカな番組でも我慢して見ているのですから、本当にかわいそうです。
 こんな看板の方が、まだ笑えますよね。
 ニューフィルでは、練習がありませんから、当然「かいほうげん」も休刊状態です。実際は4月にそれこそネット版を発行していますから、まあテレワークのような形にはなっているのですが、活動をしていなければ当然ネタもありませんから、次の発行がどうなるのかは見当もつきません。
 ですから、もうほとんど私の頭の中からは「かいほうげん」のことは消え失せていたのですが、2,3日前に、私のところに原稿が届いたのですよ。毎回団員が自己紹介をするページがあるのですが、書いた人は次の人を指名することになっていて、そのネット発行した時の指名されていた人からのものでした。
 いつもだと、発行するときに、次の人に私が直接原稿を依頼しているのですが、今回はそんなことはできませんでした。でも、きっちり発行されたのを読んでくれていて、催促もしていないのにわざわざ送ってくれたんですね。ありがたいことです。
 そんな人のためにも、何のストレスもなく楽しく練習できるような社会に、早く戻ってもらいたいものです。
Aventure Number : 3268 date : 2020/5/22
今日の禁断 オペラシティ


 先週から製作を始めた「コール青葉」のアーカイヴサイトですが、あれから寝る間も惜しんで作業を進めた結果、ほぼ、完成品が出来上がったので、いちおう「プレ・オープン」ということで正式に公開することにしました。トップページはこんな感じです。
 この画像をクリックすると、現物のトップページが開きます。
 下の方にあるチラシの画像をクリックすると、それぞれのコンサートのページに移ります。そこには、上半分にこのチラシの大きな画像(もちろんカラー)と、演奏会の時のプログラムの画像があり、プログラムの画像をクリックすると、そのプログラムそのもののPDFが見られるようになっています。ただ、現時点ではまだそのPDFができあがっていない年があるので、そこでは画像そのものがまだアップされていません。もう少々お待ちください。
 そして、下半分には演奏されたすべての曲目と、その音声データへのリンクがあります。こちらはほぼすべてが完成していますが、若干細かいところで手直しが必要なところもありますが、それもおいおい修正します。
 この、プログラムのPDFと音声データには、一応パスワードがないとアクセスできないようになっています。このサイトは、基本的に私の趣味で開設したもので、別に全世界へ向けて情報を発信する、と言ったような大それたことは考えてはいません。それよりも、「コール青葉」という稀有な合唱団に関わった人たちに、この合唱団の活動の全貌をきっちり心に刻んでもらえたら、という薄〜い使命感ぐらいしかありません。あくまで、本当に読んで、聴いてほしい人に対するサイトなのです。
 ですから、トップページでは、そのパスワードが入手できるフォームへのリンクも設けてあります。「コール青葉」に関わっていた方、あるいは、直接の関わりはなくても、興味のあるにはそちらからお申し出ください。
 私自身、最初のあたりで4年間ほど歌っていただけで、それ以降は一度だけ(震災の前の週)聴きに行っただけですから、大半はまだ聴いたことがない曲です。ですから、このサイトを見ながら、ハイレゾの素晴らしい音で楽しもうと思っています。
 誠に申し訳ないのですが、ハイレゾで提供できるほどの環境にはないものですから、サイトではMP3でしか聴くことはできません。それでも、ここではハイスペックのMP3を使っていますし、何しろ元の録音が素晴らしいものですから、このスペックでも十分に楽しめるはずですよ。
Aventure Number : 3269 date : 2020/5/25


今日の禁断 トラヴェルソ


 おととい公開した「コール青葉アーカイヴ」というサイトですが、実際にはもう少し前からパイロット版はアップしてありました。レイアウトなどは実際にアップしてブラウザで見てみないと本当の姿は分かりませんからね。その時にも、ブログから地味にリンクはしていたので、試しにGoogleで検索してみたのですが、見事に引っかかりませんでした。最近のGoogleは進化していますから、そんな他にはないタイトルがあれば、必ず探し出すだろうと思っていたのですが、そこまでは進化してはいなかったようです。
 ところが、ブログのタイトルに派手にサイト名を入れて、それを画像付きでアップしてみたら、なんと「コール青葉」で検索しただけでそのトップに躍り出ていたではありませんか。凄いですね。世の中には必死で上位に検索されるようにSEOなどを頑張っている企業などがあるというのに、何もしないでこんなに簡単にトップが取れるなんて、ちょっとした快感ですね。私が自分のサイトを始めた20年前には、とてもこんなことは出来なかったので、せっせと「相互リンク」を増やしていましたけど、いまでは「相互リンク」などという言葉自体が死語になってますからね。
 内容の方も、すでにすべての演奏会のプログラムのPDFも出来上がったので、今では全部見ることが出来ます。こちらにも、興味深いデータが満載ですから、ぜひパスワードを取得してご覧になってみてください。
 そんな、ひたすらサイト作りに没頭している間に、世の中では緊急事態宣言の解除が全国規模でなされてしまっていました。そのことを誇らしげにキンキン声で宣言した人は、「コロナは終息した」とまで言い切っていましたからね。テレビの字幕では「収束」になっていましたが、本当はどっちだったのでしょう。いずれにしても、この人はかつて「事故を起こした原発は完全にコントロールされている」と言い切った人ですから、そんなことを言われても誰も信用するわけがありませんよね。
 実際には、「ロードマップ」とやらで、もう来月あたりには100人とか1000人規模のイベントも可能になるということなので、大丈夫かなあ、と思ってしまいます。でも、本当は「収容人員の50パーセント」という制限が設けられているわけで、1000人入るホールでのコンサートではお客さんは500人しか容れられませんから、「終息」には程遠い状況ですよね。ですから、やっぱり心置きなくオーケストラの練習が出来るようになるのは、それが「100パーセント」になってからではないか、と思っているのですけどね。
 その練習だって、さる合唱関係者は「フルートは呼気が前に出るので、合奏では一番前に座る必要がある」、とか言ってましたから、かなり肩身の狭いことになってしまっています。私などは、本気でフェイスシールドをつけて演奏しようかな、とさえ思っていますからね。
 実は、実際にそういうことをやっているフルーティストがいましたよ。
 これだと、後ろに座ってる人は邪魔でしょうね。
 マスクだったら売るほどあるのですが。
Aventure Number : 3270 date : 2020/5/27


今日の禁断 コンサート


 今日は、予定では職場の総会の日でした。もちろん、緊急事態宣言が解除になったところで、情勢は全く変わっていませんから、かなり前になされていた中止の決定が覆ることはありませんでした。でも、お客さんを呼ぶことは出来なくても、年に一度の決まり事ですから、一応その儀式だけは行うことにしました。
 これが、例年の儀式(無縁塚供養)の様子です。たくさんの人がお参りしてご焼香を行っていました。
 そして、これが今年です。
 「無観客供養」ですね。いつもは100人以上の方が焼香するのですが、今回は私が一人で皆さんを代表して焼香を行いました。まあ、こんなことは今年だけであってほしいものです。
 ところで、職場でも自宅でも長いことパソコンを使っていますから、キーボードの打ち方の小技も、かなりマスターしたような気がします。ファンクションキーを使って変換を早くするとか、ショートカットキーでやはりワンタッチで操作を行うとか、ですね。やはりこういうことを知っていると、作業効率が上がりますね。というか、同じ作業を繰り返すときなどは、常にもっと簡単なやり方はないかと考えていると、それが見つかることがありますね。「必要は発明の母」、でしょうか。
 そんな感じで、大体のことはマスターしたと思っていたら、最近になってマウスの使い方でさらに新しい「技」を発見しました。まあ、ご存じの方も多いことでしょうが、私は初めて気がつきました。それは、こういうやり方です。
 たとえば、私がほぼ1日おきにやっているような、こんなテキストの中で@からAまでの間を選択したいという時には、
 いままでは、普通に@でクリックして、そのままAまでドラッグする、というやり方でした。これは短くて簡単ですからいいのですが、もっと長くなって画面をスクロースしないといけないときには、SHIFTキーを押しながら↓キーを押し続けるということで長い範囲にも対応してきました。
 ところが、それと同じことが、まず@でクリックした後、SHIFTキーを押してAをクリックすると、出来てしまうのですよ。
 ですから、これをもっと下まで続けたいときには、@をクリックした後スクロールして目的地まで行ってそこでSHIFT+クリックを行うと、どんな長い範囲でも一発で選択できてしまうのです。私の場合は、これで大幅に作業時間が短縮できるようになるはずです。
 これは、テキストだけではなく、メールなども、削除したいメールが続いて来ているときには使えます。前は1個1個削除していたのですが、今では一発です。ほんと、100通メールが来ると、必要なのは2、3通しかない、というのはざらですから、これは重宝してますよ。
Aventure Number : 3271 date : 2020/5/29


今日の禁断 ガマ


 「コール青葉」のサイト作りは終わったので、やりかけていたニューフィルのアーカイヴ音源のリンク作りを再開しました。しばらく離れていたら、手順をすっかり忘れていましたね。こちらも、もう茂木さんの指揮した演奏会までたどり着きましたから、かなり懐かしいところまでやってきています。あの時は、「事故」はありませんでしたが、あまり公にはできないような「事件」はありましたね。
 「青葉」の方でも、サイトは完成してもまだまだいろんなことがありました。そこは、定期的には年1回3月に開催される演奏会があったのですが、1回だけ夏にももう1回フル・コンサートをやっていました。それは、2007年に初演した「津和野」という組曲を作った作詞の安野光雅さんと作曲の森ミドリさんとのコラボで、もう2曲出来上がっていたので、その3曲をまとめてお披露目するコンサートでした。
 なんたって、私にとってこの合唱団に入って最大の思い出は、ずっとファンだった安野さんと実際にお目にかかってお話しすることが出来たことですから、そんなコンサートだったら歌うのは無理でも聴きに行っていたはずです。でも、それは8月初旬、私の職場が最も忙しい時期でしたから、行くことはできませんでした。
 そうしたら、そもそもこのサイトを作るきっかとなった、全ての音源を送ってくれた幹事長のAさんが、このコンサートのHD映像があるのでいらないか?ときいてきたのですよ。これはもう願ってもないことですから、さっそく送っていただきました。ただ、それは22GB(BD1枚分!)もあるデータでしたから、結構ダウンロードが大変でした。最初は、普通にWIFIでダウンロードしようとすると、時には「あと2日」なんてものすごい表示が出てしまいましたよ。かなり前にマンションで設置したものですから、今では分岐が多くてこんなことになっているのでしょう。しかも、2日経つ前に切れてしまいましたね。ですから、ルーターからLANケーブルでPCに直結してダウンロードしました。それでも1時間以上かかりましたね。
 そこで演奏されていたのは、「津和野」のほかに、これは私も歌いに行った「空」という組曲と、さらに、その時が初演という「大志の歌」という組曲です。この曲は、メロディはすでに「コール青葉」が出来る前に作られていたものを、合唱曲として仕上げたというものです。
 その「原作」がこの本です。いかにも安野さんらしい、「人間以外」の動物が作った架空の学校の校歌などを、ウィットたっぷりにでっち上げたものです。もちろん初演ですから、合唱曲としては全く聴いたことはありません。ですから、ダウンロードした音源でその「日本初演」の模様を堪能してみましょう。
 まず、会場は3月の東京オペラシティコンサートホールではなく、ずっと小ぶりな紀尾井ホールです。
 こんな風に、ステージのバックにスクリーンを置いて、そこにプロジェクターでイメージ画像を映し出しています。これは、プロの映像作家さんが作ったもので、とても素敵な映像でした。この写真は作曲者の森さんが伴奏で自らチェレスタを演奏されているところですね。
 前半の最後のステージで初演曲が演奏されたのですが、それが始まる前にサプライズが待っていました。安野さんと森さんが作った「校歌」が演奏される前に、この合唱団ゆかりの「校歌」が歌われていたのですよ。まずは、母体となった大学の「学生歌」で、合唱団のテーマソングとなっていた「青葉萌ゆる」です。この大学の学生歌と言えば、最近小田和正が作ったものがありますが、こちらはもっと昔から歌われていたもので、1番はユニゾンでしたが、2番では仙台の作曲家福井文彦さんが編曲したバージョンで歌われていました。
 それに続いて、この合唱団の団員たちが学生時代に、市内の学生合唱団が結成していた「七声会」というグループのテーマ曲「窓を開いて」という、私にとってはとても懐かしい歌が歌われました。こちらは、現在は合唱連盟のトップとなられた今井邦男さんが学生時代に作ったもの。曲の途中でそれこそ福井さんが得意にしていたような転調をしているために、2番で元の調に戻るためにちょっと不自然な操作をしているという、愛すべき曲です。いやあ、それも含めて、本当に久しぶりに聴いてあの頃を思い出してしまいましたよ。
Aventure Number : 3272 date : 2020/5/31


今日の禁断 ブラザー


 きのうは、ニューフィルで今後のことを検討する会議でした。久しぶりに青年文化センターに車を停めたら、あの広い駐車場に3台ぐらいしかありませんでしたよ。ひょっとしたら、定時の10時より前にしまってしまって、会議が長引いたら車が出せなくなってしまうかもしれないと心配になったので、事務所に行ってヒマそうにしている職員さんに「駐車場、10時までやってますか?」と聞いてしまいましたよ。もちろん、普通にやってるのだそうです。
 会議では、もしかしたらキャンセルになるかもしれないけど、秋に演奏会を開くことになりました。可能性はフィフティ・フィフティだというのですが、私だったら無理してやることはないのに、と思いますね。おそらく、団全体としたらそういう思いの人の方が多いような気がするのですが、あいにく、会議に集まった人たちは、「中止になっても、練習を始めることに意義がある」という意見の持ち主のようでしたから、結局押し切られてしまいましたね。
 まあ、第二波が来るなど、なにか状況が変わったら、即刻練習は中止してほしいと釘は刺しておきましたが、暴走しないようにぜひきっちりチェックしていくことが必要でしょうね。もちろん、このまま県内の感染者の発生がないままであればそんなありがたいことはありませんが、こればっかりは誰にもわかりませんからね。
 とは言っても、やると決まったのなら、クオリティの高い練習にしたいものです。そのために、私はまず新しい楽器、ではなくて新しい楽器ケース、でもなくて、ケースを包む新しい袋を作りました。
 こんな、不織布の袋があったので、まずそれにミシンをかけてケースの幅の大きさの筒にします。
 特注の革製のダブルケースが、すっぽり収まります。
 残りの部分を巻き付けて、
 キャリングケースの中に納めます。この、キャリングケースはちょっと小さめなので、以前使っていたケース(上にちょっと写ってます)は、何もしないで入れてたら、角が擦り切れてしまいました。こうしておけば、そんなことにはなりません。
 そして、中身の方もリニューアルです。
 今までは、マーラーに出てくる「B♭」のために、手製の延長管をケースの中に入れてありました。でも、もう今年はマーラーはやらないことになったので、
 前のようにピッコロを入れました。楽譜が間に合わない時には春にやるはずだった曲を練習するなんて言ってましたから、そこではピッコロも必要ですからね。
Aventure Number : 3273 date : 2020/6/3


今日の禁断 リンドベリ


 私のオーディオ環境は、このところコロコロ変わっています。基本、ピュア・オーディオ志向でしたから、サラウンドなどが出てきたときも全く興味はわかず、ひたすら2チャンネルのフォーマットにこだわっていました。もちろん、SACDが出た時も、プレーヤーは2チャンネル専用のかなり高級なものを用意していました。SACDは、あくまでCDでは聴くことのできない良い音を聴くためのツールであって、そこで付随しているマルチチャンネルなどは、邪道だと決めつけていましたね。
 ところが、SACDよりも音の良いBD-Aが出たことによって、少し状況が変わってきました。それを再生するために少し高めのBDプレーヤーを買ったら、それでSACDも再生できますし、USB-DACも付いていたので、ネットでダウンロードしたハイレゾ音源を再生することもできるようになりました。そうなると、もう今までのSACDプレーヤーの出番はなくなってしまいました。
 そうなってくると、今度はスピーカーに不満が出てきました。それなりにちゃんとした機種で、お店で試聴したらかなりのものだったので購入したのですが、家で鳴らすと全然さえません。そのために、アンプなどもグレードアップをして、まあまあの音になったかな、とは思っても、なにかすっきりしません。そこで、試しにゼンハイザーの最高位のヘッドフォンを使ってみたら、これが素晴らしくて、もうスピーカーを聴く気がしなくなってしまいました。というか、これだけの音を出せるスピーカーなんて、とても買えないだろうと思いましたね。私の脱スピーカー時代はしばらく続きました。
 そのうち、自宅のBDレコーダーが壊れたので新しいのを買ったら、そこにはライン出力がなかったので、仕方なくHDMIでつなぐAVアンプを買った時に、いたずらでサラウンドを試してみたら、それがなかなか魅力的だったので、ついついはまってしまいました。その頃にはBD-AやハイブリッドSACDでマルチチャンネル対応のものがかなりたまっていたのですが、それらを始めて聴いてみると、もう完全のその虜になってしまいます。もちろん、それはヘッドフォンでは楽しめませんから、スピーカーも復活です。多少気に入らない音でも、サラウンドになることでカバーされてしまいます。
 そうなってくると、SACDプレーヤーやら、プリメインアンプなどはもう必要がありません。そもそも、アンプではイコライザーアンプがもうかなりヤバくなっていましたから、LPはそれだけを買ってAVアンプにつないで聴いてましたからね。それで、それらを引き取ってくれるというところが、ネットでターゲティング広告をばんばん送ってきていたので、そこに査定してもらったら、結構な値段でもっていってくれました。これだけあれば、それを元手に最近あちこちで大評判のスピーカーが買えてしまいます。実際にじっくり聴いたことはありませんが、少なくとも今使っているのよりはいいはずですから、それを即Amazonに注文していましたよ。
 そして、3日後に届いたそのスピーカーは、予想以上の素晴らしさでした。
 このメーカー、てっきりシュールレアリスムののダリと関係があるのだと思っていたら、「Danish Audiophile Loudspeaker Industries」の略語だったんですね。全然知りませんでした。
 なにしろ、本当に小さなブックシェルフなのに、音のスケールがすごいんですよ。低音もかなり豊かに聴こえます。なによりも、その繊細さは、まさにヘッドフォンと十分に渡り合えるほどのものがありました。こんな値段で、長年求めていた音が手に入ってしまったのですよ。
 そうなってくると、今度はサラウンドの時の安物のリアスピーカーが、全然その音にマッチしていないことに気づいてしまいます。前のスピーカーでは全然気にならなかったのですが、こうなるとリアも同じもので揃えたくなって、これも即断で注文です。だから、ペア用の箱が2つあるんですよね。
 それで、リアもフロントも同じスピーカーにすると、サラウンドも全く別物に変わりました。ブーレーズの「オケコン」のように、最初からサラウンドの配置で録音したもののリアの楽器がフロントと同じだけのクオリティに変わっただけではなく、定位もしっかりピンポイントで決まるようになりました。
 これで、長年サラウンドを手掛けてきたノルウェーの「2L」というレーベルのエンジニアが、「Where MONO was black and white and STEREO is a polaroid snapshot, SURROUND is the real flesh」と言っていたことが、初めて実感できるようになりました。
Aventure Number : 3274 date : 2020/6/5


今日の禁断 フォールドバック


 私が「帯状疱疹(ヘルペス)」にかかったのは4年半ほど前のことでした。その時に、確か「これで免疫が出来たので、あと20年は再発しませんよ」と言われていたので、それ以来あの時のような腰の激痛に襲われることはなくなりました。でも、先週あたりから、どうやらそれが再発したような感じなのです。
 最初にあったのは、やはり急な腰痛です。最近は、たまに痛くなることはありますが、それはすぐに治ってしまっていました。でも、今回はちょっと痛み方が変でした。少し長く座っていただけで、立ち上がれなくなるほどの痛みが襲ってくるのです。そういう痛みが1週間ぐらい続くというのも異例のことでした。そして、昨日あたりから、腕にこんな発疹が出てきました。
 それで、おそらくそれまでの腰の痛みが帯状疱疹によるものでは、ということに気づきました。4年半前と違うのは、腰の痛さは続いても、夜眠れなくなるほどの痛みなどは全然なかったということです。たしかに、何らかの免疫はあって、症状が軽く済んだのでしょうね。
 なんでも、この病気はストレスが多くなると発症するのだそうですね。確かに、最近はコロナ関係のストレスはありました。特に、ニューフィルでは練習をもう始めようとする人がいる中で、私はまだ様子を見た方がいいな、と思っているのですが、結局練習再開へ向けてのちょっと強引な動きに屈してしまったようなところがありますから、それがストレスだったのかもしれません。
 もちろん、プロのオーケストラだったら、文化面での責任というか、もっと切実に自分たちの生活の維持のために少しでも早い演奏再開が渇望されるのでしょうが、我々はなんたって健康第一ですからね。
 そんなプロの有名なオーケストラが、相次いでコンサートの再開へ向けてのデモンストレーションを開始しているようでした。おそらく、最初にそういうことをやったのはベルリン・フィルだったのでしょう。
 毎年恒例の「ヨーロッパコンサート」を、こんな形でやっていましたね。お客さんは入れず、演奏者も少なくて済む編成で、奏者間の距離をたっぷりとった配置で演奏していました。管楽器の間は3メートル近くはあるでしょうか。
 その次にネットで見かけたのが、やはりドイツのhr交響楽団でした。
 ここではベートーヴェンの2番を演奏していましたが、2管編成の木管楽器は、1列になってステージの下手から上手までいっぱいに広がっていましたね。そして、興味深いのは、それぞれの奏者の前にFB用のスピーカーが設置されていることです。写真の白丸の中ですね。あまりに距離が離れすぎているために、生音を聴いていたらアンサンブルが出来ないので、こんなことになってしまったのでしょう。さすがは放送オケという感じですが、クラシックのオーケストラでこれをやられると、かなりの違和感がありますね。そんな、かなり「姑息」なことまでしないと、クオリティは保証できないよ、と言っているみたいです。
 そして、最近ニュースなどでも大々的に紹介されていたのが、天下のウィーン・フィルです。
 客席こそ、ステージの前は座席を取り払い、お客さんもまばらに座っていますが、ステージの上は今までのコンサートと全く同じじゃないですか。まさに「3密」そのものですよね。よくこんなことに団員が同意したものです。私だったら、こんな身勝手はオーケストラには入りたくはないですね。いや、そもそも入れませんが。
Aventure Number : 3275 date : 2020/6/7


今日の禁断 エレクトロヴォイス


 スピーカーを変えたせいで、全くストレスのない音を楽しめるようになりました。このスピーカーだと、ハイレゾ音源はもちろんですが、NMLのような圧縮音源でも、今までとは全く別物のハイグレードな音になりますから、もう何を聴いても新鮮な体験が待ってます。ただ、やはりブックシェルフですから、自宅にあるNS-1000Mに比べると低音は見劣り(聴き劣り)してしまいます。ですから、低音を補強するためにサブウーファーを追加してみました。
 今までこういうアンプ付きのものを使ったことはなかったので、スピーカー端子がないのには戸惑いましたね。その代わりにRCAピンが付いているのですが、それが2つあるというのも不思議。それより、アンプのサブウーファー出力につないで電源を入れても、全く音が出ていないのには焦りましたね。
 冷静になって考えてみたら、スピーカーの設定が間違ってました。これまではサブウーファーはなかったので「4.0」でしたから、それを「4.1」にしなければいけなかったんですよね。その設定を変えたら、しっかり鳴り出しました。やはり、低音の芯がしっかりしてきますね。ただ、そのようにしても、ソースがマルチチャンネルでないと、やはりサブウーファーは作動しません。つまり、SACDでもマルチチャンネルが入っていないシングルレイヤーでは、その低音の恩恵は受けられないのですよ。まあ、そういうアンプですから、仕方がありません。
 ただ、裏技で、リスニングモードをソースがそのまま反映される「Direct」ではなく、「All Channel Stereo」にすれば、サブウーファーは作動します。でも、いちいち切り替えるのは面倒ですね。
 いずれにしても、これからはヘッドフォンに頼らなくても、音の違いがはっきり聴き分けられるようになりましたから、その、音が売り物だったはずのシングルレイヤーSACDを片っ端から聴き直してみたのですが、ものによってはそれほどでもないものもあることまで分かってしまいました。例えば、ヨッフムが指揮をした「カルミナ・ブラーナ」もシングルレイヤーで出ていたのですが、合唱はノーマルCDの方がずっといい音なんですよね。このあたりは、リマスタリングが行われた時期も関係しているのでしょう。「20〇〇年にマスターテープからリマスタリング」などと得意げに書いてあることがありますが、そんな、録音されて半世紀近く経っている磁気テープが劣化していないはずがありませんからね。それよりは、まだあまり劣化が進んでいないうちにデジタル化したCDの方が音がよいことだってあるのですよ。
 それにしても、今日は暑かったですね。ちょっと用事があったのでお昼過ぎに車に乗って出掛けたら、エアコンが全然効きません。あまりに暑いので、効くのに時間がかかるのだろうと思ったのですが、いくら経っても温風しか出てこないのですから、これはもしかしたらエアコンの故障かもしれないと思いました。それで、その足でディーラーに行って見てもらったら、やはり故障でした。冷媒が出てくるところのバルブを温度によって開閉するモーターがおかしくなっていたのだそうです。とりあえず応急処置で、そのバルブが常に空いている状態にしてもらって、あとは部品が届いたら交換することになりました。ディーラーからの帰り道は、やっと涼しい思いが出来ました。なんだか、前のスピーカーが今のスピーカーに変わった時と同じような感じがしましたね。
Aventure Number : 3276 date : 2020/6/10


今日の禁断 ユウレイグモ


 最近、結構頻繁に地震が起こっているので、ちょっと怖いですね。せめて、コロナが収まるまでは、大規模な地震には遠慮してもらいたいと思うのですが、こればっかりはそうもいきません。ですから、常にそれに対する備えは必要です。
 私の職場では、あの大震災の時には鐘楼は倒壊してしまいましたが、それ以外の建物は無事でした。ただ、建物は大丈夫でも、その内部はひどいことになっていました。特に大変だったのが、位牌堂です。本堂の脇にあるその建物の中には、三面の壁に6段の棚が据え付けられて、そこにぎっしり「位牌札付過去帳入れ」というものが並べられているのですが、それが全部下に落ちてしまったのだそうです。その時は、私は自宅の内部の片づけで手いっぱいで、その現場は見ていないのですが、片づけるのは大変だったでしょうね。
 なんせ、それは600本ぐらいありますから、数も多かったのですが、それより大変だったのは、これは位牌の中に過去帳が納められるようになっていますから、それぞれのパーツを分解することが出来ますが、それがばらばらになってしまったことでした。
 こんな風に、本体と屋根部分の蓋、そして中に入れる位牌の名札(黒い板の裏が金色になっていて、そこに文字を書きます)、そして過去帳の4点ですね。過去帳の表紙には名前が書いてありますから、それを名札と一緒にするのは簡単ですが、その入れ物の方は、全く同じものではなく、注文した時期が違っているので微妙に大きさやデザインが違っています。これらがばらばらになってしまったのですから、それを復元するのにとても苦労をしたのだそうです。
 棚の元の位置に戻すのは、私がここが出来たときに作ったリストがあったので、それは何の問題もなく出来たそうです。そこで、社長が、もしもう一度大きな地震が来てもそんな苦労をしないで済むように、何か考えてほしいと言ってきました。ですから、私はあて名シールのようなものにスタンプで数字を印字して、同じ番号をそれぞれ5枚作って、4枚はそれぞれのパーツ、残りの1枚は棚の、これを置く場所に貼り付けることにしました。
 まあ、時間は限られてはいないので、ぼちぼちやっていますが、なんせ600回同じ作業を繰り返すのが、結構大変です。なによりも、かなりの埃がたまっているので、それをまず掃除しなければいけません。蜘蛛の巣なんかも結構ありますし、作業中に足の長い蜘蛛がその辺を歩き回っていたりしますから、自然を満喫しながらの仕事です。
 これも、最近やっていたニューフィルやコール青葉のアーカイヴ作りと同じことで、手順を決めてしまえば、あとはひたすら単純作業を続けていれば、いつかは完成する、というパターンですね。コール青葉の方は完成しましたが、ニューフィルの方はやっと半分ぐらい終わったところです。この間合同委員会があった時に、Wさんから、今まで聴いたこともなかった「角田第9」や「多賀城第9」などの音源まで頂きましたから、これも貴重な資料になるはずですよ。
 それで、昔の音源をモニターしていると、時折「プリエコー」なんかが聴こえてきます。それらはカセットテープなどに録音したものですから、巻き付けてあるテープの上と下に巻かれている部分に磁気が転写して、強い音の前と後ろにかすかに同じ音が聴こえるという現象がおこります。それが「プリエコー」と「ポストエコー」です。今のデジタル録音では決して起こらないこの現象を懐かしく感じられるのは、ある年代以上の人だけです。
Aventure Number : 3277 date : 2020/6/12


今日の禁断 アンジャッシュ


 今日は丸々1日、エクセルと格闘していました。あさってはニューフィルが今後の活動で演奏する曲目を決める会議があるのですが、そのために各パートに希望曲を提出するようにお願いしてあって、それの集計作業をやっていたのです。
 今回の曲目決定は、一応演奏会のための準備なのですが、その演奏会というのはもしかしてコロナがまた大規模の感染状態になってキャンセルされるかもしれない、という条件で開催されるものなんですね。そして、運よく演奏会が開かれるようになったとしても、お客さんを満席にさせるわけにはいかないでしょうね。
 そんな、非常にあいまいな状況での演奏会ですから、その時の曲目でも、いつも取り組んでいるような本格的なものはまず無理ですから、もう必然的にやれるものは決まっています。ですから、各パートに聞いてみても、出てくるものは限られているのでは、と思っていました。いや、そもそもそこまでしてみんなの希望を聞くまでのことはないのではないか、と思っていたので、この間の会議でいつもと同じように私が集計するように頼まれたときは、そんな必要ないんじゃない。と思ってましたね。
 ところが、続々と届いたメールには、いつもとほとんど変わらないラインナップであふれていましたよ。今回は少しは楽が出来るかと思った私がバカでした。それにしても、こんな状況下でストラヴィンスキーとかカリンニコフなんかをやろうとする人がいるなんて。でも、中にはルロイ・アンダーソンとか、サウンド・オブ・ミュージックなんて、いかにもこの時期ならではの曲もあったりして和みます。
 今度の委員会では、このリストをもとに曲目を決めて、楽譜が届いた時点でいよいよ練習が始まるわけですが、その時の感染対策の具体的なことも検討しなければいけません。それも、前もってたたき台のようなものが届いているのですが、その中に「管楽器は、場合によってはフェイスシールドが必要」みたいな指示がありました。確かに、マスクをしてフルートは吹けませんが、フェイスシールドだったら出来ますね。以前、ここで編み笠のようなもののまわりに塩ピシートを取り付けたものをお見せしましたね。これです。
 でも、さすがにあれでは後ろの人の邪魔になってしまうので、普通のフェイスシールドではどうなのか、試してみました。
 ただ、「普通の」フェイスシールドだと、そのままではシールドに楽器が当たってしまうので、フルートを吹くことはできません。ですから、まずこんな風に脇を少し切ってみました。
 そして、楽器を構えてみます。まあ、邪魔にはなりませんね。ただ、これで音を出すと、すぐ目の前で音が反射しますから、もう、なんとも雑で汚い音しか聴こえてきません。こんな音を聴かなければならないのは苦痛でしかないですね。それと、このシールドはPETで出来ているのだそうですが、透明性があまりよくありません。ですから、楽譜がすごく見づらくなってしまいます。できれば、こんなものは使いたくありませんね。どうしても使わなければ合奏には参加できないというのであれば、こんなことをしなくても合奏が出来るようになるまで、お休みすることになるでしょうね。
 結局、「3密」を避けざるを得ないような状況が続く間は、まともな合奏は出来ないということになるのでしょうね。ちなみにこの言葉、いかにもお役所が作ったような安直なところがあって、好きになれません。「密閉」は分かるとしても、「密接」と「密集」はほぼ同じ意味なのではないでしょうか。そこで私が提案したいのが、もっとわかりやすい「3密」です。それは「密約」、「密会」、「密通」です。これを避ければ、あの自称グルメは「活動自粛」をしなくてもよかったでしょうしね。
Aventure Number : 3278 date : 2020/6/14


今日の禁断 トトロ


 今日の全国ニュースにも登場したこれは、いったい何だったんでしょうね。
 これは私が撮ったもの。
 そして、これはネットで見つけたプロのカメラマンの写真です。やはり、レンズの違いでしょうか。
 なんにしても、こんなのはこの近辺だけで見られたというのは、うれしいですね。いや、本当はうれしくないものなのかも。生物兵器なんかだったら怖いですね。
 ニューフィルでは、きのうも会議があって、ついに今月末から練習が再開されることが決定しました。
 こんな風に、間隔を広くとって、部屋いっぱいに椅子を並べ、定員の50人が入るかどうかチェックです。フルートとセカンドヴァイオリンとの間は2メートルぐらいはあったでしょうか。そこにアクリル板を置けば、飛沫感染も防止できるはずです。そんなマニュアルの原案では、管楽器は可能であればフェイスシールドを使うこと、という一文があったのですが、私が実際に試してみたら、とてもまともに音楽ができる状況ではなかったので、そのことを訴えたら、この文言は削除されることになりました。というか、天下のウィーン・フィルがあんなことをしでかしてくれたのですから、そんなに怖がることはないのだという意識が広まってしまったからなのかもしれません。あとは、県内で感染者が出た場合は即刻中止にするということはしっかり明文化されましたから、それを信じるしかないでしょうね。
 その席では、毎年8月に開催されていた「アンサンブル大会」も中止されることが決まりました。私としては、正直この情勢ではやってやれないことはないだろうと思っていたので、これがあまりに簡単に決まってしまったことに、ちょっと驚いてしまいました。というか、まさかそこまでは、と思って別に反論も準備していなかったので、不意を突かれてしまったという形ですね。
 とは言っても、実際問題としては、いつもと同じクオリティは望めないぐらいの覚悟はありましたね。「270歳カルテット」では、もう1年前からモーツァルトのカルテットの楽譜を渡してあって、みんなそれぞれさらってはいたはずですが、おそらく集まって練習をする時間はあまりとれないはずなので、今年はこの間やった「ジブリ・メドレー」でお茶を濁そうかな、と思ってました。まあ、決まってしまったことですから、仕方がありませんけどね。
 そして、本題の選曲になって、その場ではまず「田園」を中曲にして、メイン候補としてブラームスの2番、ドヴォルジャークの8番、シベリウスの2番とい3曲の中から選んでいただくという、もうフルートパートとしては夢のようなプログラムが決まっていました。
 ところが、それを末廣さんに送ったら、「いくらなんでも重すぎ」と、あっさり突っ返されてしまいましたよ。世の中、思い通りにいかないことの方が多いということを、いまさらながらに実感しましたね。
Aventure Number : 3279 date : 2020/6/17


今日の禁断 シイタケ


 ニューフィルは再来週から練習を再開することになったのですが、その際の「感染対策」として、「仙台市内で合奏日前一週間に新たに感染者が確認された時は活動を中止する」という項目がありました。そもそも、練習を再開しようとした最大の根拠が、これまで何か月にもわたって市内では感染者が全く出ていなかった、という点でした。ですから、何の根拠もないのに、それがずっと続くと思い込んでしまい、これだったらもう大丈夫だろうと思ってしまったのでしょうね。愚かなことです。私は、まだまだ安心はできないと思っていましたけどね。
 ですから、ここに来てまさかの感染者が出たものですから、慌てふためいているようですね。どうなることでしょう。なんせ、今日からは東京からの旅行者が、なんの制限もなくやってきますから、確実に感染者は出てくると思うのですが。
 毎年12月に行われていた角田の「第9」も、早々と中止が決まったようですね。もうニューフィルとは何の関係もなくなったのでどうでもいいことなのですが、やはり合唱関係はまだまだまともな練習を始めるにはハードルが高いようです。なんたって、「声」を出すのが仕事ですから、それを「やるな」と言われている現状では、どうしようもありません。
 こんな世の中が来るなんて思ってもみなかった頃、なんと1年の間に「第9」を2回演奏する、ということがありました。それは2013年のこと、3月に多賀城、12月に角田で「第9」、もちろんそれ以外に2回の定期演奏会をやったのですから、年間4回のフル・コンサートという、ものすごいことをやっていたのでした。
 その多賀城の演奏会は、ゲストに秋川雅史さんなんかが来ていましたね。「第9」の前座が秋川さんのステージ、というか、秋川さんのおまけで「第9」をやったのかもしれませんが。
 昔の「禁断」からお弁当の写真を引っ張り出してみました。ご飯は保温してありましたし、おかずもかなり充実していましたね。
 その時の録音なんてないと思っていたのですが、実はちゃんとあったのですね。そのほかにも、角田の録音なども、団の方にはしっかり届いていたものが、それは団員の耳に届くことはありませんでした。それが、この度Wさんのおかげでアーカイヴとして公開されたので、たった今、私が公式サイトからその音源を聴けるようにしました(要パスワード)。
 そんな「秘蔵音源」ですが、期待をもって聴き始めたら、あまりの音の悪さにたじろいでしまいましたよ。まず、録音レベルが低すぎます。そのままではボリュームをいっぱいに上げても聴こえないので、まずはダイナミックレンジを修正しました。そうしたら、異様に低音だけがブーストされた音だということが分かりました。しかも、よく見てみると右と左の波形が全く同じですから、モノラル録音なのですね。まるで客席で会話モードのICレコーダーで録音したようなクオリティでした。
 あ、ここに入っているのは「第9」だけで、秋川さんのステージはありません。その代わり、アンコールでは秋川さんの声だけがびんびん聴こえてきましたね。
Aventure Number : 3280 date : 2020/6/19

20/6/21-20/8/7