3241(20/2/22)-3260(20/5/4)

今日の禁断 ワーグナー


 世界的な広がりを見せている「コロナ」ですから、クラシック音楽の世界でも深刻な影響が出ているのはご存知の通りです。しかし、日本では3月一杯でコンサートなどの「自粛」は解消されるのでは、と思っている人もいるのではと思えるような行動も見られますね。もちろん、ニューフィルでは、4月に入ってもコンサートを開催するのはリスキーだという思いから「延期」を決めたのですが、それが杞憂に終わるのであれば、こんなうれしいことはありません。まあ、そろそろ、「適切な対応」をとりつつ開催されるコンサートなども出てきますから、それらが無事に終了できることを切に望んでいます。ただ、そう思える根拠なんてどこにもないんですけどね。あるのは、安直な願望だけですよ。
 ですから、今まさに大規模感染の最中にあるアメリカやヨーロッパでは、そんな安直な行動は通用しません。こちらにあるように、ニューヨークのMET(メトロポリタン歌劇場)では、今シーズンの終了、つまり5月9日まで、全ての公演を中止することが決定しました。それまでは、3月12日から3月31日までの公演が中止ということだったのですが、感染の拡大に伴ってその期間が5月まで延長された、という形ですね。
 それに伴って、日本の映画館でのMETのライブビューイングも、この期間中のものは上演できないことになるのでしょう。今シーズンは10本の上映が予定されていて7本までの上演はちゃんとできていますし、8本目も正式な収録は3月14日の公演だったのです、中止前の3月10日の公演も録画されていたので、それが上演されるのだそうです。でも、残りの2本は収録が出来ませんから、映画の方も「中止」になるのでしょうね。
 ただ、METの場合は、その期間中に過去の映像を無料配信する予定なのだそうです。同じようなことは、ベルリン・フィルも行っていますね。劇場やコンサートホールに来られないお客さんのために、「お茶の間」でこれまでの映像を楽しんでいただこうという趣向なのでしょう。
 これは、これまでのアーカイヴを提供するのですから、とてもありがたいことには違いありません。ただ、最近、演奏会自体は中止になっているので、お客さんを入れないで演奏を行って、それをライブ配信する、というパターンが広まっているようですね。まあ、楽しみにしていたお客さんにとってはとてもありがたいサービスのように思えるかもしれませんが、演奏する人たちにとっては、これはとてもリスキーなことなのではないでしょうか。オペラの上演などもやっていたようですが、その場合はオケはピットという「狭い空間」に閉じ込められることになるのですから、もし誰かが感染者だとしたらとてつもなく危険なことになります。ステージで行うコンサートでも、それぞれのプレーヤーの距離が近いのは同じことですからね。
 彼らはまさに「命を張って」戦っているのですよ。これが「負け戦」だと思うのは、やはり「杞憂」であってほしいと願わずにはいられません。
Aventure Number : 3241 date : 2020/3/22


今日の禁断 ゲルギエフ


 ニューフィルの演奏会がなくなったので、当然そのために作ったチラシやポスターは必要がなくなります。私は来年同じものをやるのだったら、これにシールを貼って又使ったら、と、会議で提案してみたのですが、それは一笑に付されてしまいましたから、それらはまさに紙屑と化してしまったのです。
 これが、私が持ち帰ったチラシとポスター、チラシは1000枚以上ありますね。それが全部だと1万枚以上ありますから、それにいちいちシールを貼るのはちょっと大変かもしれませんね。
 その結果、演奏会をやるはずだった日のあとの4月末から練習再開ということになっていましたね。まあ、最近ではおおっぴらに花見をしたり、イベントに5万人も集まったり、遊園地が再開されたりと、なんだか今まで「自粛」していたことがうそのような世の中になりつつあったので、ひょっとしたらその頃には何の問題もなく練習もできるようになっているのでは、という淡い期待を抱いていたのですが、今日になってそんな妄想を打ち砕くような出来事が起きていたことが分かりました。ご存知でしょうが、岐阜県で合唱団の団員同士での感染が発覚したというのですね。
 これは最悪の事態でした。この間の会議でも、「以前に、何も知らないでライブハウスで感染したのとは違って、今では感染予防策をみんなが講じているはずなので、コンサートでそんなことが起こるはずはない」と言い切っていた人がいましたが、そんなのはたわごとにすぎなかったことが、これで証明されてしまったのですよ。
 おそらく、この合唱団だってバカではありませんから、言われているような消毒とか間隔をあけて歌うとかといった措置はとったうえでの練習だったはずです。そこでこんなことが起こってしまったのですから、まだまだそういうことができるような状況は出来てはいなかったのですよ。オーケストラだって管楽器は合唱と変わらず息を吐いて音を出すのですから、全く条件は変わりません。今の時点では、なんにせよ大人数が一つの部屋に集まってなにかをするのは、非常に危険なことなんですよ。それがこの「事件」の意味、SNSでの老人批判はとても醜く卑劣な中傷にすぎません。
 それが4月末にはどうなっているのか、「不要不急の外出」を控えた結果、奇跡的に感染者が減少していって、事態は収束に向かっているかもしれませんね。あるいは、そんなのは単なる気休めだったとがっかりしているかもしれません。いずれにしても、実際に練習を再開する前には、もう一度冷静に状況を見極めて、その可否を論じる機会が必要になってくるでしょうね。なんにしても、「オーケストラの団員同士で感染」という事態が旭ヶ丘で勃発することだけは避けたいですね。
 まだまだ先の見通しは立たない、というのが現状です。それでも当面の目標は必要ですから。もしかしたら秋になったら開催できるかもしれない(また中止になるかもしれない)演奏会のFacebook用のカバーを作ってみました。
 最初は、メインのマーラーの交響曲第7番に「夜の歌」というタイトルをつけていたのですが、どうもそれはあの「巨人」と同じように意味のないことが分かったので、外しました。それと、最近ドイツ語づいているので、全てドイツ語でまとめてみましたが、冠詞などはあまり自信がありません。
 このデザインは、LSOのマーラー全集のジャケットのパクリです。そのインパクトが功を奏して、たくさんの「いいね!」が寄せられました。ただ、誰よりも早くそれを送ってくれたのが、オーケストラにはあまり興味がなく、合唱やロック、そして下ネタが大好きな友人だった、というのがちょっと気になります。私は、この稲妻の画像が素敵だと思って使ったのですが、もしかしたら彼は別なものをここから連想したのではないか、と思えて仕方がありません。
Aventure Number : 3242 date : 2020/3/25


今日の禁断 ムター


 このところ、ヴァイオリニストやコメディアンといった有名人の感染者が続々現れたということで、一層身近になった「コロナ」です。
 やはりこうなると、人が多く集まるところで長時間過ごすというのは、避けた方がいいのでしょうね。よく言われているように、それは自分自身のためであると同時に「他人」のためにもなるのですからね。
 と言いつつも、世の中はまだ自分の事しか考えられない人がたくさんいるというのも、厳然とした事実です。
 お米までもが買い占めの対象になるなんて、嫌な世の中ですね。こういう時にこそ本性が明らかになるんでしょうね。
 いずれにしても、そんな「非常時」ですからのんきにコンサートや練習なんかをやっている場合ではありません。まだ一月も先の事なのに、ニューフィルがコンサートの中止を決めたのは、そんな時に問われる「良心」の現れだと思いたいものです。
 この件については、チケットの販売は早い時期にストップしましたし、チラシやポスターもほとんど出回ってはいませんでした。もちろん、ウェブサイトやSNSなど、できる限りのツールでも告知がなされました。ですから、ニューフィルがこの時期にコンサートをやらないことはかなり周知されているはずでした。
 しかし、盲点はありました。ニューフィルでは、毎回数件のフリーペーパーに企画書とプレゼント用のチケットを送って、案内を掲載していただいています。それは、プレゼントの受付などの期間をみて、かなり早めに製作が始まりますから、それに合わせて2ヶ月以上前に送っています。そんなわけで、中止が決まった時にはもうすでに原稿はすっかり出来上がっていたところが殆どでした。そのうちの一つからは、こういう状況をみて、私のところに電話がかかってきました。それは、正式決定前ですが、すでにチケット発売は中止になっていたころです。その時に相手は「プレゼントはどうしましょう?」と聞いてきたので、私はとりあえずプレゼントの告知はやめてくれるようにお願いしました。
 ただ、もう1社、こちらはもう早々と原稿のゲラまで送ってきて、発行もかなり早めに予定されていたのですが、決定した直後にメールをしたら、もうすでに印刷が出来上がっていたので、どうしようもありませんでしたね。
 その現物が、きのう送られてきました。赤丸の中が、ニューフィルのプレゼントの案内です。まあ、でも、こういうものは当選者は「発送は発表をもって」・・・ではなく「発表は発送をもって代えさせていただきます」ということですから、誰も文句は言わないでしょうけどね。いや、そもそも応募者はそんなにあるとは思えませんから、きちんと連絡はしてもらえるはずでしょう。
 そうしたら、今日になって、見知らぬ番号から電話がかかってきました。もしや、と思って出てみると、やはり、この件でした。でも、その方は、「たしか、演奏会はなさらないことになったんですよね」と、とても丁寧に聞いてきました。それで、その事情を説明してお詫びを言うと、「そんなことは大丈夫です。ただ、知りたかっただけです」と、こちらを責めることは全くありませんでした。ですから、「来年も同じ演奏会を行いますから、その時にはまたいらしてください」と言うと、その方は「私、毎回楽しみにしておりますのよ(マダム語)」なんて言ってます。この「とみぃず」というタウン誌で知って、最近は必ず演奏会に来てくださっているのだそうです。
 いやあ、なんか感激ですね。正直、こういう案内を出してもらっても、果たしてそれが集客につながっているものなのかいまいち不安なところもあったのですが、ちゃんとこうして、案内を見て演奏会にいらっしゃっている人がいたんですからね。こういう人たちが、ニューフィルを支えてくれているんですね。
 こういう人のためにも、「ニューフィルの練習で感染者が出た」などということには、絶対になってほしくはありませんね。
Aventure Number : 3243 date : 2020/3/27


今日の禁断 キリン


 NHKの大河ドラマなんて、もう何年(何十年)も見てないので、全然知らなかったのですが、今シーズンの主人公の明智光秀は岐阜県の可児市がご生誕の地だったんですね。
 ですから、当然のことながら、今年はこの市は「大河」目当ての観光客を集めるために大々的なキャンペーンを張っていました。「大河ドラマ館」という施設も作られていたようですね。
 まあ、それでどの程度この市の知名度が上がったのかは分かりませんが、そんなことをしなくてもこの市は一夜にしてすっかり有名になってしまいました。正直、私は岐阜県の市といったら、飛騨市と高山市ぐらいしか知りませんでした。県庁所在地として「岐阜市」なんてのがあることさえ、知りませんでした。ですから、今回有名になった「可児市」なんて名前は初めて見ましたし、読み方も「かごし」か「かじし」あたりだろうと思っていましたね。しかし、本当は「かにし」だったんですね。
 その可児市で、合唱団の中からコロナ感染者が出た、ということは先日書きましたが、ネットでは多少騒がれてはいても、テレビのニュースで実際に見ることはありませんでしたから(たぶん、見逃したんでしょうが)、世界的な感染の広がりに比べたらそれほどのニュースヴァリューはなかったのだろうと思っていました。
 しかし、それは特に合唱関係者の間では、かなり深刻に受け止められていたようですね。実際、練習を中止していた私の知っているさる合唱団では、4月に入ったら、大人数の全体練習は出来ないものの、部屋ごとに分けてのパート練習なら大丈夫だろうということで、そういう形での再開をしようと決定していたそうですが、このニュースを知って、急遽再開を延期することしたそうですからね。
 その関係者の情報では、当の可児市の合唱団では、マスコミの取材の猛攻や、ネットでの非難など、ほとんど「魔女狩り」状態に陥ったため、もう一年ぐらいは合唱をやる意欲がなくなってしまっているのだそうです。
 先ほどの「大河ドラマ館」も、こんな状態です。
 そう。「不要不急の外出は控えよう」と大声でわめいているメディアは、血眼になってこんな「獲物」を探しているのですよ。見つかったが最後、そのターゲットはボロボロに食い尽くされてしまうのです。
 次のターゲットは、吹奏楽やオーケストラなのではないかと本気で思っています。そんな中で、ただ練習をすることさえ危険なのに、嬉々として「無観客配信」などという恐ろしいことをやっている団体があるということには、驚きを隠せません。
Aventure Number : 3244 date : 2020/3/29


今日の禁断 エイプリル


 うすうす予想はしてましたが、「ラ・フォル・ジュルネ」の中止がとうとう決定しましたね。なんせ、仙台でさえ5月に入ってからのコンサートが次々に中止になっているぐらいでしたから、当然のなりゆきでしょう。ですから、ニューフィルが4月の定期演奏会を中止したのはやむを得ないことですが、こんな状態が続けば11月の演奏会もどうなってしまうのか分かりませんね。
 となると、気になってくるのが、いつもだと4月末からの連休にやっていた「タケノコ掘りたいかい?」の事ではないでしょうか。
 去年は全く生えてこなかったので「中止」になってしまいましたが、今年はもう先週にはこんな感じでタケノコが顔を出しているところが出始めましたから、きっとたくさん出てくる予感があります。となると、4月中にも開催になるかもしれません。ただ、これは一応5万人ぐらいは集まるので、「大規模イベント」として扱われるべき事案になるのでしょうから、ソーリ大臣から「中止勧告」があるかもしれません。まあ、その時はきちんと1mの間隔をとって列に並んでいただき(そうなると、最後尾は旭ヶ丘ぐらいまで伸びるでしょうか)、1回に5人ぐらいの人がそれぞれ1本ずつ掘ったら次の人たちと交代、という形をとることになるのでしょうね(ウソですからね)。
 まあ、毎週日曜日に放送している山下達郎の「サンデーソングブック」を、やっとradikoのタイムフリーで聴いたら、彼は「今は、みんながとてもギスギスしている。こういう時にこそ、シャレが必要」みたいなことを言ってましたから、このぐらいは許されるでしょう。その放送は日曜日の午後にON AIRだったので、「志村けんさんも闘病中ですが頑張ってください」と言ってましたが、その日の夜に訃報があったんですよね。こうなると、タイムフリーはちょっと間抜け。
 それを聴きながら「かいほうげん」を作っていました。最後のページの編集後記では、いつもはサイトの毎月の「コラム」をそのまま使いまわしているのですが、今回はそのままではちょっとどぎつくなるので、少し手直ししてみました。そこで使ったのが、「ウイルス」という言葉についての日頃からの疑問です。これはもちろん「virus」の日本語読みですから、英語では「ヴァイラス」、ドイツ語では「ヴィールス」という発音になります。ですから、かつてはもっぱら「ビールス」という言い方が浸透していたはずでした。それが、いつの間にか「ウイルス」に変わっていたのですね。
 ですから、なぜ変えたのか、知りたいと思って調べてみたのですが、それがなかなか分かりません。WIKIなどでは、「日本ウイルス学会」というのが出来たので、「ウイルス」という言葉が広まったなんて言ってましたが、なぜその学会が「日本ビールス学会」ではなかったのか、というのが、よく分かりません。
 一説では、「これはラテン語だ」とも言われています。たしかに、ラテン語だと「ウィルス」と発音するようです。でも、それは小文字の「ィ」なんですよね。「ウイルス学会」は大文字の「イ」ですから、発音としては全くの別物だと思うのですけどね。
Aventure Number : 3245 date : 2020/4/1


今日の禁断 チョコ


 今朝、こんなはがきを出そうと思って、玄関においておきました。
 そうしたら、これを見た愚妻がとてもびっくりしたような声で「これ、なんなのよっ!」て叫んでいました。いや、これは、自宅で使っているFF式の石油ストーブが、もうそろそろおかしくなる頃なので点検しませんか?ということで、そのストーブのメーカーから届いた往復はがきの返信なんですけどね。実は、こんなのが来る前にとっくにそのストーブはだめになってしまったので、去年新しいのを買ったばかりなのでした。同じメーカーなのに、そういう情報は伝わってはいなかったのでしょうかね。
 と、私は、至極事務的にとらえて、返信欄の「買い替え」というところにチェックを入れて返信しようとしていただけなんですけどね。でも、愚妻はこのメーカーの社名を見て、敏感に反応してしまったのでしょう。こういうのを出せば、きっと自宅にウイルスがあるかどうか「点検」でもしてくれると思ったのでしょうかね。そんなに簡単に「点検」ができるのなら、ぜひお願いしてみたいものです。
 「コロナ」と言えば、やっぱりこれですよね。これが2代目だったそうですが、これが出た時には、その洗練されたデザインに驚きました。ボンネットに斜めに入っているロゴも、とてもスマートでした。これのミニカーを持ってましたが、宝物でしたね。これ以降のモデルになると、どんどんダサいデザインに変わっていったような気がします。
 そういうイメージがあるので、誰が付けたのだかは分かりませんが、今のウイルスの命名にはとても違和感があります。もっと、なにか暴力的な、いかにも「悪者」という感じのネーミングはなかったのでしょうかね。というか、これからは「コロナ」という言葉にマイナスイメージしかわかないようになってしまうのでしょうから、ストーブ屋さんにしても自動車屋さんにしてもやりきれないのではないでしょうか。
 あとは、こういうパンも肩身が狭いでしょうね。これは「コロネ」ですが。
Aventure Number : 3246 date : 2020/4/3


今日の禁断 エール


 前回の朝ドラは、キャスティングがあんまりだったのでスルーすることにしていました。その後、ちらちら横目で見ていると、なんか音楽がとてつもなくシロートくさかったので、これは見続けなくて正解だと思いました。
 今回は、色々前評判が興味深かったので、きちんと見てみようと、土曜日にやっている1週間分の再放送を録画して見るようにしてました。その最初の週を見終わったのですが、もう頭からフラッシュ・モブなんかが登場して意表を突かれましたね。なんだか、あの「あまちゃん」のような感触がありましたから、きっと最後まで付き合えるような気がします。というか、全回BDに録画しておくつもり。
 しかし、朝ドラにはつきものというものの、最初から時代考証がでたらめだったのにはうれしくなります。裕一少年は、父親が買ってきた蓄音機から流れる西洋音楽を聴いて、音楽の才能を開花させる、という設定なので、そのシーンがまず登場するのですが、そこで聴こえてくる音楽がエルガーの「威風堂々第1番」なんですよね。このシーンの年代は、おそらく1920年頃のはずですが、果たしてその頃にこんなレコード(SP)はあったのでしょうか。
 調べてみると、確かにエルガーがアコースティック録音時代の1914年にこの曲を録音していました。しかし、それは録音時間の関係でトリオの部分しか録音してなかったのですよね。ドラマではしっかり頭のマーチから始まっていますから、その音源ではありえません。しっかりフルサイズの録音が行われたのは、電気録音時代の1926年なのだそうなのですよ。ですから、こんなSPはこの時点では存在していません。そもそも、この時代にいわば「現代音楽」だったこの曲を選ぶのは、かなりマニアック。
 とは言っても、この次の回では、蓄音機がらみで面白いシーンがありましたね。
 裕一少年が学校から帰ってくると、父親が買ってきた新しいSPがあったので、さっそく広げてみているところですね。それは、SPが入った袋を綴じて書籍状になったものです。これが「アルバム」なんですよ。SPは録音時間が短いですから、長い曲(この場合は、チャイコフスキーの「弦セレ」)の場合は、何枚かが必要、それを1つのパッケージにしたときに、写真を貼り付ける「アルバム」のような形にしたので、そのように呼ばれるようになったのですよ。
 つまり、もっと時代が過ぎて長時間録音が可能になったLPが出た時に、このアルバム状のパッケージ分丸ごとの情報が1枚に収まってしまうようになったので、それを「アルバム」と呼ぶようになったのですね。
 最近の土日は暇なので、こんな撮りだめしたものの中から、だいぶ前、2004年に作られた「いま、会いにゆきます」を見てみました。
 最近、これを韓国でリメークしたのを見たのですが、ヒロインが全然かわいくなくて全く共感できなかったので、「本家」をもう一度見てみたくなったのです。たしかに、竹内結子はかわいかったですね。
 と、途中でこんなシーンが見つかりました。
 中村獅童が、竹内結子に会いたくて彼女が通う大学に行ってみると、彼女にはすでに彼氏らしい人がいるのを見て、諦めるというシーンですね。ここだけに、ほんの数秒登場するその「彼氏」が、なんだか田中圭に似ていると思ったら、やはりそうでした。
 この頃はこんな端役だったんですね。
Aventure Number : 3247 date : 2020/4/5


今日の禁断 アベノマスク


 明日は、ニューフィルでは秋の演奏会のパート譜の配布が予定されています。いつもの大ホールで各パートのパート譜を1時間の間置いておいて、それぞれ必要なものを持って行ってもらう、というシステムです。一応4月末には練習も再開できるだろうということで、その前に結構難しくて量もハンパないマーラーの楽譜をしっかりさらってほしい、ということで、その3週間前に渡すという予定でした。
 しかし、それを決めた時とは、今は全然社会の状況が変わってしまっています。なんたって、県知事と仙台市長が「不要不急の外出は控えてください」とマジで叫んでいるのですからね。さらに、明日になったら給食マスクを付けたあの人も、マスクのせいでさらに活舌が悪くなった口調で同じことを言うのでしょう。
 ですから、もう間違いなく4月末の練習再開などは無理に決まっている、と、だれもが思っているはずですから、明日みたいな中途半端な日にみんなを集めるなんて何の意味もないに決まってます。うちのパートのメンバーに聞いてみても同じことを考えていたようなので、それをまた技術委員会に進言してみましたよ。でも、結局予定通りに楽譜配布は行われるようですね。ただ、妥協案として、全員ではなくパートの代表だけが行って人数分持っていく、というやり方には変えたようです。
 でも、私はもともとそんな県知事や市長、そして国家の最高責任者のおっしゃることに逆らうつもりはありませんでしたから、取りにはいかず、送ってもらうことにしましたよ。そうしたら、他のパートでも同じようなことになっているところがあるみたいですね。だとしたら、そんなに焦って渡さなくても、もっと事態が収束してから渡しても十分間に合うのでは、と思うのですけどね。
 ただ、こんな事態になる前には、私としてはみんなが来るのならその時に新しい「かいほうげん」を持って行って、楽譜の横に置いて一緒に持って行ってもらおうと思っていました。それで、もうすでに印刷ができる前のところまで完成させていました。でも、持っていくとなると、私は1時間ホールにいなければいけないことになりますから、それもちょっと気になりました。ただ行って楽譜をもらってくるだけだったら、それほどのダメージはないでしょうが、最初から最後まで居続けるというのは、やはり避けたいですからね。
 ということで、今回は印刷はせずに、ネット経由で見ていただく、ということにしました。以前からこちらでは最近のものは全てPDFにしてパスワードの分かる団員には閲覧できるようにしてありましたから、それは作業的には何の問題もありません。もうすでにさっきそれは完了しています。まあ、どうしても紙で、という人には、後日プリントしたものをお渡ししましょう。
 さらに、今回は「増刊号」として、今回渡される楽譜の中にあるドイツ語の書き込みを日本語に直した対訳集も発行しました。こちらは、普通にこのサイトのコンテンツとして自由に閲覧できますから、必要な方はご覧ください。そして、訳語に何か問題があればおっしゃってください。簡単に直せますからね。そうすれば、もっといいものが出来るかもしれませんし。
Aventure Number : 3248 date : 2020/4/6


今日の禁断 オーヤマスク


 本当に、ドラッグストアからはマスクがすっかり姿を消してしまいましたね。トイレットペーパーみたいにいずれは普通に買えるようになるのだと思っていたのですが、そんな気配は全くありません。メーカーはフル稼働で生産していると言われているのに、いったいそれらはどこへ行ってしまったのでしょう。不思議ですね。
 そんな時、最近マスクの生産を始めた、角田に工場がある「アイリスオーヤマ」が、作ったマスクをネットで即売しているということを聞いて、試しに買ってみることにしました。前もって調べてみると、販売は毎日午後1時から、なんせ、自分のところで作っているものですから、結構の数が提供できそうですね。ただ、条件として、この特売の期間中には、指定されたパッケージを一人一個しか買うことが出来ないのだそうです。何度も買おうとするとキャンセルされてしまうんですって。でも、それだったら逆に手に入る確率はかなり高くなりますよね。
 最近提供されているのは、こういう感じで、一人14枚だけというのがちょっと寂しいですね。
 さっそく、その通販サイトに行ってみようと思って、12時半ごろからアクセスしようとしたら、全然つながりません。もうすでにその時点で「エラー発生」みたいな表示が出てしまいます。それを何度かリロードを繰り返して入れたと思ったら、それはきのうまでの「本日の販売は終了しました」という表示画面でした。やはり1時ピッタリに始まるようですね。
 しかし、1時になると、もう本格的にアクセスできないようになっていました。「時間をおいて再度アクセスしてください」とか言われますが、そんな悠長なことはしてられないので、ひたすらリロード(F5キー)を繰り返します。そんなことを繰り返して20分ほど経った頃、やっと商品画面が出てきました。いちおう3タイプあるようなので、その最初のものをクリックしたとたん、またエラーメッセージが出てしまいました。せっかくここまで来たのに、それは一番送料が安いタイプだったので、アクセスが集中していたのでしょうか。今度つながったら、他のを指定しよう、と思いながら、ひたすらリロードを繰り返します。
 いい加減あきらめかけたころ、画面が出た時には、それは、その商品が指定された画面になっていました。てことは、しっかり作業が継続されていたんですね。それで、「カートに入れる」をクリックすると、そこでやはりエラー→リロード→エラー→リロードの地獄が始まります。もうここまで来たれ引き返せませんよね。
 そんな、いつ終わるかもしれない作業に疲れた頃に、やっと次の、支払いのページに替わります。そこでユーザー登録と、クレジットカードの情報が求められます。そこでも、果てしないリロードの後に待っていたのは「郵便番号にハイフンは要りません」とか、「住所の後の地番が抜けています」といった入力ミスの指摘。そんな気の遠くなるようなハードルを全て乗り越えて、やっと
 このメッセージにお目にかかれたのは、2時10分、始まってから1時間10分後でしたよ。
 そのあと、「注文内容の確認」というメールが届いたので、間違いなく買えたのだな、と一安心です。ところが、そのメールの最後の方に、「このメールは、受注の到着をご連絡するもので、契約の成立を示すものではありません。数量限定販売においては、先着順となりますのでこのメールを受け取られても、受注をお断りする場合がございます」などと書かれていましたよ。まだ買えてはいなかったんですよ。この1時間10分は何だったんでしょう。入力ミスでかなりの遅れをとりましたから、「お断り」されてしまうかも。
 でも、それから3時間ぐらいしたら、「現在商品発送の手配をいたしております」というメールが届いたので、やっと安心できました。ふう。
 チケットの予約などでも、同じようになかなかアクセスできないことがありますが、一旦入ってしまえばあとはそのまますんなりと手続きが出来ていました。でも、世の中には、そんなこともできないサイトもあるんですね。おそらく、これだと途中であきらめてしまう人は多いのでしょうね。いい経験になりました。
Aventure Number : 3249 date : 2020/4/10


今日の禁断 シルビイ


 なにもなければ、昨日と今日は定期演奏会のための指揮者練習だったんですよね。そして、来週はその本番、というスケジュールが組まれていたのですが、それがすっかりなくなってしまったのが今のニューフィルです。当初は2ヶ月ぐらい活動を休止していれば、世の中も少しは落ち着いてくるのでは、と思っていたのですが、そんな甘いものではありませんでした。
 ですから、定期演奏会が終わって、次の演奏会へのスタートとなる4月末から練習を再開するという予定だったのですが、どうもそれは無理なんじゃないか、という機運はありました。そこに、きのうになって、その4月末の会場を予約していたところから「できれば、キャンセルしていただけないでしょうか?」という電話が、担当者にかかってきたのだそうです。噂には聞いていましたが、それが「自粛要請」というものだったのですね。そういうものは、単に広報のようなもので周知させるだけなのかと思っていたのですが、実際にそんな「電話」があったというのには、驚いてしまいました。まあ、それほど事態は逼迫しているということなのでしょう。
 私は、ニューフィルの公式サイトのトップページに市内のコンサート案内のリストを掲載しているので、最近はそれらが次々に「中止」や「延期」になっていく生々しい姿を見てきています。さるアマオケは、3月に予定していたコンサートを5月に延期して、それで乗り切ろうと思っていたようでした。実際、頻繁にこのオケのサイトやSNSをチェックしていたのですが、ずっとその5月のコンサートに向けてしっかり練習をやっているようでした。でも、そのリストではその前後のコンサートがどんどん中止になっていくのを見ていると、大丈夫なのかなあと思えてきましたね。案の定、ついにそのコンサートは中止になってしまいましたね。
 さらに、6月に予定されていた別のアマオケのコンサートも、今日になって中止が決定したという知らせが届きました。この頃ならコンサートを開くことはできるかもしれませんが、それまでの練習とか、東京から指揮者が来たりとかいったところで、とても間に合わないと判断したのでしょうね。あとは、特殊な例ですが、指揮者が大阪から通ってくるアマオケも、8月のコンサートの中止を決めていましたしね。
 ですから、ニューフィルも、11月に予定されている次のコンサートでさえ、ひょっとしたら中止になってしまうことだってあり得ます。こちらは演奏する曲がマーラーの7番ですから、おそらくフルに半年練習してもものになるかどうかわからないという難曲ですよ。前にも書きましたが、パート譜だけでも30ページもあるのですからね。
 まあ、我々は別に音楽で収入を得ているわけではありませんから、それはもう、何不自由なく練習ができるようになるまでは活動を休むことはそれほど苦にはなりません。でも、プロの場合は、深刻ですね。ドイツのように芸術に理解のある国ならいざ知らず、この国では休業した時の保証などは全くあてになりません。現に、東京の老舗のオケが「休業」に追い込まれてしまったそうですからね。ひょっとしたらこのままつぶれてしまうのではないか、と。
 そんなことにはならないように、少しでも早い終息を願うための最近の行動パターンですから、もう駅前なんかにはずっと行ってませんでした。それがおととい、「不要不急」の用事があったので車で青葉通りを駅に向かって進んで、東5番丁を左折しようとしたら、その交差点の景色が以前と全く変わっていました。
 これは、その交差点の駅よりの南側。かつてはそこにあった「日の出ビル」が丸々なくなっていたのです。
 これが、かつてのその交差点の景色です。最近ではただの貸しビルになっていましたが、かつてはここに映画館が4つ入っていたんですね。1階にあった映画館には二階席もありました。たぶん、ここでザ・タイガースの「世界は僕らを待っている」を見たはずです。あと、地下の映画館では、子供と一緒に「ドラえもん」を見に行きましたね。
 なんでも、このあたりは、北側の「丸光デパート」も解体して北と南に高層ピルを建てて、間の青葉通りは公園にするという計画なのだそうです。その公園の中に、金沢駅前のようにコンサートホールでもできれば、仙台も本当の「楽都」になれるのでしょうけどね。コロナは収まっても、そんなことは絶対に起こることはありません。
Aventure Number : 3250 date : 2020/4/12


今日の禁断 ベリオ


 今日、こんな荷物が届きました。ただの茶封筒に入っただけの簡素なパッケージです。
 開けてみると、待ちに待ったあのマスクでした。先週の金曜日に注文したら、運よくつながってゲットできたものです。
 普通は2,3日で届くものが、きのうになっても届かないのでもしかしたら騙されたのかな、と思っていたので、一安心です。その後、もう1回、別のデバイスで、別のクレジットカードを使って申し込もうとしたのですが、その時はつながった時にすでに売り切れでしたね。ネットで知って全国から殺到しているのでしょうから、もう駄目でしょうね。というか、「一人一回」と決められているのですから、ズルをしてはいけません。
 話変わって、きのうの「おやぢ」での「Coro」という曲には、ラトルとベルリン・フィルの動画などという貴重なものがあったことが、調べている途中で分かりました。そこで見れるのは3分程度のトレーラーだけだったのですが、確か今ならこのサイトが無料で好きなだけ見られるというサービスをやっていたはずなので、そのフル映像を見てみることにしました。
 これが、きのうのSACDにあった録音風景です。
 これは、2010年に演奏されていました。ベルリン・フィルも、上の写真と全く同じ並び方になっていました。おそらく、楽譜に配置の指定があるのでしょう。
 ですから、下手の指揮者寄りには、こんな風に4人のフルートが集まることになります。2列目、金髪の合唱団員の手前にいるのが、4番フルートです。1番フルートのパユの一人置いて隣は、コンマスの樫本さんですね。
 きのうは「合唱団員は全員絶対音が必要」と書きましたが、そうではなく、全員が音叉を持っていて、各自音取りをやっているようでした。
 こんな画像をキャプチャーしたりして、何度も見返していたのですが、ひとまずブラウザを閉じて、再度見直そうとしたら、
 こんなことになっていて、もう見ることが出来なくなっていました。「すべてのコンテンツが、ご自由にご覧いただけます!」なんて言っていたので、なんと太っ腹な、と思っていたのですが、それは3月末まで、今では「おひとりにつき1回のみご利用可能」になっていたんですね。すっかり騙されましたよ。あのアイリスオーヤマでさえ、しっかり「一人一回」と断っているのに、天下のベルリン・フィルがこんなフィッシングまがいの薄汚いことをやっているなんて。ほんと、「コロナ」は人間の本性をあぶりだしてくれていますね。
 まあ、ベルリン・フィルのメンバーには責任のないことなので、あんなものすごい曲を実際に目にして、感動を新たにしましたけどね。もちろん、ニューフィルにあんな曲が出来るわけはありませんが、とりあえずはこんな「難曲」に挑戦はしなければいけません。
 いつものことですが、私はパート譜が配られる前から、IMSLPでパート譜をダウンロードしてさらっていました。でも、それは左のような手書きだったので、とても見づらかったですね。それが、月曜日に職場に行ったら、フルート全員分のパート譜がひと箱届いていました。ほんと、そのぐらい分厚いパート譜なんですよ。でも、印刷はちゃんと浄書されていて、もう見やすいのなんのって。段の間の隙間が広いからでしょうね。それでいて、ページ数は少なくなっていますけどね。
 本当に先の見えない状況ですから、これだってもしかしたら次の年に延期なんてことになるかもしれませんが、いまはこんなのを相手に音を出していれば、腕がなまることもないでしょう。
(4月19日追記)
友人から、「30日間は何度でもアクセスできるはずです」という指摘があったので、改めて試してみました。以前は「無料クーポンを利用する」というバナーをクリックして先に進むと、このようになってしまっていたのですが、そうではなく単純にコンサートを検索してみると、何事もなく再生できました。どうやら、単なる指示の不備だったようですね。
Aventure Number : 3251 date : 2020/4/15


今日の禁断 ペンタトーン


 このサイトにあるゴールウェイの昔の音源のリストを管理している方から、最新の情報として、クーベリックとベルリン・フィルが録音したドヴォルジャークの交響曲全集で、今までゴールウェイが参加しているとしていたもののうち、良く聴いたら別の人のように思えたので削除する曲がある、という連絡がありました。なんでも、最近それがSACDになってタワーレコードから発売されたので聴いてみたら、CDではゴールウェイだと思っていたのが違っていた、というのですね。
 早速そのリストは更新しましたが、気になったので私もそれを買って、以前のCDと聴き比べてみました。そうしたら、驚いたことに、CDの方がずっといい音なんですよね。弦楽器の繊細さが全然違います。CDはとても自然に聴こえるのに、SACDは何かの処理を行って、ちょっと無理をしているような音になっていたのですよ。元々は1960年代から70年代にかけて録音された、もちろんアナログ録音なのですが、CDの方はそれを1999年にCD化してあります。そして今回のSACDは2018年。その間には、デジタル録音のスペックや、「リマスタリング」の技術の格段の進歩で、最近そういうことを行ったものの方が昔のものより格段にいい音になっている、というのがSACDうたい文句でした。私もそれを期待したのですが、実際はそんなわけで、スペックも低く、リマスタリングも行っていない昔のCDの方がいい音だったというのですから、笑えますね。
 なぜそうなったのかは簡単に分かります。その19年の間に、マスターテープの劣化が進んでしまったからなんですよ。アナログテープは磁性体を磁化することで音声信号を記録しますが、その磁力は時が経てばどんどん弱くなっていきますから、音自体も次第に劣化していきます。それは、高音で顕著なので、だんだん鈍い音に変わっていきますから、それをデジタル的に補正する作業が「リマスタリング」なんですよ。とは言っても、もうなくなっているものを補正するのですから、原音より悪い音になってしまうのは当たり前です。
 もう一つ、このSACDに期待したのは、もしかしたらマルチチャンネルのSACDかもしれない、ということでした。同じころに録音された同じ指揮者のベートーヴェン全集が今では別なレーベルからサラウンドのSACDになって出ていますからね。でも、これはサラウンドではありませんでした。まあ1曲、4チャンネルを始める前に録音されたのがありますから、仮に他のもので4チャンネルがあっても全集として出すわけにはいかなかったのでしょう。
 さっきのベートーヴェンでも、そのゴールウェイが吹いている「3番」だけがSACDになっていないのも、そんな事情なのかもしれませんね。確かに、これが一番早くて1971年の録音でしたからね。
 ただ、もしかしたら私が見落としていたのかもしれないと、そのレーベルの商品をチェックしていたら、こんなジャケットが目に入りました。
 バルトークとコダーイの「オケコン」のアルバムですが、これを見て、なんだか最近似たようなデザインを見たことがあったな、と思ったら、
 この、中止になってしまったニューフィルの演奏会のチラシの、最初のバージョンでした。最初にこれが提出されたときには、このデザインの意味が全然分かりませんでしたが、どうやらこれは「ハンガリー」を象徴するデザインだったようですね。
  こんな感じで、きっちりと決まったハンガリーのデザインがあるようですね。デザイナーさんも、今回のコンサートのテーマは「ハンガリー」だと思って、こういうのを作ってきたのでしょう。確かに「ハンガリー」の文字が一杯入ってますからね。あいにく、メインはあくまで「ライン」の方だったので、こちらはボツにさせていただきました。
Aventure Number : 3252 date : 2020/4/17


今日の禁断 トリオ


 きのうは4月18日でしたから、本来だったらニューフィルの定期演奏会が行われていたんですね。でも、きのうはものすごいお天気でしたから、中止になって正解だったのかもしれませんね。雨も風も激しくて、しかも会場が萩ホールですから、もし開催されていたら待っている人は大変だったでしょうね。なにが幸いするかわかりません。
 しかし、ほんの1か月半前までは、まさかこんなことになるなんて、だれも考えていませんでした。というか、とりあえず指揮者練習をお休みにしても、それを演奏会の前の前の日に持ってくれば、十分演奏会は出来ると思っていましたからね。まあ、打ち上げだけはちょっとやれないだろう、ぐらいの意識はあったようですが。
 練習にしても、弦楽器は1メートル、管楽器でも2メートル離れて演奏すれば大丈夫だ、なんて言っている医学関係者もいましたからね。それを真に受けて、実際に1メートルの間隔をとって練習を続けていた合唱団もあったぐらいですから。もちろん、そんなことはあの「岐阜事件」が起こってしまったからには、もはや集まって練習をすること自体がとても危険なことだとみんなが知ることになって、だれもやらなくなるのですね。
 つまり、今だとニューフィルの場合は通常の練習のために6月末までの会場を確保してあるのですが、それは5月10日までの分は「できることなら使ってほしくない」と思われているのですね。それで実際に「自粛勧告」の電話があったりしました。その期間が、今の状態ではさらに先まで延長されることはもう間違いありません。そうなると、自動的に練習は出来なくなってしまうのですよ。もちろん、「勧告」は強制ではありませんから、それに従わずに練習を行うことだって出来なくはないですし、どうやら、実際にまだ自粛勧告に応じないで堂々と会場を使っての活動を行っている団体もあるそうですが、ニューフィルはそこまで図々しくはありませんからね。というより、そんなことをやってもし感染者が出たりしたら、もう取り返しがつかなくなりますからね。おそらく、ネットの中傷に耐え切れずに、ニューフィルは解散に追い込まれてしまうことでしょう。
 ということで、今となっては、もはや今年中の練習再開なんてとても無理なのでは、という機運さえ出てきていますね。ここはもう腹を据えて、ひたすら「自粛」に耐えるしかないのでしょう。
 いつも、連休のころには「タケノコ掘りたいかい?」も行われるのですが、それも「自粛」せざるを得ないのでしょうね。いや、だいぶ前に1本だけ頭を出していたので、今年は豊作か、と思っていたら、その後が全然続かなくて、どうやらこのままでは2年連続の不作になりそうなのですよ。もちろん、そうなったらそんなことは出来なくなってしまいますけどね。
 これは、おととしの写真です。
 こんな情勢ですから、職場でも毎年5月末に開催されている「総会」も中止することになってしまいました。おそらく、来週中にはその連絡を、1200件の顧客向けに行うことになるのでしょう。そのためのハガキを印刷したりするのが、私の仕事です。
 さらに、その時のアトラクションとして行っていた「かやの木コンサート」も中止になってしまいました。これは、震災の時にも中止されず(その時はアルパの演奏)延々と続いてきたものなのですが、ついにここでその歴史が途絶えることになってしまいました。とても残念ですが、これは、今回お願いした演奏家の方々には、今年ダメな時には来年また、ということで話をしてありますから、その頃だったらおそらくちゃんと開催できることでしょう。
 こちらも、その先の8月のお盆のための大規模なイベントも、もしかしたらやはり長い歴史の中で初めての中止という事態になってしまうかもしれませんね。その日には、ニューフィルの指揮者練習が予定されていたので、それは休むしかないと思っていたのですが、こうなると、どちらもなくなってしまいそうな気配ですね。
 と言っておいて、実際はもうやれることになっていた、なんてことになれば、それはそれでありがたいことなのですが。
Aventure Number : 3253 date : 2020/4/19


今日の禁断 マーラー


 私が管理しているニューフィルの公式サイトですが、先週開催を予定していた演奏会が中止になった、というテキストだけのお知らせがずっと出ていました。もうそれも過去の事となり、このままではあまりに味気ないので、すこし手直しをすることにしました。とは言っても、依然として情勢は不透明で練習がいつ再開できるかすら分からない状態なので、これと言ってお知らせできるようなこともありません。でも、一応この先の予定だけは決まっているので、とりあえずそのあたりを粛々とお伝えしようと、こんな「仮」チラシをでっち上げてアップしてみました。
 一部の人にはお分かりでしょうが、これは1月に発行した「かいほうげん」の表紙を手直ししたものです。
 果たして、これが出来るようになるかは全く分かりませんが、今の時点でやろうとしているのはこれしかありませんからね。とりあえず、これの練習が始まっても大丈夫なように各パートでのシーティングも決めて、パート譜も渡っていますから、少しぐらいスタートが遅れても間に合うのではないでしょうか。
 まあ、始めてみてこりゃだめだ、ということになれば、その時点で対策を考えればいいのですからね。一番いけないのは、もうこれもだめだろうと決めつけて、準備を怠ってしまうことです。私だって正直この演奏会が出来るようになるとは思っていませんが、だからといって、もし練習が出来るようになったときに十分な予習が出来ていないために仕上がるものも仕上がらないなんてことになってしまったら、やりきれませんからね。
 それに、無駄になるかもしれないと思いながらも、こんな面倒くさい譜面を格闘することは、絶対に将来のためになるはずですよ。私は、とりあえず4オクターブ目の「C♯」が割と楽に出せるようになりましたからね。いや、仮に今年はだめだとしても、これは間違いなく演奏することにはなるはずなので、そもそも無駄にはなりませんし。
 可能性があるのなら最高のものを目指す、というのは、私が2005年から参加していた合唱団の基本的な姿勢だったと思います。大学の合唱団のOBが作ったもので、本拠地は東京でしたから練習には東京まで通いました。演奏会の会場は東京オペラシティ、そしてそれをきちんと毎回録音と録画を行っていました。録画はカメラを3、4台使っていろんな角度から撮っていましたし、録音は一流のプロのエンジニアが担当していました。そのときに録音機材を見たら、すでにDSDでの録音を行っていましたからね。
 その後、縁があってその音源をCDにするマスタリングの現場にも立ち会うことが出来ました。そのときに、ずっと流れていた元の音源の音と、そこから作ったCDの音を並べて聴いたら、そのあまりの違いに驚いてしまいました。その時のマスタリング・エンジニアが「まあ、CDですからね」と言ったことが忘れられません。というか、その時にCDの音がいかに不十分なものであるかを実際に体験したのですね。
 その合唱団は、2017年の演奏会を最後になくなってしまいましたが(名前だけは残って続けているようです)、その時には聴きに行けなかったので、CDを頼んだら、その時にハイレゾ版もいただけたので、そこで、改めてそのマスタリングの時の体験が蘇ってきました。
 最近、その合唱団の録音のハイレゾ版が全部あるので、聴いてみませんか、というとてもうれしいお誘いがあったので、少しずつダウンロードさせてもらっているところです。最初に私が参加した時の第一声を聴いただけで、CDとは全然違っていることに狂喜しまくっています。この合唱団はすごいことをやっていたのだなあと、再確認です。
 ニューフィルでも、私がハイレゾ版を作っているので、それは手元にありますが、なんせマイクをセットしたホールのスタッフがいい加減なので、時々使えないものが出てくるのが、とても残念です。
Aventure Number : 3254 date : 2020/4/22


今日の禁断 グァルネリ


 もうすぐ「ゴールデンウィーク」がやってきますね。多い人だと10連休、あるいは13連休などという人もいるのではないでしょうか。しかし、今年に限っては、そんな「大型」連休は持て余してしまう人が多いでしょうね。なんたって、「家に居ろ」、「外に出るな」、「遠くへ行くな」が、いま最もトレンディな合言葉になっているご時世ですからね。私などは、久しぶりに定義山に行って三角定義を食べてきたいな、なんて思っていたのですが、そんなことができるわけがありません。そもそも、豆腐屋さんが休業しているのではないでしょうか(←フェイクです)。
 ですから、私は家にこもって、マーラーの7番をさらってみます。でも、それだとすぐ終わってしまいますから、この際、イベールとニルセンの協奏曲をさらってみようと思っています。これだったら、いくら時間があっても足りないぐらいですからね。
 そして、飽きるほど練習して疲れたら、そのあとは「読書」なんかはどうでしょう。そのために、こんな本を用意してみました。
 こんな、表紙がとても美しい3冊の文庫本です。去年の末あたりに右端の本が発売になったのをお店で見つけて、まさに「ジャケ買い」しそうになったのですが、それはどうやら連作シリーズの3作目だということが分かって、まずは1作目から読み始めようと、とりあえず左端のを買って読んでみました。
 これらは、イギリスの作家ポール・アダムが書いた、一応ミステリー仕立ての連作です。ただ、そこでの「探偵」役が、クレモナのヴァイオリン製作者だというあたりが、まず興味を引かれるところでした。ただ、日本語のタイトルがいかにも「邦題」という、味もそっけもないものですね。せっかくこんな素敵な原題が付けられているというのに。
 これは「The Rainaldi Quartet」というのがオリジナルのタイトル、「ライナルディ」というのが、主人公の同業者で、他の仲間と一緒に弦楽四重奏団を作って楽しんでいます。そこで、このライナルディさんが殺される、というのが物語の始まりなんですね。
 訳文がとても読みやすいし、ヴァイオリンの事や音楽のことがたくさん盛り込まれていますから、もうスラスラ読めてしまいます。何より、メインのプロットではなく、その周辺のもの、つまり、オールド・ヴァイオリンにまつわる小ネタがとても興味深いんですよ。
 ですから、おそらく続く2冊もきっと面白いはずだと、今から楽しみです。この2作目も、やはり日本のタイトルがお粗末で、「Paganini's Ghost」が何でこんな邦題になるのか、不思議です。きっと、パガニーニが使っていた楽器が登場するのでしょうね。
 そして3作目は、なんと日本のファンたちからの要望に応えて書き上げたという、それだけでちょっとうれしくなるような本です。このタイトルは「Hardanger Riddle」という、ちょっと高度なセンスですから、日本語に直すことはそもそもできなかったのでしょうね。「ハルダンゲル・フィドル」というのは、この絵でも分かるようにノルウェーの民族楽器(フィドル)です。ヴァイオリンと違って、普通の弦の下に共鳴弦が張られています。その「フィドル」を「リドル(謎)」にかけたというのが、粋なところです。
Aventure Number : 3255 date : 2020/4/24


今日の禁断 マツキヨ


 「外に出るな」と言われていながらも、愚妻にぜひ必要なものがあるのでドラッグストアに連れていけと言われれば、行かないわけにはいきません。そこで、愚妻だけお店に入らせて私は駐車場で待っていたら、中から店員さんが出てきてこんなビラを貼りだしていました。
 最近では、開店前から行列を作って待つのを避けるために、こんな風にゲリラ的に、入荷した時にサッと販売するという方式に変わっているようです。こんなところに出会えるなんて、ラッキーでした。もちろん、急いでお店に入って買ってきましたよ。
 私が住んでいるマンションには町内会があって、毎年班長や役員が交代します。それで、うちが今年は班長になるということになっていました。町内会はマンション全体で90戸ぐらいあるのですが、それを階数ごとに分けて班を作っていて、班長は全部で7人、役員も全部で7人、それが順送りで代わっていくのですね。ですから、うちは来年は役員をやらなければいけません。といっても、もう出来てから30年以上経っているので、うちはそのサイクルの3回目になりますね。
 こういうご時世なので、普通だと今頃行われる町内会の総会は今年は中止になりました。議案書だけ配って、それを承認するのかしないのかをチェックして、町内会の郵便受けに入れて、それを総会議決にするというやり方で、今年の役員なども決まったようです。
 それで、その顔合わせということで、今日、そのリアル「役員会」が開催されました。会場はもちろんドアを開け放ってあります。私はさっき買ったばかりのマスクをして、離れ離れになっている席に座っていたのですが、班長達は自己紹介をしただけでそのまま退席、という、とてもシンプルなものでした。まあ、最初からそんなに時間はかからないだろうと思っていましたが、そんなに早く終わってしまうとは思ってませんでした。
 そこで、とりあえず、今年は毎年の恒例行事の「夏祭り」は中止にしたいのですが、という提案がされて、全員一致で中止が決まりました。これも当然の成り行きですね。なんたって、あの仙台七夕までが早々と中止になることが決まっていたのですから、町内会なんかで出来るわけがありませんからね。実際、町内会と言ってもこの「夏祭り」を行うことが最大のイベントですから、これがなくなればほとんどやることはなくなってしまいます。今年の役員さんはヒマでよかったですね。いや、班長達も、そうなるとそのお手伝いなどもなくなりますから、実質的には町内会費の聴衆だけが今年の仕事、ということになりそうです。
 その町内会費も、メインの夏祭りがなくなってしまうので、今年はいくらか値下げしようということになっているのだそうです。それも、当然のことですね。
 おなじように、この「コロナ休業」でお休みしている音楽サークルでも、合唱団あたりは早々と練習を行わない月は会費は免除という方針を打ち出していたようですね。要は、毎週練習に通うというのはいわば「習い事」なのですから、それがなければ月謝は取らないということで、これも至極当たり前のことですよね。
 それはもちろん、オーケストラでも同じことでしょう。楽器の演奏が好きな人が集まって演奏を楽しむというサークルなんですから、そういう場がなくなれば、その期間の会費は払う必要はないのは当たり前です。しかも、演奏会もなくなったのですから、その分の会場費などもおそらく払う必要がなくなるはずですからね。
 でも、一番最後に演奏会を中止するかどうかということを話し合う会を持った時には、なぜか「会費を免除する必要はない」というような空気がありましたね。なぜそんな風に考えているのかは、いまだに私には理解できません。だって、私たちは「お金を払って演奏を楽しませてもらう」という「活動」に参加しているのですから、その「活動」がなくなってしまえばお金を払う必要がないのは当たり前のことだと思うのですが。
 まあ、例えば今回印刷したチラシやポスターは無駄になってしまったので、それを補填するために休んでいる間の会費を使う、というような理屈があるのかもしれませんが、それはそれで納得のいくように具体的に金額を示しての説明が必要になるでしょうね。そういうところで信頼を失ってしまうのはあってはならないことですから。
Aventure Number : 3256 date : 2020/4/26


今日の禁断 パールライス


 最近「お米屋さん」が少なくなってるって思いません?私の通勤圏では、知っている限りでもう3軒なくなっていますからね。実際に建物もなくなって本当に「なくなった」のとか、ビルの中でそこだけ空っぽになっているとか、ですね。なぜそんなことが分かるのかというと、この時期になるとどうしてもお米屋さんに行きたくなる用事が出来るからです。
 あるときまで毎年行っていたのが荒巻中央にあるお店でした。でも、そこが廃業したので、まずは川平にあったお店に行こうと思ったら、そこもシャッターが下りていて看板もなくなっていたんですね。それならと、今度は葉山町のお店に行ったら、そこもやはり廃業していたのですよ。
 ですから、最近はもっぱら堤町のお店に行ってました。
 ただ、このお店は細い道路に面していて、車が止められないんですよね。ですから、いつもお隣の会社の駐車場にこわごわ置いていましたね。ですから、今年もそんな思いをするのかな、と思って行ってみたら、平日なのにお店が閉まってガラス戸の中にはカーテンが引かれていましたよ。もしかしたら、ここも廃業?
 ですから、プランBとして、すぐ近くの台原にあるお店をGoogleで見つけておいたので、そこに行ってみることにしました。
 そこは、確かに看板があるのでお米屋さんのようなのですが、お店の中に入ってみると、灯油缶は置いてあるのに、肝心のお米がほんの少ししかありません。そもそも、そこにはお米屋さんには必ずあるはずの精米機がないんですよね。しかも、いくら声をかけても誰も出てこないので、ここはあきらめました。
 それなら、と、やはGoogleでみつけた、今度は上杉のお店に行ってみました。
 でも、ここは、シャッターは開いていましたが、その中には脚立があって、なんか工事中みたいでした。もちろん、商売はやっていない様でしたよ。ここもアウトでした。
 こうなったら、意地ですから、ちょっと足を延ばして八幡町まで行ってみましょう。
 ここは、ちゃんとお米屋さんをやっているようでした。声をかけると、中からかなり高齢のおばあさんが出てきて、それでやっとお目当てのものをゲット出来ましたよ。1キロ100円ですって。
 こうなると、来年からはここまで来なければいけないのでしょうね。でも、果たしてこのお店に後継者はいるのだろうかと心配になってきましたね。あと何年やっていてくれるのでしょう。
 そんなにまでして手に入れたのは、「米ぬか」でした。
 右の袋に入っているのが、それです。そして左にあるのは、掘ったばかりのタケノコです。そう、今年もダメだと思っていたタケノコが、このところ、地味ではありますが何本か見つかるようになってきたのですよ。ですから、まずは我が家の分を初めて掘ってみたのですね。それのあく抜きに、この米ぬかが必要なのでした。
 ということで、いつものような大々的な「掘りたいかい?」を開催するのはこのご時世では到底無理ですから、連休の間にもしリクエストがあれば、私が掘ったものをこの米ぬかと一緒に袋に入れて、適当な場所に置いておこうと思っています。ご希望の方は、取りに来れる日を教えていただければ、その日の分を掘っておきますので、ご一報ください。
 またみんなで一緒に掘れるのは、来年か再来年か、「コロナ」が収まってからでしょうね。
Aventure Number : 3257 date : 2020/4/29


今日の禁断 クラズシ


 近所に最近できた回転ずしのお店に、こんな幟が立っていました。
 「中うそ」ですって。この前までは「大うそ」というのもあったのですが、それは撮り損ねました。ほんと、世の中には「うそ」があふれかえっていますからね。下の赤いものは舌なんでしょうね。嘘をついた時にペロッと出すことがありますから。
 前回の「禁断」で書いたタケノコの話は、うそではありません。さっそく真に受けて(←うそ)何人かの方から「ぜひお願いします」という連絡がありましたよ。結局、私の方から呼びかけた方も含めて、全部で6人の方に、この「無観客リモートタケノコ掘りたいかい?」に参加していただけることになりました。全員が明日でも大丈夫だったので、明日の朝まとめて人数分だけ掘って、秘密の場所に置いておいたものを、参加者が好きな時間にやってきて持っていく、という方式です。
 なにしろ、初めての試みですから、もしかしたら何か問題が出てくるかもしれませんが、それはおいおい修正していきましょう。ただ、今年の場合、そこそこ出てはいるのですが、明日掘ってしまった後、まだ出てくるかどうかは、全く予想が付きません。ですから、できればもう1回ぐらい同じことをやってもいいかな、と思っているのですが、それが実現するかどうかは微妙です。まあ、明日の様子を見て、またご案内があるかもしれませんから、チェックしてみてくださいね。
 先行きが分からないというのは、今の世の中の状況と同じことですね。実は、来週正式に緊急事態宣言の延長が発表されるのを先取りした形で、仙台市では本当は明日抽選が行われることになっていた、7月の施設使用予約を「当面の間受け付けない」と発表しましたね。それと同時に、市民センターでは「休館」の期間を5月31日まで延長することにしたのだそうです。
 非常に分かりにくい話なのですが、現在市民センターなどは「休館中」となっているのですが、予約をしていた団体は使うことを禁止されているわけではありません。施設としてはあくまで「使用自粛」をお願いするだけで、それに応じなくても構わないのですよ。
 ですから、それならば最初から予約をやめておこう、という発想なのだ、と思いたいものです。だったら、1ヶ月前でも出来たはずなのに、とも思いますが、それはお役所としては無理だったのでしょう。とにかく、国にしても自治体にしても、お互いの顔色を窺っているのかどうかは分かりませんが、使う人の思いを全く考えていないことだけは確かですから、やることに全く一貫性がありません。まあ、最初からそんなものはあてにしなければいいだけの話なんでしょうけどね。
Aventure Number : 3258 date : 2020/5/1


今日の禁断 ゴーフレット


 今日は5月2日ですから、普通は市の施設の予約サイトで、7月の練習のために予約した会場の抽選の結果が発表になるはずでした。でも、昨日の「禁断」に書いたように、「すべての予約を受け付けない」ということなので、いったいどういう扱いになっているのか確かめてみましたよ。そうしたら、いつものように「抽選結果」が発表になっていましたが、全て「落選」になってましたね。
 それと、同じサイトには、「青年文化センターの予約を8月31日までは受け付けない」という条項があったのですが、それがさっき見た時には削除されていました。きのう、元のデータを画像で保存しておいたので、ご覧ください。
 ちょっとびっくりするようなお知らせだったので、本当かな、と思ったのですが、案の定各方面から問い合わせがあって慌てて削除したのでしょう。でも、何のコメントもなしに削除するのは反則(捏造ともいう)です。まさかそれを保存している人がいたなんて、思ってなかったでしょうね。この部署もかなり混乱しているようですね。
 こんな、もう何が何だか分からないようになっている状況ですが、今年の「ヴァーチャルタケノコ掘りたいかい?」はつつがなく終了しました。きのうのうちからいろいろな下準備をしておいて、今朝の9時前に竹藪に向かったのですが、そこではたと米ぬかを持ってくるのを忘れていたことに気づきました。というか、そもそも小袋に分けるのを忘れていたのでした。そこで、一旦家に帰って米ぬかの袋詰めです。
 気を取り直して、掘り始めたのは9時半ごろでした。私以外にも掘る予定の人がいるので、私は一番目立たない場所を集中的に攻めます。
 これが「ビフォー」。
 そして「アフター」です。
 ここだけでは足らないので、別のところからのも加えて、必要な本数を集めます。大きいのは1本だけの人、2本とか3本という人には、少し小さめのものを組み合わせます。
 そして、それをポリ袋に入れて、3月に渡しそこねたホワイトデーのプレゼント(いわゆるWDP)と一緒にまとめておきました。
 その上に、タケノコだけの人の分を乗せ、それぞれにクライアントの名前を付けておきました。
 シートで覆います。
 この場所は日陰でひんやりしているのですが、なんせ、今日はとんでもない暑さでしたから、これぐらいしないとタケノコがあったまってしまいますからね。いやあ、掘っている時も半そでのTシャツ1枚でしたが大汗をかいてしまいましたから。
 そんな作業が全部終わったのは10時15分ごろでした。そうしたら、そのタイミングでMさんご一家がやってきましたよ。一番乗りですね。久しぶりに会ったニューフィルの人ですから、とても懐かしかったですね。その後も、三々五々やってきた人たちから連絡があって、まさに「バーチャル」でイベントを楽しんでいただけたようでした。思いもかけず、みんなと関わることが出来て、なんか満たされた思いでしたよ。ありがとうございました。
 来年は、「リアル」なイベントが出来るといいですね。
Aventure Number : 3259 date : 2020/5/2


今日の禁断 インフルエンザ


 「緊急事態宣言」の期限が5月末まで延長されたそうですが、別に仙台市ではすでに市民センターなどの休業期間がその同じ日まで延長されていたので、何をいまさら、という感じですね。それに関しては、予想通り市民センターから「活動自粛」という名のキャンセルの催促が来たそうで、もう今日のお昼過ぎにはニューフィルの活動自粛期間の延長という話が委員には一斉メールで届いていました。それより気になるのは、あちこちで飛び交っていた「8月使用分までは会場の予約は受け付けない」という噂の真相です。それに関しては、仙台市では「休業期間以降も含めて、新規の利用申し込みは受け付けない」というような言い方をしているだけで、それの時期がいつまでかという具体的な期日は述べてはいないんですよね。ただ、それぞれの施設では「ホール系では8月末まで」、「市民センター系では明示なし」という独自の応なんですよ。ですから、「市民センターでも、8月までの予約は出来ない」という噂が立っているのですね。
 ただ、この措置はそういうものではなく、間違いなく以前から予約している団体が、自粛催促されているにもかかわらず活動を行っていることに対する防御策なのではないでしょうか。そもそも「休館中」の施設の中で現実的には活動をしてもかまわないという状況そのものが矛盾していたわけですから、7月以降はそういうことがないようにしたい、というだけの事なのですよ。というか、今頃そんなことを言い出しても、もはや何の意味も持たなくなりそうなのですけどね。
 というのも、今日発表された「期間延長」の相変わらずの舌っ足らずの会見を聞いていると、なんだか今月の半ばごろには、宮城県あたりはかなり規制が緩和されそうなことを言ってましたからね。本当に、そんなうまい話が実現するとすれば、もう6月には堂々と練習を始めることもできそうな雰囲気ですよ。ほんとかなあ、という気がしますよね。
 いずれにしても、明日の午後には、ニューフィルでも公式見解が掲示板にアップされるそうですから、少しは先のことが考えられるようになるのかもしれません。
 そんな状況ですから、きのうは本当に久しぶりに家から一歩も外に出ない、という体験をしました。そんな日は、いったいどのぐらいなかったかなと思い出そうとしているのですが、たとえ建物の外には出なくても郵便受けを除きに行くぐらいのことはやっていたので、本当にドアから出なかったというのはここ数年は1度もなかったのではないでしょうか。そもそも、この数年間は風邪すらひいたこともありませんからね。
 家に居れば、やることはいくらでもあります。きのうはお天気も良かったので、大量に洗濯をしましたし、たまっていた録画も見れました。もちろん、練習もみっちりできましたよ。マーラーなどは、もう、いつ合奏が始まっても大丈夫ですからね。
 ただ、規制が緩和されたからと言っても、実際にニューフィルが練習を始めるにあたっては、相当慎重に進めなければいけないのでは、と思っています。もしかしたら忘れているかもしれませんが、岐阜県で合唱団から感染が広まった時には、その合唱団、いや、岐阜県全体が、もう合唱を再開することを諦めたくなるほどのバッシングを受けたそうですからね。絶対にその二の舞を演じるわけにはいかないことだけは、切に肝に銘じるべきです。
Aventure Number : 3260 date : 2020/5/4

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