3041(18/12/16)-3060(19/1/27)

今日の禁断 ワイシャツ


 今年も、角田での「第9」に行ってきました。昨日が午後4時からのリハーサル、そして今日が朝の9時45分からのリハーサルに続いて、2時半からの本番です。オーケストラは1か月前から練習を行ってきましたが、合唱やソリストが入るのはこれが最初の機会となっています。
 その合唱団が、今回はなんと100人も集まったのだそうです。そのせいでしょうか、演奏していても後ろの合唱がとてもはっきり聴こえてきます。いつもだと指揮者の寿一さんに「合唱が少ないので、オケは音を控えめに」と指示されていたのですが、今回はそれが全くありません。それならば、と、普通の音量で吹いてみると、全然そんなことには左右されずにしっかり合唱が聴こえているようでしたから、もうそれでいくことにしてみましたよ。マーチのピッコロも、今までは抑えて最後の部分を楽譜通りに吹いていたのですが、今日は最後の本番でそこを1オクターブ上げて吹いてみました。
 今回の私のパートは「第9」がピッコロと1アシ、前半の合唱曲の伴奏が2番(ピッコロ持ち替え)です。もう最近はこの演奏会はずっとピッコロづいていますが、もはやこの楽器に対する苦手意識はほぼ解消できているので、まずは楽勝、汗一つかかずに本番が終わってしまいました。
 いつものお弁当に加えて、揚げ物などがメインになっているお弁当もあって、どちらかを選べるようになっていたのもうれしいですね。
 ただ、残念なことが2つありました。まず、その合唱曲で、ピッコロとフルートが大活躍する部分が丸ごとカットされてしまったことです。結構タイミングが難しいので、その部分は特に神経を使って演奏していたのですが、何か他のパートとのつながりがいまいちうまくいっていなかったので、こんな仕上がりでは、とカットされたのでしょう。確かに難しいけど、うまくできたときの達成感もあったので、この措置にはちょっと納得がいきませんでした。
 それと、今まで20年以上にわたっていたこの合唱団との共演が、今回をもって終わりを迎えることが告げられたことです。一応、今までオーケストラが使っていたアリーナを客席にして収容人数を増やしたいということなのですが、なんだか別のオーケストラに鞍替えするような噂も伝わっていて、何か釈然としません。「熟年離婚」みたいなものでしょうか。まあ、来年になればわかることですがね。
 と、今年最後の演奏会が終わったところで、私からのご報告があります。私の母が、今月8日に90歳でこの世を去りました。
 母は私の職場である私の弟が住職を務める寺に住んでいました。4日の朝に私が出勤すると、駐車場に救急車が停まっていました。ついさっき、母がトイレで倒れて、意識がないので病院へ運ぶところだというのです。早速私も救急車に同乗して、労災病院に向かいます。そこで告げられたのが、母は「脳幹出血」を起こしていて、このまま意識が戻ることはないという事実でした。さらに、自分で嚥下する機能も失われているので、肺に唾液が入って肺炎を起こすリスクも極めて高く、そうなると救うことはできないとも言われました。実際、7日には肺炎と、さらには急性腎炎も併発していて、このまま呼吸数が落ち、尿が出ないようになればすぐに亡くなってしまうことも告げられました。
 そして8日の早朝5時半に病院にから呼び出しを受け、8時28分に息を引き取りました。
 余命宣告を受けたときには、可能性としては間近になった角田第9の指揮者練習と本番に影響があることが予想されたので、フルート・パートの人にだけはそのことを伝え、もしものことがあった時の対応をお願いしておきました。しかし、結果的にはお通夜が11日、葬儀が12日になったので、そのニューフィルのスケジュールには全く影響がないことが分かり、とりあえず本番が終わるまではほかの団員には何も言わずにおこうと思いました。
 ただ、私としてはもはや母の知り合いなども少なくなっていたので、ごく内輪の家族葬のようなものになるだろうと考えていたのですが、母は前住職の娘で、現住職の補佐もしていたということで、その葬儀はお寺の行事として執り行われることになりました。和尚だけで30人以上集まることになりましたし、当然新聞広告も掲載されたので、それで気づかれた方もいたようですね。
 ですから、一連の行事はお寺全体を使って行われることになり、お通夜の日に予定されていた技術委員会も、その会場が使えなくなったので翌週に繰り延べさせていただきました。
 母はこの年になったので、もはややりたいことはなくなっていたようでした。ニューフィルの友の会にも入っていて、定期演奏会には欠かさず聴きに来てくれていたのですが、そのような場所に行く力もなくなり、友の会もすでに退会していました。そして、以前「禁断」にも書いたように、56年前に亡くなっている私の父親の許に一刻も早く行きたいと切に望んでいたようです。
 出棺の時には、その父親の写真も一緒にお棺に入れました。今頃は極楽浄土で、再会を喜んでいることでしょう。
Aventure Number : 3041 date : 2018/12/16


今日の禁断 チェレスタ


 ニューフィルでは、年末恒例の「角田第9」が終わって、今度は春の定期演奏会に向けての練習が始まりました。ただ、なんとも後味の悪い、いきなりの「次回はニューフィルさんは要りません」という宣告は、少なからず団員たちのモチヴェーションに影響を与えているような気がしないでもありません。結局、歯切れの悪い説明に終始していたために、各方面での憶測が生まれてしまって、なかなか現実を受け入れられなくなっているのですよね。
 いずれにしても、来年の年末に角田で「第9」を演奏することはなくなったことだけは、はっきりした現実です。逆に、どこかで「第9」をオケ付きで歌ってみたいという団体があれば、それを受けるだけのポテンシャルは残っている、ということになりますよ。なんせ、20年以上にわたって毎年「第9」の本番を行ってきたのですから、どんなオケにも負けないほどのノウハウの積み重ねがありますからね。聞いた話では、プロの仙台フィルに頼むと300万円必要なのだそうですよ。まあ、プロと同等というわけにはいかないかもしれませんが、最低限のレベルは維持できるだけの人材は揃っているはずですから、格安の経費でちゃんとしたオケのバックで「第9」を歌ってみたいという団体は、ぜひお声をかけてみてくださいね(半分は冗談ですよ)。
 きのうの練習では、前半に「幻想」を一通り通して、後半に時間をかけて「スペイン狂詩曲」をじっくりとさらう、という予告がありました。ですから、私が1番を吹く「幻想」では、まずはあんまり細かいことは言われないでそのまま通しがあるのかと思っていました。しかし、予想に反して、かなりきっちりとあちこちでダメ出しをやりながらの練習になっていましたね。もちろん、それだと時間はどんどん経ってしまって、「スペイン」をちゃんとやるための時間が少なくなってしまいますから、気が気ではありません。
 練習指揮者もそれに気が付いたのか、第3楽章は途中で飛ばして、最後のティンパニの連打の部分をやり始めました。予想以上に時間を食ってしまったので、とりあえずこの楽章でやめておいて、予定通り「スペイン」、と、誰しもが思ったはずです。私も、ティンパニが始まればもうフルートの出番はありませんから、席を立って楽譜を4番の譜面台に移し、別のところに置いてあったケースのところに行って、ピッコロを組み立て始めました。
 そして、フルートも片づけてしまおうかな、と思ったら、いきなり第4楽章の頭のティンパニが始まったではありませんか。あわててまたフルートを抱えて1番の席に戻りましたよ。あくまで最後までやる方針は変えなかったのですね。
 「スペイン」では、私は2番ピッコロ担当です。それほど出番はないので、あまり真剣にさらってはいなかったのですが、逆に出番がないということは、「数える時間が長い」ということになりますね。その「数える」ための準備を全くしていなかったので、もう大変でしたよ。つまり、パート譜には小節の数しか書いてないのですが、それだけを数えるのはとても難しく、その間にほかの楽器がどこで出てくるかという「ガイド」を書き込んでおかないと、正確に自分の出番を見つけることができないのです。もう、スコアを見ながらその目印を見つけて書き込みつつ、演奏を続けるという格闘が続いても、なかなか本当のところで自分の音をきちんと出すことはできませんでしたね。
 でも、そのあと家でしっかりまたスコアを見てガイドを書き込みましたから、次回はもっときちんと演奏できるようになるはずです。というか、こういう繰り返しで、アマチュアは演奏の精度を上げていくのでしょうね。さっきの「第9」では、そのあたりがもうきっちりと身についているので、すぐに本番並みのクオリティが出来上がるということなんですよ(ほんとかな?)。
 そういう意味では、アマオケには遊び半分では通用しない厳しさもあるということにもなりますね。
Aventure Number : 3042 date : 2018/12/19


今日の禁断 ペトルッチ


 おとといからニューフィルでは春の定期演奏会へ向けての練習が始まったわけで、まずはメインの「幻想」を軽く流していましたね。実は、これは2回目の練習で、「第9」の練習が始まる前に、1回だけ通したことがあったのですね。その時から、練習指揮者はやたらとこの曲の表情記号にフランス語を使っていたのが気になっていました。なんか、指揮者が使っている楽譜には、イタリア語ではなくフランス語で、そんな記号が書いてあるみたいなのですね。
 でも、我々は一応「ベーレンライター版」と書いてあるパート譜を使って演奏しているので、それが最新のものだと思っていますから、そこにイタリア語で書いてあれば、それがスコアにも書いてあるはずなのにな、と、ちょっと不思議だったんですね。というより、ベーレンライター版のスコアもしっかり買ってあったのですが、音符の違いなどはチェックしていても、表情記号にはあまり構ってはいなかったのですよ。
 それで、そんなところを演奏しながらスコアを見てみると、確かにフランス語で書いてありました。もちろん、それは間違っていたのではなく、パート譜ではフランス語をイタリア語に「訳して」あったのですね。どちらの言葉でも言いたいことは一緒ですから、それで演奏する分には何の不自由もないのですよ。
 念のため、自筆稿はどうなっているのか見てみました。こんなのは、IMSLPで簡単に閲覧できますから、便利ですね。それには、もちろんフランス語で書いてありましたね。それで、印刷譜はどうなっているのか見てみると、そこにはブライトコプフの旧全集と、ベーレンライターの新全集の両方のスコアがありました。新全集ももう見られるようになっていたんですね。
 そこでは、旧全集がフランス語をイタリア語に直してありました。これが、最近まではそのまま使われていたのでしょうね。
もちろん、新全集はきちんとフランス語に「戻して」ありました。
 ただ、なぜか、旧全集は「練習番号」(1,2,3・・・)がつけられているのに、新全集では「練習記号」(A、B、C・・・)になっていますし、その場所も変わっています。
 つまり、この作品のスコアの場合、全く異なる場所に「番号」と「記号」がつけられている2種類の楽譜が存在しているのですよね。ですから、国内版だと、音友では「番号」が付いていますし、全音になると、ご丁寧に「番号」と「記号」が両方ともつけられているのですよ。
 これは、とても困ったことですね。何かの都合で別の版のスコアしかもっていない人同士がディスカッションするときは不便でしょうね。普通は、新しい校訂版ができたときには、以前の版と同じ番号なり記号なりをつける、というのは、ほぼ不文律のようになっていたのではないでしょうか。例えば、ベートーヴェンの交響曲であれほど騒がれたベーレンライター版ですら、その練習記号に関しては従来のものをしっかり踏襲していましたからね。あとは、ブルックナーのノヴァーク版も、ハース版と同じになっていますね。
 いや、ブルックナーの場合は、そもそも同じ版下を使っていて、違うところだけ書き換えているだけですから、そうせざるを得なかったのでしょうけどね。
 ですから、「幻想」のパート譜も、もしかしたら同じような事情があったのではないでしょうかね。今使っているパート譜には、「ベーレンライター版」と同時に「ブライトコプフ版」というクレジットもあるのです。つまり、ブライトコプフがベーレンライターのリプリント版を出しているということなのでしょう。ですから、ベーレンライターがスコアの校訂を終えてパート譜を作るときに、それまであったブライトコプフ版のパート譜をもとにして、必要なところだけ直していたのではないでしょうか。
 だから、このパート譜を見ると、「番号」は消えていて、その代わりに「記号」が手書きで入っています。その時に、表情記号も別にフランス語の戻すこともないだろうと、イタリア語のままにしておいたのではないでしょうか。
 その流れで、曲の一番最後も自筆稿と新全集は「テヌート」という「文字」が書いてありますが、

旧全集と、そしてそれをそのまま流用したパート譜には「フェルマータ」の記号が書かれています。
 ですから、それを見た練習指揮者は、鬼の首を取ったように「ここは長く伸ばさないで音符通りに切ってください」という指示を出していましたね。
 しかし、間違いなく新全集を使って演奏しているはずの録音を聴いてみましたが、ガーディナーもラトルも、そしてノリントンも、この最後の音は延々と伸ばしていましたよ。つまり、旧全集で「tenu」が「フェルマータ」になっていたのは、しっかり意味があったのではないでしょうか。イタリア語の「tenuto」の意味は、「その状態で保持する」で、「fermata」の「止まる」という意味とかなり近いものがありますから、ベルリオーズの中ではこの2つのものは同じように感じられていたのではないか、と思うのですが、どうでしょうか。なんたって、「レ・シエクル」のロトの録音だって、ここはしっかり伸ばしているのですからね。
Aventure Number : 3043 date : 2018/12/21


今日の禁断 プレドニン


 数日前、ドコモからメールがあって、「ご契約のデータ量に到達したため、通信速度が低下し、最大128kbpsになっております」ということが伝えられました。確か、その契約データ量というのは、1ヶ月50GBだったような気がしますが、今月はそれを超えてしまったということなのでしょう。これには驚きました。今までの使用量は別に動画を見たり音楽を聴いたりということはほとんどないので、多くても数GBしかなかったはず、そんな生活のパターンが急に変わったわけでもないのに、いきなりこんなに使ったなんて、考えられません。
 そのメールでは、データ量の「追加加入」の案内も続いていましたから、そんなことで少しでも料金を上げようとして、偽のデータ量をでっち上げたのかな、とさえ思いましたね。ドコモだったらやりかねませんから。
 ところが、きちんと使用料を確認してみると、どうやら、その契約は家族単位で結んでいたことが分かり、愚妻の番号が50GBを超えていたことが分かりました。そして、なぜそんなに使ってしまったのかも、わかりました。彼女はずっと入院していて、その間スマホで毎日ラジオを聴いていたというのですね。radikoというアプリで、もっぱらNHK-FMをずっと聴いていたのだそうです。それだったら、50GBなんて軽く超えてしまいますね。もしかしたら、最近の病院ではWIFIも完備しているのかもしれませんが、入院患者は使えないでしょうからね。
 さいわい、愚妻は今日退院したので、もうスマホでラジオを聴くことはありませんから、この状態もあと1週間もすれば元に戻り、もうこんなことは起こることはないでしょう。
 愚妻が心臓の手術を受けたというのは、だいぶ前にここに書きました。そのために5月の17日からさる総合病院に入院して、普通なら簡単な手術なので数日で退院できるものが、ほとんど医療ミスといった感じのトラブル続きで入院は長引き、結局退院できたのは6月1日でした。
 手術前は、それで普通の人と同じ生活ができるようになる、という話だったのに、退院しても、今度は消化器のほうが、心臓手術の時の薬の副作用で、具合が悪くなってしまい、7月17日に、今度は同じ病院の別の科に入院することになり、それは9月10日まで続きました。なかなか治療方針が決まらず、最後のほうになってやっと有効な治療薬が見つかり、それで快方に向かい、一応外来には引き続き通うことにはなるものの、退院はできたのでした。
 しかし、その後も経過ははかばかしくなく、9月25日に再々入院、結局、その病院ではもはや打つ手がなくなったということで、10月9日には退院させられてしまい。もっと大きな病院の外来の紹介状をもらって、そこに通うことになりました。
 そこでは、総合的にいくつもの科の診察を受け、どうやら、かなりの難病なのではないかということが分かり、「指定難病」の補助を受けるための申請もさせられました。ただ、それも10月24日に内視鏡検査を受けたときにかなり症状が悪化し、そのままその大病院に入院することになったのです。その後は、ずっと絶食で点滴だけの生活が1ヶ月以上続きますが、最近になってやっとその難病のために有効とされる高価な薬の効果が表れてきて、食事もできるようになり、めでたく今日退院の運びとなったのです。半年以上に渡った闘病生活に、やっと一区切りがついた、という感じです。
 その間、私はほぼ毎日病院に通いましたね。何かと贅沢な患者で、色々と持ってくるものをリクエストしてくるのですね。それらを探したり、買いに行ったりして届けます。洗濯物も持ち帰って、洗って渡します。もちろん、食事は私一人ですから、久しぶりに自炊生活をやってみましたよ。これは結構楽しみながらやれましたね。キャベツの千切りなんか、かなり上達したのではないでしょうか。
 それと、そんなときのニューフィルは、まさに私にとってはとても「楽しい」場になっていました。もちろん、その「楽しみ」は、他の人の苦痛や嫌悪感の上に成り立っているものであることなど決して許されませんから、まず自分がそれだけの技量をしっかり維持するために必要な修練はどんな時でも欠かさずに続けるべきだと、いつも思っています。それも含めての「楽しみ」だから、長続きしているのでしょう。たぶん。
Aventure Number : 3044 date : 2018/12/22


今日の禁断 ブーニン


 半年ぶりに退院した愚妻は、一日中朝から晩までNHK-FMを聴いていたので、いっぱしのクラシック通になっていました。私は最近はこの局とは全く縁がなくなっていますが、確かにここはクラシックに関してはかなりの時間を割いていましたからね。なんたってNHK交響楽団の定期演奏会を生放送するんですから、すごいものです。ですから、昔この局の番組を録音までして一生懸命聴いていたころには、とんでもない事故に出会ったこともありましたからね。そのNHK交響楽団の生放送でラフマニノフのピアノ協奏曲第2番が演奏されたときに、ピアニストが「落ちて」しまったんですよ。第3楽章の最後近くで、同じようなフレーズが何回か続くところで、次にどこに行くか分からなくなったようなんですね。まあ、そういうことはよくあることですから、指揮者がちゃんとしていればうまくごまかすことはできるはずなのですが(実際、ニューフィルでも本番でそういうことがありました)、その時の指揮者はとことん無能だったので、結局ソリストを助けることはできませんでした。
 それがトラウマになったのでしょうか、その、世界的なコンクールで優勝したピアニストは、その曲だけはいまだに録音はしていないはずです。たぶん。
 ただ、これはFMではしっかりリアルタイムで聴けたのですが、その後テレビで放送されたときには、その部分だけ音声が別の日の「ちゃんと」弾けたテイクに差し替えられていましたね。その時の映像は、別のシーンのものが使われていたはずです。
 それを確かめたいと、もしやと思ってネットを検索してみたら、なんと、その「落ちた」バージョンの映像がフルで公開されているではありませんか。こちらです。
 この映像の31:24あたりが問題の箇所です。オケに置いてけぼりにされて、しょんぼりしているピアニストの表情が印象的ですね・・・って、この映像、確かに見たことがありましたよ。ということは、これはテレビでも生放送されていたんですね。私が聴いたのはFMではなく、このテレビ放送だったのでしょうか。それが再放送されたときに、修正されていたのでしょうかね。このあたりは、記憶がとても曖昧です。
 何はともあれ、そんなラジオを聴きまくっていた愚妻は、そこである疑問に立ち当たったそうなのです。かつては「ショスタコーヴィチ」と呼ばれていた作曲家が、今では「ショスタコーヴィチ」になっているが、これは同じ人のことなのか、という疑問です。ですから、それを、自他ともに認めるクラシック通の私に聞いてきたのですね。もちろん、私は、それは同じ作曲家で、最近は「ヴィチ」ではなく「ヴィチ」と呼ぶことがおおくなっているのさ、と答えてあげました。
 そこで、私も、確かに最近の世の中ではかつて間に「ッ」が入っていた名前で、その「ッ」がなくなっているものがその他にもたくさんあったことに、はたと気づきました。特にドイツ人の名前では、それがはっきりしているようですね。「ハインリヒ」は「ハインリヒ」ですし、「フリードリヒ」は「フリードリヒ」にいつの間にか代わっていましたね。そして、あの有名な「ヒトラー」が、どうやら「ヒトラー」と呼ばれているようだと気づいた時には、本当に驚きましたよ。「ヒトラー」なんて、ぜんぜん極悪人らしくないじゃないですか。彼の手下だった「ゲペルス」は、「ゲペルス」なんでしょうね。
 あとは、音楽関係だと、イギリスの主に合唱曲で有名な作曲家「ジョン・ラター」も、今では「ジョン・ラター」となってしまって、なんだか別の人のように思えてしまいます。さらに、今仙台でロングラン中の「オペラ座の怪人」を作ったミュージカル作曲家、「アンドリュー・ロイド=ウェバー」も「ロイド=ウェバー」ですから、調子が狂ってしまいます。
 ですから、これがこのまま進むと、「蝶々夫人」を作った人は「プチーニ」、今度ニューフィルで演奏することになるはずの「ウェーバーの主題による交響的変容」を作った人は「ヒンデミト」と呼ばれるようになるのでしょうね。
Aventure Number : 3045 date : 2018/12/26


今日の禁断 ノット


 一月半ほど前に、「東京にコンサートを聴きに行きたいが、その日がニューフィルの指揮者練習とぶつかる可能性がある」と書いていましたが、やっとこの時期の指揮者の予定が入ってきて、コンサートには全然かぶらないことが分かりました。だいぶ前から、7月はだめだとわかっていたようなのですが、それだったらもっと早く教えてくれたらいいのに。というのも、一般向けのチケットが発売されたのが今月の初めだったんですが、その時にはもうほとんど席はなくなっていましたからね。気が気じゃありませんでしたよ。指揮者の予定が決まるころには、もう空席はなくなってしまっているんじゃないかと思いましたね。なんたって、去年のメシアンでは、その日のうちに全席がなくなってしまいましたからね。
 ですから、今日になって恐る恐る「ぴあ」を覗いてみて、まだ結構席が残っているのには一安心、すぐさま7月20日のサントリーホールと、翌日のミューザ川崎のチケットをゲットしましたよ。まだ先の話ですが、これで、心おきなくリゲティの「レクイエム」を楽しんでこれることになりました。「『レクイエム』を楽しむ」というのは、ちょっと変な言い方かもしれませんが。
 まあ、世の中にはほかの人から見たら「変」なことなんていっぱいありますから、そんなことは構いません。この間中私のFacebookで「友達限定」で公開していたこの写真も、そんな「変」なものでしたね。
 これは、旧市街の北部にある、かつてはバス通りだった道沿いに、「一夜にして」現れた「変」な建物です。この周りには、古くからの民家や商店が立ち並んでいますが、それらは一様に時代からは見捨てられたようなそれこそ「昭和」のたたずまいを持ったものでした。そのど真ん中に、こんな、まるでテーマパークの中にあるような建物が出現したのですから、初めて見たときには信じられない思いでしたね。
 この写真を撮ったのは今月の22日でした。それで、その前はいったいどんな状態だったのかと思ってストリート・ビューを見てみたら、そこには今年の6月の写真がありました。

 これでは、足場が組んであるので、別に何の変哲もない建物だと思うしかありませんね。ただ、なんだか奥行きが結構あるようなので、今日になって、改めてその写真を撮りに行ってきました。

 ほぼ、ストリート・ビューと同じアングルで撮ったつもりですので、まあ全貌はわかるでしょうね。さっきの写真の時はまだ建物の前は工事中でしたが、もうほとんど舗装が完成していましたね。もう少しすれば、これが何のために作られたものなのかがはっきりすることでしょう。
 いや、別に何の意味もなく、単に、民家を発注した施主の趣味が反映されただけのものなのかもしれませんけどね。そうだとしても、これだけのインパクトで、付近の景観を一変させてしまったからには、それ相応のコンセプトを公表してほしいな、とは思いますね。私有地に好きなデザインで家を建てるのはその人の自由ですが、「景色」というものは世の中全ての人の所有物、「パブリック・ドメイン」なのですからね。
Aventure Number : 3046 date : 2018/12/28


今日の禁断 アスパルテーム


 今年ももう終わりますね。本当にいろんなことがあった年でした。まあ、そのおかげで何十年ぶりかで料理に手を出したりもしたんですけどね。まあ、いつもやりたい気持ちはあったのですが、あえて他人の領域に立ち入ることは避けていました。というか、下手に手を出すとそのままそれが私の役目になってしまいそうだったので、それが怖かったのですけどね。
 でも、今回はそんなことは言ってられません。今まで食事を作ってくれていた人が第一線から退いてしまったのですから、いやでも自分で作るしかないことになりましたからね。短期間なら弁当を買ってきたり外食で乗り切るという選択肢もありましたが、いくら何でもそんなことが半年も続くのは大変ですよ。
 それでまず、ご飯の炊き方を教えてもらいました。昔も炊いたことはあったのですが、今では炊飯器は全く別物に進化していますから、それが逆にネックになって、ちょっと使うのが怖かったのですよ。でも、教えてもらったとおりにやったら、ものすごく簡単にできてしまったので、もうご飯に関しては解決、3合ぐらい炊いておいて、あとは小分けにして冷凍しておけばいいですしね。
 それと、今年はサンマがとても安く手に入ったのも幸運でしたね。いったい今年は何回サンマのお世話になったことでしょう。
 そして、クレアチニン値が高いということで今まで制限していた塩分について、精密検査をした結果、その数値ほど悪い状態ではなかったことが分かり、そんなに気にしないで普段通りに塩分が取れるようになりましたから、今までは実だけ食べて汁は残していた味噌汁も、全部飲めるようになりました。そこで、味噌汁もいろんな具材を試して作ってみることもできましたね。ま、結局はいくつかのパターンしか残りませんでしたが、それだけで「食事」らしくなって来たのは確実なことです。
 そこで、この年末には、お正月のお汁粉のための小豆を自分で煮てみることにしました。今までは出来合いのあんこを買ってきていたのですが、そういうものには決まって人工甘味料が入っているのですよね。もう、私はこれが入っている飲料は絶対飲まないことにしているので、ほかの食品でもこれはNG、もうそれがないものを探し回っていました。それと、この間亡くなった母親が、昔はいつも自宅であんこを煮ていて、その味が忘れられないんですよね。それを、自分で作って飽きるほど食べてみたいな、とも思ったんです。
 ネットでレシピを調べてみると、そんなに難しそうではありませんでした。ただ、材料の小豆だけはいいものが欲しかったので、北海道展をやっているところで買ってきました。
 そして、いよいよ今日、そのレシピを使って実際に作ってみましたよ。まず、その大豆を鍋にあけて水洗いをしてみると、意外と小さいことに驚きました。いつも、出来上がった小豆しか見ていないので、原料はこんな小さなものだとは気づきませんでした。確かに、何度かお湯を捨てながら煮ていくと、その豆がどんどん大きく膨らんでくることが分かります。1時間もすると、もうあんこそのものに変わっていましたね。
 それに、今度は砂糖とほんの少しの塩を混ぜて、もう少し煮込んだら出来上がりです。レシピには、砂糖の量は好みに応じて変えろと、最小値から最大値までが示されていたのですが、その最小値でまさに、昔食べ慣れたあの味になっていましたね。
 一応「喪中」なので、寂しいお正月になりそうですが、このお汁粉だけで小さかった頃のお正月の気分が戻ってきそうです。
Aventure Number : 3047 date : 2018/12/30


今日の禁断 エルパーク


 年頭、ですよね。一応喪中なものですから、ご挨拶は控えさせていただきます。そういう案内も送ってあったので、年賀状も限りなく0に近かったですね。なんか、ユニークなお正月という感じ。
 今年は、私が出演するコンサートは大幅に少なくなってしまいそうです。去年の春で、「杜の都合奏団」は終わってしまいましたし、年末の「第9」もやはり今年からは予定がありませんから、お客さんの前での演奏はニューフィルの2回の定期演奏会だけになってしまいそうです。ちょっと寂しいですね。
 ただ、ネットでは朝一でうれしいことが。指揮者の新田さんからメッセンジャーでの連絡があって、ニューフィルのこの間の定期演奏会の時の写真をご自身の公式Facebookのカバーに使いたいというのです。見てみると、それは、最初のリハーサルの時に私が撮った写真でした。
 これをモノクロに変えてトリミングをしたのが、新田さんのカバーです。
 正直、この一連の写真は会場があまり明るくなかったので、ピントがいまいち合ってなかったんですよね。これだって、手前のヴィオラあたりにピントが合っているので、新田さんはもろピンボケ、でも、逆にそれが精悍な味を出していますね。獲物を捕らえたハンター、みたいな。そんなところを目ざとく見つけて、カバーに使っていただけたのには、感謝です。なんか、今年はいいことがありそう。
 初詣(いわゆる「元朝参り」)にもいかなかったので、基本家でゴロゴロ過ごしたのですが、チラッとセブンイレブンには行ってみました。それは、この間買った7月の東京近辺でのコンサートのチケットを受け取るためです。今回、チケットぴあで買ったのですが、その受け取り方が前に買った時と微妙に変わっていたのですね。以前は、買った時点でコンビニ受け取りを指定すれば、その場でバーコードが印刷された受取票が発行され、それをもっていけば簡単に発券してもらえたのですが、今回はその前に一つの段階が増えていて、その「Cloak」というところに一旦チケットを保存させられてしまうのですね。どうやら、今ではそこでチケットの発券先を指定するだけではなく、ほかの人に譲ったり、行けなくなった時に払い戻しが出来たりするようにもなっているみたいなんですね。
 それはわかっても、果たしてそこで受取先をセブンに指定したとして、その先はどういうことになるか、不安になってしまいますよね。指定したはいいけれど、そこで何も起きなかったらせっかくゲットしたチケットはどうなってしまうのでしょう。なんでも、そこで引き取りに必要な数列が出てくるようなのですが、それは消えてしまうことはないのでしょうか。そんなことを考えていると、なかなか先に進むことができませんでした。
 でも、年も変わり、この間なくなってしまったスマホのパケットも復活したので、思い切って「受取先指定」をクリックしてみました。そうしたら、確かに数列が出て来ましたし、さらにはメールでもその数列が送られてきたのです。これだったら、なくなってしまうことはありませんよね。
 ただ、最後の難関がセブンでのレジでした。スマホでそのメールの画面を出しておいて、レジの人にそれを入力してもらうのですが、最初にやった時にはそこでエラーが出てしまったのです。もう一度入力して、やっと発券ができましたが、一瞬、焦りましたね。
 結局、出てきたのは前にプリントされていたものと全く同じものでしたね。
 これはなくさないように、コルクボードに張り付けておきましょう。そこには、もう一つ忘れてはいけないものもありました。それは、運転免許証の書き換えの案内です。もう5年経ってしまったんですね。また次も5年の免許証がもらえるようですが、ここに行く前にまず新しい眼鏡を作らなければいけません。確か、前の書き換えの時にも新しくしたはずなので、こちらも5年のサイクルで買い替えているみたいですね。
Aventure Number : 3048 date : 2019/1/1


今日の禁断 キュッヒル


 今年のウィーン・フィルのニューイヤーコンサートは、久しぶりにきっちりと全部見てみました。もちろん、録画ですが。ティーレマンがアンコールであんなおちゃめなことをやるなんて、とても意外でしたね。というか、あまり慣れないことを無理をしてやっている、という気もしましたが。
 まあ、演奏については別に語るべきものもないので、もっぱらカメラワークとかに注目していましたが、ひところの天井にワイヤーを張り巡らしてカメラを走らせる、といった奇抜なことは、さすがにやめていましたね。ただ、このコンサートの性格が「音楽を聴く」というものではない、という主張は、その演出からははっきり伝わってきました。会場に飾られた花とか、会場内の装飾などの陰に、オーケストラが見える、といったようなアングルがやたら多かったような気がします。肝心のソリストが全く写っていないという個所は数知れずでしたしね。
 例えば、「ジプシー男爵」のフルート・ソロなんかは、ぜひともアップで見たかったものです。今年の木管のシーティングは、こんな感じでした。
 ちょっとファゴットの人がよく分かりませんが、トップはソフィー・デルヴォー、女性です。そしてフルートも女性でした。もしかしたら、木管でトップが女性だったニューイヤーコンサートは、これが史上初だったのではないでしょうか。フルートで、ちょっと前にピッコロでカリン・ボネッリが登場した時にはとても驚きましたが、今ではこのオーケストラの女性奏者はかなりの数になっているようですね。
 しかし、ここでのフルートのトップは、そのボネッリではありません。いや、最初は彼女が少し太ってこんな顔になったのかな、と思ったりもしたのですが、いくら何でも違いすぎます。こんなおばさん顔ではなく、もっと精悍な顔立ちだったはずですからね。だとしたら、この人はいったい誰なのでしょう。ウィーン・フィルの名簿には、ボネッリ以外の女性は見当たりませんからね。
 しかも、そのボネッリは、休憩後のステージには、ピッコロのフェダセルの隣に座っていましたよ。
 こうして並ぶと、やはり全然違う顔立ちですね。
 もしや、と思って、ウィーン・フィルではなく、「ウィーン国立歌劇場管弦楽団」の名簿を調べてみました。
 そうしたら、しっかり「もう一人の女性」の名前がありましたね。シルヴィア・カレッドゥ。うん、この人の名前なら聴いたことがあります。確か、昔はあのパユと「いい仲」だったという噂もありましたね。実際、パユと共演しているCDもありますし。
 調べてみたら、彼女はそれまでウィーン交響楽団の首席奏者だったのですが、2016年に、定年退職したディーター・フルーリーの後釜として、このオーケストラのオーディションを受けて首席奏者になったそうですね。今のところ、名簿上はまだウィーン・フィルの団員にはなってはいないようですが、ニューイヤーコンサートで吹いているのですから、もうすでに「昇格」しているのでしょう。さっきの「ジプシー男爵」のソロを聴いた感じでは、ちょっと薄っぺらな音でしたし、表現もなにか伸びやかさがありませんでしたね。きっと、大舞台で緊張していたのでしょう。
 ボネッリの方ですが、1曲だけ、フェダセルと席を代わって2番フルートを吹いていました。
 ところが、その曲が始まった途端、画面はこんな風景に変わっていましたよ。
 どうやら、彼女の出番はこれ1曲だけだったようです。そんな貴重な演奏の映像をカットしてしまうなんて、やはりこの映像ディレクターは、音楽のことが全く分かっていません。まあ、BDだったらこんな陳腐な映像の差し替えはないでしょうが、
Aventure Number : 3049 date : 2019/1/2


今日の禁断 ノート


 新しい自宅のPCは、もう買ってから1か月経過しましたが、好調そのもので働き続けてくれています。何しろ、起動とシャットダウンが恐ろしく速いのには、もう感心のしっぱなしです。今まで、こんなに速いPCは使ったことがありませんから、楽しくてしょうがありません。
 とは言っても、その起動の際にいちいちPIN(パスワード)を入れさせられるのはちょっと面倒ですけどね。なんとか、これをスルーできないかといろいろやってみたのですが、PINは解除できても、今度はその代わりに別のパスワードが必要になったりしますから、何の意味もありませんし。
 ですから、もうそれも手順の一つとしてすっかりルーティン化してみると、いつの間にか全然苦にならなくなってきましたね。ほとんど無意識に指先が動いてPINを入力している姿は、ちょっとカッコいいな、なんて思ってしまいます。
 後は、こういう状態がいつまで続くか、ですね。ストレージがSSDなので、そんなに変化はないと思いたいのですが、あのiPadだって3〜4年で調子が悪くなって、結局新しい機種に買い替えましたから、それほど期待はしていませんけどね。というか、メーカーとしては適当なところでダメになってくれなければ、新しいものを売ることができないわけで、そもそもこういうものは最初から耐用年数が決められているのではないか、と思っていますから。
 まあ、そこまではいかなくても、デザインを変えた新しいモデルを頻繁に発表して、自分が持っているものがいかに古臭いかを実感させて、新しいものを買わせる、という商法はもはや当たり前のことになっています。車なんかもそうですよね。特に最近は、安全性を高めるための様々な装備を付けた車でなければ、もう運転はできないと思わせるほどの勢いで、CM攻勢が仕掛けられていますからね。
 たしかに、そういうものは便利な面もありますが、逆にものすごく邪魔になるときもありますよ。一番困るのは、物体が近寄ってくると自動的にブレーキがかかってしまうという装置。これが、駐車場の料金精算機の前で作動することがあるんですよね。特に日立システムズホール仙台みたいに、その精算機が走路に対して斜めに設置されている時には、驚くほど敏感に作動します。最初それが来た時には、どこかにぶつけてしまったのではないかとマジで思ってしまいましたよ。
 この間までほぼ毎日通っていた病院の駐車場も、そんな欠陥がはなはだしいところでした。これは、間違いなく設計ミスなのでしょうが、ここに入る車は、発券機の前で90度左に曲がらなければいけないのですよ。そのためには、だいぶ前から大きく曲がらなければいけないのに、その場所にカーブミラーが立っているんですよね。ですからどんなに上手に運転しても、完全に機械と平行にはなりませんから、自動ブレーキは作動するわ、発券口がはるか遠くにあるので、いちいちドアを開けなければいけないわと、大変でした。やっとそれに慣れたころには、患者が退院してしまいましたけどね。
 そんな、過剰装備の車を作っているメーカーのカレンダーが届きました。今年のは、各地の建築物をバックに車が収まっている、というレイアウトでしたね。表紙は、
 こんな、「ピラミッド」の前。最初、ルーヴルか、と思いましたが、国内にこういうところがあるのだそうです。なかなかカッコいいですよね。
 でも、矢印の先に小さな文字で
 ですって。まあ、今までのカレンダーもうすうすそうだとは思っていましたが、こんなに細かく説明しているのを見たのは初めてです。というか、ここまでしておかないと面倒くさいことを言い出す人がいるのでしょうね。まあ、この会社の場合は、特に身辺をオープンにしておかないと、何を言われるかわからない、という事情もあるのでしょう。
 これは、私も行ったことのある金沢駅前ですね。
 ここにも、こんなおせっかいなコメントがありました。
 こういうのは、わかっていても騙されるというところが面白いのだと思うのですがね。私もさんざんサイト内でやってきていて、それに対して微妙な反応を示してくれた人がいたことはわかっていますが、最初からこんなに卑屈にはなりたくないですね。というか、最近は「車」ではなく「クルマ」って言うんですか?
Aventure Number : 3050 date : 2019/1/4


今日の禁断 ハーチェク


 きのうの「おやぢ」では、チェコの作曲家や指揮者が登場していたので、その名前にちょっと見慣れないアルファベットが入っていましたね。「DVOŘÁK」とか「Hrůša」といった感じです。環境によって、「?」になってしまっている人はごめんなさい。こういう、飾りのついたアルファベットでも、ウェブサイトでは表示できるんですね。実は、長いこと使っているエディター・ソフトでは、こういう字の一部を簡単に挿入することができました。「Á」あたりはそういうもので、ワンタッチで入れることができます。
 まあ、そこにあるもので、ドイツやフランスのアーティストだったら、その名前はほぼ表記できます。フランス語の3種類のアクサンや、ドイツ語のウムラウトなんかですね。ところが、ヨーロッパのほかの国では、それ以外にも「変な」文字がいっぱいあります。ポーランドの「Ł」(エウ)とか、さっきのチェコ語に使われている「ů」や「š」といった文字ですね。
 こういう文字を表すときには、「文字コード」というものを使います。それは「&#〇〇〇;」という文字列で、丸の中には数字が入ります。「Ł」だと「Ł」になります。こういう対照表がネットにはたくさんアップされているので、必要な時はそこに行って借りてきます。
 しかし、いつも使って重宝していたサイトが、ある日いつの間にかなくなってしまっていました。慌てて、ほかのサイトを探して、そこを使うようにはなったのですが、そこはちょっとわかりにくい表になっていて、文字の上と下にコードが書いてあって、それがどちらなのか分からなくなってしまうんですよね。現に、昨日使った時にも、見事に上と下を間違えて、アップしてみたらとんでもない文字になっていてびっくりしてしまいましたから。
 そこで、そんなデータを自分で集めて、使いやすいようにまとめたテーブルを作ってみようと思いました。今日の午前中、2時間ぐらいかかって作ったのが、これです。ちょうど160字あります。
 一部を拡大すると、
 これだったら、上か下かで迷ったりしないはずです。
 ま、これは私が自分で使うために作ったものですから、URLは公開はしていません。あしからず。それにしても、世の中にはずいぶん変わった文字があるものですね。「Ą」みたいなのは初めて見ましたよ。いったいどの国で使っている文字なのでしょう。
 午後には、別なものを作りました。愚妻が「肉じゃが作ってよ」というので、何十年かぶりに肉じゃが作りに挑戦です。その時のレシピなんかはすっかり忘れていましたが、今ではネットでいくらでも出てくるので、逆に情報過多になってしまいます。まあ、おいしく作れたのではないでしょうか。
 こうして日々レパートリーが増えていくのが、いいことなのかどうかはわかりません。
Aventure Number : 3051 date : 2019/1/6


今日の禁断 マッシュルーム


 新しい年を迎えて、なにかをやるたびに「今年最初の」みたいな言葉がつくようになる、今日この頃です。それに加えて、今年は元号が変わる年に当たっているので、「平成最後の」という言葉も使われていて、同じ事柄が「最初」であって「最後」になるという、とても珍しいことが起きています。でも、やっぱり「平成最後の」という言い方には、とてつもない嫌悪感を持ってしまうのは、私だけなのでしょうか。いつも言ってますが、たかが天皇が代わっただけのことで、あたかも世の中がすべて変わってしまうかのように煽り立てるのは、絶対に間違っています。
 年号にしても、メインは西暦にしておけば何の混乱も起きないのに、なまじ「元号」なんてものを併記しなければいけないような風潮になっているために、それが切り替わるときにはとても大きな混乱が起こってしまいます。早い話、私の職場では掃除料や会費を持参してくれた方には「平成」という元号が入った領収証を発行しているのですが、まとめて印刷してしまったのでとても4月いっぱいでは使いきれません。残りは廃棄するか、「平成」を黒く塗りつぶしてその上に新しい元号を印刷するかのどちらかを迫られることになるのでしょうが、どちらもスマートさには欠ける措置ですよね。
 今週は、そんな領収証を相手に、いつ終わるとも知れない作業を続けています。去年も同じころの「禁断」でぼやいていましたが、年末に、そんな会費などを送っていただくために、全顧客にDMと一緒に振替用紙を送ってあったのですが、それを使った送金が山のように届いているのです。これは、その年の間に必要であれば使っていただくためのものなのですが、そういうものは忘れないうちに払ってしまおうという人がさらに増えてきて、去年より100件近く多くなっていたのですよ。今年は、ですから史上最大の量の振替用紙が年末から届いていて、先月の分の集計が、丸三日かかってもまだ終わらないのですね。この、事務能力にかけては定評のある私が、ですよ。去年だと2日ぐらいですべて終わっていたというのに。
 その集計結果をエクセルにまとめて、それを月ごとにソートして名簿に書き込んでいく、というのが一連の作業の最終過程です。そこで、エクセルに年月日を入力するときに、たとえば去年の「12月21日」だと、西暦の末尾を使って「18/12/21」と入力すると、「H30.12.21」と勝手に変換してくれました。元号が変わった時にはこれがいったいどうなるのか、とても興味があります。
 そしてきのうは、「今年最初」のニューフィルの練習でした。ただ、なぜかその初練習が木管のパート練習だったのですよ。これは、年間の練習スケジュールが合奏2回、パート練習(分奏)1回の順序で進めていくというスケジュールがきっちり決まっているからです。たまたま今年は、そのサイクルで最初の練習日がパート練習になったというだけのことです。
 でも、やっぱり年の初めに顔を合わせるときぐらいは、全員が揃っていてほしいとは思いませんか?順番にこだわらないで、この日だけは合奏を、という声は、どこからも挙がってはこないのが不思議です。
 しかも、昨日の木管パートの場合は、4つのパートのうちの1つが、誰一人として出席していなかったのですから、いやになります。というか、確かに日程的に都合の悪い人はいたようですが、そうだったのならだれか代わりに出席したっていいじゃないですか。プロじゃないんですから、本来のパートじゃない人が吹いたって全然かまいませんし、逆に別のパートだって吹けるようにしておくのが、アマチュアの特権だと思うのですけどね。少なくとも、私のパートでは起こりえないことです。
 そして、今日はオムライスを作りました。こんなに上手には出来ませんでしたが。
Aventure Number : 3052 date : 2019/1/9


今日の禁断 ポップ


 職場での集計作業は、丸5日間かかってやっと終了しました。きのうまでにデータは全部エクセルに打ち込んであったので、あとはそれを帳簿に書き写すだけという単純作業ですから、まあ、今日の午前中ぐらいで終わるだろうと思っていたのですが、もともとそんなITになじむような仕事ではなかったので、かなり手間取ってしまうことになってしまいました。
 つまり、振替用紙に顧客が書いてきた名前をそのまま書き写して入力したのですが、その内容が帳簿にある名前の中に見つからないことがあったりするんですよね。その帳簿は、4年分が書き込めるように作ってあるのですが、作ったのは3年前で、名前などはその当時のデータで入っています。ですから、今年書き込む時にはその名前そのものがかなり変わっていることになります。もちろん、おおもとの顧客の住所録などはそのたびに更新していますが、それはこの帳簿には反映されないので、名前が見つからない時にはその都度住所録と照合して直しています。ところが、中にはこちらに何の連絡もなしに、名簿のあて名が変わっていたりしますから、そんなときは直接電話をかけて問い合わせたりしなければいけません。
 それと、振替用紙に書いてくる名前が、とても達筆で読めないこともありますね。それも、ほかのデータ、住所や電話番号を住所録と照合して、名前を特定しなければいけません。最悪なのは、全く何も書いていないものが届いている時です。ATMで送るとたまにこういうものが出てきます。それはどうしようもないので、ゆうちょ銀行に問い合わせますね。これは、少し前だと、まだ先方もそんな事例を想定していなかったので、ほとんどけんか腰で対応されたことがありましたが、今ではしっかりそういうケースのマニュアルが出来上がっているようで、今回はいともスムーズに対応してもらえて、1時間もしないうちに答えが返ってきましたよ。ま、これは、そういうことではなく、きちんと記入しないと送れなくなるようなシステムを作る方が先なのではないか、と思いますけどね。
 ということで、まずは一仕事が片付いたので、そろそろ新しい「かいほうげん」の準備にかからなければいけません。今回は、ちょっと油断をしていたらもう前号を出してから2ヶ月近く経っていましたから、できればこの連休中には少しでもできるところを作っておかなければ。
 それで、いつものように外付けHDDにこれまで集めた素材をコピーして、この連休に自宅で仕事をしようと思いました。このHDDはなかなか使いやすいので、もう1個買おうかなとAmazonを覗いたら、これに合うケースがあったので、それを買ってみました。これで、持ち運びは楽勝です。
 そこで、ちょっとした実験をやってみることにしました。「かいほうげん」は基本的にWordで作っているのですが、作り方としてはトピックスごとにファイルを作っていって、最後にそれを全部まとめてフルサイズのファイルに仕上げています。そうしておけば、印刷はそのまま出来ますし、PDFでサイトにアップするときにも一つのファイルで済みますからね。ところが、今まで使っていたWord2010とWord2013では、この作業を行うと、元のデータとは微妙に変わってしまっていたのです。まず、横のサイズが少し小さくなって、行内の文字数が減ってしまいます。その結果、段落の後に余白がないときには、その分行数が増えてしまって、ページからテキストがはみ出したりしてしまいます。あるいは、挿入した画像に合わせてレイアウトを施したテキストが、めちゃめちゃになってしまいます。もっとひどいときには、フォントが変わってしまったり、段落の設定が変わって、変な字下げなどが出来てしまうこともあります。
 これは、両方のバージョンで、ファイルも「.doc」と「.docx」の両方で何度も試してみたのですが、常にそのような「障害」が発生していました。ですから、そのたびに段落を少しいじったりして辻褄を合わせるような操作が必要になっていました。
 今度新しく買ったPCでは、Word2016がインストールされていました。それで、あまり期待はしないで、家から持ってきたデータでそんな作業をやってみたのですね。そうしたら、明らかにそれが改善されていたのにはちょっとびっくりです。少なくとも、一番ひどい、勝手に段落の形が変わってしまうことは全くなくなったようです。ただ、行内の文字数が減ってしまう現象だけは相変わらずですけどね。やればできるんじゃないですか。
 ただ、OSが変わって、今まで使っていたフォントが使えなくなってしまったのは残念です。どうして、前のフォントを残しておこうとしないのでしょうね。
Aventure Number : 3053 date : 2019/1/11


今日の禁断 ワインビュッフェ


 愚妻が退院して、まずは入院中のような忙しさはなくなりましたが、まだ静養が必要な状態なので、家事などは極力私がやることにしています。それでも、料理は材料を用意しておけば、少しは作れるようにはなってきました。まあ、完全復帰はまだ先の話ですが、それまでは私の出番はまだまだ続くことになるでしょう。
 今日あたりは、ニューフィルの総会と新年会が予定されていたのですが、そんなわけで、午後からの総会は議事録を作ったりするので出席しなければいけませんが、新年会の方は夕食の材料を調達する都合上、欠席することにしました。これは、写真さえあればなんとかなるので、それは出席する人にお願いすることにしましょう。
 ですから、一応3時半から戦災復興記念館の会議室で始まる総会に参加して、まあいつもだと1時間ちょっとで終わるはずですので、それから藤崎に行って、久しぶりに定義山の三角油揚げを買ってこようと思いました。でも、総会の議事は、特段問題になるような案件はなかったのですが、新年会が6時に始まるのにあまり早く終わるとその間の時間が空いてしまうので、なんだかだらだらと雑談のような話で引き延ばされてしまい、結局藤崎に着いたのは5時半を過ぎてしまいました。
 本当は、時間があればその向かいにある眼鏡屋さんに行って、もう少ししたら買い替えるはずの新しい眼鏡の品定めでもしておこうかと思っていたのですが、もうそんな暇もありませんから、まっすぐ藤崎の地下に向かいます。そんなときは、わざとゆっくりと動かしている下りのエスカレーターにイライラしますね。
 そして、目指すショーケースに行ってみると、いつも三角油揚げが並んでいるコーナーには卵のパックがぎっしりと並んでいました。売り場が変わったのかなとほかの場所を見てみても、どこにもありません。ということは、もはやここでは扱うことをやめてしまったのでしょうか。
 そこで、そばにいた店員さんに聞いてみると、「もう今日は全部売れてしまって、全然残っていません」ですって。うっかりしてましたね。なんせ、これは居酒屋などの業者もやってきてまとめて買っていったりするものですから、時にはこんなこともあるのでしょうね。仕方がないので、コンビニでおでんを買って帰りましたよ。
 家へ帰って、そのおでんを食べようとしていると、新年会に行っているNさんから、さっそく写真が届きました。メッセンジャーで送ってくれるように頼んでおいたのですよね。去年の新年会は本当に少人数で悲惨でしたが、今年はその倍ぐらいの出席者がいたことがその写真で分かり、少しホッとしました。なかなか楽しそうな写真だったので、すぐFacebookページにアップしましたよ。もちろん、これも「かいほうげん」の重要なコンテンツになります。
 それと、総会で今年の秋の定期演奏会の指揮者練習の日程が固まってきたことが報告されていたので、それもきっちりアップすることにしました。その時の指揮者さんはとても多忙な方なので、スケジュールを決めるのがとても難航していたようですね。もうすでに私のところには予定は届いていたのですが、一部まだ確定していないところがあったので、まだアップはしていなかったのですが、それも決まったということで、晴れて公開です。
 その結果、前にも書いたように私の7月の東京行の予定には全くかぶらなかったものの、9月にも予定がとらなくて、結局8月に1回、そして10月の週末に毎週残りを消化するというすさまじいことになってしまっていました。
 その会場も、なかなか取れていないようで、仙台市内の会場が全く使えない週などは、北部の美里町のホールを仮押さえしてあるのだそうです。もしここに決まったら、おそらくまた地図を用意することになるだろうと、ちょっとグーグルで走ってみたら、結構大変なことが分かりました。できればこんなところは使わなくて済むようになってもらいたいものですね。
Aventure Number : 3054 date : 2019/1/12


今日の禁断 エレクトロン


 劇団四季の「ファントム」が終わってしまいましたね。結局今回の仙台でのロングランでは、私は3回観にいったことになります。そのうち2回は初日と千穐楽、結構濃いですね。まあ、同居人などはそれに加えて5回か6回行ってますから、負けますけど。
 そもそも、この全国を回るプロダクションのスタートと言うべき横浜公演にも、行ってましたね。それがおととしの4月でした。その時にはピットに生オケが入っていましたね。ピッコロなんかちょっと危なっかしくて、はらはらしながら聴いてました。仙台ではもちろんカラオケですから、そんな心配はありません。今回のPAはかなりいい音だったので、これは楽しめましたね。楽器だけではなく、ヴォーカルもかなりのクオリティになっていました。このあたりの技術は日進月歩ですね。昔は本当にひどい音を聴かされていましたが、もうそんなことはありません。
 あとはキャストですね。最初に仙台で観たときにファントムをやっていた高井さんがあまりに素晴らしかったので、それ以後は誰を聴いても満足できなくなってしまいました。ただ、今回の仙台公演のプログラムには、そのまさかの高井さんの名前があったのですよ。期待してしまいましたね。でも、そこにはファントムのキャストが5人もいたのですね。高井さんは5人目。初日はもちろん、一番目に書いてある人でした。こういう地方のロングランでは、せいぜい2人ぐらいしか歌わないという噂は聞いていましたから、まず出番はないでしょうね。
 12月に行ったときには、ファントムは2番目の人に代わっていました。そして、千穐楽では最初の人に戻っていましたね。まあ、それでもなかなかの声は聴かせてくれたのでまずは満足です。
 問題はクリスティーヌでした。このロールもやはり2人聴きましたが、12月に聴いた人の方が、初日と千穐楽の人よりもずっと素敵でした。つまり、このキャストはファントムとセットになっていたようですね。特に千穐楽ではまるでオペラ歌手のようにピッチが上ずっていて、最悪でしたね。それと、やはりこの日本語の訳詞は馴染めません。
 まあ、そんな当たりはずれはありますが、音楽と構成の見事さには毎回しっかりと心を動かされていました。特に、オープニングからファントムとクリスティーヌがファントムの住み家にたどり着くまでの一連のシーンは、もう見事としか言いようがありません。もう息つく暇もなく、どんどんシーンが変わっていく中で、素晴らしい音楽が次々に現れるのですからね。
 もちろん、これは、劇団四季に限ったことではなく、この作品自体の持つ魅力です。少し前にハリウッドで映画化されたものなども含めてもいいかもしれません。この映画、キャストに問題はありすぎましたが、映画でなければ表現できないような細かいシチュエーションがきっちり描かれていて、ステージ版で疑問だったところがことごとく理解できるという優れものでしたね。例えば、最初のカルロッタの出番のところでは、このプリマドンナが鼻持ちならない自己中女だということを、客席内を掃除しているおばちゃんたちが耳をふさいでいるカットを挟むことによって、見事に表現していましたね。
 あと、映画版では、オーケストラがステージ版のしょぼいメンバーではなく、弦楽器などは大幅に増員されていましたから、序曲で最初にオルガンで出てくるテーマがストリングスで盛り上がるところなどは、絶対にピットのオケでは出せない豪華さがありました。まあ、逆にそれを聴いていたので、今回の仙台公演でもある程度修正して聴くことができたのですけどね。
 今回初めて気づいたのですが、ロイド=ウェッバーの曲には「ナポリ」が多用されているのですね。これはおそらく彼の「手癖」なのでしょう。この作品でも4曲ぐらいに使われていたような気がします。
 1月14日の千穐楽は、奇しくもどんと祭の当日。休憩時間に客席の扉が開いているので、外を歩く裸参りの鈴の音が聴こえてくるというシュールなシチュエーションでした。ロビーの自販機の前には、キャストの寄せ書きが垂れ下がっていて、その前には人だかりです。
 そして、いよいよ最後のカーテンコール。ここでは予想通りムッシュー・アンドレとムッシュー・フィルマンが挨拶を述べていましたね。もちろん客席は全員がスタンディング。そのあとも延々とカーテンコールは続き、誰一人として外に出ようとはしていませんでした。
Aventure Number : 3055 date : 2019/1/16


今日の禁断 ウィキペディア


 今週は月曜日が成人の日で休日ということで、その翌日は市民センターがお休み、ですから今週のニューフィルはきのうの木曜日になっていました。別に何曜日であろうが私にはあまり関係はないのですが、ほかの団員の中にはやはり都合の悪い人がいたりしますから、集まる人は少なめですね。ただ、そういう時でも管楽器ではほとんど欠席者がいないというのは、さすがですね。もちろんフルートパートは、ラヴェルを練習するときの人数4人が全部揃っていたので、始まるときには隣のホルンの席が邪魔になって座れないほどでした。
 ただ、弦楽器ではかなり空席が目立っていて、その中でも、来週発行予定の新しい「かいほうげん」のためにぜひ必要な写真が欲しかった新入団員の人は、やはり木曜日は都合が悪いのか、欠席だったので撮影はできませんでした。ですから、その写真のところにはこういうダミーが入ることになるのでしょう。
 練習に向かう前には、いつもの「とらの子」で夕食を済ませておきます。いつも同じものばかり食べるのも嫌なので、まだ食べたことのない酢豚でも食べてみましょうか。前に、横で食べていた人のがすごくおいしそうだったんですよね。ただ、メニューの写真を見てみると、真ん中に黒いものが見えますね。
 これがもしシイタケだったら、ちょっと食べたくないな、と思ってしまいました。私は、こんなゴロっとしたシイタケはまず食べることができない特殊体質ですからね。いや、単にシイタケが苦手、というだけなんですけどね。それで、一応店員さんに「これ、シイタケですか?」と聞いてみました。そうしたら、そのベテランの店員さんは、「はい、そうです」ですって。ですから、別のものを頼もうと思ったら、「お抜きすることもできますよ。私もシイタケが苦手なんです」なんて、うれしいことを言ってくれました。
 そんな親切さに気を良くして、一緒にシューマイも頼んでみました。これは季節限定で今しか出していませんからね。すると、その店員さんの顔色が急に変わりました。彼女の口から聴こえた言葉は、
 「実は、シューマイにもシイタケが入っているのですが、よろしいですか?」
 いやあ、ここのシューマイはとてもおいしいので、ほぼ毎回頼んでいるのですが、全然シイタケの味なんかしませんでしたよ。まあ、彼女は私がシューマイを食べるのは初めてで、そこでシイタケの味がしたらまずいな、という親切心から言ってくれたのでしょうが、私にしてみれば一生秘密にしておいて欲しかったことですね。
 でも、改めてそのシューマイを食べてみましたが、全然シイタケの気配はありませんでしたよ。うまい具合にほかの調味料で、いやな味をカバーしているのでしょうね。もちろん、酢豚も絶品でした。
 別に秘密にしておく必要はなく、どんどん知ってもらいたいことは、いくらでもあります。きのうの「おやぢ」のアイテムに関しての、メーカーのインフォはこういうものでした。
 なんと、今年はロッシーニの「没後250年」なんですって。ということは、ロッシーニはベートーヴェンが生まれる2年前に亡くなっていたんですね。知りませんでした。
 もうひとつ、その曲ではいろんな作曲家が登場していましたが、「ルックス・エテルナ」を作った人が「エテルナさん」というのも、ものすごい偶然ですね。
 なんて、これらはこのインフォを書いた人の単なる勘違いなのですよ。ロッシーニは「没後150年ですし」下の英文表記で分かるように、「エテルナさん」は本当は「マベッリーニさん」なのですからね。
 こういうものの怖いところは、このメーカーのインフォはそのまま販売店に送られて、そっくり同じものが販売店からのインフォとしてネットに出回ってしまうことです。
 これは、タワーレコード。

 そして、HMVです。
 タワーにしてもHにしても、クラシックのCDを扱っている人だったら一応商品知識として去年がロッシーニの没後150年だってことぐらいは知っているはずなのに。
 いやいや、かなりマニアックなクラシックマニアの人が店主を務めている中部地方のさる通販サイトでも、
 全く気付いていなかったようですね。こうして、あのネット百科事典のように世の中にはデマがはびこることになるのです。
Aventure Number : 3056 date : 2019/1/18


今日の禁断 ソラ


 今年は、免許証の更新の年になっています。前回と前々回は「ゴールド免許」だったので、更新期間が5年になりました。それまでは常に3年ごとに更新を行っていたので、それはずいぶん長い期間のように感じられましたね。もう、このまま一生免許が使えるのではないかと思えるほどでした。でも、5年経って更新の案内が来れば、そんなことはあり得ないことが実感されてしまいます。
 でも、そこで、案内のはがきに書いてあった次回の更新日が、やはり5年後になっていたのはうれしかったですね。実は、1回だけ交差点で一時停止をしなかったと、隠れていたバイクが追いかけてきて違反金を払わされたことがあった(確かに一時停止はしたと主張しても、まだドライブレコーダーをつけてなかったので、何を言っても無駄でした)ので、もうゴールド免許はだめだと思っていたのですが、普通の免許でも5年間有効になる場合もあるんですね。
 私の場合は誕生日が明日ですから、来月の21日までに書き換えに行かなければいけません。ただ、最近ちょっと遠くの文字が見えにくくなっていたので、この際ですからしっかり視力を矯正してから、更新に臨もうと思いました。確か、5年前に更新したときにも同じようなことをやっていたような。
 ですから、まずは新しい眼鏡を買うために、年末に眼鏡屋さんがやっているセールで3割増し商品券を買っておきました。そして、視力検査だけは、眼鏡屋さんではなく、信頼のおける眼科でやってもらおうと、かかりつけの眼科に行きました。1回だけ眼鏡屋さんで検眼したことがあったのですが、そこでは単に視力をアップさせることだけを考えているようなのですが、眼科では視力だけではなく、目の疲れなどが起きないような適正な矯正を行っていることが分かってきましたからね。結局、最近よく見えてなかったのは、遠視の度数ではなく乱視の状況が変わっていたからだということが分かりました。確かに、今の眼鏡はそんな感じがありましたね。
 その足で眼鏡屋さんに行って、新しい眼鏡を作りました。とは言っても、遠近両用で乱視も入っていますから、レンズを注文しなければだめなので、実際に完成するのは10日後になるそうです。
 できれば、新しい眼鏡に替えてから、たとえば「かいほうげん」の作成などの細かい作業をやりたかったのですが、こちらはもう来週が発行日に決まっているので、そんなわけにはいきません。それでも、自宅のPCが格段に見やすいディスプレイになっていたので、仕事はどんどんはかどって、ついさっき全ページを完成させることができました。
 今回は、前号以降のニューフィルのイベントを、もれなく紹介しています。ですから、先週開かれた定期総会や、そのあとの新年会の模様も載っています。その新年会は、私は行かなかったのですが、写真をお願いしたNさんがリアルタイムにスナップを送ってくれたので、お料理やメンバーの様子がよく分かりました。そんな中に、おそらくお店の人に頼んで撮ってもらったと思われる全員の集合写真があったので、これを中心にレイアウトをしてみました。
 なかなか素敵な写真なのですが、あいにく個室ではなかったので、そのNさんの後ろに座っている別のお客さんの顔まで入り込んでしまっていますね。別にこのぐらいは邪魔にはならないのですが、できることならない方が望ましいので、この人を消しておきました。
 これの他には、おいしそうな料理やデザートの写真がありますよ。
Aventure Number : 3057 date : 2019/1/20


今日の禁断 デュカス


 きのうは私の誕生日でした。最近はFacebookでほかの人の誕生日のお祝いメッセージなどはほとんど送っていないので、そろそろ罰が当たるのでは、と思っていましたが、まだまだ見放されてはいなかったようで、結構なコメントが寄せられました。どうもありがとうございました。ただ、一番目のコメントの返事を書いた時に、うっかり私の実年齢を入れてしまったので、なんだかそれに反応したようなコメントが後に続いたというのが、もしかしたら罰だったのかもしれませんね。
 そんな高齢になっても、いつもの仕事は滞りなく終わらせることができました。きのう発行予定だった「かいほうげん」は、もう月曜日には印刷が終わっていましたからね。プリンターはかなり使い込んだ、それこそ年季の入った機種なのですが、最近は別にトラブルは起こさずに、黙々と印刷作業を行ってくれています。今回も、もう色むらすらないとてもきれいな紙面が出来上がっていたので、安心して任せられます。
 と思っていたら、なんだか、あるページだけでトナーの汚れが目立つという、ちょっと不思議な現象が起こっていたのに気が付きました。
 こんな風に、ほかのページは何の異常もないのに、4ページ目、つまり2枚目の表の印刷の時だけ、このような、おそらくドラムに付いたその前のトナーが除ききれなかったために起こる汚れが発生していたのです。なぜ、この場所だけなのかは不明ですが、最初は何の異常もなかったものが、10枚ぐらいでこのようになってきて、さらにひどくなる、という感じですね。でも、一度印刷を停止すると消えてしまい、また出てくる、という繰り返しです。仕方がないので、本当は全部まとめて印刷したかったのですが、それを10枚ごとに切って行うというやり方に変えました。こんな現象は、おそらくサービスの人を呼んでも再現できないはずですから、これはもう少し様子見です。たぶん、こんなのに当たった人はあまりいないはずでしょうし。
 あとは、一応私もなぜか担当に加わっている印刷物も、デザインの決定稿が出来たので、晴れて公開することができました。もう公式サイトやFacebookには出ていますが、こういうのです。
 別に私がデザインしたわけではなく、私たちは出来てきたデザインに感想を述べて、よりよいものに仕上げる、という立場だったのですが、今回はその「感想」がかなり過激だったので、大幅に手直しをお願いすることになってしまいました。いわば「難産」だったんですよね。まあ、その結果、素晴らしいのが出来上がったので、まずは一安心です。こんなこともたまにはあります。
 練習の方は、「魔法使いの弟子」の3回目の合奏です。前曲は1回おきにしか合奏はやらないというスケジュールなので、なかなかやれません。それを、きのうはほぼ本番に近いテンポで押し切るという無謀なことをやっていたので、もうついていくのに精いっぱい、とても大変でした。でも、そのおかげで、今までのようにやみくもに自分のパートだけを練習していたのでは到底うまくいかないことがはっきり分かってきました。ほかのパートをきちんと聴いてそれに乗っていさえすれば、いずれは指も回ってくるのではないか、という気がします。
 つまり、今日になってスコアをきちんと見てみたら、木管が必死になって格闘しているところのまわりではいともシンプルなテーマが演奏されていて、それがきちんと3小節ずつに分けられていることが分かりました。そして、その時の木管も、きちんと3小節ごとにグルーピングが出来ていたのですよ。それに気が付いてしまうと、しっかりそのへんてこなフレーズたちに意味が見えてきました。というか、こんなことはもっと早い段階で気づくべきだったんですけどね。
 これで、次の合奏の時には、完璧に吹くことができるようになっていることでしょう。おそらく。
Aventure Number : 3058 date : 2019/1/23


今日の禁断 フカヒレ


 今日は、先日亡くなった母の四十九日の法要がありました。今までは、職場の書院に祭壇がまだ残っていて、その上に遺骨を置いてその前でお線香を上げたりしていたのですが、その遺骨も晴れて父親と同じお墓に納められ、母はやっと夫婦水入らずの生活ができるようになりました。
 このお墓は、私の父親が亡くなった時に、父親の実家から分骨してもらったものを納めるために、母が建てたものです。ですから、母はだいぶ前から、ここに入ることを希望していました。ですから、ここにはその二人のお骨しか入っていません。父がここに入ったのは40歳の時、母は90歳の時でした。私は、何歳で入ることになるのでしょうね。
 納骨が終わると、会館(ニューフィルがかつて練習に使っていた場所)で会食となりました。お葬式と同様、個人ではなく職場としての法要ということで、出席者の半分以上が和尚さん、さらに残りの半分以上が職場の世話人さんという編成なので、親族はほんの10人足らず、まあ、かなりフランクな雰囲気の中での会食となりました。
 この会場でそのような会食は毎週のように行われているのですが、私自身がそこに参加した、というのはこれが初めてのことでした。いや、だいぶ前にそんなことがあったような気もするのですが、今ではそのあたりの状況がガラリと変わっているのには驚かされます。お料理は仕出し屋さんに頼んだのですが、そのスタッフがものすごい人数、まるで、結婚披露宴ぐらいの規模なんですね。そこで、コース料理が、まさに披露宴のようなタイミングで次々に運ばれてくるのですよ。飲み物も、一角にカウンターが設置されていて、日本酒からワインまで好きなものを頼んで飲めるようになっています。
 これが、そのメニューです。
 手前左がなんたらマリネ飾り、右がお造りですね。奥にあるのが、アンコウの紙鍋です。
 そして、奥の左がサーロイン。手前にワイン塩とぽん酢があります。ワイン塩って初めて使いましたが、絶品でしたね。
 びっくりしたのが、この釜飯。本当の炊き立てでしたよ。いったいどこで作っていたのでしょう。一応ここには厨房もありますが、こんなことができるような設備はないはずですからね。
 この仕出し屋さんのサイトに行ってみたら、どこにも「仕出し」という言葉はありませんでした。その代わりにあったのが「ケータリングサービス」という言葉です。この二つの言葉は全く同じものだと思っていましたが、本当は全然別のものだったことがよく分かりました。
 この仕出し屋さんは、実は大手葬儀社の直営でした。お葬式の時に行った火葬場でも、同じところがレストランで入っていて、それはもう、葬儀社のスタッフとは見事な連携をとってサービスを行っていました。それは、まさに結婚式と同じレベルでのサービス、もう葬祭ビジネスは、昔とはすっかり様変わりをしていることをその時に実感していましたが、改めてそんな現状を知らされた気がします。
Aventure Number : 3059 date : 2019/1/25


今日の禁断 スワブ


 この間作った新しい眼鏡が出来てくるのは「1月29日以降」ということになっていました。ただ、以前買った時には、それよりも早く出来上がったと連絡が来てたので、今回もそんな電話がないかと思って待っていたのですが、前日の今日になっても何もありませんでした。そこで、こちらから聞いてみることにしました。できれば、明日わざわざ行くよりも、休みの方が行きやすいですからね。
 そうしたら、やはり「もう出来ております」ですって。だったら、さっさと電話をくれればいいのに。それで、さっそく取りに行ってきました。手前が新しい眼鏡です。
 かけた感じは、それほどダイナミックな変化はないようですが、テレビを見るときなどは画像がより鮮明に見えるようになっていましたね。字幕もくっきりしていますし、画面自体になにか立体感が出てきたように感じます。
 街に行ったついでに、ヤマハに寄ってきました。改装されてから2度目、この前に行ったときにピッコロ用の掃除棒を見つけて買ってきたのですが、今日はそれがなくなっていました。前は見なかったのですが、楽譜売り場は地下になっていましたね。このお店はこれまでもしょっちゅう改装していたので、やはり地下に楽譜があったこともありましたが、今回はなんだかとても狭く感じられます。大昔、ここが初めて開店した時には、ここはオーディオ売り場だったんですよね。すべて外国の製品で、大きなスピーカーなども並んでとても広く感じられたような記憶がありますから、本当はもっと広いはずなのに。
 あまりに狭いので、スコア売り場などはなくなってしまったのかと思ってしまいました。いちおう、陰に回ると確かにそのコーナーはありましたが、1階にあった時の半分以下のスペースになっていましたね。いや、もっと少ないかも。今までは、おそらく仙台市内では一番広かったはずですが、これでは山野楽器よりも少なくなっているでしょうね。もう、ここでは、店頭で目指す楽器を見つけることはまずできないということになってしまいました。寂しいですね。
 つまり、今年の秋にニューフィルが演奏するヒンデミットの「ウェーバーの主題による交響的変容」の楽譜はないかと思ってきてみたのですが、予想通り、そんなものがこの超狭いスペースにあるわけがありません。となると、ちょっとこれは入手が難しそうですね。というのも、ネットで検索しても、ほとんど「在庫なし」とか「海外注文」となっていて、すぐには手に入らないようになっていますからね。
 このスタディ・スコアは、昔はSCHOTT版が出ていたようですが、今ではそちらは絶版になっていて、そのリプリントがEULENBURG版として出ているようですね。それも、ごく最近改訂版が出て、サイズもかなり大きくなっているようです。
 それが、どうやら6000円以上するみたいですね。そうなってくると、基本的に同じ楽譜であるはずの初版がIMSLPでダウンロード出来ますから、それを使ったほうがいいのでは、ということにもなります。そこで、実際にダウンロードして、それを楽章ごとに製本してみました。これで十分に使えますね。とりあえずA5サイズで作ってみたのですが、A4にまで拡大することも可能です。
 そこでは、パート譜もしっかりダウンロードできます。それで、とりあえずどんなものかさらってみましたが、これはとても大変ですね。つまり、今まで私がニューフィルで吹いてきたどんなフレーズよりも、この第3楽章のソロは仕上げるのに時間がかかりました。逆に、これさえきちんと吹ければ、ほかのどんな曲でも簡単に吹けてしまうことになりますよ。なんたって、ニューフィルのフルートパートは、全員が全てのパートを吹けるようにしておくのが鉄則ですからね。
Aventure Number : 3060 date : 2019/1/27

19/1/30-19/3/15