今日の禁断 |
南利明 |
ついにアメリカで狂牛病が発生、日本への輸入が停止という事態になって、関係各位は頭を悩ましておられることでしょう。もはや、輸入牛肉は私たちの生活になくてはならないものになっていますから、そのうち、じわじわとその影響が現れてくることでしょう。一番ありがちなのは、こういう機会に実は潤沢にあるものを出し惜しみして価格をつり上げる奴(そう言えば、今年のお米はどうなのでしょう)。トイレットペーパーで懲りているはずなのに、まだまだ「千載一遇」を狙う人は、後を絶ちません。昔々のことですが、「銀の値段が上がった」といって、フルートの価格を2倍(!)にしたメーカーがありましたが、誰も何も言わないで従っていたのですから。
そんなご時世に逆らって、最近よく焼き肉屋に行っています。前からちょっと気になっていたお店にたまたま行ってみたら、なかなかリーズナブルな値段でたっぷり食べられるのが魅力で、すっかりお気に入りになってしまいました。それだけではなく、そこは、チェーン店であちこちにお店があるのですが、それぞれ内装に凝っていて、ちょっとした別世界に入ったような体験ができる仕掛けが施してあるのです。例えば、ごく最近、22日にオープンしたばかりの八幡町店では、
こんな風に、昭和初期の町並みを再現した、レトロな造りになっていて、看板を出しているそれぞれのお店が個室になっています。トイレは銭湯の中。BGMも、その頃の「流行歌」、「上海帰りのリル」みたいなのを流していますし。他の店の写真を見ると、軒先に大根を干してある農家をテーマにしたものとかあるみたい、BGMは「南部牛追い歌」でしょうか。
この「やき組」という焼肉屋チェーンを経営しているのは「京王ズ」という仙台の会社なのですが、ここがやはり経営しているのが、「京の蛍」という、和食のチェーン店です。ここにも一度行ってみましたが、そこもやはり大がかりなジオラマといった感じの内装になっています。吹き抜けになっていて、真ん中には川が流れて、橋が架かっていて、という、まるで「千と千尋」に出てくるお風呂屋さんのような感じです。ただ、ここの料理は最低、2度と行くことはありません。
「やき組」の方は、さっきも書いたように味には全く問題はありません。しかし、店によっては店員の対応が極端に鈍いので、注意が必要。水を持ってきてもらうだけで、いったい何人の店員を呼びつけたことでしょう。
【禁断崩し・・・280青ひげ】
もう「パーフェクト・オペラ・ガイド」は入手されましたか。あの中のバルトークの「青ひげ公の城」での「準推薦盤」のブーレーズ盤のジャケ写が、私のコレクション。ところが、そのコメントにミスプリがありました。歌っているのはノーマンではなく、トロヤノスです。 |
aventure number : 0282 |
date : 2003/12/29 |
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