0261(03/11/20)-0280(03/12/26)

今日の禁断 へフナー

 ビートルズの「ネイキッド」は、オリコンのアルバムチャートでは僅差で2位だったそうですね。しかし、売り上げは20万枚以上、竹内まりやが1位になった時には14万枚でしたから、普通は1位になってもおかしくない売り上げですが、残念ですね。しかし、おそらく、これと同じぐらいの人が、CCCDが嫌で輸入盤を買っていることでしょうから、東芝EMIが通常盤で出していれば、間違いなく1位になれたはずです。CCCDが確実に売り上げに悪影響を及ぼしていることが、これほどはっきり結果となって現れてきたのは、ある意味画期的なこと。CCCDにはもはや未来はありません。
 もちろん私は通常盤であるUK盤を買いました(なによりも、こうやって通常盤も並行して販売しているという姿勢が、そもそも腰砕け、確固たる信念があるのなら、なぜCCCDだけで押し通そうとはしないのでしょうか)。実は、私は「レット・イット・ビー」はLPで持っていてCDでは持ってはいません。何かアルバムとしての完成度が低いという印象があって、強いてCDを買う気にはなれなかったのです。ですから、CDとして聴く「レット・イット・ビー」は、この「ネイキッド」が私には初体験。これで聴く限り、音的にも、アルバムとしてのまとまり的にも、十分満足のいくものです。おそらく、「Dig It」や「Maggie Mae」といった中途半端というよりは未完成なナンバーをカットして、「Don't Let Me Down」という、シングルで別に発売になった曲を加えたことが、大きな要因なのでしょう。そう、このアルバムの目玉である屋上でのライブで演奏された曲の中で、唯一これだけが収録されてなかったことに、たった今気が付いたところ。もちろん、そのライブが収録された映画の方は何度となく見ていますから、そこでの印象でてっきり入っていると思いこんでいたのですね。いかに、「レット・イット・ビー」を聴き込んでいなかったかということになります。この曲、いいですね。特に、ブリッジの「I'm in love for the first time 〜」という部分のポールのベースラインは、ほんとに好きです。こんな(って、聴かなければ分かりませんが)、歌うようなベースが弾ける人なんて、ポールの前にはいませんでしたから。それと、このセッションでキーボードで参加しているビリー・プレストンのプレイの素晴らしさ。この曲の最後で見せるフェンダーローズのソロは絶品、このソロがなければもはや「Don't Let Me Down」ではないと思わせられるほど、印象的なものです。このソロでこの曲が終わったあと、なぜか「ジョンとヨーコのバラード」が聴きたくなるのは、シングルリリースされたものだけを集めた公式CD「パースト・マスターズ2」を聴き慣れていたせいでしょう。決して、LP時代のシングル集「ヘイ・ジュード」を聴きまくっていたほど昔からのリスナーだったからではありませんよ。
aventure number : 0261 date : 2003/11/20


今日の禁断 エレベーター

 最近はNHKがどんどん民放のようになってきています。というか、もはやテレビというのは、真摯な情報伝達のツールとしての役目を放棄してしまったかのように見えます。テレビが正確な情報をいち早く伝えるものであったのは、遠い昔のことです。それは、今日の7時のニュース。大相撲の千秋楽、今までのNHKだったら、最初のヘッドラインで「○○山優勝!」というタイトルで、優勝した瞬間の勝負の模様を流していたのでしょうが、今日はそうではありませんでした。横綱と大関の結びの一番で優勝が決まるという取り組み、立ち会いの瞬間を流したと思ったら、即座に次の画面に切り替わってしまいました。後はしばらく経ってからの本編を待ってくれというのです。これは、話をどんどん盛り上げたあげく、「次はどうなるの」という期待が最高に昂まった瞬間、無惨にもCMでぶった切るという民放のやり口と全く一緒ではありませんか。こんなところで視聴者をじらして、いったい何になるというのでしょう。最も「素」であるべきニュースでこうなのですから、もはやテレビに未来はありません。
 私がテレビに求めているのは、「メディア」すなわち「媒体」としての姿。ある出来事を、忠実な形で受け手に伝える単純なパイプの役割を果たしてくれれば、それで満足、その途中でよけいな手を加えるのは、全く邪魔なことだと思っています。つまり、コンサートや映画をそのまま見せてくれれば、それでテレビとしての用は足りているのです。ですから、もちろん、映画の途中でCMが入るのは嫌ですし、放送時間に合わせてカットするなど論外なのはいうまでもありません。従って、地上波民放で映画を見ることなどはあり得ず、もっぱら見るのは衛星の民放ということになります。何も手を加えられていない映画だからこそ、「ニューヨークの恋人」という映画に、とんでもない間違いがあることに気付くことが出来るのです。過去からタイムスリップしてきた貴族、ヒュー・ジャックマンと、現代のキャリアウーマン、メグ・ライアンとのラブ・ストーリー、オペラの話でメグの気を引こうとする俗物に、ヒューが貴族らしい教養を披露して恥をかかせるという設定ですが、そこで引き合いに出されたプッチーニの「ラ・ボエーム」は、ヒューがそれまでいた1876年には、まだ存在していなかったのですよ。
 最初のNHKのニュースでの結びの一番の結果、朝青龍はとても横綱とは思えない引き技で自滅してしまいました。ざまあみろです。別に、相撲に対して特別の愛着があるわけではありませんが、このモンゴル人の横綱の「勝てば文句ないだろう」といわんばかりの取り組みは、目に余るものがあります。さっさとK1にでも行ってくれればいいと、心から願っています。余談ですが、「曙がF1だってね」と言っていた人がいました。あの体でF1は、車がかわいそう。
 【禁断崩し・・・261へフナー】
 ポールがライブでよく使っていた楽器が、カール・へフナー(Karl Höfner)のベース。もちろん、ドイツの老舗の弦楽器メーカーの楽器です。ウムラウトですから「へフナー」が正しい発音ですが、ポールは英語風に「フナー」と発音していたと主張している鼻持ちならないマニアもいます。
aventure number : 0262 date : 2003/11/23


今日の禁断 ジョーイ

 きのうの「カール・へフナー」には、早速掲示板に突っ込みが掲載されていましたね。私が書いたものには、私が全責任を負わなければならないのですから、もちろんこういう書き込みは大歓迎、どんどん御意見をお寄せ願いたいものです。しかし、こんなマイナーなネタに対するこの反応の早さには、正直びっくりしてしまいました。それだけ、ここを読んでいる人は広範に渡っているという証なのでしょう。私が書いていることは、全世界の人の知るところになっているという、ちょっと怖い事実も、再確認されるわけです。
 そんな、どこで誰が自分のことを知っているか分からないという恐怖を扱った映画が、ジョエル・シュマッカーの「フォーン・ブース」です。軽薄なPRマンのコリン・ファレルが、電話ボックスの中で見知らぬ相手とひたすら話し続けるという、単純なシチュエーション、しかし、その力強い画面には、思わず引き込まれてしまいました。躍動感あふれるスピーディーな映像、時には画面を分割するという、ちょっと反則気味の手法も、表現の方法としての必然性が確かに感じられるものです。最近同じように画面を加工した作品を見たばかりですが、あちらはテクニックにおぼれて言いたいことが何も伝わってこない駄作、これとは根本的に目指すところが違うものです。こういう小気味よい処理を見てしまうと、あのスティーブ・ライヒのパートナーの映像作家が、いかに才能に乏しいかが如実に分かってしまいます。
 ストーリーの展開からは、見知らぬ相手が次に何を仕掛けてくるか分からないという恐怖を味わうべきものなのでしょうが、なぜか私にはそんな緊迫したものではなく、なんだかコメディを見ているような感じになってしまったのは、ちょっと意外でした。確かに人が殺されたりしますが、それにはどこかユーモラスな雰囲気があって、ほとんど深刻さが伴っていないのが、その要因だったのかも知れません。そもそも、電話ボックスの中のファレルに犯人が要求したものが、「自分のいい加減さを告白しろ」などという、ヘンなものだったのですから。案外、サスペンスとしてではなく、お笑いとして見て欲しいというのが、制作者の本音だったのかも知れませんよ。フォレスト・ウィテカーが、妙にとぼけてますし。
 ファレルの愛人(と言って良いのか。実際には、私の数多くの愛人同様、やましいことは何もやっていないと言ってます)パメラの役が、私のイチオシ、ケイティ・ホームズだったのは、見るまで知りませんでした。「ドーソンズ・クリーク」の高校生が、こういう微妙な役もやれるようになったのだなという感慨もひとしお。もう少ししたら、「ケイティ」という、彼女の名前をそのまま使った(原題は「Abandon」)大胆な邦題の作品も公開されますから、ほんとに楽しみですね。そのパメラが現れた時、電話の相手が、その前に本妻=自宅、愛人=モーテルと話していたのを受けて、「ほら、モーテルが来たぞ」と言っているのを、字幕ではただ「パメラが来た」としか訳さないのですから、相変わらず根は深いものがありますが。
aventure number : 0263 date : 2003/11/24


今日の禁断 アレジ

 早っ!。今日の午後4時頃には、カウンターがついに24万になってしまいました。23万は10月12日に達成していましたから、今回1万増えたのには、45日しかかかっていなかったことになります。1日平均222、これはちょっとすごいですよ。お察しの通り、この数字はニューフィルの全団員が毎日欠かさずアクセスしても到底達成できないもの、そう、いまだにお気づきになっていない向きもあるようですが、「ジュラシック・ページ」は、とっくの昔に「ニューフィルの」という肩書きを外して、一つの音楽サイトとしての道を歩み始めていたのですよ。
 そんな、サイトの躍進とは関係なく、世の中は確実に年末に向かって進んでいます。ニューフィルゆかりの高橋薫子さんの歌がバックに流れるクリスマスケーキのCMが始まれば、本格的な冬支度に取りかからなければなりません。いくら最近は暖冬だからといっても、12月の声を聴けば冬用のタイヤに履き替えるのは、北国のドライバーの常識ですから。もちろん、今では誰でも「スタットレスタイヤ」というものを装着するのが当たり前のようになっていますが、これが普通のアイテムとして認知されたのは、実はそれほど昔のことではありません。かつて、雪道を走る車は、必ずタイヤにチェーンを巻き付けていたものです。つまり、冬に車を運転する人は、すべからくチェーンを装着するという技術に長けていなければならなかったのです。
 そんな、煩わしい作業から解放されたのは、「スパイクタイヤ」というものが出来たからです。文字通り、ゴムの間に金属のスパイクを埋め込んだタイヤは、どんな雪道でも、アイスバーン(これって、ドイツ語だって知ってました?Eisbahn、文字通り「氷の道」ですが、「スケートリンク」という意味もあるそうです)でも、何不自由なく進むことが出来たのです。しかし、この便利なタイヤには致命的な欠陥がありました。今から考えれば当たり前の話なのですが、雪の積もっていない乾いた道路では、そのスパイクが道路のアスファルトを削って、大量の粉塵を発生させていたのです。そのことにいち早く気付いた仙台市では(あ、もちろん、行政が、ということではなく、市民団体の訴えに応えて、という意味ですが)、「脱スパイク運動」というものを展開します。そして、すでにヨーロッパではスパイクタイヤに代わるものとして実用化されていたスタットレスタイヤを知ってもらおうと、市民にモニターを募集したのです。なぜか、私もそのモニターに当たって、フランスの「ミシュラン」というタイヤを実際に使ってみることになりました。その頃の国産のスタットレスは、とても実用にはならないようなものばかりだったのですが、このミシュランはとても素晴らしいもので、当時頻繁に山形までの峠越えをしていた私でも、全く不安なく運転できるものでした。
 今では、どこのタイヤもかなり改良されていて、問題はないのでしょうが、その強烈な印象が忘れられない私は、ずっとミシュランを使い続けています。今日も、何代目かのタイヤに買い換えてきたところ、これで「えずこ」は安心です。
【禁断崩し・・・262エレベーター】
 「ニューヨークの恋人」の主人公レオポルドは、エレベーターを発明した人という設定でした。それがどんな意味を持っているのかが、いまいち分かりずらいストーリーでしたが。
aventure number : 0264 date : 2003/11/26


今日の禁断 ヴォロドス

 きのうは、えずこでの歌伴の練習しかないということになったので、完全に降り番の私は先週の段階でもう休むことに決めていました。これが普通の火曜日だったら、出番がなくても、ひょっとしたら行ったかも知れませんが、木曜日ですし。だから、もうきのうになっても頭の中には練習のことは全くありませんでした。たまたまJPを見直していたら、昔の「ニューフィル日記」のバックナンバーのリンクがちょっとまずいことになっていたので(「BACK」ボタンを押すと、目次ではなく、その前のページに行ってしまう)、それを直そうと作業を始めたら、いっそのこと見やすいように時間列通りに並べ替えようと思い立ってしまい、夜遅くまで、かかり切りになっていたのです。「禁断」の場合、バックナンバーは最初から時間通りにしてありますので、いつかはやろうと思っていたこと、このように、単に書き散らすだけではなく、少しでも読みやすいページにしようとする日々の努力の結果が、アクセスの伸びとなったのです。今日になって、「昨日お姿が見えなくて、寂しゅうございました」というメールがさる愛人から届きました。「でも、確かにどこかにいるような気が・・・」と感じたのは、こんな私の熱意が旭ヶ丘まで届いたからなのでしょう。
 日々、より新しいものを追求するのは、どこの世界でも同じこと、最近は「SACD」という、今までのCDの上位のフォーマットがかなり目に付くようになってきましたね。特に、「ハイブリッドSACD」という、普通のCDプレーヤーでも再生できるものがかなり出回ってきたことによって、その認知度は格段に高くなったかのように見えます。しかし、「SACD」なり「ハイブリッド〜」について、正しい知識を持って接している人が、果たしてどのくらいいることでしょう。私はギョーカイ関係者にも知り合いがいますが、そんな人たちでさえ「ハイブリッドSACDは、コピーコントロールの必要がない」とか、「ハイブリッドSACDは、普通のCDより良い音がする」などと言っているのを聴いてしまうと、まだまだ情報が混乱しているなと感じてしまいます。
 「ハイブリッドSACD」とはどういうものなのかを知れば、このような誤解は起こりえません(その前に「SACD」の説明が必要なのでしょうが、とりあえず「今のCDより格段に音の良いCD」ということで)。これは、普通のCDの信号面の上に、SACDを貼り合わせた2層から成るディスク、CD層そのものは、普通のCDと何ら変わることはありません。ですから、もちろんデジタルコピーも可能、それを防ぐために「CCCDとSACDのハイブリッド」などという、訳の分からないものも存在します。音の面では、もちろん普通のCDプレーヤーでCD層を再生している限りは、CD以上のものが得られることはありません。それどころか、SACDの層を通して信号を読み取ることになりますから、そこで多少のエラーが発生して、確実に音は劣化します。そのことは、実際に手元にあった全く同じソースを、CDとハイブリッドSACDとで比較して確認できました。これは、以前CCCDと通常CDとを比較して認められた違いと同じぐらいはっきりしたものです。つまり、ハイブリッドSACDを普通のCDプレーヤーで再生したものは、普通のCDに比べると、1ランク下のプレーヤーで再生したぐらい、音が悪くなるということです。
【禁断崩し・・・264アレジ】
 アレジ夫妻が、スタットレスタイヤのCMで共演していますね。そのキャッチコピーが「アイスバーン、クルミの出ばーん」。ボールドの部分をフランス語の鼻母音で発音するのがミソ。
aventure number : 0265 date : 2003/11/28


今日の禁断 ティンパニ

 ルクセンブルクへ出張中の、チェロのひろこさんは、異国の地で頑張っているようですね。そして、なかなか得難い体験も。つい最近教えてくれたのは、私も関係しているこんなエピソードです。彼の地には、「ルクセンブルク・フィル」というプロのオーケストラがあります。このオーケストラのことは、私は以前から知っていました。というのも、私の大好きな作曲家、クセナキスの管弦楽作品を次々と録音、今までに3枚のCDを出しているのが、このオーケストラなのです。その最新盤では、日本人のピアニスト、大井浩明さんも参加していたので、「おやぢの部屋」でも取り上げてあります。その大井さん(スイス在住)から、そのCDとともに、ルクセンブルク・フィルとのコンサートがあるとの案内が、大使館に届いたのだそうです。そこで、ひろこさんがコンサートに行ったところ、首尾良く大井さんと話が出来ただけではなく、指揮者などとも一緒にディナーにも招かれたというのです。すごいですね。もっとすごいのは、ひろこさんが「仙台ニューフィルでチェロを弾いていた」と言ったところ、大井さんに、「そのオケのフルーティストで、僕のCDの批評を書いてくれた人、いませんでした?」と訊かれたのだそうなのです。そう、大井さんは、さっきのレビューを目にしていただけでなく、書き手のプロフィールを知るほどにこのサイトの中を見ていたのですよ。これもすごいことですね。実は、こちらでも検索してみたら、こんなサイトが見つかりました。これは、木下健一さんというフランス在住の音楽評論家のサイト。大井さんのインタビューなどが掲載されていますが、さっきのCDの批評がくまなく集められています。「その他のリンク」の中から、私のサイトがリンクしてありますから、おそらく大井さんは、最初はここから「おやぢ」を知ったのでしょう。ちょっと毛色の変わった、ありきたりの批評ではない読み物として、楽しんでくれる人が世界中に広がっていることを、はからずも知ることが出来たというわけです。
 そんな、遠い世界のことはさておき、仙台のさる大学のオーケストラのコンサートに行ってきました。中曲がオペラアリア集で、愚妻の合唱団の指揮者がソロをするという関係での、お付き合いです。「はげ山」の原典版とか、「火の鳥」みたいな難曲をやるというので、少し興味もありましたし。もちろん、このオケは以前にも聴いたことがありますから、どの程度のものかは分かっていました。今回もその印象は変わることはありませんでしたが、それなりに楽しめたところもありました。一番好ましかったのは、無理して背伸びをしていないこと。良くあるのは、管楽器のソロなど、きちんと吹ける団員がいない時にはエキストラを呼んだりして体裁を整えるというものですが、ここはそういうことは一切なし。多少不安があっても決して降ろしたりしないで、実力の範囲内で精一杯やらせています。中にはホルンやピッコロのように立派に吹けている人もいますし、こういうのもアマチュアの一つの見識だと、なんかほのぼのとさせられました。知り合いがいっぱいトラで乗っていたからというわけでは、決してありませんが、弦はなかなか立派、「カヴァレリア」は素敵でした。
aventure number : 0266 date : 2003/11/30


今日の禁断 ブリリアント

 きのうの練習が始まる前に、写真係の章サンが机を3卓運んでいきました。いつも、連絡用のチラシなどを並べておくために出しておくのですが、そんなにたくさん使うのは、写真を並べるために違いありません。予想通り、机の上に広げられたのは、この間の定期演奏会の時の写真アルバムでした。いつものサトーさん(プロ)の写真、お約束のステージでの演奏中のものの他に、今回はバックステージのスナップがたくさんありました。そういえば、サトーさん、演奏が始まる前の団員を集めて、マメに撮りまくってましたっけ。そんな中に、私と瀬尾さんのツーショットなどというのもありました。私は蝶ネクタイのステージ衣装(それから小一時間後に、私のものなど瀬尾さんのに比べたらまさに「衣装」とは似て非なるものであることを痛感させられることになるのですが)なのに、瀬尾さんはまだ着替え前の普段着、それを見て、「これ、どこのアンチャンかと思ったら、瀬尾さんじゃない」といっている人がいましたっけ。なんということを。かと思うと、「これ、とっておけば、瀬尾さんが有名になった時に自慢できるよ」って、もう十分有名なはずなのに・・・。
 そんないつもと変わらぬニューフィルですが、次回の演奏曲は、前にも書いた「魔笛」序曲です。モーツァルトのオペラの中では、私は一番好きなもの、CDも映像も、かなりの種類聴いたり見たりしてきたはずです。これはオペラといっても、イタリアオペラではなくジングシュピールというドイツ語の歌芝居、言ってみればミュージカルみたいなものですから、歌と歌の間にセリフが入ります。私の場合、これだけ聴き込むと、何回も見た映画(もちろん、外国の)のように、歌の歌詞だけでなく、そのセリフまで、ほとんど字幕を見なくても分かるぐらいになっています。もっとも、そんなことが出来るのは、他には、ワーグナーの「指環」ぐらいなものですから、大したことはありませんが(ウソですよ)。モーツァルトの他のオペラでも、「フィガロ」は、いまだに4幕になると訳が分からなくなってしまいますし、「コジ」も、音だけ聴いていると筋が全く理解できません。そこで、せっかくだから、きちんとチェックをしてみようと思って作ったのが「モーツァルトのオペラ」です。あくまでも自分のために作ったものなのですが、ネットで資料を集めてみたら、意外にこういうコンパクトで見やすいものはないものなのですね。作りながら資料を眺めていると、モーツァルトが作曲した時の背景なども分かってきて、新たな発見がたくさんありました。やはり、こうやって実際に人の目に触れるものを作ってみるのが、一番実になりますね。ネットを使って知らなかったことを自分のものにする、こんな楽しみを知らない人はかわいそうです。
 とりあえず、これで、全体像が把握できましたから、あとは1曲1曲聴き込むだけ。さいわい、音だけはほとんど全部揃っていますので、時間さえあればそれは可能なのですが、なかなか・・・。
aventure number : 0267 date : 2003/12/3


今日の禁断 ドリカム

 いよいよあさっては、角田、というか大河原での「第9」本番ですね。さきおとといの朝でしたか、車のなかのFMで「第12回第9演奏会のお知らせです」という、「けいない」で、このサイトではすっかりお馴染みになった二瓶由美の声が聞こえてきました。その演奏会というのが、なんと我々が行く大河原のものだったのですよ。角田も、頑張って宣伝してますね。その後、なにやら「第9」に関するうんちくをたれていましたが、もちろんこれは「?」もの、なにしろ、その前の日にオンエアされた中村正人さんのインタビューで、彼女はとんでもない恥をさらしていたのですから。インタビュー(録音)では、中村さんは確かに「振られるより振る方がつらい」と言っていたのに、それを生放送でまとめる時に全く逆のこと(振られる方がつらい)を言っていたのですよ。これでは、中村さんの男の美学が台無しです。
 それはさておき、明日からは合唱とお付き合いということで、今日は合唱のコンサートに行ってきました。これもお馴染み、仙台放送合唱団です。去年聴きにいった時にはちょっとがっかりしたようなことを書きましたが、今回はなかなかまとまって良い感じに仕上がっていましたね。なにしろ「60周年記念演奏会」というのですから、力が入っていたのでしょうか。それにしてはプログラムは地味目、三善晃、武満徹、一柳慧、という、日本人の曲だけが演目です。三善、武満はさんざん聴いたことのある作曲家ですから、馴染みがありますが、一柳は、こういう、つまり、普通のアマチュアの合唱団の演奏会ではあまり聴いたことがないので、ちょっと興味がわきます。というのも、私がもっぱら聴いていたのは、「前衛」といって憚らなかった頃の彼、最近はだいぶ丸くなってきたようなことも耳にしていますから、そのあたりも聴いてみたいものでした。しかし、「詩のなかの風景T」という、合唱とチェロ独奏のためのその曲が、まるでロマン派のブラームスあたりのような明快な和声で始まったのには、びっくりしてしまいました。これは「変節」などという生やさしいものではなく、ある意味「裏切り」に近いもの、かつて「ことばあそびうた」を作っていた作曲家は、いったい何だったのでしょうか。しかし、ひとわたりア・カペラが続いたあとにチェロが入ってくると、そこには、紛れもない「前衛」としての一柳がありました・・・と思ったのは、全く私の勘違い。それは、単にチェリストの音程とリズムがものすごく悪かった、というだけの話でした。
 その曲は、休憩後の最初。全員が入場して、スタンバイしているのに、指揮の淳一さんは演奏を始めようとしません。会場内にハムのような小さな持続音が鳴っていて、それがいつまでも止まないのです。ステマネが走り回っていましたが、一向に止まらないので、演奏者は一旦退場、結局聴衆の一人が発音源だと分かって、何事もなく再入場、そしてさっきの曲を演奏したというわけです。
aventure number : 0268 date : 2003/12/5


今日の禁断 カーネギー・ホール

 久しぶりの「ひよこの禁断(@15号)」です。大河原「第9」のリハーサルで、えずこホールまで行ってきました。ちょっと雑用があって家を出るのが遅くなってしまったのですが、道路は土曜日のせいか、年末のせいか、とても混んでいます。いつもは街中は混んでいてもバイパスに出れば空くものなのですが、そのバイパスもすごい渋滞なのです。と、名取を過ぎたあたりで、なぜかあっチャンから電話が。実は、あっチャンたちは名取で別な用事があったのですが、国道に出ようと信号待ちをしていたら、私の車が通っていくのを見つけたそうなのです。てことは、今、私のすぐあとを走っているということになりますね。なんか、去年の芋煮会の時のような設定ですね。そのうち、渋滞もなくなって車が空いてくると、いつの間にかすぐ後ろにあっチャンたちがぴったりくっついているではありませんか。それからは、抜きつ抜かれつのカーチェイス、しかし、えずこに入る右折の交差点でもたもたしている間に、別の道をスイスイ通っていった彼らは、はるかに早くホールに到着していました(ちょっとフィクション入ってます)。
 リハーサルも終了、家へ帰ると、愚妻の「アメリカのおばさんから電話があったよ」という言葉。そう、多分初めて公開することになるのでしょうが、私の父の妹という人が、昔からロス・アンジェルスに住んでいるのです。ジャズピアニストの秋吉敏子と友達だとか、なかなか顔の広い方です。実は、愚妻と直接話をするのは初めて、なにしろ、長いアメリカ生活でかなり特徴のある日本語になってしまっていますから、慣れてないと聴き取るのが難しいので、「ほとんど聴き取れなかった」ということでした。しかし、何とか「シノザキさんの演奏会で感動した」みたいなことを言っていたと、伝えてくれました。私はおばさんとは電話やメールでしょっちゅう連絡していて、前に、「ロス・アンジェルス・フィルのアシスタント・コンダクターの篠崎さんとは知り合い」とは言ってあったので、演奏を聴きにいったのでしょう。ところが、よく考えてみたら、前に篠崎さんから「12月にロス・フィルの定期を振らせてもらえる」という知らせをもらっていたのですね。ですから、おばさんが聴いたのは、その、定期演奏会だったのですよ。それだったら、興奮して国際電話をかけてくるのも分かります。
 すぐ、ネットで調べてみたら、その演奏会は5日、6日、7日、つまり、きのうから明日までの3日間に行われるものでした。おばさんはきのうのものを聴いたのですね。曲目は、武満徹の1990年の作品「From Me Flows What You Call Time」と、チャイコフスキーの「悲愴」。武満には打楽器グループが共演しますが、それは初演のメンバーである「ネクサス」です。さらに、会場が今年の10月にオープンしたばかりのロス・フィルの本拠地、「ウォルト・ディズニー・コンサート・ホール」というロスの新名所だとか。こんな晴れがましい舞台に立った篠崎さんに心からの拍手を送るとともに、もはや一介のアマチュアを振ってもらえることはないだろうという感慨にふけっています。
aventure number : 0269 date : 2003/12/6


今日の禁断 コーヒー

 きのうに続いて、大河原です。リハーサルは10時からというので、8時半には仙台を出なければなりません。そこから逆算すると、顔を洗って、洗濯をして、食事を用意して、食べて、さらに洗濯物を干して、となると、7時には起きないといけません。日中は雪が降るかも知れないという予報も出ていた寒い朝、しかし、一つの演奏会を成功させるためには、このぐらいの辛さなど、なんだというのでしょう。
 会場へ行くには、国道4号線を通っていきます。岩沼のあたりで、この道は2つに分かれ、東側の海岸沿いの道は「国道6号線」となります。今朝、そこを走っていて気が付いたのですが、その交差点の手前の車線に、「→4号」と「→6号」と書いてあるのですね。つまり、この地点で4号か6号かの選択を迫られるということになるのです。これは大問題ですよ。私はいったい、どちらを選べばよいのでしょうか。
 きのうは「ひよこの禁断」と言いながら、練習のことは何も書かなかったのは、別に他意があったわけではありません。そのつもりでいたのが、篠崎さんのニュースでスペースがなくなってしまったというだけで。とにかく、去年と同じ、ステージをかなり前に張り出してのセッティング、弦楽器の人は床が不安定で大変だったみたいです。それよりも、前に出てきた部分は完全にステージから外に出てしまっているわけで、音響的な問題がかなりあることが分かりました。きのうは2階、今日は1階で降り番の歌伴のステージを聴いていたのですが、管は良く聞こえてくるのに、弦がぼやけた音にしか聞こえてこないのです。これは、明らかに反響板の恩恵を受けていないせい、せっかく体育館ではなくちゃんとしたホールで演奏できるようになったので、本当はそれ以上のことを望んではいけないのかも知れませんが、これでは弦の人がほんとにかわいそうです。せめて、合唱をもう1列分下げて(上げて?)、もう少しオケが中に入るようにすれば、かなり違うと思うのですが。事実、「ハレルヤ」では、セカンドの方がファーストより良く聞こえてきましたし。今回の演奏は、弦の人が素晴らしい演奏をしていただけに、その点が残念。「ラシーヌ」の間奏など、かなりの聴きものでしたよ。その「ラシーヌ」ですが、オリジナルの弦+ハープという編成に管楽器を加えたフルオケバージョン、なかなか珍しいものでした。もちろんハープはありませんから、ピアノで代用です。そのピアノが、きのうの時点では蓋を全開にしていたので、ちょっと目立ちすぎで気になってしまいました。ま、別に出しゃばることもないと思ったので、何も言うつもりはなかったのですが、たまたま指揮者がそばに来たので、思い切って進言してみたら、今日はちゃんと半開になっていましたよ。この方が、もちろんバランスは取れていました。そして、「第9」は、やっぱり「第9」ですね。1楽章の途中で、とても最後まで吹けそうもないような気になってしまいましたが、結局何事もなく最後まで吹けてしまったのですから、「場数」というのは大事ですね(「芸術は場数だ」なんて、おやぢじゃあるまいし)。
aventure number : 0270 date : 2003/12/7


今日の禁断 ドボ8

 前回の禁断、見事に解いた方がいらっしゃいましたね。「コーヒー」というのは、いつもこういう演奏会や指揮者練習の時に、6号が魔法瓶に入れて持ってきてくれるもの、休憩時間などに、ごく限られたものだけが、お相伴に与ることが出来るのです。もちろん、私は真っ先にごちそうになることが出来るのは、言うまでもありません。言うまでもなく、これは、本文のなかの「6号」に引っかけていたわけですね。その角田の演奏会、公式サイトの方でレポートをアップしましたから、見てください。いつものように、お弁当の写真もしっかりありますから。実は、たった今まで、しできさんにもらったDVDで、その角田(大河原)のコンサートの模様を見ていたところです。これで見る限り、とてもアマチュアとは思えないような立派な演奏をしているオーケストラですよ。ただ、やはりバランス的に、弦が弱く聞こえるのは気になります。来年は(もしあれば)、ぜひ、もう少し中に入って演奏して、今年のものと聴き比べて見たいような気がします。
 そのDVDは今日の練習の時に手渡してもらったもの、おととい録画したものが、もうDVDになっているのですから、相変わらず速い仕事ですね。その練習、晴れて今度の定期の曲目をやり始めることが出来ました。今日はとにかくブラ1とドン・ファンを通してみようというわけです。フルートのパートは、大河原での昼食の時に決定、ブラ1はあっチャンが1番を吹くことになったのですが、なぜか今日はお休み(またお見合い?それはあり得ないと断言できますが)、私が代わりに吹いてみます。10年以上前に吹いているので、難なく吹けるはずでしたが、やってみると完全に忘れていましたね。ほとんど初見のような緊張感を、久しぶりに味わいました。しかし、音自体は、前の時より格段に進歩しているというか、客観的にピッチや音色を見られるようになっていましたね。これで、コントロールがきちんと出来るようになれば良いのでしょうが。同じ曲を全く別の視点で吹けるようになる、このあたりが、10年間の精進の成果なのでしょうか。
 それに比べて、全く初体験(ニューフィルも、リヒャルト・シュトラウスをやること自体が初体験)の「ドン・ファン」は、悲惨も良いとこ、「惨敗」という感じですね。正直、ある程度準備をしていったにもかかわらずこんなに吹けなかった曲なんて、私にとっては初めてです。いかに大変な曲か分かったところで、本気でさらわなければならないというわけです。
 ところで、もううすうす情報が流れていたことでしょうが、来年秋の定期の指揮者に下野さんが決定しました。前に共演したのが97年ですから、7年ぶりになるのですね。それこそ6号がコンマスをやった思い出が、鮮明に蘇ってきます。楽屋に押しかけて「アマチュアはもう振らないんですか?」と聞いたことが、共演を実現させるきっかけになったのだと、私は勝手に思いこんでいるので、これはとても嬉しいニュースです。
aventure number : 0271 date : 2003/12/9


今日の禁断 セクハラ

 毎週水曜日の夜に放送されている「エイリアス 二重スパイの女」というドラマにハマっています。平凡な大学生の女の子(ジェニファー・ガーナー)が、アルバイトとして通勤している銀行が、実はスパイ組織。彼女はそこでエージェントとして世界各地を股にかけたスパイ活動を行っているという設定。それだけで十分奇抜なシチュエーションなのですが、ある時彼女は自分の組織がSD−6という殺人集団であることを知り、それを潰すために新たにCIAに入って、二重スパイになるというのですから、相当込み入ったことになってしまっています。さらに、彼女の父親(ヴィクター・ガーバー)も同じ二重スパイというだけでなく、KGBの影もちらついているというミステリアスさ。その上、「Kディレクトレート」などという敵対する組織なども現れて、いったいどこがどこの相手で、正しいのは誰なのか、ほとんど誰にも分からないという複雑な状況です。そのような、およそシリアスこの上ない設定なのにもかかわらず、ドラマ自体はとても楽しい軽い仕上がりになっているというのが、ちょっとすごいところです。いかに過酷なスパイ活動を繰り広げ、多くの人が死ぬようなことがあっても、結局最後はうまくいってしまうという安心感が、その理由であることは間違いないのでしょうが、もしかしたら、そもそもこのドラマ自体が、実はスパイものなどではさらさらなくて、言ってみれば「フェリシティ」のような青春ものなのかも知れませんよ。
 と、なんかすごい発見をしたようなことを言ってますが、最初にスタッフのクレジットでJ・J・エイブラムスの名前を見た時から、「もしかしたら」とは思っていたのです。なにしろ、エイブラムスといえば、その「フェリシティ」を手がけたその人なのですからね。主役のガーナーも、もとはと言えば「フェリシティ」にゲスト出演していたのが目にとまって抜擢されたとか。さらにもう一人、「フェリシティ」でおバカな発明家ショーンをやっていた人が、なんとCIAのエージェントなのですから、そのキャスティングの時点で楽天的な仕上がりは予想されていたことでしょう。一人の女性を二重スパイとしてSD−6に送り込んでいるというのに、「ピザの注文はどうする?」などと間抜けな会話を交わしているのですから、そこで正体はばれています。つまり、青春ドラマとして決して悲惨にはならない結末が用意されているという確実な安心感があるため、次々に繰り出される奇抜な「新事実」も、余裕を持って楽しむことが出来るのでしょう。
 ただ、「フェリシティ」の最後がそうであったように、エイブラムスは大風呂敷を広げすぎて収拾がつかなくなることもあるので、油断は禁物です。きのうの放送分では、なんと、クエンティン・タランティーノなどという大物が「出演」していて、またまた新たな展開となりそうな予感。こうなったら、最後までとことん付き合ってやりましょう。
【禁断崩し・・・271ドボ8】
下野さんの楽屋に押しかけた時の演奏会でやった曲が、ドボ8でした。それだけのことです。決して、下野さんとドボ8をやってみたいがための裏工作では、あ・り・ま・せ・ん・・・。
aventure number : 0272 date : 2003/12/11


今日の禁断 萩の月

 今年は、インフルエンザが大流行の兆しを見せているということで、予防注射も大流行、「大安打ち」(@しりあがり寿)のせいでもないのでしょうが、これから打とうと思っても、もはや「打ち切れ」のお店、ではなくて病院が続出しているそうです。現に、朝一で行きつけの内科に問い合わせたところ、「400本仕入れたのですが、もうすっかり打ち切れてしまいました」ということでしたし。こうなってくると、意地でも手に入れたくなるのが人情です。あちこち電話して、4件目でやっと「まだ残ってますが、今日中にはなくなりますよ」というところを見つけたので、早速打ってきましたよ。「もし、今夜高熱が出るようなことがあれば、朝まで待たないですぐ救急医療センターに行ってください」と脅かされましたが、まだ何ともないので、きっと大丈夫でしょう。
 お昼は、知る人ぞ知る鳥料理のお店、南光台の「杉本」に行ってきました。お昼時だというのに、他に客はいなく、テーブル席には洗濯物などが干してあったりして、ちょっと心配になります。店員さんも無愛想ですし。しかし、出てきた料理はとても素晴らしいものでした。定食というのが、唐揚げ、鳥刺し(当然、パパゲーノと続けたくなります)、焼き鳥に、ごはんとお吸い物が付きます。この唐揚げが、まさに絶品。肉と皮の間の脂肪が信じられないほどジューシーで、まるでとろけるような味です。誇張ではなく、こんなおいしい唐揚げを食べたのは、生まれて初めてです。焼き鳥も、タレの味が絶妙、わさびの利いた鳥刺しは、とても滑らかな舌触り、これだけ色んな味を堪能して、たった1000円というのですから(あ、漬け物も付きました)。会計をする時には、おばあさんがなんと算盤を使って計算していました。算盤なんて見るのは久しぶり、と思って良く見ると、それは電卓付きのハイブリッド算盤。そういえば、昔ありましたね〜。
 ところで、年末といえばお歳暮、私は、義理でお歳暮を贈ったりもらったりする習慣はないのですが、ただ1件、四国の実家にだけは、普段のご無沙汰をわびる意味で、毎年三越あたりから仙台のお菓子などを送っています。ですから、特にお歳暮という意識はなく、普通に地下の名店街から地方発送をしていたのですが、今年は「配達無料」という文字が目に入って、7階のお歳暮売り場に行ってみる気になってしまいました。もちろん、そんなところに行くのは初めてのこと、そして、その気合いに入った対応には、驚かされてしまいました。会場の一角には、パソコンが2〜30台用意されていて、それぞれにディスプレイが4面接続されているのです。品物のカードとこちらで記入した発送のリストを持って行くと、その場で入力して、発送の手続きをしてくれるというシステム、書いたリストを見ながら、店員さんが名前を変換したりするのを、そのままこちらでも見ることが出来ます。ところが、送り先を入力する段になったら、なんと、電話番号を入れただけで住所と名前が出てきてしまったではありませんか。確かに、毎年この店から送ってはいましたが、いつの間にかしっかりデータベースに取り込まれていたのですね。なんか、すごく恐ろしい気持ち、こんな風にして、確実に個人情報が流れていくのですね。
【禁断崩し・・・272セクハラ】
 父親役のヴィクター・ガーバーは、色んなドラマや映画に出ている顔なじみ。「エイリアス」では渋いところを見せていますが、リース・ウィザースプーン主演の「キューティ・ブロンド」では、彼女に言い寄るセクハラ弁護士を演じていました。
aventure number : 0273 date : 2003/12/13


今日の禁断 満席

 新進気鋭の映像ライター「モ」さんがイチオシの「ラスト サムライ」を見てきました。これは素晴らしい作品です。何が素晴らしいかというと、ストーリーの完成度が非常に高いと言うこと、そして、そのストーリーを支える状況を整えるために、とてつもないリアリティを追求していると言うことです。このような、舞台が日本の作品の場合、我々日本人にとってはいくらでも突っ込むところを見つけられるのが、いわば当たり前、所詮、外人には日本の完全な再現は不可能だと思っていました。しかし、ここで描かれている日本の風景、人間、そして、「精神性」のリアリティの高さは、まさに驚くべきものがあります。日本人が作っても、ここまできちんとは出来ないだろうとさえ思われるほどの、マニアックな仕事ぶりです。なにより、日本人が日本語を喋っている、というだけで、感激ものです。こんな当たり前のことに感心するなんて、今まで、いかにいい加減だったかと言うことの証明にもなるわけですが。ですから、お寺で多数の僧侶が読経しているシーンでも、あたかもグレゴリオ聖歌のような一糸乱れぬユニゾンが聞こえてきた時には、普段聴き慣れた純正調の読経の方がもしかしたら間違っているのかも知れないなどと思ってしまったくらいです。
 そのような緻密な職人芸の上で展開されるドラマは、したがって、十分すぎるほどの説得力を持って迫ってきます。その迫力によって、何度「ツボ」を刺激されたことでしょう。トム・クルーズがこんな重厚な演技が出来るのだと知ったのは思いがけない収穫だとしても、彼に劣らぬ、いや、場合によっては彼以上の存在感を誇示していた渡辺謙の演技には、多方面から賞賛が集まることでしょう。小雪の、西洋人にとってはミステリアスな物腰も、高い評価を得ることでしょう。真田広之の、我々にとってはクサイ演技も、ハリウッドでは浮き立つことはありません。
 ただ、この作品での大きなテーマとなっているであろう「武士道」を、ことさら大きく持ち上げるような論評があった場合には、少し本質を離れたものとして警戒する必要はあるかも知れません。ここで描かれている武士道は、確かに、かつての日本人の中に存在していたかも知れないある種の精神的なよりどころをモデルにはしていますが、それはあくまでもこの作品の制作者が彼らの視点で理想化したもので、現実のそれとは別のものであるということは、知っておくべきです。ここに登場する「武士道」は、西洋人にとっても、そして我々日本人にとっても「神秘的」なものなのですから。
 ハンス・ジンマー(先ほどの「モ」さんと一緒に撮った写真が、手元にあります)の音楽が、「やはり」と思わせられるようないかにも「日本的」なフレーズを含みつつも、大筋としてはハリウッドの大作にのっとった壮大なものであることが、作り手の視点がどこにあるのかを明確に示唆しています。それにしても、このような重厚な作品での彼のスコアは、まさに冴えわたっています。
aventure number : 0274 date : 2003/12/14


今日の禁断 豊田泰久

 きのうは練習が終わったあとに運営委員会があって、それが終わったのが12時、とても更新する元気はありませんでした。それはともかく、きのうは「かいほうげん」の発行日、いつものことながら、時間に追われての編集、印刷ですから、出来上がってからもっと手を入れておくのだったと悔やむところがたくさん出てきます。今回は、篠崎さんのLAフィル定期関係が、心残り。と言うのも、あれだけ写真を探し出すだけの手間をかけていながら、印刷が終わってしまった段階で色々気が付いたところが出てきてしまったものですから。その1。
 この、新しく出来た「ウォルト・ディズニー・コンサート・ホール」は、もちろん、ロス・アンジェルス・フィルの本拠地として建設されたものなのですが、それまでコンサート会場として使っていたのが、「ドロシー・チャンドラー・パヴィリオン」です。もちろん、そんなことは常識ですから、その名前は頭に入っていました。なんと言っても、あのアカデミー賞授与式の会場ですし。もしかしたら、その建物の外観も、どこかの写真で見ていたのかも知れません。今度出来たホールがLAのどの辺にあるか地図で調べているうちに、この新旧のホールはほんの隣り合わせにあることが分かりました。しかも、なんと、「かいほうげん」に使ったこの写真にもしっかり写っていたのですよ。したにある不思議な形の屋根の建物が、もちろん「ディズニー〜」なのですが、その左上に写っている外側に柱のある建物が、「ドロシー・チャンドラー」だったのです。この写真は南側からのパースペクティブなのですが、2つの建物の間を東西に走っているのが、「1st Street」、一番町、ですね。そして、南北の通りが「Grand Avenue」、つまり、大町、です。90度回転させると、ちょうど藤崎界隈になるのですね。「ディズニー〜」は藤崎アネックス、「ドロシー〜」は下着の大内屋となるわけです。こんなすぐそばにお引っ越しなんて、何も知らないお客さんにも親切なLAフィルでした。その2。
 これがホールの内部の模型の写真です。ステージ後方のパイプオルガンのデザインがなかなかユニーク(おそらく、建物の外観に合わせたのでしょう)ですが、ワインヤードのホールの形が、なんか、どこかで見たような気になりません?ステージはサントリーホールそのものですし、客席のアールの付け具合は札幌の「キタラ」によく似ています。そこで、調べてみたら、その訳はあっさり分かりました。この3つのホールは、音響設計を担当したのが全く同じ人だったのです。もちろん日本人。そういえば、前のLAのおばさんの電話でも、そんなことを言っていたと、愚妻は今頃思い出していました。
aventure number : 0275 date : 2003/12/17


今日の禁断 コーラ

 まさか、こんなにハマってしまうとは思いませんでした。あまりあちこちで評判が高いので、どんなものか、様子を探るつもりで初回を見てしまったからいけません。この分では、最終回までしっかり見続けることになるのでしょう。韓国産のドラマ「冬のソナタ」、今まで、次の番組を見ようとするとその最後の部分だけが嫌でも目に入って、およそ韓国人らしくない(などというと、抗議を受けるのは必至ですが、私の中の韓国像など、そんなものです)、いつも厚ぼったいマフラーを巻いたキザな男はお馴染みでした。テーマ曲らしい、かなり泣きの入った歌も、結構印象的。それがいつの間にか最終回を迎えて、そのあまりの反響の大きさに、1日2本ずつ連日再放送されることになったのです。
 各方面でストーリーは紹介されていますが、そのベースははっきり言って相当無理があります。10年前に交通事故で死んだ恋人と瓜二つの男が女の前に現れ、お互いに好きになると言うのは、まず普通の話。ところが、これは、その男は実はそのモトカレ本人で、事故で記憶を失ったところに、催眠療法で別の記憶を植え付けられたというのです。これはいわば反則とも言えるプロット、しかし、そんないかにも人為的な背景ではあっても、ドラマそのものは王道とも言える純愛ものに仕上がっているので、つい引き込まれてしまうのでしょう。まったく、今どきはやらないようなこんな直球勝負が、そんな力を持っていたなんて。まるで○号のような無垢な美しさを見せるチェ・ジウのような女性には、もはや他の国のドラマではお目にかかることは出来ないでしょう。最初は、本当に高校生だと思いましたから(実は20代後半)。
 今まで意識して接するのを避けていた韓国の様子も、実にリアルに分かります。韓国語によるラップなどというおぞましいものを聴くことも出来ましたし。もちろん、日本語のラップは、それ以上におぞましいものですが。LPレコードがいまだ健在というのも、なんだか不思議、日本人と変わらない顔の人が運転する日本車と変わらない車が、道路の右側を走っているのも、新鮮な驚きです。それともう一つ、主役のペ・ヨンジュンの愁いに満ちた笑顔が、なんだか他人のものには思えなかったのも、興味を惹かれた理由でしょうか。そう思いません?私は、マフラーを巻いたままでバーで水割りを飲んだりはしませんが。
 ところで、ドラマのような唐突さで伝わってきた来年秋の曲目は、下野さんの強い要望として現実味を帯びていました。それは、まさか私の「裏工作」が功を奏したわけではないのでしょうが、怖いぐらい私の希望が反映されていたものだったのです。ここまで来たのなら、あと一押し、更なる「裏工作」(技術委員の買収とか)で、あの曲を確定させたいものです(あ、もちろん、冗談ですよ。言っとかないと本気にする人がいますから)。
aventure number : 0276 date : 2003/12/18


今日の禁断 ストラトキャスター

 朝のうちは雪がちらついて、まるで真冬のような寒さだと思ったら、その雪はお昼過ぎには本格的に降り出し、今年初の積雪となってしまいました。5、6センチは積もったでしょうか、駐車場は真っ白な新雪に覆われています。出かけようと思って、その新雪を踏みしめ、車に積もった雪を黙々と払い落とす私。やはり、一面の銀世界には、愁いに満ちた笑顔がよく似合います。
 出かけた先は、宮城県民会館。きのうが初日の「キャッツ」です。だいぶ前の電話予約の初日にとりまくったチケットを、やっと使える日がやってきました。と言っても、実は私はこのミュージカルに関してはそれほどの期待は持っていませんでした。10枚近く買い込んだ愚妻が「もし、つまらなかったらどうしよう」と危惧していたことが、かなりの確率で現実のものになることを予想していたのです。と言うのも、だいぶ前にロンドン公演かなんかのビデオを見たことがあったのですが、それは本当につまらないものでした。今回、もう1度見てみようと思って家中探してもでてこなかったところを見ると、あまりのつまらなさに別の番組が録画されてしまったのでしょう。そんなものが、日本では(というか、世界中で)異常なほどの人気を博していて、何千回かのロングランを続けているのですから、まあダメモトで見てみよう、ぐらいの気持ちだったのです。
 予想通り、前半は本当に退屈な話でした。話と言うより、筋らしい筋もなく、ただダラダラと踊りが続くばかり、その踊りは確かに素晴らしいものですが、歌のひどさといったら。特に女声は発声の基本も出来ていないような人が地声でがなり立てているだけ、まるでゴミ箱のように飾り立てられたホールの壁面が、妙に空しいものに思えてくるばかりです。ところが、後半になって、このミュージカルの目指しているものがなんとなく理解出来るようになってくるにつれて、徐々に楽しめるようになってきたのですから、面白いものです。それは、ホール全体を巻き込んだ演出と、圧倒的なダンスのアンサンブルの力によるものなのでしょうか、ある種の「ショー」としての、完成された姿が迫ってきたのです。そう、これはまさに周到に準備された一つのアトラクション、有無を言わさぬ力で、観客を知らぬ間にスタンディング・オヴェーションにまで導いてしまう恐るべきシアター・ピースに他なりません。私は、お相伴であと2回はこれを体験しなければなりません。さらに、その魅力の秘密を解くべく、楽しみつつ見に行ってきましょう。それにしても、ただ1曲のキャッチーなナンバー「メモリー」を、なぜあれほどのひどい歌で聴かなければならないのか、今日の中国人の方ではない別な人の時に聴けることを願うのみです。
 そんな、確かな手応えを体験して会場を出ると、外は「光のページェント」。膨大な量の人工的な光で飾り立てられたケヤキ並木が醸し出す感動的といっても差し支えない風景の中に、今見たばかりの、大がかりな仕掛けによって拍手喝采を搾り取るミュージカルと、なにか似通ったものを感じてしまったのは、ちょっと出来過ぎ。
aventure number : 0277 date : 2003/12/20


今日の禁断 ブラ4

 269で篠崎さんとロス・フィルのことを書いたあと、定期演奏会の全部の日程が終了するのを待って、篠崎さんにお祝いのメールを送ってみました。もちろん、これは1ファンの言ってみればファンレターみたいなものですから、こちらの気持ちが届けばそれでOK、返事などは全く期待していませんでした。なんと言っても、メータやサロネンが指揮者を務めるアメリカのメジャーオーケストラの定期演奏会を振られたのですよ。とても、日本の1アマオケのメンバーからのメールなどに返事を出すヒマなど、あるわけはありません。とは言いながらも、心のどこかでは返事を期待していたのも事実、ですから、半月経ってもなんの反応もなかったのは、正直ちょっと寂しい思いでした。しかし、篠崎さんは、ビッグになったからといって、ファンを見捨てるような人ではありませんでした。待望のメールが、ついに私の許に届いたのです。
 私宛のメールですが、内容はもちろんニューフィルのメンバー、さらには普通の音楽ファンにもアピールするものです。せっかくですから誰でも見られるように、こちらにアップしたので、読んでみてください。もちろん、これは篠崎さんにもきちんと承諾を得ていますので、「私信」だといっても、全くなんの問題もないのは言うまでもありません。というより、これは1本のメールの形になっていますが、実際は2通届いていて、2通目には掲載の許諾とともに、最新のプロフィールも添付されていたのです。このプロフィールはそのロス・フィル定期までの、まさに「最新」のデータまで盛り込まれたもの、おそらく、ここに掲載されるのが世界で最初になるはずですよ。
 メールの中で興味深かったのは、「ウォルト・ディズニー・コンサート・ホール」の音響設計をなさった豊田さんのことです。結局、これははからずも275の【禁断崩し】になってしまうわけですが、あの時にはほとんど記号としての「豊田泰久」でしかなかったものが、これを読むといっぺんに親近感のわく存在に変わってしまうのですから、すごいものです。建築家などというと音響設計とは言っても音楽とはあまり縁のない人がやっているというイメージだったのですが、豊田さんに関しては全くそれが覆されてしまいましたよ。都民響のオーボエ奏者だったなんて。これほど近しい存在(と、思っているだけ)となった豊田さんが、仙台にもロスと同じような素晴らしいホールを造ってくれるという可能性は、全くないのでしょうか。普通考えれば、それはあり得ないこと、しかし、世の中何が起こるか分かりません。現に、今ビデオで見直している「名画」(もちろん、この「」には意味があります。私には、これがそれほどの名画だとは、到底思えません)、「ニュー・シネマ・パラダイス」では、サッカーくじを当てた男が映画館を造ってしまったではありませんか。
 ま、それは無理だとしても、篠崎さんがいつの日かまたニューフィルを振る可能性は、十分にあることは、このメールで明らかです(少し突っ込んでみましたが、あながち外交辞令とも思えないようなご返事でした)。近い将来、アメリカのメジャーの定期を振った指揮者がニューフィルと共演することがないなどと、誰が言い切ることが出来るでしょうか。
aventure number : 0278 date : 2003/12/22


今日の禁断 スイート・ルーム

 ちょっと前に雪が降ったことなど信じられないほどの、まるで春のような陽気の中のクリスマス・イブとなりました。あなたはいったいどなたとお過ごしになっていることでしょう。私はと言えば、つい先ほどかかってきた国際電話で、久しぶりにロスのおばさんの声を聴いて少し非日常的な気持ちになれたイブです。269では留守で話せなかったおばさん、晴れて篠崎さんやホールのことを思う存分語ってくれました。篠崎さんの「悲愴」でのダイナミックな指揮ぶりには圧倒されたそうです。そして、その篠崎さんのメールにもあったように、あのホールの音響はとても素晴らしいものだったそうで、特にピアニシモが非常に美しいと言っていましたよ。「あのホールなら、何回でも行ってみたいわ。」と言いたくなるような音の良いホール、仙台にはそんなものは一つもありません。
 そんな中で、青年文化センターのコンサートホールなどよりはよっぽどいい音のホール、東北大学川内記念講堂に、きのう、行ってきました。このところ毎年行っている合唱団の定期演奏会、今年は別にOBのステージはないのですが、なぜかOBが多数聴きに来るという噂を聞きつけて、足を運んだものです。実は、去年「世界初演」を行ったこの合唱団の委嘱作品が、来年の2月になんと東京の、それもオペラシティー大ホールという晴れがましい場所で再演されることになったのです。それに向けての練習が東京と仙台で進められており、せっかくだから、後輩の演奏会の前にも練習をしようと言うことで、全国からOBが集まったというわけ。ただ、練習日がニューフィルと重なっているので、私はこの曲をきちんと歌いこなすだけの練習に参加することが出来ず、歌うのはパス、本番は聴きにいくだけなのですけどね。
 ホールに入ったら、早速2年上の人に声をかけられました。「オーケストラ、忙しいでしょう?」と、私の言い訳は伝わっていたようです。席に着いたら、今度は後ろの方から、2年下の人が大声で「○江さ〜ん」と呼んでいます。近くに行って話をすると、「○江さん、若いな〜。25才ぐらいに見えますよ」などと、10才以上もサバを読んでいるみたいに言ってくれました。この後輩は、まずお世辞を言うような男ではないことはよく分かっているので、これは本心だったのでしょう。そう言えば、「冬ソナ」でペ・ヨンジュンが演じている役どころも、そのぐらいの年齢ですからね。あれからずっと見ていますし(あさってが最終回)、本屋に行った時に写真集なども見てみましたが(ものすごい数の「ヨンジュンもの」が出ているのにはびっくりしました)、実物はまるで別人。しかし、チュンサンではなく、ミニョンを演じている時の彼は、仕草といい表情といい、なんと身近に感じられることでしょう。さすがに「ミニョン巻き」をする勇気はありませんが(というか、マフラーは嫌い)。
【禁断崩し・・・277ストラトキャスター】
 ご存じ、有名人御用達のフェンダーのギターですが、これが「ゴミ」になって、県民会館の下手の壁に貼り付けてありました。ただの飾りだと思っていたら、終わりの方でいきなり壁から飛び出して・・・。
aventure number : 0279 date : 2003/12/24


今日の禁断 青ひげ

 普通、練習の日には、終わってからもぶらぶら話をしたりして、帰るのは殆ど最後から何番目という感じなのですが、きのうは、演奏が終わるやいなや譜面台をたたんで、まだ話をしてる人がいるのを尻目に楽器をかたづけていました。みんなが駐車場に殺到する前に車を出して、少しでも早く帰りたかったのは、「冬ソナ」を録画したかったから。実は、それが始まる10時までは別の番組(ブロードウェイ版JCS)を録画していたので、きっかり10時には家に帰ってテープを交換しなければならなかったのですよ。そんな時に限って、カズキくんが「ちょっと聞きたいことがあるんスが」などと話しかけてきます。「のだめってなんスか?」とか、「それのCDってのがあるんスか?」とか、なんでもお知り合いから問い合わせがあったそうで。「のだめ」に関してはここでさんざん取り上げていたので、聞いてきたらしいのですが、この件については、ちょっと思い当たる節もあるのです。というのも、数日前の朝日新聞に、この「のだめ」が大々的に取り上げられていたからです。それは、吉田純子さんという、よくクラシック関係の記事を書いている、おそらく朝日の記者の方が執筆されたコラムで、画像入りでこの作品の魅力について語られていました。私などは「何を今さら」という感じですが、やはり朝日ともなればその影響力は推して知るべしです。もしかしたら、カズキくんのお知り合いも、この記事を読んだのかも知れません。ところが、です、吉田さんはこの中でとんでもないことを書かれているのですよ。ここでは、あの、「サウンドトラック」として発売されたCDについても触れられているのですが、なんと「出てくる曲は、ジョリベの打楽器協奏曲やバルトークのピアノ曲など、普通にはあまり聴かない曲ばかり。これらを集めたCDが発売された。」などと、臆面もなく書かれているのです。これは全くの事実誤認、あのCDには、第1楽章の37小節目から、いきなり第4楽章の62小節目のアウフタクトにつながるという無惨な編集を施されたブラームスの交響曲第1番とか、どこでも簡単に別のCDが手に入る超有名曲は入っていても、ジョリヴェやバルトーク、そしてエルガーのヴァイオリン・ソナタのような、この作品を読んで本当に聴きたくなってくるちょっと珍しい曲は、何一つ収録されてはいません。初回限定でもはや入手困難、ネットでは10倍近くの値段で取引されているというレア・アイテムですから、現物を聴くことが出来ないのは分かりますが、内容はちょっと調べればすぐ分かるはず、朝日新聞の記者ともあろう人がこんな雑な仕事をするなんて、信じられません。
 その点、「おやぢの部屋」では、担当者がきちんと聴き込んだものをコメントしていますから、そのような読者を欺くような事態は起こりえません。たまには書評なども登場しますが、それも同じこと、きのうの「パーフェクト・オペラ・ガイド」も、ある意味知り合いみたいな人が作ったものだという点は差し引いても、間違いなくお勧め出来るものです。実は私もあの本には多少の関わりがあって、ジャケ写の一部は私が送ったものなのです。
aventure number : 0280 date : 2003/12/26

03/12/28-04/1/27