2761(17/3/17)-2780(17/5/1)

今日の禁断 カワイ


 お彼岸の入り日、特に緊急の仕事もなかったので定時に帰ろうとした時に、電話がかかってきました。登録していない番号だったのでとりあえず受けて「もしもし」と言ってみます。へたに名前を名乗ると面倒なこともありますからね。そうしたら、相手は大声で「※△Σ×♯◎!」とまくしたてます。これは間違い電話だな、と思って「どちらにおかけですか」と聞いても、全く聴こえていないようでひたすら大声を出し続けています。困りますね、こういうの。それが、だんだんその声の中に「仙台ニューフィル」みたいな単語が聴こえたような気がしたので、これはもしかしたら、と、「仙台ニューフィルのものです」と言ってみます。それでも、相手はこっちの声が全く聴こえていないようで、ばかでかい声で「名取の文化会館!」とか「4月23日!」とかをわめき散らしています。「お願いしたい!」なんてのも聞こえてきたので、これはチケットが欲しいのだな、という気がしました。そこで、「チケットはプレイガイドで売ってます」と言ってみました。
 そうしたら、なぜかその電話の声が突然険悪になって「おめえ、さっきからなに言ってんだ!ばかやろう!」と叫びだしましたよ。私は軽いパニック。いったい、私は何かその人に対して失礼なことを言ったりしたのでしょうか。全く心当たりはないのに、こんなに罵倒されるなんて。
 もう、こうなると、人間を相手に話しているという気がしないので、こっちも大声で「三越!藤崎!」と叫び続けましたよ。そこに行けばチケットを変えますよ、という意思表示ですね。でも相手は相変わらず「何言ってんだ!ばかやろう!」の一点張りです。
 結局「三越に行けば買えるんだな?」ということで、こちらの意志は伝わったなと安心はしたのですが、そのあと「ばかやろう!」と言って一方的に電話を切ってしまいましたね。いったいあれは何だったのでしょう。
 試しにプロファイリングしてみると、この人は男性、年齢70代、かなり強度の難聴、もしかしたら認知症の症状も。妻には先立たれ3人の子供は家に寄りつかない偏屈おやじ。かつては会社勤務で要職にあり、部下を顎で使うことに慣れている。こんなところでしょうか。
 そんな人が、ある日「ぱど」かなんかでニューフィルのコンサートのことを知り、柄にもなく行ってみたくなったのでしょう。あそこには私の携帯番号が書いてありますからね。それはそれで宣伝の効果があったということなのですから、私としては喜ばしいことなのですが、正直こんなおやじにはコンサートには来てほしくないですね。だって、まともに人の話も聴くことが出来ない人が、音楽を聴いてそのメッセージを受け取ることなんて不可能でしょ?
 あるいは、演奏の最中に大声で喚きだしたり、とか。そういえば、だいぶ前にそんな困ったお客さんがいましたね。もしかして、このおやじはそいつだったのでは。
 まあ、歳を取ればだれでも多少はわがままになって、他人の言うことは聞かないようになるものです。というより、自分の世界に入り込んでしまうというか。身近にそういう人がいるので、それはよく分かります。このおやぢはそのちょっと重症の人なのかもしれません。私だって、いずれはそんな風になってしまわないとも限りませんからね。そんなことを考えて、かなり憂鬱になってしまいましたね。
 でも、大多数の人は歳を取っても音楽を聴いて喜ぶことはできるはずです。今度職場でコンサートを開く時も、聴衆は殆どがご高齢の方ですからね。ですから、もちろんいい加減な演奏をお聴かせするわけにはいきませんから、最高の演奏家(合唱団)と、最高の楽器を用意することにしています。そのために、わざわざグランドピアノを調達したことは前にも書きましたね。その話がだいぶ固まってきて、ピアノと合唱の位置を決める必要が出てきました。ピアノは畳の上にコンパネを2枚敷いてその上に設置するのですが、コンパネの大きさはピアノの大きさしかありませんから、一度置いたらあとは動かすことはできません。ですから、前もってピアノの場所だけは確定させておく必要があるのです。そんな話を先方としていたら、実際に現地で検討することになり、その合唱団から団長さんと指揮者の方が職場までいらっしゃることになってしまいました。なんか、雲の上の人ですから、緊張しますね。
Aventure Number : 2761 date : 2017/3/17


今日の禁断 オペラシティ


 春のお彼岸の真っ最中ですね。なんだか暖かいのだか寒いのだかよく分からない今年のお彼岸です。自販機の「ホット綾鷹」なんかは、もうそんなに売れないだろうし、残っても困るのであまり仕入れておかなかったら、もうほとんど品切れ状態です。冷たい綾鷹はいくらでもあるのに。
 そんな時に、指揮者練習が重なってしまったので、仕方なくそんな自販機には入れられるだけのお茶やコーヒーを放り込んで、練習に参加です。明日になったら空っぽになっているかもしれません。この土日は田中さんとの2回目の指揮練、会場はごく近所の女子大のホールです。
 なんせ、山の中にあるキャンパスですから、今日あたりは風が強くて、冬用のダウンコートを着ても寒いぐらいでした。でも、ホール内は適度に暖房がきいていて快適です。きちんと反響版もセットしてくれていて、音響的にもうれしい配慮です。
 そんな中で、田中さんは前回とはちょっと違ったねちっこさで迫ります。ご本人もそのようにおっしゃっていましたから、これが田中さんのやり方なのでしょう。もうとても細かいところを何度も何度も繰り返していくのですが、最後にはきちんとほめてもらえるので、やった甲斐があると感じられる練習です。
 休憩時間に撮った写真。田中さんはコントラバス奏者でしたから、同じ楽器のメンバーと談笑です。
 今日の練習が始まる前に、携帯に登録されていない番号からの電話がありました。この前のこともありますからちょっと警戒しながら出てみると、相手は優しそうな女性の声なので、まずは一安心です。それは、今度の定期演奏会の会場からの電話でした。この前に置かせてもらったチケットが、もうかなり少なくなっているというのです。なんだか問い合わせも多数あるようで、このままではなくなってしまうから追加をお願いしたい、という内容でした。すごいですね。広報係としてはうれしい限りです。やっただけのことは報われるのですね。いや、それは当日になるまで分かりませんが、どうやら名取でうちの演奏会があることだけはかなり浸透しているような気はしますね。さっそく、明日あたり名取まで届けに行ってきましょう。
 本当は、練習は4時に終わるので、それから行ってもよかったのですが、なんせ連休中で道路が混んでいるでしょうから(それで遅刻していた人もいました)渋滞にはまって遅くなってしまうと、愚妻を駅に迎えに行けなくなってしまいます。実は、私も今日は練習を休んで東京の合唱団の「最後の」コンサートを聴きに行くことを考えていたのですが、代わりに吹いてくれる人がいなかったので愚妻だけが行ってきたのです。それのお迎え。
 これが、そのプログラムです。
 中には、これまでのこの合唱団の歴史みたいなページがありましたね。私は、2回目から5回目まで参加していたのでした。Facebookなどで最近の写真を見ると、みんなかなりのご高齢になっているようなので、もうこれ以上続けることが出来なくなったのでしょうかね。とても残念です。
 と思いながらプログラムを見てみると、なんだかこの合唱団は別になくなったりはしないようなことが書いてありました。「第1期」が終わって、これからは「第2期」が始まるのだとか。実際に、来年の演奏会の案内なども最後に載っていましたしね。いったい何があったのか、これからどんな形態になっていくのか、いずれ、私のところにも伝わってくることでしょう。でも、もし聴きに行ってたら、そしてそのあとの打ち上げに参加していれば、もっと詳しいことが分かったのに、なんて、未練たらしく「タラレバ」に浸っているのでした。
Aventure Number : 2762 date : 2017/3/19


今日の禁断 アダージェット


 この間の「杜の都合」のコンサートでは、いつもの通り当日配られるプログラムには、次の演奏会の予定の日や曲目などが書いてありました。我々はそれを見るまではその内容は分からないのですが、それを見た時は本当に驚いてしまいましたね。そこには「マーラー:交響曲第5番」とあったのですから。いや、これまでの演奏会での打ち上げでは、マエストロは何度かこの曲目を口にはしていましたが、まさかそれを本気でこのアンサンブルで取り上げるとは思っていませんでしたよ。モーツァルトの交響曲を演奏することでスタートしたこのアンサンブルは、大体その編成に見合った曲目を取り上げてきました。ですから、この間のブラームスだって、やっぱりちょっと弦楽器が少なくて物足りないところはありました。それを、いきなり、弦も管もその倍は必要な編成の曲をやるというのですからね。打ち上げの時だって、みんなマエストロには「本気じゃないでしょうね?」と言ってましたね。
 でも、彼は本気でした。コンサートが終わってすぐに、きっちりこれだけの人数が必要なので、ご協力をお願いします。というメールが、メンバーに届いていましたよ。練習の予定もすでに決まっているようで、今までの倍の量の日数がそこにはありました。ここまで周到に準備が進んでいるのでは、私も乗らないわけにはいきません。フルートパートは4人必要なので、まずはニューフィルのメンバーにこの予定をそのまま転送してみました。いろいろ忙しい人たちですから、ちょっと無理かもしれないな、と思っていたのですが、ほぼ全員が参加してもいいような返事をくれたので、まずは私のノルマは完了、あとは弦楽器で果たして16型に必要な人数が集まるのか、様子見です。今の10型だって、いつも苦労しているみたいですからね。実際、これはかなり大変そうで、かなり広範囲に募集をかけないと人員は埋まりそうもないようです。もし、マーラーを演奏されたいと希望される弦楽器の方がいらっしゃいましたら、私までご一報ください。本番は8月6日(日)です。
 まあ、最終的にどうなるかは分かりませんが、とりあえず私としてはこの先の予定が決まったので、その間を縫って東京のコンサートのチケットを取ることにしました。いや、実はもうすでに6月の新国で上演される「ジークフリート」は、おそらくこの時期にはまだ練習は始まっていないだろうという見通しで買ってあったんですけどね。その、まさかと思っていた時期に、すでに練習が始まることが分かって一瞬焦りましたが、うまい具合に1日違いになっていたので、ダブルブッキングはかろうじて避けられました。
 実はもう一品、7月に渋谷のシアター・オーブで行われる「ウエストサイド・ストーリー」にも行きたいと思っていました。このホールは、5年前に出来たばかりの新しいミュージカルの専用劇場です。そのこけら落としに、この「ウエストサイド」のプロダクションが出演していたのですね。つまり、この劇場は基本的にそのような外国のプロダクションの引っ越し公演を行うというスタンスで運営されているのだそうです。もちろん、きっちり字幕も付きますから、オペラの引っ越し公演と同じパターンですよね。さらに、今はどうなのか分かりませんが、当初はピットに入るオーケストラも来日して、生で演奏していましたね。それこそ劇団四季のバージョンだったら何度も見ているのですが(そもそも、日生劇場での初演を見てますから)、やはりきちんとした(別に劇団四季がいい加減だ、というわけではありませんが)英語版で見てみたいじゃないですか。もちろん、生演奏だったらこれ以上のことはありません。
 なんせ、この作品は映画版だったら字幕を見なくてもすべてのセリフが分かるぐらいになってますから、それを劇場でオリジナル版を見る時でも、字幕は必要ないはずです。音楽も、普通のミュージカルとは次元の違う完成度の高さですからね。それはもちろん、バーンスタインとソンドハイムという二人の天才の成し遂げたものです(私は、ほとんどのナンバーは音楽も含めてこの二人の共作だと思っています)。
 ですが、発売日のころにはまだこちらの練習予定が決まってなかったので、チケットを買うわけにはいきませんでした。7月だったら確実に重なりますからね。案の定マチネの日は殆どが重なっていて、行ける日は3日しかありませんでした。その中から座席を見てみると、もうバルコニーはすでに全部完売、2階席もほとんどなくなっていた中で、奇跡的に最前列が残っている日があったので、それを取りました。これでまた、まだ行ったことがないホールをもう一つ開拓することが出来ます。
Aventure Number : 2763 date : 2017/3/22


今日の禁断 コスモ


 今日の郵便受けにはたくさんの郵便物が入っていました。その中に大きな袋に入ったものが3通。どれも同じ封筒なのですが、中身が微妙に違っていました。それは、同じ出版社が発行している3種類のタウン誌、予想通りのものでした。実は、毎回この会社には演奏会の企画書とプレゼント用の招待券を送っているので、案内記事を掲載してくれるんですよね。だいぶ前にそのゲラが送られてきて校正などもやったのですが、それが発行されたので送ってくれたのです。
 これまでは「名取」と「富谷」だけだったのですが、最近「大崎」が加わったようですね。それぞれに地元の情報が盛りだくさんですが、そんな貴重な誌面を割いて、こんな案内を掲載してくれました。
 送ったチケットも活用してくれて、こんなプレゼントの告知もあります。
 おそらく、これはうちに届くより前に地元ではすでに配布されていたのでしょう。2,3日前に、私の携帯に2通、問い合わせの電話がかかってきました。どちらもまず、「今度名取で行われる『仙台フィル』の演奏会に付いてお聞きしたいのですが」と言っているのがちょっとおかしいというか、悲しいというか。やはり、パッと見ると「仙台フィル」が名取で「運命」や「新世界」をやってくれるのなら、聴きに行きたいな、と思われてしまったのでしょうか。ですから、私としてはまず「『仙台フィル』とおっしゃいましたが、私どもは『仙台ニューフィル』というアマチュアなんですが」と一言付け加えないわけにはいきません。まあ、単なる読み間違えで、別に「仙台フィル」を期待していたのではないような感じだったので、そのまま前売り券の売り場や当日券の案内をして電話を切ったのですけどね。
 ただ、これがもし本当に「仙台フィル」だと思って聴きに来る人がいたりしたら、ちょっと困ったことになりますね。まるで、うちが「仙台フィル」と間違えてほしいためにわざと「仙台ニューフィル」という名前を付けていると思う人がいないとも限らないじゃないですか。この前WOWOWを見ていたら三谷幸喜の新しい芝居をやっていましたが、それが「エノケソ一代記」という、まさに、下手をすると「エノケン」と間違えそうなネーミングで、エノケンのものまねをやっている男の物語でしたからね。うちの場合、実際は「仙台ニューフィル」の方が先にあって、あちらの方があとから「宮城フィル」だったものを「仙台フィル」に変えてしまったのですから、なんのやましいこともないのですが、そんなことを知っている人は少なくなってしまいましたからね。
 あ、余談ですが、その三谷幸喜の芝居は、ほんとにつまらなかったですね。もうこの人は「笑い」を作り出す才能が枯渇してしまっているのではないでしょうか。ここではなんと「役者」としても出演しているのですから、もう目を覆いたくなってしまいました。
 今日来た郵便物の中には、カードでガソリンや灯油を買っているスタンドの支払い明細も入っていました。毎月届くものなのですが、先月まではさるタレントの写真が封筒に印刷されていました(下)。この人がメディアで騒がれてからかなり経っていたのに、まだこんなところで使われているのか、と思ったのですが、今月の封筒(上)では、見事に写真がカットされていましたね。もう、今頃はすっかりこの人のことなんかみんな忘れているというのに。
 もっと大騒ぎになっている、この国で一番エラい人のしたことや言ったことも、1ヶ月も経てばみんな忘れてしまうんでしょうね。いや忘れたふりを強要される、というか。
Aventure Number : 2764 date : 2017/3/24


今日の禁断 ルートイン


 このところ、ラジオの交通情報では名取付近で新しい道路が開通する、という情報を流していました。「館腰線とバイパスを結ぶ1キロの道路で、東北本線と立体交差する」というものです。地図で調べてみると、まだこの道路は反映されておらず、Google Earthでは用地買収が済んだ空き地と、立体交差のための橋梁が見えますね。
 矢印の左端が館腰線(THE MALLの前の道路)、右端が仙台バイパスです。真ん中辺に東北本線と旧4号線が並走していますね。仙台バイパスの先からは、アクセス鉄道の下を走る道路になります。
 ということは、今度の定期演奏会の会場、名取市文化会館のすぐそば、ということになります。右上の丸の中がその建物ですね。そうなると、ここに行くときにバイパスではなく館腰線を使うと、渋滞が少ないかもしれませんね。それで、きのう開通するというこの道路を実際に走ってみることにしました。
 館腰線(県道258号線)を南下すると、こんな新しい看板が出来ていました。
 ここから左折すると、目指す新しい道路です。
 まずは、住宅地の間を通る道路が続きます。
 しばらくすると交差点、その先の道路が上り坂になっているのが分かります。
 この下を旧4号線(県道273号線)が走っています。
 開通する前に、この付近で開通のセレモニーが行われているそうです。そこに来た人たちが写真を撮っていたりしました。
 この信号はまだつかわれていませんが、旧4号線からのランプウェイとの交差点です。前の方には、アクセス鉄道が見えます。
 道路はほぼ地平まで下がってきました。左手にアクセス鉄道の高架があります。
 そして、鉄道は中央分離帯の上に移ります。この先の信号が仙台バイパスとの交差点です。直進すればイオンモール名取方面に行きます。そして、信号を超えて最初の交差点を左折すると、名取市文化会館の駐車場があります。
 上の方の写真は、見て分かりますが助手席から撮っています。愚妻にiPhoneを渡して録ってもらったのですが、使いなれないので連射になってしまいました。そのあと、私が撮った分はノーマルだったので、なぜか写真の順番が時間通りになっていませんでした。不思議ですね。
 ここに行く前は、まだ配り終えていなかったチラシを置きに、美術館に行ってきました。今は大きな展覧会をやっているので正面の駐車場はいっぱいでしたから、裏手にある臨時駐車場に車を停めて、裏庭を通って中に入ります。その途中に大きな池があるのですが、そこの階段の壁面に何か書いてありました。
 こんなのがいるんですね。
Aventure Number : 2765 date : 2017/3/26


今日の禁断 サンプル


 しかし、今回のニューフィルの定期演奏会に関しての電話での問い合わせは、群を抜いていますね。「今回は」と書いたのは、別にいつもと変わることはなく、私の番号を露出していただけなのに、という意味です。毎回、演奏会の広報の一環として、「企画書」というものを作って、それに招待券をくっつけてフリーペーパーの編集部に送っているのですが、そこには連絡先として私の住所と携帯の番号が載せてあります。殆どのメディアは、記事を出すときにその番号を、やはり連絡先として公にしているのですね。ですから、別にその記事を見て私に電話をしてくることは何の不思議もないことなのですが、今までだと来てもせいぜい2、3通、全く何の連絡もないことがほとんどでしたから、今回はいかに特別なのかが分かります。なんせ、このところほぼ1日に1回は電話がかかってきますからね。
 ただ、前にも書いたように、そのような電話がかかってきた時に最初に先方が口にするのが「仙台フィルの演奏会」という言葉なんですよね。これが、すべての電話に共通しているというのが、とてもヤバいのではないか、という気がするのですよ。同じように、もう一人、連絡先が公になっているのが団長で、彼のところにもやはり問い合わせがたくさん来ているようで、それ自体はうれしいことなのですが、そこでも「仙台フィル」と間違えてかけている人がかなりいるようだ、ということでしたから、やはり、と思ってしまいます。
 話の内容から、電話をかけてくる人たちは、仙台市内ではなく、名取とか、さらに南に住んでいる方のような気がします。ですから、そもそもその人たちは仙台にあるオーケストラといえば「仙台フィル」しかないと思っているのではないでしょうかね。よもや、それに非常によく似た「仙台ニューフィル」などという団体があることなどは、全く眼中にないのでしょう。それで、「仙台」何とかというりっぱなオーケストラが、わざわざ名取まで来てくれるのだし、入場料も安いので、これは行ってみてもいいかな、と思って、とりあえずチケットはどこで手に入れられるのか電話で聞いてみる、というパターンなのでしょうね。
 まあ、別にどこを見ても「仙台フィル」なんて書いてはいませんから、あちらが勝手にそう思っているだけなので我々に落ち度は全くないのですから、なんと思われようとしっかりいつもの通り全力で演奏することに変わりはありません。もしかしたら、聴きに来た人は最後までプロオケの「仙台フィル」だと思って帰ってくれるような演奏ができるかもしれませんからね。
 そんなメディアでは、出来上がった雑誌の現物を送ってくれることもあります。中には、「フリー」ではなくしっかり書店で販売されるようなものを送ってくれるところもあったりするので、とてもありがたいですね。それを「かいほうげん」に載せれば、誌面が華やかになりますし。
 そういうものを送ってもらう時のために、企画書には広報係としての私の自宅の住所を入れてあります。つまり、「仙台市〇〇町〇番地〇号室 〇江方 仙台ニューフィル」という書き方をしてあります。ニューフィルには特にオフィスとしての建物などはないのですから、こういう書き方が普通なのではないでしょうかね。つまり、「〇江」さんのお宅に届ければ、そこにはニューフィルの広報の仕事をしている人に届くのだ、ということを意味しているわけです。
 ところが、それを読んだうえで送られてきた雑誌が入った封筒と、同封されていた発送文には、こんな宛名が書かれていました。
 これを出した人は、「〇江方」の「方」を、私の名前だと思ったのでしょうね。信じがたいことですが、その人は、出版のお仕事に従事されているにもかかわらずこういう「方」の使い方をご存知ないのかもしれませんね。
Aventure Number : 2766 date : 2017/3/29


今日の禁断 カルテット


 来週は新しい「かいほうげん」を出す予定なので、その準備もピークを迎えています。いや、本当は今週発行予定だったのですが、その時点ではまだ決まっていなかったことが次週だとはっきりする、という事情もあったので1週間遅らしていたのでした。予想通り、その予定は決まったのでそれは載せることができるのですが、その先のことがはたして発行までに間に合うかどうか。
 さらに、もう1つの原稿が、やはりギリギリになって入ってくることになっているので、それも届いたら即刻仕上げなければいけません。ということで、私がやらなければいけないのは、週末までに残りのページを全て仕上げておく、というミッションだったのでした。
 それは1週間延ばした時点で楽勝のように思えたのですが、やはりそのような隙があると人間は怠惰に流れることになっていますから、私もギリギリまで手を付けることはありませんでした。その結果、きのうと今日とでそれを片付けなければいけないというタイムリミットになっていたのです。
 まあ、内容はすでに決めてあって、あとは画像を作ったりするルーティンですから、すぐにできてしまうはずでした。しかし、とんだところでつまずいてしまいましたね。
 それは、今年も8月に開催することになった「アンサンブル大会」の告知記事なんですけど、せっかくホールを取ってやることになったので、できればその画像を付けたいと思ったんですね。でも、ネットを探してもろくな画像がありません。その公式サイトのページにあるのは、こんな感じ。
 横幅が250PXしかありませんよ。PCで見る分にはそんなに遜色はありませんが、こんな小さなサイズではとても印刷物には耐えられません。そうしたら、ギリギリ使えそうな640PXある画像が見つかりました。
 これでも、まだまだ不足してますが、なんとか雰囲気ぐらいは印刷しても分かるはずです。ただ、ご覧のようにこれは何かのコンサートのセッティングの時の写真のようですから、そのまま使うのはちょっとはばかられます。そこで、ここにある余計なものをすべて消すことにしました。
 どうです。みごとにステージの上や下に立っていた人、そして客席でカメラを構えていた人が消えましたね。でも、こんなことに時間を使っていたので、結局目標は達成することは出来ず、未完成のページが残ってしまいました。ですから、それはこれから手を付けることになります。明日中には終わらせたいものですが、どうなりますか。
 ところで、これは、次の定期演奏会の曲目。指揮者は別の版のスコアを使うということが伝わって来ていたので、簡単に手に入るこの版とどこか違っているのか確かめたかったのですが、結局指揮者の使うNOVELLO版は手に入りませんでした。でも、これは間違いなく、それをそのままリプリントした版ですから(ブルックナーなども、そのようになっています)何の問題もなく使えるでしょう。そういうことも、今度の「かいほうげん」には書いてあります。
 そして、そのパート譜がこの間の練習の時に配られたので、さっそく全部のパートをコピーしておきました。
 私の場合は製本しないで、少し縮小したものをこのようにA4のルーズリーフに両面コピーします。それをバインダーに入れておくと、どのパートでもすぐに吹くことが出来ますし、他の人が急に代吹きをしなければいけない時にも、即座にパート譜を渡すことが出来ます。
 それを、3曲、8パート分をコピーしたら、全部で32枚にもなってしまいました。久しぶりに大量の楽譜と格闘しなければいけません。しかも、今まで一度もやったことのない曲ばかりですからね。並行してマーラーもやらなければいけないでしょうし、それこそさっきの「アンサンブル大会」でのモーツァルトもさらわなければいけないし、今年の夏はハードです。
Aventure Number : 2767 date : 2017/3/31


今日の禁断 カエラ


 この土日は練習の予定などは全くなかったので、「かいほうげん」を仕上げるにはもってこい、まずはきのうのうちにやり残したことを全部片づけようと思いました。届けられていたタウン誌などは表紙と記事をスキャンして、HDDに放り込んでありますから、それを適当な大きさの画像にして、誌面に並べればすぐに出来上がるはずです。と思っていたら、ひとつ、データ化するのを忘れているのがあったことに気づきました。いや、それは一番先に届いたものだったので、つい忘れてしまったんですよ。ただ、それは「写真」だけは撮ってありました。自宅にはスキャナーはないので、Facebookにアップするために、こんなのを撮っていたんですよね。それは、ちょっと前の「禁断」でも使っていました。
 これだったら、なんとか加工すれば、スキャンしたものと同じ画像が作れるかもしれない、と、ここでも予定外の仕事が入ってしまうことになってしまいました。結構時間がかかりましたが何とかここまでに仕上がりました。
 これで、素材は揃ったので、あとは簡単、2ページ分が完成したので、一安心です。一休みしてFacebookでもチェックしてみましょう。何時間か脇目も振らずに画像制作をやっていましたからね。そうしたら、そこには今度の定期演奏会の会場、名取市の文化会館の行事予定表などというものの画像がアップされていたではありませんか。投稿した人は名取市民なので、自宅に市の広報誌が配達されて、そこに載っていたみたいですね。これは盲点でした。広報に関しては、これ以上のメディアはありませんね。なんせ名取市民が全員これを目にする機会があるのですから、チラシを配るよりもずっと効率がいいはずです。そこには問い合わせ先も書いてありますから、また電話が殺到するのでしょうね。でも、こちらは私の番号ではありませんから、大丈夫です。
 こういうものがあるのなら、やはりそれも「かいほうげん」には紹介しておきたいと思いました。それで、そのアップされた写真をそのまま使おうかとも思ったのですが、こういうものは普通はネットで公開されているはずですから、まずはその辺を調べてみましょう。そうしたら、名取市のサイトで簡単に見つかりました。丸ごとPDFでダウンロードできるようになっていましたよ。ですから、その表紙と、この予定表が載っている最後のページだけを画像にしてみました。


 それから、一旦組み上がった誌面を崩して、新たにレイアウトをやり直していたら、広報関係の2ページが出来上がったのは結局夕べの12時近くになってしまいました。今朝も早く起きて、また作業開始です。と、そこに、待っていた原稿が届きました。なんと言うタイミング、ちょうど他のことが終わって、これに専念できるという、まさにぴったりの時に、その6ページ分の原稿と写真が届いたのです。
 それからは、いつもやっている作業ですから、足らない画像をネットで探したりしていても、お昼過ぎには完成してしまいました。それで、出来上がったものを一旦プリントアウトするために、職場のプリンターに向かいます。フルサイズの製本もやってみました。これで、今号の編集作業も完了です。
 職場からの帰り道に車で流れるラジオを聴いていたら、いつもその時間帯に聴こえてきた私の大嫌いな歌手の声ではなく、この間までチェロを弾いていた満島ひかりの声がしていました。改変であの〇村〇エラは降ろされてしまったのでしょう。いや、あとで調べたら深夜帯に変わっただけでしたが、これで、私がラジオをかけている時にうっかりしてこの女の声を聴くようなことだけはなくなったのは、とてもうれしいことです。
 でも、あとでradikoのタイムフリーを見てみたら、その満島ひかりの時間だけ空白になっているんですよね。これはなぜなのでしょう。そういえば、きのうON AIRになったはずの、仙台フィルの〇野さんがDJをやっている番組も早く聴いておかないと。聴けるのは1週間だけですからね。
Aventure Number : 2768 date : 2017/4/2


今日の禁断 アイリス


 きのうのニューフィルの練習は、前半が「運命」でしたが、やるのは1楽章と2楽章だけの予定だったので、私のピッコロが出てくる4楽章はやりません。ですから、別に最初からいる必要はないのですが、新しい「かいほうげん」を持ってきたので、それを最初に配るために、いつもと同じ時間に行ってみました。いつもだと人が揃った休憩時間に配っているのですが、たまにはこういうのもいいでしょう。というか、休憩時間には技術委員会があるということだったので、暇がありませんし。
 ですから、練習が始まった時には、みんなの手元には「かいほうげん」があることになるのですが、それに対しての団長の反応は「なんでこんなに早く来春の予定が載ってるの?」でした(実際は、もうちょっとひねくれた言い回しでしたが)。実は、指揮者はすでに決まっていましたし、まあ土曜日に会場が取れたかどうかが分かるはずなので、出来たらその情報も入れられるようにと、少し余裕をもって作ってありましたから、当否に関わらずすでに出来上がっていたのです。いずれにしても、いつも発行日の前の日に入った情報でも載せられるような体制で作っていますから。
 配ってしまったら、あとはヒマですから、気になっていた番組をradikoで聴いてみることにしました。なんでも、月に1回仙台フィルの〇野さんがパーソナリティを務める1時間番組が始まったそうなので、それを聴こうと思っていてもなかなか時間が取れなかったのが、ここでちょうど1時間のフリータイムが出来ましたからね。フリータイムにタイムフリーを聴く、っということですね。
 ところが、探して見ると確か日曜日の19時から、と聞いていたのに、その時間に目指す番組はなく、その前の日の同じ時間になっていました。ですから、それを選んで聴き始めたら、なんだかオープニングがやたらカッコいいジャズで始まったではありませんか。確か、仙台フィルの音源を集めた番組だ、と言われたような気がしていましたが、オープニングだけは気を引くようにこんな音楽を使っていたのでしょうか。しかし、それに続いて聴こえてきたのは板橋恵子アナウンサーの声。これは、彼女が毎週やっている「ジャズ・ストラッティン」じゃないですか。radikoをよく見てみると、オンエア曲にビル・ウィザースの「Let It Be」なんてありますから、これはタイトルを間違えていたのでしょう。
 なんせヒマですから、この画像をFacebookに上げたら、なんと、当の〇野さんからコメントがあって、オンエアはやはり日曜日だというのです。
 この番組が、そうなんですって。でも、それから聴き始めると「運命」の練習が終わって私の出番になってしまいますから、後日再アタックということにしました。タイムフリーの場合、途中でやめてまた後で、というのが出来ないんですよね。聴き始めたら3時間以内に聴き終わらないと、もうその端末では聴くことが出来なくなってしまうんです。まあ、別の端末、PCだったら、新たに3時間もらえますけどね。。
 そして、今日になってやっとそれを全部聴き終わりました。なかなか楽しいお話で、面白かったですね。最後に、ブラームスの交響曲第1番なんて、この間演奏したばかりの曲が流れたので、思わず比較してしまいましたよ。やっぱり、4楽章のフルートソロには耳が行ってしまいますね。この人も、やはりCが低めだな、とかね。
 ただ、この番組は前にも何度か聴いたことがあるのですが、演奏の途中でなんだかレベルが変わっていくことがあるのは気になりますね。リミッターをかけているのか、あるいは手動でフェーダーを操作しているのかは分かりませんが、クレッシェンドで盛り上がっていくところで決まって音が小さくなっているんですよ。クラシックの場合はダイナミック・レンジが広いですから、最初の設定が大きすぎるとこういうことになってしまいます。正直、このままフェードアウトしてしまうのでは、と思えるほどのものでしたから、とても気持ち悪くて。
Aventure Number : 2769 date : 2017/4/5


今日の禁断 シグネチャー


 ニューフィルの「名取定期」への問い合わせは、まだまだ続いています。やっと一人だけ、「仙台ニューフィルで間違いないですね」と聞き返しても、「そうです」と答えてくれた人が現れました。「今度の指揮者は田中さんですね」とか「何人ぐらいで練習されているのですか?」と、なかなか関心が高そうな方でした。その方も「名取市文化会館でもチケット入手できますか?」と言っているのですから、やはり名取周辺の人たちの関心はかなり高いことがうかがえます。実際、この会館でのチケットの売れ具合はちょっとすごいことになっていました。
 最初は2月に、普通のプレイガイドと同じ枚数の30枚を置いてきました。その時には「もし足らなくなったらいつでも連絡をください」と言ってきたのですが、もちろんこれは社交辞令というか、かっこつけというか、実際にそんなことがあるなどとは全く考えてもいませんでした。なんせ、だいぶ前に多賀城でやった時には散々な集客でしたから、そもそも仙台以外でやる演奏会のお客さんが来るわけがないと思っていましたからね。
 ところが、3月に入ったら、その30枚がほとんど売れてしまった、という連絡が入りました。これはうれしいと、即、今度は40枚持っていきました。このぐらいあれば、十分間に合うだろうと。そうしたら、おととい、その40枚も残り少なくなった、という電話がかかってきましたよ。すでにこの会館だけで70枚近く売れてしまっていたのです。それでも問い合わせはたくさん来ているので、この分では本番前に売るチケットがなくなってしまう、と言うのですよ。
 これは予想を裏切る事態です。こうなったらとことん売ってもらおうと、さっそくチケットを持っていこうと思ったのですが、週末は仙台にはいないし、そもそもチケットが全然手元にないので、少し時間がかかるかな、と思いました。でも、チケット係の人に連絡を取ったら、「朝7時までなら自宅にいる」ということだったので、さっそく今朝早起きしてもらってきました。30枚ぐらいでいいかな、と思ったのですが、「多くても困らないでしょう」と80枚も渡されてしまいましたよ。
 今日は午前中は5月末の職場でのコンサートの打ち合わせがあったので、そちらの対応を済ませ、お昼過ぎに名取へ向かいます。この間通った新しい道を使ったら、すぐ着いてしまいましたね。チケットはいちおう50枚にしておきました。それでも担当の方はびっくりしていましたね。これが全部売れれば120枚ですが、おそらく100枚近くは売れそうな気がします。なんせ、名取市の広報誌で宣伝してくれているのですからね。というか、もしかしたら、このあたりの人は本気でこういう機会に飢えているのではないか、という気までしてきました。曲目も親しみやすいものばかりですし、こんなのがちゃんとしたオーケストラでたったの1000円だったら、ぜひ行ってみたいと思うのではないでしょうかね。多賀城のころは、もしかしたら会場ではチケットは扱ってはいなかったような気がしますから、今回のように積極的に売ってくれるのはありがたいですね。最初は、ここでも扱ってはもらえないような話だったので、チラシにも載せていませんでしたが、たぶん私が総会で「扱ってくれないんですか?」と言ったのがきっかけになって動き出したのかもしれませんね。だとしたら、これは私のお手柄、というのは手前味噌。なんせ、団内では全然売れていないようですからね。
 せっかく名取まで行ったので、写真も撮ってきました。
 チラシと、
 ポスターです。
 明日と明後日は、ちょっと東京までお泊りで行ってきます。「劇団四季」の連荘ですが、ついでに私の楽器の修理にも行ってくる予定です。
 こんな具合で、タンポの皮が完全に破れてしまっているのですよ。見つけたのは秋の演奏会の前で、本当にあせって本番ではスペアの楽器も用意していたのですが、別に何の異常もなく吹けていました。とりあえず仙台でのクリニックまでは持つかな、とは思ったのですが、せっかく東京へ行くので新宿のパウエルに持っていきましょう。予約は6時から7時の間。待ってる間に、この前から気になっていたピッコロも試奏してみたいものです。
Aventure Number : 2770 date : 2017/4/7


今日の禁断 ハンチバック


 仙台ではまだ桜は咲き始めたばかりですが、新幹線が東京に近づくにつれて車窓からは満開の桜が見えてきます。おとといときのうは、泊りがけで東京方面に行ってきて、そんな桜を満喫してきました。
 もちろん、お花見のために東京に行ったのではなく、愚妻のたっての希望で「劇団四季」の最新の演目、「ノートルダムの鐘」を見るためです。ついでに横浜まで足を延ばして、そこでやっている「オペラ座の怪人」も一緒に見ようというツアーでした。
 まずは、横浜からみなとみらい線に乗って神奈川芸術劇場まで。この間下見に来たところですね。
 
 劇場は5階から上なので、そこに行くまで延々とエスカレーターが続いています。
 ホールに入ると、なんだか楽器の音が聴こえてきます。もしかして、と思ったら、やはりオケピットがあって生オケが演奏するようになっていました。これはラッキー。最近は「劇団四季」ではほとんどカラオケになってしまいましたからね。「オペラ座」も、だいぶ前に生オケで観たことがありますが、今ではカラオケになっていたと思っていましたから。
 ピットを覗いてみたら、木管は4人、ファゴット、クラリネット+バスクラ、フルート+ピッコロと、マルチリードが一人いましたね。フルート、クラリネット、オーボエを一人で持ち替えているようでした。
 私の席は1階ですが、休憩時間に3階席に行ってみたら、こんなに高いんですね。そして、このホールは演劇やダンス専門のようでしたが、プロセニアムがずいぶん低いんですね。それこそ仙台の県民会館でやった時よりずいぶん下がっていたので、ちょっと窮屈でしたね。
 もう何回も見ているのに、ロイド・ウェッバーの音楽はいつ聴いても新鮮ですね。今回気が付いたのは、ファントムのマスクというのはさっきの看板にあったように顔を隠す「お面」の部分に、「カツラ」が一体化していることでした。マスクを外されると、オールバックだった髪がなくなってしまうんですよ。でも、最後に椅子の上に残っているのはお面だけなんですね。カツラはどこへ行ってしまったのでしょう。
 みなとみらい線の構内に、こんなでかいポスターが貼ってありました。「笹かま」、「ズンダ」、「牛タン」、「はらこ飯」ですって。
 この後は、湘南新宿ラインを使って新宿に行ったら、西口の出口が分からなくなってパウエルに行くまでずいぶん時間を食ってしまいました。無事フルートのタンポ交換も終わり、ピッコロも試奏して、この日のミッションは終わりです。
 きのうは浜松町の「秋」に行く前に、東京駅の大丸の中の蕎麦屋さんで天ざるを食べたら、海老天がなんだか舌にざらざらしたものが残りました。よく見てみると、「背ワタ」を取ってなかったんですね。信じられません。私のだけでなく、愚妻のもやはり「背ワタ」が残っていました。上がその残骸です。こんないい加減なお店が堂々と営業しているんですから、東京は油断が出来ません。
 浜松町を降りたら土砂降り。劇場の前の看板のガラスに、傘が写ってますね。
 非常に欺瞞的なタイトル、もちろん原作はユゴーの「ノートルダムのせむし男」です。ディズニーでアニメ化された時にこういう邦題になって、そのままミュージカルでも引き継がれたんですね。そのアニメは、カジモドの声優が「アマデウス」のトム・ハルスということだけは知っていましたが、見ていません。ですから、どの程度音楽が使われているのかも全然分かりません。
 ミュージカルでは、16人編成の混声合唱団が、しっかり「合唱曲」を歌っていました。テキストはほとんど「レクイエム」のもの、「ディエス・イレ」とか「リベラ・メ」というおなじみの歌詞がミュージカルから聴こえてくるのはなかなか新鮮でした。そんなことに気づくような人が、これを見ている人の中にどのぐらいいるのかな、と思うと、軽い優越感が湧いてきます。これもアラン・メンケンが作曲したのでしょうが、これだけ抜き出して「ノートルダム・レクイエム」とか言って演奏したら売れそうですね。
 お話は、なかなか感動的でした。というか、「感動」のツボがうまく押さえられているという感じ。というのも、あちこちで「こんなオペラ、どっかで見たことがあるな」と思わされました。「カルメン」とか「トスカ」、終幕は絶対「椿姫」を参考にしてますね。ですから、そのシーンでは客席のあちこちからすすり泣きの声が聞こえてきましたね。私も、もう鼻水だらけ。
 これは絶対おすすめですが、チケットを取るのは難しいでしょうね。
Aventure Number : 2771 date : 2017/4/10


今日の禁断 サザン


 きのうは久しぶりの本格的な雨でした。夜になっても雨は降り続いている中、ニューフィルの練習が行われます。今週は木管のパート練習なので例によって一回外に出て晩御飯を食べてから、また職場に戻ってくるというパターンです。いつもの「とらの子」の駐車場からお店まで歩く間に風が強かったので傘をさしていてもずぶぬれになってしまいました。
 帰ってくると駐車場は他のメンバーのために空けておかなければいけないので、私の車はもう少し先に置いておきます。そこから練習場に戻ろうと歩いていると、今走ってきた道の真ん中になにかが落ちてます。近づいてみるとそれはかなり大きなカエルでした。最近見かけなくなっていたし、今年は卵も見当たらないのでもういなくなったのかと思っていましたが、まだちゃんと生きていたんですね。でも、この道を車で通ったのですから、運が悪ければ轢かれてしまっていたかもしれませんね。「ヒキガエル」になってしまうところでした。でも、もしそうなってもしぶとく起き上がってきたりして(イキカエル)。
 きのうは序曲と「運命」だけだったので、私の出番は「運命」の終楽章だけでした。でも、最初の序曲が始まっても1番担当がまだ来ていなかったので、最初に通しをやった時には私が代吹きです。ピッタリ最後までやったところで本吹きが到着したので私は別室で時間つぶし。一応ピッコロの音出しをやってみましたが、特に問題はなかったので、そのあとは読書の時間です。
 今読んでいるのはこれ。だいぶ前に買ったものですが、読み始めてもあまり面白くなさそうな感じだったので、そのままほったらかしておいてありました。もうすっかりこの本の存在も忘れていましたね。ところが、今度始まるドラマのタイトルが、なんだかこれとよく似ていて、もしかして、と思って書斎をひっくり返してみたら、やはりそれだったのですね。ですから、一応ドラマを見る下準備として読んでいるところです。
 しかし、やはり最初の印象は間違っていなかったようで、本当につまらない小説です。というか、この人、ほんとにプロの小説家?と思えるほど、文章がへたなんですよね。登場人物もやたら入り組んでいて入っていくのに苦労します。こんな原作をどうやったら面白いドラマにできるのか、脚本家は苦労するでしょうね。もちろん、ドラマは見ますよ。相葉くんですから。
 そこで、朝ドラです。私は某所では「朝ドラ評論家」として知られているようですから、とりあえず新作が始まれば何らかのアクションは期待されるようです。でも、「ご当地」のそばの出身者が茨城弁にかなりのツッコミを入れていましたから、それでもういいかな、と思ってましたね。高校の先生が「イバラケン」と発音していたのは、ただ訛っていただけなのでしょうか。
 今回の脚本は、あの大御所、朝ドラでは「ちゅらさん」と「おひさま」を書いていた人ですね。「ちゅらさん」は本当に面白かったのに、「おひさま」はイマイチだったので、今回はどうなのかな、と思っていましたが、今のところは様子見という感じでしょうか。ただ、「あまちゃん」などは始まった時からひきこまれてしまったので、それほどのインパクトはなかったということにはなりますね。カスミちゃんもそのうちもっとかわいくなるのでしょうから、勝負はそうなってからです。
 今のところ気になるのが、宮川彬良(この人、本名は「晶」なんですね)の音楽です。オリンピックの年だというのに、万博のテーマソングがいきなり聴こえてきたのにはびっくりしましたね。しかも、アレンジが宮川泰風というか、それこそ「クレージーキャッツ」の萩原哲晶のテイストですから、ちょっとふざけ過ぎという気がします。正直、この人には何も期待はしていません。
Aventure Number : 2772 date : 2017/4/12


今日の禁断 ナクソス


 きのうの「おやぢの部屋」で取り上げたCDで、ジャケット(バックインレイ)や帯の間違いを指摘したら、どうやら代理店サイドでの動きがあったようです。「ようです」というのは、別の私のところに「間違えてごめんなさい」みたいなコメントが届いたわけではなく、明らかに「おやぢ」を見たので行ったと思える行動があったからです。
 まずは、一応きのうのおさらいを。これが、「間違った」帯原稿です。
 当然、これと同じものがインフォとしてネットにアップされているはずです。たとえばHMV。
 これは初めて見たのですが、間違っている箇所は同じですが、微妙に内容が違いますね。ブックレットにあった初演の情報なども入っています。普通はそのまま使いまわすのに。帯では字数制限があるので、少し短くしたのでしょうか。ただ、この文章と、下にあるデータを一緒に読むと、曲が出来る2年前に「初演」を行ったことになりますね。この時点で気が付かなかったのでしょうか。それと、楽譜の行方などはブックレットを参考にしたのでしょうが、こんなことは書いてありません。
 この、販売店向けのインフォは、当然代理店自身のインフォでも同じものを使います。そこで、代理店のサイトに行ってみると、NMLにリンクされていました。「社内」ですから、同じことなのでしょう。
 このように、赤線の部分だけ変わっていました。これは、「おやぢ」を書く前に確かめたわけではないので確証はありませんが、この日付の時点で「19歳」と書いていたはずはまずありませんから、おそらく今日の朝にでも書き直したのでしょう。HMVの方までは直すことはできませんからね。
 さらに、驚いたことに、ここではブックレットやバックインレイのPDFが見られるようになっているのですが、そこまで「正しく」なっていました。
 私が買ったCDでは、こうなっていました。
 これはどういうことなのでしょう。代理店には「正しい」インレイがあったのだとか。でも、それだったらHMVのインフォで作曲年代を間違えることはありませんよね。これは、間違いなく画像を加工したのでしょう。ご苦労様、としか言えません。というか、せっかく加工したのなら、モットルの没年の後の余計な「)」も消せばよかったのに。
 でも、ここまでやったからには、今後販売するこのCDでは、帯とインレイがこのような「正しい」ものに差し替えられているのでしょうか。いや、逆に、ここまでやって間違ったものを買わされたりしたら、それこそ「偽装」になってしまいますよね。ですから私は、もう一度このCDを買ってみるつもりです。この代理店は、自分で自分の首を絞めてしまいました。お気の毒に。
Aventure Number : 2773 date : 2017/4/14


今日の禁断 ペータース


 ニューフィルの定期演奏会まであと1週間、きのうとおとといはそれに向けての最後の指揮者練習でした。広瀬文化センターで午後2時半から、という予定なのですが、その前に木管パートは「搬出当番」なので、朝9時までに旭ヶ丘まで行って、大型楽器をエレベーターで下におろす手伝いしなければいけません。なんでそんなに早く?12時頃でいいんじゃないの?と言われそうですが、これには深いわけがありまして。
 市民センターに置かせてもらっている楽器は、それを運び出すときにはその部屋を前もって使えるように予約しなければいけません。それが、最初に申し込んだときは抽選に外れてしまったんですよね。そのあと再度挑戦できる日になって予約システムをのぞいてみたら、その時は午前中はどの時間帯でも空いていました。ですから、しかるべき人に連絡して取ってもらったのですが、なんと、その人が取ろうとした時には9時からの時間帯以外はすべて他の人に借りられていたのでした。そんなこともあるんですね。そんなわけで、こんなに時間が離れたところで搬出しなければいけなくなったというわけです。
 その前の練習の時に、そこに来れる人を確かめたら、かなりの人数の人が手をあげました。ですから、私は一応手は上げたものの、まあ、早起きできなければ行かなくてもいいかな、と思っていましたね。たぶん、他の人もそう思っていたのでしょう。そこに来ていた木管の人は私ともう一人だけでした。そんなこともあるんですね。
 指揮者練習は、とても密度の濃いものでした。時には、一つのパートだけが同じ個所を何十回も練習させられていたりしましたね。でも、それをやったあとでは確実に音が変わっているのですから、すごいものです。私も、ピッコロで一言注意を受けて吹いてみたら、その部分はあとで録音を聴いてもはっきり分かるほど変わっていましたね。
 何よりも、そんな練習に対して、団員がとても積極的に参加している姿勢が、そこにはありました。
 2日目に、最初に「運命」の通しがあるというので、私はかなり早めに会場に着いたのですが、その時にはチェロパートの人たちは殆ど集まっていましたね。ですから、一瞬この時間にパート練習でもやるのかな、と思って、早く来ても私が音を出すことはできないなと思ってしまいましたよ。
 その通しの時には、本番通り頭からずっと座っていて、4楽章から吹き始める、というのをシミュレーションしてみたのですが、途中で完全に落ちてしまって、どこを吹いているのか分からなくなってしまいました。これが必要だったんですね。本番にこんなことになったら大変なことでした。いや、ピッコロの場合は殆ど聴こえないので、そんなに影響はないのかもしれませんけどね。目立つところでは絶対に落ちたりはしませんから。
 「新世界」の方も、その日の最後に全曲通しました。これもあとで録音を聴いてみたら、反省点は数知れず。本番までに微調整です。
 その録音、全然録るつもりはなかったのですが、「録音をアップしてほしい」という希望があったので急遽いつも持っているM-10で録って、丸2日分を公式サイトにアップしました(これは、団員以外は聴けません。聴きたい方はコンサートにいらしてください)。聴いてみると、やっぱりいつも使っているD-100に比べると物足りないですね。
 そんなわけで、指揮者練習も終わり、あとは本番を迎えるだけとなりました。そして、本番が終わると、エルガーとマーラーを並行して練習するという怒涛の3か月が始まります。そのマーラーのパート譜も渡されました。ただ、その譜面は前にニューフィルで使ったのとは別のもので、ものすごく窮屈で見にくい楽譜でした。
 左が今回渡されたもの。IMSLPでもダウンロードできるKALMUS版ですね。右が新しい版、左の6段目までが1ページに広々と印刷されていて、とても見やすくなっています。ですから、私は右のパート譜を使うつもりです。
 そのコンサートのチラシがもう出来てきました。ぜひ聴きに来てほしいのですが、できれば「弾きに」来ていただけると、とてもありがたいです。やはりマーラーは大人数でないと。
Aventure Number : 2774 date : 2017/4/17


今日の禁断 アダージェット


 春、ですね。桜は咲き乱れ、今日あたりは強風の中で「桜吹雪」を見ることが出来ました。居ながらにしてそんな体験ができる、自然に恵まれた職場です。
 なんたって、ちょっと中庭に行けばこんな群生する「ミズバショウ」が見れるんですからね。去年までは、でしたが。
 今年はこんな感じ。今頃は上の写真のようにたくさん白い花が見れたのに、花はおろか葉っぱさえも全くなくなっています。これは、去年の大雨の時にこのあたりの植物が根こそぎ流されてしまったためなのでしょう。と、思っていたのですが・・・
 一番手前にある葉っぱが、なんだかミズバショウのものに似ているような気がしました。近くで見ると紛れもないミズバショウなのですが、肝心の花がありません。これから中に花が出来てくるのでしょうか。あるいはこのまま葉っぱだけ大きくなって朽ちてしまうのか、見守ってやりたいと思います。なんせ、奇跡的に生き残った株なのでしょうから。
 ついでに、お隣の竹藪をのぞいてみたら、すでにタケノコの先っぽが見えるようになっていました。こちらの方はいくら雨が降っても流されるどころかどんどん成長していきますから、おそらく今年もたくさん生えてくるのではないでしょうか。自然の営みには、変わるものもあれば変わらないものもあるのですね。
 人間の営みに変化は付き物です。ニューフィルでは今度の定期演奏会を機に辞められてしまう人がたくさんいるようです。私の手元には、すでに6枚ほどの退団届があります。年度が変わって新しい職場になったとか、いろいろ事情があるのでしょうが、残念なことです。それが、今日になってもう1枚加わってしまいました。急に関西に転勤が決まったのだそうです。ただ、この方の場合は、ニューフィルは辞められますが、週末には仙台まで来て別の団体の練習を行うそうです。前回のマーラーですね。
 おそらく、8月のその演奏会が、この団体にとって最後のものとなるのでしょう。私としては、ここに参加させていただいて確実に自分自身のスキルが高まったと感じています。素晴らしい機会を与えていただいたご恩に報いるためにも、このマーラーはぜひ成功させたいと思っています。
Aventure Number : 2775 date : 2017/4/19


今日の禁断 シグネチャー


 いよいよあさってはニューフィルの定期演奏会の本番ですね。明日も同じ会場でリハーサルですから、今日のうちにいろいろ準備をしておかなければいけません。
 まずは、私の公式の仕事で、名取市文化会館に預けてあったチケットの精算をしなければいけません。残券を引き取るために、このような「引上書」を用意しておきます。ここに印刷してあるように、預けたチケットは全部で135枚、そのうちの何枚が売れているでしょう。すでに100枚近くは売れているはずですから、あと2日でさらにどのぐらい売れるか、楽しみです。
 なんでも、仙台市内のプレイガイドでも100枚ほど売れているという情報もありますから、プレイガイドだけで200枚、これはちょっとすごいことですよ。これはもしかしたら、予想外のお客さんが見込めるかもしれません。お天気もいいようですからね。
 そして、これは私の商売道具、演奏中は殆どステージにいるので、たぶんNさんにお貸しして撮ってもらうことになるのでしょう。あとはオフステージとか打ち上げとかは私が自分で撮ります。
 さらに、これもこのところの必須アイテム。ステージ上の三点吊りマイクから直接入力してハイレゾ(24/96)で録音するレコーダーです。今度のホールはかなり響きのよいホールですから、きっと素晴らしい音が録れることでしょう。失敗しなければいつものようにダウンロードできるようにしますし、団内に頒布するCDのマスターにも使ってもらえるはずです。
 あとは、モニター用のヘッドフォン。リハーサルで録ったものをこれでモニターして、入力レベルを微調整します。
 そして、私の愛機たちも忘れるわけにはいきません。両方ともこの間調整を済ませたばかりですからコンディションは最高です。なにか失敗してもそれは楽器のせいではありません。
 ですから、私自身のメンテも欠かせません。と言って、特別なことは何もありませんが、風邪と口内炎だけは注意しています。さいわい、今のところどちらもその兆候はないので、ベストのコンディションで臨めるのだ、と思いたいものです。
 あと、もう1件用意したのが、受付に置いておくチケットの封筒です。おかげさまでFacebook経由で何人かの予約をいただいていますから、それをきちんと作っておかなければ。これはまだまだ余裕がありますから、明日でもあさってでも、連絡をいただければご用意させていただきます。よろしく。
Aventure Number : 2776 date : 2017/4/21


今日の禁断 ライン


 きのうの定期演奏会、なにしろ初めてのホールでしたから、なにかと「事件」がありましたね。いや、指揮者練習などでは何回も使っていましたが、その時は単にそこで練習するだけでしたから、なんと言うことはなかったのですが。
 まずは、楽屋の問題。実は、このホールの使用願いを出しに行ったのは私でした。その時に、オーケストラのようにたくさんに人がいる時には、正規の楽屋では足らないことがあるので、その時には会議室などを借りてください、と言われていました。その時には、当然必要だと思って、そこでホールと一緒に予約をしてもよかったのですが、そこまででしゃばることはないし、そういう細かいことは別の担当があとできちんと打ち合わせて取るものなので、その時は何のアクションも行いませんでした。
 それからどんな経緯があったのかは分かりませんが、昨日行った時には3つある部屋のうちの1つの部屋が他の団体に借りられていた、ということで、楽屋からその部屋に続くドアが使えないようになっていたのです。ですから、その「楽屋」を使う人(私もそう)は、一旦外に出てから大回りしてそこまで行かなければいけません。階段を降りたり登ったりして、まるで迷路のようなので、私でさえ一回ではたどり着けませんでした。そんな面倒くさいことになったのは、あの時さっさと部屋を予約しておかなかった私のせいです。
 まずは、私の役目である録音のためのセッティングをしなければいけません。そのために、マイクからの出力を受けるケーブルを貸してもらって、接続を行います。それが終わってステージと客席を見ると、なんだかすごく暗くなっています。音出しをしている人もいるのですが、みんなとても不自由そう。この暗さでは楽譜なんて見えませんからね。ですから、さっきのスタッフに「明るくしていただけませんか?」と聞いたら、「照明を入れる時間は決まっているので、できません」とあっさり断られてしまいましたよ。そういえば、この人は前の日に録音のケーブルなどは準備してあるのかどうか聞いてみたら、「そういうことをすると料金が発生するので、できません」と、やはりきっぱりと断ってよこした人でしたね。なんと融通の利かない。一応、こんな場所はちゃんと提供してもらえましたけど。
 これでリハーサルを録音してモニターしてみたら、左のチャンネルだけフォルテシモで音が歪みます。こんなことも、クレームを付けても応じてくれるわけがないので、こちらのレベルを下げて、極力影響が出ないように調節です。それ以外にも、なんか定位がおかしいような気もしたのですが、その時はホールの反響のせいだろうと、あまり気にはしませんでした。
 でも、あとでしっかり聴いてみると、これは右と左のチャンネルが逆になっていることが分かりました。スタッフの接続ミスですね。こんな初歩的なところで間違えるなんてお粗末すぎます。まあ、これは編集ソフトで簡単に「チャンネル・スワッピング」が出来るので、明日アップする予定のハイレゾ音源では、ちゃんとした定位で聴くことができるはずです。
 そのほか、写真の手配とか、あちこち行ったり来たりしているうちにゲネプロが始まり、それからはいつもの通りお弁当を食べて着替えのために楽屋に向かいます。そうしたら、チケットを置きに行った時に顔見知りになった職員さんが、血相を変えて私に「駐車場の整理員の派遣をお願いしてあったのですが、どうなっているのでしょう?」と聞いてきました。そんな話は初めて聞いたので、とりあえず団長には連絡して事務室に行ってもらうということで話は付いたのですが、団員から3人お願いしてあった、というのですね。
 それを、団長を見つけて話したら、「そんなことは聞いていない」というのですが、結局あわてて何人か前半の降り番の人を派遣したみたいですね。どこでそんな手違いが起こったのか、私には分かりません。
 演奏はまあまあで、特に、今まで苦手だったピッコロが思いのほか気持ちよく吹けたので、私としては大満足、打ち上げは一次会で切り上げて自宅で公式サイトの更新をやっていると(入場者数1178人、とか細かいことは、公式サイトにあります)突然思い出したことがありました。チケットを頼まれて、受付に置いておくと言ってあった人が何人かいたのですが、そのチケットを預けるのをすっかり忘れていたのですよ。いつもだと、お弁当を食べ終わった後に受付を通るので、その時に渡していたのですが、今回はホールの外で食べて、そのまま楽屋に行ってしまったので全く気が付かなかったのですね。でも、これがもし演奏直前に思い出していたとしたら、それが気になって演奏に身が入らなかったのでは、と思うと、今頃思い出して逆に安心してみたりして。でも、そんなことも言ってられませんから、それからあわてて「チケット忘れてすみませんでした」と、メールで平謝りです。
 そうしたら、一人の人から「係の人が対応してくれて、チケットはいただけました」なんて言われましたよ。そうだとしたら、なんと気が利くスタッフでしょうね。もちろん、それはこのホールの職員ではありません。
 今日になったら、降り番の方が撮ってくれた写真が大量に届きました。それに、「再入団」のNさんが撮ってくれたのを合わせて、何枚かをFacebookページにアップしておきました。
Aventure Number : 2777 date : 2017/4/24


今日の禁断 シューベルト


 先日のニューフィルの定期演奏会、演奏されたベートーヴェンの「運命」はなんと30年ぶりに演奏されたのだ、と、いろいろな資料には書いてありました。もっとも、その元ネタは私が書いたものなのですがね。その「30年」というのには、私の個人的な感傷も含まれているのだ、ということを知る人はほとんどいないはずです。
 実は、その30年前、1987年4月25日に行われた第8回定期演奏会というのは、私がニューフィルに入って初めて参加した定期演奏会なのでした。そのことはこちらにも書きましたが、この演奏会は、だから、私にとっては「入団30周年記念演奏会」という、とても感慨深いものになるはずでしたが、そんなことは考えている暇もなかったぐらい忙しい演奏会になってしまいました。なんせ、本番の休憩時間には、こんなことをやってましたからね。
 これは、前半の録音を聴いて入力オーバーになっていないかチェックしているところ、いつの間にか撮ってくれていた人がいて、送ってくれました。この時は、そんなところばっかり聴いていて、逆チャンネルだったことはそれほど気になりませんでしたね。
 で、結局30年前と同じ曲の同じパートを吹いたわけですが、その景色は全然違っていましたね。前回はなんせ入ったばかり、たしか、入団したのは3月ごろだったのですでにその時のパートは決まっていて、他の曲のパートはすべてその時にいた2人のメンバーに決まっていましたから、私のパートは必然的に「運命」のピッコロに決まってしまったのです。でも、その2人は本当によく練習を休みましたね。ですから、私はほとんどその人たちの代わりに練習は吹いていました。「魔笛」で1番を吹いていた人は、良くこんなんでオケがやれるな、というほどの怪しげな腕の持ち主でしたが、そんな人がいくら休んでも代わりに私が本番を吹く、などということはあり得ませんでしたね。今のニューフィルでは考えられないようなことが横行していたのです。
 私は、それまではこういう団体の経験は全くありませんでしたから、もうまわり中が全員敵のように思えてしまっていましたね。お互いが疑心暗鬼、そんな殺伐とした中での、30年前の「運命」でした。
 今回は、まわりの状況は一変していました。完全とは言えないまでも、ほとんどの団員とは「仲間」として心が通えるような間柄にはなれていますから、そこには確かな信頼感が生まれています。人付き合いの苦手な私でも、30年もかければとても居心地の良い場所が自然と出来ていたのではないでしょうか。
 嫌な思い出ですが、30年前は、上にいた人たちを追い越そうとして、常にもがいていたような気がします。その先に何があるかなんて、考えてもみませんでした。ところが、そのうちにいつかは「追う」側から「追われる」側になってしまうのではないか、と思うようになりました。そんな立ち位置になることなんて全く想定していませんでしたから、そのことに気づいたときには暗澹たる気持ちになったものです。
 でも、今では余裕をもって「追われる」身を楽しめるようにすらなっています。不遜な言い方ですが、もうここまで来たら、とことんこの立ち位置を楽しんでやろうと思っています。そして、くれぐれも「退き際」を間違えることがないようにするために思慮深くなることが、「30周年」以降の目標となっていくはずです。
Aventure Number : 2778 date : 2017/4/26


今日の禁断 マキタ


 定期演奏会から、5日が過ぎました。この5日という平日、いつもだととても短く感じるのですが、今週はなんだかいつまで経っても週末が来ない、という気がしてましたね。その5日の間、恒例の練習日がなかったのが、その原因です。もうすっかり火曜日には練習があるというのが、それこそ30年間続いていますから、それが体に染みついていて、それがないと1週間のリズムが狂ってしまうようになっているのでしょう。恐ろしいことですね。
 確かに、そんな1週間の気持ちの持ち方は、私の場合火曜日を頂点にして変わっているようです。いまだに、その火曜日の練習というのは、私にとっては特別の日、気軽に練習に参加する、なんてお気楽な気持ちには決してなれません。それは、まさに自分が試されるような日みたいに思えてしまうんですね。ですから、その日に向けて週の初めは、緊張の連続です。そして、当日音を出す前にはいつも緊張感は最高に達しています。それが終わった水曜日は、そんな緊張からすっかり解放された、週のなかで最も伸び伸びしていられる日になります。でも、それもつかの間、次第にまた次の火曜日に向けて緊張感が増していく、というサイクルの繰り返しです。
 そういう「苦しみ」から逃れられていた今週は、気持ちをガラリと変えて普段できないことをやってみました。それは、去年もやった竹藪の大掃除です。1年も経つと、立ち枯れになった竹がたくさん出てきます。それはたいていもう根っこも枯れているので、ちょっと動かすと簡単に倒れてしまいますから、それを引き抜いて、小枝を払った後チェーンソーでぶった切ります。そんなことを4本分ぐらいやると、もう汗びっしょり、それと、腰をかがめてチェーンソーで切るのが意外と疲れるので、1日の作業はそのぐらいでやめておいて残りは次の日に、といったユルい仕事ぶりです。
 そんなダラダラとしたやり方なので、倒して枝は払っても、まだ短くしていない竹の残骸が、まだ大量に竹藪内に横たわっています。それは、来週初めにはきちんと切断して、きれいに積んでおかないと、外部から来る人に恥ずかしいですね。
 そう、今年もどうやらいつもと同じような感じでどんどんタケノコが生えてきていますから、来週あたりには恒例の「タケノコ掘りたいかい?」を決行しようと、各方面との調整を行っているところです。日にちが決まったらメッセンジャーとか、掲示板で連絡する予定ですので、もうしばらくお待ちください。実は、定期演奏会の時に、全く思いがけない方から「タケノコ、掘りに行きたいんですけど」と言われてしまいました。しかもお二人。全く個人的な思いつきで、要は一人ではとても掘り切ることはできないのでお手伝いをしてもらうつもりでちょっと声をかけてみただけだったものが、今では結構幅広いところで認知されるようになってしまっていたんですね。本当に「ただ掘る」だけのことですが、興味のある方は是非ご参加ください。
 私は、すでに月曜日に誰よりも早く出始めのを掘ってきました。とても柔らかくて、おいしかったですね。今日も掘ってきましたが、もうちょっと大きくなっていましたよ。
 さっきのチェーンソーですが、さすがにエンジンのは大げさなので電動のを使っています。ただ、電源が必要なので、電工ドラムを使っているのですが、それでもとても広い竹藪はカバーできませんから、さらに長いケーブルをつないでいます。でも、やはり作業性は悪いですね。と思っていたら、なんと、最近は充電式のものもあるんですね。
 これだったら、もっと仕事も楽になります。俄然、欲しくなってきました。でも、1年のうちでほんの数日しか使わないものを買ってもしょうがないような気もしてしまいますね。ピッコロだったら毎日使うんですけど。
Aventure Number : 2779 date : 2017/4/28


今日の禁断 マーラー


 今週と来週はニューフィルの練習はありませんが、その代わり「宿題」がたっぷり出されていました。この次の演奏会のためのパート譜ですね。なんたって、おそらくエルガーの交響曲第1番やチェロ協奏曲を実際に演奏したことのある人なんてほとんどいないでしょうから、「昔やったのを思い出す」ということのできる人などいるわけがありません。しかも、チェロ協奏曲はともかく、交響曲の方は「聴いたことがある」という人も、例えばマーラーやブルックナーに比べてもはるかに少ないでしょうから、曲そのものが分からないという人も大多数なんですよ。ですから、まずはその知らない曲の音源を手に入れて(ニューフィルの人には、掲示板から音源へのリンクが使えます)、それを聴いてテンポなどを確認して譜読みを始めるということになるのでしょう。
 わたしも、それこそ30年オーケストラをやっていますが、これは全く初めて見る楽譜なので、この間の演奏会が終わったらさっそく音を出してみているところです。でも、やってみると音もリズムもそんなに難しくはないので、指自体はまず大丈夫、あとはなにしろ長いので、根気よくさらうだけです。
 とは言っても、1ヵ所だけ、もしかしたら最後までてこずるのではないか、というところがありました。それは、第4楽章の始まってすぐのところ、フルートとファゴットがユニゾンでこんなことをやってます。
 この部分はかなりテンポが遅いので、普通だったらまず問題はありません。さっきの掲示板からのリンクの音源も、かなり遅いので、それだったら別に問題はないでしょう。それは、コリン・デイヴィスの指揮なのですが、私が持っているもう一つの音源、ロジャー・ノリントンが指揮をしているものだと、これがとてつもなくテンポが速いのですね。このパッセージも、明らかにフルートもファゴットも吹けてません。指揮者の橘さんがこんなテンポでやるのだ、ということになったら、ちょっと大変です。まあ、ロンドン交響楽団でも吹けないのですから、いいんですけど。
 これだけでも大変なのに、私の場合はもう一つ、大曲のパート譜とも格闘しなければいけません。でも、これは前に演奏したことがあるので、思い出しさえすればそんなに大変ではないはずです。これも、やはり最後の楽章にフルートのソロでとても難しいところがあるので、その昔の楽譜を引っ張り出してきてそこだけは練習しておきましたから、なんとかなるでしょう。
 そのパート譜ですが、前に2種類の楽譜の写真(↑)を載せましたが、やはり、渡された左側の楽譜はちょっと問題があるようで、マエストロからできれば前もってスコアと照合しておいてほしい、というような連絡が回ってきました。それに、そちらは小節番号も入っていないので、入れておいてほしい、というようなことも。
 私は、前にも書いたように、昔ニューフィルで使った右の楽譜を使うつもりでしたから、こちらには各段の頭に小節番号も入っているのでそんな手間はかかりません。それと、おそらくこんなことになるのでは、と、フルートパートの分は他の人の分も全部昔の楽譜が手元にあったので、それを配ってありますから、そのまま使えるはずです。というか、これの原譜はニューフィルのライブラリーに残っているはずですから、最初からそれを借りていればよかったように思うのですが、何か問題があったのでしょうか。
 その、この曲だけを演奏するために集められたオーケストラが、当初はの人数が確保できるか危ぶまれていたのに、すでにほとんどのパートは目標がほぼ達成できているようなので、一安心です。しかし、よく集まりましたね。なんせ、目標は16型なので、完全に集まるとニューフィルよりも多い充実した弦楽器で演奏できることになりますから、少しぐらい足らなくても十分なんですけどね。
Aventure Number : 2780 date : 2017/5/1



17/5/3-17/6/14