2561(16/1/9)-2580(16/2/15)

今日の禁断 ボイスメモ


 世の中的には三連休となって、お休みが続いています。私は、お正月の休み明けから山のような振替用紙と格闘していましたが、やっとすべての送金を項目別に分けて帳簿に記入するという作業が終わりました。これで、少しは時間的な余裕が出来るかな、と思ったのもつかの間、今度は新しい「かいほうげん」の編集作業の山が目の前に立ちはだかってきたのです。この先のニューフィルの練習日程と、「かいほうげん」の中での告知のタイミングなどを考えると、発行するのは今度の練習日しかないことも分かりました。その次の週はパート練習になってしまうので全員に配ることはできませんし、さらにその先になると、告知の締め切りを過ぎてしまいますからね。
 さいわい、今度の練習は連休で月曜日が休日になったことから、いつもの火曜日には市民センターは休館日になってしまうので、木曜日に行われます。それだったら、何とか編集作業と印刷作業は間に合うはずです。ですから、この連休前には、材料の揃っているコンテンツだけは完全に仕上げておく必要があります。そうすれば、あとは今日行われた総会の議事録と、いつも原稿をお願いしている方からの演奏会レポートが連休中には届くはずですから、余裕で「かいほうげん」は出来上がるはずでした。
 しかし、そんなに世の中はうまくはいきません。実は今、次の演奏会に向けてのチラシの作成が佳境を迎えているのですが、その担当者から、「裏側に印刷するコメントの原稿を、できるだけ早く書いてほしい」という依頼が届いたのです。このところのチラシの制作では、演奏会のコンセプトを端的に表したキャッチコピーを用意して、それを解説するコメントをチラシに印刷する、というやり方が定着してきています。もうキャッチコピーの方は出来ているので、それに則った解説をぜひ書いてもらいたいというのですね。最初のゲラが出るのが15日の予定、実際はもう少し先でも差し替えは出来るので、まあ20日ぐらいまでに、ということでしたが、やはり私としては、第1稿の時点で完成されたテキストを載せたいじゃないですか。ですから、ひとまず「かいほうげん」の作業は中断して、その原稿作りを先に仕上げることに専念しようと思いました。
 指定された字数はそんなに多くなかったので、なんとかその原稿は仕上がりました。これで、連休は「かいほうげん」に専念できます。その前に、まずはそこに載る議事録のための総会に臨まなければいけません。今日行われたその総会は、いつもだと1時間もしないで終わってしまうものが、1時間半もかかってしまいました。その分、発言の量も多いので、これはテキストを起こすのにちょっと手間がかかりそうですね。
 そのあとは、やはり恒例の新年会へ向かいます。一時、かなりたくさんの人が参加するようになったかに思えたこの新年会ですが、最近はまた参加者が少なくなってしまったようで、今日は確か16人ぐらいしかいませんでした。会場は数年前にも行ったことのあるお店で、一応個室になっていますが、テーブルが長く伸びていて幅が狭いので、一度座るとなかなか移動できなくなってしまうという、ちょっと窮屈はところでした。そんなところで、いつもは当たり障りのない話で終始するものが、今日初めて知ったショッキングな事実には、本当に驚いてしまいました。それは、もう「かいほうげん」を作ったりするのもどうでもよくなってしまうほどの、私にとってはあり得ない話でした。このショックから立ち直るには、かなりの時間が必要です。
 でも、お店の前で全員の集合写真を撮ったりしているうちに、やはり私にはこの人たちと一緒にやっていくしか道はないことを悟らざるを得なくなってきます。何があろうと、今ここにある仕事を進めていくことしかないのだな、と。
 そんなわけで、美女たちの誘惑を振り切って、1次会で切り上げて議事録の文字起こしのために家路につく私でした。
Aventure Number : 2561 date : 2016/1/9


今日の禁断 バルブ


 きのうの「おやぢ」で、「『運命』のドイツ語や英語バージョンを見たことがある人、いますか?」ときいてみたら、驚いたことにすぐさまリアクションがありました。
 たしかに、こういうのがあったんですね。きいてみるものです。というか、こういうブログにすぐ突っ込んでくれる人たちがいることに、幸福な気持ちになりました。
 「運命」は間違いなくでっち上げのニックネームだというのはだんだん知っている人が多くなっていますから、今では心ある人はまず使うことはなくなりました。同じようなものに、現在では使うのはあまり好ましくないはずのマーラーの交響曲第1番に付けられた「巨人」というニックネームがありますね。確かにマーラーが「巨人」という名前を付けたオーケストラのための多楽章の作品はありますし、それは現在では「交響曲第1番」として知られているものと限りなくよく似てはいますが、「巨人」というのは交響詩ですし、楽章も5つありました。それを何度か改訂を繰り返しているうちに、今の4楽章の「交響曲」になったのですね。その時には「巨人」という名前はなくなっていたのですよ。
 かつては、そのような改訂されて今に至っている作品では、最終の形のものしか聴くことはできませんでしたが、今ではなんだって簡単に聴けるような時代になっています。というより、その曲の様々な変遷を時代とともに味わうというのも、その作品を深く味わうためには不可欠な聴き方になりつつあります。現に、このマーラーの作品でも、その「巨人」時代の楽譜で演奏されたものが、CDやコンサートで聴けるようになっているのですからね。ですから、この曲の場合、「巨人」という曲と、「交響曲第1番」という曲は全く別のものだ、と考えるのがあたりまえだと多くの人が納得するような時代が、しばらくすると必ずやって来るはずです。「運命」の場合は別に付けても付けなくても全く同じ曲であることに変わりはないので、まだ救われますが、マーラーの場合はもっと深刻なのだ、ということですね。
 今年の秋には、ニューフィルでこのマーラーの「交響曲第1番」を演奏することになりました。その時のキャッチコピーは、「巨人と呼ばないで」になることでしょう。
 とりあえず差し迫った春の演奏会のチラシの、やはりキャッチコピーがらみの原稿は無事に納品が終わって、きのうはいよいよ総会議事録の文字起こしに取り掛かろうかと思ったら、なんとWOWOWで「下町ロケット」を全5話一挙放送などという快挙をやってくれました。放送されたのが2011年の夏だというのですから、おそらくこんなのを見ている余裕はなかったのでしょうね。今回の再ドラマ化の時に調べて、こんなのがあったことを知り、ぜひ見たいと思っていたものでした。実は、これを放送するというのは毎月WOWOWから送られてくるプログラムガイドには載ってませんでした。この時間帯だけ「番組未定」となっていたんですね。それで全然ノーマークだったのに、きのうほかの番組の録画予約をしていたらたまたま見つけてしまいました。ほんとに「たまたま」だったので、喜びもひとしお。もう待ちきれなくなって3話分見てしまいましたよ。当然、文字起こしなんかやってる暇なんかありませんね。
 でも、それは今朝早起きをして、午前中に全部終わらせましたよ。こういうのは、時間じゃないんですね。何かに集中していると、仕事の効率が上がって、結局ダラダラやっているより短時間で出来てしまうことがよく分かりました。
 総会の時には、バックアップで初めてiPhoneのボイスメモを使って録音してみました。今のところM-10を使って失敗したことはありませんから信頼はしているのですが、今回のようにもし録音できてないと大変なことになりそうなときには、やはりバックアップがあった方が安心できますからね。ただ、録音はちゃんとできたのですが、それを再生する時に、早送りや巻き戻しが、これだとかなりやりずらいことが分かりました。2つのモードで操作できるのですが、どちらも極端なんですよね。片方はおおざっぱ、もう片方は精密すぎます。それと、音はmp3でもM-10の方がはるかにいい音ですから、聴き取りも簡単ですし。やはり、これからもM-10のお世話になりそうです。
Aventure Number : 2562 date : 2016/1/11


今日の禁断 ペトルッチ


 今ニューフィルで練習をやっているのは、ブルックナーの「交響曲第7番」とワーグナーの「タンホイザー」序曲です。この2曲が春の定期演奏会のプログラムということですね。まあ、メインはあくまでブルックナー、この曲が決まった時には、指揮者はこれ1曲だけでいいようなことをおっしゃっていたのだそうです。それではあんまりだというので、ほとんど「付け足し」のような感じで決まったのがタンホイザーでした。
 でも、そんな「裏事情」は、決して表に出してはいけません。あくまで、最初からこの2曲以外の組み合わせはないのだ、ということで決まった曲目だと言い切らなければ、ニューフィルの広報係としては失格です。ですから、この間チラシの裏に載せるコメントを頼まれた時も、極力最初からこの2曲で行くことになっていた、というスタンスで書かせていただきました。いや、事情はどうあれ、お客さんは決して「付け足し」を聴きに来るわけではありませんからね。私にしたって、もちろんブルックナーは好きですが、それよりもワーグナーの方が昔から好きだったのですから、そんないい加減な気持ちで演奏するわけにはいきません。ですから、これはもうどんな人が読んでもこの2曲以外の組み合わせは考えられなかったようなコメントが出来上がったはずです。
 そんな風にワーグナーに肩入れするための心構えをより強くするために、この「タンホイザー」序曲について以前からきちんと調べてみたかったことを実行してみることにしました。このオペラは最初はドレスデンで上演されましたが、その後パリのオペラ座で上演されることが決まり、そのために内容を少し変えた「パリ版」という改訂版が作られたのですね。そのように、「ドレスデン版」と「パリ版」という2つの版が存在していることは知っていたのですが、具体的にどのようにその中身が違っているかは、ほとんど知らなかったので、ここできちんと調べてみようと思ったのです。とにかく、「序曲」の後半にダンス用の音楽が入るのがパリ版だ、ぐらいの認識しかありませんでしたからね。
 今回ニューフィルで演奏するのは、別に指定はありませんでしたが普通の「ドレスデン版」を使って練習は行われています。序曲のスコアも、普通に手に入るものは全てドレスデン版のはずですね。ただ、何気なくその辺にあったショルティの全曲盤(DECCA)を見てみたら、そこにはでかでかと「パリ版」と書いてありました。そこで、それをスコアを見ながら、実際にはどのように違っているのか確かめてみました。
 確かに、序曲は途中で全然違うことをやるようになっていましたね。そのうちカスタネットが入ってきましたから、これが確かに「パリ版」であることは分かります。序曲が終わってからも、そのままヴェーヌスが歌い始める前まで聴いてみました。そこで、改めて「ドレスデン版」の全曲盤(バレンボイム)を同じところまで聴いてみると、どうもこの辺も違っています。こうなると、もうちゃんとスコアを見ないとどこがどう違うかなんて、指摘できません。でも、「パリ版」のスコアなんて、出ているのでしょうか。
 そこで、DOVER版のフルスコアをAMAZONで調べてみましたが、それがどういう版なのかは全くわかりません。それに、値段が8000円以上もしますから、ちょっと引いてしまいます。「原価」はいくらなのか知るためにDOVERのサイトを見たら、たった39ドルでしたよ。でも、ここで付けられていたコメントを読むと、これはペータース版のリプリントで、「パリ版も掲載されている」とあるではありませんか。そんな風になっていたんですね。そういえば、IMSLPもペータース版だったはずだと思って確かめたら、そこにはちゃんと「Paris Version Appendix」というファイルがあったではありませんか。これをダウンロードすればいいんですよ。
 もちろん、ダウンロードは簡単にできて、今、わくわくしながらそれぞれのスコアを見比べているところです。このぐらいやっておけば、もう「タンホイザー」が付け足しだなんて、だれも思わないでしょう。
 ところで、このIMSLPは、最近ちょっとサイトの仕様が変わって、なんだかお金を払わないとダウンロードできないのではないか、と思わせられるようになってしまいました。
 でも、これは、実は15秒経つとちゃんとダウンロードを継続できるリンクが出てくるのです。
 ここの「here」というところをクリックすると、難なくダウンロードが開始されます。でも、いずれは、本当に料金を払わないといけなくなるのでしょうか。
Aventure Number : 2563 date : 2016/1/13


今日の禁断 バッハ


 きのうのお昼頃の地震、知ってました?部屋の中にいたのですが、別に揺れているのではないのだけれど、不思議な浮遊感がある、という感じでしたね。どこか遠いところで大地震が起こっていて、その「気配」だけが伝わってくる、みたいな。
 実際には、北海道でかなり大きな地震があったことをそのあと知りましたが、やっぱり「遠くのところ」だったんですね。それよりも、なんだかその時の揺れがしばらくするとやってくるとてつもなく大きな揺れの予兆のように感じられて、恐ろしい気持ちになりました。もうあれから5年近く経ちますが、あの時の恐怖心はまだ忘れることはできません。
 私たちは忘れることはできませんが、他の地域の人たちはもうすっかり過去のものとして思い出しもしなくなっているのだろうと思っていたら、はるか遠くの関西地方発信の合唱関係のプロジェクトが、何かすごいことを企画しているような情報が伝わってきました。考えてみれば、あちらの人たちも同じようなことを経験しているのですから、もしかしたら私たちよりこういうことには敏感なのかもしれませんね。
 その詳細は、こちらにチラシへのリンクを張りましたので、見てみてください。一応オーケストラも入っているので、ニューフィルの公式サイトからもリンクしておきました。全国の合唱仲間が集まって、仙台で「ロ短調ミサ」を歌う、という企画ですね。震災直後の見え透いた「がんばろう」の押しつけとは一味違った、もっと深いところで励まされるような力を持ったコンサートになるのではないでしょうか。私は、これに関しては何のつながりもありませんが、なんとなくそんな気がしてしまいます。
 そういう趣旨なので、入場は無料だそうです。一応当日の12時から整理券を配布するそうなのですが、前もっとネットで申し込むと整理券がもらえるようになっていて、そこで定員に達したら当日の配布はなくなるということだったので、さっそくサイトのフォームから申し込んでみました。住所も記入する欄があったので、もしかしたら郵送してくれるのか、と思いましたが、しばらくしてメールが届き、整理券は当日現地でメールを見せて交換してくれ、ということでした。私の受付番号は67番、まだそんなに申し込んだ人はいないようですが、本番は3月末ですから、まだまだでしょう。
 1回でも歌っていれば、私もこの合唱に参加したいところですが、あいにく不幸な出来事があって、本番に向けての練習の途中でその合唱団を去ることになってしまいましたから、それもかないません。まあ、これはゆっくり聴かせてもらいましょう。
 「本職」のニューフィルの方では、今日になって4月の演奏会のチラシのゲラが出来てきました。これにまだまだ手が入るので、公開はまだ先になりますが、ごく一部だけだとこんな感じです。
 最近は、このようにチラシにキャッチコピーを入れるのが定着してきましたが、この前の「禁断」に書いたように、そのキャッチに合わせて私が書いたコメントが裏面に載ってます。実はその「禁断」を指揮者の篠崎さんもご覧になっていて、ネット上でちょっとした雑談になったのですが、このキャッチと全く同じことを篠崎さんも考えて選曲していたことが分かって、びっくりしているところです。前回の末廣さんと言い、こんな風に「合って」しまうのがすごいですね。そこで篠崎さんは、今回の曲目の調性についても言及されていました。どちらもホ長調なんですよね。しかも、それが前回、16年前のホ短調の曲からつながっているというのですから、これはもっとすごいことです。ホ短調は「愛の欠乏」、それが「愛情の調性」であるホ長調で成就されるのですからね。
Aventure Number : 2564 date : 2016/1/15


今日の禁断 ハーディング


 今年は暖冬だと思っていたら、急に寒くなって今朝はうっすら雪景色、そんな中を、私は東京に行くために駅まで車を走らせていました。東口にある定額の駐車場に止めておくんですよね。その途中で、横道から飛び出してきたバイクが曲がろうとして転んだり、交差点を曲がったところで角に自転車に乗った人が倒れていたり、やはり二輪車でも冬用タイヤは必要です。それからしばらく行ったら今度は普通の車が止まったまま走れなくなっていましたからね。きっとノーマルタイヤのままだったのでしょう。
 東京はとてもいい天気、空は晴れあがり、みんな半袖で歩いています(ウソですよ)。東京に行ったのは、コンサートを聴くためです。新日本フィルハーモニー交響楽団がブリテンの「戦争レクイエム」を演奏するというものですし、会場もすみだトリフォニーという、まだ入ったことのないホールでしたから。
 ホールは、外観は普通のビルで、入り口に行くとやっとホールの案内があるという、地味なたたずまいです。ただ、中はロビーが広く、行った時にはロビコンをやっていましたね。 私は、いろいろあって昼食を食べる時間がなかったので、その辺のコンビニで買ったパンをどこかで食べようと座るところを探していると、
 こんな、恰好な場所が見つかりました。ここだったら、ゆっくり食事が出来ます。なかなか気の利いた施設です。
 会場の中は、写真では何度も見ていたシューボックス・タイプのホールです。ただ、いつも気になっていたのが、ステージまわりのちょっと斜めになっているあたりです。確かに現物を見てもしっかりまがっているので、これはちゃんとしたポリシーに基づいたデザインなのでしょうが、なんか落ち着きませんね。というのも、正面のオルガンや側面の壁のつくりがとても重厚で落ち着きのある造形なのに(でも、壁のト音記号はダサいですね)、ここだけいかにもポップな曲がり方をしているために、ホール全体の統一感が全然失われているのですよね。別に音響的に利点があるとも思えませんし、単なるこれは建築家の道楽にしか思えません。音はとてもいいのに、視覚的にこんな醜いものを見せられるのは、ちょっと辛いものがあります。
 オーケストラは、弦楽器が14型というのが、ちょっと意外でした。これが、このオーケストラのスタンダードなのでしょうか。この曲はやはり16型、そこにさらに小アンサンブルが加わるというのが、必要な人数なのではないでしょうかね。弦楽器全体は、なんだか薄っぺらな音でしたね。というより、合唱があまりにも立派だったので、少ししょぼく感じられた、ということなのかもしれません。栗友会は初めて生で聴きましたが、こんなにすごい合唱団だったとは。ご覧のように(見えないか)男声がたくさんいて、そのエネルギーがハンパではありません。一人一人の声がちゃんとしていなければ、決してこれだけの響きは出てこないでしょうね。それが、出だしのピアニシモなんかも、ゾクゾクするほどのすごさなんですよね。
 合唱はもう一つ、児童合唱が加わります。ステージにいなかったのでどこで歌うのだろうと思っていたら、なんと私が座っている3階席のロビーで、クワイアオルガンの代用のキーボードと一緒に演奏していて、扉を開けて聴こえるようにしていましたね。1階席では確かに「天からの声」みたいに聞こえるでしょうね。私にはすぐ横から聴こえてきましたけど。これが、そんな「天使」とはほど遠い、まるで大人の女声合唱みたいな図太い声だったのには、がっかりです。この合唱団の指揮者はとても有名な人ですが、この作品での児童合唱に関しては、大きな勘違いを犯しているとしか思えません。
 ソリストは、ソプラノはロシアの人でものすごい存在感、確かにこの曲には適している声ですが、「Sanctus」なんかはとんでもないピッチでしたね。テノールのボストリッジも、予想通りのオーバーアクション、バリトンの冷静な歌い方とは全く異質でした。
 おそらく、(大人の)合唱に関しては、今までCDなどで聴いたものの中ではベストだったのではないでしょうか。でも、オーケストラは、まあ聴いたのが3階の最後列だったからかもしれませんが、熱気が全く伝わってこなかったのはさびしいですね。ただ、最後の音が消えてからも微動だにしないで、静寂が1分以上続いたのは、感動的と言えば感動的。もちろん、全曲1時間半休憩なしで通していました。終わったら、指揮者のサイン会と女子トイレの前は長蛇の列でした。 
Aventure Number : 2565 date : 2016/1/16


今日の禁断 トリフォニー


 天気予報が見事に当たってしまいましたね。今朝の未明から雪が降る、と言っていたら、確かに朝起きたら一面の雪景色、お昼ごろには一旦雨になる、というのも当たってましたね。いずれにしても、一日中雪が降っているということですし、積雪量もかなりのものになるということで、今日は無理をしないで車を使わずに歩いて出勤することにしました。そんなことをするのはもしかしたら震災以来かもしれませんね。あの時は、ガソリンがなかなか手に入らなかったので、できるだけ車を使わずに歩くことにしていたのでした。でも、真っ暗な夜に一人でお墓の中の道を歩いていたら、自分がどこにいるのか分からなくなってしまった時には焦りましたね。今日は日中ですから、そんなことはないでしょう。
 つまり、今日もその時と同じコース、仙山線のガードを超えたら輪王寺の駐車場に向かう道に入って、そのまま輪王寺、資福寺、覚範寺、青葉神社の裏手の墓地や杉林を通って職場にたどり着く、というコースです。こんな日は、車道を歩いたりしたら車に雪を跳ね飛ばされたり、そもそも歩道がものすごく歩きづらくなっていますから、こんな車は絶対に通らない道の方が楽に歩けるはずですからね。
 しかし、私は今日の雪を甘く見過ぎていました。せいぜい10p程度の積雪なのですが、新雪だとこれがとても歩きにくいんですよね。まさに人跡未踏、お墓の中なんかは本当に誰も歩いていない道ですから、いくら長靴でも普通には歩けません。一歩ごとに足を雪から抜かないことには、先に進めないのですよ。まあ、雪道を歩きなれていればそんなことにはすぐ気が付くはずですが、なんせ最近はそんな機会はありませんでしたから、すっかり忘れてました。
 もうクタクタになって職場に着いたら、駐車場も新雪が積もったままでした。でも、まだ雪は降り続いているので、これはそのままにしておきましょう。でも、しばらくするとなんだか明るくなってきて、部屋の中からは雪が見えなくなりました。もうやんだのかな、と外に出てみると、それは雨になっていました。こういうところで雨が降ると、見えなくなってしまうんですね。
 いずれにしても、もう積もらないだろうと、その駐車場の除雪をスノーダンプを使って始めました。確か3年前も同じことをして、除雪するそばからまた雪が積もってくることがありましたが、今回は大丈夫でしょう。立派に地面が見えるようになりましたよ。
 でも、結局そのあとまた雪が降り始めたので、おんなじようにまた雪が積もってしまいましたけどね。まあ、明日は雪は降らないという予報ですから、その時にもう一度やりましょう。でも、そのあともまた雪が続くんですよね。
 ですから、こんな雪が降る日に東京に行かなくて、本当に良かったと思っています。というか、おとといにはまさかこんなに降ることがあるなんて、思いもしませんでしたからね。今日のニュースでやっていたような、電車が何台来ても、混んでいて乗れない、なんてことになったら、いったいどうなっていたことでしょう。
 あの時は、まずホールのデザインにちょっとがっかりしてしまいましたが、それ以外にもちょっと気になったことがありました。私の横に座った人は、ずっと下を向いているので、さすがにこんな曲だから居眠りをしているのかなと思っていたら、たまに手元の紙を裏返したりしていますから、多分歌詞を書いた紙を見ながら聴いていたのでしょう。もしかしたら、テキストを読みながら聴くのがかっこいいと思っているのかもしれませんね。でも、こういうテキストは前もってきちんと読んで頭に入れておくというのは、クラシック・ファンにとっては必須のことでしょうよ。せっかくライブに来ているんだったら、そんなものを見ないでステージを見れば、もっともっと得るものがあるのではないか、と思うのですがね。いったい何のために生の演奏を見に来てるんだ、という気になってしまいます。もちろん、横でガサガサやられたらこっちも演奏に集中できなくなりますしね。仙台ならいざ知らず、東京にもこんなダメな「初心者」というか「田舎者」がいるんですね。
 あとは、すぐ前の列に、演奏中に水を飲んだり、しょっちゅう首を回していたりしている人がいましたね。こんなのは論外、そもそもコンサートに来る資格なんてありません。クラシックコンサートの敷居は、結構高いんですよ。なめてはいけません。
Aventure Number : 2566 date : 2016/1/18


今日の禁断 ブルックナー


 まさに「忘れたころ」に、東京駅開業100周年記念スイカが、やっと届きました。

 本当に忘れていたので、調べてみると、そもそもこれが発売されたのがおととしの12月だったんですね。きのうの夕食が何だったかも覚えていないのに、1年以上前のことなんか、覚えているわけがありません。しかも、これは結局500万枚も発行されることになったのですから、別に珍しくもなんともありませんからね。私はしっかり「スイカ」として使うつもりです。もう少しすると地下鉄でも使えるようになるはずですから。
 おととい降った仙台の雪は、そのあと良いお天気が続いたせいで、街中ではだいぶ溶けてはきたようですが、職場の周辺ではなかなか少なくはなってません。裏手の山道などは、相変わらず人跡未踏モードのままですからね。
 きのうまでは、新雪だったら簡単に処理できました。ここで木管のパート練習が予定されていたので、車で来る人のためにメインの駐車場は完全に除雪して、それでも余裕を持たせるために、ちょっと離れた本堂前のスペースに私の車を置いておこうと、まだ車が全然通っていなかったその周辺の道路を除雪してみました。これが、除雪にはちょうど良いくらいに、柔らかすぎず固すぎず、スノーダンプを突っ込むときれいに一塊のブロックが取り出せる、という状態になっていたものですから、車道も面白いように雪を運び出すことが出来ました。そう、「運び出す」という作業です。こういうところの除雪のポイントは、いかにして雪を邪魔にならないところまで運ぶか、ということなんですね。ただスコップで掘り返しただけでは、その周りにまた雪の山を作るだけですから何の意味もないのですよ。幸い、ここにはすぐそばに決して邪魔にはならない空き地がいくらでもありますから、面倒くさがらずにそこまでちゃんと運んでやれば、いともきれいに除雪が完了します。
 そんな感じで、車を置くスペースは確保しておいたのですが、実際に練習に車でここまでやってきた人は誰もいませんでした。途中にあるかなり急勾配の坂を上ってくるのが怖かったので、みんな歩いてきたのだそうです。確かに、一応轍の部分は完全に雪はない状態にはなっていましたが、そこが昼間は濡れていても夜になると凍ってしまいますからね。現に、歩いてその坂を上ってきた人は、ツルツル滑って怖かったのだそうです。その少し前に、私はいつものところまで食事に行って、その坂を楽々登ってきたのですから、やはりスタットレスタイヤの威力はすごいんですね。
 ただ、問題は帰り道です。練習が終わったのは夜中の10時ごろですから、もう道路はすっかり凍り付いています。いわゆる「ブラックアイスバーン」というやつですね(余談ですが、この言葉は英語とドイツ語のこちゃまぜですね。「Black」と「Eisbahn」。ところが、Eisbahnというのは本当は「スケートリンク」のことなんですってね)。ここでは、オートマティックの場合はギアをニュートラルに入れるのがコツです。ドライブのままだと、ブレーキをかけてもそのまま滑って行ってしまい、交差点に突っ込みそうになって怖い思いをしたことがありましたからね。何よりも、実際に坂道の途中でブレーキをかけて確実に止まれるか確認しながら走るのが、一番安全です。
 その時に、轍は雪がないのに、車の真下にはまだ雪が残っているので、それが床を擦る音がして結構気持ち悪いものでした。ですから、今日は極力そういうところもきちんと除雪しておこうと思ったのですが、丸2日経った雪は、スノーダンプだけではそう簡単には崩せないほど、カチカチになっていました。そうなると、スコップの登場です。でも、これはもろに腰に負担がかかりますから、そんなに長い時間続けるわけにはいきません。まあ、適当なところでやめておきましょう。
 こんな雪がまだこれからも振るような予報が出ていますね。まだまだ雪かきに追われる生活からは抜け出せません。
Aventure Number : 2567 date : 2016/1/20


今日の禁断 ヘルペス


 きのうは私の誕生日でした。ですから、いつものようにFacebookには「お誕生日メッセージ」であふれかえることになります。私の場合はそんなに「友達」はいないので、一人一人きちんとお礼のコメントを返すことが出来ますが、それでも結構な時間を使ってしまいましたよ。でも、日頃あまりアクセスのなさそうな人からメッセージが届いたりして、ついでに近況報告などなかなか楽しい機会もありました。
 さらに、なんたってGoogleさんからもお祝いのメッセージが届いたりしたのですから、これは本当に驚いてしまいましたよ。
 何とはなしにGoogleのトップページに行ってみると、こんなケーキで出来たロゴが出ているんですよね。何かの記念日によくこういうことをやっているのは知っていましたが、そこで私の誕生日が「記念日」になっていたとは。でも、これはあくまで私がログインしている状態のPCでしか見ることはできないんですよね。ですから、世界中で私だけが見られるメッセージだと思うと、ちょっと感激ものです。
 まあ、結構長いこと生きてきましたから、あちこちガタが出てきそうなものなのですが、なんだか逆に最近調子が良くなったところが出てきたりしています。それは、今まで多い時にはほぼ毎日発症して結構つらい思いをしてきた偏頭痛が、このところ全く起きていないんですよ。もう、ちょっと集中してPCに向かった時などは必ずその前駆症状が始まって「またか」と落ち込むことがほぼ日常化していたのに、それと同じようなことをやっても全くそれが来ないようになったのです。これは本当にうれしいことでした。ずっとこのままでいてくれるといいのですが。
 ところで、最近こんな風にPCで文章を書くのが日常化してくると、果たして自分が書いている日本語は大丈夫なのか、という気になってきます。いや、それこそ長く生きていますから、その間の蓄積はあるので大概のことには対応できるのですが、逆に新しい言葉や言い方にはつい厳しい姿勢をとってしまうことが多いのですね。要は、私一人が反抗していてもどうなるものでもないので、ある程度はそういうものも許していこうという気にはなっているのですが、果たしてそれが全社会的にどうなのか、ということをきちんと知っておきたいな、と思うようになりました。そこで、そんな時の「基準」となるはずの国語辞典を、この際新しく入手することにしました。
 そこで買ってきたのが、三省堂の「新明解」です。なにしろ、今までずっと使っていたのが右側の「明解」ですからね。
 これはなんと昭和27年に発行されたものです。私が買ったのは「88版」(ふつうは「88刷」と書きますよね)で昭和37年に印刷されたものですが、それでも大昔、西暦だと1962年ですよ。ニューフィルのメンバーだったら、ほとんどの人がまだ生まれていないころですね。
 もうこんなにボロボロになっていますが、もちろん中身もボロボロ、とても今使えるような代物ではありません。言葉が生き物だということが、こういうのを見るとよく分かります。
 「新明解」を読んでいるといろいろ面白いことがあって、とても楽しいのですが、「明解」のころにはなかった「ぶれる」という言葉の語釈が
責任のある(マスコミから注目される)立場の人の発言などがその時どきの状況によって異なり一貫性を欠くと受け止められる。「首相の発言が微妙にぶれている」
 となっていたるするのは、なんか生々しいですね。(「」内は例文)。そして、そのような状況でよく出てくる「説明責任」という言葉が、この辞典には載っていません。うすうす気づいてはいたのですが、この言葉はその程度の実体のないものだったのですね。
 おなじように実体のない言葉だと感じている「都市伝説」も、やはりここにはありませんでした。そして、一番気になっていた「世界観」という言葉の語釈は
世界とはこういうものだ、その中で人はこう生きるものだという、世界・人生に対する見方
 というのしかありません。「ユーミンの歌詞の世界観」みたいな使われ方は、今のところ日本語としては認められていないのですよ。こういう時にはただの「世界」でいいじゃないかと思っている私の日本語感覚も、まんざらではなかったことに、ちょっと安心しているところです。
Aventure Number : 2568 date : 2016/1/22


今日の禁断 リファイン


 もうニューフィルの公式サイトやFacebookページではすでに公開されていますが、今度の4月の定期演奏会のチラシが出来上がりました。いや、「チラシ」そのものはまだ出来てはいないんですけどね。正確には「チラシのデータ」という、バーチャルなものなんですけどね。もちろん、これをプリンターで紙に印刷すれば「物」としての「チラシ」が出来上がります。そんな、印刷に耐えるだけの高解像度のPDFデータががそれぞれご用意されていますので、必要な方はご利用ください。こんな格調の高いデザインと、気の利いたキャッチコピーが付けられたチラシなんて、なかなかありませんよ。
 このデータの「初校」が届いたのは先週の金曜日でした。ちょっと前の私でしたら、この言葉は「最初の原稿」という意味で「初稿」と書いていたところですが、今は違います。実はこの「初校」という言葉は、最近映画版の「舟を編む」で知ったばかりなんです。あの中で棚の中に「初校」、「2校」などと付箋の付いたゲラが置いてあったのですね。つまり、これらは「校正用の印刷物」という意味を持つので「〇校」という漢字が使われるというのが、印刷業界の常識なのでした。というか、この間の「新明解」には「初校」はあっても「初稿」という見出し語はないんですよ。私にとっては非常になじみのある「初稿」も、まだ日本語とは認めれられてはいなかったんですね。これはちょっとショック。
 閑話休題(これはもちろん、載ってます)。チラシの話でした。もちろん、この段階ではいろいろ注文が出てきますから、3人の人がそれぞれチェックして修正作業を行います。その結果、大筋は変わらないもののさらに訴求力のあるものに仕上がったのではないでしょうか。その中には、私が書いた裏面の原稿のタイプミスなどもありました。確かに、あれがそのままだったらかなり恥ずかしいものになっていたところでした。
 しかし、そこまでやっても、かなり重要なところで一つ抜けていた項目がありました。それは、たまたまその最終校をプリントアウトしたものを眺めていた時に、ほとんど偶然見つけたもので、これがそのまま印刷されてしまったら、こちらは単に恥ずかしいだけではなく、相当まずいことになっていたような項目でした。例えばCDの帯のようにせいぜい数百枚ぐらいしか印刷しないものとは違って、こちらは15,000枚も印刷してそのほとんどが市内の目に付く場所にばらまかれますから、本当に危ないところでした。
 これが出来上がってくると、またまたそれを使った広報活動が始まることになります。いつものことですから、ほとんどルーティンになっていますが、新地開拓はどんどん行っていきたいので、行きつけのお店などがあったら、ぜひともそこに持ち込んでいただけるようにお願いします。とりあえず、おそらく篠崎さんが最初にいらっしゃる時の歓迎会が開かれるはずの、旭ヶ丘にあるイタリアン・レストランには、その歓迎会の時に持って行って、置いてもらおうと思っています。ここには、音楽関係者がよく集まるようですので(O先生の新年会がここを貸切にして行われた時の写真が、Facebookにありました)かなり効果はあるはずですからね。
 このお店は2階にありますが、同じ建物の1階にあるのが、私が通っている美容室です。今朝、久しぶりにカットに行ったら、いつもの店長さんに「お客さん、髪の毛が少し黒くなったんじゃないですか?」といわれてしまいました。私の感覚では、白くなる一方だと思っていたので、そんな「プロ」の言葉は意外でしたね。でも、この人はいろいろ話してみるとあまりいい加減なことは言わないようだと思えるようになっているので、きっとそれは本当のことなのでしょう。でもなあ、いつもはコンタクトなのに、今日はメガネをかけていましたから、そこで色が違って見えたという可能性は、捨てられませんけどね。
Aventure Number : 2569 date : 2016/1/24


今日の禁断 アスキー


 今は、こんな本を読んでいます。
 だいぶ前に書店で見かけて、その表紙のイラストがとても気になっていました。でも、なんだか話は古本屋とか古書といった、あまり興味がわかないようなものが登場するしているようでしたから、ちょっと読むのは遠慮しておきました。それに、どうもシリーズになっているようで6冊ぐらい出ていましたから、読み始めたらそれを全部読むことになるのも、ちょっと重たい気がしましたし。
 でも、この間東京に行くときに新幹線の中で読むような手ごろな本が手元になくなってしまったので、まあダメモトで読んでみるかな、ぐらいの気持ちでこの第1巻を買ってしまいました。そして読み始めたら、もう止まりません。確かになんか古臭い古書は登場していますが、それらはあくまで「小道具」として扱われていて、実際に読んでいなくても何の心配もなく読み進めるようになっていましたからね。なにしろ、主人公が「本を読むと体調が悪くなる」という体質の持ち主で、実際に本を読んだことはほとんどない、という設定ですからね。ただ、読んだことはなくても、本そのものは好き、という、私にも結構似たようなところもありますし。いや、私は別に読んで体がおかしくなるようなことはありませんが、結局本当に読んでおかなければいけなかった「名作」の類は、ほとんど読んだことはありませんからね。
 そんな主人公が働いている古本屋さんの店主が、この表紙に描かれた女性です。ミステリーのジャンルでは「アームチェア・ディテクティブ」と呼ばれる、実際に現場に行かなくても、話を聞いただけで犯人や犯行の様子が分かってしまう、というタイプの探偵に当てはまるのでしょう。私が読んだ中では、「謎解きはディナーのあとで」の景山執事みたいなものですね。この第1巻では、「アームチェア」ではなく、病院のベッドに横たわったままで事件を解決していましたからね。
 まあ、そんなミステリーとしてのストーリーも面白いのですが、なんと言ってもこの女性自身がかなりミステリアスな設定になっているのがとても気になるのですよ。いわば、彼女の「過去」を探る、というのもシリーズ全体の大きな流れになっているようですね。案の定、1巻を読んだら次が読みたくなるという巧妙な作り方に乗せられて、第2巻まで読み終えたところですが、まだまだこの「謎」は広がりを見せてきますからね。きっと6巻まで読んでしまうことになるのでしょう。
 私は古書には興味はないとさっき書きましたが、これを読んでいるとなかなか古書も奥が深いことが分かってきて、俄然興味がわき始めているところです。同じ本でも結末の違う何種類かの版がある、なんてのは、私だったらすぐに飛びつきたくなるようなテーマじゃないですか。まあ、そこにのめり込むことはありませんが、そういう世界を見せられるのを心から楽しめる、というところがあるのが、この本の魅力の一つなんですね。そして、そんな古書に絡めた本筋の「事件」も、謎が幾重にもめぐらされていてとても楽しめます。
 でも、最大の魅力は、栞子さんというこの女性探偵の描写なんですよ。色白の肌に長い髪、華奢な体つきで、話をするときはとても恥ずかしそうにしている、という人が、実は割と間近にいたりするんですね。ですから、この本を読む時にその人の姿を想像してみると、とてもリアリティが増してくるのですよ。こんなに楽しく本が読めることなんて、そうそうありません。
 ただ、その「リアル栞子さん」は、もうすぐ私の前からいなくなってしまいます。そんなはかなさまで加わって、この本を読んでいると、楽しさと一緒になにか切ない思いがついてまわるのです。こんな読み方は、邪道でしょうか。
Aventure Number : 2570 date : 2016/1/26


今日の禁断 レクイエム


 聞いた話ですが、「バッハのカンタータは『カンターテ』と言わなければ、バッハに失礼だ」などとネットでつぶやいている人がいるそうですね。たしかに、この言葉はイタリア語の「Cantata」から来てる言葉ですが、ドイツ語では「Kantate」と書きますから、ドイツ人であるバッハが作ったものも彼らはおそらく「カンターテ」と発音していたのでしょう。だけど、それは別に日本人がそのように発音することを強要されるような筋合いのものではないはずですよ。早い話が「交響曲」と訳される言葉は日本人なら誰でも「シンフォニー」と言っていますが、この人の説に従えばドイツ人のベートーヴェンやオーストリア人のモーツァルトがが作った交響曲は「ズィンフォニー」と発音しなければ、「ベートーヴェンやモーツァルトに失礼」になってしまうということですからね。そんな風に考える人なんて誰もいませんよ。そのモーツァルトだって、フランス人は平気で「モザール」とか言ってますからね。こういう、全く何の意味ももたない枝葉末節にこだわる人を、心底軽蔑します。
 どうせこだわるのだったら、もっと意味のあるものにとことんこだわりたいものです。そのモーツァルトの場合、楽譜に書かれた音符をどのように演奏するか、ということに関しては、いろいろな説が唱えられていますね。これは、あしたの「おやぢ」のネタなのですが、例えばこんな楽譜では、2通りの演奏が考えられます。
 音符の前に書かれた小さな音符は「前打音」と言いますが、モーツァルトの自筆稿には四分音符で書かれているものが、この楽譜を校訂した人が「八分音符で演奏しなさい」という意味の注釈を[]の中に書いています。つまり、真ん中の楽譜のようなリズムで歌え、ということですね。これが、この楽譜が出版されたころの常識でした。しかし、しばらくすると、この前打音をそのまま四分音符で演奏する人が現れました。確かに、バロック時代の文献などにはそのような指示が書かれていますから、そのあたりの研究が進んでくると、モーツァルトの時代でもそのように演奏する方が好ましいと思われてきたのでしょう。つまり、一番下の楽譜のリズムですね。
 ところが、最近になって、モーツァルトではやはり八分音符の方がしっくりするのでは、という人が増えてきたようなのですね。まあ、こればっかりは実際にこの時代の演奏を誰も聴くことはできないのですから、どちらが正しいのかは永遠に分からないことになるのでしょう。私などは、正直「四分音符」はちょっとダサいのでは、という気がしますけどね。
 これは、どこから持ってきた楽譜なのかは、ここを訪れる人であればたぶんすぐわかることでしょう。この曲の場合、前打音の他にも付点音符の長さをどうするか、というような問題も2種類の考え方があって混乱していますね。これに関しては、私は「複付点派」です。
 ところで、前回の「リアル栞子さん」には、さっそくリアクションがありました。なんと、件名がそのものずばりの「リアル栞子さん」というメールが届いたのですよ。もしかしてご本人から、とも思いましたが、そちらとはアドレスが違っていましたから、別人です。でも、やはり同じ仲間の方でした。誰にもわからないだろうと思って書いたのですが、やはり分かる人はいたんですね。私と同じ思いで、「その時」に対峙しているという、いわば「同志」になるのでしょうが、こればっかりはどうなるものでもないので、とても辛いですね。いっそ、某アイドルのようにCDをたくさん買って応援すれば、事態はいくらかは好転するようなケースだったら、どんなに楽だったことでしょう。
Aventure Number : 2571 date : 2016/1/28


今日の禁断 ベートーヴェン


 オーレル・ニコレが亡くなったそうですね。きのうのことのようで、Facebook経由でスイス放送の死亡記事が出回っていました。享年90歳と言いますから、まあ天寿を全うしたということでしょうか。今の段階ではまだネットではほとんど情報が見当たらない感じですが、検索している途中で、今度は小林道夫さんの訃報も見つけてしまいました。ニコレとはよくリサイタルや録音で共演されていたピアニスト、チェンバリストの方ですね。しかし、去年の6月に亡くなっていたのに全く気付かなかったとは・・・・と思ってよく調べてみたら、亡くなったのは同姓同名の哲学者の方でした。ピアニストの方はまだご存命でしたので、安心してください。
 もうしばらく前からニコレはほとんど引退状態にあったようで、私にとってはその存在自体も忘れかけていたようなものだったのですが、少し前にクリュイタンス指揮のベルリン・フィルの録音が初SACD化されて、その時にニコレが乗っている曲は他の曲のフルートパートとは全く違っていたことに改めて気づかされました。もうニコレの音は聴いてすぐ分かる芯のある格調高いものでした。さらに、最近ブーレーズが亡くなったことを知って、その時に聴いてみようと思ったのもニコレが録音していた「ソナチネ」でした。それはやはり、なにか予感のようなものがあったからなのでしょうか。
 生きているものは必ずいつかは亡くなってしまうものですが、道具や機械もそうですね。長く使っていれば必ず使えなくなるようになってしまうものです。職場のインクジェットプリンターが、そんなわけでついにお亡くなりになりました。封筒やはがきのあて名印刷には欠かせない「道具」でした。しかし、1回の印刷量は、1,000枚以上、はがきなどはそれを両面ですからその仕事量としては膨大なものがありました。いつもこんなに無理をかけて申し訳ないことだ、と思いながら使っていましたね。それでも、けなげに仕事は忠実にこなしてくれました。ただ、最近は印刷の精度は変わらないものの、そのほかのメカニックなところに老化、というようなものが目立つようになっていましたね。前だったらフィーダーに少し無理をしてたくさんはがきや封筒を詰め込んでも、嫌な顔一つせずに対応してくれていたものが、徐々に一度に入れられる量が限られてくるようになっていました。食が進まなくなっていたのでしょうか。
 そして、先週あたりからは、1枚入れただけで、それを印刷もせずにそのまま吐き出してしまう、というような症状が出るようになっていました。まあ、再度入れ直せばきちんと仕事はやってくれるのですが、その前後になんだか変な声を出していて、とても仕事を始めるのがつらそうな感じなんですよね。そうしたら、金曜日に往復はがきを何枚か印刷しなければならなくなったら、もう完全に受け付けなくなってしまいました。最後の力を振り絞って、なんとか2枚ぐらいは作ってくれたのですが、そのあとはもういくら励ましても身動き一つしなくなってしまったのです。
 これまで、よく頑張ってくれたね、と声をかけたものの、現実問題としてその日のうちにはがきを印刷しなければいけません。それで、急きょ○ズ電気まで行って、新しいのを買ってきました。今まで使ってたのと同じものはもちろんありませんが、最もシンプルなものだとたった7,500円で買えてしまうんですね。びっくりぽんです。それをさっそくPCにつないで、まずはインクを装填しますが、案の定それは新しいタイプのものに変わっていました。今まで何度か同じメーカーのプリンターを買い替えていましたが、一度として同じインクがそのまま使えたことはなかったのは、どういうことなのでしょう。
 さっそく、残ったはがきを印刷してみると、なんと言う速さ、あっという間に終わってしまいます。やはりこれが若さ、でしょうか。ところが、なんだか太字で書いた部分がまだインクが渇いていないような気がします。調べてみると、かなりのものが、その乾いてないまま重なってインクが裏面に移ったり、印刷がかすれたりしています。いくら若いと言っても、元気良すぎ。というか、往復はがきにはインクジェット対応がないので、仕方がないのかもしれませんね。幸い、少し多めに買っておいたので、何とか全部印刷し終わりました。
 そこで、初めて気が付いたのですが、このプリンターにはスキャナーもついていましたよ。でも、こんな値段なので、それはよくあるように同じ金型を流用した結果、ダミーのスキャナーがプリンターにもついてしまったのではないか、と思ってしまいました。でも、これがちゃんと動くんですよね。これだったら、今使っているスキャナーなんかなくても大丈夫かもしれません。そのスキャナーはたしか1万円以上しましたが、それでも買った時は「すごく安い」と思ったものでした。世の中、信じられないような進み方をしています。
Aventure Number : 2572 date : 2016/1/30


今日の禁断 マーラー


 ニコレが亡くなったという知らせは、今日あたりの新聞に載るのではと思っていたのですが、ありませんでしたね。確かブーレーズの時にはすぐ載ったはずなのに、やはりオールラウンドでの知名度といったらまだまだだったのでしょうか。そういえば、ネットでも他の人に比べるとなにか盛り上がりに欠けていましたね。あ、「盛り上がる」というのは、不適切でした。これはもっと下衆野郎のためにとっておかなければ。
 でも、同じフルーティストでもランパルが亡くなった時には、もっと大騒ぎになったような気がしますが、そのランパルと同じぐらいの人気を誇っていたニコレがこういう扱いというのは、なんか不思議。でも、ジュリアス・ベイカーの時も新聞では見なかったような気はしますね。確かに、普通の音楽ファンでそんなにマニアックではない人でも「ランパル」は知っていますが、ニコレは知らない、という人は多いような気がします。というのも、親戚の人に「ランパルはいいですね」と言われて、この人がそんなことを言うなんて、と不思議に思ったことがありましたから、かなり広いところでの知名度があったのでしょうね、ランパルには。でも、ニコレの場合は、ついにそこまではいかなかったのでしょう。ベイカーに至ってはなおさらです。そもそも、ソロのフルーティストの名前なんか、普通は誰も知らないものですよ。もしこれから先、新聞にフルーティストの訃報が掲載されるとしたら、かなり先の話でしょうがゴールウェイぐらいしかいないのではないでしょうか。
 まあ、そもそもクラシック関係者で日本の新聞に死亡記事が載る人は、そんなに多くはないでしょうね。逆に、ブーレーズが亡くなった時にあれだけ大々的に取り上げられていたのがちょっと意外な気がしたぐらいです。ところで、ギルバート・キャプランが亡くなったのは、ご存知でしょうか。だれそれ?と思う人の方が多いかもしれませんが、クラシック・ファンでこの名前を知らない人はモグリです。
 父親は亡くなって、母親は行方不明という女性が「栞子」さんです。彼女の物語はやっぱり面白くて、もう4巻目まで行ってしまいました。ですから、それを読み終わる前に、と、きのう残りの5、6巻をAmazonに注文したら、6巻は在庫があったのに5巻だけは半月ぐらい待たないと発送できないようなことになっていました。在庫切れでもそんなには待たされないのに、まさか絶版?
 でも、ここまで読んできていきなり半月も待たされるのはちょっと困ってしまうので、それならこの本の1巻を買ったところに行ってみようと思いました。それは、タピオの中にある金港堂だったのですが、私が買った時には6巻全部が平積みになっていたので、まだ残っているはずですからね。そこで、ちょっと職場を抜け出して大急ぎで車を走らせると、15分ぐらいで着いてしまいましたね。いつもはお休みの日にしか行かないので結構渋滞していてそんなに早くは着かないのですが、平日だとこんなものなのでしょう。そしてお店の目指す棚のところに行ってみたら、確かに5巻はまだありました。しかし、他の巻はまだたくさん積んであったのに、それだけは最後の1冊だったんですよ。ということは、もう本屋さんにもなくなっている?
 ところで、今読んでいる4巻には、最初に地震の描写が出てくるんですね。でもそれは「余震」で、もう何ともなくなっているということになって、やおら回想で少し前にあった大地震のことが出てきます。もちろん、これは5年前の震災のことを、おそらくリアルタイムで書いていたものなのでしょう。この本の舞台は鎌倉ですが、そのあたりでもやはり本棚が傾いて中の本が全部ぶちまけられた、というようなことが起こっていたのですね。本当に、今となってはあんな大変なことが起こっていたなんてほとんど忘れかけていたものが、こんなところで思い出させてもらえるなんて、なんとなく安心しました。
Aventure Number : 2573 date : 2016/2/1


今日の禁断 アイリス


 今日は節分なんだそうですね。まあ、いろいろな意味合いのある「記念日」には違いありませんから、それなりの立場で過ごせばそれでいいのではないか、といつも思っているのですが、どうも世の中はそのような人を許さないようになっているみたいですね。そもそも、「豆まき」でまく豆は大豆でないと意味ないのだ、とか言う人がいるかと思えば、それでは拾って食べることが出来ないから、殻が付いたラッカセイをまく人がいたり、とか、いろいろおせっかいが幅を利かせています。
 さらに、最近は「恵方巻き」などという、摩訶不思議なものが現れてきました。私が子供のころには絶対こんなものはありませんでしたよ。大人になってなんとなく関西の方ではそういうものがあるような話が出てきたと思っていたら、瞬く間に全国に蔓延してしまいましたね。もう今年あたりは「巻きずし」だけではなく、「巻もの」でさえあればなんだって構わないということになっていますからね。ロールケーキまで登場してるなんて、いったい何を考えているのか、と思いませんか?当然、これは関係した商品(あるいは、全く関係のない商品)を作っている人たちが束になって騒ぎ立てた成果なのでしょう。まんまと成功した、ということなのか、乗せられる人たちが悪いのか。
 まあ、別に知らん顔をして通り過ぎればそれでいいことなのですが、そうも言っていられないような事態も起こっているというのですから、問題は深刻です。知り合いが稲荷ずしを食べたくなってスーパーに行ったのですが、そこのお寿司売り場はすべてこの不格好な巻きずしに占領されていたために、その人は欲しかった稲荷ずしを買うことが出来なかったのだそうです。コンビニにも行ったのですが、そちらは寿司売り場だけではなく、店中の棚が恵方巻きで埋まっていたそうです。なんと書籍売り場もその関連書籍だけになっていたのだとか(もちろんウソです)。
 節分が終われば、明日からは「春」になるはずですが、まだまだ寒い日は続きそうです。雪だってもう1回ぐらいはすごいのが降ってくるかもしれません。ちょっと前でしたらもう今シーズンは雪かきなんかすることはないんじゃないか、と思っていましたが、そんな予想は見事に外れて、それこそ「始まって以来」みたいなものすごい雪が降ってしまったのが今年なんですからね。そこで、やはり例年通りの雪かきが日課になってしまいました。そこで、私にとっては一番使い慣れたスノーダンプが、とうとう先の方が壊れてきましたね。もう買ってから4、5年は経つはずですから、この手のものだったらもった方でしょう。ちゃちなプラスティック製のスコップなんて、すぐダメになってしまいますからね。
 確かに、これは長持ちする構造になっていました。先の部分が、普通は金属の板をボルトで留めているものが多いのですが、これは固いポリカーボネートというもので作られています。それが本体にきっちりとくっついているので、まず壊れることはないのですね。でも、やはりここまで使い込めばそろそろ引退させてやってもいいころです。と思って、後継のスノーダンプを探してみたのですが、まずホームセンターには品物自体が今はもうありませんでした。あったとしても、それは今のようなものではない、壊れやすいタイプでしたし。
 そこで、もしかしたら、と思ってAMAZONで探してみたら、見事に全く同じものが見つかりました。形だけでなく、メーカーも同じですから間違いありません。さっそく注文してしまいました。ただ、気になるのは、こんな大きなものをどのようにして送ってくるか、です。ふつう、この会社で本なんかを買うと、大き目の箱に入れて送ってきますよね。ですから、これだったらそんな大きな段ボール箱にでも入れてくれるのでしょうかね。
 今日、めでたくそれが届きました。こういう手があったんですね。先だけボール紙で保護して、本体にはラップフィルムがぐるぐる巻かれていました。確かに、フォークリフト(←免許もってます)で何かを運ぶ時に、崩れやすいものをパレットに乗せた後に、こんな風にラップで巻いてあるのを見かけたことがありましたから、それの応用なんでしょうね。こうして見ると、パイプも力が加わって角度が広くなっているのも分かりますね。でも、これで、また大雪が降っても大丈夫ですよ。安心してください!
Aventure Number : 2574 date : 2016/2/3


今日の禁断 ベルリオーズ


 きのうの夕方、太白区文化センターの展示ホールで練習があったので、その前にモール付近で夕食を食べることにしました。と言っても、私が行くのはその隣のララガーデンにあるフレッシュネスバーガーですけどね。もうここのを食べてしまうとマックはもちろん、モスでもかすんでしまいますからね。私にとっては。
 いつもは車で来るのですが、きのうは地下鉄、初めて駅とララガーデンが直結しているを知りました。そこからエスカレーターを上がっていくと、あちこちに「リニューアル」という文字が躍っています。確かに、なんか、大々的なリニューアルの工事が行われているようで、あちこちに板壁で覆われた空間がありましたね。そこで、一抹の不安が脳裏をよぎります。フレッシュネスは大丈夫なのか、という不安です。2階に着いて、恐る恐るそのあたりを見てみると、なんかいつもと風景が違います。やはり、ここもリニューアルで撤退の対象になってしまったのでしょうか。そして、そこで目に入ったのが、
 こんな「証拠」を突きつけられてしまえば、もう信じないわけにはいきません。とうとうここもなくなってしまったんですね。「も」というのは、そもそも初めてこのお店に入ったのが、利府のシネコンの敷地にあったところなんですが、そこが早々となくなっていたからです。これで、宮城県内のフレッシュネスはこの貼り紙にある「泉アクス店」と仙台駅の中のお店の2つしかないことになりました。ここのジンジャーエールは絶品だったのに、これからどこへ行ったらいいのでしょう。
 そんな「別れ」があった後には、新しい「出会い」を求めて、練習に向かいます。これは、久々の合唱の練習です。最近では仙台のプロのオーケストラが、一般の合唱団をいくつか集めて使うということをよくやっていて、1月にはそんなスタイルでメンデルスゾーンの「エリア」が演奏されましたね。実は、その時に私が前にいた合唱団からお誘いがあって、普通だったらそこに参加していてもおかしくなかったのですが、ちょっと私にとっては微妙な問題が1つあったので、用心してそれはパスしました。その本番の写真を見たら、私の「用心」は正しかったようで、やはり出なくてよかったな、としみじみ思いましたね。
 そのオーケストラが、4月にもまた合唱入りの曲を取り上げるというので、そういう流れなら同じ合唱団から案内が来てもおかしくはないだろうと網を張っていたのですが、結局そこには声はかからなかったようで、どうやら特に合唱団単位ではなく、合唱指揮者の人脈で集められたようなのですね。そのうちに、実際に練習が始まったようなニュースも伝わってきたので、これは縁がなかったことだとあきらめていました。いちおう、もしもの時に備えて楽譜だけは買ってありましたがね。
 そうしたら、ごく最近、全く別の方の関係での知り合いがここで歌っているというのを知って、ダメモトで「今からでも歌えませんか?」ときいてみました。それがすんなり通じてしまって、晴れてきのうから練習に参加することが出来た、というわけです。とは言っても、その人から送られてきた練習予定を見てみると、奇跡的に全くニューフィルとは重なっていなかったので、すべてに参加できることは分かったのですが、もう全体の半分ぐらいは終わっているのですね。それに追いつくには、かなりさらわなければいけないはずです。連絡があったのが火曜日だったので、それから3日間、それこそ寝る間も惜しんで譜読みです。音はそんなに難しくありませんが、問題は言葉。なんせ、フランス語ですからね。しかも、男声合唱もあって、それなどはほとんど早口言葉ですから口が全然ついていけませんよ。
 でも、どうやら他の人もこれにはてこずっていたようで、きのうの男声だけの練習では指揮者の雷が落ちていましたね。なんせ、日曜日には本番の指揮者の練習なんだそうですが、「とてもそんなレベルではない」と、普段は優しいこの方が本気で怒っていました。でも、中にはもう暗譜している人もいましたから、私もせめてそのレベルまでには引き上げようと、もがいている真っ最中です。
Aventure Number : 2575 date : 2016/2/5


今日の禁断 ニホンゴ


 きのうと今日、休みの日なのに夕方から用事があって出かけるということが連続して続きました。ニューフィルの定期演奏会の時には大体そのパターンですが、まだそういうものが入ってくるようなことはありません。土曜日はニューフィルのチラシやポスターが出来上がったので、それを袋に詰めたり、ポスターを運びやすいように丸めたりするという作業です。本当は、団員のためにチケットをそれぞれ袋に詰めるという作業なのですが、それに便乗してこういう宣伝用のセットも作ってしまおうということが、ずっと恒例になっています。
 ですから、当然私がいろんなところに配るためのものをたくさん持って帰らなければならないので、いつも両手に持ちきれないほどの荷物で大変な思いをしていました。そこで、きのうはちゃんと我が家の台車を持っていきましたよ。これは、灯油を買ってくるときにとても重宝しているコンパクトな台車なので、チラシやポスターなんていくらでも持って帰れます。ただ、きのうはそれ以外に前回のチラシの残りなど(これは、紙の収集に出します)もいっぱいあったので、駐車場まで持っていくのにちょっと大変でしたね。いえ、別に力は全く使わなくていいのですが、荷物が道路の段差でが崩れてきたりして、ちょっと往生してしまったもので。
 それを持って、今晩は旭ヶ丘の市民センターと日立システムズホール(青年文化センター)に、おそらく誰よりも早く置いてもらいに行きました。つまり、今日はその「日立」で、例の合唱の練習があったのですよ。前に書いた「指揮者練習」です。
 これが、その本番のコンサートのチラシ。これは東京のサントリーホールのものですが、この前の2日間は仙台で全く同じものが、定期演奏会として演奏されます。つまり、私は3日連続これに出て歌うために、この練習に参加しているというわけです。そして、私にとっては2回目の練習で、早くも仙台フィルの常任指揮者パスカル・ヴェロさんの登場ということになりました。仙台にいながら、私はヴェロさんが指揮をするコンサートには1回も行ったことはありません。そんな、初めての「生ヴェロ」ですが、とてもエモーショナルな指揮ぶりで、的確に曲のイメージを合唱団に伝えてくれました。ほとんど英語ですが、たまにドイツ語とか、そして片言の日本語が入る、という感じです。でも、別に言葉で細かいことが分からなくても、身振りと実際の「歌」で、その指示は完璧に伝わってきます。
 まだまだ完成には程遠い合唱ですが、「もっと練習しておいてください」という優しい言葉をかけられては、本番までには期待に添えるようなものにしたいな、という気持ちはしっかり湧いてきます。特に男声だけの「山賊の歌」では、ソロの部分をご自分で歌いながら、本番のテンポで歌わされましたから、今の合唱団にそんなことができるわけがありません。まずは、言葉を、ヴェロさんのとてもきれいなフランス語(あたりまえですが)でみっちりたたき込まれます。そして、「勉強しておいてくださいね」という、有無を言わせぬ励まし、もうこれはひたすら練習するしかありません。
 そして、本番ではなんと合唱団がオーケストラの前に出て、「シアターのように」動き回ったりするそうなのですよ。それだったら、もちろん暗譜しないわけにはいきません。ただ、それは仙台だけの話で、サントリーホールではステージの後ろの席にきちんと座って演奏することになるのだそうです。つまり、仙台ではステージが狭くて合唱の居場所がないから、そんなことになったのだそうですね。いずれにしても、本番までにやらなければならないことは山積みです。えらいことになりました。
 なお、その東京での模様は、NHKが収録して後日Eテレで放送されるのだそうです。うわーっ、ですね。
Aventure Number : 2576 date : 2016/2/7


今日の禁断 ジュリー


 4月の定期演奏会のチラシやポスター、それにチケットも印刷が出来上がったので、そろそろプレイガイドでも売り出されるようになるはずです。ただ、そちらは業者に頼んであるので私の管轄外、正確にいつから売り出されるかは分かりません。ところで、今回から今までの藤崎、三越、エスパル、ヤマハ、カワイに、新しく「山野楽器」が加わっていますから、そちらの方もご利用ください。何かと噂は耳にしますが、私はまだこのお店には行ったことがありません。そのうち、どんなふうに売られているのか、チラシやポスターは展示されているのか、確かめに行ってみることにしましょう。そのほかにも確かめたいこともありますし。
 実は私にも1か所だけ担当があるので、土曜日に渡されたチケットを持って、その県民会館のプレイガイドに行ってきました。ここは本番で使わないとチケットは置いてくれないので、前回は来なかったのですが、1回手続きを休んでしまうと結構やるべきことを忘れているものですね。今回は依頼書を書く時に印鑑を押すのを忘れて、恥をかいてしまいました。でも、他の書類の不備はなかったので、晴れてチケットを置いてもらえることになり、こちらはもう今日から発売されていますから、お早めにお求めください。
 この「1回休み」というのが曲者で、実はチラシの原稿が出来た時にも、それは前回の「県民会館が使われない」演奏会のチラシが元になっていたものですから、プレイガイドのところにこの県民会館が抜けていたのですよね。それが、だいぶ前に書いたミスプリントです。実は私も全然気が付かなくて、ここが抜けたままで印刷されてしまう可能性が非常に高かったのですが、ほんとに何気なくゲラを眺めていたらそれが入っていないことに、まさに偶然気が付いたんですよね。こんなことってあるんですねぇ。もう、誰かに守られているのでは、と思わずにはいられませんでした。
 今日はそんなことをやったあと、友の会や招待券のハンコ押しや、さらに郵送しなければいけないチラシとポスターを袋詰めして発送したり、別件でニューフィルの弦楽器の人たちへの連絡を頼まれていたので、そのチラシを配りに弦の分奏会場に行ったりと(今日の練習は管と弦が分かれて別の場所で分奏です)、なかなか忙しい一日でした。そんな合間を縫って、私は懸案の「暗譜」に励みます。目標は、来週の木曜日の練習までには全曲暗譜を目指す、というものです。かなり高いハードルのように思えたのですが、いざやってみるとそんなに難しくはないような気がしてきました。今までも合唱の演奏会で暗譜で歌ったことはありますから、そのやり方を思い出せばいいだけの話ですよね。ただ、その時は歌詞は日本語でしたが、今回はフランス語とイタリア語だというあたりがネックでしょうか。でも、フランス語だったら全く知らないわけではなくいくつかの単語は分かりますから、それを頼りに前後をくっつけたりしていると、自然と口に出るようになってきました。たぶん、さっきの「目標」は達成することができることでしょう。
 きのう、かな、テレビで昔の歌ばっかりやっている番組が流れていましたが、そこで沢田研二が「時の過ぎゆくままに」を歌っていました。そうしたら、自然とその歌詞が出てくるんですよね。実は、この歌は昔「暗譜」したことがあったのですよ。その頃やっていたバンドのレパートリーで、私がヴォーカルだったんですね。同じころの「勝手にしやがれ」とか「危険なふたり」なんかも、しっかり歌えますよ。やはり、きちんとおぼえたものはいつまでたっても忘れないんですね。
 でも、果たしてベルリオーズの「レリオ」をおぼえたとしても、それを将来どこかでまた歌うなどという可能性は限りなく少ないはず、いや、絶対に2度と歌うことはないのではないでしょうか。何年か経って不意に「山賊の歌」かなんかを思い出して歌ったりしている姿は、かなり不気味でしょうね。
Aventure Number : 2577 date : 2016/2/9


今日の禁断 ナクソス


 普通、コンサートのチケットを売り出すときには「発売日」というのが設定されているものです。例えば、「ニュー」のつかない「仙台フィル」の場合は4月からの定期演奏会のチケットは2月10日に発売ということになっていましたから、それよりも後に開催される東京での演奏会の方が先にチケットが手に入る、ということになっていましたね。ということで、4月15日と16日の第300回定期演奏会のチケットはもう入手できますので、ぜひお買い求めください。演目はベルリオーズの「幻想交響曲」と「レリオ」という、間違いなくこれが仙台初演となるランナップです。そして、これを逃すとおそらく一生「生」で聴く機会はないはずですから、とても貴重な体験になるはずですよ。
 ですが、ニューフィルの場合は別にそんな日にちは知らせることはなく、いつの間にか発売されている、という状態ですね。まあ、うちの場合、発売日の前から徹夜で並んでチケットを買おうなどという人はまずいませんから、それでも何の不都合もないのでしょう。要は、プレイガイドにチケットを預けた日が、発売日なんです。
 ということで、今日ちょっと街に用事があったついでに、そんなプレイガイドをちょっと覗いてみました。そうしたら、三越にはこんな掲示がありましたね。
 ちゃんと「発売日」なんてものを用意してくれていましたよ。さらに、チラシもしっかり目立つところに置いてくれてました。
 ここまでやってくれると、気持ちがいいですね。実は、ここに行く前にちょっと青年文化センターに寄ってきたのですが、土曜日にチラシを預けてきたのにまだ置いてくれてませんでしたね。こういういい加減な仕事ぶりには腹が立ちます。別に置き場所がないわけではなかったはずですから。
 そのあと、例の山野楽器にも行ってみました。ここはかつては新星堂だったところでしたが、ここがリニューアルされて山野になった時にそのサイトなどを見てみたら、CD売り場がワンフロアしかなくなっていたのにがっかりしていました。新星堂が出来たばかりのころは、4階全体がクラシックのフロアになっていて、CDはかなりの品数、おそらく当時の仙台市内では1、2を争う品揃えではなかったでしょうか。さらに、広いAVコーナーがあって、立派な装置と立派なソファを備えて、デモもやっていましたね。今から思うと、まるで夢のよう。それが、いつしかクラシックは縮小されてジャズやポップスのフロアに「都落ち」、そして山野に変わったらもう1階の一番奥の裏口付近に、誰も気が付かないで通り過ぎてしまうような寂しさでひっそりと売れ筋の国内盤だけが置かれているという、もはや「CDショップ」などとは呼べないような落ちぶれた姿になってしまっていました。まあ、おそらくこれが今のCD業界が置かれている状況の端的な反映なのでしょう。
 そんな中で、かつては「クラシック」という範疇ではなかったような吹奏楽関係のアイテムが異様に充実しているのも、今のちょっとゆがんだクラシック界を象徴しているものなのかもしれません。
 でも、このお店は楽器関係ではかなり充実しているようでした。フルート売り場でひときわ厳重なショーケースがあったので覗いてみたら、そこにはゴールウェイ愛用の「ナガハラ」の楽器が置いてありましたね。でも、純銀で250万円ですって。その下にはブランネン・クーパーもありましたね。
 さらに、14金だとこの値段です。
Aventure Number : 2578 date : 2016/2/11


今日の禁断 グレイト


 先週合唱の練習で来た青年文化センターの練習室に、今日もやってきました。そうしたら、そこの通路にはしっかりニューフィルのポスターが貼ってありましたよ。
 これは、その時に事務室に置いてきたもの、こんなところに貼ってくれていたんですね。それだったらチラシも置いておいてくれればよかったのに、あちらの方はなにか設置期間の制限でもあるのでしょうかねえ。それならそれできちんと言ってくれればいいものを、そんな説明は全くありませんでしたよ。もちろん、今日もコンサートホール前のチラシ置き場にはチラシは置いてありませんでした。
 ここに来たのは、やはり練習のためでした。でも、今日は合唱でもなく、ニューフィルでもなく、このところ半年ごとにお世話になっている室内オケの練習でした。こちらは5回ぐらいの集中的な練習を行って本番を開催するという、短期集中型のオーケストラです。今回は来月の13日に宮城野区文化センターのパトナホールでシューベルトの交響曲を2曲演奏しますから、ぜひいらしてください。チラシはこちらから見ることが出来ますよ。
 この演奏会に向けての初めての練習が、今日あったということです。これからまさに1か月後の本番に向けて毎週週末は練習が入ることになります。ということは、この1月間は、私は3つの演奏会に向けての練習を同時にこなすということになってしまいました。あとの2つは、もちろんニューフィルの定期演奏会と、最近ここをにぎわせている仙台フィルの定期演奏会のための合唱です。ニューフィルは火曜日、合唱は木曜日、そして、今日のような室内オケ(「杜の都合奏団」というちゃんとした名前で呼ばれることはなく、大体みんな「杜の都合」と呼んでいます)は週末ですから、それぞれの練習日が見事に分かれています。それで、そんな離れ業も可能になってくるのですね。来週の日曜日はニューフィルの指揮者練習と「杜の都合」が同じ日になってしまいましたが、それもちゃんと時間帯が分かれていますから。
 今日は初めてのその「杜」だったのですが、ここのメンバーは、毎回少しずつ違います。管楽器はほぼ固定しているのですが、弦楽器が、ベースはニューフィルなのですが微妙に顔ぶれが変わっているので、今日になるまでだれがメンバーなのかは分かりませんでした。それと、このところいろいろなところでいろんな演奏会がありますが、そこに参加している私みたいな「二股」もたくさんいるので、まだ全員は集まってはいませんでした。それでも、初めて全曲を通してみたにしては、なかなかいい音がしていたのではないでしょうか。
 実際に演奏するのは、シューベルトの「イタリア風序曲第2番」と、「交響曲第7番」と「交響曲第8番」です。それぞれフルートは2本ですが、いつもと同じAちゃんとのコンビで、私は「8番」のトップを吹きます。その「8番」、私がこれを吹くのは初めてなのですが、楽譜を見た時点でなんかとんでもない楽器の使い方をしているような印象がありました。曲自体も長いうえに、とにかくオーケストレーションが厚いんですよね。第4楽章などは、木管はほぼ8パートが常に吹いているという状態、正直野暮ったいという編曲です。ですから、フルートとしてはほとんど休みなく吹きっぱなしという状態になってしまって、全曲終わったらもうぐったりしてしまいました。「7番」は、まあ2番ということもありますがまず適度の出番、ということで、休み休み吹いてたまにおいしいところもある、という感じなのですが、「8番」は本当に大変です。正直、ベートーヴェンの「第9」の方がまだ楽だ、と思ってしまうほどです。
 でも、いくら大変でもこれは楽譜を見ることが出来ますから、ペース配分だけきちんとやればまず音楽は作れます。しかし、もう一つの練習では、本番では楽譜を見ることが出来ないのでまず全部、言葉とともに覚えなければいけません。大変さから言ったら、そっちの比ではないのかもしれません。
Aventure Number : 2579 date : 2016/2/13


今日の禁断 シューベルト


 きのうはバレンタインデー、だからって何かをするということもないのですが、とりあえず昼ご飯を食べに最近また行きだした「とらの子」に向かいます。ここは、以前行ってた時には店員の態度が最悪で、ほとほと嫌気をさしてもう絶対に行くものか、と思っていたのですが、まあそれから大分時間も経って、そんなダメな店員もいなくなっただろうと、「解禁」したんですね。店員こそ最低でしたが、味は最高でしたからね。しばらくぶりに行っても、味は昔と同じだったので一安心しているところです。
 そこで、普通にチャーシューメンかなんかを食べ終わって汁の残った(塩分を控えているので、残すことにしてます)どんぶりの中を見てみると、刻んだネギがハートの形になってるじゃないですか。さっそく写真に撮ってFacebookにアップしましたよ。
 これは、その写真をトリミングして少しその「ハート」を分かりやすくしたものです。上の方にある白っぽいモヤモヤしたものは、天井の電燈が水面に反射しているだけですから、食べられません。これはバレンタインデーだけのサービスなのでしょうね。気が付かない人もいるかもしれないのに、芸の細かいこと・・・なんてことはありませんね。
 そのあと、娘の旦那にあげるために、ふつうにチョコレートを買いに行ってみました。まだ行ったことはないのですが、なんか気になるお店があったので、南町通り沿いのそのお店の前に車を停めて外からお店の前を眺めてみると、なんと、イーゼルに立てかけたパネルにニューフィルのポスターが貼ってあるではありませんか。
 なんてね。もちろんこれは前回や前々回にも使ったネタで、本当はこういう写真だったものを加工しただけなんですよ。
 でも、これをやはりFacebookにアップしたら、なんだか微妙な反応もあったので、もしかしたら本気にしてしまった人がいたのかもしれません。ですから、念のために種明かしをしておこうと思いました。ほんとですよ。この前の「仙台駅の嵐」なんかも、マジで「どんな伝手があったんですか?」なんて聞いてきた人がいましたからね。
 そんな、今までの「作品」同様、これも今度の「かいほうげん」に載せようかと思っています。そっちの読者にも今まで「本気」にしてた人がいますから、こちらは何の説明もなく載せるつもり。一応今度の週末に篠崎さんが初めて練習にやってこられるので、その時の写真をメインにしたものを出す予定で、編集作業を始めたところです。ただ、今回はそれ以外に行事らしいものはなかったので、少し私が書いたもので紙面を稼がないといけません。それはまだ全然書いていないのですが、構想だけはもうできているので、すぐに2ページ分ぐらいは出来上がるはずです。
 ただ、それでも全然足らないので、久しぶりに末廣さんが音楽雑誌に連載していて、まだ使ってなかった原稿を調べてみたら、なんと「ブルックナー」と「ワーグナー」についてのエッセイが2回続けて残っていたではありませんか。これはすごいこと、ラーメンのネギ以上の偶然ですよ。そのテキストを拾ってみたら、それだけで6ページ分にもなってしまいました。もうこれで完成したも同然です。なにしろ、締め切りが迫っている原稿を2つ抱えているものですから、こんなところで時間を使っているわけにはいきません。ほんとに、末廣さんには助けられました。
Aventure Number : 2580 date : 2016/2/15

16/2/17-16/3/25