2321(14/9/20)-2340(14/10/28)

今日の禁断 マスク

 前回、「写真が届けば」などと書いていたことが、現実のものとなりました。昨日のうちに「かいほうげん」を印刷しておきたかったのですが、午前中はなにかと忙しくて、印刷を始めることができませんでした。その時点で、写真が届くような気配はなかったので、午後になって、まず試しに1部だけ印刷してみたところで、その写真が届いてしまったのですよ。いやあ、危ないところでした。もし、午前中に印刷が終わってしまっていたら、全部廃棄しなければいけないところでしたよ。だから、ほんとに何が起こるか分かりません。
 それはとてもいい写真だったので、少しでも大きく載せたかったものですから、差し替えに結構時間がかかってしまいましたね。それでも、これで「世紀のスクープ」が写真入りで実現することになりました。
 そんな荷物もあるものですから、今日の指揮者練習にはぜひ車で行きたいと思っていました。午前中はなにしろお彼岸の入り日ですから、職場に行って、お昼ご飯を食べ終ったらすぐに会場の駐車場に向かいます。なんでも、同じ建物の別のホールではピアノの発表会があるというので、少しは待つ覚悟で早めに行くしかありませんでしからね。
 でも、1時ごろに着いたら、まだ空車がかなりありました。やはり早めに来たのは正解。とりあえずまだ開場まで時間はあったので、ロビーで待っていようと思ったら、もう一人早めに来た人がいて、その場で鍵を開けてもらいましたよ。そうしたら、なんとホールの駐車場に無料で2台分停められるというパスがもらえたので、さっそく1時間分の料金だけ払ってさっきの駐車場から車を出して、そっちを使わせてもらうことにしました。早く来ると、こんないいことがあったのですね。その頃には、その駐車場はすでに満車になっていました。
 これが、今日の会場。お隣のコンサートホールは何回も来てますが、ここは初めてです。
 ホワイエ(ロビー)もなかなか広々としてますね。
 そして、これがそのシアターホールの内部です。ステージから客席を見渡したところですが、可動式の客席を、このように後ろの壁に収納するというタイプです。だいぶ前に使った「141」のシアターホールと同じ構造ですね。
 そのうち、楽器が届いたので椅子を並べます。このように、横に広げて並べてみました。
 練習風景。フラッシュを使わなかったので、ちょっと暗くなってます。音もなかなか良くて、使いやすいホールという印象でしたね。なによりも、いろいろセッティングをしてくれた文化センターの人が、とても親切でした。
 わざわざ、こんな案内版まで用意してくれましたし。
 ホールから歩いて行けるところにスーパーがありました。ちょうど休憩が夕食時だったので、ここでパンを買ってきました。
 今日の橘さんは、すこし風邪気味だったようですが、せき込みながらもいつもながらのダイナミックな指揮ぶりで、とても密度の濃い練習になりました。でも、「宿題」は各パートで出されたので、まだまだ完成形は先の話です。
aventure number : 2321 date : 2014/9/20


今日の禁断 シドニー

 昨日までの指揮者練習は、連日の秋晴れの下の週末、外の光などは届かないホールの中で行われました。ロビーに出るとブラインドを閉めていてもしっかり入ってくる外光、ちょっと癪に障ります。
 私は最後の「レオノーレ」は降り番なので、少し早く外に出ましたが、まだ暑さを感じるほどのいいお天気でした。と、夜になって、練習を終えたAっちゃんからメールが。「『レオノーレ』のブライトコプフの新しいスコア、持ってますか?」というものでした。橘さんと最初に楽譜の版の話をした時には、確か「普通のブライトコプフ版」を使う、ということだったので、当然今までずっと使われて、渡されたパート譜にもなっている昔のブライトコプフだと思っていました。それに「新版」が出ているなんて、思ってもみませんでしたよ。確かに、ここはベーレンライターみたいな派手なことはやりませんが、着々と今までの古い楽譜を原典版に差し替えてきているのでした。で、橘さんの楽譜が、パート譜とかなり違っているというのですよ。
 調べてみたら、それは2007年に出版された、クリスティアン・ルドルフ・リーデルの校訂による原典版でした。私は降り番で、前回の指揮練の時にも「レオノーレ」には立ち会っていなかったので、全く気付きませんでしたよ。もし知っていたら、今頃はそのスコアを取り寄せて、「正誤表」を作っていたものを。ブライトコプフのサイトに行ったら、サンプル・ページの画像があったので見てみたら、1ページ目ですでに旧版とは全然違ってましたよ。
 こちらが旧版。
 そして、こちらが新版です。
 もう一つ、そんなマニアックな話。先日のゴールウェイの全アルバムを収録したボックスには、全てのアルバムの録音データがしっかり記載されているので、資料としてとても価値が高い、と思っていたのですが、よくよく見ていくとちょっと怪しげなものがあったりしますから、「やっぱりな」という気になってしまいます。いや、確かにそのデータは、オリジナルのLPなりCDにあったものを、忠実にコピーしているという点では、なかなかのものがあるのですが、そのおおもとのデータがちょっと不正確なものまでをきっちりチェックする、というほどの仕事はされてはいないのですね。これはある意味当たり前のこと、なんたって、この「RCA」というレーベルは、もはやSONYに吸収されて実体のないものなのですから、いままでここで資料の管理などをした人もおそらくリストラされてしまっているでしょうから、もはやそのようなことをやる人がいなくなってしまっているのでしょうからね。
 そこで気になったのが、この2枚のアルバムのデータです。
 こちらは「カノン」というアルバムにしておきましょう。1981年6月にリリースされていますが、録音は1曲目が1981年の4月、残りが何月かは分かりませんが1981年なのだそうです。しかし、これだけの曲を、同じ年にリリースするのは、かなり大変なような気はします。それよりも、オーストラリアで録音されたもので、指揮者が2人いるのが気になります。たった1曲の録音だけのために、ルイ・フレモーなどという大物がわざわざやってくるでしょうか。
 こちらは、1985年の4月にリリースされた「フェニックス」です。マルPが1981年と1985年の2通りあるように、このアルバムの中には1981年にリリースされたものが含まれています。それはもちろん、「カノン」に収録されていた「スレドボ」と「モリー」と「ジャマイカ」の3曲になるわけです。ジョン・カーマイケルと、クリフォード・アボットのフルート協奏曲が、ここで新たにリリースされたことになりますね。つまり、このデータによれば、1977年の4月1日と2日の2日間に、このアルバム1枚分の曲を「2人の」指揮者を使って行ったことになりますね。でも、「カノン」の中の3曲は、その中のデータによれば、確か1981年に録音されたはずだったのでは。
 ただ、ここでもう一つのデータがあります。それは、ここでルイ・フレモーが指揮をしている曲のうちの、ジョン・カーマイケルの「スレドボ」と「フルート協奏曲」が作られたのは、1980年だ、という事実です。作曲家のサイトにあるのですから、それは間違いないのでしょう。ですから、この「1977年」というのは、このアルバムではなく「カノン」の中の大部分の曲のものなのではないか、と思うのですがね。おそらく、1曲目だけはリリース直前にニューヨークで録音されたのでしょう。そして、フレモーがが指揮をした「スレドボ」も「フェニックス」の曲目と一緒に、1980年以降に録音されたのではないでしょうか。
 整理すると、「カノン」の録音データは、
New York City, April 8, 1981[1]
Sydney Opera House, Sydney, April 1/2, 1977[2-11/13]
Sydney Opera House, Sydney, ca. 1981[12]
 そして、「フェニックス」のデータは
Sydney Opera House, Sydney, ca. 1981[1-6]
Sydney Opera House, Sydney, April 1/2, 1977[7/8]
 となるのではないでしょうか。つまり、デヴィッド・ミーシャムは1977年に、そしてルイ・フレモーは1981(?)年に録音を行ったのですね。
 その裏付けを取ろうと思って、録音時期によって音が変わっていないかどうか確かめてみたのですが、どちらもなんとも精彩のないこもった音で、録音時期よりはエンジニアの個性の方が強く出ていて、区別はできませんでした。
aventure number : 2322 date : 2014/9/22


今日の禁断 レーザー

 今日も眼科に行って手術を受けてきました。先週は右目、今日は左目です。1回で両方ともやってしまえば手間が省けていいのでは、と思いますが、やはりそれはまずいのだそうです。なんたって「手術」ですから、とりあえず片目だけは通常通りに働くようにしておかなければ、なにかあった時に困ってしまうのでしょう。いわれてみれば確かにそうでした。
 今日も、手術自体はいともあっさり、痛みも全く感じずに終わってしまいましたが、そのあとで手術をやりやすくするために虹彩を拡散させたおかげで、左目だけ瞳孔が小さくなったままなのには、ちょっと気持ちが悪かったですね。もし、これが両眼だったら、かなり辛かったはずです。この前写真に撮ろうと思っても、うまく瞳孔が写らなかったのですが、今回フラッシュを使ってみたら簡単に、こんなはっきりした写真が撮れました。瞳孔の大きさが全然違いますね。
 これで、やっと全部の手術が終わりましたが、検査の途中でメガネが合っていないのだ、と言われました。「過矯正」になっているのだそうです。確かに、今のメガネはメガネ屋さんで検眼して作ったのですが、出来るだけ遠くが見えるようにリクエストしたのでした。それで何の不都合もなかったのですが、眼科医に言わせるとこれはよくないのだそうです。そこで、この際検眼もしっかりやってもらって、眼科的にも問題のないメガネにしようと思いました。それをするには、一度、今度は今日みたいに瞳孔を縮めるのではなく、逆に瞳孔を全開にして検査を行わなければいけないのだそうです。そんなことはメガネ屋さんでは絶対にやりませんよね。ですから、本当は、しっかり病院で検査して出してもらった処方箋でメガネを作るのが、正しい作り方なのですね。いや、私も最初はそうやっていたのですが、だんだん面倒くさくなって、最近はメガネ屋任せにしていましたからね。そこでの間違いを指摘されてしまったのでしょう。
 順調に行けば、新しくなった目とメガネで、今度の演奏会を迎えられるかもしれませんね。
 その、ニューフィルの演奏会が終わった頃に、今度は合唱の練習が始まるかもしれません。去年ヴェルディの「レクイエム」を歌った時の中心的なメンバーから、間接的に今度はモーツァルトの「レクイエム」の合唱団への参加のお誘いが届きました。なんでも、震災がらみで、イタリアのオーケストラと一緒に演奏するという予定があるのだそうです。予定を見てみたら、ニューフィルとはほとんど重なっていません。まあ、2回ほどは休むことになるでしょうが、たぶん満足のいくだけの練習は確保できそうなので、エントリーしてみました。日常的な合唱活動はもう無理ですが、こういうものだったら、出来るだけ参加したいと常々思っていましたからね。
 なによりも、合唱指揮者が、ヴェルディの時とは全然別の人ですから、おそらくあんないい加減な練習にはならないだろうな、という期待があります。前にこの曲をやった時には、それまでに歌ったこともなかったのに、たった数回の練習だけで本番を迎えてしまって、なにかと悔いの残った演奏でしたから、今度はみっちり歌いこんで、納得のいく演奏にしたいものです。
aventure number : 2323 date : 2014/9/24


今日の禁断 ユーリンチ

 今週は、火曜日に休日があったので、なんだか落ち着かない一週間でした。とはいっても、やはり祝日は本来の日にお休みにしなければ、その趣旨が理解されない、と主張する人がいるわけですから、全てを「ハッピー・マンデー」にするわけにはいかないのでしょう。なんだか、一旦「ハッピー・マンデー」で落ち着いたものを、また元の日に戻せ、というようなことも最近なったみたいですし。その「海の日」というのは、いまいち由来がはっきりしていなかったような気がしたので調べてみたら、案の定、明治天皇かなんかが絡んでいた日だったんですね。第1次東京オリンピックの開会式の日を動かすのには何の抵抗もないのに、こんな風に「天皇さま」が関係してくるとむきになる人が多いというのが、この国の風習なのですから、仕方がありません。
 いや、そんなことはどうでもいいのですが、そういうわけでニューフィルの練習は昨日の木曜日になった、というだけのことなのですがね。それで、そういう日の恒例行事となった、東仙台のフォレオでの晩ご飯ということになるのです。なんでそんな遠くで、と思われるかもしれませんが、そこに通じる道路が全くの渋滞知らずで走りやすいものですから、しっかり練習が始まる時間に間に合うように行って来れる、という利点があるからなんです。1回、自宅の近所で食事してから練習に行こうと思ったら、ひどい渋滞で危うく遅刻するところでしたからね。
 そのエリアの中にはたくさんの食べ物屋さんがありますが、山中屋はちょっと敷居が高いし、すきやは本当にどれを食べてもおいしくないですし、ということで、手ごろなモスバーガーがほぼ固定化していました。でも、いつもだとさすがに飽きてしまうので、その同じ並びにある中華やさんは前から気になっていました。ただ、外から中をのぞいてみると、なんだか薄暗い店内で、お客さんも少なく、ちょっと一人で入る勇気が出て来なかったので、つい入りそびれていました。なんか、メニューも分からなくて不安でしたし。
 でも、きのうは、なんだかえらく店内は賑わっていますし、今まで見かけなかったメニューの看板も外に出ていたので、思い切って入ってみることにしました。値段もそんなに高くもなさそうでしたからね。
 ちょっと無愛想な店員さんがメニューを置いて行ったので見てみると、ものすごい種類の料理の写真が載ってます。およそ、普通の「中華料理」と言われるものは、全て揃っていそうな感じです。値段も、かなり安め。そこで、他の店との比較の意味で、青椒肉絲を頼んでみました。そうしたら、即座に厨房の方で鍋を振る音が聴こえたかと思ったら、もう出来上がって持ってきましたよ。いくら炒めるだけとは言っても、こんなに早く出来るのはちょっと信用が出来ませんね。でも、食べてみるとピーマンの生さ加減も絶妙ですし、味付けも結構なもので、とてもおいしく頂きました。ちょっとこれは掘り出し物ではないか、という気がしてきましたよ。少なくとも、あの「とらの子」よりはずっとおいしい青椒肉絲でした。しばらくは、ここのメニューの探索が楽しめそうな予感です。店員さんはどうやら中国の人みたいですしね。ただ、テーブルには堂々と灰皿が置いてありましたから、隣の席でタバコを吸われたりしたら、ちょっと困りますね。写真は撮れなかったので、ネットにあったものを使わせてもらいました。
 それから、職場の会館で行われている管分奏に向かいます。もう夜ともなれば外は肌寒いぐらいですが、部屋の中ではなんと冷房を入れて練習をしていましたよ。やはり、20人以上の人が入れば、相当温度が上がるのでしょうね。トレーナーの先生の要所を押さえたレッスンで、きっちり予定の曲目をこなすことが出来ました。そこで明らかになったのは、ラフマニノフのソリストが、コンクールの時にはものすごくテンポが速かった、という体験談です。これがきのうの最大の収穫、どんなテンポでも対応できるような柔軟性のある仕上がりが、要求されるのでしょう。もう一頑張りです。
aventure number : 2324 date : 2014/9/26


今日の禁断 リンクステーション

 今回の「おと休パス」を消化しようと思って、最初に思い立ったのは青森で行われる合唱コンクールの東北大会でした。私が前に入っていた合唱団が、今年はかなり勢いがあるような感じだったので、今年こそは全国大会に駒を進められるのでは、という気がしていました。ですから、その瞬間をできれば実際に味わいたいな、と思ったのですよ。まあ、新幹線で青森にはまだ行ったことがありませんから、そんな初体験もふくめて。
 ただ、それだけではせっかく4日間乗り放題なのですから、まあ青森1往復だけでも十分元は取れるのですが、もう一品追加したいな、とも思いました。そこで、まずはそのコンクールの前日にはフルートの調整をやってもらいに東京まで行ってみることにしました。もう3年ぐらいほったらかしですから、そろそろガタがきている感じがしますし、前からちょっと気になっていたところもきちんと見てもらいたかったものですから。そこで、修理担当の人に予約を取って、最後のコマ、それも、少し手間取りそうな様子なので2時間見て、5時から7時ということになりました。
 そうなると、それまではずっとヒマになるので、この際だから楽譜やCDを漁って、前もって地図で調べておいたメーカーのストア(まだ行ったことがありませんでした)に行ってみました。そこは、管楽器全般のお店で、一番奥がフルートのブースになっています。ムラマツほどではありませんが、楽譜やCDも置いてありましたね。レッスン室もあるようで、N響の神田さんがレッスンの合間に顔を出したりしていましたね。
 楽器は、ピカピカになって帰ってきました。これで、しばらくは快適に吹くことが出来るはずです。すっかり忘れていたのですが、別の楽器を買った時のポイントなどがちゃんと残っていて、それで修理代は殆どまかなえてしまいましたよ。
 そして、今日がコンクールの当日。初体験の盛岡以北の東北新幹線は、殆どトンネルに入っているのであまり景色を楽しむことはできませんでした。ただ、盛岡を出てすぐに岩手山が目の前に迫って来たのは、インパクトがありましたね。写真を撮ろうと思ったら、すぐトンネルに入ってしまって、トンネルと出る頃には、もうすっかり見えなくなってしまいましたよ。そこで、帰り道にちょっと暗くなっていましたが狙いをつけて撮ってみました。
 初めて降りた新青森の駅は、なかなか近代的な建物でしたね。
 中には型どおりのお土産品売り場などとともに、飲食コーナーがあるのですが、その一角がちょっと素敵な内装になっていました。ネブタなどが飾ってある上に、なんたって「NEWDAYS」の看板がこんなことになっているんですから、凝ってます。
 その奥に、活きのいい魚料理を食べさせるお店がありました。そこでマグロとホタテとウニのどんぶりを食べたら、あまりのおいしさに感動してしまいました。ここに来れただけで満足でしたね。
 コンクールでは、一般の部の殆どの演奏を聴くことが出来ました。制度が変わって、「同声」というカテゴリーが出来たのに、それに相当する団体が私がいたところと青森県の女声合唱団しかいないので、必然的にその2団体のどちらかが全国大会へ進めるということになっていました。ですから、うちの合唱団は、「打倒〇とう(その女声合唱団)」を合言葉に頑張っていたようです。しかし、去年全国大会に行ったその女声合唱団は、去年よりもさらに磨きがかかっていたようです。しかし、そのすぐ後に歌ったうちの合唱団も、ひところに比べたらずいぶん洗練されてきて、とても美しい響きが出せるようになっていました。自由曲も本当にこなれた演奏だったと思います。ですから、このどちらが「勝つ」のかは、もう審査員の「好み」以外にはないのではないか、と思いましたね。ただ、コンクールの審査員はなによりも「合唱」としての美しさを評価するような傾向がありますから、この自由曲のような「難解な」ものはあまり好まれません。なんたって、審査員ともあろう人が「私には難しい」と公言するような情けない世界ですからね。
 予想通り、「勝った」のは「○とう」の方でした。まあ、「好み」が相手ですから、これは仕方がありません。でも、私の中では合唱団パリンカの素晴らし演奏は、忘れられないものとなりました。
aventure number : 2325 date : 2014/9/28


今日の禁断 エクスプレス

 おとといの青森行きの時に乗った新幹線は、「はやぶさ」」と「こまち」が連結されている車両でした。ですから、盛岡に着いたら「切り離し」を行うというアナウンスがありました。そのために少し長く停車しているのだそうです。確かに、青森に向かって走っている前の方に「こまち」がくっついているのですから、それを切り離し、それが発車してくれないことには、こちらは発車できませんからね。その停車時間の間に、なんだか前の方に向かってホームを走っていく人が見えました。そうか、切り離しの現場を「生」で見ることが出来るのですよね。これはマニアでなくても面白そう、でも、それに気が付いてから見に行ったのでは、もう終わってしまうでしょうね。仕方がありません。
 しかし、帰りに乗った新幹線も、やはり、今度は盛岡で「こまち」を後にくっつける、という編成のものでした。ちょうど盛岡で一旦降りて、駅前の焼肉屋さんに行く予定でしたので、今度は時間もたっぷりありますからそれを見てこれるのではないでしょうか。
 しかし、その時の新幹線は、ものすごい混みようでした。本当は全席指定なので、指定席を取れなかった人は載ることは出来ないはずなのに、入口のトイレ付近にたくさん立っていますし、私は車両の一番後ろの席だったので、その後ろの空間に立っている人もいましたね。その人は、手に、ついさっき行ってきた合唱コンクールのプログラムを持っていましたから、おそらく出演者だったのでしょう。それもあって混んでいたのかもしれませんね。
 盛岡に着いたら私の席は空くので、その人は私が立ちあがったら、さっそく荷物を置いていましたが、盛岡から乗った人がそこに座るかもしれませんから、そのあとはいったいどうなったのか、とても気になるところです。
 そこから一番後ろまでは結構の距離があったので、必死に走りましたよ。そうしたら、まだ「こまち」は着いてなくて、「はやぶさ」の連結器がむき出しになって、相手が来るのを待っているところでした。周りにはすでにカメラを持った人がいっぱいでしたね。
 すると、すぐ、「こまち」が、やはり連結器をむき出しにしてやってきましたよ。
 なんか、期待に胸を膨らませているようには見えませんか?
 あともう少しで「合体」出来ます!
 合体完了。もう何があっても離れるもんですか。なんてね。
 つまり、今まではしっかり見たことはなかったのですが、「こまち」と「はやぶさ」は、こんな風に結合部分を丸出しにしたまま走っていたのですね。
 ですから、この連結器を使わない時には、こんな風に両方からカバーが前に出てきて、隠していたんですね。あんな情熱的な「合体」を見てしまったあとでは、この先端部がとてもヒワイなもののように見えてしまいます。って、考えすぎでしょうか。
 これが終わったら、写真を撮っていた人は今度は自分が乗っていた車両まで走りだしましたよ。ほんとに、へたをすると乗り遅れてしまいます。
 私はそんなにあわてることはないので、ゆっくり駅を出て焼肉屋さんに行きました。予約してあったので、待っているたくさんのお客さんを尻目に席に案内されました。ところが、肉と一緒に頼んだ野菜セットが大誤算。メニューの写真よりも全然量が多いのですよ。次の新幹線までは1時間しかとってなかったので、とても全部を食べきる(焼くのに時間がかかります)ことはできませんでしたよ。
aventure number : 2326 date : 2014/9/30


今日の禁断 テーラー

 もう10月ですね。先月は張り切って定期健診を早めにやってしまおうと思ったら、その時の眼底検査で、眼底には異常がなかったものが、他のところでちょっと問題があるということで、なんと生まれて初めての目の手術などというものを受けることになってしまいました。検診ですので、普通は他のところの診察はしないということなのに、なぜかその眼科医はていねいに断層写真などを撮ってくれて、結局レーザーで虹彩に穴を開け、目の中の液体がスムーズに流れるようなバイパスを作る、という手術を勧められたのです。
 結局、今月になってもまだ診断が続いていて、今日はその手術の結果どうなったか、という写真を見せられました。確かに、素人でもはっきり分かるほどに、「ビフォー」と「アフター」ではそのあたりの形が変わっていましたね。今まであったちょっと流れを妨げるようなところが、きれいに滑らかになっているんですね。
 それだけではなく、今使っているメガネもちょっと合っていないのでは、という意見だったので、新しいメガネを作るための検眼も行うことになりました。それに先立って、眼底などをさらに詳しく調べる検査も、今日受けることになっていました。実はこの前来た時に、「来週は『サンドウ検査』を行います」と言われた時には、一瞬ここは産科だったのか、と思ってしまいましたよ。なんで男なのに「産道検査」なんかするのだ、と思ったのですよね。あとで調べたら、これは「散瞳」だったんですね。瞳孔を思いきり広げて、中をよく見えるようにしてから検査するということなのでした。
 なにしろ、このところの眼科通いで、何十年かぶりに「眼薬」を体験したぐらいですから、そんな「散瞳」なんてやったことがありません。しかもこの前なんかはその逆の「瞳を縮める」ということをやったばかりなのに、その正反対の処置をされるなんて。さらに、これをやると車が運転できなくなるほど、目がぼんやりしてしまうというのですよ。それが5時間ぐらい続くのだとか、仕方がないので、歩いて病院まで行きましたよ。
 確かに、その眼薬をさして30分ぐらいすると、なんとなく視力が落ちたような感じになりました。でも、普通にiPhoneなどは見れるし、別に不自由はないので、これだったら車を置いてくることはなかったな、と思ってしまいました。でも、検査が終わって外に出てみると、やはり言われただけのことはあったことを実感です。別に歩くには問題ありませんが、すごくまぶしくていくらかぼやけて見えますから、ちょっとこれで運転は危険ですね。そのまま職場まで歩いて、また写真を撮ってみました。
 完全に「瞳孔が開いて」いますね。まあ、PCでいろいろやるのにはそんなに支障はありませんが、細かい字はちょっと読みにくくなっていたので、あまり無理をするのはやめましょう。
 実は、その眼科から職場というのは、私が中学生の時に毎日通っていたのと同じコースでした。車で通ることはありましたが、本当に久しぶりに歩いてみたことになります。道路そのものは変わってはいませんが、そこに交差する新しい道路が出来たり、沿道には新しい建物が出来たりと、昔の面影は全く残っていませんでした。バス通りに出る角には、かつて洋服屋さんだったところが民家になっていましたね。あの頃は、そんな紳士服などを自分のところで仕立ててくれるようなお店があったことを思い出しました。ああいう職人さんがいたお店は、今でもあるのでしょうか。
aventure number : 2327 date : 2014/10/2


今日の禁断 ペドロ

 iPhoneの新型が発売されたのは先月のことですが、私はちょうど去年の10月に前の機種を買ったので、まだ買い替えるわけにはいきません。しかし、この会社の製品の場合は、その新製品に使われているOSを今使っているスマホにも無償で使えるようにしてくれますから、今回もアップデートさせてもらうことにしました。なんか、写真機能がだいぶ改良されているという噂ですから、楽しみです。
 確かに、その写真の編集機能はずいぶん進歩していました。トリミングに回転機能が付いているのですね。これがあれば、ちょっと傾いてしまった写真でも修整できます。ですから、「マップ」などはどうなっているかが、かなり興味がありました。ここの地図アプリは、だいぶ前に大幅に更新された時にあまりの間違いの多さにさんざん叩かれたものですが、私が買った時にもそんな間違いがごく身近のところにあったものですから、それが直っているか確かめてみたかったのです。しかし・・・
 あいにく、そこは前のままでした。まあ、こんなところまでは手が回らないのでしょうね。でも、これは傑作です。「青葉神社」というのは、本当は「東昌寺」の西側にある赤枠の中の建物なのに、こんな、ニューフィルのメンバーのお宅の隣あたりにあることになっているんですからね。
 10月になって、テレビの番組も新しくなっています。もちろん、NHKの朝ドラも替わりました。かつて仙台を舞台にした「天花」というドラマが、期待して見始めたらもう脚本はデタラメだし役者はヘタだという最低の出来だったので、それ以来ずっと見るのをやめていたのですが、「ゲゲゲの女房」あたりからはまずまずの水準に落ち着いて(それでも「てっぱん」や「純と愛」などはひどいものでした)いるので、一応毎朝付き合っています。「あまちゃん」以降は、まるで奇跡のように質のいいドラマが続いているので、もうそろそろ、と思って今度の新しいのを恐る恐る見始めたら、これもどうやら楽しめそうなので、一安心です。とりあえず、テーマ曲だけは前作のほんとにどうしようもないものとは雲泥の差ですからね。しかも、今回はきちんとドラマの内容に呼応した作り方になっているのがうれしいところ、前作の完全に勘違いの独りよがりの産物とは大違いです。ただ、中島みゆきは「スコットランド」にこだわった結果、あまりにも「ロッホ・ローモンド」に似てしまったのがちょっと、という気はしますが。ということは、「五番街のマリーへ」にも良く似ていることになりますね。
 ところで、前作が終わる頃になって、こんな配信アルバムがリリースされました。
 これは、ドラマに登場するカフェーの中でBGMとして流されていた曲を集めたものです。確かに、このシーンでは、ドラマのバックになんともマニアックな曲が流れていて、そのセンスの良さに感心させられたものでしたから、それでこんなコンピを作るのは、確かにいいところを付いているな、と、最初は思いました。でも、その曲目を見てみると、以前こちらを書いた時に一番印象に残っていたシャブリエの「楽しい行進曲」が入っていません。これは意外でした。私にとっては最も重要な曲が抜けているというのはちょっと理解できませんから、さっきのFacebookページのコメント欄で「『楽しい行進曲』は入っていないのですか?」と聞いてみました。そうしたら、しばらくしてその担当者でしょう、そのレコード会社名義のコメントが返ってきました。しかし、そこではなぜこの曲が入らなかったのかという私の疑問に答えるのではなく、単に「収録されていません」という素っ気ないものでした。しかしそのあとに「はなと蓮子の乾杯シーンの後に流れていましたね」というコメントが続いていたのには、驚いてしまいましたよ。そこまで重要なシーンで使われていたことを知っていながら、なぜ「収録」しなかったのでしょう。
 そこで思ったのは、この担当者は本当はこの曲が流れていたのに気付かなかったのではないか、ということです。あるいは、その曲名が分からなかったのだとか。♪もしかしてだけど、私の書き込みに驚いて、NHKあたりに問い合わせて、そのシーンにこういう名前の曲が流れていたのを知り、初めてそういう曲があることを知ったんじゃないか、とか。この会社のことですから、それは充分にありえます。そこで、ちょっと意地悪をして、そんなことをまたコメントに書き込んでみました。もうそれから1週間経ちますが、まだ返事は書きこまれていないところを見ると、案外図星だったのかもしれませんね。
aventure number : 2328 date : 2014/10/4


今日の禁断 ラーション

 大きな台風が近づいて、間違いなくこのあたりも直撃されるというので、今朝は大きな傘をさして長靴という完全武装で出かけました。もしこの間のように、車が走れなくなるような事態になっても、焦らずに歩いて帰ることが出来るようにです。職場に着いたら、まずは排水ポンプの確認、水があふれそうになるときちんと電源が入るかという動作確認です。でも、フロートの具合などを見ると、まだまだ余裕がありそう。
 そのうち、雨はそこそこ降っていますが、それよりも風が強くなってきました。これはおとなしく家の中にいた方がいいと、部屋に戻ります。窓を閉めている分には、特に激しい雨音や風の音は聴こえては来ません。けっきょく、夕方になったら青空も出てきて、まず長靴の必要はなくなったと一安心です。
 そんな台風の前に、このあたりの田んぼでは殆ど稲刈りが終わっているようです。というか、すでに新米も出回っていますからね。我が家は、米を買わなくてもいいような状態になってしまったので、出たからと言って買うことはありませんが。
 そうなると、気になるのがずっと見てきた「田んぼアート」の行く末です。あそこもおそらくもう稲刈りが終わっているでしょうから、そのあとがどうなっているのか、ぜひ見に行かねばの娘。
 確かに、もう稲刈りは終わっていました。でも、ちゃんと「むすび丸」の形が残っているのがかわいいですよね。これが最初はどういうものだったかというと、初めて見に来た7月には、こんな感じでした。
 それからしばらくして、先々週来た時には、もうすっかり穂が出ていて、ずいぶん色が変わってましたね。
 こういうことになってしまったので、もう今シーズンはおしまいということになるのでしょう。実は、私がさっきの写真を撮った時には、今まであった見学者用の手すりなどを撤去している作業の真っ最中でした。
 ということは、これが終わってしまえばこの駐車場も閉鎖されてしまうのでしょうから、間一髪のタイミングで最後の写真を撮れた、ということになるのでしょうね。来年もまた、今度は田植えの時から見に来てみたいものです。
 これはもちろんFacebookにもアップしてあって、それを見て見に来た方もいたそうです。その他、最近のヒットとしては、これ。
 この前青森に行った時に、地下鉄に乗ったら車内アナウンスで「来たよ、番長」と言っているのが聞こえました。学生服を着たおっかない人が乗って来たのかなと思ったら、それは次に停まる駅の案内でした。このネタをFacebookにアップしたら、なんと日本シベリウス協会の新会長、新田さんにウケてしまいました。見てくれているんですね。この前お願いした宿題は、忘れているだろうなあ。
aventure number : 2329 date : 2014/10/6


今日の禁断 アイザワ

 私の眼球改造プログラム(!)も、いよいよ最終段階の新しいメガネを作るところまで進みました。その前段階としての散瞳検査は先週行ったので、いよいよ視力検査です。これは、別にメガネ屋さんがやっている検査と変わるところはありませんでした。要は、丸のどの部分が開いているか、ということを、いろいろな大きさの丸で確かめて、どこまで正確に見えているかということを判断するのですね。今では網膜の精密な断層写真なども瞬時に撮れてしまうのですから、これも直接レンズ体の屈折率を測るとかといった、客観的な測定法があってもよさそうな気がするのですが、これに関しては本人の「主観」に頼るしかないというのが今の段階の技術なのでしょうか。正直、何度も同じところで検査していると、どの場所の丸のどこが開いているかはある程度おぼえてしまうので、勘で言ってしまうこともできるのですよね。それをやらずに、正直に見たままを告げるというのは、意外と難しいものなのではないでしょうか。今ではあまり使わないでしょうが、文字を読まされるのがあって、その文字列は今でも覚えていますからね。それは「りさつくけてへこいりにこ」という、なんだか意味があるようなないような、不思議な言葉です。そういえば、「産医師異国に向こう、産後役なく御文や読むに、虫散々闇に鳴く」というフレーズも、まだ覚えてますね。これ、知ってます?
 それでも、一応眼科医的には今のものより私に合っているとされる処方箋が出来上がったので、そうなると一日も早く新しいメガネを作りたくなってきます。今ので充分だと思っていても、「それだと必ず目が疲れますよ」と言われれば、もうなんだか使いたくなくなってしまいますからね。ただ、このメガネは作ったばっかりなので、丸ごと新しいのにするのは無駄ですから、レンズだけ新しいものに変えることにしました。そこで、さっそく今日の午後に、これを作ったのと同じメガネ屋さんに行ってみました。
 もしかしたら、「間違った眼鏡をおつくりしてしまって、申し訳ありませんでした。こちらのミスですので、新しいレンズはサービスさせていただきます」などと言われないとも限りない、と、淡い期待を抱いて行ってみたのですた、店員さんは、いとも事務的に、「それでは、新しいレンズをご用意させていただきます」と、レンズのカタログなどを出してくるだけでした。そこで、前の注文書を引っ張り出してきたのですが、それを見たらもうそれは2年近く前のことだったのですね。まだ1年しか経っていないと思っていたのに、最近の時間の進み方は早すぎます。というか、2年も経っていれば、別にお店の責任とかはいまさら、ですね。
 そこで、今と同じレンズを今度の度数で用意してもらって、それに入れ替えるということになったのですが、その新しいレンズが届くまでには1週間必要だというのです。ここで一つの疑問がわいてきました。実は、今までは、レンズメーカーにいろいろな度数のレンズが用意してあって、注文に応じてその中から選んで寄こすのだと思っていたのですが、今回の処方箋を見てみると、そのパラメーターはかなり多岐にわたっているようなので、果たしてそれだけのものを揃えておくことなど出来るのだろうかという疑問です。全く使わないというものも出てくるでしょうからね。そうなると、これは処方箋に従っての、全くの受注生産ということになるのでしょうか。そうなると、「1週間」というのはあまりに短すぎるような気がします。
 そこで、ネットで調べてみようと思って、「メガネの作り方」で検索してみました。もちろん、私としては「メガネの製造工程」という意味で選んだキーワードだったのですが、そこで出てきたのは全て今までやってきた「メガネを作るための視力検査はどうやったらよいのか」という説明だったのです。「メガネ屋さんではなく、眼科で調べてください」とかね。確かにそれも「作り方」には違いありませんが・・・。
 結局、「メガネレンズの製造」などというあたりで調べても、肝心のことはさっぱりわかりませんでした。あいにく、ニューフィルにはメガネ屋さんも眼科医さんもいないようなので、誰かご存じだったら、教えてくださいね。
aventure number : 2330 date : 2014/10/8


今日の禁断 ヘリコプター

 きのう「おやぢ」にアップしたDVDは、1年前のバイロイト音楽祭のライブ映像でした。パッケージを見るとたくさんの「制作者」の中に「NHK」というのがあったので、多分これはNHKのBSあたりで放送していたものなのだろう、という気がしました。そういうものが放送された時にはまず見逃すことはありませんから、きっと1度は見たことがあるのだろうと思って見始めたのですが、なんだか全く初めて見るような気がしてなりません。ですから、これは録画はしたけれどまだ見ていなかったのだろうと思いました。でも、途中になると「デジャヴ」のように、なんだか見たことがある場面、というか登場人物が出てきました。それだけは確かに見た覚えがあります。でも、そのシーンが終わると、また初めて見るようなものが延々と続いています。これは一体何だったのでしょうか。
 一応確認してみたら、確かにBDに焼いたものはありました。それは区分としては「1度観たもの」の引き出しに入っていたので、やっぱり見ていたのではないか、という気になってきました。そこで、放送された日は分かっているので、その日のブログを見なおしてみましたよ。そうしたら、なんとなく事情が呑み込めたような気になってきましたね。つまり、この放送を見た時に一番興味があったのは、この「オランダ人」のステージではなく、その頃行われていたこのオペラハウスの建物の「工事」のことだったんですね。なんでも、実際にバイロイトに行ってきた人が「外に張りぼてが付いている」ということで写真を送ってくれたのですが、それをテレビの画面で確認したかったのですね。それは全く期待通りの映像だったので、それだけで感激して、そのあとにピットの中の指揮者の映像だけを確認したら、あとは何かほかのことをしながらチラチラ見ていた、という状況だったのですよ。さっきの「見たことがある」というシーンだけで、たまたま真剣になって見ていたということだったんですね。
 さらに、パッケージでDVDを見始めた時に、これが初めてと感じたのは、序曲の間に流れていた映像のせいだったのかもしれません。放送の時には、やはり序曲の間はずっと建物の回りの風景が流れていましたが、DVDでは、わざわざ作った演出のコンセプトをあらわしたような不気味なものに変わっていましたからね。おそらく、きちんと比べてみれば、かなりの部分でカメラ割りが違っていたりしているのでしょうね。一応「商品」として使えるだけのものにはしなければいけませんからね。つまり、BSの映像は、最初に生放送されたものと全く同じものだったはずです。
 ところが、同じ年のザルツブルク音楽祭の場合は、これとは逆のことが起こっていました。それは、こちらで書いた「後宮」だったのですが、NHKが放送したものはてっきり生放送のものと同じだと思っていたら、それはしっかり編集されていて、製品のパッケージと同じものだったのでした。ですから、日本でこれを発売する代理店が、その解説を製品ではなく生放送の映像(Youtubeで見られます)を参考にして書いていたりしてたら、見事に大恥をかいてしまったことでしょうね。そのぐらい、編集で肝心のところが全く別物に変わっていましたから。
 ところで、もうiPhoneを使い始めてから1年経ちましたが、今頃になってやっと知ったことがあります。それは、カメラで撮影する時にズーム操作が出来る、ということです。画面をピンチすると、下にズーム用のバーが現れるので、それを動かせばこのようになるのでした。




aventure number : 2331 date : 2014/10/10


今日の禁断 グラマン

 いいお天気が続いています。でも、あと2日もすると大きな台風が来るというので油断はできません。余談ですが、私には「台風が動く」という状況が全く理解できないんですけど。「沖縄付近を進んでいます」とか、「もうすぐ九州に上陸します」とか、まるで生き物のような表現がとても奇異に感じられるのですよ。本当は、ある気象的な条件によって、特定の場所に雲が集中して雨が降ったり風が吹いたりするという状況が、やはり外的な条件によって徐々に場所が変わっていくだけのことなのではないでしょうか。要は、「台風の方が動く」という「比喩」の方が分かりやすいので、何度か使っているうちに、いつの間にかそれが「比喩」ではなくなってしまって、あたかも「台風」というものが本当に「動いて」いるのだと、みんなが思いこむようになってしまったのですね。これは、気象学者によって行われた壮大な「洗脳」だったのです。騙されてはいけません。
 まあ、実際は地球は動いているものなのに、普通暮らしている分には空の方が動いて感じられるというのがまっとうな感覚なのですから、これは無理もないことなのでしょう。往々にして「真実」というものは人間の感覚からは遠いところにあるもののようです。
 ですから、例えば「戦争」とか、「特攻隊」というものの「真実」なども、なかなか単純に理解するのは難しいのではないか、というのが、きのうWOWOWで放送していた「永遠の0」を見て感じたことです。それにしても、確か今年の初めごろに大評判になってかなりのロングランが続いていたような記憶があるのですが、それがもうこんなところで見られるようになるなんて、そのサイクルはさらに短くなっているようです。
 正直、この映画の原作者の名前を見た時には、一生見ることはないだろうと思っていました。なにしろ題材が「特攻隊」ですから、どんな不愉快な扱いがなされているか分かったものではありません。そんなものを、あろうことかお金を払って見るなんて、とても耐えられないことでした。でも、放送となれば、もしつまらないものであっても、それは単に「時間の無駄」だけで済まされます。いや、それも本当は充分大切なものなのですが、一応あの「三丁目の夕日」のスタッフの作品ですから、少なくともCGに関しては楽しめるでしょうからね。
 そんな、「腰の引けた」スタンスで見始めましたが、結構楽しめましたね。なんと、涙さえ出てきました。非常によく出来たプロットで、ツボを押さえていますから、間違いなくある意味「感動」を引き起こすには充分なだけのものはありました。CGも期待通りでしたしね。ただ、流れに乗せられてその場は楽しんでいたものの、ちょっと冷静になってみるとなんだかあちこちに違和感のようなざらついたものが残っていることに気づきます。いや、あの戦争の中で、「故郷で待っている人のために、生きて帰りたい。そして、そのことを他に人にも勧めたい」というパイロットがいたという設定だけでも、それこそご飯を3杯ぐらい食べられるほどのおいしさがありますよ。そして、その設定を実に見事に使って、とても分かりやすいストーリーが展開されているのですが、その設定そのものがなんだかウソ臭く感じられてしまうのですよね。確かに、そのような考え方の「日本(にっぽん)軍人」がいなかったわけではないでしょうが、そのような信念に基づいて、学徒動員のパイロットの実戦資格を認めないで無駄死にを妨げる、というような行動が、こんなにやすやすと放置される、という状況などは、とてもあり得ないような気がするのですよ。
 それと、この映画(原作は読んでいなので、あくまで映画での話です)では、この戦争の愚かさとか、特攻は間違ったことだといったような「見解」が、とても分かりやすくあちこちで描かれている中で、現代のシーンで「特攻は自爆テロと同じだ」と言う友人に対して主人公の一人が激しく抵抗する場面があるというのが、なんとも不思議でした。おそらく、どちらかが本音で、どちらかが建て前だったのでしょう。やっぱりな、という感じです。もちろん私は、特攻はまぎれもない自爆テロ、しかも、「洗脳」によって育てられた「愛国心」に基づく、極めて愚かなものだと思っています。
aventure number : 2332 date : 2014/10/12


今日の禁断 ブルーズ

 最近、Facebookの大阪弁バージョンというのが出来たそうですね。私のところでも「大阪弁にしますか?」という通知が出たので、ちょっと興味はあったのですが、結局試してもみませんでした。「いいね!」が「ええやん!」になるのだということですが、標準語で書きこんだコメントが大阪弁に「翻訳」されたりはしないのでしょうか。次に「東北弁バージョン」が出たら、これは使い倒してみたい気がしますがね。
 その「いいね!」は、別にFacebookだけではなく、いろんなサイトやブログでも使えるようになっています。ですから、私もだいぶ前にJPのトップページにそのタグを貼りつけてみました。これこそ完全な興味本位で、本当にここに「いいね!」が来たりしたら面白いな、ぐらいの感じで始めたのですが、それが結構集まって来たのには、正直驚きました。それでも、このところはずっとトータルで40件というところで落ち着いていたものが、最近急に42件に増えました。まあ、こんなところに「いいね!」をしてくれる人がいるのですから、ありがたいことです。
 ですから、お会いした時に一言お礼でも言いたいと思ったりもするのですが、一部を除いてはそれは分からないようなのですね。おそらく、ログインしていない人が見ると、こんな風に数字だけが表示されているはずです。ですから、誰からの「いいね!」なのかは全く分かりません。
 これが、私がログインすると、こうなります。
 一応、Facebookの常連さんのアイコンが並んではいるのですが、全員分はないようなので、どういう基準でここに出てくる人が選ばれているのかが良く分かりません。なんだか、日によって微妙に顔ぶれが変わったりしていますしね。まあ個人情報の問題もありますし、このぐらい曖昧にしておく方が、いいのかもしれませんね。
 そのFacebookで、日曜日の深夜に放送されたサイトウ・キネンのライブ映像を紹介している人がいました。そこで、遅ればせながらきちんと見てみようと思って録画してあったものを見始めました。そうしたら、最初にコンサートではなく小澤さんのインタビューが入っていましたね。その相手が、ピーター・バラカンという、クラシックに関しては微妙なスタンスの人だったので、正直ハラハラしながら見ていましたが、まあ、それほどボロは出さずに話は進んでいたようですね。でも、私が気になったのは、その撮影現場に置いてあったグランドピアノでした。
 後ろの方に、まるでインテリアの一部のように置いてあって、「世界のオザワ」を印象付けるセットとしての役割を果たしているのでしょうが、その天板の開け方がなんか変です。普通は、こういう風に、まず前の板を折り返してから、天板全体を持ち上げますよね。
 そうしないと譜面台が立てられませんし、なによりも、こんな開け方をしたら、この折り返しの蝶番に負荷がかかり過ぎて壊れてしまうこともありますよ。というか、ピアノのことを知っている人だったら、絶対にこんな開け方はしないはずです。でも、もしかしたらこれは本物のピアノではなくて、本当に「インテリア」として作られたものだったのかもしれませんね。いずれにしても間抜けな話です。
 本編の「幻想」は、小澤さんの溌剌とした指揮ぶりには感動しましたが、なんだか木管が聴こえすぎていて、居心地が悪い場面もしばしば。3楽章のコールアングレをあんなバカでかい音で聴かせてどうしようというのでしょう。フルートのゾーンも、5楽章のグリッサンドでスライド・ホイッスルを使って「本物の」グリッサンドを出していたのには笑ってしまいましたが、この人の音も目立たせ過ぎ、これは録音の問題なのか、彼自身が無神経なのかは分かりませんが。
 でも、オケのメンバーにFacebookの「友達」を見つけたりすると、嬉しくなってしまいますね。この方とは、またご一緒したいものです。
aventure number : 2333 date : 2014/10/14


今日の禁断 クラシカ

 先週の「禁断」では、「メガネのレンズは受注生産なのか」という素朴な疑問を呈したのですが、その答えが分かりました。あれから1週間経って、メガネ屋にレンズが届いたので、それを今のメガネのものと交換してきました。職場が終わってから行ったのでお店はガラガラ、同じようなことで来ているお客さんは私しかいませんでした。それでも、今までのメガネを渡して、それの交換作業が終わるまでには30分はかかるということで待っていると、そんなにはかからず、20分ぐらいで出来上がってしまいました。
 古いレンズも頂いてきたので、こんな風に削ってあることが分かります。この作業を、メガネ屋さんでやっていたのですね。そこで、お店の人に、いったいレンズはどのようにして作っているのか聞いてみることにしました。ネットを調べても肝心のことが分からなかったのですが、さすがに「本職」だったら分かるはずですからね。そうしたら、やはり私のような遠近両用のレンズは、同じものはなかなかないので完全な受注生産なのだそうです。当たり前の話ですね。遠視と近視の度合いの組み合わせなどは無数にあるでしょうから、とてもそんなのを全部在庫で備えておくことなどは出来るはずがないと思っていました。ですから、届くまでに1週間はかかってしまうのでしょう。でも、単純な近視だけとか遠視だけのものでは、一応在庫があってすぐ入ってくるものもあるのだそうです。そうなんですね。
 さっそく新しいレンズを使っているところですが、確かに遠近のバランスは改良されたような気がします。ただ、今までのと比べると、その遠近の境目が微妙に変わっているので、視線の使い方がちょっと変わって、それに慣れて自然にふるまえるまでは少し時間がかかるような気がします。まあ、眼科の処方を信じて、早く慣れるようにしたいものです。
 メガネとは関係ありませんが、数日前に、ちょっとした試食会に行ってきました。まあ、コース料理のサンプルが出てくるので、それを味見する、といったイベントなのでしょう。そこで、ちょっとしたサプライズで、パティシエがソルベをその場で作るという実演を見せてもらいました。普通は氷を使って作るのでしょうが、ここではなんと液体窒素を使うのだそうです。
 司会の人が丸いタンクのようなものを指して「これはなんでしょう」とまずそこに居合わせた人に尋ねた時には、私はすぐに分かりました。でも、そこは出しゃばるところではないので、黙っていましたよ。これが、液体窒素を入れたタンクなのですね。窒素は沸点が-196度ですから、常温ではもちろん気体ですが、液体の時にはそんな低温ですから、よく実験なんかに使われますね。
 それをステンレスの容器に少し移し替えます。
 そして、ソルベの材料が入ったボウルに注ぎます。
 それが沸騰してガスになる時に気化熱を奪いますから、ボウルの中は超低温。このドライアイスみたいな水蒸気が派手に出るところが見せ場なのでしょう。
 その中で材料を撹拌すれば、このようにソルベの出来上がりです。あとで、これを食べさせてもらいましたが、とても滑らかでおいしかったですね。
 私も、同じような低温実験を昔やったことがありました。でも、その時には液体窒素ではなく、もう少し高温、沸点が-33度の液体アンモニア(液安)を使いました。でも、窒素は無味無臭ですから大丈夫ですが、アンモニアでソルベを作ったら、ちょっと臭くなってしまうでしょうから、やめておいた方がいいですね。
aventure number : 2334 date : 2014/10/16


今日の禁断 ラプソディ

 ニューフィルの最後の指揮者練習、そして、きのうはピアニストの登場でした。それは午後からの予定ですが、まずは午前の部、ピアノの合わせにたっぷり時間をとったために、10時ではなく9時45分に音出しなのですが、もうこの時間には指揮者の橘さんは指揮台の上で準備体制を整えていました。結局5分前にはチューニングも終わって合奏が始まってしまいました。10時開始だと思っていて、あわてて駆け込んでいた人もいましたね。
 お昼休みのあとは、いよいよラフマニノフです。この前ここで代奏のピアノを使った時には、ホールに備え付きの2台のピアノのうちの安いセミコンでしたが、今回はもちろんフルコン、YAMAHAのCFを使います。それをやはりオケの方に向けて天版を開いた状態でスタンバイです。
 現れたヤスィンスキイさんは、写真から想像していたよりずっと大柄、そして、横幅も太めでした。なんか、勝手に「クールな若者」というイメージを持っていたものですから、この体型にはびっくりです。やはり、ロシア系の重量級、という感じでしょうか。
 テンポはすごく早いぞ、という噂を聞いていたのでちょっと怖かったのですが、スタートは意外と普通、というか、どちらかというと遅めのテンポで始まりました。オケのテーマに乗って、軽く手慣らし、といった感じです。ところが、変奏が進むに従って徐々にテンポが上がって行って、後半になるともう付いていけなくて、オケは崩壊寸前です。今まではシングルで吹けたフルートのパッセージも、急遽トリプルに変更です。もうガタガタですね。
 さすがにどうしようもなくなったので一旦停めて、また再開します。なんとか最後までたどり着いた時には、もうグッタリでした。でも、なんかいい意味での緊張感がオケ全体に漂っていましたね。橘さんに言わせれば、「3倍増しのテンション」です。
 返す時には、橘さんはヤスィンスキイさんとはドイツ語で会話、すごいですね。完璧に相手の気持ちが把握出来ているようです。そこで、本当に細かいところまで納得のいくまで繰り返して、なんとかピアニストの音楽の「揺れ」にオケがきっちり合わせられるようにしています。なにしろ、ソリストの一つ一つの音符の出入りをきっちり指摘して、それにこちらの楽器を合わせるというのですから、すごいですよ。本番で全く別の崩し方をされたらどうにもならないかもしれませんが、きっちりソリストを聴くことだけは、身に着いたはずです。
 ソリストは、豪快な上に繊細さも備えたという、素晴らしい演奏でした。あとは本番直前にもう1回合わせる機会がありますので、さらに精度の高いものに仕上がりそうな予感です。正直、今回のプログラムは私の出番はいまいちつかみどころがなくて乗れなかったのですが、これでかなり「やる気」が出てきました。頑張ってやろうじゃないですか。
 実は、この間目の手術を受けた時に、保険の請求をしてみました。大した額ではなかったのですが、保険が下りると言われたもので。それが認められて、振込の通知が届きました。見てみたら、手術費用の5倍の金額でした。いえ、別に診断書を捏造したりとか不正な請求などは一切行っていませんよ。これが、その手術に対する正当な評価額なんでしょうね。これだったら、メガネのレンズを新しくした費用を賄ってもまだおつりが来ますね。
 そんないいことがあったので、きのうちょっと(というより、かなり)いやなことがあったのですが、それも帳消しになりました。理解不能な人はどこにでもいるものです。気にせず、前向きに進むことにしましょう。
aventure number : 2336 date : 2014/10/20


今日の禁断 カッコウ

 最後の指揮者練習、そして本番ピアニストとの合わせと、必要なことは全て終わってあとは本番を迎えるばかりとなったニューフィルです。きのうはそんな中で最後の団内練習、本番通りの曲順で、一通り流す、といったところでしょう。メンバーの集まり具合も、いつもの火曜日よりも良いみたいな気がします。ただ、なぜかヴィオラの席だけは、始まる直前はガラガラでした。
 でも、ご安心ください。このパートは、スタートこそこんな歯抜けですが、最終的にはぎっしりフルメンバーが集まってしまうのですから、なんとも頼もしい限りです。
 私は、1曲目の序曲は降り番なので、本当はいなくてもいいのですが、合奏が始まる前に机を出してそこに「かいほうげん」や日程表を並べておく(音出しが始まってから机を出したりすると、怒られます)必要があるので、7時ギリギリに着くようにしました。細かいことですが、駐車場が1時間単位でカウントされるので、そのタイミングで入れると100円安くて済むんですよね。
 それで、一通りの仕事を終えて、一応楽器を組み立てて軽く音だけ出してみたら、あとはヒマですからロビーに出て序曲が終わるまで待っていようと思いました。ところが、なかなか始まらない気配、そしたら、序曲で1番を吹いていた人が出てきて、これからアンコールの練習があるのだ、というのですよ。これは実は最後の曲で乗っていたメンバーの担当、それも1本しか使わないので、私ではありません。でも、本人はまだ来てないし、結局私が全くの初見で吹くことになってしまいましたよ。いやあ、これはこの前に序曲を急遽代吹きした時より緊張しましたね。何回かソロが出てきて、結局吹くことは吹けたのですが、息が持たなくなって、普通はノンブレスで吹けるはずのフレーズの途中でブレスをしなければいけませんでした。こういう時でも、万全のコンディションで吹けなければいけないはずなのに、まだまだなのだなあ、と、ちょっと悔しくなりました。まあ、まだ「伸びしろ」があるということだと思うことにしましょう。
 でも、実際に吹くパートは、おそらくどんなにコンディションが悪くても一通りのところは目をつぶっても吹けるぐらいのレベルにはなっているので(パート練習で出来なかったところも、指揮練であっさりクリア出来ましたし)、他のところに目を配ることにしました。実は、今までも演奏会の写真をたくさん撮ってはいたのですが、それは私が勝手に撮っているというスタンスでした。写真担当の人は別にいて、一応その人の指示のもとに動く人がいて、私はそれとはちょっと関係ないところで動いていたのですね。ところが、その人が今度退団することになってしまって、結局その仕事が私にまわってきてしまったのですよ。ですから、今度は、私は自分で撮るのと同時に、撮ってもらう人の手配もやらされることになってしまいました。まあ、これも前回は半分ぐらいはやっていたのですけどね。
 そこで、前から気になっていたので、客席から写真を撮る時に、一応まわりのお客さんにそういう仕事の人間であることを認識してもらうための「腕章」を使ってみることにしました。そこで、Amazonで入手したのがこれです。
 文字は入っていないので、自分で作りました。これがあれば、まずお客さんに睨まれることはないでしょう。私が演奏している時にも、降り番の人に客席から撮ってもらうことをもうお願いしてありますから、その人にも貸してあげようと思っています。ただ、本番でまわりのものが見えないような状態になっていると、もしかしてこれを付けたままステージに上がりかねないので、それだけは決してないように注意をするつもりです。もし、そんな注意が行き届かなくなって変なものを見たとしても、笑ってすまして下さいね。
aventure number : 2337 date : 2014/10/22


今日の禁断 N・ジャパン

 あさってのニューフィルの本番が、仙台で行われる大学女子駅伝とかぶっていることは知っていました。ホールの前の道路が、もろにコースになっているんですよね。しかも、そこがフィニッシュの近くなので、開場時間ごろがちょうどそこを選手が走っていくことになり、当然その道路を一般車が走ることは出来なくなってしまいます。ですから、団員にはそのあたりをきちんと来てくれる知り合いには連絡してもらうようにお願いしてありました。まあ、ですから普通は地下鉄で来て少し歩くとかそんな感じで会場まで来てもらうことになるのでしょうね。
 ただ、それを私の母親に言ったら、一緒に連れて来てくれる弟が、ちょっと考え込んでしまいました。かなりの高齢の母親ですから、タクシーで入口の前まで乗って行って、そこで降ろしてもらおうと思っていたのだそうですよ。かなり近くまで行けるような裏道を行ったとしても、そこはおそらくひどい渋滞だから、大変でしょうしね。ですから、最悪駅伝が終わって交通規制が解かれてから行こうか、なんて言ってましたね。まあ、最後の曲ぐらいには間にあうかもしれませんからね。
 確かに、こういう時の交通規制というのは、主に車に関してのものですから、歩いてホールに来る人にはそれほど影響はないのでは、と思っていましたが、そういうケースだって充分あり得たのですね。ニューフィルの場合は、高齢のお客さんの割合は少なくないはずですから、これはちょっと困った事態です。というか、この駅伝の主催者は、そんなところで迷惑をかけているなんてことはおそらく全く気付いてはいないのでしょうね。ひたすら、自分たちが企画した行事を成功させるためだけに物事を考えているという「自己中」に陥っている人たちでしょうから、その沿線でどんな催し物が行われているのかなんてことは、調べてもいないのでしょう。まあ、そんな風に、自分がやっていることが他の人にどれだけ不快な思いを強いているかなんて、考えたこともないような人はこの世にあふれていますがね。某Facebookページなどは、その最たるものです。
 まあ、そんな中でも、おそらくたくさんのお客さんが来てくれるのではないか、というのが、かなり確実視されている予測です。こちらはまっとうなニューフィルのFacebookページでは、ここ数日のヤスィンスキイさんの行動などをシェアしてありますが、私自身のFacebookでも、指揮練の時に撮った彼の写真に「いいね!」をくれて、友達申請まで寄こした人がいますからね。そういう、ネットがらみでの集客も見込めるのでは、と思ってしまうのです。もっとも、その人はドイツあたりに住んでいるはずですから、あさって会場にいらっしゃることはないとは思うのですがね。
 今回急遽まわってきた写真係の仕事では、私が持っているデジカメを使って撮ってもらい、終わったらすぐ回収できるようにしようと思っています。手元には、前に使っていたコンパクト・デジカメが2台あって、どちらもちゃんと使えますから、こんな時には役に立ちます。そのうちの古い方などは、画素数はそんなにありませんが、センサーが今のデジカメより大きなサイズですから、画質なんかは今のよりよっぽどいいですからね。
 ただ、そのカメラはあいにくメモリーカードが「XDピクチャーカード」だったんですよ。もう残り少なくなっていたので、新しいカードを買おうと思って〇ーズデンキに行ったら、「もう店頭には置いてありません」ですって。今ではほとんどSDカードしか使われていませんから、そんなことになっているんですね。でも、Amazonあたりではまだ買えるようなので、かろうじて流通はしているようです。というか、そうでないと、このカードを使っている人だって現実にいるのですから、困ってしまいますよね。
 全然気にも留めなかったのですが、これはこんな容量しかなかったんですね。0.5GBということですね。なんか、このカード自体、最高で2GBまでしかないのだそうです。
aventure number : 2338 date : 2014/10/24


今日の禁断 エルガー

 ニューフィルの本番が終わりました。今回の私のパートは殆ど責任のない軽めのものだったので、演奏に関しては何のストレスもありませんでした。ただ、そうは言ってもちょっと苦手なところがなくはありませんでした。それはピッコロ・パート。最後の「エニグマ」では、私が持ち替えでピッコロを吹く場所が何か所かあるのですが、それが結構外すと恥かしいところばかりなんですね。それが、練習の最初の頃にはなかなかポイントがつかめず、不本意な出来だったものが、本番近くにはかなり自分できちんとコントロールできるようになっていました。これは、かなり嬉しいこと、今までのピッコロに対する苦手意識が、かなりなくなって来たような気がします。特に、殆どピッコロのソロみたいな部分があるのですが、それがかなりきちんと吹けるようになっていて、他の人に「あそこ、良かったよ」なんて言われたので、本当に報われたような気がします。
 そんなわけで、演奏に関しては私はとても満足できています。その他に、今回の演奏会はいろいろと楽しいことがありました。ピアニストのソリストの方は、以前からFacebook上では交流がありましたが、もちろん実際に会ったことはありません。ところが、今日のリハーサルが終わって楽屋に行こうと思ったら、彼が私を呼びとめて「あなたのFacebookはとても素晴らしいですね」みたいなことを言ってくれたのですよ。まあ、確かに私は彼はピアノを弾いているところを写真に撮って、それをアップしてたりしましたから、そこで私のことを認識してくれたのでしょうね。なんか思いがけない気がしました。
 その時の私の対応は英語で「Thank you」というぐらいのものでしたが、彼になんか親しみを感じたので、打ち上げの時には、勇気を出して「どうして、Facebookを作っているのが私だと分かったのですか」みたいなことを、「英語で」話しかけてみましたよ。そうしてら、プロフィール写真を見て、分かったというのですね。あれは後ろ姿で大昔に撮ったものなのに、良く分かりましたね。というか、そんなやり取りがごく自然に出来てしまって、他の人が見たら私が本当に英語で会話しているように見えたみたいですね。あとでパートのみんなで写真を撮ってもらいに行った時に、他の人が私に「こういう風に言ってください」なんて頼まれてしまったりしましたから。あとは、彼と同じ年のメンバーがいて、そのことを彼に話したいのだけれど「同じ年」は英語でなんて言うんですか、なんて聞いてきたりしましたよ。私は「same age」と、適当に答えてあげましたけどね。いやあ、本当に「適当」に話して心が通じてしまったんですから、うれしかったですね。
 そのピアニストは、とても軽めのキャラみたいで、最後にこんな風に、自分から「締め」を買って出てましたよ。
 今回は、ニューフィルにとっては初めてのことですが、終わってもう退場というところで、全員がお辞儀をしてみました。一部のオケではいつもやっていることのようで、ニューフィルでやってみたらどうか、なんて前に言ってみたこともありますが、実際にやってみるとなんだか「謝罪」しているみたいで、変な気分でしたね。次回からはどうなることでしょう。
 この写真は、ずっと書いている「写真係」の成果です。私が写っているということは、他の人にお願いして撮ってもらったのですね。これで、会場から撮影するノウハウが出来たので、これは今後とも続けて行けそうです。
 あとは、こんな「女子」でしか撮れないような控室の風景なども、別の人に撮ってもらうことが出来ました。これで、今回私がやりたかったことはほぼ達成されたことになります。
aventure number : 2339 date : 2014/10/26


今日の禁断 ナクソス

 おとといのニューフィルの演奏会は、予定通りもろに大学女子駅伝と同じ日に重なっていました。ですから、ホールの前でちょうど開演を待つ人の列が出来始めた頃には、もう少しするとすぐ前の道路を最終ランナーが走ってくるということで、たくさんの人でごった返していましたね。この人たちが、レースが終わったらみんなホールの中に入ってくれれば良かったのですがねえ。
 そんな様子を写真に撮ろうと思って外に出てみると、そこでは主催者が応援用の旗を配っていましたから、これも何かの記念だと思って1本もらってきましたよ。もちろん、それをもって応援に参加していたのでは本番に間に合わなくなってしまいますから、それは楽屋に持ちかえって代わりにMさんに応援してもらいました。
 そういう旗、だいぶ前にもなにかの時にもらったことはあったのですが、それは紙製でした。でも、これはポリエチレンかなんかで出来ているみたいですね。ですから、振った時には紙特有の「バリバリ」という音が全然しないのが、ちょっともの足らないですね。それよりも、この旗にはそんな紙製のものとは全く異なる特徴があることに気づきました。
 ご覧ください。表も裏も、しっかり「表」の文字が見えますよね。当たり前のような気がしますが、大体は、
 こんな風に、裏側では文字が反転して、とんでもない言葉に見えてしまうこともあるのが「普通の」旗なんですけどね。
 それはともかく、その演奏会は、なにかいつになく充実した気分になれるものでした。演奏時間も、当初の見込みでは2時間以内で終わってしまうような感じだったのですが、実際には2時間15分かかっていました。それは、アンコールが、ソリストが2曲、そしてオケ全体として2曲という、いつにない大盤振る舞いだったおかげでしょう。聴きに来たお客さんの中にも、「最後にサプライズがあって楽しめた」とおっしゃってくれた人がいましたからね。
 その、オケの2曲のアンコールは、もちろんずっと練習していたので何を演奏したのかは分かりますが、ピアニストのアンコールは事前には全く知らされてなかったので、そもそもやるのかどうかも分かりませんでした。それでもまず1曲演奏してくれて、普通はそれで終わってしまうものなのでしょう。橘さんが「もう1曲」みたいなジェスチャーをして、ピアニストはそれに応じないものだからずっこける、というのもお約束の演出だったはずですしね。
 しかし、ヤスィンスキイさんは、その「もう1曲」をやってしまいましたね。本当に、大サービスでした。その2曲目には、演奏の前にかなり長めのコメントをしゃべられていたので、作品の名前は分かりました。「ほとんど知られていないヨーゼフ・ホフマンという作曲家の『マズルカ』」ということでしたね。実は、彼は今年の初めにそのホフマンさんのピアノ曲を録音していたのですよ。あとで打ち上げの時に「英語で」聴いてみたら、そのCDは来年の5月にリリースされるとか、録音の時には24本のマイクが使われていた(おそらくサラウンド)とか言ってましたね。まあ、言ってみれば少し早目のプロモーションだったのでしょう。
 ところが、1曲目については、うっかりして曲名を聞き洩らしてしまいました。しかし、例によって仕事の速いしできさんのおかげで、早々と録音が手に入ったので、さっそくそのコメントのところを聴いてみました。そうしたら、彼は「ちょっと(ラフマニノフとは)違う感じのドビュッシーを演奏します」としか言ってませんでした。確かに、ドビュッシーだということは聴いていて分かったのですが、それがなんという曲なのかまでは分かりませんでしたね。そこで、その録音を頼りに調べてみたら、「12の練習曲よりNo.11 Pour les arpèges composés」であることが分かりました。それは早速、公式ページの「歴史」から行ける今回の演奏会のページに載せてあります。
 でも、ついでにほかの人の演奏と聴き比べてみると、彼の演奏はとんでもなく早いことが分かります。なにしろ、普通のピアニストだと演奏時間が大体4分から5分の間なのに、彼の演奏は3分半ですからね。もう、最初の「アルペジオ」からして、ものすごい早さですから、さすが、という感じです。
aventure number : 2340 date : 2014/10/28

14/10/30-14/12/7