2261(14/5/23)-2280(14/6/30)

今日の禁断 ハート

 「かいほうげん」は、めでたく全ページが完成しました。当初の予定通りの内容で、まるで測ったように作業が進み、予定通りの終わるのですから、こんなに気持ちのいいものはありません。なんて、終わったから言えるのですが、実際はそんなに簡単に行くわけはありません。今回も山あり谷ありの難行苦行が続いていたのでした。
 ま、それはあまりおおっぴらにはしないことにして。ただ、前回にご紹介したピアニストのFacebookページのタイトルを取り込んで、それを細工してこんな画像を作っていました。
 結構カッコよく仕上がったので満足していたのですが、この中にあるプロフィール写真が、なんかダサいんですよね。タイトルや、最近の写真だといかにも現代風の青年という感じなのに、プロ写だけがイナカの子供といった感じで、ちょっとミスマッチだな、新しい写真を使えばいいのにな、と思っていました。それが、今日になったら、私の思いが通じたのでしょうか、これだったら文句なし、という写真に変わっていたではありませんか。
 もちろん、こちらの方がさらに見栄えがしますから、これに差し替えるのは当然なのですが、全体を取り込むのは意外と面倒くさいので、写真だけ差し替えることにしました。ですから、正確にはこの写真になってからは「いいね!」の人数がもっと増えていることになります。私がこれを見たことを「禁断」に書いたら、ニューフィルの人が数人「いいね!」を押しているので、もう少し増えているのですよね。些細なことですが。
 さらに、この前の定期演奏会の写真などもたくさん入れてあります。そこで、普通の演奏会の模様などの他に、打ち上げの写真もしっかり入れようと、二次会のものまで載せています。この時は私は行かなかったので、自分で写真を撮ることはできませんでしたが、こういうことにかけては演奏会以上に情熱を燃やしている人がたくさん面白い写真を撮ってくれていたので、それをそのまま使うことにしましょう。ネットにはすでにアップされていますが、こんな感じです(ちょっとぼかしを入れてます)。
 さらに、なんと言ってもおめでたいお知らせがあったものですから、それも欠かすわけにはいきません。というか、そもそもこれを載せたいために発行を少し早めたわけですからね。
 結局今日中に職場で全部のページがつながったファイルを作るところまでは仕上げられました。後の細かいところは、それを持って帰って自宅で最終稿を作ることになります。そんな感じで、同じファイルを職場と自宅の間で共有する必要がある時には、今まではUSBメモリーを使っていました。「おやぢの部屋」の画像や原稿もそうですね。ところが、たまにメモリーを持って行くのを忘れたり、ファイルを保存することを忘れたりすることが出てくるようになりました。なんせちっちゃなものですからね。なんかの拍子にどこかに置き忘れたりすることもあるでしょうしね。そこで、今はやりの「クラウド」をやってみることにしました。と言っても、本格的なものはいろいろと大変なので、ほんとにシンプルに、私が使っているレンタルサーバーにフォルダーを作って、そこにFTPでファイルを送ったり取り出したりするというだけのことなのですがね。この作業自体は、ホームページを更新する時に毎日やっていることですから、いとも簡単。USBの抜き差しって、認識を解除したり、結構面倒ですが、これだったらFTPを立ち上げて一発ですからね。本物のクラウドだったら、自動更新なんか出来るのでしょうが、そんな大層なものは必要ありませんし。
aventure number : 2261 date : 2014/5/23


今日の禁断 フレッシュネス

 丸1日オフになった時には映画、でしょうが、「テルマエ・ロマエII」でも見ようかと時間を調べていたら、なんと「コジ」が始まっていたではありませんか。「ゴジラ」じゃないですよ、METライブビューイングの「コジ・ファン・トゥッテ」。これを見ない手はありませんから、早々に家事を片づけてMOVIX仙台に向かいます。
 久しぶりに行ったら、チケットカウンターの前にお客さんを向いたモニターが設置してありました。これで、空席を自分で指定できるようになったんですね。これは便利、と言っても、私は後と前を間違えて見てしまったので、危うくスクリーンの真ん前の席を買ってしまうところでした。本当は一番後ろ、しかし、今回はモーツァルトということもあって、この前のように両側が空席のところなんかは全然ありませんでしたよ。入ってみると、4番シアターの後ろ半分はほぼ満席、しかも、高齢者がかなりいます。
 音は相変わらずの高音が頭打ちの、ハイレゾには程遠いもの、おそらくこれは再生装置のせいでしょう。それと、前回同様、5.1サラウンドのはずなのに、リアスピーカーからは全く音が出ていません。こんなオペラ・ブッファこそ、客席の拍手や歓声に包まれて聴きたいものだというのに。
 指揮者は、何かと健康状態が危惧されているレヴァイン。椅子に座ったままの指揮、おそらく立ち上がることも出来ないのでしょう、拍手を受ける時も椅子を客席の方に回すだけでした。オケはフルート、オーボエ、ホルンがアップになりましたが、フルートはブリアコフでしたね。レヴァインはとても病み上がりとは思えない、はつらつとしたモーツァルトを聴かせてくれていました。
 キャストは、聴いたことのある人はデスピーナのデ・ニースだけ、あとは、ほんとに若手の人で固められていました。特に、姉妹の2人がとても素敵な声、メゾのイザベル・レナードはルックスもいいし、これからブレイクするのではないでしょうか。男声2人もなかなかしっかりした人たちですが、ソロになるとちょっと物足りないところが残ります。演出はレスリー・ケーニッヒ、それこそミヒャエル・ハンペみたいなオーソドックス路線、エンディングも台本そのままという物足りなさです。しかし、ここでは衣装がそれを補っていました。チラシにあるように、姉妹は最初は殆ど同じと言って良いほど似たドレスだったものが、シーンが変わるたびにだんだん違いが増してくるという仕掛け。これは、男性に対する気持ちが最初はお互い全く同じだったものが、次第に片方が心情的に浮気を許し、ついには実際に浮気を行ってしまうという、姉妹間の「浮気感」のズレが次第に大きくなって行くことのメタファーだったはずです。
 デ・ニースを見るのは久しぶりでしたが、声も落ち着きを増し、演技もますます充実してきましたね。それだけ、他の人たちのようにはレヴァインの音楽の中に収まりきらない、自分の芸風が確立されているようでした。それにしても、この人、まるでマイケル・ジャクソンのように見えるのは、なぜでしょう。
 見損なった「テルマエ」は、時空のパラドックスがテーマの作品でしたが、この間読んだ東野圭吾の、その名も「パラドックス13」も、同じテーマで、もっとシリアスに迫ります。この前ちょっと書いたように、2009年に出版されたにしては、まさに2011年の大震災を予見したようなリアリティあふれる描写に驚かされます。間違いなく、これは2、3年前に文庫化されていたら、出版社の見識が疑われるものとなっていたはずです。今読んでも、ちょっと辛くなる人も多いのではないでしょうか。もちろん、東野さんの場合はそれだけで終わらないところがさすがです。そのような極限状態に置かれた人間の葛藤は、言わばこのままだと間違いなく起こりうる「大災害」のシミュレーションでしょうか。そして、この長ったらしいサバイバル・ゲームの最後にはきちんと「救い」が残されていますから、「金返せ!」ということにだけはならないはずです。
aventure number : 2262 date : 2014/5/25


今日の禁断 バケーション

 前回映画を見に行った時には、私は一番後ろのど真ん中に座ったのですが、そのスクリーンはちょっと変わった座席配置になっていて、私の席の隣に出入り口がありました。つまり、そこだけちょっとした壁に仕切られる形になっているので、私の右側はその壁、誰も座っていませんでした。ですから、最後列はそこで途切れて、「壁」の向こうにもう1ブロックあるという感じになっています。と、その一番近いところに座っている人に、何か見覚えがあります。横顔しか見えないのでちょっと自信はないのですが、それはどうもニューフィルのヴィオラの人のようなのですね。私は力を入れてその人に視線を送ったのですが、全く気が付く気配がありません。あちらがちょっとでもこっちを向いてくれれば確かめられるのに。終わってから、近くに行こうと思ったら、もうそこにはいませんでした。まあ、練習の時に本人に確かめてみましょう。しかし、METのライブビューイングを見に来るなんて、かなりの「通」だったんですね。
 同じ映画館では、もちろん「Frozen」も大ヒット公開中だったはずですが、私は見る気にもなりません。最近のディズニーのキャラクターには、どうもなじめないのですね。表情がリアルになったと同時に、とても不快に感じられてしまうのですよ。特に、眉の間にしわを寄せるという表情が、いやでたまりません。なんか、人に媚びているような気がしてならないのです。
 とは言っても、これだけヒットしていると、主題歌などはいやでも耳に入ってきます。一番有名な「Let It Go」などは、本屋さんに行ってもかかっていますからね。これが面白いことに、オリジナルのイディナ・メンゼルの英語版以外にも、吹き替えように用意された松たか子の日本語バージョンもあるのですね。そのどちらもヒットしているようですし、もう一つ、May J.のバージョンも日本語版の最後で流れるようで、これも良く聴きます。というか、きのうの「かえれま10」にゲストで出ていた時に歌っていたのですがね。
 そのMay J.バージョンを聴いて、なんだか他のバージョンとメロディが違っているのが気になりました。確かめてみたら、こういうことです。ネットで探した楽譜を、原形をとどめぬほどに加工したのが、これ。
 これはサビの部分、というか、この曲でキャッチーなのはここしかないのでは、と思うのですが、オリジナルがこの形。1回目の「Let it go, Let it go」では赤字の部分が同じ音ですが、2回目では「it」が6度上の音になっています(赤い四角)。しかもそのあとの「go」の音にはトリルの装飾が。こうすれば、1度目よりも2度目の方が盛り上がって、より広がりが出てくるという憎い工夫ですね。
 ところが、May J.バージョンでは、ここが2回とも同じなんですよ。なぜこんなことになったのか、まあ「カバー」にはありがちなことだと片づけてしまうのは簡単ですが、さっき言った作者の「工夫」へのリスペクトがなくなってしまっているカバーというのは、どうなんだ、と思ってしまいます。
 まあ、そんな些細なことはどうでもいいのですがね。だいたい、この世界では、オリジナルに忠実にカバーしようとする風潮はまるでないのですから。いや、本人がセルフカバーをする時でも、別のメロディで歌われたりしますから、オリジナルを信奉している人はガッカリしてしまうことでしょう。
 その点、松たか子は、オリジナルにとても忠実に歌っているような気がします。これこそ「日本語カバー・ポップス」の鑑ですね。そうなんです。今では全く廃れてしまった、1960年代に日本中でヒットしていた外国のポップス(今では「洋楽」といいます)を日本語で歌うという一大ムーブメントが、ここにきて華々しく復活するとは。知ってます?弘田三枝子とか飯田久彦といった当時のアイドルを。飯田久彦なんかは、今ではレコード会社の取締役ですって。
 あ、今日の練習で確認したら、映画館にいた人はやはりご本人ですって。
aventure number : 2263 date : 2014/5/27


今日の禁断 チンジャオロース

 もはや、スーパーの店頭でタケノコを見ることはなくなってしまいました。もうシーズンは終わりですね。しかし、今年は本当にタケノコの当たり年でした。結局、みんなに集まってもらって全てのタケノコを根こそぎ掘ってしまったと思っていたのに、そのあとも出てくるわ、出てくるは。ですから、我が家でもいつになくたくさんのタケノコを食べることになってしまいました。いつもだとせいぜい1本か2本ぐらいしか食べないものを、今年はさっき数えたら5本でしたからね。
 タケノコの季節も終わり、掘り取る時期を逸したタケノコたちはすくすく育って本物の竹になってしまいました。全く、あんなおいしいタケノコだったものが、あっという間に洗濯竿みたいな固い棒になってしまうのですから、不思議なものですね。
 そんなドラマが繰り広げられた竹やぶのそばの池の中でも、やはり同じように自然の不思議が繰り広げられています。それは、お馴染み、カエルの卵です。あんなグロテスクだったたくさんの卵から孵ったオタマジャクシは、池の中をのびのびと泳ぎまくっています。
 今までの「禁断」で振り返ってみると、これは、4月7日の写真。
 太いうどんのような形になっていた卵の中から、生き物らしい黒い塊が外に出てきたあたりですね。
 そして、4月23日になると、
 このように、小さなオタマジャクシが池の中を埋め尽くしています。
 ここからが、その先の写真。5月1日には。
 同じオタマジャクシでも、頭の部分が大きくなっていますね。個体数もかなり少なくなってしまったみたい。他の子たちは、いったいどこへ行ってしまったのでしょう。「淘汰」というやつでしょうか。
 それから事あるごとに池をのぞいて観察しているのですが、なかなかこの先の段階へは進みません。今日見たのは。
 さらに頭が大きくなったような気がしますね。なんか、昔の記憶では、もうこのあたりでは後ろ足が生えてきていたはずですが、調べたらそうなるまでには2,3カ月はかかるのだとか。もうちょっと先なのですね。
 でも、あんな小さなものが、ここまで大きくなってしまうなんて、間違いなく「奇跡」です。
 そんな風に、季節は繰り返されます。去年はニューフィルの金管合奏で盛り上がった職場のコンサートですが、今年は、新しい鐘楼も出来たということで、その前で落慶法要の後にコンサートが行われます。本番はあした。そのためのセッティングが、終わったところです。毎年日影が必要なぐらい暑い日となるのは分かっているので、こんなテントを用意したのですが、張り終わって、これでは肝心の鐘楼がほとんど見えなくなってしまうことに気が付きました。きちんと寸法まで測って発注したのですが、屋根の位置まではシミュレーションができませんでした。
 ちなみに、明日の演奏は、別の筋からの紹介による、プロのジャズ・シンガーです。こんなCDも出されてます。
aventure number : 2264 date : 2014/5/29


今日の禁断 イー・フラット

 職場のコンサートのジャズ・シンガーの方がFacebookページをお持ちになっているのは知っていて、パンフレットを作る時には写真などを使わせていただいていました。そこで、間近になったので何か書き込みがあるかな、と見に行ったら、そこにはちゃんとこのコンサートの予定が載っていたではありませんか。さらに、そこにご近所に住んでいる私の「お友達」がコメントを書き込んでました。シンガーさんと「お友達」だったのですね。世間は狭いものです。ですから、私も「スタッフです」と書きこんで置きました。
 そうしたら、折り返しシンガーさんからお友達リクエストが寄せられましたよ。なんか気さくそうな方、もちろんすぐに承認しましたよ。ついでに、当日の打ち合わせなども送信したりして。
 そして、きのうは車いっぱいに楽器やPAの機材を積み込んで、岩手県を朝早く発ってきました。こちらも受け入れ態勢は万全、テントの下にブルーシートを敷いたり、電源を用意したしておきます。
 メンバーはシンガーさんとギターさんがご夫婦、それにベースさんが加わります。セッティングが終わるとさっそくリハーサルとPAのチェック、爽やかなジャズが境内に響き渡ります。
 ヴォーカル・マイクにご注目。SHUREのSuper55ですよ。写真では良く見かけますが、実物を見たのは初めてです。シンガーさんの声が、とても暖かく聴こえます。
 そのうち、お客さんもぼちぼちやって来たので、楽器はそのままにして控室に行かれました。お客さんは、珍しげに眺めていましたね。
 一通りの総会と、本来の催しである鐘楼の落慶法要が終わって、いよいよコンサートが始まります。そうしたら、「テネシー・ワルツ」などはさっきのリハーサルとは全然別のアレンジで始まりましたよ。こういうところがさすがジャズマンですね。その場の雰囲気で、即座に演奏が変わってしまうのですから、すごいです。メインのヴォーカルは、マイクのせいだけではなくとても暖かい声、ジャズ・シンガーにありがちな押し付けがましいビブラートなどもなく、素直に心に届いてくる歌声でした。もちろん、バックの楽器との絡みも最高、ご主人も交えてのMCも素敵で、あっという間にステージが終わってしまいました。きっと、聴きに来たご高齢のお客さんたちにも、しっかりとジャズの心が伝わったことでしょう。
 最後にベースさんが鐘楼に登って行ったと思ったら、曲のエンディングで鐘を叩いて、この催しに対するリスペクトも見事に伝えてくれました。
 今日は、楽しみにしていた7月のコンサートの初顔合わせでした。ニューフィルの団員が中心になって、モーツァルトの交響曲を2曲演奏するというものです。その話を聞いた時には、私は真っ先に手を挙げてメンバーに加えてもらいました。こういう機会をずっと待っていたんですよね。ニューフィルのような、ちょっと大きくなりすぎた組織ではない、もっと風通しのいい環境での室内オーケストラ、こういうところで吹ける機会を下さったN村さんには大感謝です。
 初めてなので、ちょっと硬くなっていたところもありましたが、みんな名人ぞろいですから、間違いなく素晴らしい演奏会になりそうな予感です。
aventure number : 2265 date : 2014/5/31


今日の禁断 カホン

 マンションのごみ置き場の小屋の中に、去年と全く同じ場所を選んで巣を作ったツバメですが、しばらく見に行かなかったらもう雛が孵っていましたよ。いかにも生まれたてという感じで、ポヤポヤした羽がかわいいですね。白く見えるのはくちばしでしょうね。まだ、目がはっきりしていないようです。
 親鳥はひっきりなしに小屋の中に入ってきて、外から運んだ餌をかいがいしく与えているみたいです。
 きのうは、真夏日の中、街中に出かけてきました。「とっておきの音楽祭」にニューフィルの人が出ているという情報が伝えられていたので、その応援、というか「サクラ」です。場所は藤崎前ですが、車は市役所前の地下に置いて外に出てみると、なんだか賑やかなパーカッションの音が聴こえます。そう言えば、この時間に別の、やはりニューフィルのメンバーが参加しているところも出るという情報もありました。確か、S子さんがボーカルもやるのだとか。
 そこはものすごい数のお客さんが来ていて、かなり盛り上がっています。確かにマリンバを演奏しているのはH山さんですが、もう一人、S子さんの姿はありません。あちこち探しても見つからないので、とりあえずそのH山さんのところだけ写真を撮りました。でも、その写真を良く見てみると、隣にいるのがまさにS子さんでしたね。ボーカルという先入観があったので、気が付きませんでした。
 こちらの方が、藤崎前のチェロのメンバー。去年は道いっぱいにお客さんが広がっていたのに、今年はちょっと少なめ。あんまり暑いので、みんな外には出たくなかったのでしょうね。こうやって真正面から撮ったら、この中に5〜6人のニューフィルの人たちの姿が入ってました。あ、一番前で立って聴いている人は違いますよ。こんな近くで真剣に聴いてましたね。でも、出来れば座って聴いてほしかった。
 途中、思いがけない強風が吹いて、とんでもない事故が起こりましたが、何事もなかったように冷静に演奏は続いていましたね。ブラヴォーです。
 実は、始まる前にちょっと時間があったので、久しぶりにヤマハをのぞいてみたら、こんなコーナーがありました。在庫一掃の半額セールってやつですね。かなり前に出たものばかりですが、結構、今でも読んでみたいものがたくさんありました。「パーフェクトオペラガイド」なんて、今では図書館に行かないと読めませんが、まだ店頭にあったんですね。私は持ってますから買いませんが、これはお勧め。
 それにしても、青葉通から先には、新しいビルが出来たりして、ずいぶん様子が変わってましたね。その向かいにあった、かつて森天祐堂だったところも、ひところブランド品のお店があったのに、それも壊して新しいビルを作ってましたね。そう言えば、このあたりは新しい地下鉄の駅になるんでしたっけね。
 帰りにセブンに寄ったら、おにぎりも新しいのがずらりと並んでいましたね。ついに「金のおむすび」ですか。でも、なんだかあまりおいしくなさそうなネーミングのもありますね。
aventure number : 2266 date : 2014/6/2


今日の禁断 ウェーバー

 職場の池のオタマジャクシは、最近なんだか劇的に個体数が減ってきています。以前は、まさに池の中を埋め尽くしている、といった感じで、どこを見てもたくさんいたものが、ある日突然池からいなくなってしまったのですよ。いや、正確にはいなくなったのではなく、今まで広く分布していたものが、岸辺の2ヶ所だけに固まっているようになったということなのですがね。その場所には、こんな風にみんなが池と地面との境目に集まっています。オタマジャクシは両棲類ですから、大きくなるとえらが退化して、水中では呼吸が出来なくなってしまうのでしょうか。それにしても、これっぽっちではなかったはずなのに。
 でも、その中にはほんの少しですが、後ろ足が生えてきたものも見つかるようになりました。これなんかは、形だけ見ればまさにカエルの足ですね。
 ただ、気になるのは、池の中にはオタマジャクシだけではなく、他の生き物もいるということ。特に、アメリカザリガニなどは雑食性でしょうから、オタマジャクシぐらい食べてしまいかねません。でも、見渡したところそんな大きなザリガニは見当たりませんが。ところが、よくよく見てみると、岩のそばなどに本当に小さな、まさに「幼虫」(虫ではありませんが)といった感じのザリガニがいましたよ。
 赤い矢印のところが、そのザリガニの赤ちゃんです。このあたり一帯に10匹ぐらいは確認できました。そして、上の青い矢印のところには、まだ足が生えていないオタマジャクシが休んでいますね。もう少しすると、ザリガニのうちの1匹が近付いてきて、オタマジャクシにちょっかいを出そうとするので、オタマジャクシは必死になって逃げていきました。そんな、池の中の生命の営みがこの後どうなっていくのか、興味は尽きません。
 ところで、この間の定期演奏会からもう1カ月以上経ちますが、このたびやっと写真が全部揃いました。ちょっとした手違いで、お一人が撮った分が私の手元に届くのに少し時間がかかってしまったためです。しかし、待った甲斐がありました。彼はたまたま後半が降り番だったので、無理を言って客席から写真を撮っていただいたのですが。それがものすごい量でした。それぞれのパートもアップもふんだんに撮ってあって、おそらく客席から見える分のメンバーは必ずどこかには入っているはずです。それと、たまたま客席を撮ったものの中に、こんなのがありましたよ。知ってて撮ったのではないと思うのですが。
 そんなわけで、今週中には全部の写真をアップしようと、鋭意作業を進めているところですから、もうしばらくお待ちください。というか、来週になるとまた別の仕事で忙しくなることは分かっていますから、なんとしても今週中にはこちらを仕上げておかないと、大変なことになってしまいますからね。それは、来年春の演奏会の選曲資料の作成。どうやら、「名曲コンサート」という枠を設けているにもかかわらず、ひたすら自分が演奏したいだけでマニアックな曲を提案してくるようなアホはなくなりそうもありませんから、あまりに無頓着なリクエストがあった時には、私の権限でカットさせていただくことにしています。そんな、確実に外されるに決まっているようなものをリストに載せるような無駄な仕事は、絶対にしたくありませんから。ヒンデミットの「交響的変容」のいったいどこが「名曲」だというのでしょう。 
aventure number : 2267 date : 2014/6/4


今日の禁断 コメディ

 この間の職場のコンサート(いや、それはあくまでアトラクションで、本当は落慶供養)の時に、いらっしゃった顧客の方々に、記念品を配りました。まあ、形ばかりのものですが、震災で被害を受けた建物がすべて元通りに復旧できたしるし、というような意味ですね。その気持ちはもちろん、そこに実際にいらっしゃった方だけではなく、全ての顧客さんにお伝えしなければいけないものですから、その記念品を受け取っていない他の方には発送することにしました。その実務が、週明けに私を待っていたのです。
 その記念品というのは文字を印刷したボールペンなのですが、それには一応持ち運びしやすいようにケースが付いています。ですから、まずその中にボールペンを一本ずつ入れていきます。そして、それだけを送ったのでは相手は何の事だか分りませんから、趣意書みたいなものを同封しなければいけません。それは、文面の骨子は社長に考えてもらって、それを私がきちんと校正します。そして、その中に、実際に被害に遭った場所が復旧した姿を写真に撮って一緒に載せます。このあたりは私は年中やっていることですから、1時間もあれば出来てしまいます。あとは、印刷するだけ。最初は必要な分、1070枚をいっぺんに印刷するように設定したのですが、レーザープリンターが999枚までしか受け付けなかったので、残りは後回しです。それでも、1時間もかからずに印刷は完了です。
 あとは、あて名を封筒に印刷します。その前に、名簿から当日来た人をのぞいておかなければいけません。それでも、全部で優に1000件を超えてしまいますから、それを印刷するだけで丸1日かかってしまいますね。こちらはインクジェットですから、時間がかかります。さらに、A4の用紙に印刷したさっきの趣意書も、三つ折りにしなければいけません。「かいほうげん」の時もそうですが、この作業が一番時間がかかります。
 そんな、封筒、趣意書、ケースに入ったボールペンの3点が揃ったので、いよいよ袋づめが始まったのはきのうのことでした。数が多いので、まとめて輪ゴムで束ねておくのですが、中にボールペンが入った封筒というのは意外に嵩張るものです。いつも別な会報などを送る時には50部ずつ束ねられるのですが、これはそんなにまとめたら大き過ぎて、輪ゴムには入りませんから、25部に縮小です。
 と、手順が固まったところで、あとはひたすら単純作業を繰り返すだけの話です。これは殆ど忍耐力の勝負、途中でつい心が折れそうになるのを、なんとか乗り切らなけらばいけません。CDなんかを聴きながらやっていると、ついそちらに聴き入ってしまって作業が進まないので、極力なにも聴かないところで、この苦行を続けるしかありません。しかし、今回は、BGMにはとっておきだと思えるような音源がありました。それは、それは、カール・オルフの5枚組ボックスです。「カルミナ・ブラーナ」以外は初めて聴く曲ばかりですが、予想通りアホみたいなパターンの繰り返しという音楽ですから、これを聴いていると頭の中が空っぽになって、面白いように仕事がはかどります。ただ、最後の方になって予想外の展開、それは、「音楽」ですらなくなってしまっていたのですから、そのままにはしておけなくなってしまいました。でも、それならそれで、別のテンションが高まってきて、結局仕事ははかどるわ、「おやぢ」のネタは見つかるわという、まさに一石二鳥状態になってしまったのですから、ありがたいことです。
 なんだか、空模様があやしくなったので、ペースも早めます。郵便局に持って行く時に雨が降っていると、あて名のインクが流れてしまうんですよね。もちろん、こんだけの量ですから、いちいち切手を貼るなんてことはしないで、郵便局でまとめて料金別納です。封筒にはその印も印刷してあります。そんなわけで、営業日の5日間だけで、1070件の発送物の準備から発送までの全てを、めでたく1人で終えることが出来ました。
 あ、定期演奏会の写真集も、ぼちぼちアップし始めてます。一部はもう見られるようになってますから。
aventure number : 2268 date : 2014/6/6


今日の禁断 ティーズ

 最近心に響いたのは、「○○子の歴史なんか知りたくない」という新郎の言葉です。きのう、某所で「お友達」のご結婚を祝うパーティーが行われていたのですが、私は都合(「杜の都合」ではありません)で行けなかったら、新郎新婦のスピーチが丸ごと動画で送られてきたもので、なんか、男らしいな〜、私にはこんなこと言えないな〜、と感激しているところです。「気が付いたら、こうなっていた」なんてのも、カッコよすぎ。
 そんな動画を見ているころ、私はFacebookページのデザイン変更の後始末をしていました。先方がいきなり「6月20日から変わります」というので、早めに変えておこうとしたら、タイトルがこんなことになっていました。
 ちなみに、もう元には戻せないので昔のタイトルをこの前の「禁断」から持って来てみると、
 プロ写と、タイトルの文字の位置が違ってますね。というか、普通のFacebookと同じになってますね。
 これはもうカバーを交換した後なので問題はないのですが前のカバーではプロフィール写真にヴァイオリンのメンバーがかなり隠れてしまっていたんですよね。さらに問題は、タイトルの文字です。
 前は1行で全部表示されていたのが、幅に制限が出たのでしょうか、こんな風に3行に別れています。
 これではあまりにみっともないので、カタカナを半角にしてみたら、
 2行にはなりましたが、まだみっともないので、1行目の最後に空白を入れて、
 やっとまともな表示にはなりましたが、これでも文字でやはりメンバーが隠れてしまいます。そこで、うちのもう一つの公式名称にして、やっと落ち着きました。
 なんで、こんな面倒くさいことをさせられるのか、理解不能です。まあ、次の演奏会の宣伝用のカバーは1種類作るだけで良くなりますから、O田さんの仕事がほんの少し楽にはなりますが。
 朝ドラの「タイトル」である主題歌も、毎日聴かされるので、ついつい口づさんでしまいます・・・と言いたいところですが、今回はなんかとんでもなく聴きずらい歌い方なものですから、歌詞が殆ど聴こえません。いや、聴こえることは聴こえるのですが、それがほとんど意味をなさない単なる「音」としか認識されないのですよね。なんとかそれを文字に起こしてみると、こんなことになりました。

   これから始まるあなたの物語
   ずっと長く道は続くよ
   虹色の雨降り注げば
   そら、若くなる

   まぶしいね顔の奥に
   悲しい脅(おど)かする
   寄り添って、身罷(みまか)って
   こんなにも糸、しい〜

   手をつなげば暖かいこと、嫌いに
   なれば1人になっていくこと
   一つ一つがあなたになる
   明治は続くよ

 いちおう「正しい歌詞」らしいものがネットでは見つかりますが、私には絶対そんな風には聴こえないんですよね。私にとっては、「脅かす」とか、「身罷る」とか、なんか朝の番組にはふさわしくない歌詞を半年間聴かせられることになるのは、たまらない苦痛です。
 まあ、そんなしょうもない主題歌にもかかわらず、ドラマ本体は結構楽しめています。ただ、たまにこんなつまらないミスがあったりするのが、ちょっと惜しいところ。
 主人公が新しい小説を書き始めるシーン、真新しい原稿用紙を前にして、これから何か書こうとしているのですが、ちょっとこの用紙、おかしくないですか?普通、原稿用紙には本文を書くための四角い枠と、ルビを振ったりする補助の細い枠がありますが、その補助枠は普通は右側に付いてますよね。ところが、次の日に執筆が始まったシーンでは、見なれた原稿用紙になってましたよ。
 その次のカットで、この用紙の全景が現れます。
 これはもちろん、普通の原稿用紙、つまり、最初のシーンではこの原稿用紙をひっくり返して使っていたことになりますね。自分の商売道具である原稿用紙をきちんと使えない小説家志望の主人公って・・・。
aventure number : 2269 date : 2014/6/8


今日の禁断 エルガー

 前回の「禁断」の原稿用紙の画像は、土曜日に1週間分の朝ドラをまとめて放送した時に録画してキャプチャーしたものですが、その時に、それとは全然関係ないところでちょっと気になるものを発見しました。それは、蓮子が夫を看病しているシーンの部屋の中、襖に描かれた絵です。
 構図はちょっと違いますが、タッチとか色合いは、これとそっくりなような気がするのですが、どうでしょう。
 もちろん、これは職場の本堂の襖絵の松の絵ですが、こんな見慣れたものがいきなりテレビに登場していたので、ちょっとびっくりしたということです。どちらも名のある画家の手になるものなのでしょうね。
 そんな、蓮子の家の襖絵と同じ襖絵の外に広がる中庭にある池の中には、なんと蓮の花が咲き始めたというのは、あまりに出来過ぎです。
 しかし、そこに住んでいたオタマジャクシはどうなっているでしょう。このところ、まとまった雨が降っていたので気が気ではなかったのですが、月曜日にその池を見てみると、確かに水かさが大幅に増していました。この池の場合、そのまま溜めているとあふれてしまって、ひどい時には床下浸水になったりしますので、増えた分はきっちり排水溝から外に流すようになっています。ということは、こんなに大量の水が流れ出たのですから、そこにいたオタマジャクシが無事でいられるはずがありません。池の中からは、彼らの姿はきれいさっぱり消えてしまっていましたよ。きっちり、足が生えたあとはどうなるのか観察してみようと思っていたので、とても残念です。
 でも、彼らのことですから、きっと排水溝の中でたくましく生き続けているのではないでしょうか。それがいつの日かまたここに戻ってきて、大量の卵を産みつけることになるのでしょう。
 同じように、去年マンションの巣から飛び立って行ったつばおくんとつばこちゃんのカップル(ではないかもしれませんが)が産んだ雛たちも、順調に育っているようです。今年はどうやら3羽が巣の中にいるようで、こんな風にカメラのフラッシュに反応して、口を開けて餌をせがんでいましたよ。かわいいですね。
 そんな梅雨の時期、霧雨が舞う中をニューフィルの練習に向かいます。結構蒸し暑いので、Tシャツの上に長袖のシャツを着て、胸ポケットにiPhoneを入れるというファッションです。駐車場に入る時にゲートでもらった駐車券も、同じ胸ポケットに入れておけば、どこに行ったか探すことはないはずです。
 しかし、練習場はとんでもない暑さになっていました。とてもこのままでは楽器が吹けないので、iPhoneは外に出して、シャツを脱ぐことにしました。半そででちょうどいい感じです。身軽になって合奏に臨もうとしていると、ヴィオラの○田さんが突然立ち上がって、「駐車券落とした人、いませんか」などと叫び始めました。あれをなくしてしまうと大変ですね。そんな間抜けは誰でしょう・・・と、よく考えてみると、入庫時間が私が入ったのと同じ頃、ということは、その間抜けは私じゃないですか。いやあ、本当に助かりました。シャツを脱いでiPhoneを出した時に落ちてしまったのですね。見つけてくれた○田さんに感謝です。 
aventure number : 2270 date : 2014/6/09


今日の禁断 カラヤン

 この間山下達郎のラジオ番組を聴いていたら、視聴者の「普段はどんなスピーカーで音楽を聴いてるんですか?」という質問に答えていました。達郎と言えばレコードやCDの膨大なコレクションを誇るミュージシャンですから、そんな人が使っているオーディオには興味がありますね。確か以前、「お気に入りのシュアのカートリッジを、一生使えるだけの分だけ買いこんである」と、同じ番組の中で言っていたぐらいですから、スピーカーにもかなりのこだわりがあるはずです。ところが、その時の達郎の返事は、意外なものでした。「家では、まずスピーカーは使わないで、ヘッドフォンで聴いてますね」というのですよ。そう言えば、昔そんなことを言っていたような気もしますが、それはあくまでスタジオでのことだと思っていました。家でレコードを聴く時にもヘッドフォンだけだったとは。
 その時に、きちんと型番まで言ってました。それ自体は、さっきの「昔の話」の中にも出てきたものでしたから、おぼえていました。それはSONYのMDR-CD900STという、スタジオ用のモニターとして広く使われているヘッドフォンですね。そういう使い方をされるものですから、聴いていて楽しくなるような音ではないけれど、忠実に音を再現することにかけては定評があるものだということは、知っていました。ですから、それを日常的にメインに使っているという達郎のチョイスからは、逆に達郎の目指している音が良く分かるような気がします。確かに、あれだけの緻密な音づくりをする人であれば、生半可なスピーカーよりはヘッドフォンを選ぶというのは、充分に理解できます。
 その時に「そんなに高いものではありません」と、価格まで言ってました。それは確かに、まともなスピーカーより2ケタぐらいの安さ、ヘッドフォンでももっともっと高いものはいくらでもある、という価格帯でした。ですから、それだったら「達郎が聴いている音」を実際に体験したいという気になってしまいましたよ。まあ、果たしてそれが私の好みに合うかどうかは分かりませんが、この値段だったら別にそれで後悔することもなさそうですし。
 そこで、さっそくAmazonで見てみると、それは、達郎が言っていたのよりさらに値引きされていました。これは買わないわけにはいきません。在庫もあるようですから、すぐ届くでしょうし、その場でクリックです。ところが、その時には翌日には届くような案内だったものが、しばらくすると「発送手続きが遅れております」というメールが届きました。もしかしたら、達郎のラジオを聴いて注文が殺到したのかもしれませんね。
 それでも、現物は今日届きました。
 一応「業務用」のヘッドフォンだということで、こんな、無地で殺風景な箱に入っていましたよ。普通は入っている取説とか保証書の類も一切ありません。「業務用なので、修理は有償となります」というような但し書きが箱に貼ってありました。逆に、そんな風に言われると、品質には絶対の自信を持っていることが感じられますね。
 さっそく色んな音源を聴いてみました。いやあ、これは、今まで聴いていたヘッドフォンとは次元が違います。というか、今使っているスピーカーと良く似た音の傾向、それをさらに精緻にしたような音が聴こえてきます。これだったら、スピーカーを使わずにヘッドフォンだけという「山下流」も納得です。同じ音源をCDとBAとで比較なんて時も、面白いように違いが分かります。すごいのは、ハイレゾ・データで、WAVとFLACの違いがはっきり分かったこと。スピーカーでは、いまいち違いが分からなかったので、いかに忠実に再生出来ているかが分かります。
aventure number : 2271 date : 2014/6/12


今日の禁断 ブラジル

 今年は、なんだか暑くなったり寒くなったり、変なお天気が続きますね。一日で気温差が10度以上あったりするんですから、たまったものではありません。こんなお天気ですから、自然界も少しおかしくなっているのかもしれません。ま、本当におかしくなっているのは、この国の進む道を自分で変えられると勘違いしている、極端に滑舌の悪いあの人なんでしょうけどね。
 実は、私の自宅のそばに毎年巣を作っているツバメが、今年も順調に成長を続けているので、時たま写真を撮ったりしているのですが、なんか今年は去年よりもその成長の時期が早いような気がするものですから、実際にその写真を比較してみることにしました。
 まず、これが去年の6月27日の写真。まだ産毛が生えているぐらいの頃でしょうか、いかにも「雛」といった感じです。
 それと同じぐらいに育ったツバメの、今年の写真です。
 これを撮ったのは、6月8日です。去年より20日も早いですね。
 同じように、去年の7月5日の写真では、もう「鳥」という感じになっていましたが、
 これも、今年は今日の時点(6月14日)で、ほぼ同じぐらいに育っていませんか?
 まあ、これは単に、卵を産んだ時期の問題なのでしょうね。世の中のツバメが全て同じに日に卵を産むわけではありませんから、このぐらいの違いは普通に出てくるものなのかもしれません。でも、現に、タケノコだって、いつもなら5月の連休が終わってから本格的に出てくるものが、今年はまさに連休の真っ最中と、かなり早い時期に最盛期、そのおかげで「掘りたいかい?」もあれだけ盛り上がることが出来たのですから、他のところでも確実に早めにことが進んでいるというのが、今年の自然界なのですよ。梅雨入りしたのもかなり早かったようですし。
 まあ、長くやっていれば、そういう時もあるのでしょう。今年はそういう、何かいつもより早めに季節がめぐってくる年だった、と、後世の人は語り継ぐことになるだけなのかもしれません。
 そういう年ですから、今年は世の中では何か突拍子もないようなことが起きるのかもしれませんね。今現在、明日の朝に始まるサッカーの試合の結果で大騒ぎしていますが、私はみんなが期待している結果にはならないような気がしてなりません。はたして、どんな結果になることでしょう。
 そう言えば、かつては「象牙海岸」と呼ばれていた国の名前が、いつの間にか「コート・ジボワール」に変わっていましたね。意味は全く同じなのに。まあ、あまりに生々しい言い方はやめましょう、みたいな「気配り」のせいなのでしょうか。まあ、これはこれで、そんなこともあるのだなあ、と思えるものですが、逆に、全く同じ文章に、解釈次第で全く正反対の意味をもたせようとしているのが、さっきの悪滑舌男のしようとしていること。「日本語の乱れ」も、ここまで来るとあきれるほかはありません。
aventure number : 2272 date : 2014/6/14


今日の禁断 ホーマック

 週末には、ニューフィルの「宿題」がありました。それは、来年春の演奏会の希望曲のリストを作ること。まあ、これは毎回やっていることなのですが、各パートでやりたい曲を挙げてもらったものを、パートリーダーが私に送ってくれて、それを全部まとめて私がリストを作るという仕事ですね。ただ、今回はちょっと特殊な演奏会になりそうだったので、あえてそんな細かいことをやらなくても、指揮者を交えて意見を出し合えばそれで大筋は決まるのでは、と思っていました。ですから、今回は、そんなリスト作りも必要ないだろうと思ってました。でも、なんだかそういうことにはならずに、相変わらず同じような手順を踏む形になってしまったので、結局は全く同じ仕事を、全く同じ状況のもとにやらなけらばならなくなったのですよ。「同じ状況」というのは、きちんと締め切りが決まっているのに、それまでに送ってくる人はごくまれで、大抵は期限を過ぎてから催促してやっと送ってくるというパターンです。というか、これは私が甘やかして「まだ大丈夫ですよ」みたいなことをつい言ってしまうから、図に乗ってしまうだけのこと、私が毅然として閉め切り以降のリクエストは認めないという態度を貫けばいいだけの話なんですけどね。
 そんなわけで、先週中に楽勝だと思っていたものを、持ち帰ってやらなければいけないことになってしまいました。まあ、でも実際には、土日の午前中の、洗濯機を回している時間なんかを使えば、大体のところは終わってしまう程度の仕事なんですけどね。
 その洗濯の時に、洗い終わった洗濯物を入れて運ぶプラスティックのタライが、だいぶ前からかなりヤバい状態でした。もう一部が裂けていて、変な持ち方をするとそこから全体が破れてきそうな危うさなんですよ。まあ、中に水を入れたりはしないので、特に支障はないのですが、なんかあまりに貧乏ったらしくていやなので、ついに新しいものを買うことを決心しました。いや、別に家や車を買うわけじゃないので、そんなに大騒ぎをするほどのことではないのですがね。
 それで、仕事も終わったのでホームセンターにタライを買いに行くことにしました。一応大きさもちゃんと測っておきます。いつも使っているものなので、別に測る必要もないのかもしれませんが念のため、だったのが、いざ現場に行ってみるとこれが大正解。色んなサイズのが置いてあるので、どれが同じ大きさのものなのか、全然自信がなくなってくるんですよね。確かにそのサイズなのに、なんだか小さいような気がしてきたりしますから。
 そのタライの中には、かなり大きな、殆ど子ども用の「プール」ぐらいの大きさのものもありました。確かに、大昔は木製のタライで子どもが水浴びなどをしていた時代がありましたね。そこで、その中に貼ってあったのがこれ。
 まあ、この商品はどんな用途にも使えますよ、と言いたいのでしょう。でも、出来ればペットを入れたタライで野菜を洗ってもらいたくはないですね。
 タライひとつ、なかなか買えないような人が、ヘッドフォンなんかはすぐに買ってしまいます。それがとても気に入ったので、自宅に持って帰って使ってみようと思ったら、ほんの少しケーブルの長さが足りません。それで、延長ケーブルを買おうと、電気屋に行ったら、延長ケーブルは3.5Φのものしかありません。欲しかったのは6.3Φだったので、あきらめかけたら、店員さんが、「変換プラグを使うという手がありますよ」と言ってくれました。確かに、それもありです。
 ところが、延長ケーブルのせいか、変換プラグのせいかは分かりませんが、それをつなぐと明らかに音が変わるんですね。音の輪郭がほんの少しぼやけてしまうんですよ。CD900STというのは、そういう世界の製品だったんですね。ますます、すごさが感じられます。
aventure number : 2273 date : 2014/6/16


今日の禁断 ウェスティン

 世の中の気温の高低に関わらず、ニューフィルの練習場の中はこのところ猛暑が続いています。つまり、この時期にはどんなに涼しい日でも、窓を閉め切って70人以上の人間が集まって弦をこすったり息を吐き出したりしていれば、とんでもない暑さになってしまうということなのですよ。だったらエアコンを入れればいいではないか、とお考えでしょう。それが出来れば苦労はしませんよ。ホールの持ち主が、使う人の身になって少しでも快適な条件で練習してほしいなどとは全く思っていないところで、どうしてまだ6月だというのにエアコンを入れてくれなんて頼むことが出来るでしょうか。
 そんなわけで、きのうの練習の時にも、ホールの中はほぼ30度にもなろうというほどの暑さに見舞われていました。なまじ、前半は降り番だったので、なぜかそこだけはエアコンがきいているロビーで涼しい気分で過ごしてしまったから、いけません。出番になったら、もうあまりの温度差に、吹く前からグッタリですよ。
 他の人も思いは同じ、それぞれにパート譜で扇いだりしていますね。それを見て、私は格好のものをいつも持っていることを思い出しました。
 これです。おととしの職場の行事でお土産に配った扇子、これがあれば、根本的な改善にはならないものの、多少の気休めぐらいにはなるでしょう。出番の「エニグマ」は休みが多いので、後の人の迷惑なんか考えないで、吹かない時はひたすら扇いでいましたよ。
 きのうは、なんか弦楽器が充実しているように見えました。良く見ると、チェロになんだか新入団員のような人が。実際は、だいぶ前に団員だった人でした。そう言えば、他の団体で弾いているところを見たことがありましたから、「古巣」に戻ってきたのでしょう。お陰で、チェロパートはもう団員募集の告知をしなくてもいいことになりました。すごいですね。そう言えば、ヴィオラでもそういう人がいるそうですから、ここもそのうち募集が必要なくなるかもしれません。さらに、コントラバスも、今まで設けていた「ジャーマン・ボウに限る」という制約を外したそうですから、より門戸が開いて、新入団、あるいは再入団が続々出てくるかもしれませんね。
 そして、会場を、パート練習などに使っている私の職場の会館に移して、今度は技術委員会が続きます。この前私が作った資料を使っての、演奏会の希望曲目の絞り込みです。まあ、予想通りの成り行きで、私が最初からカットしてもいいのでは、と思っていたものは、全てなくなっていましたね。そんなに遅くまでかからずに終われたのは、助かりました。
 そんな中で、指揮者練習の話になって、9月20日に指揮者が泊まる宿が見つからない、という報告がありました。そう言えば、遠くから参加されているF村さんも、Facebookにそんなことを書かれていましたね。仙台市内のホテルはすべて満室になっていたので、仕方がないので福島駅前のホテルをとって、そこから新幹線で通うのだそうです。
 なんでも、こんな格調高い、もちろん宿泊料も高いホテルもすでに満室なんですって。いったい何があるのかと思ったら、その日にGLAYのコンサートがあるというのですよね。きのうはそれしか分かりませんでしたが、あとで調べてみたら、なんと同じ日に長渕剛のコンサートもあるんですって。それで、近県からのファンの予約でパンクしてしまったのですね。
 でも、GLAYはスタジアム、長渕はアリーナとは言っても、キャパはせいぜい数万人ですから、仙台の客室はもっともっとあるはずですよね。なんたって七夕の時には数百万人の観光客が押し寄せるのですから。それは、チケットの販売は間近にしか行われないので(転売防止?)、宿だけでも先に押さえておこうという行動の表れなのでしょう。つまり、チケットが買えない人の分のキャンセルが、間近になって大量に出るのでは、という観測もあるわけで、別に焦ることはないのだそうですがね。
 でも、いよいよ宿がない時には、いっそここ(その会館)に泊めたら、なんて冗談も出てました。それだったら、ついでに合宿をやろう、とかね。それはそれで、楽しいかも。
aventure number : 2274 date : 2014/6/18


今日の禁断 ナクソス

 私は、CDを買うときは大体輸入盤なのであまり縁はないのですが、国内盤のCDだと必ず外側に変なものが付いています。こんな感じですね。
 これは「帯」と呼ばれているものです。まあ、ジャケットだけでは物足りないので、パッケージをさらに目立たせるためにいろいろな情報を詰め込んだ、言ってみれば本屋さんなんかにあるPOPみたいなものなのでしょうか。ただ、これは買ったばかりの時には、その外側が透明のシールでパックされているので本体と一体化していますが、CDを聴くためにそのパックを破いてしまうと、
 こんな、ただの紙切れになってしまって、しまう場所にも困ってしまうような邪魔ものに変わります。かといって捨てるのももったいないので、そのままケースの中にしまっておいたりするのでしょう。それにしても、なぜこれを「帯」と呼ぶのでしょうか。普通「帯」と言えば、ひも状のもので、端を縛ってほどけないようにして固定するもの、でしょうね。この紙きれのどこに、そんな機能があるというのでしょう。「帯」というよりは、「サロンパス」みたいなものなのではないでしょうか。しかも、貼りつけたりは出来ませんから、何の役にも立ちませんし。
 しかし、最近紙ジャケのCDを買った時に、そこに同じように「帯」があるのを見つけました。それは特別に昔のLPを忠実に再現したものだったのですが、そこに付いていた「帯」までも再現してあったのです。そのことを表すのに、そこでは「巻き帯」という言葉を使っていました。ああ、それで納得です。「帯」というのは、本来は「巻き帯」というべきものだったのですね。確かに、それはやはり国内盤のLPには欠かせないものでした。
 こんな風に、ジャケットに「巻きつけて」あったんですね。これを外すと、
 確かに「帯」状にループになっていますね。
 そう、これはLPの時代からの日本独自の商習慣だったのでした。それがCDに変わって、そうなると「巻く」わけにはいきませんから平らな紙を折っただけになり、名前からも「巻き」がなくなってただの「帯」になったということなのですね。
 さらに、CD時代になると輸入盤がどっさり国内市場に入ってくるようになりました。もともと、それはそのまま販売していたのですが、やがて親切心からか、輸入盤を扱っている業者が、日本語を印刷した「帯」を付けるようになりました。別に英語がちゃんと読める人にとってはそんなものは全然必要ないのですが、まあ、それが親切だと思っていたのでしょう。そのうちに、それだけでは飽き足らずに、「解説」までその「帯」に印刷するようになってきました。聞いたことのない曲などでは、どんなものかを紹介するのは、ある意味必要なことなのかもしれませんね。そんな「帯解説」を専門に執筆する「帯職人」なる、一種のライターも登場するようになります。
 と、それ自体は、初心者に対する教育的目的という見地からも、なかなか立派なお仕事には違いありません。ただ、それは、彼が正しい情報を伝えていれば、の話です。おそらく、こんなことを専門にやっている人はそんなに多くはないのでしょう。勢い、多くの「帯原稿」を仕上げるための時間はそんなに取れなくなった結果、かなりいい加減な仕事が目立つようになってきます。基本的には、自分で調べて原稿を書くわけではなく(そんな時間があるわけがありません)、ライナーノーツの英文の一部を、そのまま翻訳するだけのことなのですが、その人の語学力の限界なのでしょう、とんでもない誤訳がそのまま印刷されることが頻繁に出てきます。最近そんなひどい「帯」に出会ったので、そのままご紹介します。
 赤枠で囲んだ部分が、ライナーをきちんと読んで的確に訳していれば絶対の起こり得ない間違いです。これを、普通の人は全面的に正しいものと信じ込んでいるのでしょうから、これは本当に恐ろしいことです。
 特にこの代理店の場合は、なまじ「解説」にスペースをとっている分、かなり長文の解説が必ず入っています。しかし、その中には書いた人の主観が丸出しのみっともない文章もたくさん見つかります。別に我々はそんな幼稚な「作文」を読みたいわけではないのですから、まずはライナーをきちんと「正しい日本語」に訳すところから、真摯に勉強し直してほしいと、切に願っています。それが出来ないのなら、こんな読む価値の全くない「解説」などは掲載するのをやめるべきです。
aventure number : 2275 date : 2014/6/20


今日の禁断 モーツァルト

 そろそろ、今回の朝ドラの音楽についても書かなければいけないでしょうね。偶然かもしれませんが、というか、私のほんとに乏しい体験にしか基づいていいないのが辛いところですが、このところのドラマ業界では、確実に音楽のクオリティが上がってきているような気がします。中でもほとんど「感動」に近いものを体験したのは「MOZU」の音楽でした。ついにドラマの音楽もここまで来たのか、と思いましたね。決してドラマの内容を邪魔していないのに、音楽の存在もしっかり伝わってくるというもの。ほんと、こんなのを聴いてしまうと、今までの、ひたすらセンチメンタルな自己主張だけを叫んでいる音楽などは、もう恥かしくて逃げ出したくなってしまうのではないでしょうか。
 もちろん、朝ドラでも、そんな流れに鈍感でいられるわけがありません。今回もなかなか健闘、特に、民族楽器を使っての独特な雰囲気は、とてもハマっています。そして、面白いのが、カフェードミンゴの蓄音機から流れるという設定のクラシックのBGMです。まあ、最初のうちはありきたりのものだったのが、サティの「グノシエンヌ第3番」が聴こえてきたあたりから、この選曲はただものではないと思うようになってきましたよ。この時代にサティのSPなんてあるわけがありませんから、これは明らかに狙ってのこと、油断がなりません。
 そうしたら、先週あたりはシャブリエの「楽しい行進曲」なんかが流れているではありませんか。この曲、実は良く分からないのですが、「名曲」として認知されているものなんでしょうか?確かに、昔輸入盤のLPで「Famous Marches」というEMI盤が家にあったのですが、その中にこの曲が入っていました。ただ、「Famous」とはいうものの、当時としてはかなりマニアックな曲が入っていて(プロコフィエフの「3つのオレンジへの恋」なんかは、これで初めて知りました)その中でもこのシャブリエはひときわ異様な「なんでこれが行進曲?」みたいな、とてもひねくれている印象がありましたね。というか、なんか聴いていると辛くなるので、そこだけ針を飛ばして聴いていたような。
 そんな、およそ「名曲」とは思えないような曲が聴こえたので、そういう意味でなんとも懐かしい思いに浸ってしまったのです。でも、これがきっかけでブレイクするかもしれませんね。なんせこんな異様な時代ですから。
 その、自宅にあったエフレム・クルツのレコードはもうどこかに行ってしまいましたが、だいぶ前にCDになっていたはずなので、「レコード芸術」の昔のイヤーブックを引っ張り出して曲目を確認してみました。そのようなデータとしての役割すらももはや期待が出来なくなって、先月から定期購読をやめたこの雑誌ですが、たまたま本屋で時間をつぶさなければいけない状況の時に、最新号が目に入ったのでチラッと立ち読みしてみました。そうしたら、驚いたことにあの「佐村河内事件」の記事がまだ載っていました。それがなんと野口剛夫さんからの投稿だったのには二度びっくり、要は、以前御用評論家、長木誠司がこんな記事の中でバッシングの対象としていた野口さんご本人からの「反論」だったのですよ。いや、それは別に反論っぽい過激なものではなく、以前の新潮の記事となんら変わらない冷静なものなんですけどね。
 この雑誌が長木誠司の身勝手な言い分を何のためらいもなく載せた時には、まさに長木と心中するつもりなのだな、と思ったのですが、まるで手のひらを返したようなこの腰抜けな態度はいったい何なんでしょう。もうこうなると、雑誌としてのポリシーなどはどこかへ行ってしまってますね。いや、そもそもそんなものは最初からなかったのでしょう。完全に保身に走っているその姿は、まさに長木と同じ醜いもの、この雑誌が、ますます許せなくなってしまいました。
 来月号の予告で大々的に「ベルリン・フィル」などとやっていましたが、どうやら実態は今度そのオーケストラが始めたレーベルの宣伝がメインのような感じですしね。国内のメーカーだけではなく、ドイツの「レコード会社」にまで媚を売るだけの太鼓持ちに過ぎない雑誌を2000円(!)も払って買うほどの愚か者は、いくらなんでもいないのでは、と思うのですが、どうでしょう。
 ところで、長木誠司は、この中でまだしっかり輸入盤のレビューを書いていましたが、その「後宮」のBlu-rayのコメントがこちらに非常に良く似ているのは、なぜでしょう。まっ、実は私もこちらを書いた時には、同じものを「参考」にしていますから、他人のことは言えないのですがね。
aventure number : 2276 date : 2014/6/22


今日の禁断 ジュピター

 ニューフィルの練習指揮者の方が音頭をとってやることになったモーツァルトの演奏会は、2回の練習が終わったところで、順調な仕上がりを見せています。でも、気が付いたらもう本番までに1ヶ月を切ってしまっていました。実は、私はこの演奏会のパンフレットのために、何か書いて欲しいというリクエストを頂いていました。まあ、おそらくそんなことは頼まれるのでは、と予想していたことが、当たってしまったことになります。でも、これは私自身の勉強にもなることなので、もちろん引き受けていました。ですから、そろそろとりかからないと本番に間に合わなくなってしまうので、とりあえずざっと書き始めてみようと思いました。
 ところが、私はモーツァルトの「レクイエム」などではかなり細かいことまで知っていますが、今度演奏する交響曲については、実は肝心なことを何も知らなかったのだということに気づかされてしまいます。つまり、参考にしようと思って目を通してみた資料に書いてあることが、妙に新鮮なんですよね。ここで初めて知ることがいくらでも出てくるのですよ。まあ、確かにこんな感じで今までやって来たのだなあ、という思いですね。必要に迫られていろいろ調べるものですから、そこでしっかり知識が身に付くという、なんとも効率的な勉強法なのでした。なんて、頼んだ人にしてみれば冷や汗ものですね。
 ただ、そんな知識を知ったからと言って、それをそのまま原稿に書いたりしたらそれこそ「帯職人」のレベルになってしまいますから、あくまで私の基本的なスタンスは保ちます。今回は、演奏する曲のある楽章のテーマが、確かに別のところで聴いたことがあった、という記憶をたどって、それが何だったかを確かめる作業が、そんなところでしょうか。それは、さるアニメ映画を見た時に、あ、これはモーツァルトの曲だ、と思ったことの追体験。ただ、それがどのタイトルだったかいまいち自信がなかったので、片っ端からYoutubeで聴きまくってみました。しかし、最初に目星を付けていたものでは、それが出て来なかったのですよね。その他の候補作品も空振り、そこでちょっと途方に暮れてしまったので、その件に関してはしばらく放っておいて、他の部分を書き進めます。
 大体書けたところで、再挑戦、今度は、それに関連した全作品をリストアップして、しらみつぶしに聴いてまわります。そうしたら、ありましたよ。いやあ、嬉しかったですね。正直、本当にそんなのがあったのか自信をなくしかけていたのですが、私の記憶は確かでした。
 日曜日には、ちょうど折り良く、演奏する41番をテレビでやっていました。しかも、フィラデルフィア管弦楽団の日本公演の映像、これはちゃんと見るしかありません。そうしたら、私が吹くフルートの席には、なんだかずいぶんお年を召した人が座っていましたね。
 こんな人、前からいたかなあ、と思いつつ、アップになった時にそのアンブシャーや楽器の構え方、指のあて方などには、確かに見おぼえがあることが分かりました。この人だったら、だいぶ前からこのオーケストラの首席として活躍していたデイヴィッド・クレーマーに間違いありません。あまりにも風貌が変わってしまったので、全くの別人のようになっていましたが、やはり演奏する姿と、そして音を聴けば、それはしっかり思い出すことが出来ました。実際は首席ではなく副首席だったのですが、私は、首席のジェフリー・ケーナーよりも、この人の音の方がずっと好きです。
 その41番は、なんともへんてこな演奏でしたが、お陰で思ってもみなかったような側面を知ることが出来、それを原稿に生かすことができました。それ以上に、後半のマーラーはなんだか馴染めませんでしたね。この指揮者、CDではとても素晴らしいのに。
aventure number : 2277 date : 2014/6/24


今日の禁断 アカギ

 大雨が降ったり、雹が降ったり、あちこちでなんとも極端なお天気が続いていますね。とは言っても、仙台地方の空は真っ青に晴れ上がり、焼けつくような太陽の光が痛いほどに肌を刺します。こうなるともう夏ですね。
 しばらくぶりに職場の池を見に行ってみると、もちろんオタマジャクシの姿は全く見ることができませんでした。その代わり、ザリガニだけはあちこちにたくさん見つけられるようになりました。
 こんな風に、小さいのから、少し大きいのまで、様々のサイズのザリガニがうじゃうじゃいます。
 さらに、ハスが生い茂っているブロックでは、ハスの葉の陰に、こちらはかなり大きく色も濃い、ほとんど「大人」のザリガニが潜んでいました。この近辺にもう一匹同じぐらいのザリガニがいて、お互いにけん制し合っている様子が、うかがえます。
 なんでも、きのうのニュースでは、山の中で遭難した親子が助かったなどと報道していました。その際に気になったのが、「タケノコを掘りに山に入った」というフレーズです。いくら山の中とは言え、まだタケノコなんて生えているところがあるのでしょうか。ご存じのように、この池のそばの竹やぶではもうだいぶ前にタケノコの季節は終わり、長く伸びた普通の「竹」が生い茂っていますからね。
 ところが、そこを覗いてみると、なんだかまだタケノコらしきものが出ているではありませんか。
 でも、これは確かに形はタケノコですが、ここまで伸びたところでもはや成長が止まった、というか、もう死んでしまっているものだというのは、ちょっと蹴っ飛ばしただけでこんな簡単に折れてしまうことから分かります。
 こんな風に、ちょっと顔を出した状態でもう枯れてしまっている竹が、あちこちに見られます。長らく竹藪を見てきましたが、こういうのには初めて出会ったような気がします。あまりにも竹が増えすぎたので、栄養がいきわたらなくなってしまっているのでしょうかね。池といい、竹やぶといい、ちょっと生態系が狂い始めているような気がしてなりません。
 
 夕方、スーパーで買い物をしていたら、こんなアイスが目に入りました。「和梨」のアイスです。「ラ・フランス」みたいな「洋梨」だったら、今までもあったような気がしますが、あえて「和梨」というのに惹かれました。というより、「和梨バー」というネーミングでもうすっかり頭の中では細川たかしの「心のこり」が舞ってます。「♪わなしばーよね・・・」って。
aventure number : 2278 date : 2014/6/26


今日の禁断 フーガ

 WOWOWで「25年目の弦楽四重奏」をやっていたので、いま録画を見ているところです。前に見た「カルテット」と似たようなタイトルなので内容がごっちゃになっちゃいそうなのですが、実は、こちらの映画のつもりで見ていたら、全然別なものだったというのが、正直な話です。というか、あちらは、いつまで経っても弦楽四重奏団が出て来ないので、変だなあ、と思っていましたからね。
 はれて、その「弦楽四重奏団」がメインキャストの映画を見れることになりました。キャストがすごい豪華、というか、良く知った人がたくさん出ているので、まずびっくりです。特にファースト・ヴァイオリンの人(マーク・イヴァニール)は、この前まで「救命医ハンク」に出ていたディミートリーですから、ちょっとこの役に馴染むまでに時間がかかりましたね。クリストファー・ウォーケンのチェリストが、パーキンソン病にかかってしまって引退しなければならなくなった時の、他のメンバーの反応、というか、挙動がおおむね出揃ったところ。まだ半分ぐらいしか見ていませんが、これだけでももうとんでもない展開です。結束の固かったグループのメンバーがいなくなりそうだ、というだけで、もう内部の人間関係がバラバラになってしまうというのですからやりきれません。
 その中で、今までセカンド・ヴァイオリンだった人(故フィリップ・シーモア・ホフマン)が、二人で交代にファーストとセカンドを担当するように提案する場面が出てきます。これを、字幕で「第1」、「第2」とやっているのが、なんかいかにもシロートな感じがしてしまうというところで、いつもながらのクラシックをネタにした映画の完成度の低さ(いや、これは映画を作った人の責任ではありませんが)を味わってしまうことになるわけです。日本のヴァイオリン奏者で「オレに『第1』をやらせてくれよ」なんてい言う人なんか、いるのでしょうか?もっとも、「『ストバイ』やらせてね!」なんて言っても、ちょっと鼻もちならないところがありますから、微妙なところですがね。
 今日、3回目の練習があった「杜の都 合奏団」(これは、「都」の後に空白を入れないと、「杜の都合」になってしまいます)でパートを決める時には、そんな「ファースト」と「セカンド」のこだわりなんて無かったんでしょうね。それよりも、普通ニューフィルが取っているような、ファーストもセカンドもステージの下手寄りに並んでいる配置ではなく、ファーストは下手、セカンドは上手、という、いわゆる「対向型」になっているのが面白いところです。特に、モーツァルトでこれになると、この2つのパートの役割がはっきり分かって、とても面白く聴こえますからね。もう3回目ともなると、パートとしてのまとまりも出てきて、うっとりするような響きが聴こえるようになってきたのはうれしいことです。どちらのパートもニューフィルと市民響がほぼ半分ずつという構成ですので、次第に馴染んできたのでしょうね。本番までには、さらにまろやかな音に育って行ってくれることでしょう。
 でも、管の方は、いまだに全員揃ったことがない、というのがちょっと辛いところですね。これが、ニューフィルみたいな「降り番」のいないグループの宿命ですね。その人以外には代わりは用意できないので、メンバーが休めばそのパートは丸々穴が空いてしまいます。
 今日は、全曲を通して演奏していました。なかなか緊張を強いられる練習でしたが、まあわたし的にはスタミナは大丈夫だったので一安心です。正直、演奏会の曲目に全部乗るようなことはほとんどありませんから、ちょっと心配だったのですが、これだったらなんとかなるでしょう。41番の4楽章では、後半に管と弦がずれて、完全に崩壊してしまいましたが、多分私は「ずれてない」方で生き残っていたはずですから。でも、これは怖かった。ですから、スタミナというよりは、現場での緊張感が最後まで保てるか、という勝負になりそうですね。おそらく本番では、心身ともにくたびれ果てていることでしょう。
 その本番は来月20日。会場はイズミティです。
aventure number : 2279 date : 2014/6/28


今日の禁断 コントラバス

 きのうの午前中は、雲は多いものの雨の気配などはほとんどありませんでした。ネットで注文したCDが、追跡したらもう職場に配達(自宅だと居ないことが多いので、いつもこちらに送ってもらいます)され終わっていると分かったので、ちょっと出かけて取って来た時も、雨は降ってはいませんでした。このCD、というか、ボックス・セットなんですが、ぜひ早いうちに聴いておきたかったものですから、休みの日でも取りに行きます。おかげで、これは明日の「おやぢ」に使えるようになりました。
 午後からは、前に入っていた合唱団の演奏会があるので、また出かけます。でも、その頃になってなんだか雨脚が激しくなってきましたね。もう殆ど「豪雨」という感じ、ホールに付く頃には、雷まで鳴り始めましたよ。なんだか、今回の演奏会はお客さんがあまり入りそうにないようなことを関係者からきいていたので、こんなお天気ではさらに少なくなってしまうかもしれませんね。とりあえず、濡れなくて済むようにホールの地下の駐車場を目指しますが、そこは予想に反して満車でした。そこで、いつもの立体駐車場に行ってみると、こちらも屋根のある4階まで満車、空いているのは屋上だけでした。すごい雨の中を傘をさしてエレベーターまで必死にたどり着きます。
 ホールに入ってみると、意外なことにすでにかなりの席が埋まっています。私が愛用している通路側の席など、空いているところは全然ありません。開演前になると、ほぼ満席になってしまいましたよ。これはうれしい誤算、良かったですね。
 今回のプログラムは、なんだかとてもバラエティに富んでいるようでした。まずは、ちょっとしたメドレーで、お客さんをつかもうという趣向でしょうか。
 これは、私も歌ったことがあるので、「仕掛け」の前にちゃんとカメラを構えていましたよ。
 そのあとに、三善晃のシリアスな作品を歌ったあとに、今回も委嘱作品の初演という、盛りだくさんが続きます。その、委嘱した方が、私はよく知らないのですが、かなり有名な方らしくて、おそらくその方目当てのお客さんがかなり入っていたような感じでしたね。三善の後に聴くと、あまりにも楽天的な作風に、かなり戸惑ってしまいます。でも、こういう作品の方が、今のこの合唱団には合っているのかもしれません。
 この曲の前に、指揮者と作曲者とのトークがあって、作曲家はなぜかマイクを持ったまま客席に戻っていました。ですから、曲が終わると、またマイクを持ってステージに上って、団員が引っ込んだ後の場つなぎが始まります。そして、お色直しが済んでステージに戻ったメンバーが歌い出したのが「楽天イーグルス」ですよ。
 終わったら、風船まで舞ってました。この一連の流れ、お客さんはついていけてたのでしょうか。
 後半は、メンデルスゾーンのモテットと、信長の「くちびる」全曲という、どちらもかなりヘビーな曲、そしてアンコールは定番の「斉太郎節」と、疲れを知らない合唱団に脱帽です。演奏会は2時間を超えていましたからね。
 そう言えば、なんだか若い人がかなりたくさん入っていたようですね。セカンドなんか、私の知らない人の方が多くなってましたっけ。名簿を見たら、やっと私の名前が消えていました。
aventure number : 2280 date : 2014/6/30

14/7/2-14/8/9