2021(13/1/25)-2040(13/3/5)

今日の禁断 プロフィール

 前回、「FacebookとFacebookページは別物」みたいなことを書きましたが、本当はどんなところが違うのか、実際にFacebookページを運営(そんなたいしたことではありませんが)してみて分かったことなどを、ダラダラと書いてみましょうか。私はそちらの方の専門家でもなんでもありませんから、あくまで私の印象だけですけどね。
 Facebookというのは、基本的に個人対個人のお付き合いになるのでしょうね。せっせと「友達」を作って、その間で情報をやり取りするというのが一般的な使い方でしょうか。友達になっていない人のところには、コメントを書きこんだり「いいね!」は出来ませんね。Facebookページ(名前そのものが紛らわしいのですが、以前は「ファンページ」と言っていたそうです)では、「友達」という概念はなく、Facebookに登録していない人でも制限がかかっていない写真や書き込みは自由に閲覧できます。さらに、Facebookに登録していれば、自由にコメントを書いたりコメントに対する「いいね!」をクリックできます。ここでは「友達」に相当するものは「ファン」と呼ばれ、カバーの下にある「いいね!」をクリックするだけで「ファン」になれます。「友達」のように承認は必要ありません。「ファン」になれば、「友達」と同じように、自分のFacebookのホームのニュースフィードに、ファンになったFacebookページの新しい書き込みがフィードされるようになります。これはあくまで一方通行、自分のFacebookへの書き込みがFacebookページに反映されることはありません。
 Facebookページでは、最初にページを作った人が、まず「管理者」として認定されます。管理者は、私だったら「仙台ニューフィル」の名義で写真を投稿したりコメントを書きこんだりできます。さらに、管理者ならではの特典で、ページのさまざまな情報を入手することが出来ます。例えば、「いいね!」をクリックした人、つまり「ファン」のすべての人が分かります。管理者でない人は、ファンの中の自分の友達しか分からないはずです。それと、こんな風に、

 それぞれの書き込みに対して、何人がアクセスしたかが分かります。これは、先日アップしたチラシの画像ですが、このアクセス数はページ始まって以来のものになりました。しかも短時間で。いかに、このチラシのインパクトが強かったかということが、如実に表れているのではないでしょうか。例えば、去年の12月6日にアップした「多賀城第9」の告知などは、いまだにアクセスが80人しかありませんからね。
 それで、管理者というのは何も1人だけに限られているわけではありません。普通の団体では複数の管理者がいて、それぞれに情報をアップ出来るようになっているみたいです。ですから、ニューフィルでも、私以外に管理者をやってみたいという方がいれば、ぜひやっていただきたいと思っています。これも管理者の権限で、私がファンの一覧表から、「管理者にする」というボタンをクリックするだけで、簡単にその人を管理者に任命することが出来るのですからね(たぶん)。われこそは、と思う方は、ぜひ私までご一報ください。
 先日お願いしたカバー写真の件は、おかげさまで私が確認しただけで私以外に3人の方にご協力いただけたようです。ありがとうございます。出来ればもっと、まだカバーを作っていない方などにもお願いしたいと思うのですが、やり方は、こちらを右クリックして画像(対象)をPCに保存した後、Facebookのカバーのあたりにある「カバーを追加」→「写真をアップロード」でさっきの画像を選んでダブルクリックすれば、完了するはずですから。トライしてみてください。
aventure number : 2021 date : 2013/1/25


今日の禁断 ガチャピン

 週末は久しぶりに映画とコンサートに行ってきました。まず、きのうの土曜日は、あの大雪の中、愚妻はなんと富沢の市民センターで練習だというので、車で送っていきます。たっぷり1時間以上かかってしまいましたね。練習は3時間なので、それから家まで往復しても無駄に時間を使うだけ、そこで、通り道のMALLで晩ご飯を食べたりして時間をつぶそうと思いました。いや、うまくいけば、映画の1本も見てみようかとも思っていました。今やっている中では3本ぐらい見たいのがありますから、どれか1本ぐらいはうまく時間内に収まっているかもしれません。
 カウンターに着いたのが、5時45分、上映時間の案内を見てみると、「さよならドビュッシー」が5時40分に始まったばかりでした。あとで考えたら、この時間はまだ予告編をやっているので本番には間にあったのですが、6時半から「テッド」というのがあったので、迷わずそれにします。これだったらご飯を食べる時間もありますし。いや、これはWOWOWの映画番組で予告編を流しまくっていましたから、ぜひ見たいと思っていたのですよ。最近見てきて人たちの評判も上々でしたし。

 これはもう、予想していた通りの面白さでした。かわいいはずのテディベアの人形が、「発禁(死語)用語」を連発して、いけないことばかりをするという、とんでもないギャップに無条件に笑えるのですね。また、CGのテディベアがかわいいんですよね。そして、殆どアメリカ人にしか通用しないきわどいセリフを、見事に日本でも通用させてしまった字幕にも拍手です。ネットで調べると、この件に関しては詳しく知ることが出来ます。なんせ、「七五三」や「星一徹」がアメリカ映画(の字幕)に登場するのですからね。こういう字幕が作られてしまえば、もう戸田奈津子の出番はないでしょう。

 そして、今日行ったのは、新しく出来たホールです。宮城野区文化センターの中にある「パトナホール」という、コンサート専用ホールです。ほんとに小さなホールですが、天井の高いシューボックスタイプ、壁面の反響板も木製で、見るからに音のよさそうなホールです。

 そこで聴いたのが、知り合いが入っている小編成の混声合唱団。以前、教会でのコンサートを聴いたことがあるのですが、とてもピュアな響きを持つ素晴らしい合唱団だという印象がありました。彼らの声は、この新しいホールではとても柔らかく、暖かい響きとなって聴こえてきました。東京のオペラシティのような感じの音ですね。あそこも天井が高い、というか、ピラミッド状に抜けていますが、このホールもそれをそのまま小さくしたような形なので、似たような音になっているのでしょう。客席数も少なく、そんなに無理をしなくても満席に出来るでしょうから、こんなちょっとしたアンサンブルには格好のホールが出来たのではないでしょうか。ただ、山台や指揮台が木製ではなくスチール(アルミ?)製というのが、ちょっと気になりますが。

 来月になると、今度はニューフィルの金管セクションのメンバーによるコンサートがあります。このホールだったら、金管合奏もとても楽しめるのではないでしょうか。楽しみです。
aventure number : 2022 date : 2013/1/27


今日の禁断 バタフライ

 この前、「おやぢの部屋」で不良品のCDをご紹介しましたね。レーベル面やジャケットに印刷されていた曲順と、実際のCDの曲順が違っていた、というものです。ただ、CDの場合は一度に何千枚もまとめてプレスするのでしょうから、私が買ったものだけたまたまそのような不良品だったなどということはあり得ません。おそらくマスタリングの段階で曲順を間違えて、全然チェックされずに多量に製品が出来てしまったのでしょう。ですから、世界中で流通しているこのCDがすべて不良品なわけですから、「良品に交換」なんてできっこないのですよ。これが、何十万枚も売れるものなら、プレスをやり直して交換するのかもしれませんが(以前、ゲルギエフのアルバムでそういうことがありました)、NAXOSの場合、そもそもあんなレアな曲目ですから、とてもそんな無駄なことはやっていられません。まあ、一番いいのは、インレイを印刷し直すことでしょうね。これだったら、そんなに手間もかからないでしょうし。
 いずれにしても、こういう不良品に対してこのメーカーはどんな態度をとるのか興味があったので、まず、NAXOSのしかるべき部署にメールを出してみました。もしかしたら、あんな帯原稿を書くぐらいですから、不良品だということすら気づいていないかもしれませんからね。ところが、それに対する返事はいくら待ってもありませんでした。なんか、ずいぶん悠長なメーカーなんですね。なんせ、毎月何十枚もの新譜を出し続けていますから、そんな細かいことにはいちいち構ってられないのでしょうか。まあ、事情は分からないでもありませんが、そんなことでは困りますよね。いくら買った人は少ないとは言っても、お金を出して買ったものが不良品なのですから、何らかの対応があってしかるべきです。なんといい加減なメーカーなのでしょう。
 さらに、これを買ったところにも問い合わせてみることにしました。しかし、そのHMVの通販サイトは、以前何度も同じようなクレームを送ったことがありますが、満足な対応をしてくれたことがありません。というか、最近のものは返事すら来ていません。ですから、「問い合わせ」といういい加減なツールではなく、「レビュー」を書くことにしました。これだったら、書いたものがコメントみたいにすぐサイトに出るはずですからね。今レビューを寄せるとポイントがつく、みたいなキャンペーンもやっているみたいですし。
 レビュー自体はあたりさわりのないことを書いて、最後に「トラックに間違いがあります」と軽く付け加えたものでした。別に不良品だから交換しろとか、強硬なことは何一つ書いてません。それを投稿したら、「通常は24時間以内にレビューが反映されます」という案内が出ました。しかし、それから丸1日以上経っているのに、コメントは出てきません。その代わりに、いつの間にか「この商品は廃盤のため購入できません」という案内が出るようになりました。コメントはアカウントを登録している人しか出来ませんから、私のメールアドレスは分かっているはずなのに、もちろん、そのことに関して私には何の連絡も来ていません。
 これって、かなりヤバいことなのではないでしょうか。せっかく不良品だということを教えてあげたのに、廃盤扱いにして販売を止めることしかしていないのですよね。HMVは。これから買おうとする人はこれでいいのでしょうが、私みたいに買ってしまった人には、何かしらの案内を送るのがまっとうな商売というものなのではないでしょうかね。
 私は、こういう変わったCDが大好きですから、別に不良品だからと言って正規品に交換して欲しいなどとはさらさら思っていません。逆に、こんな面白いミスをしてくれたおかげでネタが出来て感謝しているぐらいです。ですから、今回の一連の行動は、あくまでメーカーやショップがこういう事態に際してどのような態度をとるのか試してみたかっただけなのですよ。彼らは、見事に最悪の対応ぶりを見せてくれました。これが、NAXOSジャパンやHMVの正体です。
aventure number : 2023 date : 2013/1/29


今日の禁断 カメラ

 今年の、というか、去年の定期健康診断は、いろいろ予定が詰まっていてぐずぐずしているうちに、診断の期限である11月を過ぎてしまったために、去年のうちに受けることができませんでした。一応国保なものですから、前は区役所などでやっていて簡単に受けられたものが、最近はわざわざ病院まで行かなければいけません。病気でもないのに病院に行くというのが本当にイヤなんですよね。待合室にいるときはまわりはまず全部病人じゃないですか。そういう中に身を置くのが、健康な体の者としては耐えられないのですよね。だから、健診を受ける時には、相当の覚悟を決めなければいけません。去年のうちにはそこまでのテンションが上がらなかったということです。
 それで、猶予措置として、今年になっても1月中ならまだ受けられることになっています。仕方がないので、しぶしぶ予定を立てて、先週行ってきましたよ。別に健診自体は痛いことをされるわけでもないのでなんということはないのですが、今回は「少し血圧が高いですね」なんて言われると、ちょっと落ち込んでしまいます。確か、冬場は血圧が高くなりがちのはず、来年、というか、今年は、まだ温かいうちに受けるようにしたいものです。
 その時に、やはり健診のあとで毎年受けている胃の内視鏡検査の予約をしてきました。その日が今日だったので、もう一度、行きたくもない病院に行くことになりました。まあ、こちらの方は毎年受けていて、もう慣れたものですから、それほど苦にはなりません。ただ、かなり昔に喉の麻酔のための薬がうまく効かなくて、ものすごく辛い思いをしたことがあったので、麻酔に関してだけは注意を払うようにしています。看護婦さん(死語)がスプーンで口の中に入れてくれる水飴みたいな薬を、首を上に向けて喉の奥に溜めておくようにしなければいけないのですよね。前に失敗した時には、貯められないですぐ飲んでしまったのが敗因でした。ですから、そうならないように、喉は閉めて、ひたすら上を向いているという姿勢を10分間ぐらい維持していなければいけません。ところが、今回は、始まる前からなんだか喉がムズムズしていたので、それが気になっていたら、なにかの拍子に飲み込んだわけではないのに、麻酔薬が喉に流れて行ってしまったのですよ。まあ、感覚としては必要な部分の麻酔はすでにきいているようだったので、そんなに心配はしませんでしたが、ちょっと気になりますね。よっぽど看護婦さん(死語)に頼んで麻酔薬を追加しようとも思いましたが、やめることにしました。
 その看護婦さん(死語)は、いよいよ検査が始まるという時に、私の体を押さえこんで、「首や肩の力を抜いてくださいね」としつこく行ってきます。「力を抜く」ということは、実はものすごく難しいことなんですよ。そんなに押さえ込まれては、かえって力が入ってしまいます。私の場合、そんなことよりも喉を開くことに集中しようとしています。これはもう毎日やっていることですから、簡単に出来ますからね。そうすれば、麻酔が効いてさえいれば何の苦痛もないことは、これまでの経験の中で分かっていますから。
 そして、いよいよ内視鏡が挿入されました。喉には何も感じません。よかった、きちんと麻酔は効いていたようです。これで一安心。あとは、されるがままにじっとしているだけで、時間さえ経てば終わってしまいます。しかし、今回はなんだかいつもより時間がかかっているような気がしてきました。そうなると、別の不安がよぎります。なにか悪いものでもあって、そこを何度も調べているのではないか、とかね。
 ですから、長い管を抜き終った時に、お医者さんが「今回も、なにもありませんでしたね」と言った時には、本当に安心しました。これで、あと1年は生き延びた、とかね。
 さいわい、待合室はガラガラで、インフルエンザをうつされるようなこともなかったようです。そっちの方が怖いですからね。
aventure number : 2024 date : 2013/1/31


今日の禁断 ココス


 今日も愚妻は練習、しかもパート練習もあるというので6時間近くいなくなっています。それで、先週と同じように見たかった映画を見に行くことにしました。「レ・ミゼラブル」です。これは、ちょうど利府MOVIXの時間がうまい具合に練習時間内に収まっていたので、久しぶりに利府まで行ってみましょう。
 利府の広い駐車場はほぼ満車だったのに、チケット売り場には誰もいませんでしたし、映画が始まっても、館内には20人ぐらいしかいませんでしたね。ちょっとさびしい感じ。
 実は、このミュージカルは、実際に見たことはありませんし、音楽もきちんと聴いたことはありません。ユーゴーの原作にしても、子供向けに書かれたものぐらいは小学生の時に読まされた記憶はありますが、今にして思えばどうやらそれは原作のダイジェストだったようで、後半の話はかなりカットされていたみたいですから、きちんとしたストーリーなど殆ど知りません。ですから、この3時間近くの映画はかなりヘビーに感じられてしまいました。悲惨な話ばかり続いて(題名が「悲惨な人たち」ですからね)もういい加減にしてほしいと思ってしまいます。結末がきちんと分かっていれば良いのですが、それもおぼろげですから、先が見えなくてだんだん見ているのが辛くなってきました。
 ただ、後半はやっと収束していく方向が分かって来たので、最終的には面白く見ることが出来ましたが、なんとも重たい物語だったんですね。ですから、もっぱら映画ならではのスペクタクルな映像を存分に楽しむことに集中していました。いやあ、冒頭の造船所のシーンなどは、すごかったですね。一応キャストだけは前もってチェックしておいたのですが、あのシーンでのジャン・バルジャンがヒュー・ジャックマンだったことには、全く気付きませんでした。そのあとの市長になってからの彼を見て、初めて気がついたぐらい、あのあたりは本当に暗いメークと演技でしたね。
 おそらく、キャストはみんな自分で歌を歌っているのでしょうね。ラッセル・クロウが歌っているのは初めて聴きましたが、やはり一番問題がありそう、なんだか、最後の方の顔がなぎら健壱に似ていて、笑ってしまいました。その他の、クーデターの学生の若い人たちは、みんないい声をしていましたね。ですから、ヒュー・ジャックマンの声がかなり衰えて聴こえてしまいました。まだそんな年ではないはずなのにビブラートは深いし音程は不安定だし、どうしちゃったんでしょう。
 アン・ハサウェイは前から上手だと思っていましたから安心して聴いていられましたが、アマンダ・セイフライドは、「マンマ・ミーア!」の時と同じで、ちょっと聴いていて辛くなってしまいます。というか、コゼット役だときいてちょっとミスキャストだと思ったのですが、実物はやはり悲惨でしたね。子役時代の子のほうが、例のミュージカルのロゴにもなっている原作の挿絵そっくりで、かわいかったですね。
 音楽は、圧倒されました。フルオケを使った重厚なサウンド、勘所をしっかり押さえた素晴らしいものでした。ただ、映画館のオーディオ・システムは、こういうクラシックのサウンドをきちんと再生するようには出来ていないのが残念、迫力はあるのに、繊細さが全く聴こえてきません。ショーンバーグの作る歌は、モチーフがはっきりしていて、すぐに入って行ける親しみやすさがありますね。スーザン・ボイルですっかり有名になった「I Dreamed a Dream」は、ああいう場面で歌われるのですね。アン・ハサウェイのアップだけで聴かせるカメラワークには、すっかり引き込まれてしまいました。
aventure number : 2025 date : 201321/2


今日の禁断 マリア

 この間見てきた「レ・ミゼラブル」は、ミュージカル映画としては史上最高の興行収益をあげたと、今日のNHKのニュースで言ってました。NHKのニュースですよ。これが、単に映画界だけの話ではない、社会現象にまでなっているのだということになるのでしょうね。確かに、私のまわりでも「見てきたよ」という人がたくさんいましたからね。でも、有楽町の映画館では「完売です」なんて叫んでいる映像が出てきましたが、利府では150人収容のシアターに20人しかいませんでしたけどね。まあ、都会とイナカのちがいなのでしょう。
 ニュースの中では、この映画がなぜこんなに人気を集めたかということで誰かがコメントしていましたが、それによると、一つの要因はキャストが撮影の時に実際に歌っていたから、感情がストレートに伝わったのだ、ということなのだそうです。つまり、今までのミュージカル映画は最初にスタジオで歌を録音しておいて、撮影はそれに合わせて(口パクですね)演技をするのが普通だったものが、ここでは全くそういうことは行わずリアルタイムに歌っているのを録音したのだ、というのですよ。確かに、キャメロン・マッキントッシュのインタビューがネットにありますから、そういうことは実際に行われていたのかもしれません。
 でも、そんなことは私にはとても信じられません。実際に見た時にも、明らかに口と音がずれていたところはたくさんありましたし、そもそも冒頭の囚人の大群衆のところなんか、どうやってリアルタイムに録音するというのでしょう。そのあとに出てくるジャン・バルジャンの「アリア」では、カットがそれぞれ別の場所になっているのに、カットごとに「生で」歌ってつなげているのでしょうか。絶対にありえません。NHKのニュースでは、その「生」の実例としてアン・ハサウェイと女工たちの絡みを取り上げていました。ソロとコーラスをあんなにバランスよく録音するなんて、いくら技術が進んだとしても「生」では出来るわけがありません。あとは、戦闘シーンのアンサンブルでも、綿密にスタジオでミキシングを行わなければソロの人の声だけがきちんと聴こえるようにすることも不可能です。そもそも、あんなノイズだらけのところで人が歌っている声をきちんと録音することなんて絶対無理ですよ。
 確かに、彼らは撮影の現場で声を出して実際に歌ってはいたのでしょう。しかし、映画館のスピーカーから出てきている声の大半は、間違いなく録音スタジオでマイクに向かって歌っている声だったのではないでしょうか。
 というより、そんな「小技」を宣伝に使って盛り上げようという心構えが、なんともさもしくないですか。ミュージカル映画なんですから、いい歌が聴ければ、それは口パクであろうが生であろうが関係ないことなのではないでしょうか。ミュージカル映画の古典である「ウェストサイド物語」などは、口パクどころか他の人が歌ったものに合わせているんですよ。それでもあれだけの名作が出来上がるのですから、「生」で歌うことなんか全く何の意味も持たないことなのですよ。逆に、前回の「禁断」でも指摘したように、ヒュー・ジャックマンのピッチはひどいものでした。おそらく、あのあたりが「同録」だったのかもしれませんね。そして、あのような不完全な歌でも、逆に「感情がこもっている」とか言って賞賛されてしまうのでしょう。しかし、それは、制作者の完全な思い違いです。歌がきちんと歌えてこそのミュージカルなのですから、それを犠牲にしてまで「感動」をもぎ取ろうという魂胆は、観客に対する裏切りでしかありません。
aventure number : 2026 date : 2013/2/4


今日の禁断 エキストラ

 ニューフィルの練習は、まだ定期に向けてのレパートリーが始まったばかりだと思っていたのに、もう再来週には指揮者練習ということになってしまいました。それなりに本番が近付く体制は出来始めていて、先週からはショスタコーヴィチにはピアノが参加してくれるようになっています。これは、最近よくお願いしている、団員の奥様、私は昔から(ご結婚前から)知っている方です。先週はいきなり現れたので、まだピアノの鍵が開いていませんでした。というか、いつものように天板の上に楽器を置いていたりしたものですから、あわててどかします。本当はここには何も置いてはいけないことになっているのですが、フルートを組み立てたりするには格好の高さなのですよね。ここが使えないとステージの上になるので、ちょっと腰をかがめなければいけませんし。でも、やはりピアノが入ると、曲が一遍にショスタコらしくなりますね。
 きのうの練習の時には、それに、さらにシロフォンが加わりました。これは、たぶん団員の個人持ちの楽器だったのでしょう。これもショスタコ・サウンドには欠かせない楽器ですから、どんどん本番モードに近づきます。
 それと、きのうはヴァイオリンに見学の方がいらしてましたね。入団の手ごたえはあるのでしょうか。見学者がいたせいでもないのでしょうが、ヴァイオリンの人たちも少ないながら一生懸命に弾いていましたね。ときどき、そんな人数とはとても思えないような豊かな響きが聴こえたりするので、嬉しくなってしまいます。頑張ってくださいね。
 なんて、私は今回は全部2番吹きになっているので、殆どストレスを感じることなく過ごしています。今までずっとトップばかり吹いていましたから、たまにはこのぐらい楽をしないことには。なんて言ってると、きのうはベートーヴェンの1番の人が大幅に遅れるという連絡があって、久しぶりにトップに座って吹かなければいけませんでした。いやあ、やっぱり1番は緊張しますね。最初のうちはかなり力が入って大変でしたが、でも、しばらくすると勘が戻ってきて、かなりリラックスして吹けるようになってきました。2楽章なんかはもう余裕、という感じ。だんだん楽しくなってきます。でも、3楽章はそんなに難しくはないのに、テンポが速いとちょっと乗れなくなったりして、危ないところでしたが、これも何回か繰り返してやっていると慣れてきます。4楽章になったところで本吹きが着いたので、交代です。出来れば最後まで吹きたかったところですが、またチャンスはあるでしょう。
 そして、今日はさっきまで、これこそ本番モードそのものの、チケットやチラシの袋づめをやっていました。前回はちょっと遅れて行ったら仕事らしい仕事をしないうちに終わってしまったので、きちんと時間まで行って、しっかりチラシを数えてきましたよ。25枚ずつ数えて分けておくという作業なのですが、こういうのは私は日常的にやっているので、もう慣れたものです。ふと気がつくと、他の人の2倍ぐらいのスピードで数え終っている自分に気づきます。あまり意識したことはないのですが、こういうのも一つの特殊技能だったのかもしれませんね。いや、この間も職場に届いた振替用紙を大量に数える仕事をやったばかりですが、1回数えただけで見事に数字が合っていたのには、自分でも感心してしまいましたからね。
 そんなこともあって、1時間ぐらいですべての作業が終わってしまいました。これで、早ければ今週中には今度の新しいチラシやポスターが街中にあふれるはずです。ポスターの山下さんのでっかい画像は、迫力がありますよ。
aventure number : 2027 date : 2013/2/6


今日の禁断 マルミガヤ

 このところ、結構雪が降ってますね。でも、前に降った大雪のようなことはなく、殆どすぐになくなってしまうのはありがたいことです。しかし、それでも前の雪がまだ残っているところはたくさんあります。ちょっとした日陰などでは、雪がキンキンに凍りついて、ちょっとぐらい暖かくなっても全然溶けないままになっていますね。ほんとに、こうなってしまったら自然になくなるのを待つなんてことは考えられなくなってしまいます。
 職場に通じる道路にも、そんなところがあります。道路全体が大きな木の陰になっていて、放っておくとすぐ凍ってしまいます。降ってすぐに雪かきをすれば、そんなことにはならないのですが、なにしろ他のところで手いっぱいで、なかなかそこには手が回りません。車が通れば踏み固められて、気がついた時にはもう完全なアイスバーンと化しています。
 きのうあたりから少し暖かくなってきたので、今のうちにその氷をどかしてしまおうと思い立ちました。実は、このぐらいになるとかえってやりやすくなることが分かっていますからね。つまり、ここまで固まってしまうと、角型のスコップを使ってうまくポイントに入れてやると、その一帯が丸ごとはがれてくることがあるのですよ。もう、それは快感ですね。1ヶ所持ち上げるだけで、氷がまるで1枚の板のようになって、きれいにはがれてくる瞬間は、感動的ですらあります。そうやってはがしてしまえば、そのまま別の日あたりのいいところに持って行くだけで済んでしまいますからね。
 しかし、そのような理想的な形ではがれるには、タイミングというものが重要になってきます。もちろん、まだ凍っていないうちはダメですが、あまり凍り過ぎても、完全に歯が立たなくなってスコップを当てることすら出来なくなってしまいます。今回は、どうもそんなところまで行ってしまったみたいで、きのうのうちはなかなかきれいにははがれてくれません。こうなると、ツルハシを持ってきて氷を砕くしか方法がありません。これは結構腰に来ましたね。でも、今日になって再チャレンジしてみたら、見事に氷はがしが出来るようになっていました。ほんと、あの、アスファルトからはがれてくる瞬間は、ゾクゾクしますね。
 そんな雪ですから、去年から始まっている本堂の屋根の葺き替え工事も、お休みになっていました。でも、大雪の時でも屋根の雪を降ろしながら工事をやっていましたから、もうかなり仕事は進んでいるようでした。瓦の代わりに銅板を張り付けるのですが、そのピカピカの銅板が、かなり広いところを覆うようになってきました。

 いつもは、下から眺めるだけでしたが、足場の中には屋根屋さんが使っている、屋根の上まで登れる階段があったので、屋根に登って近くで現場を見てみようと思いました。手前の梯子ではなく、その右側、傾斜も緩やかだし一応手すりもついていて、簡単に登れそうでしたからね。でも、実際に登ってみると、やはり高いですね。下を見ると怖くなりそうだったので、上だけを見て登ります。そこで写真を何枚か撮って、帰りもそのまま後ろ向きに降りてきます。とても、そんな高いところで向きを変える勇気なんて出てきません。

 下に降りたら、急にあんなところまで行ってきたのが恐ろしくなってきましたよ。屋根屋さんたちは、平気で行ったり来たりしているだけでなく、あの上で作業を行っているのですから、すごいものですね。母親にそのことを言ったら、涙声で「もう登ったりしないでね」と言われてしまいました。
aventure number : 2028 date : 2013/2/8


今日の禁断 ビクター

 まだまだ寒い日は続きますが、きのう、折り込みで入って来たユニクロのチラシに、とても春らしい素敵なプリントシャツが載ってたので、駅前のアエルに行って買ってきました。その時、他の売り場を見てみたら、なんだか楽器を入れるのにちょうどいいバッグがあるのに気がつきました。
 今使っているのも、実はユニクロで買ったもの、1泊の旅行に行くぐらいの時にちょうどいい大きさのカバンです。普通のフルートを入れるのだとそんなに大きなものは必要ないのですが、私はH管の楽器を使っているので、楽器ケースがちょっと長め、それが横にちゃんと入るものとなると、どうしてもそのぐらいの大きさになってしまいます。でも、それももうずいぶん使ってあちこち擦り減ってきましたから、そろそろ新しいのが欲しくなってきた頃です。ただ、きのう見つけたのは今のより一回りぐらい小さいような気がします。買って帰って入れてみたら入んない、なんてことになったら悲惨ですから、一応寸法だけをメモして、きちんと楽器ケースが入るかどうか確かめてから買うことにして、それは保留にしておきます。その帰りに、ちょっと寄り道をして、レコライとメディアテークにチラシとポスターを置いてきます。実は、この2ヶ所は、ちょっと車を停めにくいところにあるもので、愚妻が一緒に載っている時でないと心配なんですよね。きのうもメディアテークの前には交通監視員の姿がありましたしね。
 今日は、愚妻を練習に送って行ったらヒマになるので、残りのチラシを置いて来るために、いつもは平日にやっているローラー作戦を敢行しようと思いました。まず、愚妻の練習場の幸町市民センターから始めて、街中の青葉区中央市民センター、そこから川内の博物館、美術館、萩ホール、そのあと一旦中の瀬橋を渡って街中にもどり、市民会館と戦災復興記念館、そこから、最後は西道路を通って広瀬文化センターというコースです。
 最初に行った幸町などでは、わざわざ2人の職員が出てきて口々に「本当にありがとうございました」なんて言ってくれました。お願いするのはこちらの方なので、お礼を言われるのはちょっと変なのですが、これはうれしい対応ですね。というか、今までだと無愛想に「置いてやるからありがたく思え」みたいな態度で受け取る職員がいないでもなかったので、ずいぶん変わったな、という感じです。ちょっと前に行った水の森なんかでは、チラシが50枚だと言ったら、「こんなに頂いて、良いんですか?」なんて言われてしまいましたからね。最近、こういうことへの対応を改めるように、といったようなお触れでもまわっていたのでしょうか。そういえば、メディアテークでは、前は申請書みたいなものを書かされたのに、今回は逆にあちらから、「こんな場所に置かせてもらいます」みたいな案内をわざわざくれましたからね。
 日曜日なので、博物館や美術館が混んでいて、車を置けなかったらいやだな、と思っていたら、どちらもガラガラでした。でも、博物館の中には、こんな展示がありましたよ。

 なんでも、昔から伝わる仙台の門松なんですって。確かに、まだ旧暦ではお正月でしょうから、こんなのもいいですね。
 広瀬に行ったら、なんと、パリンカの人たちの一群に遭遇しました。今日はアンサンブル・コンテストだったんですね。ちょうどこれから表彰式というので、ロビーに待機していたみたいです。まさに奇遇でした。
 そこからまっすぐ家へ帰るには北環状線を通ります。そこにはユニクロがあったことを思い出してついでに行ってみると、きのうのカバンはちゃんと置いてありました。しかも、こちらにはアエルにはなかった色違いもありました。でも、それだと今使っているのと同じ色になってしまうので、新鮮なグレーの方(写真)を買ってきました。これで、また新鮮な気持ちで練習に行けます。

 そういえば、今日も新たに2人、新鮮なFacebookの「友達」が増えました。1人は有名なレコーディング・エンジニアの方。コール青葉の録音現場とマスタリングのスタジオで会っただけなのに、ちゃんと憶えていてくれました。
aventure number : 2029 date : 2013/2/10


今日の禁断 モーツァルト

 ニューフィルの金管セクションのコンサートがあるというので、この間合唱を聴いたばかりの新しいホール、「パトナホール」へ行ってきました。金管のコンサートと言えば、3年前、2010年のやはり2月11日にも開かれていたのを、「ばっくなんばあ」を検索して分かりました。同じ日に開催したというのは、なにか縁起をかついでのことだったのでしょうか。
 この前このホールに来た時には電車を使いました。駐車場の情報がいまいちはっきりしなかったものですから。でも、その時にホールの駐車場に車を置いてきたという人がいたようなので、いろいろ調べたら、きちんと専用の駐車場があることが分かりました。ただ、まだ道路が工事中で、一部通れないところがあるみたいですね。それは、実際に今日行ってみて、分かりました。

 宮城の萩大通りに通じる新しい道路が、3月にならないと開通しないのだそうです。
 駐車場が一杯だといやなので早目に来たのですが、まだガラガラでした。ホールの前に行ってみると、メンバーがいろいろ準備をしていて、「もう中に入っていいですよ」と、中に入れてもらえました。

 まだ開場前だったので、お客さんは誰もいないのをいいことに、この間は撮れなかったステージの上からのホールの内部なども写真に撮ってみました。床の段差があまりないので、真ん中の部分の座席は、格子状になっていて、すぐ前の人の頭が邪魔にならないような配置です。これもオペラシティと同じですね。

 お客さんが入ってくると、その中にはニューフィルのメンバーもいます。3年前より、来ている人は多いような気がします。弦の人がたくさん来ていたのはうれしいですね。
 ホールの響きは、やはり素晴らしいものでした。特に、ガブリエリなどでは、まさに教会の中で演奏されているような豊かな残響が素敵でした。五重奏ぐらいまでの編成だと、その残響も聴いていてあまり邪魔にはなりません。ただ、10人を超えた編成になると、さすがに音が飽和してしまって、細かいパッセージなどは聴きづらくなっていましたね。このホール、パワフルなニューフィルの金管にはちょっと力不足だったような気がします。常々感じていた、金管セクションの力強さは、ものすごい迫力でしたよ。それでも、そんなフルパワーの曲が静かに終わるところなどは、しっとりとした残響がなんとも言えない味を出していましたね。プログラムも変化に富んでいて、金管合奏の魅力を存分に楽しむことが出来ました。

 いつもは我々の後ろからしか音が聴こえてきませんから、正面から彼らの演奏を聴くのはとても新鮮でした。パワーもアンサンブルも非の打ちどころのないすごさです。そんな中で、いつも合奏の中で気がつく各パートのちょっとしたクセが、しっかり出ているのも、なんだかほほえましい感じです。それと、これはいつもは絶対に分からないことですが、それぞれのメンバーのキャラクター、こんな人がこんな個性を持っていたんだ、なんて意外なことにも気づかされました。
 たぶん、5月の末には、このメンバーの屋外での演奏を聴く機会があるはずです。こちらは、以前練習に使っていたお寺での行事の中のアトラクション、楽しみですね。
aventure number : 2030 date : 2013/2/11


今日の禁断 バタフライ

 以前、NAXOSレーベルのCDに不良品があったので、それに対してメーカーと販売店はどのような処理を行うのかちょっとした「実験」を行ってみました。その経緯についてはこちらに書きましたが、それから半月以上経って、やっと反応が返ってきました。なんで今頃、という感じですね。私にとっての良心的な対応というのは、連絡をしてせいぜい2、3日というところでしょうか。それが半月ですから、まずこののろまな対応ですでにやる気のないことがはっきりしてしまいます。
 連絡があったのは、購入したHMVからでした。こんなメールです。
この度ご注文いただき出荷いたしました上記商品につきまして、商品不良についての連絡がございました。
輸入元にて交換を承るとのことでございますので、ご参照いただきますようお願い申し上げます。
以下、輸入元からの連絡内容でございます。
=======================
■不良の内容
Track5に入るべき曲が冒頭に収録されている
■交換窓口
ナクソス・ジャパン株式会社 音楽ソフト事業部
電話 ○○○-○○○○-○○○5
アドレス ○○@○axos.jp
※メールの場合は件名に「8570607不良の件」と入れていただけますよう お願い申し上げます。
=======================
何卒宜しくお願い申し上げます。
HMV E-Commerce カスタマーサービス
 「丸投げ」というやつですね。すべては輸入元の責任だから、悪いのはそっちで自分たちには何の責任もないのだという態度、それはそうかもしれませんが、そういう品物を扱ってしまったことについての謝罪の言葉ぐらいはあってもいいのではないでしょうか。
 それで、指定されたアドレスに指定された件名を入れてメールを送ったところ、丸1日以上経ってやっと返事がきました。
この度は不良の件でご迷惑をお掛けし大変申し訳なく存じます。
「ピアノ協奏曲「黄河」・「梁山泊と祝英台」(8.570607)」の不良ですが、アメリカで製造されたものに収録順の誤りがあることが判明いたしました。
お手持ちのディスクの生産国がアメリカの場合は、弊社にて良品との交換を承ります。
生産国は、ケース裏面のバーコードの横に記載されております。(添付画像参照)
ここに"Made in USA"と記載されているものが不良盤です。
この記載がございました場合は、大変御手数をお掛けいたしますが、下記住所まで着払いで送付頂きたく存じます。
尚、"Made in Germany"と記載されている場合は内容に問題はございません。
以上、何卒よろしくお願い申し上げます。
ナクソス・ジャパン株式会社 音楽ソフト事業部
 唖然、ですね。私は明らかな不良品だったのでHMVとナクソス・ジャパンに連絡を取ったのに、まず返って来たのが「不良品かどうか、バーコードの横を見て確認しろ」ですよ。別にアメリカ製だろうがドイツ製だろうが、私にはなんの関係もないことです。それを「お手持ちのディスクの生産国がアメリカの場合は、弊社にて良品との交換を承ります」とは、状況が全く把握できていないことをさらけ出しているだけではないですか。そもそも、こういう連絡は、私がナクソス・ジャパンにメールを出した時に、その返信として届くべきものでした。それが、一旦HMVを経由しなければ届かなかったなんて、完全にこの会社のクレーム処理体系はマヒしています。
 前にも書いたように、私は別に不良品を返品したいために連絡を取ったのではなく、あくまでこういう時に販売店なり代理店がどういう対応をとるのか見たかっただけなのですよ。あなたたちは、ものの見事に顧客に対するいい加減な姿勢を露呈してくれました。
aventure number : 2031 date : 2013/2/14


今日の禁断 ウェスティン


 最近、NHK-BSでは音楽家の伝記映画をよくやっているみたいですね。きのうも1970年のソ連映画「チャイコフスキー」をやってましたし、この前は2007年に制作されて日本では2009年に公開された「クララ・シューマン 愛の協奏曲」がかかってました。こちらの方は見に行きたかったのに行けなかったものですから(「チャイコフスキー」の頃はまだ生まれてません)、しっかり録画しておいて、さっき見終わったところです。
 あいも変わらず、史実を完全に無視した脚本にはガッカリさせられますが、やはりこういうものは決して「伝記」だと思って見てはいけないということなのでしょう。そもそも、史実通りに話が進行したってあんまりおもしろくないでしょうしね。ですから、ここではクララとロベルト、そしてブラームスの間の微妙な関係がとても丹念に描かれて、極上のラブロマンスに仕上がっています。なんでも、監督のヘルマ・サンダース=ブラームスは、その名の通り母方の遠縁の祖先がヨハネス・ブラームスその人なのだそうですから、このブラームスにはとびきりのイケメンをあてていますしね。つまり、ロベルトは精神的な障害をきたし、酒やドラッグにおぼれている中で、若くて才能のあるヨハネスが登場することによって、クララの心はどのように動くか、という点が物語の骨子になっているのでしょう。
 そのバックに、その3人の作品が絶えず流れる、というあたりが、音楽ファンに向けてのサービスなのでしょう。オーケストラもわざわざ撮影のためにプロを集めて作ったそうですからね。某「○だめ」みたいな誰が見てもおかしいようなところはみられません。でも、指揮の姿やピアノを弾く演技などは、その日本映画の方が勝ってますね。こちらは、ロベルトもクララもひどいものです。
 そして、ラブロマンスの仕上げとして、なんと、クララとヨハネスのベッドシーンが出てきます。ロベルトの訃報を聞いて、絡み合う二人の裸身、ついに二人は結ばれるのか!と思ったら、ヨハネスはズボンを履いてたままで、「今夜はあなたとは寝ない」とか言いながら、しっかりクララの乳房をなでまわしています。これだけで十分「寝た」ことにはなりませんかねぇ。
 「乳房」で思い出しましたが、今度1夜きりの合唱団員として三善晃の作品を歌うコンサートに参加することになって、一生懸命楽譜をさらっていたところ、「あなた/乳房に力を/私/乳房に力を」という歌詞が出てきてドキッとしてしまいました。いや、楽譜にはひらがなでしか書いていないので、もしかしたら違う漢字があてられているのかもしれませんが、私にはこの言葉しか思い浮かばないものですから。それにしても「乳房に力を」というのは、いったいどういう状況なのでしょう。
 歌詞はともかく一通り音もとれたので、ネットで動画でもないか探してみたら、ど真ん中のがありました。こちらです。
 中新田の歌だから仙台あたりの合唱団が歌っているのだろうと勝手に決め付けて見ていると、指揮者がどうやらJ先生のように見えてきました。最後に客席に向かって正面を向いても、やはりj先生以外には思い浮かばない顔でしたしね。でも、合唱団員には知った顔が全然いないし、こんなコンサートがあったような気もしないので調べたら、これは淡路島で行われたもののようですね。指揮者も別の人でした。でも、似てるなぁ〜。
aventure number : 2032 date : 2013/2/16


今日の禁断 ユニクロ

 この間買ってきた楽器ケースは、家に持って帰るまで大きさに関しては一抹の不安がありました。寸法的には全く問題がなかったものの、見た目が前のカバンに比べたら間違いなく小さく思えたのですよね。実際に肩にかけてみた感じをシミュレーションしてみても、前はそれこそ長旅に出て行く時の荷物ぐらいの大きさに感じられたものが、今度のはその辺のビジネスマンが小脇に抱えているカバン、ぐらいの違いがありましたから、本当にフルートのケースが収まってくれるか、心配だったのですね。
 でも、家で2つのカバンを並べてみると、縦と横のサイズは見事に同じでした。向かって左が新、右が旧です。

 その代わり、マチは半分ぐらいになっていて、かなりスリムです。この「厚み」の違いが、印象としてかなり大きなものだ、というイメージになっていたのでしょうね。
 ですから、実際にフルートのケースを入れてみると、まるで誂えたようにピッタリと、まさに隙間なく収まってしまいました。あとは、もう一つの口から楽譜などを入れてやれば、それで完成です。何やら細かいポケットもついていて、ちょっとした小物もきちんと定められたとこにに収納できますよ。こんな大きなカバンなのに、SDカードを入れておけるようなほんとに小さなポケットまであるんですからね。いや、前のカバンだと確かにポケットは一杯付いていたのですが、あちこちにあり過ぎて、どこに入れたか忘れてしまうこともあったんですよね。実際、今回中身を入れ替えようと全部出してみたら、「なんでこんなところに入っているの?」みたいなものがごっそり出てきましたよ。もし、カバンを買い替えなかったら、それらは一生この中で誰にも知られずにすごさなければいけないところでした。シャープペンシルとか扇子とか。
 少し薄くなった分、余計なものを持ち歩かなくてもよくなりました。今までは、渡された資料などをとりあえず入れておいて、それがたまるままになっていて、気がついたら相当な量になっていましたから、それをどかしただけでもかなりの軽量化が図れたはずです。

 軽量化を目指しているのは、私のカバンだけではありません。以前から書いているように、職場の本堂の屋根の葺き替え工事も、順調に進んでいます。もう、主だったところは銅板を貼り終えて、あとは細かい境目とか、鬼瓦の工事をやり始めているところです。今はこんなに金ぴかですが、少しするとだんだん色も落ち着いてくるはず、じっさい、もっと早く貼り終わった後ろ側は、かなりくすんだ色に変わっていますからね。
 これも、屋根の重量を、今まで瓦で押さえこんでいたものを思いきり軽くして、その分無理なく耐震工事を行うためでした。いまだに、内部の柱は少し斜めになっていて、その分天井が下がって襖が入らない状態になっていますから、屋根が軽くなればそれもきちんと上げることが出来るようになるのですね。お互い、前より身軽になって、さらなる躍進を!みたいなところでしょうか。
aventure number : 2033 date : 2013/2/18


今日の禁断 デザート

 ゆうべは、今度の定期演奏会の指揮者、山下さんとの初練習でした。平日、なんですよね。いつもの指揮者だと、だいたい土日あたりに最初の練習があるものですが、なんせ山下さんは売れっ子ですから、なかなかスケジュールが空いてません。やむなく、平日の、いつもの練習日になってしまいました。しかも、普通より30分早くスタートして、少しでも長時間確保しようとしていますから、仕事の都合が悪い人にとっては大変ですね
 私も、少し早く行ってピアノの鍵などももらっておこうと、いつもより1時間早く旭ヶ丘市民センターに行ってみました。いつも、ピアニストに「鍵がありません」と言われていますから、指揮練の時ぐらいはちゃんとしておかないと。でも、私が着いた時には、すでに団長がピアノのカバーを外していましたっけ。もう一人コンマスも来ていて、こちらはわざわざ年休を取ったのだそうですね。それで、向かいの青年文化センターで練習しておこうと思ったら、あいにく休館日だったので、がっかりしてましたっけ。
 他の人も、やはり指揮練では気合が違います。ヴァイオリンあたりも、ほぼ全員揃ってましたし、トラの方も1人いましたね。もちろん、管楽器はほぼ正規のメンバーが揃っています。

 合奏はベートーヴェンから始まりましたが、なんか、もう、引き込まれてしまうような熱い指揮ぶりでしたね。いろいろ細かく動かしてきますから、自然と指揮を見なければいけないようになってしまいます。遠目にも分かるほど、汗をかいていましたから、かなりの運動量なのでしょう。1楽章のある個所で、「少し重めに」という指示を出されたのですが、こういうところの反応が鋭いのが、ニューフィルなのでしょう。同じ音形が再現部で出てきた時には、ここぞとばかり、みんなで「重めに」演奏してくれるのですからね。さすがに山下さんは「それはやり過ぎです」と苦笑してましたね。
 2楽章になると2番フルートはタセットなので、写真を撮ることにしました。しかし、なかなかうまく撮れません。ストロボは使わないので、オートで撮っているとシャッタースピードが遅くなって、山下さんの動きに対応できないのですね。ほとんどが、ブレてしまって、奇跡的にうまく行ったのが、これです。これからは、マニュアルモードでシャッタースピードを短くして撮る技術を身に着けないといけませんね。実は、来週「かいほうげん」を発行する予定なのですが、山下さんの写真だけで2ページ分を空けてありました。でも、使える写真はとてもそんなにありませんから、おそらく1ページだけになってしまうでしょうね。

 メイン・プロもなんとか一通り通して、おおよその作り方の方針はしっかり伝わったはずです。私は全乗りですから、かなり疲れましたね。終わってからも、すぐそばのイタリア・レストランで歓迎会が開かれるので、私も参加します。飲み会の様子も写真に撮っておかないと、それこそ1ページも出来なくなってしまうそうですからね。車で来ている人が多かったので、ノンアルコールやソフトドリンクが出されますが、それがなんとウィルキンソンの「辛口」ジンジャエールですよ。これが飲み放題なんて、まさにパラダイス、料理もおいしかったし、こういうのを「酒池肉林」と言うのでしょうか。

 山下さんはとても話し好きな方で、次から次へと興味深い話題を提供してくれます。こちらもそれに乗って、音楽談義に花が咲くうちに、いつしか時間は過ぎて行き、家へ帰りついたのは12時をたっぷり回った頃でした。だから、きのうの更新は「翌日」になってしまったのですよ。
aventure number : 2034 date : 2013/2/20


今日の禁断 ジオラマ

 21日(木)に「おやぢ」を更新して以来、丸2日間も更新していなかったなんて、JP始まって以来ですが(いや、昔は結構さぼってましたが)、今回は2泊3日の家族旅行に行ってきたもので、PCによるサイトの更新が出来なかったのですよ。でも、それはあくまでJPだけをご覧になっている方々だけの話で、その代わりというわけではありませんが、ケータイ(いまだにガラケー)を使ってのFacebookへの書き込みはマメに行っていました。ですから、私の「お友達」や、もちろん「お友達」いがいのFacebookユーザーの方には、この3日間の様子がしっかり伝わっていたはずです。でも、やはりケータイだとなにかと問題があるようで、PCで見なおしてみたら、コメントが何通かアップされていませんでしたね。
 そんなわけで、もっと「ガラパゴス」なツールであるPCのみのウェブサイトでも、しっかり旅の様子をフォローしておかなければ。いや、あとで見なおして便利なのは、なんたってPCですからね。Facebookは、あくまでリアルタイムの情報、アーカイヴとして保存しておくような用途には適していません。
 私の姪(妹の娘さん)が、今度淡路島出身の方と結婚することになり、その実家の場所で式と披露宴を行うと言うので、私の家族全員が招待されました。なんたって、新婦は私の娘の2ヶ月後にごく近所で生まれて、小さいころは一緒に遊んだ仲ですからね。気がついてみたら、家族3人が一緒に旅行するなんて、一体何年ぶり?という感じになっていましたね。でも、行きは一緒ですが、帰りは娘は別行動、我々は新幹線ですが、あちらは飛行機という、「準・家族旅行」ではありますが。
 ただ、直前になって私に合唱の練習の予定が入ったので、少し早く帰ることになった時に、それだったら愚妻も欠席する予定だった練習に出席することにしたので、私だけなら新幹線を早めれば済んだところを、飛行機を使わざるを得なくなってしまいました。それが、あのような忌まわしい事件の発端だったとは。
 その辺の事情は次回に持ち越すとして、とにかく、23日(土)の結婚式のために、22日(金)に仙台を発ちました。ところが、その時すでにこの旅行には暗雲が立ち込めていました。実は、その前日の木曜日から、私の体調がちょっとおかしかったのです。ちょっと熱っぽくて、食欲が全くありません。夕食などは殆ど残してしまったので、熱を測ってみたら、38℃以上ありました。えらいことになりました。なんせ、披露宴では地元の食材をふんだんに使った料理がふるまわれると聞いていましたから、ヘタをしたらそれを全く味わえないことになってしまいますよ。とにかく、それだけは避けたいので、解熱剤を飲んで、なんとか37℃台まで落として、早目に就寝です。
 で、出発の時にはなんとか平熱にはなったものの、食欲は相変わらずわきません。その日は東京泊、せっかくだからスカイツリーに行ってみようとしたら、整理券をもらってから実際にエレベーターに乗るまで2時間半もかかってしまいました。その間、立ちっぱなしで列に並んでいるのは、病み上がりの体には辛いものがあります。やっと天望テラスに登っても、窓際はびっしり人が群がっていて、とても景色なんか見ることもできません。クタクタになって、ホテルのそばのカレー屋さんでも、頼んだカレーの半分以上は残してしまいましたね。
 でも、24日(土)の朝になったら、なんとかいつものコンディションに戻ったようでした。心配していたインフルエンザやノロウィルスではなく、ただの風邪だったようですね。ホテルが東京駅のすぐ前なので、朝食の時に下をみたら、新しい駅舎を上から全部見ることが出来ました。

 新幹線に乗って新神戸まで行き、そこから先は全く行ったことのない淡路島行きのハイウェイバスです。番前の席に座れたので、鳴門海峡大橋を正面から撮れました。

 着いたところは、「淡路夢舞台」というリゾート地、なんでも安藤忠雄が設計したという、なんとも壮大一な建物群です。その中にある巨大植物園が、結婚式と披露宴の会場です。
 とりあえず、全貌を把握しようと歩きまわってみましたが、まるで迷路のような回廊の中を歩いていると、本当に迷子になりそうです。「百団苑」というひな壇状に並んだ花壇を上から見下ろす通路に立った時には、もろ足がすくんでしまいました。

aventure number : 2035 date : 2013/2/24


今日の禁断 キャビア

 きのうの「禁断」は、色んな事があり過ぎて疲れ果てていた夜に書いたものですから、もう誤字、誤変換だらけですね。もう直す気力もないので、そのままにしておきましょう。勝手に正しい字を判断してみてください。でも、「百団苑」だけは固有名詞ですから、きちんと「百段苑」にしておかないと。
 その百段苑のあとに、式の会場である植物園を外側から眺めてみましたが、とてつもなく大きな建物、しかも、2つの建物が交差してます。こんな広いところでの結婚式なんて、いったいどうなってしまうのでしょう。

 そのうち、時間も迫って来たので部屋で着替えをして、いよいよ本番が始まります。まあ、普通に写真撮影をスタジオでやったりした後、みんなで歩いて植物園に向かいます。殆ど外を通りますから、礼服の上からコートを羽織ります。入口からエスカレーターで3階に上った後2階に降りるという面白い経路をたどって着いたのが、こんな空間です。

 もう中は蘭の匂いでいっぱい、というか、あまりにも強烈過ぎてその匂いは3日間鼻の中に留まることになるのです。参列者は身内だけ、20人ほどでしょうか、アトホームな雰囲気の中で式が進みます。それが終わると、一旦別のところに移動してお茶を飲んでいる間に、式と同じ場所で披露宴の準備が進みます。
 ありがちなアトラクションや余計なあいさつなど一切ない、それでいて心温まる素敵な式と披露宴でした。というか、闘病中で出席できなかった主賓のビデオレターには、感動で涙が出てきました。テーブルにはメニューと一緒に新郎新婦のプロフィールがありましたが、新婦の「特技」に「フルート」とあったのにはうれしくなりました。なんせ、私は彼女の教師だったのですから。料理は殆ど淡路島の食材によるコース、野菜類のバラエティには驚かされますし、メインの淡路牛はまさに絶品でした。もちろん、食欲は全開になっていましたよ。

 次の日は大忙し。朝食が混むと言われていたので開店前に行ったら、もう長蛇の列、それでも簡単に座れたので安心していたら、団体さんがバイキングに押し掛けてとても料理を持ってくることなんかできないようなパニック状態になってました。こんなバイキングは初めてです。まるで震災後みたいに(そういえば、ここの人たちもかつては被災者、披露宴の時には、あちらの御親戚とそんなお話も出てました)やっと手に入れたなけなしの料理を頬張って、次のスケジュールへ向かいます。
 いろいろ食い違いがあったりしても、伊丹空港には余裕を持って着けました。身体検査を終わって出発ロビーで座っていると、ボードに「仙台空港が雪のため、引き返すこともあります」などという恐ろしいメッセージが出ています。案内の人も、同じようなことをアナウンスしています。そんな、もしそのまま戻ったりしたら、飛行機を選んだ意味がなくなってしまうじゃないですか。ひたすら、それが、よくある過大な注意事項であることを祈るだけです。実際、それを聞いてキャンセルした人は全くいなかったようで、乗り込んだE-170は満席でした。
 小さな機体なので、揺れが大きいのがちょっと気になりますし、いよいよ仙台が近くなったあたりでシートベルト着用となって、かなり大きな揺れが長い間続いたのには、かなり滅入ってしまいました。というより、これは殆ど震災の時のあの揺れと同じものではないですか。それがはるかに長い間続くのですから、たまりません。しかし、「あと10分で着陸します」と聴いた時には、まさに「救われた」という感じでした。無事に仙台に着けたのですね。
 着いてみると、飛行場はそんなに大した雪ではありませんでした。仙台へ向かうアクセス線から見ても、道路なんかすっかり乾いていますよ。これだったら、もう大丈夫でしょう。実は、大阪市内に寄り道していた娘はもっと遅い5時半ごろに着く便ですからね。
 でも、仙台駅を出てみると、様子が一変していました。まだかなり道路にも雪が残っていますし、なんだか吹雪みたいになってきましたよ。この後愚妻はまっすぐエピスの練習に向かうので、それが終わるまで私は家で空港に電話をして雪の状況を聞いてみることにしました。でも、空港では「雪は降ってます」とは言っても、「運行状況は航空会社に聞いてくれ」の一点張り、そんなことも分からないのでしょうか。
 そのうち、私がパリンカへ行かなければいけない時間になりました。久しぶりに顔を出したパリンカでは、いかに歌っていないと声が出なくなるかを痛感、そのうち愚妻からメールが来て、娘が無事着いたことを知らせてきたので一安心です。あとで聞いたら、朝早い便では欠航になったものがあったそうですね。
 と、なんともバラエティに富んだ3日間でした。
aventure number : 2036 date : 2013/2/25


今日の禁断 アロエ

 淡路島では、仙台にもある外資系のホテルに泊まりました。というか、そこにはそれしかホテルがなかったのですが、名前を聞いてちょっと構えてしまうようなところは全くありませんでした。というか、都会のホテルに比べるといかにもユルい感じが色んなところに漂っています。それが、言ってみればある種の暖かさを醸し出してはいるのですが、ちょっと抜けてないか、というようなところもないわけではありません。その一例がこの前書いた朝食の扱い。ああなることが予想されていたのですから、前もってそれなりの対応を取ることだって出来たはずなのに、なにかのんびりしたところがありましたね。
 実は、ホテルの手配などは全部新郎新婦のご両親が行ってくれました。自分で取る時には絶対に禁煙室を指定しますが、今回はもちろん部屋割などはお任せです。我々夫婦が入った部屋は全くタバコ臭くなかったのでまずは一安心。ちゃんと喫煙室を取ってくれたのだな、と思いました。我々は二人ともタバコの匂いに関しては敏感ですからね。喫煙室を消臭した部屋なんかはすぐ分かってしまいますよ。ところが、同じフロアの部屋に入った娘から、「タバコ臭い」という連絡がありました。そこで、我々の部屋を眺めてみると、なんと、しっかり灰皿が置いてあるではありませんか。ここは実は喫煙室だったのですね。よっぽど念入りに消臭したのでしょう。しかし、娘は我慢できないようですから、フロントに電話して消臭剤かなんかを持ってきてもらうようにお願いしてみました。
 そうしたら、そんな簡単なことでは済まなくて、なんでも2時間ぐらいかかって「イオン」かなんかで消臭する大掛かりな処理を行うことになってしまいました。それをやっている間は、部屋中ミストが充満してるので、中には入れないというのですよ。娘は美容院に行ったばかりなので、それだったら今から始めればなんとか大丈夫かな、と思ってそれでお願いすると、横で聞いていた愚妻が、「美容院なんてすぐ終わるよ」というのですね。だったら、今ではなく結婚式をやっている間だったら何時間も部屋を空けるのでいいと思って、変更しようと思ってもう1度連絡すると、「もう手配してしまったので、変えられません」というのですね。そして「実際の作業は40分で終わります」ですって。結局、それなら間に合うだろうと予定通りにやってもらいましたよ。最初からそういえばいいものを。なんだか、この間のNAXOSの対応みたいですね。
 次の日の朝にはバスに乗って帰るので、それに乗るお客さんの状況なども聞いてみようと思いました。たくさん乗りこんで置いて行かれてしまったら飛行機に間に合わなくなりますからね。なんせバスは1時間に1本ですから。そうしたら、フロントの人は「たくさんお乗りになる時には、次のバスになることもありますね」と、そのままの答えを返してくれましたよ。いや、そういうことではなく、そういうことになるのかならないのか教えてほしかったのですけどね。これもまさにNAXOS並みの間抜けな答えです。そんな、全く参考にならない答えでは逆に心配になりますから、一応1時間前から待っていましたよ。結局、そのバスに乗ったのは私たちだけでした。
 もう一つ、面白いこともありました。バスルームや洗面所はとても広くて、さすがリゾート、なのですが、髪を乾かそうと思ってドライヤーを探してみたら、どこにも見当たりません。これだけのホテルでドライヤーを置いてないなんてあり得ませんが、確かになかったのです。最初はそう信じてました。しかし、前からなんだか洗面所にはふさわしくないものがあることには気づいていました。それは、野菜ジュースなんかを作る時に使うミキサーです。こういうやつ。

 ねっ、ここ(↓)にあるでしょ?

 なんでこんなところにミキサー?顔を洗う時に一緒にジュースを作れってことなのでしょうか。こればかりは、いくら帯解説に「期待の超新星」なんて書くほどのNAXOSでもありえないような思考回路、と思って冷静に考えてみると、これがドライヤーだったのですね。横に取っ手が折りたたまれていて、それを持ちあげると、上の部分がドライヤーになるのですよ。なんと紛らわしい。言うまでもなく、愚妻も、これがドライヤーであることには私に言われるまで分かりませんでした。
aventure number : 2037 date : 2013/2/27


今日の禁断 シューマン

 淡路島まで行って帰って来たら、新しい「かいほうげん」を作る仕事が待っていました。まあ、旅行の前に殆どのページはすでにしっかり埋まっていて、あとは最後のページを仕上げるだけだったので、まずは楽勝かな、と思っていましたが、例によって予想もできないトラブルに見舞われることになるのです。
 月曜日には、その最後のページの空白を埋めることになるのですが、なんだか記事が少なすぎます。どんなに頑張ってもページ全体の1/3ぐらいは何も入れるものがありません。いっそ、もっと空いていればチラシの画像なんかを入れることも出来るのですが、それには少なすぎるという中途半端な空間が出来ているのです。そこで、急遽、その前のページにあった新入団員の紹介をそこに持ってくることにしました。そのページには、チラシを2枚ちょっと窮屈な感じで詰め込んでいたので、お互いにメリットがあるという措置です。これで16ページが全部完成、ファイルをまとめてめでたく出来上がりです。
 ですから、火曜日には、午前中に印刷や製本を全部済ませようと思っていました。いつものように、見開きの2ページをまとめて100枚、印刷のスタートです。プリンターは数日前に定期点検に来たばかりですから、なんの問題もありません。いつものように、快調に印刷の終わった用紙を吐き出してくれていました。と、30枚ぐらい刷り上がったところで、異変が起こります。うちのプリンターは、出来たものが裏返しに出てくるのですが、その裏側の紙面に黒い筋が入っているのに気付いたのですよ。両面印刷ですから、これは困ります。あわてて印刷を中止して裏返してみると、それは裏側ではなく、表側の汚れでした。濃い色だったのが裏に透けて見えていたのですね。ですから、実際に調べてみるともっと前の20枚目ぐらいから汚れが始まっています。これは私には直しようがないので、即座にサービスに電話です。この前の機械の時には、こんなことがしょっちゅうありましたから、何度も呼んでいましたが、だいたいすぐ来て直してもらえたので、今からだったら直ってから印刷を再開しても余裕で間にあうはずですからね。
 それから1時間ぐらいで、サービスの人は来てくれました。さっそく中を開けてドラムの点検をしています。かなりトナーの汚れが付いていて、それを掃除しているようでした。しかし、作業が終わってその人が言うには、これはドラムを交換しなければ完治しないのだそうです。ドラムの部品を今発注したけれど、ものが入るのは明日になるのだ、と、恐ろしいことを告げられます。今日使えなければ、間にあわないじゃないですか。どうしてくれるんですか、と言ってみても、現実に部品がないことにはどうしようもありません。仕方がありません。発行は1週間延期ですね。
 でも、ちょっと試しに印刷してみると、なんだか20枚ぐらいだったら何事もなく出来るようでした。それを超えると、徐々に汚れが出てきます。しかし、そこで一旦停めて、また始めると、最初のきれいな状態に戻ります。もしかしたら、これで20枚ずつ繰り返していけば、全部とはいかないまでもとりあえず配る分ぐらいは出来るのではないか、という気がしてきましたよ。それから、ちょっと効率は落ちますがきっかり20枚で一旦終わるようにして印刷をやってみました。ギリギリ必要な60部、つまり、1部は8面の印刷ですから、480回の印刷は、そうやって24回繰り返したら、全く何事もなく出来てしまいました。こうなれば出来るところまでやってみようとそのまま続けて、結局100部全部出来てしまいましたよ。でも、やはりこれだと倍以上の時間がかかりましたね。

 実際に団員に配るのは80部で十分なのですが、あとの20部は「友の会」の人に送るためのものです。ですからその翌日、水曜日には、予定通りそれを封筒に詰めて、友の会の皆さんにも全部発送することが出来ました。チラシやポスターは配ったし、今回はプレイガイド回りもないし、これで演奏会に関する私の仕事は全部完了・・・だと思っていたら、もう一つ、重要なことを頼まれてしまいましたよ。まあ、それはまだ先の話なので、のんびりやりましょう。
aventure number : 2038 date : 2013/3/1


今日の禁断 スコア

 1年ぶりに、合唱のコンサートに参加してきました。1年前は仙台フィルとのモーツァルトレクイエムでしたが、今回は三善晃の作品だけを集めたコンサートです。

 よく知られているように、今年は仙台藩の命を受けてヨーロッパに渡った支倉常長が石巻から出帆してからちょうど400年となる記念の年です。そこで、仙台市が、1999年に制作した三善晃の唯一のオペラ「遠い帆」を、今年の12月に上演(再々演となります)することになりました。こちらは、キャストも決まり、合唱団のオーディションも終わって、すでに本番へ向けての練習が始まっています。そこで、このオペラ上演を盛り上げるためにプレ企画として、オーケストラによる三善作品を紹介するコンサートと、ほとんどが合唱で出来ているようなこのオペラのルーツを探るための、三善の合唱作品だけのコンサートが開催されることになりました。
 実は、オペラの初演と再演の時には、愚妻が合唱団のメンバーとして参加していました。その時に合唱指揮として指導にあたった人が、私がこの間まで入っていた合唱団の指揮者だったのですね。当然、今回も合唱指導にあたっていますが、今回の合唱のコンサートでも企画や構成を担当していました。もちろん、私がいた合唱団もコンサートには出演することになります。
 まあ、そんな経緯は風の噂で伝わっては来ましたが、それに私自身が参加することになろうとは夢にも思っていませんでした。ただ、こんなコンサートがあるので興味があれば参加してください、というような連絡は届いていましたね。でも、別にもう合唱からは足を洗った身としては、ただ聞き流すだけでしたね。でも、しばらくして、合唱団の人から直接電話がかかってきて、あまりにも人数が少なく、前日と当日だけでもかまわないから、ぜひ出て欲しいということを、かなり切羽詰まった様子で言ってきました。確かに、その曲は実際に歌ったことがありますし、人数が少なくてはとても様にならない曲だというのも知っていましたから、まあ本番の日はなにも予定がなかったので、引き受けることにしました。
 それで、いくらなんでも本番前のリハと本番だけではみんなに迷惑ですし、私自身も歌うからには納得のいくものを歌いたかったので、この前の淡路島の旅行を少し早めに切り上げて、1週間前の練習にも参加することにしたのです。メインの曲は、一応6声部ですが、それぞれのパートがさらに2つに分かれているところもあって、実質的には12声部必要です。ところが、練習に行ってみると、私の「2群バリトンの上」というパートは私一人しかいませんでした。いや、正確にはもう一人いたのですが、その人は音もリズムも正しく歌うには相当の修練を要する人なので、全く当てにできません。というか、私が正しいと思っている音とは全く違う音を常に出しているので、歌っていて自分の音にも自信がなくなってしまうほどなのですね。
 ですから、それから1週間、他の人がどんな音を出しても決して惑わされることのないぐらいに、徹底的に音取りをやってみました。きのうと今日は、もう少し人数が増えていましたが、「上」の人はやはり微妙に音が狂っています。もうこうなると孤軍奮闘ですね。音楽を作る以前の話です。同じパートの3人の音がみんな違うんですからね。
 まあそれでも、本番では並び方が変わって、少し歌いやすくなったので、私としてはストレスなく歌うことは出来たのですが、聴いていた方はどうだったのでしょうね。このコンサート、青年文化センターのコンサートホールの中央通路からステージまでは、出演者の席になっていました。残りの後の部分に、6割ぐらいの入りだったでしょうか。軽妙なMCと、いろいろな合唱団が参加してバラエティには富んでいたので、まあそこそこ楽しんでもらえたのでは、とは思うのですが。客席で聴いた最初の女声合唱は、なかなか素敵でしたね。
aventure number : 2039 date : 2013/3/3


今日の禁断 ゼンオン

 やっとニューフィルの練習日程の更新が終わったところです。月の初めには2か月先までの会場が決定するので、だいたいそのタイミングで公式サイトの日程表を更新しているのですが、今回はちょっと技術委員会で確認しなければいけないところがあって、少し遅くなってしまいました。要するに、定期演奏会明けの練習をいつにするか、ということなのですがね。先週までは、演奏会の直後になってしまいますが、連休前に1回練習をやってしまって、あとは連休を丸々休んで次の火曜日からいつも通り、ということになっていました。ところが、いざ抽選結果を見てみると、その連休明けの5月14日の火曜日が取れてなくて、木曜日の16日になっていたのです。火曜日に練習をするためにこういう予定を組んだのに、どうして木曜日になってしまったのか不思議だったので、担当者に聞いてみたら、なんでも14日は市の行事が入っていて、最初からエントリーが出来なかったのだそうです。こういうことが、まだあるんですね。以前、青年文化センターで、まだネットの抽選などはやっていなかった頃に、ぜひ使いたい部屋があったので申し込みの初日の朝早くに行ったら、もうすでにふさがっていたことがあって、さんざん文句を言ったことがあったのですが、まだそんないい加減なことが堂々と行われていたなんて。いったい、誰のための市民センターなのでしょう。
 と言ってはみても、予定が変わるわけはないので、連休明けの初練習が木曜日でもかまわないか、一応委員に諮って、仕方がないということでやっと予定が決まりました。それを受けてネットの日程表を更新していたら、こんなに遅くなってしまいました。なんせ、手仕事で打ち込んでいくものですから、間違いがないか確かめながらやっているので、つい時間が経ってしまうのですね。
 実は、この日程表は、PC用の仕様と、携帯用の仕様の2種類を用意してありました。「携帯用」というのは、いわゆる「i-モード」というやつですね。でも、最近はスマホが全盛ですから、そんな携帯用のサイトを用意しなくても、直接PC用のサイトを見ることが出来るようになっているのではないか、をいうのが、私の感触です。いや、実際にスマホを使っていないので正確なところはよくわからないのですが、もはや「i-モード」などというものは誰も利用していないのではないか、という私の感触は、それほど実態に即してないとは言えないのではないかと思うのですが、どうでしょうか。正直、i-モードの更新というのは、結構手間がかかるので、本当はこのスマホ時代には乗り遅れているものだというのを口実にして、そろそろ更新をやめたいな、と思っているのですね。練習の時にちょっとリサーチしてみたら、以前はよくこの携帯サイトの日程表を利用していて、間違いがあったりするとすぐ突っ込んでくれた人が、もう全く見ていないことが分かってしまいました。ということは、ここを見ている人はおそらく世界中に2人か3人ぐらいしかいないのではないか、という気がしてしてしまいます。
 でも、今はサイトを作ること自体が、ずいぶん簡単になっているようですね。私みたいに最初から自分で作るのではなく、ブログみたいにすでに出来上がっているものをそれぞれ好きなようにカスタマイズして、HTMLのことなんか何も知らなくても立派なサイトを作ることが出来てしまうのですからね。そんなサイトに、ちょっと必要があって出会うことが出来ました。この間パリンカにお手伝いに行った時に、今度ヴェルディの「レクイエム」を、よく知っている人たちが演奏するということを聞いて、練習日などをチェックしようと思ったら、それはそんなレディーメードのサイトに掲載されていたのでした。おまけに、参加申し込みのフォームまできちんと出来ていましたから、すぐに申し込むことも出来ました。
 というわけで、たぶん、今度の土曜日あたりから、毎週土日にヴェルディの練習に通うことになりそうな予感です。
aventure number : 2040 date : 2013/3/5

13/3/7-13/4/14