今日の禁断 |
シネコン |
今年の「角田第九」は、角田市の隣町、大河原町で開催されます。「えずこホール」というのがその会場、だいぶ昔に近くを通った事はありましたが、中で演奏するのは初めて、楽しみです。何しろ、今までは体育館だったのですから、どんなホールでも「ホール」と名前がついていさえすれば、それだけで大満足です。
仙台からの道のりは、最初は角田に行くのと同じ。途中で別な道に入らないで、ひたすらバイパスを走っていくと、しばらく殺風景な田舎道が続きますが、ちょっとにぎやかになったかと思うと、右手にそれらしい建物が見えてきました。緑青が良い具合になじんで、なかなか貫禄があります。近くで見るとこんな感じ。
「えずこ」というのは、赤ん坊を中に入れておく保育器みたいなものだそうですが、どちらかというと「竪穴式住居」と言ったほうがふさわしいようなたたずまいです。すぐそばに「フォルテ」という、音楽用語を名称にしたショッピング・モールや映画館があって、この一帯はそれまでの寂しい風景がうそのような活気を見せています。
ホールは600人程度のキャパの中ホール。ステージが狭く、とても「第九」などを演奏するスペースはないと聞いていたのですが、行ってみると、客席の最前列4列を取り払って、そこまでステージを拡張していました。ですから、オケの弦楽器の人は、ほとんどその延長部分に乗っかっている事になります。合唱とオケが全員揃うと、ホールのほとんど3分の1ぐらいを占領しているほど、本番ではお客さんが入り切らないのではないかと心配になってきます(このあたりの写真はいずれ公式ページに掲載される事でしょう)。というわけで、この大所帯のはじめての合同演奏が始まります。最初の歌伴は2階の客席で聴いてみましたが、言われていたほど残響があるわけではなく、程よい響き具合でした。オケが前に出てきているのが原因なのでしょうか。コーラスもなかなか厚みがあって、やはりちゃんとしたホールで聴くのは良いものです。しかし、何しろ初めての合わせですから、いろいろ不具合もあって、時間はどんどん押して行きます。結局、合唱の入る「第九」の4楽章までやって休憩になったのですが、ほんの15分ぐらいの時間でお弁当を食べなければいけないことになってしまいました。これは管楽器にとってはちょっと辛いものがあります。しかし、みんなでワイワイ言いながらの食事は楽しいもの、しできさんのこんな薀蓄を聞かされれば、それはなおさらです。「かつて、この近隣では3つのホールを作る計画だったんだよ。名前がそれぞれAずこ、Bずこ、Cずこ。結局計画は縮小されて、Aずこだけが実現したってわけ。」 |
aventure number : 0081 |
date : 2002/12/7 |
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