0061(02/10/28)-0080(02/12/5)

今日の禁断 ミュージカル

 一応週末は休みにしてあるので、職場には行かず「かいほうげん」の印刷もできません。だから0060のようにタイトなスカート、ではない、スケジュールになってしまうのですが、その週末も買物とかに引っ張りまわされなければ、結構ヒマになってしまいます。そこで、たまっているビデオを片付けようと、2〜3日前に録っておいたオペラを見ることにしました。「オペラ」と言っても、演目はカールマンの「チャールダーシュの女王」、オペレッタですけどね。
 毎年、夏になると、ヨーロッパの各地では屋外で大規模なオペラが上演されます。そんな中で、わりと最近注目されるようなったのが「メルビッシュ音楽祭」。湖の中に人工の島を作り、そこにステージを組んで、湖畔のだだっ広い客席から眺めるという趣向です。このところNHKが制作に1枚絡んでいるようで、毎年必ず放送してくれています。だいぶ前に「メリー・ウィドウ」をみた時には、あまりにもステージが広すぎて、演出が散漫になってしまっていた印象があったのですが、最近はだいぶこなれてきたようで、去年の「ジプシー男爵」あたりは演出も、そして音楽的にも非常に楽しめました。今年の「チャールダーシュ」も、実は一足先にCDが出ていて、その評判も聞いていたので、大いに期待していました。
 そのビデオは、予想通り、いや、予想を大幅に上回る素晴らしいものでした。まず、歌手が、全く知らない人ばかりなのですが、みなとてもいいのですよ。特に、主役の男性の親友役のバリトンが、ディカプリオ似の美形、芝居も、そしてダンスも実に堂にいったもの、すっかり魅了されてしまいました。歌なんか歌いそうもない、セリフだけの役だと思っていたおばちゃんが、最後には大変身をして歌い踊るというどんでん返しもありますし。踊りといえば、専門のダンサーによるダンスも、ステージを見事に使いきって、華やかさを出していました。そして、肝心の音楽。実は、この曲は私は聴いたことがありませんでした。しかし、なんと良くできた音楽でしょう。言ってみれば、使いまわしの甘いメロディーの羅列なのですが、それが見事に心に響いてくるのです。結局、これは、今の「ミュージカル」とほとんど変わるところはないのだということに、はっきり気付かされてしまいました。歌手たちはそれぞれハンズフリーのマイクを付けていますし。そう言えば、前に仙台に「こうもり」を持ってきたチェコのオペラハウスは、オペレッタとミュージカルを、全く同じメンバーで演奏していましたね。
 そういう、楽しませることに徹した音楽を、さらに活き活きとさせていたのが、指揮のルドルフ・ビーブルです。今回、アップの画像が全く見られなかったのは残念でしたが、指揮棒も持たず、楽譜も見ないでほんの片手間に指揮をしているように見えて、出てくる音はとてつもなく華麗で柔軟さにあふれたものですから、びっくりしてしまいます。曲が終わって盛りあがったところで、最後をもう1回繰り返したりしますから、もうたまりません。会場のお客さんは本当に楽しそう、それを見ている私達も文句なしにハッピーになれるというものです。
aventure number : 0061 date : 2002/10/28


今日の禁断 リュッケルト

 東京地方では、すでに1週間前には店頭に並んでいたというのに、今月号の「Magi」が私のところへ届いたのは、今日のことでした。仙台が、いかに文化の中心から遠いところにあるかが端的に分かる好例ですね。しかし、送られてきたのは1部だけ、せっかく葉書を書いてくれた愛人達に、少しでも早く最新号をみてもらいたいという私の願いは、もろくも崩れ去りました。今月の私の担当は1件だけですが、それがなんと2ページの見開き、私が前から書きたいといっていた「現代音楽」の特集を組んでくれたのです。これを見れば、愛人たちの私に対する尊敬の度はさらに高まったことでしょうに。しかし、とてもクラシックを扱っている雑誌とは思えない扇情的な女性の裸体の表紙を見てしまえば、その尊敬の念が「エロオヤジなのね」という軽蔑の念に変わることは目に見えていますから、見せない方が良いのかも知れませんね。
 それはともかく、今日はなんとも、忙しい一日でした。まず大変だったのは「かいほうげん」の印刷。プリンターのトナー交換のサインが出ているのに、交換できるような状態にならないので、そのまま使っていたら、途中で印刷が止まってしまいました。ここまで来ておかしくなるとは。何回か再起動を繰り返しているうちに、やっとトナー交換ができるようになったので、交換したら、それ以後は何の異常もなくなりましたが、それでも、色は相変わらずひどいものでした。まあ、これはどうしようもないのでしょう。どうにか印刷も終了、ホッチキス止めも終わって一段落、メールを開けてみたら、1号様から「お揃いの壁紙が欲しいので、JPと同じものを作ってください」ですって。そんなものは5分で作れますから、「びよ乱」バージョンの壁紙を作って送ってやりました。さっきみたら、早速日記に使っていましたね。はっきりいってブキミ。
 その次に来たのは、電話です。敬一郎クンから、「マーラーの歌曲の楽器編成を調べてください」、末廣さんのマラ5のカップリングの具体的な話が来たので、その検討資料が欲しいとのことでした。これは、マーラーの歌曲のことなら何でも知っている私のブレインに電話したら、たちどころに解決しました。
 そのあと、ちょっと、家族のことで所用があって、練習に向かおうと思ったのは、もはや7時10分前でした。そしたら、すかさずあっチャンからケイタイが入って、「この時間にいないなんておかしいと思って電話しました」ということ。確かに、こんな時間にまだ練習場についていないなんて、私としてはありえないことではありますね。それから5分で駐車場には着きました。と、そこには6号の姿が。「寿一さんもう来てるかしら〜」。そう、今日は第九の本番指揮者が来る日なのです。2人してエレベーターまで走って、滑り込んだのはちょうど7時、チューニングが始まるところでした。私が楽器を組み立てて椅子に座るのと、指揮者が指揮台に登るのとは、同時のことでした。あとで、6号は自分のことは棚に上げて、「○江さんがぎりぎりに入ってくるなんて、珍しいものを見てしまったわ〜」ですって。
 「かいほうげん」だけではなく、芋煮会の切り込み入りの写真も配りました。うちのプリンターで印刷した、いわば「海賊版」です。愛人だけに配ろうと思ったのですが、肝心の1号さまが来てなかったので、結局他の人にあげてしまいました。
aventure number : 0062 date : 2002/10/29


今日の禁断 アルミ鍋

 私がフルーティストの瀬尾さんの演奏を聴いたのはおととしの12月のことでした。仙台での初めてのリサイタルは衝撃的なもので、そのときの演奏会評や、そこで販売していた瀬尾さんのデビューアルバムのレビューなどを通じて、瀬尾さん御本人とも直接お話する機会なども出来たりしたものでした。その瀬尾さん、来年1月に、再び仙台で聴ける機会が訪れます。今度は、ルックス面でも瀬尾さんといい勝負をしているギタリスト、大萩康司さんとのジョイントリサイタルです。楽しみですね。いや、もちろん、楽しみなのは、強烈な主張を持つ音楽家同士のスリリングな演奏、外見などは、良いに越したことはないという程度のものですが、最近見かけるようになったこのチラシを見れば、これはぜひ見に行かねば、という気にはなりませんか?

 チケットももう発売になっています。ちょっとプレイガイドを覗いてみたのですが、すでにかなりの席が売れていましたよ。良い席はお早めに。この2年間に、私を取り巻く環境は大幅に変わってしまいました。愛人が増えたとか、そういうレベルの問題ではなく、音楽の聴き方そのものが、今までとは全く異ならざるを得ないような状況になってしまったのです。その上での瀬尾さんとの再会、今の私は彼の演奏をいったいどのように受け止めることでしょう。それが、私にとってもっとも楽しみなことなのです。
 ところで、先日発行された「かいほうげん」も、2年前とはすっかり様相が変わってしまっています。なにしろ、カラーで印刷できるようになったのですから。日本のアマオケで、16ページのフルカラー印刷の会報を月1回発行しているところなんて、ちょっとないだろうな、というのが私のささやかな誇りです。それを支える画像処理の技術の冴えを、今回の「鍋」で見てみてください。
鍋の中の箸と手を消して 右側の取っ手を加えました。
aventure number : 0063 date : 2002/10/31


今日の禁断 デ・ニーロ

 とうとう11月になってしまいましたね。今年も残すところ、あと2ヶ月・・・。というのは、どこでもやっている常套句なので、なるべく使いたくはなかったのですが、このところの異常な寒さに負けて、つい口にしてしまいました。ほんと、いきなりこんなに寒くなったので、なんかのイベントで屋外で合唱をしなければならない「愚妻」は、ダウンコートまで着込むという、真冬モードの服装で出かけていきましたっけ。会場まで送っていったのですが、そこは落合の「宮城こども病院」の建設地、ほんの2週間前に芋煮会に行く時に通った道の途中でした。あのときの楽しい思い出や、そのあとで写真を作ったりした充実の時間が、まるで走馬灯のように脳裏をよぎります。もはや、あのような日々は帰っては来ないのでしょうか(来年に期待?)。
 そんな感傷的なときには、他愛もない映画を見るのが一番。テレビで「トイ・ストーリー2」をやっていたので、ビデオには撮らないでリアルタイムで見てしまいました。「1」は映画館で見たのですが、こちらは見逃していましたし。ディズニーのアニメはなかなかテレビではやらないので、公開から3年もたってのON AIRです。ウッディが実はレアな人形で、それを騙し取ったおもちゃ屋の主人が売りつける先が、日本の博物舘というのが、いかにもという設定で笑えます。確かに日本人のオタク度ときたら、ハンパではありませんからね。クライマックスで、その人形が入ったカバンが飛行機の荷物となって行先別に選別されるシーンが出てくるのですが、無数のコンベヤが複雑に入り組んだ、どう考えても正しい飛行機には乗せられるはずがないような設備でした。もちろん誇張もあるのでしょうが、このアニメの他の部分のリアリティーを考えてみると、これがそれほど現実とは違っていないのだとも思えてきます。そこで思い当たったのが、先週やはりテレビで見た「ミート・ザ・ペアレンツ」。あれは、ベン・スティラーが飛行機で荷物を間違われたことで、ギャグのネタが広がるというもの、ということは、アメリカでは現実に荷物の積載ミスが、日常的に起こっているのでしょう。
 そんな、細かいところまで突っ込みたくなったのは、もちろんストーリーがちっとも面白くなかったからです。そもそも、「おもちゃが人間に愛される」というテーマ自体がすでに実体の伴わないものになっているのですから。ただ、文句なしに面白かったのが、エンディング・ロールの時の「NG集」。CGアニメですから、普通に言うところのNGなどはありえないのですが、実写の場合に起こるであろうNGわざわざCGで作ったという、とても手の込んだものです。ですから、これを見てしまうと、普通の映画で同じように最後におまけのように付いてくるNG集も、もしかしたらわざわざ演技をして作っているのかもしれない、などと、素直でない受け取り方をしたくもなってきます。もはや、どこまでが現実でどこからが虚構なのかなどということは、限りなく判別不能な時代になっているのかもしれません。もちろん、この「禁断」が虚構だらけなのは、0063の鍋を見ただけでお分かりになることでしょう。
aventure number : 0064 date : 2002/11/2


今日の禁断 クリスマス

 きのうの地震にはびっくりしましたね。あの時間、私がいたのは○越デパート。エレベーターで6階まで行こうと思ったら、3階あたりで突然室内の電気が消えて、止まってしまったのです。ケージの中にいたのは、私の他には若い女性が1人きり。密室の中で2人きりですよ。いったい何があったかは想像できるでしょう。そう、彼女はあまりの心細さのため、私に抱きついて離れようとはしませんでした。闇の中で硬く抱き合う2人、それからのことは、とてもここには書けません・・・。というのはほとんどウソなのですが、エレベーターが止まって電気が消えたのはほんと。「停止した階でお降り下さい」というアナウンスがあって、3階で愚妻もろとも(「女性」ってのはそれ)訳がわからないままに外に出てみたら、そこに座っていた人が「地震ですね」と言っていたので、やっと納得したということでした。確かに、デパート全体が、かなり激しく揺れていましたね。それから少ししたら、店内放送で「マスコミの報道によりますと、震度5の地震があったようです」。震度5といえば大事ですから、慌てて家へ電話してみたら、家にいた娘が、「お父さんの部屋、すごいことになってるよ」とは言っていましたが、屋根が落ちてきたとか、箪笥が倒れたということはなかったようなので、とりあえず一安心して、買物を続けました。
 ○崎デパートの壁をよじ登っているサンタクロースに、いつもながらの商店街の気の早さを感じつつ、北海道展で肉まんなどを買って帰ってみると、確かに、私の部屋はすごいことになっていました。以前の怠惰な生活を送っている頃には、テレビで放送する映画やコンサートはリアルタイムで見ることが出来たのですが、最近のようにほとんど毎日何かしら物を書いているという「執筆活動」を送っていると、それらのものはビデオテープの山となって積み重なるに任されています。したがって、それほど広くない私の書斎には、ビデオテープ3〜40本で出来た塔が常時4、5本そびえ立っているという凄まじい状況になっていたのです。だから、ほんの小さな地震でも、これらの塔が倒壊して壊滅的な打撃を受けることは目に見えていたのですよ。あとでニュースを見てみたら、震度5というのは宮城県の北部で、仙台市内は震度3だったと分かりました。これで、極めて脆弱な環境にあった私の部屋だけが災害にあったことが納得できました。
 その、震度5に遭ったという「桃生町」に、行ってきました。以前書いたお葬式から丸2年経って、3回忌の法事があったのです。町なかは、まさに瓦礫の山、道路もあちこち寸断され、やっとたどり着いたお寺も本堂の屋根瓦は全て崩れ落ち、お墓の墓石は倒れて・・・すみません。震度5というものですから勝手に想像してしまいました。いえ、別に何ということなく普段どおりのたたずまい、住んでいる人の話も、「犬を追いかけていたので気が付かなかった」とか、「車に乗っていたので分からなかった」などというのどかなものでした。でも、皆さん、地震は怖いものですから、気をつけてくださいね・・っといっても、本当の大きな地震が来たら、いくら気をつけてもどうにもならないとは思いますが。
aventure number : 0065 date : 2002/11/4


今日の禁断 セミヌード

 「下の段に6が3つ並びましたね」と、きのうなら書けたのですが、惜しいことをしました。なにしろ、このところ寸暇を惜しんで原稿書きをしているものですから、とうとうきのうはJPの更新までは手が回りませんでした。何の因果か、今練習している「第九」の新しいCDのレビューを今週中に書かなければならなくなってしまって、パニック状態です。しかも、2枚ですよ。きのうやっと送られてきたサンプルを聴いて、それぞれ2,000字、合計4000字の原稿を週末までに仕上げないことには、私のライター生命が絶たれてしまうのですから、大変です。正直、今日あたりは「第九」なんか聴きたくもない感じ。幸い、指揮の鎌サンはほんのサワリだけ練習して終わってしまいましたから、助かりました。
 原稿にかかる前にやっていたのが、「マラ5」の対訳作りです。次回の「かいほうげん」に掲載しようと思ったのですが、すでに皆さんの手には楽譜も渡り、密かにさらい始めていることでしょうから、少しでも早く役立てるようにと、「増刊号」という形で今日発行しました。ほんとは、私自身がさらっていて不自由だったので、ほとんど自分のために作ったようなものなのですが、まあ、使ってみてください。実は、こういうことをやるのは2回目。4年前に「巨人」をやった時に初めて作ったものでした。ただ、あれは登場順に並べていたため、多少使いづらかったことでしょう。今回はその反省を踏まえて、きちんとアルファベット順に並べ替えました。PDFでアップしてありますので、ご覧になりたい方はどうぞ。ちなみに、この翻訳にあたっては、何も参考にせず私の力だけでやってみました。どうやら他のアマオケでも同じことをやった人がいるようですが、私と同じようなところで苦労している様子がありありとわかって、ほほえましいものがあります。実際に自分で訳した人にだけわかる連帯感、みたいなものでしょうか。ただ、私の場合は、「ピッコロに持ち替えて」というような音楽表現には無関係な指示は潔く省いたというのが、かすかな誇りです。ちなみに、印刷直後に判明したミスタイプがあります。PDFのほうでは直してありますので、捜してみて下さい。見つけた方には、何か賞品を用意しましょうか。
 賞品といえば、驚いたことに0052で愛人たち(「愚愛人」というべきでしょうか)にお願いして出してもらった「Magi」アンケートで当選してしまった人がいたのですよ。それは3号のりっちゃん。メーカーから送られてきたサンプラーのCDを見せてくれました。「厳正なる抽選の結果」当選したようですが、確か当選者は5人しかいなかったはず、いったい何人ぐらい応募したのでしょう。仙台の愛人からの葉書が大半を占めてたりして。50枚とか。その「Magi」ですが、先週は間に合わなかったので、晴れて今週配達です。一様に表紙の「BOND」には強いインパクトを感じていたようですが、彼女達が弦楽四重奏の奏者だと知っていた人は皆無でした。「どこのシンガー?」とか。それが、まっとうなクラシックファンというものです。
aventure number : 0066 date : 2002/11/7


今日の禁断 方丈記

 今年は冬の訪れが早いようです。まだ紅葉が始まったばかりだというのに、今日のお昼過ぎにはなんと雪が降り始めました。まさかと思って、まだタイヤも交換していなかったのですが、明日あたり、ガソリンスタンドやタイヤ屋さんは大繁盛でしょう。去年はいつ降ったのかと思って昔の日記をひも解いてみると、11月27日に「初雪が降りました」という記述がありました。18日も早い初雪ということになりますね。このように、この駄文も、5年も続けていると、しっかり記録として活用できるようになるのです。だから、あと数世紀後に、この「禁断」がどこかの記録媒体から発見されるようなことがあれば、21世紀初頭の一市民の生活の記録として、おおいに役立つはずですよ。もっとも、書いてある中身を全部真に受けて、「アマオケの団員は、多くの愛人を抱えていたものだ」などと歴史の教科書に書かれたりしたら大変ですがね。でも、もしかしたら私達が歴史的な文献として参考にしている「枕草子」や「徒然草」といったたぐいの日記も、本当は嘘っぱちのでっち上げだったりしてるのかもしれませんよ。
 さて、今週一杯が締め切りだった原稿も、無事納品が済みました。週末は休みでしょうから、「今週一杯」をそれこそ真に受けて、きのうの金曜日が締め切りだと思っていて、送る時に「遅くなりまして」と添え書きをしておきました。そうしたら、折り返し返事が来たのですが、「○江さんが誰よりも早く送ってくれました」ですって。なぁんだ、そうだったのか。これがよく言う「サバを読む」というやつだったんですね。今月こそは間に合わないだろうと思っていましたが、ゆうゆうセーフだったなんて。ただ、私の場合、それが分かったからといって、いたずらに原稿を遅らせるというようなことはおそらくしないでしょう。特に今回のラトルの「第九」みたいなものは、サンプルを聴き終わったらすぐ書かずにはいられなくなってしまいましたから、書く時間さえあれば原稿は即座に出来てしまうわけで。例によって、このラトルの原稿、もう少ししたら「おやぢの部屋」にアップします。今年の年末には、なんと小澤、佐渡、そしてラトルという3大指揮者の「第九」の新録が発売になりますが、このラトル盤は別格、とにかくすごい演奏です。だから、これを聴いてしまったあとで、角田第九とどう折り合いをつけるかというのが、今の悩みの種です。この際、寿一さんに派手なカマー・ベルトでも贈ってラトルになりきってもらうしかないなとか。これが、他の盤しか聴いてなければそんなことは考えもしなかったのでしょうが。
 ところで、「Magi」のプレゼントに当選したのは3号だけではありませんでした。もう2人、特に名を秘す愛人のもとへも、賞品のCDが送られてきたということなのです。全当選者5名のうちの3名がニューフィルの団員だということは、いよいよ、届いた葉書の6割は仙台からのものだったということには、なりませんか?
aventure number : 0067 date : 2002/11/9


今日の禁断 ガウデアムス

 11月11日というのは、棒が4本並ぶので、「ポッキーとプリッツの日」なんですってね。そんなことを言ったら、「フラン」の立場はいったいどうなるのでしょう。「子供の教育には、まず箸の持ち方からと思ったが、どこが手なのか分からず、首をかしげようと思ったがどこが首だか分からないミミズの気持ちがわかるか!」のミミズの立場はどうなるのでしょうか(いぢわるな○リコの関係者がいたら、ごめんなさい)。
 ところで、0066で引き合いに出したドイツ語の翻訳が掲載されている「関西シティフィル」の公式サイトですが、1号様が「動画がスゴイ!MP3がスゴイ!」というものですから。もう一度見に行ってみました。確かに、サイト作りには並々ならぬ労力が割かれているのが良く分かる、まるで私のサイトのような手間のかけ方でした。ただ、ここには、私のものには決定的に欠けている「真摯さ」というものが、脈々と息づいているのを感じないわけには生きません。定期演奏会の曲目について、基礎的なデータからかなりマニアックな情報まで網羅しているという点で、このサイトは間違いなく「JP」を含めた他の同様なサイトを圧倒する力があります。ですから、これだったら、リンクしてもいいかなと「リンク」のページを見に行ったら、なんと、ニューフィルの公式サイトがすでにリンクされているではありませんか。ここは相互リンクしているものしか掲載していないということ、ということは、いつの間にかこちらからもリンクしていたということになります。しかし、どう考えてもここにリンクを張った覚えはありませんし、現にJPのリンク集にもありません。でも、もしかしてと思って公式サイトのリンクに行ってみたら、ありました。うん、そう言えば、確か「公式」からだけリンクしたのがあったのを思い出しました。そこで、昔のメールを見てみると、確かにリンク依頼が来てました。1年半ぐらい前のもので、そもそもは「大学祝典序曲を演奏するので、その元歌のページにリンクさせてください。」というものでした。それで、こちらからのリンクには「公式サイトからリンクしてください」という条件をつけてきたので、そのとおりにして、JPからはリンクをしなかったのでした。そうでした、そうでした。
 記憶が蘇るとともに、このサイトから私が感じた「真摯さ」のよりどころが、この辺から明らかになるような気がしてきました。リンク元(先)を、コンテンツが含まれるJPではなく、あくまで「公式」にとこだわったのは、やはりある種の「威厳」のようなものを求めていたからなのでしょう。なにしろ、リンク希望者に対し「当団HPの主旨上、リンク掲載をお断りすることもあります」と言い切るぐらいですから。あるいは先方は、今日の「JP」の姿を予見していたのかも知れませんね。確かに、これほど不真面目な性格が全面に押し出されるようになってきたこのサイトの末路を見てしまえば、もし今「大祝」のページを見つけたとしても、リンクするのはためらったことでしょう。
aventure number : 0068 date : 2002/11/11


今日の禁断 相田みつを

 「aventure number」が「69」になりましたね。いえ、別にどうということはないのですが、次回は「70」ですし。そんな記念すべき日にいつもの通り旭ヶ丘に行ってみたら、久しぶりの1号様の姿がありました。「髪、切りましたね」って、もう一月近く前ですよ。そう言えば、芋煮会以来初めての出席になりますね。「角田まで」とか言ってますが、どうせまた続けるのでしょう。というか、こういうものは、一度辞めるとテンションが下がってしまって、もはや戻ろうと思っても戻れなくなるものです(と、脅しておこう)。
 今日の練習は寿一さんの2回目。3楽章から始めるという、余裕のスケジュール、時間をたっぷり使って細かいところを磨いていましたっけ。この楽章、フルートは最初はほんとにヒマ。待たされて、待たされて、やっと出番だと思ったら、すぐ前で止められてしまうとか。しかし、同じ木管でも2列目はしっかり仕事があります。だから、そちらにも注意があるのですが、「クラリネットね〜え」という、甘ったれたような言い方はちょっと気持ち悪いものでした。最近とみに感じられるのが、ヴァイオリンパートのやる気です。ファーストなどは、おそらく全員が出席していたのではないでしょうか。寿一さんは色々注文をつけていましたが、出てくる音自体は、以前は聴かれなかった滑らかなものです。それこそ、最近出た「第九」のCDでも弦の音が貧弱で聴いていてつらくなるようなものもありましたが、そんなのよりよっぽど立派な音のように、私には感じられます。これも、徐々に私の愛人が増えてきたせいなのでしょうか。ただ、気がかりなのは、その愛人同士の諍いです。6号に頼まれたCDを渡しに、ヴァイオリンパートの席まで行ったのですが、その中に入って6号に手渡した時に感じた、別の愛人たちの刺すような視線。竹内まりやの曲で「けんかをやめて」というのがありましたね。「〜私のために、争わないで〜」・・・今の私は、ちょうどあの歌詞のような心境です。
 同じパートの愛人の場合はどうでしょう。実は、今週、エミリー・バイノンという、今人気と実力の点で最も高いポイントを獲得しているフルーティストが水沢の楽器店でコンサートを開くというので、それに行くかどうかという話になっていました。しかし、私は、ひょんなことからぜひ行きたいと思っていたさる合唱団の東京公演のチケットが「ご招待」という形で手に入ることになったので(それは日曜日)、同じ週に2回も出歩くのはまっとうな家庭人としてははばかられるものがあるので、バイノンはやめることにしました。それをあっチャンに伝える時に、「こんな招待状なんだよ」と見せてあげたのが、例の「Magi」編集部あてに来ていた招待状。それは、返事をFAXで出すときに、「代わりにライターの人が行きます」という断り書きが編集長の直筆で書いてありました。その字を見たあっチャンは「この字いいですね〜。かわいくて、まるで、書家の字みたいですよ。」ですって。その字をいつも見慣れている私には、そんな風には見えませんでしたが。
aventure number : 0069 date : 2002/11/12


今日の禁断 ワインバー

 0067で「先週締め切り分」の原稿を送ったと書いたのですが、今月はそれだけでは終わりではありませんでした。サンプルが間に合わないものがあって、それは今週回し、しかも、当てにしていた広告が出ないことになってしまったとかで、その穴埋めにもう1本余計に書かなければいけなくなってしまったのです。サンプルが届いたのがおととい、それを聴いて、今日の朝までにその2本の原稿を送るというのが、編集長が私に課したノルマです。
 とりあえず、あまり音質にこだわらないジャズものは、車のCDで行き帰りに聴いてみました。クラシックの名曲を素材にした、なかなか軽快なピアノトリオ、聴いているうちに気持ちが良くなってきます。これで、隣に愛人でも乗せながらドライブなどというシチュエーションだったら楽しいだろうな、とか、想像は膨らんでゆきました。おとといの作業はそこまで。きのうになっても、まず朝一で、このところの寒さに備えてタイヤ交換、それから通常の業務をこなして、原稿にかかれるようになったのはお昼近くでした。原稿用紙に向かうと(というのはあくまで比喩。実際は新しくWordを開きます。)、前の日のドライブのイメージより、どこかのこじゃれたお店に入った二人連れ(もちろん男女)が、店内で流れているCDを聴きながら洒落た会話を楽しんでいる場面の方が面白そうな気がしてきました。そこで、まず、「いつでもジャズをBGMで流している、ワインのおいしいお店」というのをでっち上げて、そこに男女が入ってきた設定を整えます。女は30代前半、長身で髪が長く、ブーツが似合う業界関係者。フェラガモのバッグなどをさりげなく携えています。ピアノに関してはかなりの知識を持っていますが、自分で弾くのはそんなに難しくない曲というあたりがミソ。男のほうは30代後半、クラシックに関しては幅広い知識を持ち、趣味は時計の分解修理と原書の翻訳。かなりキザなインテリという設定にしましょうか。そこまで決めると、あとは、CDのレビューをその2人に喋らせるだけ。しかし、そのような体験が皆無に等しい私としては、ボロがでないように体裁を整えるのは結構大変なことでした。3時間ほどかけて出来上がったものは、苦労の甲斐あって、書いた本人も笑い出すほどの、胡散臭さムンムンの大傑作となりました。もう1本は、それからサンプルを聴きます。しかし、なんか音に精彩がありません。これは音楽用のCD−Rに焼いたものなのですが、たまたま元のCDも手許にあったのでこちらを聴いたみたら、音が全然違います。コピーしたものは、音の輝きがすっかり失われていました。このあたりが、オーディオの妙味なのでしょうね。ちゃんとしたCDのお陰で、レビューもすんなり、これは2時間ほどで出来上がりました。
 出来たものは、一晩寝かせます。こうすると、味に丸みが出て滑らかになります。それを送ったところ、編集長は「大爆笑です」と返事をくれました。格調高い雑誌ですから、あるいはボツになるかなと心配していたのですが、これで一安心。来月号の「Magi」をお楽しみに(待ちきれない方は、メールをいただければこっそりお見せします)。
aventure number : 0070 date : 2002/11/14


今日の禁断 スタッフ

 夕べ、テレビでサイモン&ガーファンクルの「セントラル・パーク・コンサート」を見てしまいました。別に彼らの熱烈なファンというわけではないのですが、「一家に一枚S&G」という時代を体験しているものとしては、彼らの音楽が生活の一部となっていましたから。今で言えば、クセナキスみたいなものでしょう(なわけないか)。64年にデビューしたアメリカのフォーク・デュオ、70年に解散したものが、なぜか81年になって「再結成コンサート」みたいなものをやった、その記録、もちろん、すぐビデオやCD(まだLPだったかな)が出たものなのですが、私がきちんと見たのは、今回が初めてでした。
 ニューヨークのセントラル・パークに5万人だかの人が集まっての野外コンサート、映像で見る限りは音のバランスも良く、2人のハーモニーが心地よく響きます。バックも、ホーンセクションが入ったタイトな音、バンドの顔ぶれをみると、ドラムスのスティーヴ・ガッドや、キーボードのリチャード・ティーなど、そうそうたるメンバーです。余談ですが、私はこのリチャード・ティーという人が大好き。昔バンドをやっていた頃は、彼のプレイをよくコピーしたものでした。ハモンドB3やフェンダー・ローズを独特のレジストレーションで鳴らしていたかと思うと、生ピアノでは思い切りファンキーに迫るという、神様みたいな人でした。そんな人に限って早死にしますから、これは貴重な映像になります。ポール・サイモンとは仲が良かったみたいで、彼のソロ・ライブでは良く見かけますね。そのティーが、アート・ガーファンクルが1人で歌った「明日に架ける橋」で、思いっきりファンキーなバックを聴かせてくれました。ピアノは、ヤマハのCP−80、今でこそサンプリング全盛で、まずこんな中途半端な楽器はコンサートで見かけることはありませんが、当時は、誇張なしで全世界のミュージシャンが使っていたという、ある意味「名器」です。他の曲は大体アルバムのコピーなのに、この曲だけティーの持ち味を前面に出したアレンジ、うれしくなりました。逆に、ポールのソロアルバムに入っていた「恋人と別れる50の方法」では、スティーヴ・ガッドの、アルバムと全く同じドラムスのイントロ、これも感激です。
 この2人、一見、とても息のあった見事なハーモニーを聴かせてくれていますが、その後のお互いの活動が全く別の方向へ向かってしまった事を知っている今の私達が聴くと、それが微妙にずれているのがよく分かります。はっきりいってポールの歌はヘタ。アートも、ポールのひねくれた歌詞を表現するには、声が無垢すぎます。「サウンド・オブ・サイレンス」のボーカルの入りが乱れたのは、その端的な現われだったのでしょうか。彼らのプロデューサーのロイ・ハリーのインタビューをたまたま見つけたのですが、それによると、現実はもっと悲惨なものだったようですね。それにしても、アート・ガーファンクルのトラックは、全てスタジオで入れなおしたものだったとは。彼のカーリー・ヘアを取り去ると、フルトヴェングラーそっくりになるって、知ってました?
aventure number : 0071 date : 2002/11/16


今日の禁断 ルクス・エテルナ

 0069でちょっと書いた合唱団のコンサートを聴きに、日帰りで東京まで行ってきました。「Magi」の編集部に来ていた招待状を使わせてもらったのですが、この際だから、編集長に会ってみようという気持ちもあったのです。実は、ライターの仕事を始めてもう1年以上経つのですが、いまだかつてこの編集長本人に、私は会ったことがなかったのですよ。今は電話やメールのお陰で、仙台と東京と離れていても、何の支障もなく原稿の依頼を受けたり出来た原稿を届けたりすることが出来ます。現に、1年もの間、それで何の問題もなく仕事が出来ていました。でも、やはり一度はしっかり顔を見合わせておきたいというのが、私の積年の夢だったのです。
 渋谷にある編集部のオフィスで、その夢は実現しました。しかし、今日も色々な場所を飛び回って多忙を極めていた編集長をやっとつかまえて、実際にその姿を拝見した時、私の中で何かが音を立てて崩れてゆくのを感じないわけには行きませんでした。電話の声やメールの文章からは、まるで想像できないような風貌の、凛々しい若者がそこには立っているではありませんか。人間のコミュニケーションの基本は、やはり実際に会って話をすること。そのことを切実に感じつつ、彼のためにも真摯に仕事に取り組まねばと、決意を新たにする私がそこにいました。
 それから向かったのは、初台にある東京オペラシティのタケミツメモリアルホール。隣にある新国立劇場とともに、ここは長いこと憧れのスポットでした。新宿から京王新線に乗り換えて、地下の初台駅に降りると、そこはもはやすでにオペラの殿堂の雰囲気を漂わせています。格調高いポスターが、通路にさりげなく展示されているのです。地上に出てみると、あの、テレビドラマなどで何度も目にしていた長い石の階段がある広々とした空間に出ます。ホールはまだ開場はしていませんでしたが、当日券や招待状の引き換えの窓口は開いていました。そこで、チケットに交換してもらおうと招待状を差し出したところ、そこにいた女性が「○江様ですね」と言って、名刺を差し出しました。慌てて私も、ニューフィルの名刺を出します。その人はオペラシティの広報担当者。編集長がFAXで返事を出した時に私の名前を書いておいたので、心構えをしていたのでしょうか。こうなると、もはや私も業界人ですね。
 ホールの中は、木材をふんだんに使った贅沢なものでした。写真などでよくみる天井の吹き抜けも、実際に見てみると圧倒的な存在感があります。チケットは前から8番目というすごい席でしたが、ひと回りバルコニーなどをものめずらしく、ほとんど田舎者のノリで見てみました。床や手すりの感じが、あの楽楽楽ホールそっくりでしたね。ただ、こちらは1ランク上の材料を使っているという感じはしましたが。
 そこで聴いたポール・ヒリアーの指揮するエストニア・フィルハーモニック室内合唱団は、まさに「世界一」の合唱団でした。
aventure number : 0072 date : 2002/11/17


今日の禁断 ディスカバリー

 昨日は、練習日にもかかわらず禁断の更新がなかったので、がっかりした方もいらっしゃったことでしょう。実は、昨日は自宅からネットに接続できない状態にあったのです。どうしてそんなことになったのか、そのあたりは、この中でおいおい明らかになっていくことでしょう。発端は「年賀状」。ここから「禁断」まで、果たしてどのようにつなげるつもりなのでしょう。
 今まで、年賀状は職場のデスクトップで印刷していました。以前使っていたワープロからの流れで、富士通の「OASYS」がインストールされており、その毛筆フォントがお気に入りで宛名書きにはもっぱらこのフォントを使っていたのです。今年は自宅にもプリンターが入ったことだし、ひとつ、この愛器のThinkPadで年賀状の印刷をしてみようと思い、デスクトップのハードディスクから「Fj毛筆楷書」というそのフォントをコピーして、愛器にインストールしたのです。それは見事に成功しました。使い慣れた毛筆体が、自宅でも使えることがわかり一安心。ところが、ホームページの更新を始めるとき、なんか様子がおかしいことに気づきました。この「禁断」は違いますが、「JP」の中ではほとんどのコンテンツに「HG丸ゴシックM-PRO」というフォントを使っています。しかし、ディスプレイにはただのゴシック体でしか現れていないのです。もしやと思い、「かいほうげん」のWordファイルを開けてみたら、それもすべて丸ゴシックではなくなっていました。そもそも、このフォントをサイトで使い始めたのも、「かいほうげん」からの流れでして、いわば、「HG丸ゴシックM-PRO」は、私にとってのアイデンティティともいえるフォントだったのです。それが出なくなってしまった時の私の落胆振りを想像してみてください。
 ただ、ハードディスクの「フォント」フォルダには、このフォントはちゃんと入っていましたので、これはOSの気まぐれだと思い、少し様子を見てみることにしました。しかし、次の日になっても事態は変わってはいません。それどころか、新しいフォントをインストールすることすらできない状態になってしまっていたのです。愛器は使い始めて2年以上たっています。大きな問題はありませんが、ぼちぼち不可解な行動が目立つようになってきていました。これはもはやリカバリをするしかないと思い立ち、きのうのお昼前、ついにそれを実行してしまいました。
 デスクトップでは何回もやってましたから、手順は慣れたもの、以前はできなかったメールのバックアップも完璧に成功して、3時ごろにはデータファイルやアプリケーションもほぼ元に戻りました。唯一、インターネット接続に使っていた「Air-H"」のセットアップだけは、付属のCDが手元になかったので、あとまわし、自宅に帰ってからになります。その前に昨日の予定のパート練習(本当は管分奏だったのですが、金管はほかの演奏会のリハーサルで全員お休み)をこなして、家に置いてあるはずのセットアップ用のCDを捜してみたのですが、それがどこにもありません。私の書斎には電話がないので、あれがないとネットにアクセスできません。いったいどうしたらいいのでしょう。この続きは、また明日。
aventure number : 0073 date : 2002/11/20


今日の禁断 毛筆体

 「Air-H"」用のセットアップCDがどこにも見当たらなくて、途方にくれてしまったというのが、昨日までのお話でした。あんな、ちょっと目を離したらどこへ行ってしまうかわからないようなもののためにこんなに悩まされるなんて、いったい何の因果でしょう。そんなことも言っていられないので、とりあえず、メーカーのサポートセンターに電話をしてみました。スペアのCDを送ってもらおうと思ったのです。そうしたら、電話に出た人は、こちらの環境をひとわたり聞いた後、「今ネットにつなげる状態にありますか」と言ってきました。もちろん、電話線での接続は可能ですから、そう答えると、「ホームページからプログラムがダウンロードできますので、まずそれを試してご覧になってはいかがでしょうか」。あくまで、物言いは丁寧ですが、その影に潜む「こんなことも知らないで電話してきやがって」という嘲りの気配を、私は見逃しませんでした。そうなのですよ。こんなセットアップのプログラムが、メーカーのサイトからダウンロード出来るなんて、常識じゃないですか。そんなことも気づかずにひたすら狼狽していたわが身を恥じることしきり、しかし気を取り直して言われたとおりのことをやってみたら、なんなくカードは使えるようになって一安心です。
 ところが、これだけのことをやったにもかかわらず、あの「HG丸ゴシックM-PRO」は戻ってはこなかったのです。それどころか、リカバリ前は120以上あったフォントは、なんと58個しかなくなっていたのですよ。こんなことってあるのでしょうか。とりあえず「丸ゴシック」はデスクトップのハードディスクからコピーしましたが、これではあんまりです。IBMさま、お願いですから、私のフォントを返してください。無事な顔が見られれば、それだけで満足です。決してあなたの罪は問いませんから。
 そんな、リカバリ騒動が一段落ついた今朝のこと、朝日新聞を見てみたら、この間聴いてきた「エストニア・フィルハーモニック室内合唱団」の評が載っていました。書いているのは、あの三枝成彰さん。同じ会場にいたのですね。まったく気づきませんでした。こんな大物が聴きに来るぐらいですから、やはり重要なコンサートだったのですね。書かれていることは、さすがご自身も作曲家だけあって、演奏された曲の作曲家の様式などを的確に評したものでした。興味深かったのは、その評価の基準があくまで三枝さんの作曲の姿勢そのものであるということ。さすが、自らの技法に最大限の信念を注いでいる現代作曲家ならではの潔い論評には、説得力がありました。ただ、これは裏を返せば、その評価がそのまま自作の評価となって他者に見られるということにもなりかねません。だから、スケンプトンを認めてペルトに失望したというだけで、彼の作風はおのずと読者に伝わってくるのです。私あたりは、この「リタニ」、彼が感じたのよりもっと深いところで、西洋音楽の伝統に根ざしているという気がしてならないのですが、どうでしょう。
aventure number : 0074 date : 2002/11/21


今日の禁断 オペラ・シティ

 「勤労感謝の日」という祝日ですね。普段働いている人に感謝しようという日なわけですから、私あたりは一日ごろごろしていられると思ったら、それは大きな間違いでした。今日は、私の妻が入っている合唱団の定期演奏会だということで、朝から青年文化センターへ送っていきます。家へ帰って洗濯などの家事をこなし、たまたま開催中だったフルートの展示会に(こんなときでもないと行けない)行ってきました。会場はラオックスのレッスン室。広い部屋がないので、小さな部屋にそれぞれのメーカーが待機しているという感じ、ほかには誰もいなかったので、入っていくにはちょっと勇気が要りました。とりあえず木管とかアルトフルートとか、珍しい楽器を試奏してみて、退散します。ちょっと、このセッティングは馴染めません。
 そろそろお昼なので、まず駐車場に車を入れてしまおうと、青年文化センターへ向かいます。案の定、映画会か何かをやっていたようで、係員が出るほど駐車場は混雑していましたから、早めに来て正解でした。セブン・イレブンでお昼を買ってきて、車の中で食べましょう。今日のメニューは、おでん3品(じゃがいも、厚揚げ、大根)とあんまん、そして、デザートが、「フルーツチョコ・ラムレーズン」という、300円もするアイスです。やけどをしそうな熱々のおでんをハフハフほおばった(じゃがいもはいつ食べてもおいしいなあ)あと、フワフワのあんまんでお腹を整えて、最後はいよいよアイスです。ラムレーズンのアイスの上に、チョコファッジが5mmぐらいの厚さに敷き詰めてあって、さらにその上に玉チョコと板チョコとカットしたフルーツが並んでいるという、贅沢なものです。アイスはもう溶け始めていましたが、チョコファッジといっしょに口に入れると、ラムレーズンとの絶妙なアンサンブルがたまりません。それに加えて桃やイチゴ・・・。朝からの慌しさを忘れることが出来る、至福のひとときです。
 そうこうしているうちに、コンサートが始まります。コンサートホールに入ってみると、どうしても、つい一週間前に行ってきたばかりのすばらしいホールと比較をしてしまいます。壁に張られた石のタイルはいかにも冷たい肌触りですし、床に張られた塩ビのシートもひどく安っぽく見えます。音だって、異様に残響の多い、はっきり言って欠陥ホール、こんなところで演奏会を開く人の気が知れません・・・と感じてしまうのは、すばらしすぎるホールを体験してしまったものの悲劇なのでしょう。もちろん、「世界一」の合唱団を聴いてしまった翌週に聴かれてしまったというのも、この合唱団にとっては悲劇だったことでしょう。「フルーツチョコ・ラムレーズン」を食べてしまった後に○リコの「パナップ」を食べるようなもの。そこそこのレベルに達してはいるのですが、比較されるのにはつらいものがあります。カーペンターズの曲を、オリジナルに近い形で編曲したものが演奏されていましたが、昨年同様、リズム感のまったくないピアニストに伴奏されてしまっては、いくら合唱団ががんばっても結果は悲惨です。
aventure number : 0075 date : 2002/11/23


今日の禁断 コンスタンツェ

 きのうは、とうとう更新をすることが出来ませんでした。予定では、ちゃんと「禁断」を書くはずだったのですが、amazonに注文していたアメリカのDVDが、1週間も早く着いてしまったため、そんな予定は後回しになってしまいました。最初は、ほんの少しだけ見て、残りはまた別の日にと思っていたのが、とうとうずるずると3時間見続けてしまって、何も出来なくなってしまったというわけです。見たのは「アマデウス・ディレクターズ・カット」。あの「アマデウス」に、未公開シーンを追加したバージョンです。4〜5日したら「おやぢの部屋」にレビューが載りますから、詳しくはそちらで。それにしても、エリザベス・ベリッジの巨乳は・・・。
 さて、今日は、角田の寿一さんの最後の練習になります。と思って、団員も早めに出席して、指揮者を迎える体制は十分だったのに、肝心の指揮者が駐車場には入れないで立ち往生しているということでした。結局、指揮者が到着したのは8時、1時間の遅刻です。もっとも、団員の中でも、ちょっと遅目にきた人はやはり引っかかっていたようです。そもそも、私が車を入れた6時ちょっと過ぎでさえ、いつになくスペースが少なくなっていたのですから。帰ってから「かいほうげん」を見てみたら、やはり本日の駐車場満車予報は100%、見事にあたったということになります。合唱団のコンサートがあったのですね。たまには、このように予報があたる事もありますので、チェックは怠らないほうがいいですよ。
 そんなわけで、丸々1時間はブラブラしていたので、私の仕事は新しい「Magi」の配達です。7日に配達したばかりなのにずいぶん早いことと思われたことでしょう。これは、先月までは編集部の発送担当者が超多忙で、印刷は出来ていたのに、発送までに1週間ぐらい時間が空いてしまっていたためなのです。それが、今月になって、やっと印刷直後に発送できる体制が整ったそうで、これからはいつもこの時期に送ってもらえることになりました。少しでも早く愛人たちに読んで欲しいという編集部の心遣いがとてもうれしく感じられる晩秋です。
 ところで、さる掲示板を見ていたら、大学時代に海外遠征にも出かけたようなハイレベルのオケに所属していて、自分たちが楽しむ前に技術的にシビアなことを要求された人が、卒業後市民オケに入ったときにもそのやり方を貫いて、周りから完全に浮いてしまったということを書いていました。結局、その人は、「自分たちが楽しめなければ、聴いている人に楽しんでもらえるわけはない」ということを、かなりの時間がたってから悟ったということです。ニューフィルの場合はどうなのでしょう。もちろん、最大限の努力を払って、という条件はつきますが、今の私にはごく自然にニューフィルの中で楽しみながら演奏できているという確かな自覚があります。
aventure number : 0076 date : 2002/11/26


今日の禁断 リロード禁止

 2〜3日前から、トップページにキリ番のマーキーが流れています。今度は18万、おそらく12月の初め頃に達成できるはずです。記念品としては、さる流通業者のご好意で、ブリリアントのサンプラーCDを用意させていただいています。仙台ではちょっと手に入りにくいアイテムですから、これはぜひゲットしたいもの。
 そのブリリアントという、とんでもなく安いCDで市場をパニックに陥れているオランダのレーベルは、最近ではきちんとカタログを作ったり、こんなサンプラーまで配ったりと、ただの訳のわからない安売り屋ではない事を必死にアピールしているかに見えます。事実、以前に出た「バッハ全集」などは、ライセンス契約による、まるで宝物のようなアイテムが目白押しでしたし。現在は「モーツァルト全集」が着々と進行中ですが、これもバッハ全集に輪をかけた目玉ぞろい。何よりびっくりしたのは、「魔笛」が出たときです。チャールズ・マッケラス指揮のスコティッシュ室内管、歌手がトーマス・アレンやジェリー・ハドレーとくれば、聴きなれたTELARC盤ではありませんか。あの凝りに凝った丁寧に作られた録音(今でもしっかり現役盤として出ているはずです)で知られたTELARCまでもが、ブリリアントの供給元になってしまっていたとは。それだけではありません。ORFEOとかBISといった、別にこんなところで売ってもらわなくても自分たちだけで十分やっていけるはずのレーベルまで、原盤を供給しているのですから驚きです。世界のCD業界は、私たちが想像しているのよりもはるかに厳しい状況にあるのかもしれませんね。ただ、消費者としては、こんな一流レーベルのものが格安の値段で手に入るのは大歓迎。しかも、全集というだけあって、モーツァルトの知られていないオペラも残さず網羅されているようですから、たまりません。聴くひまなど、作れるわけもないのに、オペラに関しては今出ている分すべてを買ってしまいましたよ。しばらく、それらのケースを眺めているだけだったのですが、きのうやっと開梱して、本当に一度も聴いたことがなかったモーツァルトが11歳の時の作品、「アポロとヒュアキントス」を聴いてみました。これはBERLIN原盤で90年の録音、多分市場にはオリジナルはないでしょうし、他の演奏も手に入りにくいはずですから、貴重なものです。そんな、珍しさだけではなく、曲はとてもチャーミング、演奏も非常に練れていて思い切り楽しめました。こんな、まだ聴いた事のないオペラが私のCD棚にゴロゴロしているのですから、これからの人生が楽しみです。原稿を書いたりしなければ、毎日でも聴いてられるのですが。
 しかし、その原稿が掲載されている「Magi」の発行部数が、実は○万部もあったということは、正直言って、かなりの驚きでした(仙台市内では40部しか出ていないのに)。実際、「音楽の友」が10万部といいますから、下手をしたら部数では「レコ芸」に勝っているかも知れませんよ。そんな大雑誌に書くのですから、当分はオペラも聴かないで気合の入った原稿を書かなければいけないことでしょう。
aventure number : 0077 date : 2002/11/28


今日の禁断 エリエール

 18万達成は、このままだと明日の深夜あたりになりそうですね。夜中の2時か3時ごろ、狙いにいく人にとっては、ちょっとつらい時間帯です。
 そんなサイトの事情には関係なく、いよいよ師走、午後からちょっとフリーになったので、街まで出かけてきました。お目当てはマーラーの「リュッケルトの詩による歌曲集」のスコア。おそらく、もう少ししたら必要になってくるはずのスコアなのですが、どうも国内版を出しているメーカーで在庫がなくなってしまっているらしく、東京あたりではもはや入手出来ないという噂を聞いて、もしかしたら仙台ではまだ売っているのではないかと思って見にきました。しかし、やはり、3軒(カワイ、ヤマハ、新星堂)回ってみてもどこでも見つける事は出来ませんでした。もしかしたら、共同購入するときには、増刷が出来るまで少し待たされるかもしれませんよ。しできさん。
 どうして、メーカーにもないものを探してみようという気になったかというと、つい最近、別の限定販売商品で東京ではもはや入手不可能のものが、仙台ではいとも簡単に手に入ってしまったからなのですよ。それは、「オー!マイキー」のDVD。知ってます?「オー!マイキー」。これは、東京ローカルで毎週火曜日の夜9時54分から放送されている番組で、今若い女性を中心に爆発的な人気となっているものなんですって。だから、11月に限定発売となったDVDも、番組を知っている東京では即座に売り切れとなってしまいましたが、こんなものを見た人は誰もいない仙台では、どこのCDショップに行っても山積みになって残っていたということなのです。
 放送時間からも察しがつくように、これは、1回の話が3分程度の短いものです。アメリカからやってきた家族を中心に繰り広げられる、とってもシュールでキケンなお話ばかり、何しろ、登場人物はすべてマネキン人形、あの屈託のない表情の女の子が「ダサい遊びなんかしないで、カフェ行ってお茶しよう」なんて言ってんですからね。お父さん(ジェームスっていいます)は、常に無意味に歯を出してニヤニヤしてますし。基本は赤塚不二夫あたりのナンセンス。だから、DVDの全39話を見てしまったら、大体のパターンは読めてしまうのですが、キャラクターと声優の台詞とのミスマッチに助けられて、結構楽しめました。家庭教師のトレイシー先生も色っぽいし。
 スコアはありませんでしたが、街では31号にばったり遭遇、これは、タイミングがちょっとずれていたら、大変な事になるところでした。いえ、別にほかの愛人と待ち合わせていたとか、そういうのではなく、もう少し時間が経っていたら、「ツルハゲ薬局」で見つけた、郊外のスーパーと同じ値段で売っていたトイレットペーパーの束を両手に抱えている、所帯じみた私の姿を見られてしまったというだけのことなのですが。
aventure number : 0078 date : 2002/12/1


今日の禁断 はちまき

 結局、キリ番を取った方は誰だったのでしょう。カウンターが「180000」になったのは、夕べの11時7分、予想よりも3時間ほど早まりました。やはり、このあたりは意図的にアクセスしてくる人がいて、少しペースが上がっていました。実際、明らかにキリ番狙いで来ていた人が二人いて、熾烈な争奪戦を演じていたのが、「アクセス解析」を見ると手にとるようによくわかります。だから、キリ番を取った方はぜひお申し出くださいな。MNI、ウィンドウズのあなた。
 今回は、常連の1号さまははなから傍観を決めていたようですが、あんまりせがむので、別の記念品を持ってきて、差し上げました。それは、「佐渡裕手ぬぐい」。レコード会社も、しょうもないものを作ったものです。バンダナ代わりにお使いください。「就職祝」ということは、「退団祝い」ということ、「涙拭く木綿のハンカチーフ」のほうがよかったかしら。
 今週の土日はいよいよ「角田第九」の本番、そこで今日の練習は、前半は「第九」のつまみ食い、後半は、おなじみ、歌伴の指揮者の方の初顔合わせです。今年で3回目となるということで、心なしか貫禄みたいなものが備わってきた指揮者の方は、なかなか手堅く曲をまとめていたようでした。今回も私は降り番なので、横から聴いていただけですが、新しいアレンジの「クリスマス・メドレー」のグレゴリアン・チャントのあたりも、ちゃんとわかりやすく振っていましたし。(と、何気ない「おやぢ」が出てくるあたりが、ミソです。実は、あっチャンの新しいケイタイはアンテナが内蔵されているので、「アンテナがないぞ〜」などと言ったら、すっかり嫌われてしまいました。)そのアレンジは、なかなかセンスのよいものなのですが、リズム感を出すのがニューフィルは今一つ。もっとも、プロのオケでもこういうものを正確な、しかしノリのよいリズムで演奏できる事は稀ですから、仕方がないことなのでしょう。こういう曲には、クラシックとは違った能力が必要になってきます。
 降り番なのに、帰らないで待っていたのは、技術委員会があったから。ここに来て、急にいろいろな事が決まったようですね。今度の定期の「マラ5」のカップリングも、やっと正式に決定しましたので、晴れて公表できます。それは、前回も書いた「リュッケルトによる5つの歌曲」。このスコアを捜しに街をさまよったというのが前回のあらすじでしたが、何気に楽譜棚を見てみたら、その、どこにもなかったスコアがちゃんとあるではありませんか。前に「巨人」をやったときに、元歌を調べるために歌曲のスコアを全部買ってあった事を、すっかり忘れていたのです。これで大丈夫(なにが)。ただ、曲順はスコアとは違った、普通に演奏されている順序、これについては、いずれ掲示板に書きこまれる事でしょう。来週になれば、角田のレポートも入った「かいほうげん」も発行される事でしょうし。
 帰りのエレベーターの中では、1号さまは来年の芋煮会の幹事をりっちゃんに頼んでいましたよ。やはり、角田が終わればいなくなってしまうのでしょうか。はえある(ハゲある)愛人1号の座は、はたして誰に譲り渡されることでしょうか。
aventure number : 0079 date : 2002/12/3


今日の禁断 ライオンズ

 私がニューフィルに入ったときは、当然まわりの人たちは全て私より長く居る人ばっかりでした。しかし、それから15年経って、最近ではほとんどが私より後に入った人になってしまいました。市民オケとは言っても、人の出入りはかなり激しいものがありますね。一回、今までニューフィルに居た事がある人が実際には何人ぐらい居るのか、調べてみたい気はしますが。フルートパートに関してだけでも、入団順にK1さん、Sさん、W1さん、私、K2くん、Aさん、K3さん、Uさん、K4さん、W2さん、Tさんと、11人も居るのですから。そんな中で、木管パートには古くからの人がまだまだ健在です。フルートパートこそ生え抜きの人は居なくなってしまって、私が最古参になっていますが、あとの3パートは、(ほとんど)創立以来からのメンバーが一人ずつ残っているのです。今回の「角田第九」では、たまたまその3人が、第1ステージの歌伴でトップを吹くことになりました。おとといの練習のとき、降り番だった私が見てみると、その木管の真中あたりが(フルートはあっチャンですが)、とても和やかな雰囲気に満ちているのが良くわかりました。時の重みみたいなものをしみじみ感じたものです。
 弦楽器、特にヴァイオリンあたりは、本当に入れ替わりが激しく、私のように特別な関係を持っていない事には、人物の特定すら困難な状態となっている事でしょう。しかし、もちろんこのパートにも私よりも古いメンバーは数人居ます。姫こと6号もその一人。私が入ったときに大きなお腹をしていたのがとても印象的でした。そのお子さんがもはや中学生なのですから。もちろん、お母さんのほうはいつまで経っても若々しく、野球やドライビング・スポーツに情熱を注ぐ日々、さらに、最新の音楽情報に関してもリサーチを怠らないという、バリバリのヤングギャルです。「スーパーベルズ」などという若者に人気のグループの情報を教えてくれたのも彼女。おかげで、最新アルバムを貸してもらって、「おやぢの部屋」にレビューを書く事も出来てしまいました。最近のお気に入りが「座禅」というのも、ミスマッチの妙でしょう。
 さて、さんざん引っ張ってきましたが、先日のキリ番ゲッターは、このパートの、やはり私よりも古いメンバーの方だったのですね。夕べになってやっと「遅くなりまして」というメールが届き、晴れて記念品の行方が分かったというわけです。メールアドレスを公開されていなかったのでちょっとわからなかったのですが、確かに、多々思い当たるところはありました。これだけのヒントで、おそらくそれがどなたなのかはおわかりになった事でしょう。そう、あのお酒の好きな・・・。なんて、それでも分からない方は、あさっての大河原での私の行動をチェックしてみてください。来週の火曜日に発行予定の「かいほうげん」の2ページ分を埋めるために写真などを撮りまくっている間を縫って(もちろん、楽器も吹いていることでしょう)、黒っぽい紙ジャケに入ったCDを手渡した相手が、その方です。
aventure number : 0080 date : 2002/12/5

02/12/7-03/1/13