
なぞの美女、Madame de la Tour の最新CD情報。
(99/11/17-99/12/7)

この画像は風夢さん(http://plaza.harmonix.ne.jp/~furm/)のご好意により使用させていただきました
12月7日
| サンサーンス/交響曲第3番 |
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シャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団
日本ビクター/JMCXR-0002 |
今回の1枚は新録ではありません。
XRCDのマスタリングについて書いてみようかと。
このところ音質にこだわるCDが多くて。例えばエクストン。あれも確かに音はいいんだけど、再生装置を選ぶのね。
あとリマスタリングも多いわね。
たとえばユニバーサルのエロクァンスシリーズ、EMIのARTとか。
ちょっと不自然な再生音がイケテルかも。
とにかくリマスタリング花盛り。何でもすればいいってものじゃないわね。
そこでこれ。
実は今日ビクターの工場見学に行ってきました。(もう素性ばればれ)
そこで2時間ほどいろんなお話を聴いてきたわけ。
マスタリングの詳しい説明は省くけど、今回の製作に携わったNさんの熱い思いをどうしても伝えたくて。
アメリカから探してきたマスターテープをいとおしむ様に出してきて説明してくださるNさんの姿を見ていて、つい前回の功芳CDを思い出してしまったのね。
おなじ熱き思い。しかし出来あがった作品の完成度の違い。
完璧な物を市場に出したい。ただそれだけのための、気の遠くなるような徹底したこだわり。
「アナログの原音が理想です。それを忠実に再現するためには極力無駄な物を廃し必要な情報のみ書きこみたいのです。」
その理念のもとに生み出されたクリアな音。とてもオリジナルが1959年の録音とは信じられません。
レギュラープレスの物と聴き比べをさせてくれたのだけどまさに格段の違いです。有名なオルガンの出だしの所。すごいの一言。文章で言うなら「行間に書かれたものまで表現する事」かしら。
そういう思いが確かに聴き取れました。
このCDを製品化するために工場の生産ラインまで変更したんだって。本当に凄い事ね。
もっと面白い話もきいてきたのだけどとりあえず。
彼は確かに「創造する人」でした。
記念にこの1枚をお土産でもらってきたのですが、家で聴くとね…
ああ、自宅の貧弱な装置がうらめしい。なんちゃって。
12月4日
BEETHOVEN
Symphony No 7 etc. |
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宇野功芳/アンサンブルSakura
プライヴェート盤/URFC-0001 |
今回の1枚。これは理想も現実も具現化された物。
このところフジコというピアニストが流行ってますね。「奇蹟のカンパネラ」というアルバムも出てます。聴いたことある人もいるでしょう。
「素晴らしい」という人と、「聴くに耐えない」という人。評価は二つに分かれたように思います。
実は、私は彼女の実演を聴いてもいるのです。確かに、彼女の音楽を伝えたいという心は溢れるほど感じられました。しかし、悲しい事に技術的水準の低さはどうしようもないのです。いっそう気持ちの先走りが痛々しく感じられてしまう。
音楽を奏する喜び。それはとても純粋な物。音楽にとって最も大切な情熱。
しかし、商業ベースに乗せるのはまた別次元の事。
このベートーヴェンを聞いてそう思いました。
縦横を合わせること。それも必要不可欠。
演奏についてのコメントは無しにします。
あえていうなら、そうですねぇ。
「これ1枚を買うならビックリマンチョコ46個買ったほうが…。」なんのこっちゃ。ですか。何ならチロルチョコ280個でも。
ところで先日、機会があって仙台ニューフィルの定期の音も聴かせていただきました。モーツァルトもドヴォルザークも素晴らしかった。演奏する喜びがひしひしと伝わってきましたよ。
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| 団員配布用CD-R |
だからこそ次回の定期も期待しているわけです。是非とも実演を聴かせてください。6月行きますからね。
皆様頑張ってくださいね。
今日は柄になくまじめにいってみました。
12月3日
| Romeo and Juliet |
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Alexander Gindin
デジタルメディアラボ/DICC-26050 |
1977年生まれというから21歳。まだむの好み(10代とおじさま)からは少し離れてるけど、とにかくまだ若いピアニスト、ギンジンの国内盤4枚目のアルバムです。(輸入を含めると7枚!)
実は私、生ギンジン見ちゃったのね。
1回はCDショップのサイン会。
そこで弾いてたリストがめちゃくちゃ素晴らしかったわけ。つい先日同じ曲を弾いたピアニストがいたんだけど(ビレッタ)、アプローチがまったく違ったのがすごく興味深かったの。
それでついでにコンサートにも行っちゃったわけ。
良くコントロールされた音色。中でも弱音の美しさが際立ってたわ。余裕たっぷりの「子供の情景」とか。もちろんリストも演奏したし。このCDにもあるプロコはさすが!うっとりしてしまったわ。
で、CD。タイトルのロメジュリはプロコ自身の編曲。さすがに弾きこんでる感じ。鮮やかな演奏ね。
シェヘラザードのプロコフィエフによるピアノ編曲版。こちらは何でも楽譜が存在しないんだって。残存しているプロコ自身の演奏録音からギンジンが採譜したとか。まったく耳のいい事。だからミスタッチと思えるところまでそのまま拾ったらしいわよ。でもこう言う場合は仕方ないわよね。少しくらい音が違っても許せる場合もありって事。
録音で聴く限り、指に任せてばりばりパワフルに弾きこなすタイプだと思えたのね。でも、実際はどちらかというと叙情性を重視する人だったわ。
なにしろこのCDが録音されたのは98年。きっとこの1年で格段の進歩をしたのね。若いっていいわ。これからどういうピアニストに成長するのか楽しみね。
12月1日
| シェーンベルク/浄められた夜 他 |
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ウィーン・ベートーヴェン・トリオ
Camerata/28CM-567 |
現在来日中のこのトリオ。1985年にデビューして以来オーストリアとヨーロパ全地域で活躍中。日本にも1988年に初来日。ほぼ1年おきに来日してるわね。
これは、今回の来日公演の演奏曲である「浄夜」をメインにしたアルバムです。
実はこの演奏会に行く予定だったんだけど、予定が入っちゃって。残念だったのね。
この曲はもともと弦楽六重奏のためのもの。作曲家自身による弦楽合奏版もあるけど、曲にみなぎる緊張感を表現するには、やはり編成が小さい方がふさわしい様な気がするの。
で、いまはまっているのがこのストイアーマンによるピアノトリオ編曲ヴァージョンなわけ。このヴァージョン、現在少なくとも4種類のCDが出てるんだけど、私この他に1枚しか持ってないから(ANTES BM-CD 31.9127)あまり比較のしようがないのね。他のはいつものお店にもないし。
で、この演奏。美しいんだけどなんだかぬるい。なんでだろう?あまり緊張感が感じられなくて。私としては、突き刺すような音のぶつかりが欲しいんだけどな。やさしいだけのオトコなんてつまらないじゃない。そういう感じ。
ピアノが入るせいかしら?でもANTES盤はそうでもないのよね。こうなったら、少なくとも、もう1種類くらいは手に入れないとだめね。とにかくマゾ体質の私にはちょっと受けなかったわ。
その代わりコルンゴルトは良かったわよ。彼の12歳の時の作品。後に偉大なる映画音楽作曲家となる、彼の才能が思い切り溢れているわね。
あとマーラーの四重奏もなかなかよかったわ。
ま、珍しい物好きな方にはおすすめね。
11月29日
| WALTZING STRAUSS |
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Rudolf Buchbinder(Pf)
TELDEC/3984-26865-2(輸入盤)
ワーナーミュージック・ジャパン/WPCS-10363 (国内盤) |
このところ私の好きな編曲物が多いわね。でもいつもこういうのばかり聴いてるわけではなくってよ。ちゃんと、ラトルのロジェ王とか、ポリーニのドビュッシーとか、押さえる所は押さえているつもり。
でもここは趣味の部屋。なんでもありなのよ。ね。マスター。
で、クリスマスに続くのはお正月。気が早いかしら。インマゼールの第9にしようかと思ったけどやめてこれ。
ブーフビンダーって、モーツァルトの協奏曲や、ベートーヴェンのソナタを弾いてるわね。私両方とも聴いたけど、あまり印象ないのよね。
ベートーヴェンなんて、どちらかというと「ちょっと無理してる」感じ。
だから、全然期待しなかったのね。そうしたらどうでしょう。すごくいいの。
今までにもシュトラウスのトランスクリプション物では、有名なPiers Laneのがありますでしょ?(HYPERION/ CDA66785)でも、あれはとにかく超絶技巧を楽しむ1枚なわけ。
こちらは、あくまでもヴィンナワルツを楽しむ1枚とでもいいましょうか。
まだむはメインの「美しき青きドナウによるアラベスク」がお気に入り。
実は今年はこの曲の当たり年で、続けて5〜6種類リリースされているのね。よっぽど上手い人が弾かないとかっこつかない曲なんだけど、まあブーフビンダーは技巧の見せびらかしよりも音楽を取ったみたいね。賢明な選択。(技巧で聴きたかったらアムランかハイルディノフね。)
とにかく気持ちが華やかになること請け合い。楽しいわ。これと、あとはガーディナーの「ヴィーンの夜会」があれば記念すべき1999年の終わりはバッチリかも。(だから気が早いって)
11月26日
| ON THE STREET CORNER 3 |
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山下達郎
ワーナーミュージック・ジャパン/WPCV-10032 |
コーラスだったらシャンティクリアもジョン・ラッターも大好きなまだむ、でも、十代とおじさまごのみとしては、ボーイズ・エア・クワイアと達郎さまってことになるのね。
四十代半ばになってもいささかも衰えないミラクル・ヴォイス。彼のひとりア
カペラアルバムの第三弾。クリスマスにもぴったり。
びっくりしたでしょう?好みが偏っているまだむですが、良いものはなんだっ
て聴きますのよ。ひとりで何十回とくりかえし録音してコーラスを仕上げる気が遠くなるようなおしごと、こんな達郎さまの用意周到な手作業には、だれだって引き込まれてしまうに違いありませんもの。
いつもの五十年代ドゥー・ワップに加えて、今回はフォア・フレッシュメンみたいなスマートなものも入ってるのね。それから、これは初めてのことなんだけれど、オリジナル曲まで。
で、この、シングルカットもされている"Love Can Go the Distance"って曲、
アラン・オデイの歌詞なんだけど、遠距離恋愛の歌なのよね。大変そうだけど素敵な世界。お2人の幸せを心からお祈りするわ。
来年1月には、このシリーズの1と2もボーナストラック入りで再発になるんですって。
楽しみですこと。
11月24日
MAGICAL MUSICALS
カンゼル ディズニーV |
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Erich Kunzel/Cincinnati Pops O.
Telarc/CD-80483(輸入盤)
ユニバーサル・ミュージック/PHCT-5189(国内盤) |
街を歩いていると、そろそろクリスマスのディスプレイが目に付く季節になりました。(でも仙台は鳥居なんですってね。)
で、少し早いけどクリスマスにおすすめのアルバムを。
この時期になると聴きたくなるのがディズニーナンバーかしら。でもありきたりなミッキーマウスマーチなんかで書くとjurassicさんの顰蹙を買いそうね。「つまらない」とかって。
で、この1枚。カンゼル指揮シンシナティポップスの最新盤です。
比較的最近のディズニー映画からアニメ、実写にこだわらず選曲。大ヒットした「ポカホンタス」はもちろん、ティム・バートンの「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」や「ジャイアント・ピーチ」まで入ってますよ。普段映画を見ない人でも、きっとどこかで聴いたことがある曲が満載。
何しろ音の良さには定評のあるTELARCレーベル。音だけで広がるとても素晴らしいイマジネーションの世界です。あたかも見たこともない情景が目の前に広がるよう。
いつもシベリウスとかモーツァルトとか聴いてとやかく言ってる私。でも、こういうのはなにも言わずに楽しんじゃう。
ところで、今年のクリスマスは週末なのね。きっと23日頃から街はラブラブモードに入るのよ。どこもかしこも恋人たちでいっぱいになるの。
ほんと、うらやましいわね。
私?クリスマスも関係なく仕事しなくちゃ。
だから私だけの取っておきのクリスマスは別の日に。
11月22日
JÓN LEIFS
Hekla |
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En Shao/Iceland SO
BIS/CD-1030 |
1899年に生まれて1968年に没したアイスランドの作曲家。ライプツィヒでシェルヘンに師事した経歴を持つというから只者ではありません。
今までBISから出ていたCDも、サガ交響曲、デティフォス(滝の名前だって)、オルガン協奏曲といかにも大編成、大音量の曲の数々。ゴージャスさはまだむのお気に入り。
オーディオマニアも大喜び。(オリジナルダイナミクスレコーディングがBISのコンセプト)
この新譜も、タイトルにある「ヘクラ」という曲からして、火山の噴火の様子をそのまんま音にしたというすさまじいもの。
打楽器奏者が全部で19人(!)。オンド・マルトノみたいな音も聴こえるけど、まさかね。これでもかこれでもかという、音の洪水の繰り返し。なんか体中が熱くなってしまいますわ。(なぜか分からないけど赤面)
ところがよ、そんな曲ばっかりだと思って聴いていましたところ、わたくし2曲目のレクイエムにはまってしまいましたわ。無伴奏合唱が美しいハーモニーを綴っていくのが素敵なの。
レイフスさんも奥が深いわね。
何か珍しい物お探しの方におすすめ。
まだむはこういうのに弱くって。うふふ。
11月19日
MOZART
Piano Concertos Nos.23&24 |
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Richard Goode/Orpheus Chamber O
NONESUCH/7559-79489-2 |
ほんと、秋も終わりね。で、モーツァルト。
グードのモーツァルトは今までにも出ててこれが3枚目。彼のピアノは独特の深い音色。私の周りでも好きな人が多いの。今回は私の大好きな23番と24番。うれしい組み合わせ。
まず23番。この曲、昔ポリーニで聴いちゃったから、どうしてもあの印象が強くて。なにしろ感情を一切廃した演奏だったでしょ。あれはあれで凄かったんだけどね。音として。
グードのは対極ね。こう弾いても良かったのねって感じ。
特筆すべきはオルフェウス室内管。グードの音が渋めなのに対してとにかく明るいの。ほんと幸せな関係なんでしょうね。
秋の終わりにふさわしい透明な音楽があるわ。
24番。期待できるわね。なんとなくグードにぴったりじゃない?
モーツァルトって奥が深いわね。楽譜は簡単なのに。
特にこの曲の2楽章はすごく難しいの。繰り返しのたびに微妙に音が違う。そこをどうやって弾きわけていくかが聴き所。最後のところなんて半音違うだけなのに(84小節の左手のAs→A)全然音楽が変わっちゃうんだもの。すごいことね。(譜例参照)
グードのは合格点。だけどこの楽章に関しては満点はなし。
私だけの大切な曲ということで。ごめんなさい。
11月17日
STRAVINSKY
Symphonies of Wind Instruments
Symphony of Psalms
Symphony in Three Movements |
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Pierre Boulez/BPO
DG/457 616-2(輸入盤)
ユニバーサル・ミュージック/POCG 10239 (国内盤)12月22日発売予定 |
聞いたわよ。ブラスの本の広告をのせたら、大変なことになってるんですってね。有名な評論家もここを見に来てるってほんと?あまり変なこと書けないわね。
で、ブーレーズの最新盤はストラヴィンスキーの管楽器が中心の曲。
最近はもはや巨匠ともいうべきたたずまいのブーレーズ、ここでもベルリン・フィルのいやになるほど上手な管楽器から、極上の響きを導き出しています。
1曲目はブラスの本にもあった「管楽器のためのシンフォニーズ」。最初の響きで、もうまだむはこのアンサンブルの虜。みなさん、なんてのびのびと歌ってることでしょう。
「詩篇交響曲」も弦楽器はチェロとコントラバスだけで、主役は管楽器。それに合唱が入るんだけど、この合唱、妙に気負ってるのね。ゆとりってことでは、管楽器に完全に負けてるわ。
最後は普通の編成なんだけど、もちろん管楽器が大活躍する曲ね。からみあう弦楽器がすごくセクシー。たしかjura様はこの曲を都民響で聴いて、管に不満をもってらしたわよね。これ聴いてごらんなさい。管がすごいと、まるで別の曲みたいに感じるはずよ。
もう秋も終わりね。なんだか気が滅入ることが多くて、じつはストラヴィンスキーなんかあんまり聴く気にならなかったのね。でも、聴き終わったらいっぺんにしあわせな気分になれたのよ。不思議ね。
もっとあります。こっちを見てね。