趣意書

[解体] [地鎮祭] [庫裏1] [庫裏2] [会館1] [会館2]


 私たちの菩提寺である東昌寺は、1283年、伊達家四代政依(開基)が、本山東福寺第五世仏智禅師を初代住職に迎え、開山したものです。政依公は仏教の信仰に篤く、京五山、鎌倉五山に倣い、伊達五山を開きました。すなわち、政依公自身の菩提寺の東昌寺、及び伊達家初代夫妻と両親の菩提寺の満勝、光明、観音、興福の四ヵ寺です。中でも東昌寺は、伊達家菩提寺として中心的な存在であったのみならず、陸奥の国全体の安国寺に定められるほどの格式を持っていました。そして伊達家の居城が移るたびに、東昌寺もついてまわり、仙台築城の際も最重要地に建てられ、伊達五山の流れを受けた北山五山の筆頭寺院として、その役割を果してきました。
 その開基である政依公と、開山和尚である仏智禅師とは、西暦2000年の7月9日に七百回忌を迎えることになります。
 この報恩記念事業として、歴史ある東昌寺を更に充実したものとして生かして頂けるよう、会館と庫裏を全面的に建て替えることになりました。
 基本的な方針として、本堂、位牌堂、書院はこのまま残し、それ以外の部分について建築を行います。設計にあたっては、今までの不自由さを解消すべく、皆様のご希望を採り入れたつもりです。即ち、庫裏は、控室スペースを広くし、法事の待ち時間等落ちついてすごせるように設備を整え、会館は、東昌寺の持ち味である恵まれた自然環境を生かし、中庭を観ながらゆっくり会食できるような場所に、今までの倍の広さで二組がゆったり法事をできるような施設を建設したいと考えております。その他、本堂から会館への通路を利用したミニ禅堂(坐禅をする所)等も計画しています。更に住職の家族の住まいも、増改築を重ねてきましたが、破損が甚だしく、大修理の必要性に迫られておりましたので、この機会に機能的な間取りで建築したいと考えています。
 この事業は、檀信徒の皆様に「自分の寺」「先祖の菩提所」という自覚を持って頂くためにも、全員のご協力で達成したいと思っております。何卒この趣旨をご理解頂き、檀信徒の皆様、即ち東昌寺においては恵日会員の皆様のご協力をお願い致すところでございます。
   平成7年7月